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1990年4月発行の書籍

人気の作品

      大どろぼうホッツェンプロッツ ドイツの新しい童話 (1))

      中村浩三 , TrippFranz Josef , PreusslerOtfried

      偕成社
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね!
      • 人気だなぁと前々から気になりつつ未読だった本。
        おいしい食べ物、音楽が鳴るコーヒーひき、ドキドキの展開とお話の世界にぐんぐん引き込まれました。

        続編も楽しみです。
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        2016/04/09 by terra

    • 他2人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      行人

      夏目漱石

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 頭で考えすぎ。いくら知識がたくさんあっても、シンプルな真理を(頭ではなく)心から理解し体得しなければ、我が強い人はこうなりやすいのでしょうね。

        >大概は僕よりも不善で不美で不真だ。僕は彼らに負かされる訳がないのに負かされる。だから腹が立つのだ。

        無常、無我。
        自我にこだわればこだわるほど、他人の心は分からなくなる(というか分からなくて当たり前、他人の心は自分の自由にならないものという真理)。学問をして、知識を増やして、悟りについて頭で理解したと思っても、実際自分の心を自我への執着から解放できなければ悟りに達する(楽になる)ことはない。

        人は一人生まれ自分の人生を生き一人死ぬ、と同時に他とのつながりの中で生きているということ。自分を意識すればするほど孤独を感じてしまう。でも、実際はつながりの中にいる。つながっている。自分の意識が孤独をつくる。一郎さんは、難しく考えすぎだね。頭じゃないよ、心だよ。自分の心。

        自分が妻に心を解放しないから、妻は夫に心を解放できない(よそよそしくなる)。妻もそのことに悩んでいるけれど、諦め(自分が腑抜けだから仕方ない)をもってやり過ごしている。妻の方が一段悟ってはいるような・・・。 でも、この関係をどうにかしたいならそっぽ向いてるだけじゃ・・・。直さん、慈悲喜捨の心ですよ。

        一郎と一緒に旅行してくれた友人Hの手紙は、ものすごく真理を語っている。そして慈悲喜捨にあふれる人だ。(必読!)

        >兄さんは幸福になりたいと思って、ただ幸福の研究ばかりしたのです。ところがいくら研究を積んでも、幸福は依然として対岸にあったのです。

        >「君は山を呼び寄せる男だ。呼び寄せて来ないと怒る男だ。地団駄を踏んで悔しがる男だ。そうして山を悪く批判する事だけを考える男だ。なぜ山の方へ歩いて行かない」

        >あなた方は兄さんの将来について、とくに明瞭な知識を得たいとお望みになるかも知れませんが、予言者でない私は、未来にくちばしをさしはさむ資格を持っておりません。・・・・あなた方は兄さんが傍(はた)のものを不愉快にすると云って、気の毒な兄さんに多少非難の意味を持たせているようですが、自分が幸福でないものに、他を幸福にする力があるはずがありません。雲で包まれた太陽に、なぜ暖かい光を与えないかとせまるのは、せまる方が無理でしょう。私はこうしていっしょにいる間、できるだけ兄さんのためにこの雲を払おうとしています。あなた方も兄さんから暖かな光を望む前に、まず兄さんの頭を取り巻いている雲を散らしてあげたらいいでしょう。


        まったく外の他人なら、つきあいをやめればすむんだからまだ楽。家族の人間関係というのは近くてなかなか切るわけにいかないから、大変だね。自分が悟るより他にない。人をどうにかしたいと思うなら、まず自分をどうにかすること。ホント、人間関係はお互い様だからね~。まあ、慈悲喜捨を忘れず、我を捨てさえすればなんとかなります。え、それが難しいって?
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        2015/01/19 by バカボン

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      遠き落日

      渡辺淳一

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 読み書きも十分に出来ない、所謂一般的には「教養・知識が無い」母親「しか」さんの我が子(野口英世)への深い愛情と真の知性(上辺の教養・知識では無い)に感動し、涙腺が緩みます。また、幼児の頃のやけどという逆境を克服した野口英世自身のすごさ、更に浪費家の英雄を金銭的に支え続けた友人の人間愛等、人間(人生)の素晴らしさにも感動する1冊です。 >> 続きを読む

