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村岡花子 , Eleanor Hodgman Porter
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今日 BOOK OFFで買ってきた 108円読んでみたい
2016/03/04 by 孝志 松元
池波正太郎
読んだのは新装版だが、なぜか登録できないのでこちらで代用。再読。とはいえ、結末をほとんど忘れていたので初読み気分で、面白すぎて一気読みした。老舗菓子舗の若後家お歌はある日、雨宿りした小屋で行きずりの浪人に手ごめにされるが、なぜかその男を憎みきることができない。そのうちに不思議な縁でその浪人馬杉源吾と再会し、やがて二人の恋情は敵討ちの若侍の助太刀に発展していく。勝ち気なお歌は、傾きかけた菓子舗の再建に取り組む一方で、実家とも縁が切れず、仔細ありげな若侍を匿ってその世話もする。頼りにされて次から次へと厄介事を押しつけられるが、ぼやきながらも用事を片づけていくお歌の姿がすがすがしい。源吾への想いの変化も丁寧に描かれている。この源吾が常人ではない剣客で、仙人のような穏やかさの中に恐ろしいほどすぐれた武術と剣術を秘めている。道場破りと助太刀のシーンは胸のすくような見所が満載で、全編を通じて読みごたえたっぷりの長編だった。 >> 続きを読む
2018/11/19 by Kira
柳 宗悦
--だからこう言い改めて良い。与えられているので求めるのだと。呼吸するために空気を求めるというより、空気があって呼吸するようになったと・・・「叩けよ、さらば開かれん」というが・・・開かれている扉を叩くに過ぎぬ-- 文化庁発行の宗教年鑑を見ていて気づいたのですが、大きくは13とか18宗派とか言われる日本仏教において、信者数、拠点数とも浄土宗(系)が圧倒的です(シェア4割強)。※H28年宗教年鑑:信者数、寺院数 仏教系合計 5200万人、7.5万 浄土宗系 2300万人、3.0万 日蓮宗系 1200万人、0.7万 真言宗系 900万人、1.2万 禅宗系 500万人、2.1万 天台宗系 300万人、0.5万 奈良仏教系 100万人、0.03万 理由を想像するに、やはり、教えの分かりやすさと行いのし易さに尽きるのではと感じます。 念仏さえ唱えていれば極楽浄土に行ける。 難しい理論は不要。 鎮護国家に意義があった奈良仏教、平安仏教は理論的で難解であり、体制側に鎮護が不要になるにつれ影響力を落としたことは頷けます。 禅も同じで、武家社会に受け入れられたことから鎌倉以降に隆盛しますが、考案や禅問答の難解さ、悟りの要諦は文字では伝わらないとの扱いにくさが信者離れに繋がったと思われます。ちなみに禅系の中でも、考案重視の臨済宗よりも、考案不要でひたすら坐禅を尊ぶ曹洞宗のほうが、庶民には受け入れられたそうです。ひたすら坐禅は「行い易く」はないですが、「分かりやすく」はあったのだと思います。 浄土系の次に信者が多いのは日蓮宗系。 これも、題目(南無妙法蓮華経)を唱えることが行いの本懐、と、「行い易い」。ただ、理論は奈良仏教の華厳宗や天台宗を継いでいることあり、教えは難しい。これが信者数や拠点数の点で、浄土系と明暗を分けた点ではないかと感じます。 「阿弥陀仏さま、阿弥陀仏さま」と一心に唱えていれば、死期に阿弥陀仏が来迎し、極楽浄土に連れ給う。男女や貴賤の差別無く、難しい行いも悟りも必要ないとの絶対他力。なぜなら阿弥陀仏さまは偉大で、誰は救う誰は救わないとの卑小な差別は致さない。 理論は分かりやすいし、行いはし易い。これなら確かに広まるだろうと。 「それって、ママー、ママー、と赤ちゃんが叫んだらママが来てくれる、ってのと一緒じゃないの?」 と、我が妻などは言うわけですが、確かに言いえて妙と感じます。 仏の愛と親の愛、かなり似ているように思います。 我が子ならば、凡人でも悪人でも病人でも性別不詳でも、その愛は変わらず何がどうでも助けます。ママ、パパ、と呼んでくれたら手を差し伸べますが、呼ばれる前からずっと見守っているわけです。 そう思うと、扉は叩く前から開かれていて、開かれた扉を叩くとの念仏思想、深く納得です。浄土宗系への理解と親しみが深まりました。 本著は情熱溢れる一冊で、その点でも単なる教書とは異なり、とてもよかったです。 さすが、岩波のこの一冊、です。 >> 続きを読む
