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東野圭吾
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悪くはない内容。魔球ってタイトルだから野球を結構期待したけど、途中からほとんど野球関係なくなってきちゃってあきてしまった。考え方は面白いんだけど。 >> 続きを読む
2015/03/24 by KURA
落合信彦
アメリカの大学へ留学経験がある友人からオススメいただいた本。図書館でかりてみました。あっという間に読み終えた感想は、なるほど単純に楽しい内容だった。友人はこの本がきっかけのひとつだったという。ソレも単純だな、と言ってあげたいw親父さんのキャラが好きです。空手がなぜ強かったかが書いていないw >> 続きを読む
2018/07/07 by motti
キース ピータースン
キース・ピータースンの"ジョン・ウェルズシリーズ"の2作目の「幻の終わり」を読了。プレス・クラブでランシングやマッケイと飲んでいたウェルズは、偶然店にやって来た、ニューヨークの通信社の支局長ソロモン・ホロウェー、時事週刊誌「グローヴ」の編集長ドナルド・ウェクスラーと再会し、トップクラスの海外通信員ティモシー・コルトを紹介される。コルトと意気投合したウェルズは、そのままコルトの泊まっているホテルの部屋で、一緒に飲み明かすことに。しかし、翌朝、部屋に入ってきたベルボーイ姿の男によって、コルトが刺殺される。間一髪のところで命拾いしたウェルズは、コルトが前の晩に残した「エレノア」という言葉、そして前の晩に店で起きた出来事を思い出し、コルトとエレノア、そしてコルトの死について調べ始めることに-------。前作に比べて、この作品の描き出す情景がくっきりと印象的になったように思います。特に今回中心となる、「エレノア」の存在感が圧倒的ですね。ウェルズは、見たこともない彼女の姿が、まるで目の前に浮かぶように感じていますが、この作品を読んでいる我々読者もまた、そうなのではないでしょうか。直接的に登場することはないにも関わらず、ウェルズの想像の中のエレノアの姿が見えてくるようです。前作での、若く美しく行動的なランシングと、包み込むような暖かさを持つチャンドラーという二人の女性の存在も対照的だと思ったのですが、 エレノアはまた、二人とは違う神々しさを感じさせますね。しかし、この作品での三人の存在は、それぞれに切ないですね。作品全体の情景もとても印象的で、このまま映像にしてもいいのではないかと思うほど、色々な場面が、自然と目の前に浮かんできます。雪のマンハッタンや、ホテルでの場面、そして、ウェルズが情報提供者に会いに行く場面やセントゥーでの場面など。現時点でのピータースンが、既にブロックの域まで達しているとは思えないのですが、しかし、伝わってくる空気感や陰影が良く似ていますね。益々、深みを増していきそうなシリーズで、続編も楽しみです。 >> 続きを読む
2022/01/07 by dreamer
山形 孝夫
以前読んだものです。呉智英が評価してますが、私の場合呉智英が評価する前に、大学で高尾利数の授業で知りました。キリスト教を論じる際に、アスクレピオス神に焦点を当てて論じることはほとんどないのだそうです。本書ではそのアスクレピオス神(治癒神)をクローズアップして論じています。(余談ですが、ニーチェの著作では実はアスクレピオス神の名前が何回も出てきます) >> 続きを読む
2017/01/18 by とりゴロー
きうちかずひろ
BE―BOP―HIGHSCHOOL 第17/全48巻ヒロシの軽口と調子の良さにスポットが当たった話が多い巻。やはりトオルの方が筋が通っている気がして好感を持つ。女性を口説く際、声をかけてダメなら、他の女性に移った方が効率的だ。女性が聞いたらお怒りになるのは理解できるが、彼女のいない高校男子と言うことを考えるとヒロシの主張もわからんでもない。彼は「好きな女性が出来たので付き合いたい」のではなく、「カワイイ彼女が欲しい」わけで、極めて合理的とも言える。ただし、そこは相手が有ってのこと。カワイイと見ると誰かれ構わず声をかける彼の姿を見ていれば、軽いオトコと思われて相手にされないという状況も理解できる。それでも、自分から動かずにウジウジしているよりは、よほど将来の見込みも魅力も有ると思うのだが、それは男性目線と言うものだろうか。ヒロシの現実主義は、JR沿線高校からのお礼参りを受ける話でも発揮される。とにかく勝ちに拘る彼は、後輩を盾にしたり卑怯な手を出しまくって、今回も勝利を得る。それはむしろ潔さを感じさせるレベルに至っており、ポリシーと言っても良いかも知れない。少なくとも愛徳の不良グループの頭なのだから、下がついて来るような懐の深さを見せて欲しいものでは有るが...ケンカに対して「男のロマン」と表現するトオルとは相容れないはずだが、それでも上手くいっているのがまた面白い。 >> 続きを読む
