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1989年7月発行の書籍

人気の作品

      人形の家 三幕

      イプセン

      新潮社
      4.0
      いいね! Minnie
      • 女性の自立への目覚めを描いた戯曲。
        古さを感じさせず面白かった。

        ノラは父からも夫からも人形のように可愛がられ、お嬢様育ちの世間知らずのまま大人になってしまった女性だ。専業主婦といえるが、女中や乳母がいるので家事や子育てでもそれほど苦労していない。傍から見るとなかなか「いいご身分」なのである。

        世間知らずゆえに犯した過ちによってノラは窮地に陥る。そして自分の無知や、周囲の人々に影響されて自立へと目覚めてゆく。

        「あたしがこんな何一つできない女になったのも、みんなあなた方の責任です」

        ノラが言い放ったこの言葉は、戯曲が発表された19世紀後半にかなり物議を醸したのではなかろうか。社会によって抑圧されてきた女性の叫び。

        女性の社会進出が進んだ現代の日本ではむしろ、「仕事も家事も子育てもあたしが全部やらなくちゃいけないのは、みんなあなた方の責任です」と叫びたい女性が多いかもしれない。
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        2015/01/20 by seimiya

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      むぎばたけ

      アリソン・アトリー , 矢川澄子 , 片山健

      福音館書店
      5.0
      いいね!
      • ねぇ、これ、覚えている?

        小学校高学年の国語でやった、「むぎばたけ」人間の辺りはまぶしすぎる云いながら、はりねずみと川ねずみ、年老いたウサギのジャック爺さんがむぎばたけへ行く話。

         麦が歌う場面はジブリのトトロの森のシーンに似て壮大。いとうつくし。
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        2014/07/10 by B612

      • コメント 3件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      新・平家物語

      吉川英治

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 木曾義仲が6万人の大軍を伴って入洛。
        京都という都は守備には適さない都市ということだろう。平氏一門は西国へと撤退していく。

        平家追討の院宣ならびに朝日将軍の称号を賜り、得意満面の義仲であるが、都の流儀に慣れぬまま次第に孤立していく。気がついてみれば6万人の大軍も、寝返りが相次ぎ、いつしか4千人程度にまで減っていた。起死回生の策を練ろうとするも、その甲斐なく義経の兵に討たれる。

        傍若無人とも思えた義仲であるが、やはり人の最期というのは哀しいものである。巴・葵・山吹の義仲の3人の女の運命もまた哀しい。

        【このひと言】
        〇一時は無慮六万とみられた木曽軍だが、樋口のことばが真実とすれば、在京の兵わずか四千という現実も認めないわけにはいかない。
        〇「ああ、おれという男は」 戦陣での、かりそめの遊び心に、過去多くの、契ったり手折れた花々の呪いに、義仲は今、いいしれない罪の意識を問われた。身をそそけたてた。 「それだけでも、死ぬべきだ。たくさんの郷党や兵たちをも死なせたのだ。もう一刻も、生きている空はない。あわれ、木曾次郎義仲が死を見よや。義仲が討死こそは、罪の詫び、世の笑止ともならばなれ」 あえて、敵刃の危険な渦へ向かって、身をなげうって行こうとするかれの容子が、乱軍の中にも、ありありと分かった。
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        2017/05/04 by シュラフ

    • 4人が本棚登録しています
      エイリアン魔神国〈上〉 (ソノラマ文庫)

      菊地 秀行

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      • エイリアンシリーズ、最長にして最大の問題作。

        記憶を失った少年を拾った八頭大、
        少年は大西洋上に浮かぶローラン共和国の
        プリンスだった。
        王位継承争いに巻き込まれた大は共和国に
        隠された財宝に目が眩んだのと、プリンスを守る為、
        大国相手に戦いを挑む。

        あらすじを読んだ時は『カリオストロの城』みたいなのを
        想像して凄く期待しました。
        実際に読んだら期待通りの面白さでした、最初のうちは。

        問題は、あまりにも物語が長過ぎたということです。
        上・中・下で終わらず、完結編でも終わらず、
        完結編2・3と続き、結局、全6巻と大長編になりました。

