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1987年11月発行の書籍

人気の作品

      月白の道

      丸山 豊

      5.0
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      • 1998年に仕事でミャンマーに一週間ほど行って帰ってきた後、遅ればせながらビルマ戦線関係の本を読んでいたら、ある人から、それなら丸山豊の「月白の道」をぜひ読まなければといわれました。
        古山句麗雄の「龍稜会戦」を読んで、この本のことを思い出したので、また読んでみました。

        月白(つきしろ)とは、いま月が出ようとするときの空のしらみのこと。

        作者は龍兵団の軍医として従軍。
        3000人のほとんど全部が戦死したミイトキーナ守備隊の数少ない生き残りとして、そのときのことを25年あまりのち、西日本新聞に連載したのが本書です。

        また久留米市に医院を開業するかたわら、詩誌「母音」を主催し、詩人としても活躍していた人。(読んだことはありませんが)。

        声高になにかを叫んでいる本ではありません。静かに淡々と戦場のことが語られたエッセイ集ですが、とときどき思い出して読みたくなる本です。
        透明な清流のような読後感は、語られている内容の深刻さからするとありえないことのようですが、不思議な落ち着きを与えてくれる本です。
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        2017/11/09 by Raven

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      こねこのぴっち 大型絵本

      石井桃子 , Fischer, Hans, 1909-1958

      岩波書店
      4.0
      いいね! taiaka45
      • 娘が保育園から借りてきました。

        マイペースで、好奇心旺盛な、みんなに大事にされている子猫のお話しです。

        お庭の中での小さな冒険なのですが、子供目線だととってもドキドキするようで
        家を抜け出すところでは「ダメだよねぇ」とか言いながら、何度も何度も読んでいます。

        冒険した後にまた帰ってきて、みんなに大事にされて、安心できるというのもいいです。
        きっと子供にとって理想の環境ですよね。
        冒険自体を禁止されることなく
        いたずらしたりこっそり危ないことをするのは見逃してもらって、
        でも安心して戻る家があるということ。

        あと、イラストがとっても雰囲気あってステキです。
        大型絵本を借りてきたのでなおさら。

        字が多いなぁ、聞いていられるかなぁと思いましたが、全然平気。
        「もう1回!」と寝る前に2回、3回と読む上、他の本まで持ってくるので
        寝るまでに時間がかかりますが、幸せな悩みだなーと思う今日この頃です。
        >> 続きを読む

        2019/05/13 by chao-mum

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      ノンタンこちょこちょこちょ

      大友幸子

      偕成社
      3.0
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      • 先日、LOFTに行ったらノンタンコーナーが大々的に作られていた。

        ノンタンの絵本は子供の頃読んだけど、こんなにシリーズいっぱいあったんだっけ!?と驚き。あとノンタングッズが何列にもわたって陳列されていて、ノンタンって今もこんなに人気なの!?とさらに驚き。

        内容はどんなのだっけと立ち読みしたのがこの「こちょこちょこちょ」。ストーリーはなんてことない。ねこじゃらしでみんなでこちょこちょしている。それだけ。でもそのシンプルさと、この楽しそうなノンタンのキャラクターが人気なんだろうなぁと思った。

        最近は大人向けの絵本を読むことも多いけれど、これは完璧に子供向けの絵本でした。
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        2013/01/12 by sunflower

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      課長 島耕作 - 4

      弘兼憲史

      講談社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • 課長 島耕作 第4/全17巻

        会長の死を発端に始まったポスト再割当て。それに起因する悲喜こもごも。

        様々な男、そして女の生き様がとても面白い。4巻にして人気マンガの世界に完全にハマった気がする。

        初芝電器創業のカリスマ、吉原会長の突然死。
        このために空いたポストを誰が掴むのかで展開される、サラリーマンの悲喜こもごもが妙に心に響いた。

        派閥などとは無縁の会社にいるからか、これまでそこに属すことの意味については良く分かっていなかった。

        自分の属する派閥の長が更迭される際には、連坐して島流しになるという理不尽さがまさにそうだが、とにかく多数派工作に尽きる悪習というイメージしか持っていなかった。

        しかし、信頼できて能力も有る、これはと思う若手に目をかけて、自分が政権を取った際に閣僚として活躍してもらうための教育システムという側面が有ることを知った。

        数万人の社員がいる中では、そういう教育制度も必要なのかもしれないし、例え現政権が倒れても、シャドウキャビネット(影の内閣)が存在することは、組織運営上健康だと考えられているのは、イギリス、そして我が日本が採用している議員内閣制を見れば明らかで有ろう。