2017/08/18 by フッフール
片岡義男
映画化された作品。
2011/03/29 by yasuo
林 真理子
作家の柚木麻子さんが「神本」と言っていた本。http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi120_yuzuki/20111116_2.html虚勢をはった20代女子の苦い痛い、スネにつけられた傷みたいなエピソード、でも成長が感じられるラストがいい。 >> 続きを読む
2015/03/03 by Zazie
藤本ひとみ
1986年と、発行からすごく時間が流れてるので作中に出てくる文化もコトバも古いけど、やっぱり夢中になって読んだコドモ時代を思い出して、きゅー♡当時もかわいいなぁって思ったけど、大人になって読むと芹沢一樹くんが更に愛おしい!唯美主義のひとみさんの偏見満載の[笑]美少年ワールド何度読んでもテンポがよくて楽しくて、香織高校シリーズも永遠に大切な宝物本♡恋の叶うロマンスパン。おまじないや魔法にもすがりたい女の子の恋。愛を知った今、懐かしいけれど改めて新鮮でやっぱり恋はいいなぁ♡ >> 続きを読む
2013/10/16 by 山本あや
小学館 , ラルース
全ページがカラーの劇画で、わかりやすく聖書の物語を描いているシリーズの第二巻。本巻では、モーセの出エジプトの物語と、そのあとにカナンの地に進むヨシュア、そしてその後のギデオンやサムソンらの士師記の物語が描かれている。彼らの物語は、読んでいると、なぜか不思議と元気になり、勇気をもらえる気がする。絵なので、とてもわかりやすく、イメージしやすかった。小さい頃、この第一巻の創世記のを繰り返し読んだ。この二巻も当時家にあればよかったなぁと思う。読み継がれて欲しい、すばらしいシリーズ。 >> 続きを読む
2013/08/08 by atsushi
スタンダール , 大岡昇平
人に恋愛相談する前にまずこれ読もう、と思った。
2016/03/17 by one
谷崎潤一郎
『春琴抄・吉野葛』(谷崎潤一郎) <中公文庫> 読了です。谷崎というと「美しい文章」というイメージがありましたが、私には「素直な文章」という印象を受けました。全くどこにも引っかかりがなく、ごく自然に読んでいけるのです。しかし、これが当たり前のことだと思ってはいけません。「春琴抄」は作者、春琴伝、てる女という三つの視点、「吉野葛」は現在の吉野、伝説の吉野、津村の母の思い出、津村の最初の吉野行の四つの次元が、ときにはそれぞれに、ときには絡み合い混濁し、実際は非常に複雑な構成、文体でできているのです。それを「全くどこにも引っかかりがなく、ごく自然に読んでいける」のは神業と言っても過言ではないと思います。それを現実にできる彼のような人を「天才」と言うのではないでしょうか。# 今更私がそう表現するのは陳腐極まりないのですが……。「春琴抄」では、あらゆることが非常に詳細な描写で綴られていますが、一つ、春琴の妊娠、ということについては、その結果しか述べられていません。一体春琴と佐助とはどのように結ばれていたのか、そこだけは欠け落ちてしまっていて、読者の想像に任されています。そんなところも「うまいなあ」と唸らざるを得ません。谷崎潤一郎も先物買いで、中公文庫から出ている小説はあらかじめ全て購入してしまったのですが、この作品を読む限り、安心して楽しむことができそうです。 >> 続きを読む
2015/08/01 by IKUNO
浅倉久志 , Varley, John, 1947-
【これはなかなか複雑で凝ったSFだ】 女性科学者のリロは、法で禁止された遺伝子実験を行ったために刑務所に収監され、死刑の執行を待つ身でした。 そこへやって来たのは元大統領で、地球解放党員のトイードです。 彼は、莫大な資産と強力な権力を使ってリロに取引を申し出てきたのです。 トイードは一人の女性を連れてきていました。 それはリロのクローンだったのです。 自分に協力すればここから出してやる。 クローンをお前の身代わりに処刑することで自由にしてやる、と言うのです。 クローンとは言っても彼女にもリロの記憶が埋め込まれていますので自分自身ではあるのですが、自意識がある方はオリジナルの方の自分です。 「彼女を殺してよ」。 リロは自分のクローンを殺すことと引き換えに刑務所から脱獄させてもらったのです。 