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1982年4月発行の書籍

人気の作品

      鼠と竜のゲーム (ハヤカワ文庫 SF 471)

      コードウェイナー・スミス

      4.5
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      • 書店で新装版を見かけたのがきっかけです。
        『スキャナーに生きがいはない』というタイトルに惹かれて図書館で探してみたところ、『鼠と竜のゲーム』という書名で刊行されていたので、読んでみました。
        作者の中にすでに、長い歴史をもつひとつの世界があって、その一部一部をピックアップして短編小説にしている感じです。一から作っていくというより、すでに存在する年表から事象を引っ張り出して肉付けしているんだろうなぁ。すでに作者の中に世界があるという点では、ラヴクラフトのクトゥルフに近いのかもしれませんね。
        「人類補完機構」というシリーズ短編集で、すべて同じ世界観(ただし時代が違う)の小説群です。最初はどんな世界なのか手探りで読んでいましたが、だんだん乗ってくるとニヤニヤしてきます。複数の話にちょくちょく出てくる、この世界のキーとなるべき言葉…スキャナー、ゴー・キャプテン、平面航法、そして、猫!だんだん世界に浸っていくのが楽しかったです。
        ここまで世界が構築されていると銀英伝みたいに大河小説になりそうなのに、あくまでも短編小説集なんですね。こういう形式だからこその面白さというのはあると思いますが、ちょっと意外。人間、細かく設定したら全部書きたくなるのが人情じゃないですか。小出しにするとは、やるなぁ。

        著者のコードウェイナー・スミスは覆面作家だったそうなのですが、正体は結構なエリートだったとのこと。20世紀の軍人さんで、朝鮮戦争にも参加したのだとか。そうなると、世界を総べる「補完機構」ってのをどういうものとして描いていたのかが非常に気になるところなのですが、あまり書かれていないんですよね…。オーウェルの『1984年』に出てくるビッグ・ブラザーみたいな存在なのか?宇宙規模のホワイトハウスなのか?全部で8つの短編小説が収められているのですが、けっこう時代がとびとびなので、世界の全貌をつかむのが難しいのです。シリーズでもう一つ出ているらしいので、ちょっと読んでみたいですね。もしかすると、より謎が深まるだけかもしれませんが…

        そういえば新装版の方はこれまで未収録だった短編も含まれているようです。全3巻で、本書の後継にあたる第1巻にはすでに15編も収められているとな…買うべきか。「20世紀から130世紀までの名品15篇を収録」(Amazonより)って、わくわくするじゃない!
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        2016/04/03 by ワルツ

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      あさえとちいさいいもうと

      林明子 , 筒井頼子

      福音館書店
      4.0
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      • 次々とあさえの前に現れる問題にドキドキしていて、いもうとが見つかったときに「ふー!」と息を吐きながら、「よかったね」とホッとしていた。 >> 続きを読む

        2015/01/13 by ぶぶか

    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      ブラウン神父の知恵

      G.K.チェスタトン

      東京創元社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 【100年前のミステリー】
         本作は、ブラウン神父シリーズの第二作に当たります(第一作は『ブラウン神父の童心』)。
         本書が書かれたのは1914年ですから、今から約100年前の作品ということになりますが、100年もの歳月の流れ、古さは全く感じさせない作品ではないかと思います。

         考えてみれば、ミステリの黄金時代は今から大体100年前に訪れていたのですよね。
         世界最初の推理小説と言われるポオの『モルグ街の殺人』が書かれたのは1841年。
         ここからミステリが始まったわけですが、シャーロック・ホームズがこの世に生まれたのが1887年(『緋色の研究』)、そしてその後に黄金時代を迎えます。
         黄金時代に活躍した名探偵と言えば、エルキュール・ポアロが1920年(『スタイルズ荘の怪事件』)、エラリー・クィーンが1929年(『ローマ帽子の謎』)、ファイロ・ヴァンスが1926年(『ベンスン殺人事件』)というわけで、本作のブラウン神父も交えると、主要な名探偵はちょうど今からほぼ100年前頃に揃って登場していたということになります。