        サラリーマンの悲哀をイヤでも感じるのが、権力の座から転落した専務が、自室で嗚咽するシーン。
        その後、地方へ飛ばされ、間もなく病に倒れる。やはり権力は蜜の味がするのかも知れない。

        逆に、副社長に指名された勝ち組の専務もいるわけだが、彼のエピソードもまた面白い。
        島とも関係を持っていることを知った自らの情婦に対し、有ろうことか頭を下げて、関係の継続を迫る。

        理由は、きっと自分の最後の恋だから。

        頭を下げてまで続けたいなんて、とても理解できないのだが、いざと言う時には、恥も外聞もなく思いを伝られる男でいたいなとは思った。

        島も、人事異動の余波で京都への異動が決まり、早速、にわか雨で傘を貸した料亭の女将とのアバンチュールが始まる。

        不器用だからと、朴訥に主張を押し通すのは自由だと思っていたが、それが他人を傷つけることも有ることを学んだ。
        >> 続きを読む

        2012/12/24 by ice

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    • 1人が本棚登録しています
      徳川家康 - 7 颶風の巻

      山岡荘八

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 事実上、妻子を切ることを求める信長。

        肉親の情と家臣を抱える大名としての責任の狭間で乱れる感情が切ない。

        更に力を付け、天下に号令するかのような意識になっていく信長。
        そんな状態の信長から発せられた、長男と正妻に対しての事実上の殺害指令。

        確かに正妻の方には極刑に足る大罪が有り、息子の方にも人格的に大きな欠落が有る。
        しかし、これを外部の人間から指摘され、更に殺せと言われたら許容できるわけがない。

        恐ろしいのは、家康の長男には、信長の娘が嫁いでおり、信長からすれば義理の息子に当たる上、子供も設けていること。

        戦国時代とは言え、それほど近い身内までも、疑いと攻撃の対象とする過酷さを改めて思い知った気がする。

        半ば強制的では有ったものの、過去をリセットした家康の今後が楽しみ。
        >> 続きを読む

        2012/03/26 by ice

    • 3人が本棚登録しています
      徳川家康 - 8 心火の巻

      山岡荘八

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 明智光秀の反逆。秩序の破壊を終え、再構築が始まる。

        傍若無人な振る舞いの中でも人心を掌握していた信長に敬服。

        光秀謀反。これに尽きる。

        もはや天下統一は秒読み段階かと思わせる状況まで上り詰めながら、信頼していた臣下の反逆により生命を落とす信長。

        傍若無人な振る舞いながらも、これまで数々の強運を手中にして来た信長が、言わばあっさりと討ち取られてしまう辺りに、秩序の破壊という天命が尽きたのではないかと考えざるを得ない。

        とても爽やかだったのは、死後も信長の人望が貶められなかったこと。
        これで明智光秀が天下人では、確かに世は再び乱れたと思う。

        低い身分から一気に駆け上がった秀吉が天下を取ることに対し、古参の信長家臣は、正直どう思っていたのだろうか。

        その辺りに十分な配慮をしながら御していかねばならない秀吉の苦心は大変なものだったろうと同情してしまった。

        家康逃避行では忍者の活躍を期待していたので少しがっかり。
        >> 続きを読む

        2012/04/02 by ice

    • 3人が本棚登録しています
      徳川家康 - 9 碧雲の巻

      山岡荘八

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 天下取りに邁進する秀吉。

        華麗で無残な柴田勝家の散り際が印象的。

        光秀を討ち、天下取りへの駒を着々と進める秀吉。

        状況を読みきり、沈着冷静に見事な手を繰り出す実力主義で台頭した秀吉。

        逆にその台頭を良しと出来ず、上手く立ち回る老獪さをわずかでも持てれば、以降も大大名としての地位を維持できたにも関わらず、意地を貫き通す道を選んだ勝家。

        心情的には勝家を擁護したくなるが、一族郎党を根絶やしにした彼の意地というものに、どれほどの価値が有ったのだろうかと考えると彼は意地というよりも、わがままを貫いたと捉えた方が現実に即していると思う。

