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1988年1月発行の書籍

人気の作品

      キッチン

      吉本ばなな

      ベネッセコーポレーション
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
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      • その場の空気感とか主人公の感情が、言葉を読んでるというより感覚で伝わってくる文章だった。すごい。近しい人を亡くしたことはないけどその絶望の一端を感じた気になった。 >> 続きを読む

        2014/07/03 by sh11083

      • コメント 3件
    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      風流仏・一口剣 (岩波文庫)

      幸田 露伴

      3.0
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      • 「風流仏」というのは露伴22歳の時の作品で、この作品によって天才と騒がれたらしい。ですが、ふりがながあんまりふってない本だったので、かなり読みにくい。
        なんとなく話は分かったけど、読みにくさも手伝って、まあまあかなという感想。
        一口剣もおなじ。

        「風流仏」が明治22年(1889)
        「一口剣」が明治23年(1890)

        いまから100年ちょっと前。もうこれでこんなに読みにくいとは。
        年表を見てみたら、1890年は画家ゴッホの死んだ年。音楽家では1893年にチャイコフスキ-が死んでいる。
        小説関係では1881年にドストエフスキー、1893年モーパッサンが死んでいる。ディケンズが死んだのは1879年。トルストイの「復活」は1899年。

        何が言いたいかというと、100年足らずでもうわれわれ(われわれと言っていいと思うが)は、自分の国の作品を読めなくなりつつある。このころ死んだ外国作家の作品は、当然もっと前に発表されているわけだが、その国の人々にとって、われわれほどには自国の過去の作品が読みにくいことはないと思われる。それはやはり羨ましいことではある。
        明治はまだしも、それより前になると、大量の訳注なしではとうてい無理。もっと若かったらチャレンジしたかもしれないが、井原西鶴とか、近松門左衛門とか、もう読むことはないんだろうなあ。

        露伴のこれらの小説より、ゴッホの絵やチャイコフスキーの音楽の方にとっつきやすさを感じるというのは、れわれがあの時代から、どれだけ変わってきたかということになるんでしょうね。

        さて、露伴の次は、ちくま日本文学全集28巻目で堀辰雄(!)
        堀辰雄といえば「風立ちぬ」。
        さわやか系の文学青年という気がするなあ。少女に人気ありそうな作家で、オモシロクナサソウな気がする。露伴の例もあり実際読んでみないと分かりませんが。
        >> 続きを読む

        2017/10/28 by Raven

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      最後の相場師 (角川文庫)

      津本 陽

      3.0
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      • 株をやったこと無いので感覚としてわかり難いかった。
        製造やサービスを伴わないで儲けたり、損したりする世界は良くわからん、やっぱ興味もてんな~ >> 続きを読む

        2015/07/14 by kazenooto

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      徳川家康 - 15 難波の夢の巻

      山岡荘八

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 秀頼誕生に伴う後継者問題、朝鮮の動向など山積される問題を残し、逝く秀吉。

        天下統一後の迷走により株を下げたのは間違いないが、ここにこそ人間味を感じた。

        待望の跡取り息子となる秀頼の誕生。
        これにより後継者に内定していた関白秀次の存在が邪魔になる。

        ある意味で当然の感情で有りつつも関白という地位まで与え、明確に後継者で有ることを世間に示している以上、やはり予定通りに秀次を後継者とすべきだった。
        おそらく秀吉も現実線では、秀吉→秀次→秀頼の迂回継承で決着すべきと考えていたように思う。

        しかし結果的には、怯えたように逃げ隠れする秀次に業を煮やした秀吉は、明らかに反逆の意志を持っていなかったと思われる秀次を切腹まで追い込んでしまう。

        実子かわいさに判断を誤る危険性を持っているからこそ、秀次の方から秀吉を訪ね、後継者を秀頼とした上で、自らはその補佐に立つということを進言すれば八方丸く収まっていたはず。
        リスクを冷静に分析し、タイミングを逃さずに手を打つことの必要性は今も昔も変わらない。