        2011/02/24 by toshi

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      三四郎

      夏目漱石

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 日本の文豪、夏目漱石の有名な作品。(昔オーディオブックで寝る前に聞いてて、完全に子守歌になってたけど、kindleでやあっっと読んだぞ!)
        最近のジェットコースター小説?もいいけど、大きな事件はないが日常の中に面白さがある。
        こういう味わい深いゆったりした小説を楽しむのもいいね。


        地方から東京に出て来て大学生になった三四郎が、個性的な先生(高校の)や先輩や友達に出会い、ある女性(みね子)に惹かれながらも気が小さいというか臆病な性格なもんで、僕のことどう思ってんのかな、もしかして野々宮君が好きなの?とか気になりながら何となくグループ交際のようなことしていたけど、結局うまく伝えられないまま失恋(彼女が結婚)してしまう、みたいな話。
        学生生活の様子が(時代は違うけど)なんとなく懐かしかった。青春だ~。

        同じ恋愛ものでも、この間読んだツルゲーネフの「はつ恋」よりずっと親しみやすい。日本人だからかな。
        夏目漱石先生はなかなかユーモアがあって、時々クスッと笑える。

        笑えるといえば、与次郎。明るいというか、軽いというか、いい加減というか、いいキャラだ。
        勝手に広田先生を大学教授に推す論文を書いてかえって不評を買ったり、借金をした次の日に全部競馬でスって三四郎に借りに来たり、でもあっけらかんとしてて・・・にくめない

        広田先生(不思議な存在…)も独身で生活感がないというか達観しているというか、大人なのか、話すことはもっともだなあって思うし与次郎やみんなが慕うのもわかる。(先生の言葉を通して、漱石の社会への思想が伺える。共感^^)

        みね子は「無意識の偽善家」?とあるけど、別に普通に接してるだけで私は何の罪もないと思う。
        三四郎が勝手にあれこれ考えてるだけで、みね子は知ったこっちゃない。(いや、知ってたりする?
        で、三四郎のことが本当はちょっと気になってたりする?でも、みね子の方が大人なんだなあ)
        気になるなら素直に聞けばいいじゃん。思うことがあれば言えばいいじゃん。
        まあ、三四郎にはそれがなかなかできない、「迷える羊ストレイ・シープ」なんだなあ。

        「それから」「門」も読んでみたい。
        >> 続きを読む

        2014/05/19 by バカボン

      • コメント 3件
    • 4人が本棚登録しています
      明暗

      夏目漱石

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 漱石の未完の大作、『明暗』です。私が読んで思ったのは、『こころ』で漱石の小説はできることをし尽くしたのだなという感じです。『道草』は自伝的な小説で、それまでの作品とは作風が異なります。『明暗』は『道草』に近い、文体のいい意味でのゆるさというか、堅苦しい感じがありません。『明暗』のそれまでの作品と違うなと感じるのは、「お延」という女性の心中表現が詳しく描かれていることです。『こころ』までの女性は、男性に観察され、解釈されている女性で、自分で何か考えを表明して行動する女性ではありませんでした。『三四郎』の美禰子にしても「お延」ほど自立して動いていません。

         また、『こころ』までの作中人物はみんな真面目で、真剣に語っています。特に『こころ』はその傾向が顕著です。それに比べて『道草』の細君は主人の言葉をほとんど理解しないし、まともに取り合っていません。『明暗』ではそれがもう一歩先に出て、真面目に語っている相手をすかしたり、不真面目なようで、真面目だったり、『こころ』ほど率直に語ったり、真面目に隠したりしません。「倫理」の枠組みがはめられているからでしょうか。『明暗』はそうした道徳や倫理の破壊者が出てきて、主人公の津田を翻弄します。津田とお延の「すもう」などはまだ『こころ』的で、技巧もそんなに込み入っていません。小林や吉川夫人、叔父などのくせ者が出てきて、不真面目なような真面目なような何ともいえない角度から入ってきます。この自在な筆運びは、本当に登場人物が生きている感じが表現されていて、ため息が出ます。それまでのわりに主張や考えがはっきりしていた漱石の小説が良くできた作り物に見えてきます。