        家康の話は、ほとんど出てこない巻では有ったが、読み応え十分。

        前田利家の妻まつと秀吉の駆け引きも見応えが有った。
        >> 続きを読む

        2012/04/12 by ice

    • 3人が本棚登録しています
      徳川家康 - 10 無相門の巻

      山岡荘八

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • ついに睨み合う秀吉と家康。

        秀吉を手玉に取る家康が心地よい。

        とても印象に残ったのが、堺衆の果たしている役割。
        本来は軍事的な存在では無いが、鉄砲などの武器を握っているだけでなく、とくに茶人などは直接的に秀吉ともパイプが有り、経済の見地から対等に意見している。

        秀吉懐柔という家康による工作の一つでは有るのだが、結局のところ自分達の利益が最大化されるように振舞っている堺衆がたくましい。

        名軍師竹中半兵衛が死を前に人生を振り返った感想として漏らしたという考え。
        「頭が良すぎたために軍師として重用されてしまったことで、武将としての出世が出来なかった。」
        更にもっと明確に「能力の劣る武将の方が自分より出世している」と考えたらしい。

        輝かしい功績を残し、天下人に重用されているという、人も羨むような立場に見えるが、確かに見方を変えれば損な役回りと言えるかもしれない。

        対立から調和へと向かいつつある秀吉/家康関係。ここからの腹の探りあいが興味深い。
        >> 続きを読む

        2012/04/19 by ice

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      コージ苑

      相原コージ

      小学館
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 50音順に「あ」で始まる言葉みたいなのが続く、シュールな4コマ漫画。

        謎のちくわ女とか、便所仮面とか印象的なキャラクターと、ちとエロい感じが笑えた。 >> 続きを読む

        2012/03/22 by yutaka

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      江戸開城

      海音寺潮五郎

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!

      • 歴史小説への耽溺の日々の中で、今回読了したのは、海音寺潮五郎の「江戸開城」。

        この作品は、薩摩の西郷隆盛と幕臣の勝海舟の息詰まる駆け引きと、徳川最後の将軍・徳川慶喜の動向を絡ませながら、この"江戸開城"という歴史的な出来事の緊迫した舞台裏を描いているんですね。

        海音寺潮五郎の作品らしく、文中に史料からの引用を随所に挿入しながら、歴史的な真実に少しでも迫ろうという意欲に満ちた作品だと思う。

        海音寺潮五郎は鹿児島県の出身で、その関係からも郷土の英雄・西郷隆盛を扱った作品がとても多い作家ですね。したがって、この「江戸開城」も、どちらかと言えば、西郷隆盛に重点が置かれています。

        物語の骨子としては、西郷隆盛と勝海舟の二人を軸に、山岡鉄太郎、イギリス公使パークス、そして徳川慶喜などの周辺を彩る登場人物が、それぞれの歴史的な役割を明確にして緻密に描かれていると思う。

        そして、この物語は、1864年(慶応四年)1月に始まり、同年五月の上野の彰義隊の戦いまでで終わる、わずか半年足らずの出来事が中心だ。幕府の"敗北"を太平洋戦争での日本の敗戦になぞらえて語るあたりは、"江戸開城"という事件を日本の敗戦と重ねていた海音寺潮五郎の歴史観がかいま見られて興味深いと思う。

        ここで勝海舟は、江戸へと迫り来る官軍に対し、あくまでも戦うべしという幕閣の抗戦論に抗して、和平の道を探る平和主義者として描かれている。

        鳥羽・伏見の戦いで大坂から逃げ帰ってきた徳川慶喜が動揺しきっているのに対し、勝海舟は絶対的な恭順と無抵抗しか生きる道がないことを慶喜に対して諭すんですね。

        このあたりは、司馬遼太郎が「最後の将軍」で描いた勝海舟とは、かなり異なっていると思う。海音寺は慶喜の人間的な弱さをことさら強調しているように思える。慶喜という人物像が見直されようとしている現在にあっては、何か物足りない気がしないでもありません。

