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1971年2月発行の書籍

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      ゼロの焦点

      松本 清張

      新潮社
      4.3
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      • 社会派推理小説の傑作である。
        人間がよく書かれているというのは、こういう小説のことを指すのだろう。
        一時期、新本格ミステリが人間が描かれていないと批判されていたことがあるが、松本の小説と比較されてしまうと、その気持ちはよくわかる。
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        2018/12/31 by tygkun

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      シッダールタ

      ヘッセ

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
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      • 「シッダールタ」 ヘルマン・ヘッセ著 高橋健二訳 新潮文庫

        キリスト教徒である私が、出家遁世した吉田兼好の著した「徒然草」の、「無常」について触れている段に感化され、その「無常観」と、旧約聖書の内の「伝道者の書」に見られる、厭世的無常観(しかし有神論的)に基づく死生観の個人研究をしている中で、仏教の「無常観」について学ぶために、最近はそれに関連するあらゆる書籍を読んでいました。
        キリスト教の、例えばマルコの福音書2章17節にある、「医者を必要とするのは丈夫な者ではなく、病人です。わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです。」と、浄土真宗の親鸞が、凡夫、「いし、かわら、つぶて」のような、当時の社会で取るに足らなかった人々の中に入っていき「悪人正機(悪人こそが救われる)」を唱え、互いに通ずるものがあるのだ、ということを踏まえた上で、数年前に古本で買っていたヘッセの本作、「シッダールタ」が頭に浮かび、私は何かに導かれるように本書を手に取りました。

        内容としては、釈尊(ガウタマ・シッダールタ)の名から取り、そのひとりのインドの求道者「シッダールタ」と、その友、ゴーヴィンダや、遊女カマーラ、商人カーマスワーミ、カマーラとシッダールタの息子、そして渡し守ヴァスデーヴァの生涯の描写を通し、シッダールタの、バラモンの子として、求道者として、そして俗人として生きていく中で、最後にはすべてをあるがままに受け入れ、愛するがゆえに、同時にすべてを「”愛さない”」、この世の、輪廻と、宇宙の最高原理であるブラフマン(梵)を知り、アートマン(我)を統合させ、悟りに至る「仏陀」となるまでの変遷を描きます。
        この「生苦」を司る「輪廻」を統括する「仏陀・真理」の隠喩的象徴として、「川」が用いられています。

        牧師を父に持つ家庭に生まれ、神学校に進学するも、「詩人になるか、でなければ何にもなりたくない」と豪語したというヘッセだけあって、そのことばや、文章の流れは美しく、さながら本書における真理なる「川」の如き詩的情緒に溢れています。何物にも干渉せず、あらゆるものを、光を、景色を、影を反映しながらも、「物体・物質」にとどまることのない、たおやかに、滑らかに流れていく「川」のように。

        これで「仏教哲学」が分かったとは言いませんが、詩人・ヘッセの文章と、20年に及ぶインド思想の研究が結実した、ひとつの到達点だと思います。
        高橋健二氏の日本語訳も、原文を読んだことがないので分からないですが、おそらくヘッセの「詩情」のある「文章の表情」を崩さない、大変素晴らしい訳とは思います。
        ですが、私としては「一瞬間」を、「一刹那」と訳してほしかったです。

        #ヘッセ #シッダールタ #小説 #レビュー #本 #書評
        >> 続きを読む

        2018/06/15 by KAZZ

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