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1988年11月発行の書籍

人気の作品

      銀のスケート ハンス・ブリンカーの物語

      石井桃子 , DodgeMary Mapes

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 何て困難な中を生きる、ハンスとグレーテルの兄妹だろう。
        貧しく、親のいない子ども、という設定はあるけれど、ハンスとグレーテルの場合は、また困難だ。

        父は、水門の手入れをしていて足場から落ちた。それからは、頭がおかしくなって、働けない。あるときは、お母さんを暖炉の火で焼こうとした。
        その生活の中で、ハンスは、母を助け、妹を守り、出来ることを誠実に、一生懸命していく。
        とにかく、立派だ。

        その出で立ちを、バカにする者もいるが、誠実な魂をきちんと感じられる者もいる。

        困難さに、きちんと向き合いながら、出来ることを一つ一つ行動していく姿は、読む者にも勇気を与えてくれる。

        なお、この本は、オランダの歴史や地理、文化がお話の中で語られ、さながらオランダを旅しているよう。
        オランダへ行く際には是非読んでおきたいです。

        また、宮崎駿監督推薦の「岩波少年文庫 50冊」の中の、最後に紹介されている本です。

        コメントの最後には、「古い本なのでなかなか出会えないかもしれません。ものすごく幸運だったら、出会えるかもしれません。あなたに幸運を....。」

        確かに、ものすごく古い本でした!!

        みなさんにも、幸運を!!
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        2014/03/12 by ヒカル

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      街道をゆく

      司馬遼太郎

      朝日新聞出版
      カテゴリー:日記、書簡、紀行
      5.0
      いいね!
      • 我が国の古代王朝が存在した大和も近江を散策する内容だが、『大和にせよ近江にせよ、いま急速に都市周辺の場末の街に転落しつつあるというのは、私どもの文明がかかっている重大な病気としか思えない。政治がわるいだけでは片付けられない。私どもがあたらしい文明観でもって日本に秩序美をあたえるような時間的余裕がないままに高度成長がきてしまったため…』という司馬氏が書中で述べておられる言葉は非常に印象的で考えさせられるものがあります。ただ逆に考えれば、京都や奈良(近江も)をはじめとした「日本的秩序美」がまだまだ残っている(先人達が残してくれた貴重な財産)という幸福(日本人としての誇り)を後世にもしっかり継承していく使命があると痛感します。 >> 続きを読む

        2011/05/27 by toshi

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      夢のつづきのそのまたつづき―リッペルのぼうけん

      パウル マール

      4.0
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      • 物語構成がとても面白い!
        主人公のリッペル君が起きてる時・寝ている時の出来事が交互に書かれていて、現実世界のお話しと、夢の世界のお話しを同時に楽しめちゃう一冊です。
        現実世界と夢の世界がどのように影響し合っているのかも上手に書かれています。

        そういえば、夢とは脳の記憶の整理作業による現象らしいです。

        日常生活の中で取り入れた様々の情報は脳内に不規則に散りばめられていて、それを寝ている最中に脳が整理整頓するそうです。
        その過程で情報同士が混ざり、ブレンドされ、夢を映し出しているのだとか。
        現実要素で出来ているのにも関わらず、夢が奇々怪々なのはその為なんですね。
        >> 続きを読む

        2019/08/23 by Moffy

    • 1人が本棚登録しています
      愛すべくハッカーたち

      和久峻三

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
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      • パソコンマニアの少年とその仲間達が企てる宝くじ当選データ改竄。

        著者お得意の法廷物とは打って変わって、児童小説的な設定と進行。

        ハッキングの部分の設定が気になっていたのだが、あまりにも稚拙な手法で有ったために、本作品自体に入り込むこと自体を難しくさせている印象を持ったが、1994年という時期を考慮すれば実現可能だったかもしれないと考えるようにして読み進めた。

        反面、著者のフィールドに場面が移ると一気にリアル感が増す。
        警察が動き出してから犯人を追い詰めていくまでの過程。
        少年が警察の追求を回避するために取る措置などは純粋に楽しむことが出来た。

        読者の情報リテラシーを問わず楽しめる作品になっているのは間違い無い。
        >> 続きを読む

        2011/02/25 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      シャ-ロック・ホ-ムズの推理学

      内井惣七

      講談社
      3.0
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      • シャーロック・ホームズの推理を丹念に調べていくと
        いうところがまず面白い。必ずしも正解にたどりつく
        わけではないが、論理の脆弱性を知る手がかりになる。
        もちろんホームズのファンではない人にも推理とは
        何か簡単に教えてくれるガイドブックである。
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        2013/10/21 by frock05

      • コメント 3件
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      猫は手がかりを読む

      羽田詩津子 , BraunLilian Jackson.