以後、リロは、トイードの指示に従い、木星の衛星その他の場所で地球解放党のための仕事に従事させられることになりました。 とは言っても素直にそんな仕事をするつもりもなく、何度か脱走を試みるのですが、その度に失敗して殺され、新しいクローンとして再生されることの繰り返しでした。 さて、この地球解放党なのですが、実は地球は作中ではエイリアンと呼ばれる異生命体に侵略され、荒廃してしまっていたのです。 人類は、『八世界』と呼ばれる、水星、金星、月、火星、タイタン、オペロン、トリトン、冥王星に散り散りになって逃げ、それらの星でかろうじて生存を続けていたという設定なんですね(はい。本作は、作者の『八世界』シリーズの一冊なんです)。 地球解放党は、近い将来、エイリアンを排除し、地球を取り戻そうと考える一派だったのです。 本作は、クローンが普通に出てくるのでこれがかなりややこしいことになっています。 リロも同時にクローンが複数個所で活動することになるので、それぞれの動きが同時並行的に語られ、この辺りは結構ややこしいことになっています。 また、そのうちの一人は、何と時空を超越してしまうことになるため、余計に何がどうなっているのか……なんです。 そしてそこに絡んでくるのがタイトルになっている『へびつかい座ホットライン』なんです。 これは、遥か彼方、へびつかい座の方向から送信されてくる情報で、人類は大昔からその情報を利用してきたのです。 というのは、その情報には人類がまだ獲得していない科学技術に関する情報が多々含まれており、人類はそれを利用して自分たちの科学水準を引き上げていたのです。 へびつかい座人というのが存在するのだろうか?と考えられていたのですね。 ところが、最新のホットラインには驚愕する内容が含まれていたのです。 要約しちゃうと、人類はこれまでホットラインの情報にただ乗りしてきたが、正しく支払いをしなければならない。 支払いをしなければ厳しい罰が待っているというものだったのです。 これは一体どういうことなんだ? トイードもこの通信は把握しており、その調査を望んでいたことから、リロら一行はへびつかい座人の真意を探るため、遥かへびつかい座を目指すことになるのです。 あれやこれや盛沢山の設定になっているSFで、しかも中には本作中では回収されない伏線もあって、作品全体としてうまく決着がつけられているのかというと疑問も残るのですが、圧倒されるようなイメージやアイディアには一読の価値があると感じました。 必ずしも読みやすい作品とは言えないかもしれませんが、魅力のある作品だと思いますよ。読了時間メーター□□□ 普通(1~2日あれば読める) >> 続きを読む
2021/06/10 by ef177
種村季弘
【血ぃ吸うたろ~か~/吸血鬼文学の偉大なるマンネリズム】 以前書かせていただいた『真紅の呪縛』という作品のレビューでも触れましたが、同作品はポリドリが書いた『吸血鬼』をモチーフにして、それと同様にバイロンが実は吸血鬼であったという設定を用いた作品でした。 しかし、肝心のポリドリの『吸血鬼』はなかなかお目にかかれない作品で、私も未読だったのです。 どこかにポリドリの『吸血鬼』は収録されていないものかと探していたところ、本書が見つかったというわけです。 本書には、様々な作家による吸血鬼物の作品が集められています。 煩を厭わずに収録作品をご紹介しておきましょう。 吸血鬼/ジャン・ミストレル グヅラ(抄)/プロスペル・メリメ 吸血鬼/ジョン・ポリドリ 吸血鬼の女/E・Th・A・ホフマン カルパチアの城/ジュール・ヴェルヌ 吸血鳥/マルセル・シュオッブ サセックスの吸血鬼/コナン・ドイル 吸血鬼/ルイージ・カプアーナ 吸血鬼を救いにいこう/ベレン 受身の吸血鬼/ジェラシム・ルカ ドラキュラ ドラキュラ/H・C・アルトマン なかなか取り上げられる機会が少ない作品を揃えたラインナップですよね。 私が知らない作家の作品も結構ありました。 一応、すべて吸血鬼物ではあるのですが、例えばドイルの作品はホームズ譚からの採録ですので、実際に吸血鬼が登場するわけではありません。 また、ベレンやアルトマンの作品は、かなりパロディ色の濃い作品であり、ホラーとしての吸血鬼物というわけでもありません。 しかし、その他の作品は紛れもない吸血鬼物であり、作品によりそれぞれ趣向はあるものの、基本的には典型的な吸血鬼ストーリーであり、ある意味では偉大なマンネリズムとも言えるかもしれません。 