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東野圭吾
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加賀恭一郎の初登場作品。大学生の加賀は学友の7人のうちの1人、祥子が部屋で自殺か他殺か不明な状況で死んでいた。加賀は自身で推理していくが、第2の殺人まで起きる。刑事になる前なのだが、後の冷静で犯罪に対し躊躇しない姿勢はすでに表れている。また子供のころ母が蒸発したという過去もすでに明かされていて、後のシリーズでも加賀の重要な布石となっている。一方事件としては卒業を間近に控えており、青春ミステリーの様相を育んでいる。密室のトリックだったり、花札を用いる雪月花ゲームの仕掛け。これらを加賀が明かしていく謎解き場面のやるせなさは、結末にもある種の苦みを漂わせている。 >> 続きを読む
2018/08/24 by オーウェン
F・スコット・フィッツジェラルド , 野崎孝
対岸に見えるライトはきっと希望の光だったんだよね、と思うと胸が苦しいくらい。
2016/03/15 by one
夏目漱石
夏目漱石は好きなのに、あまり読んでいない。文学史が好きなのだ。教科書の最後のところに毎回少しずつ、作家と有名(覚えなさい的な)作品名がちょいちょい載っていてテストに出る。何故か掲載作品と関係なく(厳密には交友関係とかあるのかも)、「【蒲団】田山花袋」と説明が載っていた。テストにも出るし、作品名と作家の名前をセットで覚えるのが妙に楽しかったので覚えた。漱石の作品で好きなのは、夢十夜の第一夜と第三夜、そしてこころ。出逢いは教科書。載っていたが続きが気になるところで終わっていて、いつかの機会にと成人するまで機会はなかった。今は小川洋子さんも教科書に載る時代。羨ましい。教科書の印象、衝撃が強く、好きの刷り込みで「こころ」だけは話のイメージと装丁が合っていると買ってしまう。新潮版、岩波版、集英社版と三冊ある。 >> 続きを読む
2016/07/25 by ゆのき
HunterStephen , 染田屋茂
スティーヴン・ハンターの「真夜中のデッド・リミット」(上・下巻)を読了、スリルとサスペンスに満ちた傑作だ。メリーランド州の山中深く埋められた、超強化核ミサイル・サイロと発射管制室。ハイテク防御で難攻不落のはずのこの基地が、謎の武装集団に占拠された。世界の終末の引き金となる最新鋭核ミサイルの発射を阻止するには、基地に侵入するしかない。残された時間は十数時間。プラー大佐指揮する特殊部隊デルタ・フォース、レインジャー部隊、それに一般市民の州兵は果たして侵入できるのか?-------。鉄壁のハイテク防御装置が制約となって、砲爆や空爆は論外、歩兵と銃の突撃しかないと攻める側に枷をはめ、デッド・リミットを設定して「さあ、どうする?」というわけだ。州兵の正面攻撃は、ほとんど、かの乃木希典の二〇三高地的な惨敗を喫してしまう。米軍最強を自負するデルタ・フォースも、イラン米大使館人質奪回作戦の失敗をめぐってプラー大佐と副官のスケージーが不協和音。頼むは、基地の防御システム設計者シオコールの頭脳と、廃坑のトンネルから潜入したネズミ2匹、黒人ベトナム帰還兵ネイサン・ウォールズと元ベトコン女性戦士チャーダン・フォンのみ。もうとにかく、ハラハラ、ドキドキ、クイクイ読ませる、デット・リミット・サスペンスの面白さ。この"トンネル・ネズミ"のアイディアを思いついた瞬間、作者のスティーヴン・ハンターは、「これだ!!」と小躍りしたに違いない。それほど、この2人がいいんですね。このスティーヴン・ハンターという作家は、以前、読んだスペイン市民戦争を舞台にした冒険スパイ小説「さらばカタロニア戦線」といい、この作家の腕力はなかなかのものだと思う。 >> 続きを読む
2018/05/26 by dreamer
芥川龍之介
「手巾」悲しみをこんな風に表現出来るものなのかと、痛烈な印象を受けた。寂しいとか悲しいとか少しも言ってないのに伝わる。そういうのが文学だなと個人的には思います。 >> 続きを読む
2016/06/28 by one
太宰治
ダメ男のしょうもない生き様を延々と聞かされているようなしかし共感できる部分もあるせいか、主人公の考えがすんなり入ってくる分読んでるだけなのになんともいえない暗い気分に満たされる。読み終わった直後はもうこんな暗いの読まないぞと思っても何故か、後から読んで良かったと思える本に化ける。 >> 続きを読む
