こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


1983年9月発行の書籍

人気の作品

      パロへの帰還 グイン・サーガ - 16

      栗本薫

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • グイン・サーガのプロローグがようやく終わった。

        「パロへの帰還」というタイトルからして「よかったね♪」と感動的なものになるかと思っていたが、みんなそれぞれの複雑な事情を抱えていて手放しに喜べない。

        パロの再興ということ事態は喜ばしいが、レムスの今後、リンダの今後、色々心配である。

        あととても印象深かったのは、モンゴールの公女アムネリスの変化。

        「人は私を公女将軍、男まさり、氷の公女と呼んだ。私の勇気と統率力をほめ、わずか十七、八の娘が大軍をひきいていくさをし、遠征するのをほめ、もてはやした。私はすっかりそれにのせられていい気になっていたのよ。一体、その中で、私はどれだけのことを、自分で考え、自分で決断し、自分で責任をひきうけてしてきたことだろう。私自身、アムネリスというこの一人の娘にすぎぬ私自身がしたといえることは、いったいどれだけあるというの。いえ、私にいったいどんな力があったというの。・・・」

        考えさせられるものがある。

        これからついに本編が始まるわけだが、レムスやリンダだけでなく、ナリス、スカール、カメロン、リギア、アムネリス・・・それぞれがこれからどんな道を歩んでいくのか、楽しみ。
        >> 続きを読む

        2013/11/17 by chao

      • コメント 5件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      バリバリ伝説

      しげの 秀一

      講談社
      4.0
      いいね!
      • バリバリ伝説 第2/全38巻

        公道レーサーとしては、ほぼ無敵の速さを誇るグン。ついにサーキットデビュー。

        毎度のことでは有るが、グンと同じ目線でシフトダウンしてコーナーに向かっている気分が最高にご機嫌。

        社長令嬢の美由紀のはからいで、比呂とともに筑波サーキットを訪れるグン。
        始めてのサーキットに大興奮ながら、ベテランの妨害に遭いつつも、わずか2週目でブッチ切ってくれる。

        観客としてしか行ったことは無いのだが、サーキットには何箇所か足を運んでいる。
        4輪で言えば、F1、F3000、NASCAR、2輪で言えば、鈴鹿8時間耐久である。

        4輪も楽しいのだが、2輪の甲高いエグゾーストノートと、各所で繰り広げられるドッグファイト。
        そして何よりも、生身で走っている緊張感みたいなものは別格である。

        いきなりサーキット走行の機会をも得たグンのテンションの上がりっぷりは大いに頷けるところである。

        若者の2輪離れが進み、加えてビッグスクーターが台頭している現代だが、クラッチで6速ミッションを操作しながら、ガバっと体重移動で曲がっていく爽快感を、こういうマンガででも体験して欲しいものだ。

        後半は、サーキットで絡んで来たグループが、グンに負けた腹いせに高校まで乗り込んで来ると言うもの。
        わざわざ高校生相手に。しかも高校に乗り込むなど、この時点でリアリティがないのだが、美由紀を拉致した上、集団に暴行に及ぼうとする辺り、ちとムリな展開と言わざるを得ない。

        そんな中でホッとさせてくれたのが比呂。
        救い出された直後の美由紀に対して、勢い余って告白してしまうところが妙にリアルに感じた。
        思い返すと恋愛に不慣れな頃は、空気なんて読まずに何かの勢いで思いを伝えていたような気がするから。

        あーバリ伝を読むと、アクセルをガバっと全開でカッ飛びたくなるぜ!などと威勢の良いことを言ってみたくなるが、11月には早々とバッテリーを外して今シーズンは終了♪なんて言うのが実態なので、老いたな...と思わざるを得ない。

        単車に跨って、高速走行している際に、意識がだんだん細く狭くなって研ぎ澄まされて来る感じが懐かしく感じた。
        >> 続きを読む

        2012/12/19 by ice

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      1973年のピンボール

      村上春樹

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 村上作品はどれも、一つ作品のなかで一つのテーマを幾層にも積み重ねて書かれているように感じます。この『1937年のピンボール』では、「僕」と鼠、それぞれの「さよなら」が主題だと思われます。

        この小説のなかで、「僕」と鼠の思い出、二人の交点は、ジェイの店でピンボールに興じていたときのシーンしか描写されていません。そこで鼠は集金兼修理人の華麗なテクニックに魅入られています。そんな鼠に「僕」は冷静にツッコミをいれます。「朝から晩まであれをやってみなよ、誰だってうんざりするぜ」「いや、俺はしない」。

