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1986年4月発行の書籍

人気の作品

      アンジュ-ル ある犬の物語

      VincentGabrielle

      ビーエル出版
      4.7
      いいね!
      • デッサンだけで描かれた絵本。

        すごく柔らかい線でポツポツと、
        最低限の情景だけ描かれている。

        それなのに、目の前にその情景が浮かんでくるようで切なくなる。

        言葉なんていらない。

        見て感じる。想像する。

        必死に追いかけて、追いかけて…悲しいんだろうなぁ。
        一人ぼっちで寂しくて、ただただ広い景色の中にぽつんと佇む。

        切ない!

        絵だけでこんなにも伝わるものか!

        読む人によって色んな解釈があって良いのと同じで、
        言葉を入れることで"こういう見方もあるよ"っていう
        別の解釈をすることを封じてしまっていたのかなーと思った。

        想像するって面白い。

        そんなことに気付かせてくれた作品でした。
        >> 続きを読む

        2016/09/11 by starryeyed

    • 他3人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      夜よ鼠たちのために

      連城三紀彦

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 著者の『人間動物園』を探していたらこちらが見つかったので
        思わず読んでしまいました
        六編収録の短編集。

        序盤のトリッキーという言葉がよく似合う『二つの顔』
        『人間動物園』や『造花の蜜』に繋がるであろうあるテーマを使った『過去からの声』
        そして、問題の表題作『夜よ鼠たちのために』
        思わず、読み終えた後にタイトルの意味にニヤリとしてしまう『二重生活』が好みです。

        もはや、手垢がつきすぎて、あまり使われない
        “二転、三転”という言葉の意味を改めて噛みしめる作品集です。
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        2014/02/04 by きみやす

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      人工知能 実用化の時代へ

      長尾真

      新潮社
      カテゴリー:情報科学
      2.0
      いいね!
      • コンピュータの歴史と人工知能。

        誰にでも分かる程度の人工知能論。

        ある種コンピュータの命題とも言える人工知能についての入門書。

        予備知識が全く無い読者でも理解できるよう、コンピュータの歴史から人工知能に必要となる推論/判断についての考え方を分かりやすく解説している。

        IT業界で勤務する立場からすると、当たり前の話が多すぎて冗長に感じる面が有り、個人的には、得るものが少ない印象は拭えないが読者を選ばない解説書としては、極めて存在価値の高い良書と言える。

        広義の人工知能の実現は、正直難しいのではないかと感じるが、本書内で語られる狭義の人工知能は既に多方面で実現している。

        これは、様々な分野の知識をパターン化し、幾つかの入力パラメータによる分岐処理で、最適解を出力するもので、レベルは低いが、占いなどでも既に実用化に至っている。

        何でも出来る夢の機械では有るが、本当に自立思考が出来るところまで行くのだろうか。
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        2012/03/29 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      僕は模造人間

      島田雅彦

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 掴みがバッチリな青春小説。
        胎児の時から付き合わされて、いつの間にか主人公亜久間一人の「やっちゃいけないことをやりたくなっちゃう」衝動が分離して、その行動に注釈がつけられていくのを眺めているうちに話が展開していく感じです。主人公は根明人間ですが、自己完結型。しかも自分以外の人間からの注目にも乾いている。

        ストーリーというより彼の言うところの「マスターベーション」に丸々一冊付き合わされるような話ですが、事実、この本の後半に「小説でも書いてやろうかと思っています」とあるんですよね。この本って読者参加型の自慰だったのかも笑。

        性と死、その両方を内包する三島由紀夫、寓話のような夢、主人公のためだけにあるようなちづるさんが印象に残りました。数少ないちづるさんと主人公の会話は、端で見てる分にはほのぼのします。

        青春小説はなんか苦手なんだけど、これは再読したいです。
        >> 続きを読む

        2017/01/12 by MaNaSo

    • 2人が本棚登録しています
      グローイング・アップ

      ラッセル ベイカー

      5.0
      いいね!

      • いつかは読もうと思いながらも、ついつい後回しにして、本棚の奥に眠っていた1冊の本を取り出して、そのあまりの素晴らしさに一心腐乱に読み耽り、読了しました。

        そして、読み終えて思うのは、なぜもっと早く読まなかったのかという後悔の念に苛まれています。

        その私にある感慨を与えてくれた本とは、ラッセル・ベイカーの「グローイング・アップ」なのですが、実にいいんですね。そして、この本は私に至福の読書の悦びを与えてくれました。

        この本は、ニューヨーク・タイムズの名コラムニストであった、ラッセル・ベイカーが書いた自伝です。

        この本が、私の胸を打ったのは、1920年代にアメリカの片田舎で生まれ、1930年代の大恐慌のただ中で育つという、著者の個的体験でありながらも、母と子の"普遍的な愛と葛藤のドラマ"が、実に鮮やかに描かれているからなのです。

