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1980年5月発行の書籍

人気の作品

      星を継ぐもの

      ジェイムズ・P・ホーガン

      東京創元社
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね! Minnie Tukiwami
      • 2013年11月の課題図書
        創元SF文庫さん、字が小さいです。慣れるまで読む気が減退しました。
        導入が冗長に感じましたが、中盤以降、謎が解明されていく感じがたまらなく面白かったです。

        余談ですが物語の舞台は2028年、もうすぐです。書かれたのは1977年、私が生まれた頃。月に基地はないし木星にも行けてないどころか、ウィルスと必死に戦ってる。室内は禁煙だし、マイクロウェーブは電子レンジだよ!なんて現代との差異楽しんで読んでました。
        そして、物語には出てこない概念、インターネット。やはりインターネットってのは、人類最大の発明のひとつだと思います。

        続編も気になるけど、字が小さいからなあ〜
        >> 続きを読む

        2020/03/30 by たい♣

      • コメント 2件
    • 他30人がレビュー登録、 98人が本棚登録しています
      オデッサ・ファイル

      フレデリック・フォーサイス

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 【暴かれるべき過去、忘れたい過去】
         フレデリック・フォーサイスの古典的名作です。
         主人公のミラーは、フリーのジャーナリスト。ある時、老人がアパートで自殺した現場に出くわします。特に取材するような内容でもなかったことから忘れかけていたところ、知人の警察官から、老人の家で発見されたという1冊の日記帳を手渡されます。
         「興味があるんじゃないかと思ってね」と。

         ミラーがその日記を読んでみたところ、自殺した老人は、ユダヤ系ドイツ人で、ナチの時代に強制収容所に連行され、ほとんど死ぬような目に遭い、精神的にはもう破壊されてしまっていたのですが、「ある一念から今日まで生きてきた、だが、もう望みはなくなった」として自殺したというものでした。

         まだ若く、ナチの事は詳しくは知らなかったミラーですが、これは何としてでも記事にしなければと、調査を始めます。調査の狙いは、この老人達を迫害した強制収容所所長だったロシュマンです。ロシュマンはまだ生きているのではないか、そうだとしたらそれを確かめたいと考えたのです。

         ここでタイトルにもなっているオデッサについて説明しておきましょう。オデッサとは、ユダヤ人大虐殺を担当したSSの国外逃亡を手助けする組織です。ドイツの敗戦直前、多くのSS隊員はこのオデッサの手により無事に逃亡に成功し、この物語の時代である1963年にもまだ各地で安楽な生活をしているのだということです。
         このオデッサと逃亡したSS隊員の秘密を暴露するだけの威力がある資料が、タイトルにもなっているオデッサ・ファイルというわけです。

         ミラーは、この取材企画を懇意にしている雑誌社に持ち込みますが、にべもなく断られます。
         編集長曰く、そんな記事を読みたがるドイツ人は誰もいないのだと。ドイツ人の多くは、当初は事情もよく分からないまま、ナチスによるユダヤ人狩りを傍観し、あるいは多少手を貸すなどしていたのだ。その負い目があるのだと。
         だから、今でもドイツ人は、ユダヤ人虐殺はドイツ民族の罪だと感じているのであって、そんな思い出したくもない記憶を逆撫でするような記事を誰が読みたがると言うのだと。 他方、フォーサイスの筆によれば、オデッサらは、このようなドイツ国民の「民族の罪」という意識を巧みに利用しているのだと言います。
         つまり、ユダヤ人虐殺は、SS隊員の責任ではなく、ドイツ人全体の責任なのだという思いを巧く利用して元ナチを助けているのだと。

         フォーサイスの作品は、フィクション、ノンフィクションを織り交ぜた作品です。ですから、この物語に登場する、オデッサも、ロシュマンも、オデッサ・ファイルも実在したのだと、巻末解説に書かれています。
         果たして、どこまでがノンフィクションなのかはぼかされていますが、それにしても重たいテーマです。
         物語としての面白さは保障できますが、重たいテーマであることも事実です。

         一点だけ、難を申し上げれば、ラストのミラーの行動はあまりにも稚拙だと感じました。
        何としてでもロシュマンを裁判にかけたいという強い気持ちをミラー自身抱いていたことは間違いないのに、何でこんな行動を取ってしまったのか。
         そうせざるを得なかったのだと描かれていますが、感情移入した分だけちょっと解せないという思いは残ってしまいました。
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        2019/05/03 by ef177

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      イスラーム哲学の原像 (岩波新書)