         『明暗』があんなところで終わっているのは本当に残念です。岩波文庫版のあとがきに大江健三郎がこの先を予想する文章を書いていますが、これが面白いです。あの温泉郷が黄泉の国だというのはなるほど、その通りです。東京で+であった価値が、温泉郷では-に転じる。小林がきっとこの温泉郷にもやってきて、+の価値を帯びる活躍をするという。面白い。断絶していても、ここまで楽しめる『明暗』はやはり普通の小説ではありません。
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        2012/09/26 by nekotaka

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      火の柱 (角川文庫)

      スティーヴ シャガン

      4.0
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      • 韓国情報部とUSA軍産複合体とマフィアの癒着と暗闘に取材した「円環(ザ・サークル)」の作者スティーヴ・シャガンが、再び挑んだ国際情報小説の「火の柱」。ワクワクしながら読みながらも、様々なことを考えさせられた小説です。

        熱核戦争による世界終末への想像力は、ずいぶん過去のものだろうか? 米ソ二大国当時の時代には確かにそうなのだが-------。

        この作品で描かれているのは、別の戦争だ。つまり、ユダヤVSアラブの千年戦争の熱い現在だ。

        イスラエルによるイラク原子炉破壊という事件を利用して、この小説ではパキスタンの核基地がイスラエルによって破壊されるという設定だ。リビアとパキスタン同盟によって、核の標的にされたイスラエルが逆襲に転じるという三角戦争だ。

        半世紀以上もの間、恒常的な戦争状態で通過し、すべての局地戦に勝利しながら、その成果を守ることができなかった国家に、この作品は同情的だ。

        あらゆる戦争が因果的であるなら、ユダヤ人はアウシュヴィッツの清算を、いまだ晴らしていないと言える。

        ナチスの生き残りが、アメリカに買われて宇宙旅行の夢を実現させた後、戦争科学の技術をアラブ世界に売り渡す輪廻がある。このように、戦争の環は絶えることなく錯綜の度を深めていくのかも知れない。


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        2018/02/01 by dreamer

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      フォーチュン・クエスト〈2〉忘れられた村の忘れられたスープ 上 (角川文庫―スニーカー文庫)

      深沢 美潮

      5.0
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      •  
         初恋、経験したことがある方、いらっしゃいますか? 初恋の経験がまだの方も、どきっとしてくる初期のフォーチュン・クエスト2巻ですよ。


         初期の2巻はパステルたちが冒険者カードの更新書きかえに砂漠の町のエベリンに向かう道中、ズルマカラン砂漠で出来ることなら出あいたくなかった噂のモンスターに遭遇してしまいます。



         そのとき、レベル30のイケメン戦士にパステルたちは助けられ、パステルはタイプの相手だったか、そのイケメン戦士のジュン・ケイにひと目ぼれです。パステルの初恋、始まりました。




         しかし、初恋のことどころではない出来事が間もなく起こってしまいます。エベリン闘技場で観戦中、トラップが背の高い大きなおばあさんを怒らせてしまい、そのおばあさんは魔法使いだったか、クレイがオウムに変えられてしまったのです。



         パステルたちは、エベリンの街はずれで出会った占い師のおばあさんにオウムに変えられてしまったクレイを元に戻す方法などを相談します。



         占いのこと、信じる人と信じない人と分かれそうですが、相談できる人がそんなにいないとか、緊急のときは占いを信じる他にないですよね。



         占い師のおばあさんの占いを信じて、パステルたちは『サラディー』って国に向かいました。



         サラディー国の王も何とオウムに変えられてしまっていて、クレイをオウムに変えた背の高い大きなおばあさんと、サラディー国の王をオウムに変えた人物が同一人物と、パステルたちは分かります。クレイたちをオウムに変えた人物は、マラヴォアって魔法使いでした。



         クレイたちを元に戻すために、サラディー国の山奥に住んでいるペンダーグラスって男性の家の外で現れたマラヴォアに、『忘れられた村の忘れられたスープ』をごちそうするしかないようです。



         この巻は、トラップのトラブルメーカーがよく出ていましたね。早速、クレイがオウムに変えられてしまって大変なことになりました。パステルの初恋のことも含めて次巻が気になった1冊でした。
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        2018/10/14 by 佐渡惺

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      遊びと人間

      塚崎幹夫 , 多田道太郎 , CailloisRoger

      講談社
      カテゴリー:民族学、文化人類学
      3.0
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      • 遊びの事なんて深く考えた事なかったんで、興味深く読めた。でも読み終えて思ったのは、最近遊んでないなぁってこと。久々に全力で缶蹴りとかしたいなぁ...上野公園とかで。 >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