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • 犬や猫を扱った小説はないかと探して見つけた作品。
        こちらのシャム猫ココシリーズは、30程既刊されている。本書はそのシリーズ第一作。
        新聞記者である主人公ジム・クィラランとココとの出会いが描かれている。

        279ページの作品で、110ページ辺りまで事件が起きない。
        そろそろ何かないと困るのではと読者であるわたしが焦る中、ようやく事件が起きる。
        主人公とココの出会いがあることがわかっていて、ココの飼い主が別にいることから考えて、現在のココの飼い主が被害者か加害者のどちらかということに予想がついてしまう。
        果たして犯人は。
        この犯人がまた無理矢理というかとってつけたというか、説得力に欠けるような人物。

        結論、推理ものとしては物足りない。

        それに加え、主人公ジムがそれ程魅力があると思えない。
        魅力のない主人公のシリーズは、先を読もうと思わせない。

        猫のココの描写は物凄く愛らしい。
        このシリーズはきっと推理を楽しむものではなく、お利口猫ちゃん物語として楽しむものだと感じた。
        わたしの前愛猫もシャム猫だったために、ココに彼を重ねて読んだ。
        猫ちゃん物語としての出来は十分と思う。

        表紙のココの絵も可愛らしい。
        わたしの愛猫も青い瞳だったけれど、もっとぽっちゃりしてタヌキっぽかったかな。

        次を読むとしても暫くあとで。

        >> 続きを読む

        2015/12/14 by jhm

      • コメント 4件
    • 3人が本棚登録しています
      ウッドストック行最終バス (ハヤカワ・ミステリ文庫)

      コリン デクスター

      4.0
      いいね!
      • 【実直堅実なルイス部長刑事と怪しげな妄想全開のモース主任警部の珍妙なコンビは謎を解けるのか?】
         『キドリントンから消えた娘』で妄想全開のモース主任警部にのけぞった私ですが、これに先立つ処女長編である本作も読んでみましたよ。

         物語はある日の夕刻、ウッドストックに向かおうとしている2人の娘がバスがなかなかやって来ないことに業を煮やし、ヒッチハイクをするためにバス停から去っていくところから始まります。
         2人のうちの一人は、ミニスカートをはいた薄着で、ヒッチハイクなんてすぐにできるわよと豪語していますが、もう一人のスラックスをはいた娘はバスを待った方が良いのではないかと迷っている様子です。

         その後、ウッドストックにあるパブの駐車場で、ミニスカートの娘が惨殺されているのが発見されました。
         彼女は男性から姦淫されていました。
         2人の娘はバスには乗っていないことが確認されましたので、計画通りヒッチハイクをしてウッドストックまでたどり着いたように思われるのですが、彼女たちを拾ったのは誰なのか?
         それは殺人事件と関係しているのか?

         なんだか雲をつかむような始まりなのですが、著者のモース主任警部シリーズは読者に対してフェアにすべての手がかりを事前に開示して犯人当てを挑むというタイプの作品ではありません。
         モース主任警部の『仮定』に基づく捜査と、その仮定がどんどん崩れていきながらもなんだか知らないうちに正解にたどり着いてしまうというその展開を楽しむところに味があるように思われます。

         モース主任警部はかなりひどいですよ。
         結構短気ですし、捜査中にもかかわらず、自分だけ酒を飲みまくり、部下のルイス刑事部長には一滴も飲ませようとはしません。
         どこから思いつくのか謎ですが、実に珍妙な仮説を持ち出してきて実直なルイス刑事部長を煙に巻きます。