         どの作品も、今になっても十分に楽しむことができる傑作ばかりであり、100年という歳月の長さに負けない名作揃いと言えるでしょう。

         さて、ブラウン神父と言えば、冴えない名探偵の代表格のようなキャラクターですよね。
         小柄でまんまるい目をぐるぐるさせ、古びた蝙蝠傘を抱えてよちよち歩いてくるカトリックの神父というわけで、全く警戒心を抱かせないタイプです。
         しかし、一度その推理が発揮されるや、外見からは想像もつかない鋭い推理を見せるというわけです。
         チェスタトンが仕込むトリックは、非常に逆説的なものが多く、一見こうとしか見えない事柄なのに、視点を変えるとがらりと様相を転じてしまうというスタイルを得意とします。
         そんな収録作の中からいつものようにいくつかご紹介です。

        ○ グラス氏の失踪
         グラス氏が大変なことになっているという知らせを受けて現場に急行するブラウン神父と著名な犯罪学者。
         グラス氏は、自宅で後ろ手に縛り上げられ猿ぐつわを噛まされて倒れていました。
         グラス氏は酒を飲まないはずなのに、テーブルにはワインとワイングラスが揃えられ、一つのグラスは床に落ちて粉々に割れています。
         また、カードテーブルが出されていますが、トランプは床に散乱しており、グラス氏のサイズとは全く合わないシルクハットが部屋に残されていました。
         この状況を見た犯罪学者は、グラス氏は何者かに恐喝されていたに間違いなく、交渉が決裂したために縛り上げられたのだと推理します。
         しかし、ブラウン神父は笑っているばかり。

        ○ 通路の人影
         有名女優がその楽屋で殺されるという事件が発生します。
         その時、近くには女優の取り巻きファンがおり、それぞれ長い廊下の奥にいる犯人らしき者の姿を見たと証言するのですね。
         それぞれ、「人というよりは獣とでも言うべき男だった」、「スカートのような服にも見えたが股の隙間から灯りが見えたのでズボンをはいていると分かった」などと言うのです。
         そして、この女優を恋慕していた男優がその特長に合致し、女優を殺せる位置にいたということで逮捕されたのですが……。
         アイロニカルでユーモラスな結末になっています。

        ○ 器械のあやまち
         嘘発見器に関するトリックです。
         100年前ですから、嘘発見器というのは最新鋭の器械だったのでしょうね。
         捜査官憲は嘘発見器に絶大な信頼を寄せているのですが、ブラウン神父によりその弱点をあっさりと指摘されてしまうという作品です。
         大変ユーモラスな結末が用意されています。

        ○ シーザーの頭
         古銭収集家の兄に嫌気がさした妹が、兄の貴重なコレクションの中から恋人の横顔に似た肖像が彫られているコインをこっそり盗んで恋人に与えてしまったところ、何故それが分かったのか不明なのですが、不気味な男が突然現れ、妹をゆすり始めたのです。
         恐喝をするためには、①脅される被害者、②脅す犯人、③秘密をばらされたくない第三者(その者に知られたくなければ云々と脅されるわけですね)の3人が必要であるという考えを見事にひっくり返してみせるというトリックです。

        ○ 紫の鬘
         古い言い伝えによると、ある貴族は呪いをかけられ片耳が巨大化してしまったというのですね。
         その後、その貴族の末裔には時々片耳が巨大な子孫が生まれるというのです。
         現在の末裔である貴族も、そんな呪いのために片耳が大きく生まれたとかいうことで、いつもおかしな色の紫色の鬘をかぶって耳を隠しているというのですが……。

        ○ 銅鑼の神
         誰かを殺そうと思ったら、誰にも見られないように被害者と二人だけの場所で殺すべきだという常識的な考えをひっくり返してみせるブラウン神父。
         いいえ、大勢の人がいる所の方が良いのです。
        >> 続きを読む

        2020/01/22 by ef177

    • 2人が本棚登録しています
      おふろだいすき

      林明子 , 松岡享子

      福音館書店
      カテゴリー:芸術、美術
      5.0
      いいね!
      • 長いお話なので集中力がもつかな?と心配していたが、自身の当時の懸案事項だった「自分で体を洗う」「100まで数える」などを、登場する動物たちがぜんぜん完璧にできないことに共感をおぼえたようで、幼稚園時代のバイブルとなる。 >> 続きを読む

        2015/02/04 by ぶぶか

    • 7人が本棚登録しています

出版年月 - 1982年4月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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