        ついに生涯を終えた秀吉だが、あれほど非凡な武将で有りつつも、天下統一に満足できず、敵を攻略するという刺激を求め続けたことが、本人にとっても周囲の人間にとっても不幸だった。
        やはり、幸福を掴むには「満足を知る」ことが不可欠だと思う。

        潔く晴れやかに散っていった柴田勝家の最後と比較してしまった。
        >> 続きを読む

        2012/05/15 by ice

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      徳川家康 - 16 日蝕月蝕の巻

      山岡荘八

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 秀吉亡き後、権力奪取を目論む三成。

        張巡らした伏線に自ら絡め取られているような三成の足掻きが悲しい。

        キレ者ながら知に溺れ、人身掌握が出来ない三成。
        彼が打ち込む手には、どうしても暗い側面が有るように感じ印象が良くない。

        家康に対しては、有ること無いことをあげつらって勢力を削ぎにかかり、朝鮮から戻った武将達に対しても、安全な場所で安穏としていたくせに上段からものを言う。

        確かに頭脳は明晰なのだろうが、周囲の同意を得られないような汚い手に出たり、空気が読めないような言動を繰り返すのは、善悪の判断基準があいまいだからでは無いかと思う。

        人は自分の中に存在する価値観に照らし合わせて判断を下す。
        いかに職務上必要だからとは言え、正対して説得を試みるような正攻法は避け、噂を流したり、周囲の人間から懐柔するような手を使ってばかりいるのは、自分に自信が無い上に自身の中に存在する価値観が定まっていないからではなかろうか。

        家康ほどの大成を求めるのは酷だが、三成にはもう少し重厚さが欲しい。

        しかし家康の庇護を求めるまでになった彼にプライドは無いのだろうか。
        >> 続きを読む

        2012/05/17 by ice

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      徳川家康 - 17 軍荼利の巻

      山岡荘八

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ついに反旗を翻した三成。

        もはや奇抜とさえ思える家康の言動と、その効果が非常に興味深い。

        上杉討伐のため、ともに挙兵した旧秀吉側勢力の武将に対し、三成蜂起時に家康が述べた言葉が凄まじい。

        「大阪には人質も取られているだろうし、心配ならすぐに帰還して良し」という主旨。
        上杉勢との激突を前に帰還も何も無いだろうし、ここで帰還した武将は、いずれは三成派となって敵になる公算が強い。

        普通ならば、裏切りの可能性有りと見て、前線に立たせるなどの手を打つべきだと思われる局面で、有り得ないような一手だと思う。

        更に驚くのは、この提案を受けた外様大名達。
        一度、家康に預けた生命。何を今更家族などと、むしろ逆に全力で三成に立ち向かいたいので城を預かってくれと言い出す始末。

        余りにもハイリスクなため、先にネゴを済ませたデキレースだと思うが、この滅私奉公という精神が日本民族の強さの礎になっているのだと感じた。

        現代での正解は家族を選ぶことなのは議論の余地は無いと思うが、現代の日本人に少しでも多く、武士道精神が受け継がれていることを願う。

        徳川家康を読んでから、自分の中で人身掌握の方法をかなり考えるようになったと思う。
        >> 続きを読む

        2012/05/22 by ice

    • 3人が本棚登録しています
      徳川家康 - 18 関ケ原の巻

      山岡荘八

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 何といっても関が原。

        日本史に残る天下分け目の関が原だけに、もう少し戦闘描写が欲しかった。

        何といっても関が原の戦いに到達したことが感慨深い。

        柴田勝家の最後では、鬼気迫る描写が有っただけに関が原でも盛り上げてくれるものと大いに期待していたが、特筆すべきような戦闘描写は無く、多少肩透かしな印象。

        徳川家康の生涯の中で最も絵になる戦場だと思っていただけに、期待が大き過ぎたのは否めないが、あと一歩踏み込んでもらいたかった。

        関が原の決着により、家康派と反家康派の間に決定的とも言えるほど明暗が分かれた訳だが、反家康派中でも生命を落とす者、減俸で済む者、ちゃっかり勝ち組に回った者など様々なパターンが存在する。

