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1971年3月発行の書籍

人気の作品

      船乗りクプクプの冒険

      北 杜夫

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 2005年3月読破。

        2015/12/17 by Y96

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      眼の壁

      松本清張

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 松本清張という作家は、ミステリの分野においては、社会派推理小説を確立し、多くの作品群によって国民的な人気を博し、推理小説の面白さを幅広い読者層に広め、日本において推理小説に市民権を与え、戦後のミステリ史において、一時代を築いた稀有な巨匠と言えると思う。

        一方、それまでの江戸川乱歩や横溝正史などの、いわゆる古典的な本格探偵小説を愛好する者からは、仮想敵と見なされていた時期もあったと思う。

        松本清張は、旧来の怪奇的な探偵小説を「お化け屋敷」と批判し、社会性や現実性の重視を標榜したことも、探偵小説ファンにネガティヴなイメージを植え付けた原因だったのかも知れません。

        しかし、現在、彼の主張をいったん棚に上げた上で無心に、彼の膨大な作品群を読み返してみるならば、むしろそこから浮かび上がってくるのは、社会性や現実性の枠内で、斬新なトリックの発明や粘り強い推理の網の構築に、とことん執着した作家の姿なのだと思う。

        そういう意味から、今回読了した「眼の壁」には、我々読者をあっと言わせるような奇抜なトリックが用意されている作品なんですね。

        被害額三千万円の手形詐欺事件の責任を負って自殺した会計課長。
        彼に信頼されていた次長の萩崎竜雄は、事件が闇に葬られ、犯人が何の罪にも問われないという事態に憤りを感じ、友人の新聞記者・田村の協力を得て、犯人を追及しようとする。

        だが、別の方面から事件を探っていた弁護士の助手が射殺され、弁護士も拉致されるなど、巨悪の魔手は事件の秘密を知ろうとする人々に伸びていくのだった-------。

        この作品は、同年に刊行された「点と線」よりも、遥かに社会派色が濃い長篇であり、悪のスケールも更に巨大化している。
        いわゆる"社会派推理小説"のイメージは、この作品によって世間に定着したと考えていいのかも知れません。

        しかし、事件の関係者が、餓死体と腐乱死体と化すエピソードでは、手の込んだ死体処理の方法が最終的に明らかになるなど、数々のトリックが散りばめられた作品にもなっていると思う。

        また、社会的地位の高い人物が、身元や過去を欺くために、さまざまな偽装工作を行なうというのは、"清張ミステリ"の定番だが、そのモチーフが登場した最初の作例が、この作品だと思う。

        従来の本格のフォーマットに頼らず、謎解きを主眼とするミステリの新たなフォーマットを創造してみせた試行は、賛否好悪といった問題は別として、凡百の作家に成し得る業でないことは間違いない。

        その意味で、この作品は、今なお本格の可能性というものについて考えさせる小説だろうと思いますね。

        >> 続きを読む

        2018/12/08 by dreamer

    • 5人が本棚登録しています
      ふなひき太良―沖縄の絵本 (創作絵本 2)

      儀間 比呂志

      岩崎書店
      3.0
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      • 沖縄ことばを取り入れた「沖縄の絵本」です。
        一見昔話のようですが、創作民話です。

        がし(飢饉)のあったある年、捨てられていたあかんぼう。
        おじいは、きもちよさそうにわらいかけた子を拾う。
        「天女さまの子かもしれん」と思ったのだ。

        太良(たらあ)と名づけかわいがったが、どんどん大きくなって、
        しかし、すこしも働かずにねむってばかり。
        ある秋、台風(てーふう)に襲われて家も食料もみんな流されてしまった。
        すると、沖にふねが一せきあらわれた。
        「まあらんぶーにぬ いっちちゅうんどー」
        (公用船が入ってくるぞう)
        しかし、さつまの侍と首里の役人は、救援にきたのではなく
        なんと年貢を要求しに来たのでした。
        その時、いままで何もせずに寝てばかりいた太良が動き出した。
        話を聞いた太良は船へと向かっていき、捕まえると浜へ曳き始めた。
        それは船に満載した芋などの食料を奪うためだった。

        太良はみんなが喜ぶのを見届けるとばったり倒れ、太良はなんと大きな岩に変わっていた。

        「三年寝太郎」と同様の作品ですが、この物語りが他と違うのは
        闘う相手が自然ではなく、人間だということでしょう。

        この物語には、沖縄の人々の生活感が描かれています。
        台風や日照りの厳しい自然、やまとぅんちゅうの悪政に苦しめられ、
        それに対して立ち向かう人々。
        それでもやさしくておひとよしの沖縄の人々のことを、沖縄の言葉を使って表現したい。
        そんな作者の気持ちが伝わってきます。

        やまとんちゅーである私には少々痛いお話ではあります。


        斎藤・滝平コンビによる「八郎」に似ていますが、切り絵とは違い、木版画だそうです。
        >> 続きを読む

        2013/03/14 by 月うさぎ

      • コメント 8件
    • 2人が本棚登録しています
      ふしぎなえ
      福音館書店
      4.5
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      • 自分で絵本をひっくり返したり感想を言ったり、とにかくひとりでずっと楽しんでいる。

        2015/02/01 by ぶぶか

    • 2人が本棚登録しています

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