        冒頭は、老人性痴呆症となり、息子の顔もわからなくなった母親を見舞うシーンです。そこに、子供時代の母親の写真が挿入されているのです。

        髪にリボンをつけ、心もち上を見上げて笑っている。時に1906年。この写真と、ベッドで寝たきりの老人の間に、どういう一生が待っていたのか、著者は客観的な観察者となって描き出していくのです。

        厳格な母親に育てられた著者が、ある時を境に母親を批判的に見るようになることをはじめ、その筆先は回顧談にしては、あまりに厳しい。

        だが、自分の傲慢さや臆病さまで正直に書くラッセル・ベイカーの姿勢が逆に、何十年にもわたる母子の深いつながりを浮き彫りにしているのだと思う。

        そして、頑固な祖母アイダ・レベッカや大嘘つきのハロルド叔父など、登場人物の一人一人がくっきりと描かれているので、あたかも旧知の人物のように浮んでくるのも、この自伝の強みなのだと思う。

        ここに描かれているのは、特定の個人の歴史ではなく、我々の生活の歴史そのものだという気がしてならないのです。


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        2018/01/29 by dreamer

    • 2人が本棚登録しています
      暗殺のソロ (ハヤカワ文庫NV)

      ジャック ヒギンズ

      3.0
      いいね!
      • 「鷲は舞い降りた」や「脱出航路」などの第二次世界大戦を題材にした、生々しさを取り込んだ緊迫感溢れる、大がかりなサスペンス小説で私を虜にした作家ジャック・ヒギンズ。

        そのジャック・ヒギンズが、都会的なニヒルな男を主人公にして描いたベストセラー小説「暗殺のソロ」。この特色を際立たせている登場人物がジョン・ミカリという美貌の青年で、まるで若き日の「サムライ」の時のようなアラン・ドロンが演じるようなキャラクターだ。

        外人部隊に入ってゲリラを相手の戦闘に何回も参加し、除隊した後、国際的なピアニストとして奇跡のデビューを果たし、信じがたいような数々の名声を生むに至る----といった感じのスーパーマン的なヒーローなのだ。

        キャラクターの造形に対する性格づくりに苦労しているのはよくわかるが、しかし、正直、ジャック・ヒギンズファンとしては、残念ながら少々白けてしまうところがある。

        物語は、この主人公のピアニストが鮮やかな手口で政治的な暗殺を次々と手掛けるようになるのだが、ある時、逃走中に誤って少女を轢き殺してしまう。そして、その父親というのが、ベルファストで都市ゲリラと血なまぐさい戦闘に明け暮れている、英国空軍特殊部隊のモーガン大佐。

        IRAの標的にされながらも平然と構えているこの人物は、ジャック・ヒギンズ好みの"冷徹な偉丈夫"で、復讐の炎に駆られ、轢き逃げ犯の素性を徹底的に追跡しはじめるのです。

        この追う者、追われる者というサスペンス小説の定石を、これほどまでに生真面目に踏襲されると、ストーリーの展開はほぼ確実に見通すことが出来て、小説としての新味はないが、一読者としては素直についていくしかありません。

        IRAの都市ゲリラの荒々しい生態に較べると、ニヒルな殺し屋の影はやや薄くなるのだが、クライマックスへかけての熱っぽいたたみかけは、野暮な感想を封じ込めてしまうほどの迫力があり、一気に最後まで読ませてしまいますが、しかし、読み終わってみて、なぜか深いため息が----。

        これがベストセラー小説の読後感なのかもしれず、読者としての充実感というよりも、面白いサスペンス映画を楽しんだ後の興奮に似ているような気がします。


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        2016/11/19 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      パン屋再襲撃

      村上 春樹

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 6篇からなる短編集。
        『パン屋再襲撃』他、6篇の短編集。

        『象の肖像』と『ファミリー・アフェア』も面白い。 >> 続きを読む

        2015/10/09 by akky

    • 1人が本棚登録しています
      燃える警官 (文春文庫)

      ウィリアム・J. コーニッツ

      4.0
      いいね!
      • エド・マクベインの87分署シリーズが大好きで、現在、初期から中期の「サディーが死んだ時」「警官嫌い」「麻薬密売人」「殺意の契り」「10プラス1」と順次、読破中ですが、今回、読了したのは、ニューヨークを舞台にした、執筆当時、現役の警官だったウィリアム・J・コーニッツの警官たちのリアリティのある群像劇とも言える、大型警察小説の「燃える警官」です。いやあ、実に面白かった。