        武士道という潔いキーワードを掲げていても、配下を養う義務を果たすために状況を見ながら主人を変えるほどの応用を利かせているのが面白い。

        現代で言えば、社長もしくは管理職の立場だが、個人的には耐え難くても、部下のために耐え忍ぶという状況は確かに有るのだろう。

        最大の山を越えた家康が、権力を固めに入る過程に注目したい。
        >> 続きを読む

        2012/06/01 by ice

    • 3人が本棚登録しています
      抱擁家族

      小島信夫

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 『抱擁家族』(小島信夫) <講談社文芸文庫> 読了です。

        最初はなかなか入り込めなかったのですが、最初の話題から次の話題に移ったころから俄然面白くなり、そこからは最後まで興味深く読むことができました。

        淡々とした文体は、誰が何をしゃべっているのか分からなくなるくらいです。
        しかし、その奥に潜んでいる「何か」は常に存在感を持っていて、それを探りながら読み進めていく面白さがあります。

        「最初の話題から次の話題に移ったころから」面白くなったと書きましたが、それは最初の話が他の箇所と比べて劣っているとか興味ないとかではなく、単に私の価値観と書かれている内容とが反していたためです。
        ずっとあるテーマに沿って書かれており、そういう意味ではどの話題も共通して興味深いと言えます。

        小島信夫の作品は初めて読みました。
        文体や、その底に潜んでいるもの、いろんなことを探りながら読ませるところが非常に好感を持てます。
        他の作品も読んでみたいと思いました。
        >> 続きを読む

        2016/06/05 by IKUNO

    • 2人が本棚登録しています
      三十三時間 (集英社文庫)

      伴野 朗

      4.0
      いいね!

      • 1945年8月16日。敗戦に乗じて、日本軍の隠匿物資と、ある重要人物を狙う某国の秘密結社が、東シナ海の孤島に攻撃を仕掛けようとしていた。

        空襲によって無線機が破壊され、終戦の詔勅を知らない守備隊は、玉砕するまで戦うに違いない。
        この守備隊を救うため、上海から日本軍特務員が孤島に向かう。

        タイムリミットは三十三時間。ところが、船内で殺人事件が発生。現場は密室だった。
        続いて起こる第二の殺人。船内に潜む敵対工作員の仕業なのか?
        それは、いったい誰なのか?-------。

        冒険小説的プロットに、本格ミステリ的トリックを織り込んだ、伴野朗作品の中でも、この「三十三時間」は両者のバランスが最もとれた秀作だと思う。

        密室トリックそのものは、これまで何度も使われてきたものだが、密室を構成する必然性に創意工夫が見てとれる。
        また、守備隊の救出に向かう隠密船という、いかにも冒険小説らしいシチュエーションで、クローズド・サークルを設定している点も、実に興味深い。

        さらに、全体が三部構成になっており、船内の物語である第三部のみ一人称の語りになっているので、犯人探しと同時に語り手探しのプロットも成立している。
        このように二重三重の趣向を盛り込んだ作品は、本格ものでも珍しいと思う。

        >> 続きを読む

        2019/05/08 by dreamer

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      ジョジョの奇妙な冒険 - 2 血の渇き!の巻