        他の菊地作品はあまり読んだことがないので分かりませんが、
        このエイリアンシリーズに関しては、その時のノリだけで
        書き進められている感じがしてなりません。
        いつもの1巻完結ものならそれでもいいんですが、
        これだけの長編だとキツイです。
        クライマックス辺りまでいったら、序盤で
        起こったことなんて何も思い出せなくなります。
        その場、その場のバトル、ギミックは面白いのに
        読み終えた後は、物語がサッパリ思い出せないという
        何とも不思議で勿体無い作品です。
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        2015/04/21 by UNI

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      ヤマタイカ

      星野 之宣

      潮出版社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      2.0
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      • ヤマタイカ 第3/全6巻

        オモイカネを追う結果、再び巡り合うことになる父と姉弟。

        この巻で期待の方向性を裏切られたため、前2巻の高揚感が虚しく霧散した。

        巨大な銅鐸を意味するオモイカネ。

        卑弥呼の末裔たる神子は、オモイカネを求めて彷徨うが、その行方を全く感じられなくなってしまう。

        第1巻の冒頭で、何度か戦艦大和の影らしきものが登場していたことから、鋳潰されて、戦艦大和になり太平洋に沈んでいるという設定を想像していたのだが、その設定から見れば何のことはない、奈良の大仏になっていたと言う安いオチ。

        それならなんで戦艦大和の影を登場させるんだ!あっちの方が断然面白いだろうに!

        と、憤る元気も実は無く、淡々と読み進める感じになって来たのが本音。

        まだ半分では有るが、逆に半分は読んだ!とも言えるところなので、全体の印象を語っておくと、この作品はいわゆる伝奇ロマンというジャンルに入る。

        このジャンルは、オドロオドロしい恐怖感みたいなものを、常に感じさせていかないと成立しないように思っている。

        その点、あまりにもリアリティから乖離してしまったのと、戦艦大和への期待が裏切られたことで、興味がほぼ完全に無くなったということなのでは無いかと思う。

        つまらなくはないのだが、正直飽きて来ていて、読了の使命感だけで読んでいる気がして来た。
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        2013/02/21 by ice

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      間違いだらけの時代劇

      名和弓雄

      河出書房新社
      カテゴリー:日本史
      3.0
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      • 一通り江戸時代の風俗を知っている人であれば、さほど新しい発見もない。
        が、特にその辺りの本を読んだことがない人であれば楽しいかな? >> 続きを読む

        2014/10/30 by ちょだ棚

    • 1人が本棚登録しています
      死のロングウォーク

      沼尻素子 , スティーヴン・キング

      扶桑社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 高校生の頃読み、残念な気持ちになったのを覚えている。
        少年達が強制的に参加させられ、歩けなくなったら殺されて、最後の一人になるまで続くゲームの話。
        あの薄くない本にそれだけが延々書かれてる。
        調べてみたら、ホントかどうかしらないが、小説のバトル・ロワイヤルはこれを参考にしたそうだ。
        何年に1度思い出してしまう本。
        >> 続きを読む

        2013/08/29 by bob

      • コメント 5件
    • 2人が本棚登録しています
      モーパッサン怪奇傑作集 (福武文庫)

      ギ・ド モーパッサン

      4.0
      いいね!

      • 人類の次に来たるべき新生物オルラとは、いったい何なのか?
        目に見えぬ怪物に脅かされ、次第に精神を蝕まれていく恐怖の物語、モーパッサンの怪奇小説「オルラ」が面白い。

        「女の一生」や「脂肪の塊」で有名なモーパッサンは、実は怪奇小説の優れた書き手でもあったと思う。

        今回読了した「オルラ」は、「だれが知ろう?」と同様にその代表的な作品で、ついに主人公の「おれ」は部屋に鉄の鎧戸をつけ、家の中に潜んでいるオルラを焼き殺そうとするのだった。

        しかし、焼け死んだのは、屋根裏にいた使用人たちだけで、オルラは依然として生き続けているのだ。

        「オルラ」は、自分を襲う怪異現象のために、次第に強迫観念にかられて精神を犯される主人公を描いているが、著者のモーパッサン自身、梅毒と薬物の濫用によって、狂気に陥ったと言われています。

        その意味では、正気を失っていく過程を描いたこの作品は、モーパッサンの妄想が生んだものともいえ、得体の知れない怪物の恐怖感が実にリアルに表現されていると思う。

        つまり、主人公の怯えや恐怖感というのは、そのまま著者自身の鬼気迫る魂の記録でもあるんですね。

        >> 続きを読む

        2018/09/19 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています

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