      井筒 俊彦

      5.0
      いいね!
      •  井筒俊彦の講演をもとに再構成したものなのでとても読みやすいです。岩波文庫に入っている『意識と本質』で言っていることと内容的には同じだと思うのですが、こちらは文章として書かれたものなので、厳密だとは思いますが、難解です。
        『イスラーム哲学の原像』は読みやすいとは言っても難しいので、分かった(つもり?)ところだけ書こうと思います。
         表層の意識で認識している世界のさらに奥にはイメージで表される世界が広がっている。そこでは神や天使や悪魔などが現れる。これはユングが集合的無意識と言っている世界と同じもののようである。しかしここよりさらに先には「無」がある。絶対無文節の存在である。老子などがいうところの混沌であり、名づけようのないものである。この絶対無文節の世界から見れば、表層に現れたたとえば、花や動物や雲や人などはこの絶対無文節の「一」から分節してそういう姿を取っている存在である。これをイスラーム哲学では存在一性論というらしい。この考え方では神も人もほかのすべてももとは同じと考えるので、イスラム教からは迫害されたようである。人格神は絶対無文節の「一」からやはり文節したものにすぎないと考えるからである。
         この理論を読んでいて、浄土真宗のお寺の掲示板に「命がいまわたしを生きている」と書いてあったことを思いだした。これと同じだと思いました。存在一性論では、存在を術語に置かない。「花が存在している」とは言わず、「存在が花している」という。「一」なる存在が様々なものに分節しているのがこの表層的な現象界である。しかし、イスラーム哲学ではこの現象界の事物を「一」なるものの影に過ぎないとは考えない。ここが仏教と違うところかなと思った。この世を虚仮とは考えない。表層世界の現象も一つのリアリティと考え、絶対無文節の「一」のリアリティとして考える。この二つが二重写しになって存在しているのを「見る」ことが神秘主義者たちの修行の目標のようである。
         いま書いたことは本書に書かれていることのほんの一部だが、いずれにしても理論だけ読んでも意味がないのかもしれない。つまり自らその無文節の境位まで行ってみないことには。
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        2015/12/01 by nekotaka

    • 1人が本棚登録しています
      見えないものの影 (角川文庫)

      小松 左京

      5.0
      いいね!
      •  HP更新しました。
         小松左京『見えないものの影』感想UPしました。
         (ネタバレ注意!!)
          
        20世紀少年少女SFクラブ
         見えないものの影 小松左京
          本書を読む者は今後の人生がもっと楽しくなる!
        「いつかは俺もSFジュヴナイルの主人公だ!」症候群なんだよ~~~っ!
           http://sfclub.sakura.ne.jp/sf10.html
          
         思えば、HPの更新は半年ぶりでした。
         今後もこのペースだと年2回の更新になるのか。
         それではいけない、もう少し更新しないと。
          
         それはともかく、この『見えないものの影』は、SFジュヴナイルの王道的物語であり、代表的傑作と言えるでしょう。
         そのため、私も感想文を非常にノリノリで書くことができました。
         それがただの独りよがりなのかどうか、読者の皆様が御判断下さい。
         コメント・ブックマーク・SNSでのシェアなどして頂けましたら嬉しいです。
            http://sfkid.seesaa.net/article/447786258.html


        >> 続きを読む

        2017/03/11 by 荒馬紹介

    • 1人が本棚登録しています
      青ひげと鬼 (角川文庫)

      小松 左京

      3.0
      いいね!
      • 昭和55年頃の出版で、内容も古いと思われるかもしれないが、なかなかどうして、今現在とちょっと違う架空の現在がこの本の中にあるようです。 >> 続きを読む

        2015/09/07 by 乱読文庫

    • 1人が本棚登録しています
      天才はつくられる (角川文庫 緑 357ー23)

      眉村 卓

      4.0
      いいね!
      • 眉村卓氏によるジュブナイル作品で表題作他「ぼくは呼ばない」を収録。

        おそらく、過去にも何度か本書を読んだことがあるけど、良くも悪くもほとんど内容を忘れていたので、これまた良くも悪くも楽しめた。

        眉村氏の作品は特にジュブナイルは読むたびに、自分も中学生時代のことを思い出させてくれる。

        「天才はつくられる」も怖いが、「ぼくは呼ばない」の内容もかなり怖いし、物語にあまり古さを感じないのが興味深い。

        眉村氏の角川文庫は木村光佑氏のカバーデザインもそうだが、谷俊彦氏によるイラストも含め、自分が夢中で本を読んだ頃を思い出させてくれてぼくは好きだ。
        >> 続きを読む

        2019/09/14 by アーチャー

    • 1人が本棚登録しています
      私説博物誌 (新潮文庫 つ 4-10)

      筒井 康隆

      3.0
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      • 珍獣,妙鳥、奇魚、怪草、あらゆる種類の生物の知られざる生態を紹介しながら、人間社会に視点を移し入れ、筒井康隆一流の人間批評を試みたユニークエッセー。(新潮文庫紹介から) >> 続きを読む

        2018/05/23 by rikugyo33

    • 1人が本棚登録しています
      ダーティペアの大冒険―ダーティペア・シリーズ〈1〉 (ハヤカワ文庫 JA 121)

      高千穂 遙

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • これは、口語で読むSFコメディー漫画ってやつです。

        「ダーティーペアの大冒険」は、ラノベのルーツを考える時に必ず名前が挙がる作品で
        それまであった、「少女小説」と「キャラで遊べるSF」と「ギャグ漫画」を融合させた画期的な作品なのだ。

        だから、男女の差なく、非常にウケた。多分、相当売れたはず。

        私としては男子用、女子用に分かれていた「元祖ラノベ的小説」が
        この作品をもって、統合された。
        という風に見ているんだけど、どうかしら?