      荒木 飛呂彦

      集英社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • ジョジョの奇妙な冒険 第2/全63巻

        父親に毒を盛られた証拠を見つけに貧民街に入るジョジョ。

        主人公だから仕方が無いとは言え、生身の人間で立ち向かえる相手としてはムリが有るんじゃなかろうか。

        正直、まだ惹き込まれているわけではないが、有名作品だしファンも多いので、話題のタネに。というモチベーションで第2巻。

        あざとい向上心に満ちたディオは、実の息子であるジョジョを押しのけ、財産の一人占めを狙って、義父であるジョジョの父親に毒を盛る。

        それに気付いたジョジョは、ディオに毒を売った証人を求め、貧民街に足を踏み入れる。

        荒涼とした町で、ジョジョの前に姿を現したのは、貧民街を束ねる男、スピードワゴン。

        ジョジョとの対決で、ジョジョに真の紳士を認めた彼は、毅然としながらも、純粋ゆえに危うげなジョジョのサポートを開始する。

        屋敷に戻り、証人を前にディオに迫るジョジョだったが、追い詰められたディオは、禁断の石仮面を自らに装着する。


        どうも主人公たるジョジョは、イイ子過ぎて魅力に欠ける。

        その点、美しく悪の魅力を発散するディオは際立っているし、今回登場のスピードワゴンにも、人間味を感じて魅かれる部分が大きい。

        とは言え、実はこういうパターンは、ガンダムで言えばアムロだったり、グインサーガで言えばグインだったりと、「だから面白い!」とも言えるのだが、まだ序盤のため、サブキャラクターにそこまでの魅力は感じられないため、しばらくは我慢しながら読み進めるしか無さそうだ。

        石仮面の効果が出たディオの叫び「UREEYEEE!!」に、これが噂のぉ!と実感しきり...
        >> 続きを読む

        2013/04/05 by ice

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      Cryingフリーマン - 七

      池上遼一

      小学館
      4.0
      いいね!
      • Cryingフリーマン 第7/全9巻

        百八竜の本拠地まで乗り込んで来た敵を、元から断つことに成功したフリーマンを襲う次の敵。

        今回はフリーマンを抑え、村正で窮地を救った絵霧が最も冴えていた。

        単身敵の本拠に乗り込むことで敵を欺き、自らの本拠地に迎え入れたところでトドメを刺す。

        もはやカッコ良すぎて、少々のことでは驚かなくなって来てはいるのだが、やっぱり彼の胆力には驚かされる。

        絶対的優位に立ったと思いきや、まさかの窮地に立たされるも、村正の主となった絵霧が一刀両断する。
        その圧倒的な美しさはもちろんだが、ともに直接的に同じ目的に向かって歩んでくれる伴侶の存在が、フリーマンをこうも強くさせているのだと実感。

        続いてはチャイナタウンのボスからの救援依頼。

        今回の敵は、マフィアとヤクザのレベルではなく、師団。もはや軍で有る。
        この強力な火力に対して彼はどう立ち向かうのか。目が離せない。

        完結まで残り僅かとなったが、この作品は完結せずにずっと続いて欲しいものだ。
        >> 続きを読む

        2012/10/22 by ice

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      パパ・ユーアクレイジー

      Saroyan, William, 1908-1981 , 伊丹十三

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 少年の夢は宇宙飛行士。月世界の最初の地球人になりたい。
        要するに「何かを成しえたい」という漠然とした熱望を持っている。
        誰にも覚えがあるだろう。
        心の隅っこに(そんなの自分にはきっとムリ)って気づいている「憧れ」や「野望」で胸がいっぱいになることがあるんだ。

        僕は10歳。学校が大嫌い。パパは作家、45歳。
        パパの書斎であるマリブビーチの別宅で男同士の2人暮らしを始めた。ママと妹と離れて過ごすって、なんだか特別な暮らし方みたいでちょっとゴキゲン。だって僕のパパはイカシてる。
        パパからの宿題は作家になるということ。だけどどうやったらいいの?

        「何をかけばいいの?」「お前自身についてさ」
        「書き方を知らないんだ」
        「どんな作家でも判ったためしはないし、いつスタートしたのかも判らないんだ。お前は自分の小説をとっくの昔にスタートしているんだよ。」
        作家の見方をして、作家になりきる。つまりどんなことでも注意深く見ることだ。本当の作家とは作家の見方、考え方をしつつ生きる事なんだ。そして小説を書くことで自分自身を発見することができる。
        パパはいとも簡単にいうんだけれど。

        サローヤンは本書を息子のアラムに捧げています。

        「ママ・アイラブユー」とペアになっているこの小説を私は本当に同じ話のママ版とパパ版だと思っていたのです。
        でも内容は全然別で、こちらは作家自身の息子をモデルにしたYAでもありました。
        短い章立になっていて主観的感覚的でエッセイ風に仕立てられています。
        10歳の少年の新鮮な感性を短く容易な文章でつづっていて、各章もごく短くページ数も少ないです。
        散文的ながら、自分の見つめ方、作家の心得や人生哲学にも触れていて、なんだか自分でも小説が書けるような気になってくるから不思議です。

