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1979年9月発行の書籍

人気の作品

      おやすみなさいおつきさま

      BrownMargaret Wise , 瀬田貞二 , クレメント・ハード

      評論社
      3.3
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      • kumahachiさんのレビューで気になっていたので読んでみました☆

        最初に部屋の全景。

        次のページでは、そのどこかをクローズアップします。

        例えば手袋をクローズアップした場合、「おやすみ てぶくろ」という風に。

        それが、何回も繰り返される。そんな絵本です。

        ストーリーとかは全くないので、対象年齢は低いと思うのですが、私は楽しめましたよ♪
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        2013/01/28 by tamo

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      「いき」の構造 他二篇 (岩波文庫) 他二篇

      九鬼 周造

      岩波書店
      カテゴリー:芸術理論、美学
      5.0
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      •  「いき」という言葉が表す意味を具体的な用例から意味を探っていく「内包的構造」、類似あるいは対立概念との比較から意味を措定していく「外延的構造」を述べ、さらに自然的表現(口調やしぐさなど表現に表れた「いき」)、芸術的表現(服飾、建築、音楽など芸術における「いき」)へと展開していく。

         面白いのはこの文章の書かれたのが九鬼がパリに留学中のことであるということだ。解説にも書かれているとおり、構造的なとらえかたは西洋哲学のそれだ。しかし西洋人にはこれを書くことはできないだろう。九鬼自身言っているとおり、「いき」を概念的に把握することと、「いき」を実感することとの間にはかなりの距離があるのだろうから。九鬼ははじめのところで述べているが、「いき」は日本文化独自のものであるといい、シックやコケット、エレガントなどを比較しながら違いを説明している。この辺の語感はフランスに留学していた人ならではのものだろうと思う。比較対象を持って相対化する視点がなければこういう文章は書けない。これを読むと新渡戸稲造の『武士道』を思い出す。あれは西洋人向けに英語で書かれたのだが、他の日本人の誰よりも武士道を正確に書いているだろう。あの本でもはじめのところで、騎士道精神と比較して論じている。

         「いき」の構造の一番面白いところは六面体で「いき」の意味的位相を説明した下りである。「意気」「渋味」「野暮」「甘味」「地味」「上品」「下品」「派手」を頂点とした四角柱でそれぞれの違いや近さを具体的な例を引きながら(江戸時代の文献や当時まで残っていた慣用表現)、「いき」(意気)の意味を限定していく。意味の相対性を考えれば、このモデル以外で説明するのは難しいだろう。しかし解説者も述べているようにこういう仕方で説明するのは日本の文化からはなかなか出てこないと思う。

         「いき」は「媚態」と「意気地」と「諦め」でできており、基本的に男女間の機微に関することだということが一番はじめに出てくる。しかも遊郭の遊女のことばが数多く引かれている。恋をして引かれていくが、一体にはならない。永遠にたどりつけない二元性を有するのが「いき」である。媚態がありながら、相手を拒絶する毅然としたところを持ち、それでいて苦界に身を沈めている自分の立場への「諦め」がある。この辺りの説明を見ていて思い起こしたのはフーテンの寅さんである。寅さんは決してマドンナと結ばれない。やくざな自分は相手を幸せにできないという思いから、肝心のところで身を引くのである。寅さんは多分に「おどけ」が入っていて滑稽味があるが、その裏には哀愁がある。そうでありながら、恋なしには生きられない、これは「いき」だと思う。

         九鬼はたくさんの例を引いて「いき」の説明をしているがその一つ一つが魅力的だ。中でも気に入った説明を挙げる。「『いき』な姿としては湯上がり姿もある。裸体を回想として近接の過去にもち、あっさりした浴衣を無造作に着ているところに、媚態とその形相因とが表現をまっとうしている……『垢抜』した湯上がり姿は浮世絵にも多い画面である……しかるに西洋の絵画では、湯に入っている女の裸体姿は往々あるにかかわらず、湯上がり姿はほとんど見出すことができない」こういう感覚は現代日本人にもかろうじて残っているのではないかと思う。九鬼は西洋風の短いスカートなどを「いき」でないと言っているが、そこで短いとされているのは、「膝まででるくらい」の長さである。現代の日本人を見たら、腰を抜かすかもしれない。