        マンハッタンのアパートの一室で、若い女性の裸の腐乱死体が発見されます。その初動捜査すら始まらないうちに、ダニエル・マローン警部補の元に一本の電話がかかってきます。そのマドヴィックと名乗る警部は、何か変わった事がないか本部長が知りたがっていると言うのですが、直観的に不審に思ったマローンが折り返し電話をすると、マドヴィックという人物は存在しなかったのです。

        この事件は何か警官の臭いがすると直感したマローンは、執拗な捜査に乗り出していく事に----。

        このニューヨークを舞台にした「燃える警官」は、独特の味わいがあり、本書の中に「われわれの仕事にスターはいないんだよ」とか「みんな性格俳優なんだ」という記述があり、この優れた"警官の群像劇"が、人種のるつぼと言われるアメリカの生の姿を二重写しにしているのだと思います。

        ニューヨーク市警伝統のアイルランド系、マフィアとの友情の臭いのするイタリー系、黒人、ヒスパニック系と、この作品で重要な役割を果たすユダヤ系やアラブ系まで絡んできて、人種的な複雑さを内包してこの物語は進行していくのです。

        原作者のウィリアム・L・コーニッツは、5年の歳月をかけてこの処女作を書き上げた時、売春を取り締まるニューヨーク市警の現役の警部補だったそうです。

        そのせいかも知れませんが、ディテールの描写に妙なリアリティーがあり、例えば、ロールパンとコーヒーを買うのに、一ドル払っておつりに25セント玉4個をもらうパトロール警官の姿などに、"むせるような大都会の人間の匂い"といったものが感じられるのです。

        そのウィリアム・J・コーニッツの的確な筆は、脇役たちの家庭生活や不倫にまで及び、その一人一人を見事な性格俳優に仕立てていて、そして、肝心の物語の骨格は、警察内部にはびこる腐敗や権力闘争に国際政治のニュアンスまでも絡めて、実に骨太な作品になっているなと唸らされます。

        そして派手なアクションまで用意されていて、エンターテインメント小説として申し分ありません。また一人、ウィリアム・J・コーニッツというお気に入りの作家が出来、引き続き、彼の「甦える警官」「渇いた警官」と読み進めていきたいと思っています。
        >> 続きを読む

        2016/10/07 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      旅の断章

      中村 光夫

      4.0
      いいね!

      • ゆったりとした日のまどろみの午後、ごろりと横になって読書をする。
        初夏を思わす風に吹かれていると、やがて心地よい眠気がおそう。
        目ざめれば、またゆるりと続きを読む。

        本好きにとって最上のひと時といえますが、今回読了した文芸評論家の中村光夫の海外紀行「旅の断章」は、そうした至福感を授けてくれる一冊だろうと思います。

        現実へと鋭く覚醒させる本だけが良い本なのではないと思っていて、穏やかな陶酔をたたえた本もまた貴重なんだと思いますね。

        「旅行記は、ある人に出会った印象を語るのに似てゐます」と、著者は記しています。

        ある人物にひと目会うことで、彼に対する先入感が破れることがあるように、ある国へのほんの短い旅が、私たちが長く抱いていた偏見を覆すこともあるのではないか。

        続けて著者は「人間の最も本質的な部分は彼の皮膚感覚かも知れない」と記しています。

        静かな街のざわめきに聴き入るセルビアでも、白腸詰めを賞味するドイツの町でも、一種異様な古さのにおうロンドンでも、あるいはハワイでも中国でも、著者の文章にはおよそ観念的な思い入れというものがないんですね。

        ヨーロッパ文化から多大な栄養を吸収した知識人として、それは不思議なほどだ。
        ここにあるのは、あくまで町の「皮膚」の、ざらざらしたり、なめらかであったりする直接的な豊かな肌ざわりのみなんですね。

        >> 続きを読む

        2018/04/26 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      物の見方考え方 (PHP文庫 マ 5-3)

      松下 幸之助

      PHP研究所
      カテゴリー:企業、経営
      5.0
      いいね!
      • 松下氏の有名な言葉に「好況も良し、不況もなお良し」という一節がありますが、全てにおいて「何事も結構」という所謂「プラス思考」を基本に努力・工夫をされ続けてこられたことが非常に印象に残ります。
        例えば、家が貧乏で上の学校に行けず、わずか11才の時に和歌山から大阪に丁稚奉公に出さされるのだが、これも「感受性の強い子供の頃に丁稚奉公に出たおかげで、商売の基本が本当によく学べた…」とか、小学校しか出てなくて読み書きがしっかり出来なかった為に、一時「事務員」の仕事をやることになったが、自分でみきりをつけて、結局職人の仕事に戻ったことが後の「ソケット」とかの商品開発のきっかけになって良かった…等。
         また、その丁稚奉公に出ることになったいきさつ(父が相場に手を出し財産を無くしてしまった為等)や、母が大坂に出る松下氏を南海電車の駅(今の和歌山駅)まで見送ってくれた…等の描写には涙が誘われます。
        >> 続きを読む