        「作家というものはこの世界に恋をしていなくてはならないんだ」
        「アートとは…ありふれた物を、それらが今まで一度も見られたことがなかったかのごとく見つめるということなのさ」
        実にサローヤンの小説世界を表していると思います。

        パパのオリジナル料理も魅力的(一部レシピ付き!)
        〈作家のライス〉〈マリブ風オムレツ〉〈シチュード・ビーン〉などなど。気取りが無く作れそうな料理ばかりです。新鮮でよい素材を使った料理ならきっと体が喜ぶことでしょう。息子への愛の表現であると共に、料理はコミニュケーションの一手段です。食べることは生きることの本質的な要素でもあるからです。
        パパは料理本を書こうとしていますが、これなども辻仁成さんを思い出しますね。

        『パパ』では伊丹十三氏による翻訳です。
        『ママ』の翻訳が岸田今日子氏を起用して成功していますが、何というか…この翻訳の成否を聞かれたら…
        少女らしさであふれていた「ママ」に比べると、翻訳がおすすめでない気がします。

        「この日本語を英語訳しなさい。」
        と言われているような気分になります。
        一字一句いちいち翻訳しています。伊丹によれば意図的なものだそうですが、あまり成功していると思いません。

        「僕の父と僕は、僕の母と僕の妹にさよならをいった。僕らは歩いて丘を下りた。僕の父の家までヒッチハイクするためだ。」
        「私はトマトをいくつか持っている。これは私が表の庭の小っちゃい菜園の、私自身のトマトの枝からもいだものだ」
        (^_^;)やり過ぎでは?

        とってもシンプルな英語で書かれているに違いないこの小説。
        時間があったら英語で読むべきだと思いました。
        英語文学入門には最適ではないかしら。

        PAPA YOU’RE CRAZYはイカレてるじゃなくて「イカシてる」だと思います。パパは全く狂った人では無く思索の深い大人で子どもに対して決して否定をしない意志の強い男でした。
        >> 続きを読む

        2016/05/13 by 月うさぎ

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      遠い夜明け

      BrileyJohn , 延原泰子

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • ジョン・ブライリーの「遠い夜明け」は、差別と弾圧に屈せず闘う若き黒人指導者ビコと、6代にわたるイギリス系移民の末裔だが、反アパルトヘイトの立場に立つジャーナリスト、ドナルド・ウッズの友情と闘いの叙事詩とも言える作品だ。

        「ガンジー」や「遠すぎた橋」のリチャード・アッテンボロー監督の同題名の映画のノヴェライゼーションだが、単に映画をなぞっただけのものではない内容になっていると思う。

        白人にだっていい人はいる、黒人であることを言いつのるのは"逆差別"だというドナルド・ウッズの意識が、ビコの遺志を継いで闘うというノンフィクション・ノベルは、歴史を生きるとはどういうことであるかを私に突きつけ、それと同時に、精神の鎖国からの脱却を迫ってくるのです。
        >> 続きを読む

        2018/02/03 by dreamer

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      狐たちの夜 (Hayakawa Novels)

      ジャック ヒギンズ

      4.0
      いいね!
      • 今回読了したのは、「鷲は舞い降りた」などの第二次世界大戦秘話ものが得意な作家ジャック・ヒギンズの「狐たちの夜」です。とにかく、あまりの面白さに一気に読み終えてしまいました。

        物語は第二次世界大戦、連合軍のヨーロッパ侵攻作戦の前夜、Dデイの秘密を握る米軍将校が、ナチス占領下のジャージイ島に漂着するところから始まります。

        彼が捕まれば、連合軍の上陸作戦は著しく不利になる。そこで彼を救出するか、さもなくば抹殺するためにイギリス特殊作戦執行部のマーティノゥ大佐がSSの大佐に化けて、ジャージイ島に潜入することになる。

        米軍将校をかくまうのは、島の旧家の女性ヘレンと、アイルランド共和国軍の元闘士ギャラハー。かくまう人たちがいて、救出しに行く者がいる。となると、当然パターン通りに、マーティノゥに同行するヒロインも登場して、これがヘレンの姪で現地に詳しい見習い看護婦のセアラ。そして、もう一人、印象深い脇役のイタリア人のオルシニ中尉。