2015/08/01 by トマズン
弘兼憲史
課長 島耕作 第6/全17巻1年半の京都勤務から戻りショールーム課の課長となる島。60歳を目前にしたマジメ男の恋。呆れるような羨ましいような、不思議な感覚に包まれた。京都から戻った島に最初に与えられたのは、自分を含めて5名の規模のショールーム課。本社側では5名だが、全国24箇所のショールームを束ねる課長と言うことになる。戻って来た早々、大企業初芝の中でも知性派で通っている野中常務との一席で以前関係の有った典子と出逢う。典子は大泉副社長の愛人で、この店も副社長が彼女にやらせている店なのだが、野中常務は完全に典子に入れあげており、これまでずっとマジメに生きてきた男が60歳を前にして落ちた恋だけに歯止めが効かなくなっている。かく言う島も部下での20歳の新入社員、久美子が気になり始める。彼女に対する会社の対応に違和感を覚えた島だが、調査の結果、会長の妾腹の実子で有ることが判明する。危険な匂いを嗅ぎつけつつ、結局は久美子と関係を持ってしまう辺り、もはや慣れてしまった、いつもの島耕作ではあるが、やはりこれが当たり前だと思ってはいけないので頑張って違和感を感じようと思う!マジメだけに心底籠絡され、全てを失いかけた野中常務。色恋に慣れ、次々と良い関係を結んでいく島。どちらも同じサラリーマンの恋だが、そこには大きな違いが有る。恋で有る以上、自身で制御することはできないのかも知れないが、大多数のサラリーマンは島のように華麗には振舞え無いことを肝に命じておきたいものだ。 >> 続きを読む
2013/03/03 by ice
坂口安吾
だいぶ前に深夜のアニメ青空文庫で印象に残っていたので、全集の中からまず読み始めた。アニメでさえもデカダントと言うか美女の狂気の組み合わせが光っていたけれど、文字表現になるとさらに際立った。腐り崩れる肉は想像するだけで恐ろしいが、その首を持ってケラケラ笑う美女がさらに恐ろしい。2015/1/15毎日図書館に出入りする為か司書さんに目をつけられて(本当に司書さん含め図書館にお世話になりました。)誘われた第一回ビブリオバトルにこの本を選んだ。卒業論文提出日に開催で、前日に論文は提出したが、準備に時間は割けない。短く、どこでも読むことができる好きな本ということで白羽の矢がった。改めて読み返し、美女の狂気よりも男の心情が気になった。話す為にいろいろとレビューを見たが、男の孤独について論じられているものが多かった。ビブリオバトルは、授業終わりにバタバタと行ったので、散々なものだった。この機会に、読み返すことができてよかった。 >> 続きを読む
2015/03/01 by 匿名
吉川英治
レビューは、最終巻(8)に。
2011/03/08 by y_shima
中学生のころに読んだ本。「蜀の五虎大将は誰?」「赤壁の戦いのときに、敵を欺くために鞭打たれた呉の将軍は?」「暗殺されかけた曹操をかくまった将の名前は?」などなど、友達同士で、細かい知識を競い合ったのを覚えている。これって、正史じゃなかったらしい。大人になって知った。でも、そのドラマチックな筋立てと、戦国に生きる武将たちの生き様には、心躍らせてむさぼるように読んだ覚えがある。男の子には、響くに違いない。少年のような心を持った人にお勧め!! >> 続きを読む
平家物語の中の人間ドラマのひとつに、平治の乱で捕らわれた源頼朝が池ノ禅尼(清盛の義母)に助けられる場面がある。結果的には、まだ少年であった頼朝を助けたばかりに、平家は滅されることとなる。だが、平家凋落の要因は、頼朝を助けたことではなく、そもそもの体制自体にあった、と吉川英司は書く。池の禅尼が頼朝を助けたことは善行なのだが、女が政治に口出しすることは正しかったのか。"政治を血族間で私する行為"ではないかと吉川英司は批判。たとえ頼朝を助けなくとも、平家凋落は必然だったという。今でいうガバナンス欠如ということ。【このひと言】〇平家凋落の素因は、助けられた頼朝にあったのではなく、助けた池ノ禅尼の方にあったものだ。なぜなら、かの女の善行は、たしかに、良人を亡くした後も、貞潔を守った尼後家の慈悲心にはちがいなかったが、その代わりかの女の行為はそのまま、「政治を私する昨日までの通弊」をそのまま清盛の家庭に持ち入れてしまった。