        2011/08/03 by toshi

      • コメント 1件
    • 3人が本棚登録しています
      ユーカリの木の下で

      中沢啓治

      汐文社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • とても良い作品だった。

        広島で被爆したことを長く自分の子どもに語らずにいた主人公。
        母が亡くなり、二十五年ぶりに広島に戻り、三十二年前の出来事を息子に語る。

        当時、軍国少年だった主人公は、学校でもそのように教えられ、ガダルカナルで戦死した父の仇を討とうと思い、無邪気に日本の正義を信じていた。
        しかし、中国大陸で二百人以上を殺したという町内の退役軍人の自慢話を聴いたり、同級生の朝鮮人の子どもの話を聴くうちに、また父の戦友から母が聞いたという父のむごい死に方を聞くうちに、少しずつ考えが変わっていく。

        さらに、同級生の親友の父が、特高警察に捕まり拷問で殺され、その友人をユーカリの木の上にかくまって暮すうちに、大きく考えが変わっていくが、八月六日の原爆投下で、あとかたもなくその親友は死んでしまい、街は焼野原になってしまった。

        主人公は、久しぶりに帰った広島で、半分は焼けた跡が残りながらも、なおユーカリの木が残って生きてくれていたことに感動し、自分の息子に当時の思い出を語る。

        その親友が、かつて教えてくれた、平井鉄太郎という当時の特高から弾圧を受けていた思想家の言葉が、心に残った。

        「言論の自由なき世は
        うばたまの
        心の闇の牢獄とぞ思う
        戦えば 必ず勝つと自惚れて
        いくさを好むバカな軍人
        我が力 かえりみもせで 
        ひたすらに
        強き言葉を民は喜ぶ」

        昭和初期に、リアルタイムに、これほどの勇気ある言葉をいた人がいたということに驚くし、そのような言葉を言った時に、いかにひどい目に当時は遭ったかということにもあらためて考えさせられた。

        良い作品だった。

        また、この巻には、「チエと段平」という短編が収録されている。
        目の見えない女の子のために、一生懸命尽くすチンドン屋の主人公の物語なのだけれど、この物語、どういうわけか、私は昔、誰かから聞いたことがあったような気がする。
        読んだことはなかったと思うのだが、不思議なものだ。
        短いが、心に残る物語だった。
        >> 続きを読む

        2013/07/07 by atsushi

    • 1人が本棚登録しています
      ゲキの河

      中沢啓治

      汐文社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 『はだしのゲン』の作者の中沢啓治の作品。

        ゲンよりも、十年ぐらい前の、昭和十年ぐらいが舞台。

        主人公の少年のお父さんは、演劇を通じて日本の軍国主義や戦争を批判する活動をしていたため、特高警察に捕まり、拷問を受け続ける。
        お母さんは、病気で死んでしまい、幼い弟と妹を抱えて、主人公は苦労する。

        悪い親戚に、弟と妹はそれぞれ満州と沖縄に養子に売り飛ばされてしまう。

        主人公はいろんな困難や苦労をしながら、朝鮮人の少年や、中国人のおじさんなどとも友情を育みつつ、特高や警察の横暴に負けず、多くの人が軍国主義に誘導される中、だまされないで生きていく道を歩んでいく。

        苦労の末、満州で弟に再会するが、弟はわりと親切な人に引き取られていて、その家の子どもが亡くなっていたこともあり、一緒に日本に返ろうと言う兄の言葉を拒否して、満州にとどまる。

        本当ならばもっと長く続くはずの物語だが、わりと途中で、突然終わってしまっているので、たぶん掲載媒体の都合か何かで、途中で無理に終わらせてしまっているところがやや残念だが、良い作品だった。
        昭和の初期は、本当に、暗黒の時代と言ってもいいほど、特高や軍隊の横暴がまかりとおっていた時代だったのだとあらためて思う。

        なお、『ゲキの河』は、表題作だけでなく、上巻には「ある日突然」、下巻には「何かが起きる」という、それぞれ短篇の作品も収録されている。
        どちらも、戦争が終わってから二十五年が経った昭和四十五年が舞台で、まだ中学生ぐらいの少年が、親が被爆していたために突然白血病になり、なんとか治りたいと思い、周囲もそのことを願いながら、亡くなっていく物語だった。
        「ある日突然」は、父親の嘆きの深さが、また「ある日突然」は日本一のラーメン屋を目指していた少年が周囲から惜しまれながら死んでいく様子が、とても心に残った。

        『はだしのゲン』とともに、あらためて多くの人に読み直されて欲しい、痛切なメッセージに満ちた作品だった。
        >> 続きを読む

        2013/06/28 by atsushi

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています

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