        さらに攻める側の西郷も、江戸総攻撃の準備を着々と進めるかたわら、実に徳川家に対して寛大な処分を考えていたというように描いている。

        そして、江戸城の無血開城を決めた高輪の薩摩藩邸での会見は、この二人の千両役者によって、初めて可能となった、最も見事な歴史的な場面だったというのが、海音寺の結論になっていると思う。

        この勝と西郷の会見は、慶応四年三月十三日と十四日の二日間にわたって行なわれたわけですが、この会見について子母澤寛の「勝海舟」と海音寺の「江戸開城」での描き方はまったく異なっているんですね。

        子母澤は、史実にこだわることなく、両巨頭が互いの信頼関係により阿吽の呼吸でことを進めるというように、小説としての語りになっているんですね。

        実際は十三日の会談では、西郷が静寛院宮(皇女・和宮)のことを訊ねるなど、本題には触れずに別れている。結局、翌十四日に"江戸開城"が実現するのですが、海音寺はこの部分を史実にそったノンフィクションとして描いているんですね。

        このあたりは、小説としての面白さを取るのか、史実にそったノンフィクション的な面白さを取るかのどちらを好むのかは、読み手次第だと思いますね。

        ともあれ、この題材は戊辰戦争に限らず、幕末という舞台のクライマックスであるに違いなく、そこに幕府側の代表として勝海舟がいたことは、歴史の必然と言うべきだろうと思う。

        歴史小説好きをワクワクさせるに十分な登場人物、事件が揃っているからこそ、フィクションが生まれ得る余地も多分にあるし、つまるところ、歴史を見る視点によって、作品の性格もまた大きく異なってくると思う。


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        2018/03/28 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      うらおもて人生録

      色川武大

      新潮社
      3.0
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      • 非行少年だあった著者による劣等生向けのエッセイ。

        語り口も柔和な感じで、すんなりと頭に入ってきます。ここでの主題は劣等生がこの世知辛い世を渡るための技術を「セオリー」として理解し、「フォーム」を作り上げて体に染みこませることだと、著者は語っています。

        正直に言うと、二十代学生の僕にはよく分からなかった箇所があちこちにありました。ただ経験値の足りてない今ではこれが当然なんだろうなァと思ってます。そして、この先自分なりに経験を重ねて再読したときは、また違った教訓が得られるのではないかと思います。

        社会に出ることに勇気を与えてくれる良書でした。540円で読めるのがとても有り難い(笑)



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        2015/12/10 by けんいち

    • 1人が本棚登録しています
      太陽と鉄

      三島由紀夫

      中央公論新社
      4.0
      いいね!
      • BMIがぴったり17でもうちょっと太らねばならぬ、ならば脂肪ではなく筋肉だ、と思い立ったところ、二十歳の頃読んだこの本が浮かびました。当時読了したとき、「よし、運動だ!」と生涯初めて自発的な運動をしたように記憶してます。(ランニングと縄跳び。続かなかった。)

        私は他ならぬ太陽と鉄によって、一つの外国語を学ぶように、肉体の言葉を学んだ。それは私のsecond languageであり、形成された教養であったが、私は今こそその教養形成について語ろうと思うのである。 p.16

        15歳の三島少年は、その時代の文学者と同様に、仄暗い室内における「夜の思考」をしていました。白い皮膚で「繊細な」感受性をもてあまし、「僕は皆と違う!」と中二病に苦しんでいました。「僕は皆と違う!」という認識は、文学活動においては、生産的に働き、三島青年は川端康成の推薦で文学界にデビューしてしまいます。
        しかし、本人は、
        18歳のとき、私は夭折にあこがれながら、自分が夭折にふさわしくないことを感じていた。なぜなら私はドラマティックな死にふさわしい筋肉を欠いていたからである。 p.33
        という次第で、この貧弱なからだをどげんかせんといかんと焦っていましたが、この時はまだ自分のからだを「運命」と思っていました。
        終戦があったり、太宰にケチをつけにいったり、『仮面の告白』を発表したり、大蔵省をやめたりしたあと、三島は朝日新聞の出資で世界一周旅行にでかけます。ハワイ近くの洋上で日光浴をしていたとき、三島は太陽体験をします。