        19歳の美女(今なら美少女と書くところですね)ケイとユリ。
        世界福祉事業協会(WWWA)の犯罪トラブル・コンサルタントとして宇宙を駆け巡る大活躍中。
        しかし、コードネーム「ラブリーエンゼル」の二人は、巷ではダーティペアと呼ばれ忌み嫌われて(?)いた。

        彼女らの担当した事件では、被害甚大なんで言葉ではおっつかないおまけがつくのだから。
        1話目では、大陸1つが破壊され1,264,328人もの死者が出て、
        2話目では、惑星1個丸々ぶっ壊した。

        「あによォ!」
        「いちいち、うっさいわよ!ゴチャついてるヒマがあったら、ブラッディカードをお投げ!」
        「うじゃあ……」
        「やめるか、アホ!」
        「ン、もう!やーよ!」

        さすがに今読むと、ここまでやらなくても…と思う、結構恥ずかしい会話だなあ。
        大体ここまで下品な美少女キャラは今時はNGだろう。
        ケイなんか、まだ19歳の美女でありながら、言動・実績が物を言い全く男にモテないので、
        ハンサムな若い男を見ると「よだれがあふれそう」になるというババくささ(^◇^)
        ユリは黒髪のクールビューティー…なんだけど、辺境で育ったため「ンだ!」などの言葉が出ることがある。
        でも、だからこそ、女子にウケたんだけど。
        開拓者はギリギリまで突き抜けることが必須だから、仕方ないとしましょう。


        中身は、宇宙征服をもくろむ悪を阻むというシンプルなストーリー
        悪役もわかりやすければ、裏もないし、どんでん返しもほぼないといっていい。
        ケイとユリの二人の美女コンビの闘いっぷり、暴走ぶりを楽しむのがお約束。

        しかし一応はSF。骨格、ディテールはSFの戦闘物から逸脱してはいない。
        作者的にはジャンルはスペースオペラだそうだ。
        2人が千里眼という超能力使いであったりする点などはそれっぽいといえるだろうか。

        クァール族の「ムギ」というキャラクターも、SFの古典へのリスペクトである。
        (初め「バビル2世」のロデムかと思ったけど違いました。)
        *クァール(Coeurl)とは、A・E・ヴァン・ヴォークトの古典SF小説
        『宇宙船ビーグル号の冒険』の第一話「Black Destroyer」に登場する架空の生物。


        アニメ化も(当然だけど)されているようだ。
        しかし私には、発表当時の表紙及び挿絵を担当していた安彦良和氏のイラストが非常に印象に深い。

        話の方はすっかり忘れていたけれど(^_^;)
        キャラクターとこのイラストは覚えていたもの!
        絵の効果って素晴らしいですねっd(-_^)good!!


        【余談】
        1.「ダーティーペア」のネーミングは、当時の女子プロレスの大スター、ビューティーペアの二人組からいただいたものである。

        2.文庫版の解説を「中島梓」氏が書いている。
        彼らは互いに年齢・趣味が似ている同志。レビューしあう関係でもある。

        「日本最初にしてただひとりの本格スペースオペラ作家と、
        日本最初にしてただひとりの本格大河ヒロイック・ファンタジー作家が、
        互いをたたえあい、ほめあっている姿、というのは、なんと美しいではありませんか。」
        なんてハイテンションで自嘲的な解説が楽しい。

        ちなみに当時の中島氏(栗本薫)はグインサーガの7巻目「ノスフェラスの戦い」を刊行したところ。
        作品の人気&有名度は高千穂氏の「クラッシャージョウ・シリーズ」のほうがダントツに上だった。
        ネームバリューも栗本より中島梓のほうが有名だったのでした。
        >> 続きを読む

        2012/11/30 by 月うさぎ

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      夜と昼 (ハヤカワ・ミステリ文庫 13-29)

      エド・マクベイン

      4.0
      いいね!
      • 数ある"87分署シリーズ"のなかでも87分署全刑事が総登場するかなりお徳感がある作品ですが、しっかり各刑事のキャラクターを書き分けるエド・マクベインの職人芸を堪能出来る作品でもあります。

        87分署シリーズ未読の人にはオススメしかねますが、ある程度87分署シリーズに馴染みがある人ならきっと楽しめるど思いますよ。
        >> 続きを読む

        2017/08/03 by アーチャー

      • コメント 2件
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