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      眠り姫たちの序曲 天使のカノン2

      倉本由布

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 14歳の花音。
        この巻では結構花音に苛々することが多かった。
        自分に告白してくれた岩佐くんを避けてしまう気持ち、分かる。けど、にしても、その態度は…どうなの?
        花音の「でも」「だって」の多い巻だな。

        みーくんを好きだと思っていた可織は、特に好きだったわけでもないという拍子抜けな事実。
        可織の家出の説得に行ってちょっと可織との距離が近くなったのね。
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        2014/03/07 by パクパク

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      飢餓海峡 (上巻) (新潮文庫)

      水上 勉

      4.0
      いいね!
      • 八重さんはどうなるのか。
        緊迫の下巻へ。
        感想はまとめて書きます。

        2014/08/17 by Hiropika

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      飢餓海峡 (下巻) (新潮文庫)

      水上 勉

      5.0
      いいね!
      • 飢餓海峡。標題がこんなに内容に合う著作は少ないのでは。餓えているのは行きつ戻りつの人間たちなのか、その業なのか。
        ネタバレを恐れ書くけませんが、もう少し思いやる余裕があれば、八重も京一郎も違う人生があったはず。
        どちらの人生も泣けます。自分の良く知る地名が舞台で感無量です。
        >> 続きを読む

        2014/09/04 by Hiropika

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    • 2人が本棚登録しています
      ハラスのいた日々

      中野孝次

      文藝春秋
      いいね!
      •  この中野幸次さんの『ハラスのいた日々』は、いわゆる愛犬ものの中でも名著と言われています。今回、新たに文章が追加された増補版だったので再読。

         40歳後半になって、一軒家を買った中野さんは、最初は何気なく「散歩でもしようか」くらいの気持で、犬でも飼ってみようか・・・最初はそのくらいだったそうです。

         しかし、仔犬がもらわれてきて、子どもがいない中野夫婦はこのハラスと名づけた犬に一目ぼれ。
        そして13歳で亡くなるまでのハラス、とその後の事が書かれています。

         中野さんは執筆生活なのであまり外にでることがなくなっています。そして朝、夕と必ずハラスと散歩に行くことにより、どんどん中野さんの世界が広がっていく様子が淡々と語られます。

         もう、ハラスは夫婦の絆とでもいいたいくらいの存在になり、とても甘やかされる反面、厳しくもしつけられます。仔犬の頃は、夫婦共にそのあどけなさにいつまでも「見とれてしまう」しかし、この随筆が強調したいのは、仔犬、若犬の元気さよりも、老犬となってからが人間と動物のつきあいは大事である、ということなのです。

         ハラスが10歳の時、中野さんは当然、50代後半です。40代の頃のように元気に散歩できないのは犬だけでなく飼い主も同じ。
        中野さんは人間よりも早く老いていく愛犬、ハラスに「老いる」ということはどういうことか・・・をつくづく考えてしまいます。

        「犬が人間にとってかけがえのないもの、生の同伴者といった存在になるのは、犬が老い始めてからだ。
        仔犬のころ、若犬のころはただそれだけでたのしい生きものだが、老いの徴候をいやおうなく見せだしたあと、彼はなにか悲しいほど切ない存在になる」

         中野夫婦に愛されながらも13歳で死んだハラスは、庭の柘榴の木の下に埋葬されます。
        すると翌年、今までほとんど実をつけなかった柘榴の木に実がたくさんなったそうです。
        まるで柘榴に転生したハラス。
        中野さんはその柘榴の実から果実酒を作る・・・そんな後日談が
        載っています。

         動物を飼うということは、お金がかかったり、家が汚れたり、病気したり、かわいいかわいいだけではなく、色々と面倒な事も起きます。それなりの覚悟をしないとできないのが自分で動物を飼う、ペットを持つ、ということではないでしょうか。
        >> 続きを読む

        2018/06/05 by 夕暮れ

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      リア王密室に死す (徳間文庫)

      梶 龍雄

      4.0
      いいね!