        こういう登場人物が入り乱れ、この潜入行のサスペンスを盛り上げているが、とにかく一人一人が実に生き生きと活写されているのが、面白さの第一。

        第二は、救出か抹殺かという使命を帯びたマーティノゥの潜入行をメイン・ストーリーにしながら、そこにドイツのロンメル将軍を登場させて物語を錯綜させていることだ。

        第三は、主人公マーティノゥの人物設定だ。彼はアメリカ生まれだが、両親はドイツ人。恋人のユダヤ女性がゲシュタポに殺されたという経験を持つが、1900年生まれの"世紀の子"であることがミソだ。

        第一次世界大戦が勃発し、1917年にアメリカが参戦すると彼は入隊し、フランドル戦線で"地獄"を見てしまう。登場人物の一人、ギャラハーもソンムの会戦でおなじような"地獄"を見ているのだ。そして、ギャラハーは作中でこう言っている。「わしはその時、もし神が存在しているのなら、彼はわしをからかって悪ふざけをしているのだ、と考えた」-------。

        マーティノゥ、ギャラハーともに第一次世界大戦で、何ものかを喪失しているという設定なのだ。にもかかわらず指名を帯びて潜入するマーティノゥには、どこか"虚無の匂い"がある。

        第四は、「鷲は舞い降りた」をはじめとするジャック・ヒギンズの戦争冒険小説によく出てくるパターンだが、第二次世界大戦秘話を現在の時点で振り返るという、いつもの方法ながら、この作品はやや異色であることだ。

        というのは、冒頭に登場して第二次世界大戦秘話を聞き出す役のアラン・ステイシイが、ヴェトナム戦争で左脚を不自由にし、三年間精神病院の世話になって、結婚生活が破綻したという設定なのだ。

        作家やジャーナリストが仕事で過去を調査するのではなく、アラン・ステイシイにとって、この第二次世界大戦秘話は、第一次世界大戦で何ものかを失ったマーティノゥに自己を重ねる"検証の旅"なのだ。そういう二重構造を持っていることが、この「狐たちの夜」をそれまでのジャック・ヒギンズの作品とは異色なものにしていることは見逃せない。

        戦争冒険小説でありながら、使命感という色合いが薄く、いつもの「途方もなく信じがたい話」というホラ話とも雰囲気が違うのは、そのためだろうと思う。

        19歳の娘セアラの、はちきれるような若さがまぶしく光るのも、そういう舞台のためで、ロンメル将軍の場面を含めて、さまざまな登場人物が混然一体となって20世紀の愚行が描き出されているのだ。

        言い方を変えれば、秘話そのものを描くのが、それまでのジャック・ヒギンズの作品であったとするなら、この「狐たちの夜」は、秘話の向こうに広がる"風景"を描こうとしているのではないかと思う。
        >> 続きを読む

        2017/09/08 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      樽

      F.W.クロフツ

      東京創元社
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね! MissTerry
      • クロフツの代表作です。

        日本ではあまり有名ではないかも知れない彼ですが、リアリズムを追求した作風は後のミステリに大きな影響を与えたと言われている方です。

        なにがリアルなのかというと、わたしの理解では、メチャクチャ頭の切れる名探偵が登場して、華麗に謎を解き明かしていくというのではなく、現場の刑事さん達が足で稼いだ証拠を積み上げて解決していく。そんな意味に捉えています。

        従って、ドラマチックな場面は少ないため、現代ミステリからすると地味かもしれませんが、こういう積み上げ式のミステリも古風な堅実さを感じて嫌いではありません。

        と言ってもクロフツ!