         今回も、犯人の特徴と考えられるいくつかの要素を挙げ、それらすべてを兼ね備えている人物が犯人だと決めつけるのです。
         まず、犯人は〇〇に住んでいるに違いないと言います(それは一つの可能性ではありますが、そんな証拠はどこにもありません)。
         そして、その地域に住んでいる者の人口を基礎として、さらに犯人は男性であり、しかも30代~50代であると決めつけます(もちろんそんな証拠はありません)。
         それによって、全人口のうち1/4が犯人の可能性があるものだと決めつけ、さらに同様の絞り込みを繰り返して遂に犯人の可能性のあるのは1人だけだと言い切ってしまうのです。
         一体何を根拠にそんな……(゚▽゚;)。

         しかも、部下の警察官に命じてそれらすべての特徴を兼ね備える者を探させるのですが、それが見つかってしまうから恐ろしい……。

         本作はこのような妄想全開のモース主任警部の仮説がいくつもひねり出されるのですが、それぞれに一応の筋が通ってしまう説でもあるんです。
         これは著者の技術だと思うのですが、よくもまあこれだけたくさんのそれらしい解決を出してこれるものだと驚きます。
         最終的にはたった一つの解決に落ち着くことにはなるのですが、それがまた結構複雑なんですよ。
         意外な犯人と言えばそうなのですが、そんなの読者には分かりっこありません。
         犯人当てをしようなど決して考えない方が精神衛生上よろしいですよ。

        このスタイルは『キドリントンから消えた娘』で一層洗練されて完成をみたと思うのですが、鼻からこういうスタイルを志向していたんだということがよくわかります。
         必ずしも正統派本格ミステリとは言えない要素もある作品ですが、モース主任警部の思い付き捜査と、それを口をあんぐりあけて驚きあきれてしまうルイス刑事部長の凸凹コンビは一つの魅力でしょう。
         こういうタイプがお好きな方にはツボに来るかもしれませんよ。


        読了時間メーター
        □□□     普通(1~2日あれば読める)
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        2020/03/25 by ef177

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      私にとって神とは

      遠藤周作

      光文社
      カテゴリー:キリスト教
      4.0
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      • 何でクリスチャン?

        日本人が生まれたときから(意識してなくても家がそうなので一応)仏教徒だったり神道だったりするのと同じように、母親の影響で11歳のとき何となく洗礼を受けたそうです。

        神を信じているのか?

        神の存在は”対象”ではなく、”働き”だと。何か選択するときなど、何か分からないが自分を後ろからそっと押してくれるようなもの。自分の意思+Xの Xが働いている。で、それはそれぞれの人の心の中にある。
        、、、日本的なとらえ方だと思う。西洋のキリスト教の考え方とはちょっと違うのかな。人によって色々な神があっていいんじゃないか、という感じに捉えられてるようです。一神教のユダヤ教の人は多分、(見えないけど)唯一の絶対的存在を信じてたりするのかな。

        キリスト教は煩悩の中に神がいる、仏教のように煩悩を捨てろと言われないからいい、と言われてます。お釈迦様の教えは苦しみの心の原因を見つけ治療することで楽にするものだけど、キリスト教は患部はそのままに慰めるものなのかな?(末期癌のモルヒネみたいな?)

        仏教(お釈迦様の教え)については、日本仏教との違いが大きいのでけっこう誤解されてるみたいですが、印象としては、遠藤さんの考える日本のキリスト教の考え方はお釈迦様の慈しみの心の部分と似ていると思いました。

        ただ、お釈迦様はキリスト様のような自己犠牲ではなく、自他共に幸せになる道を説かれました。自我は錯覚で、実際は”無我”であり、自我に対する執着をなくす(弱くする)ことで苦から解放される。自分が不幸になるなら、自己犠牲は愚か(智慧が足りない)と否定されてます。自己犠牲は偽善につながりやすいので、遠藤さんも問題だとされてます。(キリスト教の問題を色々指摘して悩まれてる)

        遠藤さんが考える日本式キリスト教は、お釈迦様の教えと共通するところがあることがわかりました。神は”働き”だとすると、日本人にもわかりやすい。(ちょっと曖昧だけど)