私としては、各作品の面白さを期待して読むというよりは、様々な作家により、色々な形で吸血鬼文学が書かれているのだなぁということを実感し、また、(ドイルを除いては)なかなか読めない作品を読むというところに意義を持って本書を読ませて頂きました。 で、問題のポリドリ作の『吸血鬼』なんですが、この翻訳は何と、佐藤春夫なのですよ。 編者の種村季弘氏によれば、佐藤春夫の翻訳は「かなり杜撰な訳文の脱漏や誤訳が目立つ」ということで、「春夫の翻訳家としての力量をこの作品で評価するのが酷であるのは重々承知の上」とのことです。 それでもこの訳を選んだのは、「この大正審美主義文学最大の感性が海彼の吸血鬼小説に接触した瞬間の初々しい驚きと共鳴を再録することに」意義があったということです。 種村氏によれば、「ポリドリ作品の完璧な翻訳を御希望の方は、平井呈一の新人物往来社『真紅の法悦』所収の訳業を併読されたい」とのことですよ。 >> 続きを読む
2019/12/17 by ef177
宮沢賢治
「注文の多い料理店」のみ読了。オチを知っていたにも関わらず十分面白かった。名作と呼ばれるものはこういうものなのかも知れない。超有名な作品なので、あらすじは知っていたが、ちゃんと読むのは今回が初めてだと思う。このタイトルを最初に耳にしたのは、地元で同名の居酒屋に行った時だったように記憶している。柱と言う柱に、「壺の中のクリームを顔や手足にすつかり塗つてください。」とか「料理はもうすぐできます。十五分とお待たせはいたしません。すぐたべられます。早くあなたのアタマに瓶の中の香水をよく振りかけてください。」などと言う作品に登場する貼り紙が貼って有るのが内装の特徴だった。一緒に行った知人にあらすじを説明されて、なるほどー!と思ったのがやはり最初だと思う。2人の猟師のどこかユーモラスな反応や、ビジュアルに訴えて来るような文章を見て、小説なのに絵本を読んでいるかのような錯覚をしている自分に気付いた。こんなに短い作品なら、もっと早く読めば良かったと思う。短めの名作を重点的に爆撃してみようかと思い始めた。 >> 続きを読む
2013/08/07 by ice
宮本輝
『泥の河 螢川 道頓堀川』(宮本輝) <ちくま文庫> 読了です。「泥の河」は子供の頃映画で観てトラウマになってしまった作品です。読むのに勇気が要りましたが、こんなにいい作品だったとは!子供の視点と大人の視点がうまく入り混じり、何とも言えない心地よい悲哀を感じることができる作品でした。思い切って読んでみて、本当に良かったと思います。「螢川」は中学三年生の青春を描いた作品です。私にはそれほど響かず、この三作の中ではちょっと残念に思われる作品でした。多感な時期を描いたにしては、少し踏み込みが甘いような気がします。しかし、読む時期によって大きく感想が異なるような気もします。いつか再読してみたいです。「道頓堀川」は、様々な人の、様々な生き方を描いた作品と言えると思います。これは三作の中では抜群の作品だと思いました。まだまだ読むべき本はあるんだなあ、と、深く実感しながら読み進めていました。人生の岐路に立ち、どのように身を処すべきか迷っている方にはぜひ読んでいただきたい作品です。ただ、宮本輝の作品は、すごく引き込まれる部分とほとんど響いてこない部分の差が大きい感じがします。正直、文章も「すごく上手い!」というわけではないように思います。今後も読んでいくかどうか、かなり迷う作家です。 >> 続きを読む
2015/10/07 by IKUNO
面白い!凄い!楽しい!そんな本だ。世界8人の作家の絵が、一緒に見れる。そうすると、それぞれの特徴が、よりいっそう際立ってくるだけでなく、それぞれの国の文化・風土もわかりやすくなっている。それでもやはり、根っこにある共通の思いのようなものが伝わってくる。子どもたちへの眼差し、さらには、いのちへの思いなのかな。 >> 続きを読む
2014/09/04 by けんとまん
大前研一
マリアンヌ・アルコフォラード
蔵冨 千鶴子
長新太
たむらたいへい
フランシス・ホジソン バーネット
出版年月 - 1986年1月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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