~~~貴族政治をたおした平家が、ふたたび貴族政治を真似、一門の子弟がみな、滔々と、早熟早落の開花を急いで、余りに儚い、わずか二十年の栄花に終わってしまったのも、じつに、六波羅政治の興るとたんからもう一個の尼後家が、組織の母胎に、約束づけていたものといってよい。だから、かりに頼朝が、助命されずに、十四歳で、斬られたとしても、平家の短命と、凋落は、必然であったろう。咲いては散り、熟しては落ち、歴史は法則どおりな興亡循環を、やはり描いていたであろうと思う。〇人間は成長する。成長は変化だ。朱鼻も五十近くなって来た。三十台の考え方に、変化を見たとしても不思議はない。〇「・・・いや、女とは、気の知れぬものだ。欲心、執着は、男以上なのに、歓ぶことを、歓ばない」 >> 続きを読む
2017/04/02 by シュラフ
「苦労知らずの危うさよ」との清盛のつぶやきがすべてであろう。いつの間にか権勢をもつようになった平家一門の慢心ぶりがひどくなる。極めつけは、摂政の基房と(清盛の孫の)資盛の車あらそいによる、事件後の重盛の基房への圧力。なんでこんなことになってしまうのか、平家一門への反発を招き、敵をつくるだけではないか。清盛の嘆息がよく分かる。一方、牛若(後の義経)は不幸な境遇ながらも、たくましく育ってゆき、鞍馬の山を脱走する。後に、温室育ちの平家一門の子弟らが、野生児のように育っていった義経に対して歯はたたないのは当然だろう。 >> 続きを読む
2017/04/08 by シュラフ
青山剛昌
名探偵コナンでおなじみ、青山剛昌さんの作品です。子供の頃によく読んでいてマネたりしてました。内容は至ってシンプルで、現代の日本が舞台で世界一の侍になるという物語。オーソドックスなバトルマンガで、刀に玉をはめることで色々な能力が使用でき、その能力を使用して戦っていく。何も考えないでも読めるマンガです。 >> 続きを読む
2012/04/17 by nepia
星新一
いろんな作家さんの小説を読んでいると、無性に読みたくなる時がある、星新一さんのショートショート。今回選んだのは、「ご依頼の件」40編もあり、どれも面白かったです。特に面白かった話のタイトルを挙げておきます。・「タブー」・「ご依頼の件」・「待遇」・「話し声」・「こころよい相手」・「金銭と悩み」・「文字が・・・」・「窓の奥」また、きまぐれに、星新一さんの小説を読もうと思います。 >> 続きを読む
2016/01/22 by ゆずの
宮本輝
一章ごとに話の中心は入れ替わっていきます。皆行き過ぎた個性があり、現実に居たら絶対に関わりたくないタイプ。読んでいる時も、最初は嫌悪感を抱いてしまうそんなキャラクターです。だけれども、そういう人々にも一人一人生きてきたストーリーがあり、この小説の主人公春太の「詩集を出版したい」というようなささやかな夢を抱いて精一杯生きている姿には、生き方を考えさせられました。どの章もハッピーエンドで終わりそうだけど結局あまり良くない終わり方になります。しかし、本当の人生とはそんなもの。不思議と悲しい気持ちにはならず、寧ろどこか温かい気持ちになれたのは何故か、未だに分かりません。それでもこいつはこれからも必死に生きていくんだろうな、と次に繋げられる終わり方だったからでしょうか。読み終わると、出てきた人々全員に何故か愛着が湧いていました。宮本さん、流石すぎる!とここまで熱くなれた作品は久しぶりのように思います。温かみのある関西弁や心に沁みる登場人物の何気ない一言も要所要所に散りばめられており、また、春太の平凡で控えめな感じがこの作品を引き立てているのではないでしょうか。 >> 続きを読む
2018/05/03 by read1212
永井路子
徳川秀忠、明智光秀、藤原不比等、源義経、平時忠等歴史上の№2達のことを記載しています。 徳川秀忠(ニ代目将軍)は、父・徳川家康の後を受けて地味な(保守的で大人しい)感じの所謂「典型的な二代目」というような一般的イメージですが、意外と「法度」を前提に公家や大名達を厳しく統制した「強い政治」を行っていたこと。また、明智光秀が「主人 織田信長」に対する遺恨から信長を殺した(所謂・本能寺の変)という「通説」に対し、その説を否定している内容(光秀も「天下取り」を狙っており、本能寺の変はまさに絶好のチャンスであったから)とか、スタンドプレーで身を滅ぼした源義経等、面白い視点が諸々ある好著です。 >> 続きを読む
