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1976年2月発行の書籍

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      古代への情熱―シュリーマン自伝 (岩波文庫) シュリーマン自伝

      ハインリヒ シュリーマン

      岩波書店
      カテゴリー:個人伝記
      4.0
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      • トロヤを発掘したことで知られるシュリーマンの伝記。とはいえ本人が書いたのは少年時代と商人時代を綴った一章のみ。残りはシュリーマンの死後に、友人のブリュックナーが研究報告や日記などを整理してまとめたものです。

        シュリーマンは幼い頃、故郷に伝わる怪奇現象の噂や、父が語る没落した遺跡の話を聞いて古代への憧れを持つようになりました。しかし9歳のとき母を亡くし、11歳のときには父が停職するなど金銭的に余裕がなかったため、14歳で実科学校を卒業すると商人としての道を歩きはじめます。

        世界を股にかけて商売をするなかで、数ヶ国語をマスターしたといわれる彼の語学学習法も載っています。簡単に説明すると文章を音読して丸暗記するというもので、今でも通用する効果的な方法だと思います。私自身、中学時代にはこの方法を実践していて、英語の読み書きが苦にならない程度には上達しました。(たまたま実家にあった野口悠紀雄氏の『「超」勉強法』に紹介されていたのです。シュリーマンありがとう)

        商人として成功したシュリーマンは40代で財をなして仕事をやめ、ついに発掘作業に着手します。ホメロスの語ったトロヤをこの目で見たい、という一世一代の夢を叶えるべく巡礼の旅がはじまるのです。

        実業家出身なので発掘のやり方は良くも悪くも学者らしくありませんでした。トロヤより後の時代の遺物を壊してしまう、ホメロスの物語と照らし合わせて「こうなっているはずだ」という予想が先にあるので辻褄が合わない部分を曲げるといったところが批判もされました。が、それでもトロヤの手がかりをつかんでついに特定してみせたのは、まさに情熱のなせる技だと思います。
        トロヤの人々が信仰したスカマンデル川の水が飲みたくてわざわざ運ばせた(のちに衛生上の理由から断念)、信頼できるギリシア人の人夫にアガメムノンなどホメロス風のニックネームをつけたなど、ホメロス好きな人柄が垣間見えるエピソードもあって面白かったです。

        休むことを知らない情熱と勢いは人を圧倒するものがあり、それでいて勇気付けてくれる本でした。シュリーマンは日本の旅行記も残しているそうなので、こちらも読んでみたいです。
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        2019/06/09 by カレル橋

    • 2人が本棚登録しています
      おかあさんの紙びな (創作絵本 33)

      長崎 源之助

      3.0
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      • 戦争を伝える絵本でした。
        今の子どもたちはおじいさん、おばあさんも戦後っ子。
        もはや家族の口から戦争の実体験を聞くチャンスはないでしょう。
        この絵本の主人公の少女も戦争中は幼くて、実際の「戦争」は知りません。
        父親が兵隊さんに取られていても、彼女にとって目の前にある戦争とは田舎への疎開と食糧難に過ぎません。
        現代の子供に戦争を伝えるとき、幼い子供の心に響くのは、
        遠くの爆撃や兵隊さんの死傷などよりも、こうした辛い記憶の方なのかもしれません。

        都会から戦火を逃れて田舎へ移り住んだ母と子。
        お腹がすいたと泣く子どもを見て、母の選んだ道は…。

        戦争の本当の陰惨さ非情さ苦労というものは、こんな淡い思い出話とは訳が違います。
        けれど、私が母から聞いた戦争の話というのは、実際にこのようなニュアンスのものでした。
        教えられる「戦争の罪」も大事ですが、戦争の等身大の「体験談」を語り継ぐ人がいなくなったら、それはとても大きな損失でしょう。
        こんな小さな子供にさえ心の傷を残すのが戦争です。
        一方、生き残った人の逞しさも、乗り越えてきた人たちの前向きな心も感じ取れます。
        これは一つの真実の記録でしょう。

        戦争の語り部として絵本はこれからも、いえ、これからはもっともっと活躍していくメディアになるでしょう。

        ちょっと残念なのは、絵が古臭いことです。
        漫画チックのかわいい絵にしろとは言いませんよ。
        それにしても絵に魅力がないと思います。(すみませんが、私の好みではないもので)
        昔の話だからといって渋い絵柄にしなければいけないというのは
        考えが古いのではないでしょうか?
        子供に伝えるのが目的であるなら、子どもが自分で手に取りたくなる絵本を作るべきです。

        おかあさんが折り紙でお雛様を作ってくれるというエピソードが中心になるのですが、
        だったらお雛様の折り方が付いていればいいのにとも思いました。

        もっと言えば、千代紙とセットにすればいいのに!

        おまけとして魅力的なだけではなく、子供と物語世界をつなぐ工夫だと思います。
        出版社さんももうちょっと頭を柔らかくすればいいのにね。と思いました。
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        2015/06/06 by 月うさぎ

      • コメント 8件
    • 1人が本棚登録しています
      あいうえおの本

      安野 光雅

      福音館書店
      カテゴリー:音声、音韻、文字
      5.0
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      • ☆10を付けたいくらい素晴らしい本です!!!

        あ:アリ、あんぱん…
        い:いえ、井戸、犬…

        安野光雅さんの工夫を凝らした素晴らしい絵をずーっと見ていたくなります。あちこちに仕掛けがあって、何度見ても発見があり本当に楽しい。そして美しい。だまし絵も、もちろん。

        この本、私が子供の頃から実家にあり、実は長い間、地味な本だな~くらいにしか思っていなかったのですが、娘と実家に帰って実家の絵本をあれこれ見ていて、この本の素晴しさに気付きました。「あいうえおの本」というタイトルではありますが、これはむしろ大人向け。娘よりも、むしろ私と私の母の方が夢中です。

        あいうえおの本はたくさんありますが、ぜひこれをおススメしたいです。

        私の子供の頃のように娘も、この本の良さに気付かないかもしれませんが、それでもこういう本当に良い本にたくさん触れさせてあげたいなーと思います。
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        2018/04/11 by chao-mum

    • 1人が本棚登録しています
      ペレのあたらしいふく スウェーデンの絵本)

      エルサ・ベスコフ

      福音館書店
      カテゴリー:芸術、美術
      4.3
      いいね!
      • 色彩が優しく柔らかい、とても絵本らしい絵本。
        本屋さんで見かけてあまりにステキだったので思わず手に取った。

        主人公のペレが世話をしている子羊の毛を刈って、青い服を作り上げるまでのお話。

        何かを得るためには色々な人がいて働いてやっと手に入れることができるんだよみたいな教訓を伝える本だと思うが、この本の温かく楽しく優しい雰囲気なので素直に読める。

        エルサ・ベスコフという絵本作家を知らなかったのだが20世紀前半に心温まる素敵な絵本をたくさん残したスウェーデンの作家らしい。

        ぜひ他にもベスコフの絵本を読んでみたいと思った。
        >> 続きを読む

        2012/10/20 by sunflower

      • コメント 4件
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