        生まれてはじめて、私は太陽と握手した。いかに永いあいだ、私は太陽に対する親近感を自分の裡に殺してきたことだろう。 そして、日がな一日、日光を浴びながら、私は自分の改造ということを考えはじめた。私に余分なものは何であり、欠けているものは何であるか、ということを。 p.189

        そういうわけで、三島は夜の思考から徐々に脱していきます。

        想像力という言葉によって、いかに多くの怠け者の真実が容認されてきたことでろうか。…他人の肉体の痛みをわが痛みの如く感ずるという、想像力の感傷的側面のおかげで、人はいかに自分の肉体の痛みを避けてきたことであろうか。又、精神的な苦悩などという、価値の高低のはなはだ測りにくいものを、想像力がいかに等しなみに崇高化そてきたことであろうか。p.41

        このように、肉体の言葉は広く精神の言葉をなぎ倒し、その地位に取って代わっていきます。「太陽と鉄」はそんな肉体の言葉が何を語れるかを追究したヴィヴィッドな知見がたくさん詰まった文章です。(付箋だらけになってしまいました。)

        男らしい戦士の顔は、いつわりの顔でなければならず、自然な若さの晴朗を失った後は、一種の政治学でこれを作り出さねばならない。…
        この点で、若さを過ぎた知識人たちの顔は私をぞっとさせた。何という醜態。何という政治学の欠如!
        自己をいかにあらわすか、ということよりも、いかに隠すか、という方法によって文学生活をはじめた私は、軍隊の持つ軍服の機能に、改めて感嘆せずにはいられなかった。 p.80

        このような部分など、後の縦の会結成や自衛隊基地での自決の、自己解説が随所に見られ、あの事件の一見した荒唐無稽さの裏で何を考えていたか、なんとなくわかりました。たぶん三島は「老いるのなんてもってのほか。肉体もいい感じに仕上がったし、いっちょ死んでみるか!」という感じでかる〜く死んでしまったのではないでしょうか。

        「太陽と鉄」のエピローグでは、大学生三島の戦闘機体験が語られます。さすが、かっこいい。「私の遍歴時代」は、チャーミングな三島おじさんのお笑いエッセイという趣。太宰にいちゃもんをつけたことを「おれも若かった。今は反省している」などと言ってて笑えます。
        >> 続きを読む

        2014/09/07 by azuma

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      エンダーのゲーム

      CardOrson Scott , 野口幸夫

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね! Tukiwami
      • 【『エンダー』とは、『終わらせる者』という名前】
         超天才少年、アンドルー・ウィッギンは、ある朝バトル・スクールの将校の訪問を受けます。
         いくつかの質問の後、アンドルーは、バトル・スクールへと徴用されます。

         人類は、現在、異星人バガーとの絶望的な戦争のただ中にありました。
         これまでに二度、バガーの侵略攻撃を退けてきた人類ですが、三度目の攻撃が迫っています。
         全軍を指揮できる、超優秀な人材を育てなければなりません。
         アンドルーは、その様な人材となるべくして育てられた存在だったのです。
         彼は、『エンダー=終わらせる者』となる道を歩き始めます。
         
         バトル・スクールには全国から集められた超優秀な子供達が揃っていました。
         様々な訓練、実戦を模したシミュレーション、そして、チーム対抗のバトル・ルームでの肉弾戦。
         このバトル・ルームでの訓練で、エンダーは非凡な才能を示します。
         これまで誰も考えつかなかった戦術を編み出し、一気にトップチームに躍り出ます。
         この辺りは、ハリー・ポッターに出てくるクィディッチみたいです(ハリー・ポッターの方が参考にしたのかな?)。

         さて、エンダーには二人のきょうだいがいました。
         二人とも天才児なのですが、バトル・スクールには徴用されませんでした。
         それは、兄ピーターは、あまりに残虐な性格のため。
         姉ヴァレンタインは、あまりにやさしかったため。
         軍に徴用されなかった二人ですが、それでも人類の壊滅的な危機に直面して何とかしなければという思いでいました。
         二人はエンダーにアクセスし始めるのですが、それがエンダーに及ぼす影響が……。

         バトル・スクールでの訓練は過酷の度合いを深めていきます。
         バトル・ルームでの模擬戦闘も、もはや圧倒的に不利なハンデを科され、不可能とも思えるミッションをクリアしなければチームを勝利に導くことはできません。
         それでも戦い続けるエンダー。
         彼は、バトル・スクールを卒業できるのか?
         バガーの侵攻は抜き差しならない段階にまで達しています。
         エンダーの名を帯びたアンドルーは、いつ、実戦に投入されるのか?