      • 昭和23年。三高の学生が殺されるという事件が起きた。

        現場となった下宿は内側から施錠されており、いわゆる密室状態だった。
        被害者とはルームメイトであり(現場の合鍵を持っていた)、また恋敵でもあった(動機もあった)木津武志が疑われた。

        実は犯行があったとおぼしき時刻には、彼は観光案内のアルバイトをしていたのだが、警察がそのアリバイの裏を取ろうとしたところ、証人は捕まらず、そして滞在していた先斗町の家屋も、なぜか消えてしまっていた。

        どうやら真犯人たちによって、罠にかけられたものらしい。
        カミソリと渾名され先輩を中心とした学友たちは、武志の無罪を信じ、事件の謎を解こうとするのだが-------。

        この梶龍雄の「リア王密室に死す」は、何よりもまず、本格ミステリとして優れていると思う。

        トリックやプロットが充分に練られている。そして、瑞々しい浪漫性にあふれている。
        著者にとって、旧制高校の自由な校風と、お互いを渾名で呼び合う個性的な学生たちは、青春という名の浪漫の象徴なのだろう。

        過去と現在という形に時制を二分割した構成が、浪漫性により深みを与えているこの作品は、本格ミステリとしてだけでなく、小説としても完成度が高いと思う。

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        2019/03/25 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      財界回顧

      池田成彬 , 柳沢健

      図書出版社
      カテゴリー:個人伝記
      5.0
      いいね!
      •  ここまで戦前、戦中の本を中心に読んできていますがどうも軍人関係の本が多かったので少し視線を変えて…ということで戦前の財界の大物・池田成彬の回顧録です。

         戦前の財閥体制の中で三井財閥に籍を置いていた池田ですが、昭和初期の金解禁や昭和恐慌、電力会社同士の紛争、果ては政界への関与や軍部・右翼に睨まれるなどその存在感は一財閥の人間とは思えないほど絶大なものでした。この本にはそれらについての話が書かれています。

         財閥解体でとりわけ悪者扱いされ、徹底的なダメージを受けたのは三井ですが、恐らくこの人の影響が強いと思われます。ただこの人が悪いという訳では無く、色々と引きうけてしまう質のようで詰め腹を切らされた感がこの本を読んでいると否めません。聞き取り形式のため、割とすっとぼけている節(岡田啓介よりその節はありました笑)もありますが、何かを良くしようとして積極的に正しい行動を行った結果損している人だなぁという印象を受けました。ただ能力がずば抜けているので結果をきちんと残している所は素晴らしいですね。


         論理も非常に合理的でわかりやすいです。ただ金解禁とそれに伴うドル買い騒動の話だけはかなり難しく、何度も何度も文章を遡る事が多かったです。なにしろこの話の前提となる金本位制自体が自分が生まれる20年も前に事実上消滅してしまっているので、概念自体を理解するのに苦労しました(一応大学で勉強していた所ではあったんですが…笑)

         三井銀行中興の祖、中上川彦次郎や三越の立役者日比翁助、電力王松永安左エ門など、各界の著名人も多く登場します。彼らについても調べてみたいなと思わせる本でもありました。回顧録と言うのは当人が関係した人物の内面について色々と書いてあるので面白いですね。

         大正期~戦前の経済や金融の状況について予め予備知識が無いと理解しづらい本だとは思いますが、逆にその時代を知っていればかなり色々な事が分かる本です。ただそれでも知らない人が多く登場するのでwikipedia必須ですが…この手の回顧録には付き物なんでしょうかね(笑)
        >> 続きを読む

        2017/01/29 by aokaze

    • 1人が本棚登録しています
      たねのずかん とぶ・はじける・くっつく

      高森登志夫 , 古矢一穂

      福音館書店
      カテゴリー:一般植物学
      4.0
      いいね!
      • 少し前に、小さいお友達に見せてもらいました☆

        表紙の通り、大量の種がズラーっと並んでいて、成長した姿との対比ができるようになっています。

        こんなちっちゃい種が、成長したらこんなにおっきくなるんだぁ♪
        みたいな驚きは子供だけのものでは有りません。

        小さいお友達からの質問♪
        「わたしはどの種から生まれてきたの?」

        子供の発想力って豊かだなぁと改めて思いました☆

        風に乗ったり、他の動物にくっついたり、自分で弾けたり。

        自分はどんな種だったのかな?と想像するのもちょっぴり楽しいでーす☆
        >> 続きを読む

        2012/09/15 by tamo

      • コメント 4件
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