2014/01/24 by toshi
村上春樹
6篇からなる短編集。なかなか濃い1冊だと思う。よくわからないまま読み終わってしまうのは短編でも同じ。むしろ短編のほうがもっとよくわからないかもしれない。それでも余韻を楽しむ。味わう。表題「パン屋再襲撃」と「ファミリー・アフェア」が好き。 >> 続きを読む
2012/12/06 by mahalo
『太宰治全集8』(太宰治) <ちくま文庫> 読了です。「パンドラの匣」は終戦直後でも希望を失わずに生きていこう、という強い意志を感じる名作ですし、他の短編・掌編も好ましい作品が多いです。しかし、「男女同権」から急に雰囲気が変わります。人間の暗い部分、見たくない部分が現れてきます。これまでもちょっといじけた作品は多々ありましたが、こんな嫌な暗さはありませんでした。これから死に向かうまでの期間に、このような作品が書かれていくのでしょうか。目が離せなくなってきました。 >> 続きを読む
2016/11/10 by IKUNO
高木直二 , 寺地五一 , フィリップ・K・ディック
【結構唐突な終わり方。タイムスリップものなのですが、やや書きっぱなしの感も。】 時は2055年。 人類は共通の祖先を持つリリスター星人と同盟を結んでおり、昆虫型の異星人であるリーグ星人と戦争状態にあります。 この戦い、かなり先行きが暗く、人類は敗戦を覚悟しなければならない状況に追い込まれていました。 こんな苦境を打破しようと孤軍奮闘しているのは国連事務総長であるモリナーリでした。 モリナーリは、リリスター星人から押し付けられる様々な要求を退けつつ、何とか事態を打開しようとしています。 しかし、モリナーリは全身病気のデパートとでもいうような状態で、身体中あちこちガタが来て苦しんでいるのです。 本作の主人公である医師のエリックは、そんなモリナーリの専属医師に抜擢されることになります。 エリックの妻はウルトラ美人なのですが、性格は最悪です。 浪費家で、夫を虐げ続けるような妻なのです。 エリックは、妻から逃げ出す目的もあり、モリナーリの専属医師の職を引き受け、モリナーリがこもるシャイアンに向かいます。 一方、エリックの妻は、JJ-180なる兵器として開発された新型ドラッグに手を出してしまいます。 これは一発で中毒になるという恐ろしいドラッグなのですが、効果が持続している間はタイムスリップができるというおかしな薬でもありました。 エリックの妻は、リリスター星人の陰謀によりJJ-180を服用してしまい、新たな薬を得るためにはシャイアンにいるエリックのもとへ行き、エリックを通じてモリナーリの動向をスパイすることを余儀なくされます。 しかし、エリックはそんな妻をもう相手にするつもりはないのです。 妻が薬物中毒になっていることも、医師であるエリックにはお見通しでした。 エリックは、妻を拘束させようとするのですが、妻は隙を見てエリックのコーヒーにJJ-180を入れ、エリックをも中毒にしてしまったのです。 なんて奴だ! さて、JJ-180を服用すると、通常は過去にタイムスリップするのですが、エリックは未来にタイムスリップするという特異体質の持ち主でした。 未来にいけば解毒剤が開発されているかもしれません。 また、戦争の帰趨を知ることができますし、現在の苦境を打破する何かの手段を得ることができるかもしれません。 エリックは、JJ-180の力を借りて未来へ行き、打開策を探り始めるというストーリーです。 というわけで、一応タイムスリップもののSFであり、ドラッグによってタイムスリップするという主たるアイディアの他にも、そこから派生するSFギミックが結構盛り込まれている作品になっています。 ただ、何と言うか、書きっぱなしの感が強く、うまいこと収束させられなかった印象を受けました。 ディックの作品としては、悪くは無いのですが、さほど高い評価もできないかなぁというのが正直なところです。 ディックの傑作に比するとやや見劣りがしてしまう作品なのは致し方ないところでしょうか。読了時間メーター□□□ 普通(1~2日あれば読める) >> 続きを読む
2020/09/12 by ef177
出版年月 - 1989年4月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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