         筆者が男性であるからか、もともと「いき」は女性に多く使う言葉なのか、女性の用例が多い。もちろん建築や服飾(縞模様)色合い(灰色)なども書かれているので、必ずしも女性に限ったことではない。実際、「いき」な男性もいるだろう。
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        2013/07/15 by nekotaka

      • コメント 4件
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      プラハからの道化たち

      高柳芳夫

      3.0
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      • 江戸川乱歩賞史上初の国際スパイ・ミステリである、高柳芳夫の「プラハからの道化たち」を読了しました。

        著者の高柳芳夫は、外務省に20年間務めたベテラン外交官であり、国際政治の裏を知り尽くした異色の経歴の持ち主なんですね。

        このスパイ・ミステリは、そうした著者の経歴と知識を十二分に生かした作品になっていると思う。

        物語は、1968年8月、自由改革への道を歩んでいたチェコ国内へ、ソ連・東独軍を主力とするワルシャワ条約軍の戦車が侵入するという、歴史に残る"プラハの春"-----チェコ事件によって幕が開く。

        この侵入事件のあおりを食って死んだ義兄の死の謎を、主人公が追っていくうちに、自由派地下グループと秘密警察との水面下での闘い、スパイたちの非情さが、次第に浮き彫りにされていくのであった-------。

        このチェコ事件が勃発した時、著者は実際に西ベルリンにいたという。
        「共産圏のなかに浮ぶ孤島のような西ベルリンは、明日はここにもソ連軍がという不安と緊張に包まれ、市民のなかには食糧を買い溜めする者もいた。日本総領事館で政務を担当していたわたしは、刻々変わるチェコ情勢の情報収集とその東京への報告にほとんど徹夜の毎日だったが、このときほど、国際政治の厳しさと自由の尊さについて深く考えさせられたことはない」という、江戸川乱歩賞受賞時の「作者の言葉」には、当時の思い出が生々しく記されている。

        思うに、こうした真の危機感は、島国である日本人には希薄なものではなかったか。
        そのことを、そうした危機感を訴える意味でも、著者は実際に味わった経験者の立場から、当時、インベーダー・ゲームに興じていた日本人に警告を発するつもりで、日本の政治家の政治姿勢、安穏とした暮らしに慣らされた日本国民に、一石を投じたのかもしれません。

        この作品の自由派地下グループは、学生や女性といった、それまでにない"革命家"たちが主役となっている。
        直接の現場近くにいた著者だからこそ、的確に当時の自由化運動の根底にあるものを捉えていたのだと思う。

        ただ、スパイ・ミステリとしての小説の質ということで言えば、残念ながら著者の言いたいことを語る熱気とは裏腹に、序章と終章はいいんですが、肝心の物語は、それほどいい出来栄えだとは感じられないんですね。

        スパイ・ミステリとしては、あまりに図式的であり、登場人物の性格、行動などの描き方も、どうも類型的で陳腐なんですね。

        ことに残念なのは、スパイ・ミステリであるにもかかわらず、作中で意味もなく密室を作り上げ、その部分だけが完全に浮き上がっていると思うんですね。

        プロのスパイが、病院に入院している人間を殺そうとする時に、わざわざ密室状態にして不可能犯罪を構成しようとするものだろうか?

        それならば、医者に化け、看護婦に化け、なんらかの事故に見せかけて殺すという方が、よほどリアリティがあると思う。

        このあたりが、お堅い役所勤めを長年経験した人間の、ミステリとはかくあらねばならないといった、固定観念に囚われた思考経路なのかもしれません。

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        2018/07/21 by dreamer

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