        1970年の春に鼠が大学を去り、その冬に「僕」はピンボールに憑りつかれます。直子の死は春~冬の間の出来事です。「僕」は直子を失った穴をピンボールゲーム『スペースシップ』によって埋め合わせていましたが、『スペースシップ』は、直子との別れを再現するかのように、「僕」の前からいなくなります。そして「僕」は別れを受け入れたかのように生きていきます。しかし、3年後、直子の住んでいた田舎の駅に訪れ、彼女がまだ自分の心から去っていないことを確認してしまいます。そんな折、「僕」の前に不思議な双子が現れ、共同生活を始めます…。
        双子は「僕」を癒す存在ですが、直子の代りではないようです。「僕」は双子と配電盤の葬式をしたり、いなくなった双子を探しにいき自分の「傷」を見せて心配させるなと諭したりします。こうすることで「僕」は徐々に癒され、最後には直子の化身たる『スペースシップ』に再会しても彼女とプレイする必要がないほどまでに回復し、それゆえ、さようならを言うことができたのです。双子は「僕」の回復を見届け、「僕」の下から去ります。

        一方、鼠は大学中退後、ジェイの店に通い、彼女の家に通い、何処にも行くことのない生活を繰り返します(「リプレイ、リプレイ、リプレイ…」)。結局、鼠は、自分の言葉を裏切るように、このピンボールゲーム的永劫の時間から脱出しようと、ゆっくりと、痛みながら、心を固めます。

        「ずいぶん考えたんだ。何処に行っても結局同じじゃないかって。でも、やはり俺は行くよ。同じでもいい」(これが一番胸が熱くなったセリフ)

        鼠はジェイに「またいつか会おう」と言って別れますが、再会の時は恐らく訪れません。「僕」は直子に「さよなら」を言えたので出口に至ることが出来たが、鼠は「さよなら」を言えなかったために出口に至れなかったわけです。(そして、『羊の冒険』では鼠の出口が一体何にならざるを得なかったかが書かれます。)
        >> 続きを読む

        2014/09/11 by azuma

      • コメント 4件
    • 2人が本棚登録しています
      写楽殺人事件

      高橋 克彦

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!

      • 大学教授の西島と、在野の浮世絵研究家・嵯峨は、肉筆浮世絵に関する見解の相違から二十年来の対立状態にあった。

        転落死を遂げた嵯峨の葬儀に、西島の代理として参列した大学助手・津田良平は、数日後、嵯峨の義弟から秋田蘭画の画集を送られる。

        そこには近松昌栄なる無名の絵師の作品が載っていたが、その中の一枚から「東洲斎写楽改近松昌栄」という書名を発見した津田は茫然とした。

        近松昌栄こそが、正体不明の謎の浮世絵師・東洲斎写楽の正体なのか?
        津田は、その事実を証明すべく、裏付け作業を開始したが-------。

        作中でも触れられているように、写楽の正体が誰かという謎に関しては、これまでにさまざまな説が唱えられてきた。

        小説家としてデビューする前から、浮世絵に関する著作も持っていた著者の高橋克彦は、蓄積した専門知識を総動員して、従来の説を踏まえた上でのオリジナルな仮説を披露し、歴史ミステリならではの虚実皮膜のスリリングな面白さを描き出していると思う。

        それが、一浮世絵師の正体にとどまらず、当時の文化的ネットワークの壮大な人脈までも炙り出している点からは、後年の作品群で披露される著者独自の歴史観が、既にこのデビュー作の時点で確立していることが窺えて、非常に興味深い。

        >> 続きを読む

        2019/05/05 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      クージョ

      永井淳 , スティーヴン・キング

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • キング・オブ・ホラーと称される(もはやこの称号は古いし、不必要かな)スティーヴン・キングによる厳密にはホラーではなく、これは動物パとニック小説。

        簡単に書けば、車に閉じ込められた母親と子どもが、狂犬病にかかった大型犬に襲われるお話し。

        単純ではあるけど、単純なお話しもキングの圧倒的な筆力によって、まったく飽きずに読めるんだから、やっぱりすごい作家だと思います。

        映画化作品と違う結末には賛否あるだろうけど、このシビアさがキングがキングたる所以でしょう。

        でも本書は絶版なんだよな~っていうか、キング作品の絶版率高すぎない?