         ある日、エンダーが目を覚ますと、彼の部屋に一人の老人がたたずんでいました。
         その老人こそ、かつて人類が唯一バガーに対して完全な勝利を収めた戦役の指揮官、メイザー・ラッカムだったのです。
         ラッカムは、エンダーを見極め、お前こそが真のエンダーになるのだとして、エンダーを最後のテストに導きます。

         それは、これまでに何度も繰り返されてきた戦闘シミュレーションでした。
         しかし、状況が圧倒的に不利です。
         これが、最後のテストなのか……。
         エンダーのもとにバトル・ルームで闘ったかつての友人達が集まります。
         エンダーの友軍として、直接接触することはできませんが、シミュレーターを通じて共に戦い始めます。
         
         ですが……一人、また一人、戦いに敗れて行き、エンダーがバトル・ルームの戦いで右腕とも恃んでいたペトラまでが意識を喪失します。
         エンダー自身、消耗が激しく、これ以上のシミュレーション続行は……。
         
         テストの最後の日。
         エンダーがシミュレーション・ルームに入ると、これまでですら圧倒的に不利だった情勢が、絶望的な状況にまで進行していました。
         エンダーは、この戦いに勝てるのか?

         ラストが非常に素晴らしい作品です。
         ラストを迎えた時、あなたは、おそらくため息をついていることでしょう。
         著者のオーソン・スコット・カードは本作のようなとびきりのサプライズを仕込んだ作品がお得意のようで、この他にも様々な優れた作品を世に出しています。
        >> 続きを読む

        2019/04/09 by ef177

    • 4人が本棚登録しています
      かいけつゾロリのドラゴンたいじ

      原ゆたか

      ポプラ社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • アーサが、けんを出した時に何もなかったところがおもしろい。

        2015/01/23 by ムーリン

    • 5人が本棚登録しています
      ナイスですね―「村西とおるの挑戦状」

      村西 とおる

      4.0
      いいね!
      • 伝説のAV監督、村西とおる氏の自伝。ただ、文章だけを見ると口述筆記くさい。とにかく、この世の天国と地獄をどちらも味わいながら、現在も飄々と生き続け、性というものに対して真摯に取り組んでいる姿勢・人生観はかなり参考になる。おもしろすぎる >> 続きを読む

        2015/10/29 by Ada_bana

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      ゲ-ムの達人

      中山和郎 , シドニィ・シェルダン , 天馬竜行

      アカデミー出版
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • 非常にスピーディな展開が続いて読んでいる私も飽きずに読むことが出来た。内容としてはとても面白いが翻訳に違和感を感じ、感情移入ができなかったので星4としました。 >> 続きを読む

        2015/08/01 by iatt

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      ゲ-ムの達人

      中山和郎 , シドニィ・シェルダン , 天馬竜行

      アカデミー出版
      カテゴリー:小説、物語
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      • ネタバレあり!!



        上巻と下巻を通して色々な人物の話がありましたが、イブとアレクサンドルの話が一番面白かったです。

        欲が強く欲しいものはなんでも手に入れようとするイブ、姉を慕うアレクサンドル

        アレクサンドルがこの作品でいう一番の「ゲームの達人」でしたね

        美貌を活かして様々な人を意のままに動かし欲しいものを程入れて行きます。
        途中に計画が崩れて死にかけそうになるんですが、それでもなおお金をて入れようとする意志には驚きますね

        最終的にはその貪欲さが仇となってしまうんですがね。。。。。

        そして産後のエピローグでは少しずつブラックウェル家について書かれていましたが、肝心の跡取りのことについてはなにも書かれていませんでしたね。。。

        下巻を読み終わった後に上巻のプロローグを見直してみると初めに読んで意味不明ところの意味がわかりましたが、プロローグのケイトの最後のセリフの「南アフリカではこんな嵐をダンダーストームといったものです」のセリフと意味が未だにをくわからないです。。。

        最後に。。。
        後継問題はどうなってしまうんでしょうかねーー


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        2015/08/28 by iatt

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