        西洋人にとって神、キリスト教とは何なのかな?
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        2016/06/13 by バカボン

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      すまう (写真で見る日本生活図引)
      3.0
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      • 改めて時間の流れを感じるとともに、”暮らし”という言葉が脳裏に浮かんだ。
        ”生活”が今の状況だとすると、何となく”暮らし”という言葉がピッタリのように思う。
        どこな懐かしさを感じてしまうのも、いたしかたないんだろうな。
        自分の生まれる前の写真が多くて、そうだったんだなあ~と。
        しかも、それが、ずっと前ではなくて、ちょっと前くらいの気分だからかもしれない。
        >> 続きを読む

        2014/07/23 by けんとまん

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      メルヴィル ― 代書人バートルビー (バベルの図書館 9)

      ハーマン・メルヴィル

      国書刊行会
      5.0
      いいね!

      • この「代書人バートルビー」は、「白鯨」の著者でもあるハーマン・メルヴィルの不条理文学の秀作です。

        バートルビーと言えば、"無為"というくらい、文学の世界では少しは名の知れた登場人物です。
        この無為の人、法律事務所に代書人として雇われるのですが、雇い主の「私」から、ちょっとした書類を一通、一緒に点検して欲しいという仕事を頼まれても、「せずにすめばありがたいのですが」と断ってしまうのです。

        雇い主が逆上しても、そのセリフを繰り返すだけ。書類を作成する筆写の仕事以外、一切しようとしないのです。
        その点検だって、自分の仕事のうちなのに、オウムのように「せずにすめばありがたいのですが」を繰り返して、拒み続けるばかり。

        食べるものはといえば、ジンジャー・ナッツだけ。家にも帰らず、事務所に住みついてしまうバートルビーは、変種のひきこもりと言えるのかもしれません。

        やがて、バートルビーは、筆写の仕事すらやめてしまうのです。
        雇い主からは当然、事務所から出ていって欲しいと言われるに決まっているんですね。

        ところが、バートルビーは、このクビの宣告も「いかずにすめばありがたいのですが」と一向に意に介しません。
        果たして、バートルビーの運命やいかに?

        ただ言えるのは、私はこのバートルビーという、どこから来たのか、何者なのか、まるっきり素性の知れない、謎の人物が抱えているほどの"虚無感"と、世界への"拒絶感"を知らないということです。

        敢えて、一番近いキャラというと、カフカの「断食芸人」あたりかも知れません。

        かつて、イギリスの生理学者として有名なJ・B・S・ホールデンが、こんなことを言っていました。
        「この世界は不思議な事物がなくとも消滅しないが、驚異の感情がなくなったら消滅するだろう」と。

        この「代書人バートルビー」は、私たちの"驚異の感情"を、笑いのうちに呼び覚ましてくれる、そんな本なのです。

        >> 続きを読む

        2019/05/24 by dreamer

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      本田宗一郎一日一話―独創に賭ける男の哲学 (PHP文庫 ヒ 4-1) 独創に賭ける男の哲学

      本田 宗一郎

      PHP研究所
      カテゴリー:人生訓、教訓
      4.0
      いいね!
      •  20年以上も前に一度読んだ本ですが、再読してみて、含蓄のある数々の話し等に改めて新鮮な想いをした次第です。少し「独断的」と思える内容もありますが、この独断性や大胆性が氏の持ち味とも思います。元気を与えてくれたり、反省させられる話しや言葉等が多くあります。特に、「心の修理も忘れない」「技術の根本は礼儀だ」「人間関係の土台」「歴史について」「会社は会社、家は家」等の内容が私には印象的でした。
        また、本書が1988年に書かれたということを考えますと当時としては非常に斬新な内容もあり、本田氏の「先取性、革新性」もよく現れています。この創業者の「先取性、革新性」が、今も本田技研工業の
        企業風土として脈々として受け継がれているように思います。
         ちなみに本書では2月に29話ありますので、全部で366もの「価値ある話」が掲載されています。どなたが読まれても、何か必ず参考になり、元気が貰える話しや言葉等があるのではないでしょうか。
        >> 続きを読む

        2014/06/12 by toshi

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出版年月 - 1988年11月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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