        >> 続きを読む

        2017/08/01 by アーチャー

      • コメント 2件
    • 3人が本棚登録しています
      子供たちの夜 (ハヤカワ・ミステリ 1419)

      トマス・チャステイン

      3.0
      いいね!
      • カウフマン警部シリーズの作者によるサスペンス・ホラー作品。

        ある日行方不明になってしまった娘を探す母親と、捜索する課程で明らかになる驚愕の事実を描いた本作。

        正直、 結末がスッキリしないので、読後感もあまりよろしくありません。

        じっくりと読ませるチャステインらしさもあり、そこそこ面白いとは思うのですが、やはりカウフマン警部シリーズの面白さに及ばないのは仕方ないかな。

        あらためて"深夜のセントラルパークは怖いよね"ということだけは確認出来る作品です。

        >> 続きを読む

        2017/10/30 by アーチャー

    • 1人が本棚登録しています
      スラップスティック―または、もう孤独じゃない! (ハヤカワ文庫 SF 528)

      カート・ヴォネガット

      3.0
      いいね! Tukiwami
      • Amazonのレビューに作者がSF的な設定をメタファーにして私小説的自己表現をしたらしいことが書かれていて、それが面白そうだと琴線に触れました。読んでみたいなぁ。 >> 続きを読む

        2019/01/02 by 月岩水

    • 2人が本棚登録しています
      ひろくんときょうちゃんのエンケラプン

      岩村和朗

      あかね書房
      4.0
      いいね!
      • 悲しみ、喜び、怒りの感情をエン、ケラ、プンに託して描いた、幼児のためのユニークな心理絵本。

        ひろくんときょうちゃんの心の中に住んでいるエン、ケラ、プン。
        エーン、エンと泣くエン。ケーラ、ケラと笑うケラ。プーン、プンと怒るプン。子供の心の動きを分かり易く描いています。
        >> 続きを読む

        2012/02/13 by kumahachi

    • 1人が本棚登録しています
      構造と力 記号論を超えて

      浅田 彰

      勁草書房
      いいね!
      • 中原圭介さんの本の中で紹介されていたので購入してみたが、
        非常に難解な本。
        用語の定義をおさえながら精読しなくては、理解がついていかない。
        第1章の構造主義の話しまでしか読んでいない。
        じっくり時間があるときに読み進めようと思う。
        >> 続きを読む

        2018/09/30 by KOO

    • 2人が本棚登録しています
      オトラントの城 (ゴシック叢書)

      井出弘之ホレス・ウォルポール

      国書刊行会
      3.0
      いいね! Tukiwami
      • 【すべてはここから始まった】
         いわゆるゴシック・ロマンスの嚆矢とされている作品。
         著者のホレス・ウォルポールは英初代首相であるロバート・ウォルポールの三男(彼の息子のヒュー・ウォルポールも「銀の仮面」などで知られる作家です)。
         自らストロベリー・ヒルにゴシック趣味の城を建築するなどのディレッタントとしても知られます。

         さて、問題は本書です。
         この作品は、この後あまた連なり生み出されたいわゆるゴシック・ロマンスの最初の作品とされています。
         ゴシック・ロマンスとはどんな作品かと言えば、古い城、幽霊、怪奇現象などなどが鏤められた恐怖譚と言えば良いでしょうか。
         その記念すべき第一作が本作なのです。

         粗筋をご紹介すると、中世イタリアにあったオトラント城。
         その城主のマンフレッドは先代城主を弑逆し、城主の地位を僭称する輩。
         病弱な息子を近隣城主の娘であるマチルダ姫と強引に結婚させて城を継がせようとしますが、そこに現れたのが巨大な兜。
         息子は兜に押しつぶされて死んでしまいます。
         「先代城主の呪いだ!」と糾弾する農民姿のセオドア。
         逆上したマンフレッドは、セオドアこそが息子を殺したのだと決めつけ(何とご無体な!)、セオドアを幽閉してしまいます。

         そして、何とか子孫を残さねばとの思いから、正妻ヒッポリタがいるにもかかわらず、彼女と離婚して、息子と強引に結婚させようとした若いマチルダ姫と結婚して子供を作ろうなどと考えます。
         「そんなことは神がお許しになりませんぞ!」と諫める司祭など全く相手にしません。
         そんなことをしているうちに、オトラントの城には様々な怪奇現象が現れ始めます。
         絵の中の人物が絵を抜け出して徘徊する。
         落ちてきた巨大な兜と対をなすものなのか、籠手だけがさまようなどなど。

         今読むとさすがに古色蒼然としている感は拭えませんが、この作品があったからこそ、その後の「フランケンシュタインの怪物」、「ジキル博士とハイド氏」、「吸血鬼ドラキュラ」などの誰でも知っているような作品が生まれてくることになったわけです。
         残念ながら、現在我が国でこの作品はあまり読まれなくなってしまったようですが、歴史的意味のある作品ですので、何かの機会に手に取ってご覧になられるのも一興かと思います。
        >> 続きを読む

        2019/01/20 by ef177

    • 3人が本棚登録しています
      挾撃される現代史―原理主義という思想軸

      松本健一

      5.0
      いいね!
      • 以前に読んだ本です。

        2017/01/18 by 伯爵じゃ

    • 1人が本棚登録しています

出版年月 - 1983年9月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本

白い衝動