        樽から転がり出た金貨と・・・

        衝撃的なシーンから読者をしっかり引き込んでくれる安心の名作です。
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        2013/10/11 by MissTerry

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      ももたろう (名作アニメ絵本シリーズ (20))

      卯月 泰子大野 豊

      5.0
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      • 桃太郎

        小さい頃好きだった。叔母さんに本を買ってあげる。どれ読みたい?と聞かれて読みたいのはこれだなといつも読んでる桃太郎を選び、家に2冊の桃太郎を所持することになった。どれ買いたい?って聞いて欲しかった。
        わかりやすい勧善懲悪モノで仲間を集めて悪い奴を倒す。少年漫画のようで楽しい。
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        2016/04/17 by ryochan333

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      殺戮者 (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)

      ケネス ゴダード

      4.0
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      • 1984年ロス五輪を37日後に控えたロサンゼルス近郊の小都市ハンティントン・ビーチで酒屋が襲撃された。

        警官は犯人らしき男を射殺したが、彼は銃を持っておらず、警察は窮地に立たされた。だが、これはある巨大な陰謀の発端に過ぎなかった-------。

        たった1人のテロリストの"ペイルファイア"作戦で、都市の機能は麻痺してしまう。次々と起こる警官殺しの狙いは果たして何なのか? -------。

        ケネス・ゴダードの「殺戮者」は、謀略小説と警察小説を融合したようなサスペンス小説で、作者に騙されてみるかという気持ちで読み始めたら、もうぐいぐいと作品世界の中へ引きこまれ、一気に読了してしまいました。

        この作品がデビュー作だというケネス・ゴダードは、この小説に登場するハンティントン警察で科学捜査のチーフをしていたそうで、あの当時、警察は実際にこうしたシュミレーションをやっていたのではないかと思われるほど、リアリティあふれる物語になっているんですね。

        イラン・イスラム革命、朴正煕韓国大統領暗殺、ソ連軍のアフガニスタン侵攻、西側の1980年モスクワ五輪ボイコット、ポーランドの連帯労働者のストの拡大、エジプトのサダト大統領暗殺、フォークランド紛争、あるいは西ドイツの反核運動など、米ソの覇権の下に形成されていたヤルタ体制の崩壊が顕在化してくる1980年代初頭の緊迫した国際状況を、書かれざる背景として読むと、この小説の面白さも倍加してくるのです。

        そして、1988年のソウル五輪も、"真由美"という工作員の"ペイルファイア"があったのだ。オリンピックは、政治とは無縁というのが幻想だということが、実によくわかる仕掛けになっていて、そのうまさに唸らされる。


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        2018/02/03 by dreamer

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      かおかおどんなかお

      柳原良平

      こぐま社
      4.5
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      • 友達にプレゼントでいただいた本です。

        1ページに1つ、笑った顔、困った顔など様々な表情の顔が載っています。最初の数回は普通に読めたのですが4ヶ月くらいのある時からこの本を読むと泣くようになりました。人見知りの時期と重なっていたので、もしや顔に人見知りしている?それとも怖い?偶然かと思ったのですが、何度読んでも、機嫌が良い時でも大泣きするので、やはりこの本の絵を見て泣いているみたいです。

        可哀想なほど泣くのでしばらく封印なのですが、今までここまでの反応はなかったので、泣くという反応でも我が子の成長を感じて嬉しかったです。いつかこの絵本を楽しめる日が来るかな?

        子供にはとってもインパクトある本なのだと思います。絵本の持つ力を感じてしまいました。娘は泣きますが、でもいい絵本だと思います。
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        2016/03/10 by mon-bebe

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      おいていかないで

      林明子 , 筒井頼子

      福音館書店
      4.0
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      • 兄妹は遊び方も違うし活発なお兄ちゃんとしては足手まといな妹をこっそり家において出かけようとしますが全力で妹に阻まれます。
        妹としてはお兄ちゃんは自分の遊び相手という認識ですがお兄ちゃんはすでに外の世界とつながりを持っているのでこの関係が崩れつつある現実をこの絵本で認識するのかもしれません。
        しぶしぶでも遊びに連れて行ってもらった記憶がよみがえります。
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        2013/11/16 by 借りてくる

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      ブルドーザとなかまたち

      山本忠敬

      福音館書店
      4.0
      いいね!
      • 全部ブルドーザだと思っていたくらい、それぞれの機械の名前を意識していなかった。
        前を見るたびに、あっそうかあ~と納得。
        法則があったのだ(^^)
        >> 続きを読む

        2015/08/12 by けんとまん

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