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1968年10月発行の書籍

人気の作品

      鍵

      谷崎潤一郎

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
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      • 1月28日に行こうと思っている文芸漫談のお題が「鍵」なので読んでみました。
        谷崎潤一郎は「春琴抄」と「細雪」を映画で観たことがあるだけで、小説を読むのは初めて。
        わ、わー!なんと、これ、官能小説!?
        と、のけぞりながら読み終えました。

        大学教授という地位も名誉もある夫と、貞淑な妻。
        お互いに盗み読まれているかもしれないというスリルを感じながら、日記を書き鍵をかける。

        さてさて、この夫婦のなんともアブノーマルなお話を、いとうせいこうさんと奥泉光さんが、どんな風に読み解いてくれるのか、楽しみです(*^_^*)




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        2017/01/13 by shikamaru

      • コメント 6件
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      舞踏会・蜜柑

      芥川 龍之介

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 「鹿鳴館」
        鹿鳴館の舞踏会デビューした「明子」。若く、美しく、みんなから羨望の目で見られフランス海軍将校からはダンスの誘いを受ける。夜空には花火も上がる。

        >「私は花火の事を考えていたのです。我々の生(ヴイ)のやうな花火の事を。」(将校)

        それから何十年・・・
        年老いた彼女はその時の思い出を胸に生きている。その将校がどんな人だったかも知らないまま。
        それは、ただの昔のビデオ、昔の写真を見るようなものなんじゃないかな。
        彼女はどんな人生を送ってきたのだろう。

        諸行無常の響きあり・・・
        平家物語を思い出した(出だしの所しか知らないけど)。

        「蜜柑」
        列車の2等室に3等の切符をもって乗ってきた田舎の小娘。その不潔な身なりや下品な顔立ち、愚鈍な様子に不快感を覚える「私」。

        >この隧道の中の汽車と、この田舎者の小娘と、そうして又この平凡な記事に埋まっている夕刊と・・・・
        これが・・・不可解な、下等な、退屈な人生の象徴でなくて何であろう。私は一切がくだらなくなって・・・

        いつの間にか、その小娘が「私」の隣へ席を移し、しきりに窓を開けようとしている。もうすぐトンネルだというのに。険しい感情、冷酷な眼で眺めている「私」。

        窓は開けられ、煙が車内に入り、息もつけぬほど咳き込んだ「私」は、小娘を頭ごなしに叱りつけ窓を閉めさせようか、という思いが浮かぶが・・・

        >窓から半身を乗り出していた例の娘が、霜焼けの手をつとのばして、勢いよく左右に振ったかと思うと、忽(たちま)ち心を躍らすばかり暖な日の色に染まっている蜜柑が凡そ五つ六つ、汽車を見送った子供たちの上へばらばらと空から降ってきた。
        私は思わず息を呑んだ。そうして刹那に一切を了解した。

        暮色を帯びた町はずれの踏み切り、小鳥のように声を挙げた三人の子供たち、
        その上に乱落する鮮やかな蜜柑の色

        この少女の行動を理解した「私」は、
        >まるで別人を見るようにあの小娘を注視した。
        ・・・私はこの時始めて、云いようのない疲労と倦怠とを、そうして又不可解な、下等な、退屈な人生を僅かに忘れることが出来たのである。

        みすぼらしい身なりの中に、少女の純粋さを見ることが出来たとき「私」は癒され、救われる。
        表面、見た目でしか判断しようとしない人が多い、忙しい現代。
        自分も心をなくさず、人を心で見たい、人の心を見るようにしたいものだと思う。

        「疑惑」
        大地震で家が崩壊した。その下敷きになった妻を助け出そうとするが、妻の体は抜けない。
        そのうち火の手があがる。このままではすぐに生きながら焼け死んでしまう。火の手が迫る。
        そして、、、男は妻を瓦の一撃で殺してしまう。 (えーっ!?)
        しかし、そのことを誰にも言えない。妻の死を悲しむが、同時に、
        ・・・・やむなくではなくて、本当は自分は妻のことを殺そうとして殺したのではないか(当時、妻を内心憎んでいた)という。

        >果たして私が狂人かどうか、・・・・私を狂人に致したものは、やはり我々人間の心の底に潜んでいる怪物のせいではございますまいか。・・・今日私を狂人と嘲笑っている連中でさえ、明日はまた私と同様な狂人にならないものでもございません。

        こういう言い方をする人はこわいな~
        ちょっとモヤモヤ、気味が悪い作品。

        「路上」は恋愛、青春もの。

        どれも青空文庫で読めるのは有り難い。
        >> 続きを読む

        2013/10/08 by バカボン

      • コメント 8件
    • 4人が本棚登録しています
      新車の中の女 (創元推理文庫)

      セバスチアン・ジャプリゾ

      4.0
      いいね!

      • 「シンデレラの罠」を読んで以来、大ファンになったフランスの作家セバスチアン・ジャプリゾの「新車の中の女」を読了しました。

        セバスチアン・ジャプリゾの小説で魅了されるのは、この「新車の中の女」も「シンデレラの罠」もそうなんですが、人称や意識が縦横に入れ替わる中で、もうひとりの自分の正体を探るという、"自分探し"が行なわれていくという幻惑的な作風や、アイディアや形式よりも表現のトリッキーさを描いていくところなんですね。

        この作家の小説はどれも、知的な構成にエスプリのひらめきを持った、フレンチ・ミステリ独特の肌ざわりがあるんですね。

        この小説は、OLがほんの気まぐれを起こして、社長の車を勝手に乗り回して、バカンスに出掛けるが、行く先々で怪事件に巻き込まれ、ついにはトランクの死体を発見してしまうというサスペンス小説。

        犯してもいない殺人のために、逃げ回るはめになったヒロインは、その背後に罠の存在を感じるが、バカンスを決めたのは自分一人の気まぐれのはずなのに、いったいなぜ?-----という設定が、実にユニークなんですね。

        この小説は、とにかくヒロインのダニーが素晴らしいんですね。
        プロンドにサングラス、白いミニ・スカートのスーツに、包帯を巻いてサンダーバードを運転する女性の姿が、読み終えた後もいつまでも脳裏に焼き付いて離れません。

        >> 続きを読む

        2018/07/09 by dreamer

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