2013/10/01 by ice
岩崎ちひろ , 黒柳徹子
すっごい良かったです。私が説明するまでもなく有名な本ですが、トットちゃんが小学校時代を過ごしたトモエ学園での実際にあったお話です。トモエ学園の校長先生である小林先生と、そこで伸び伸びと過ごす子供たちの様子、そのあたたかさに、読者を泣かせようという本では全くないにも関わらず、ドラマティックというエピソードではないにも関わらず、何度も涙ぐみながら読みました。最初に通った小学校を退学になり、最初にトモエ学園を訪れ、一般的には校長先生と面談といったシーンで、小林先生はとても近い位置に向かい合ってトットちゃんと向き合って座り「さあ、なんでも、先生に話してごらん。話したいこと、全部」と言います。そして4時間トットちゃんが話し続けて、話がなくなった時、トットちゃんの頭に暖かい手を置いて「じゃ、これで、君はこの学校の生徒だよ」と。子供の話を子供が話したいだけ、こんなにちゃんと聞いて上げられる大人ってどれだけいるでしょうか。今の私はできていないけど、でも出来る限り、こんな風な大人でありたいと感じました。他のエピソードでも、これは小林先生ではありませんが、大人の人が腰をかがめてトットちゃんの手をとって、とてもトットちゃんを大切な人のように見てから「サンキュー」と言った、というお話も出てきます。「子供」という風ではなく、大人の女の人のように扱ってくれたと。ついつい、子供を子供扱いしてしまうことがありますが、子供って私たちが思っている以上にわかっているし、大人を良く見ているし、子供扱いされていることももちろんわかっているんですよね。私が子供の頃どうだったかを思い出すと、やっぱり子供だと思ってそういう扱いをした人、そうではなく大切に扱ってくれた人というのは鮮明に覚えているものです。この本は別に育児書とかではないのですが、色々心に刺さるものがあり、そして全体的にとてもあたたかく、本当に良い読書をしたと思いました。図書館で借りたんですが、手元に置いておきたいな…。 >> 続きを読む
2019/09/13 by chao
小池 一夫
オークション・ハウス 第2/全34巻大きな金額が動くオークションハウス。金銭に加え、愛憎までも含んだ介入が彼らを襲う。ストーリー単品では読み応えは有るものの、早くもワンパターン化の懸念が浮上。リュウが所属するオークションハウス、オリバー社。その後継者争いに絡む謀略に立ち向かうリュウ。リュウをハメるために仕組まれた船上オークション。完璧な変装で参加することで、敵の眼を欺いたかに見えたリュウだが、敵は一枚上手で既にそれを読んでいた。ちょっとリュウが凄過ぎて、スーパーマン的になっているのが気になるところだが、華麗に罠を逃れ、逆に敵を打ちのめす様は痛快。その後、激ヤセして相手の目を欺き懐に飛び込むところも、幾ら痩せてもバレるでしょ...と安易に受け入れ難い面は有るものの、そこは、お目付役の女性との交流で煙に巻いて、違和感を追いやってしまう作戦が上手くいったと言える。リュウ自身が非常に優秀な贋作画家でも有ることが明かされ、贋作に魂を込めるところは面白い。ただ、結局は贋作パターンが続くしかないのでは?とワンパターンの危険性を強く感じた。 >> 続きを読む
2012/11/06 by ice
井上 ひさし
たまにこういった脱線ユーモア物も面白い。作家自身が馬鹿馬鹿しくノリで執筆しても面白いと思える読者もいる >> 続きを読む
2019/05/12 by aki0427k
塩野七生
ヴェネツィア旅行のために読み始めた、『海の都の物語』で塩野さんにはまり、続けて読んだ『コンスタンティノープルの陥落』、『ロードス島攻防記』につづいて『レパントの海戦』、読み終わりましたー!そしてヴェネツィアも行ってきましたー!いやぁ、間に合ってよかった。ヴェネツィアではドゥカーレ宮殿の元首の執務室に潜り込んだりサンマルコ寺院に見とれたり鐘楼の鐘の音に聞きほれたりしました。いやぁ、いい街でしたよ。本当、読んでいってよかったです。建物ほとんど残ってるので、感慨深いです。聖ザッカーリア教会も残っています。とはいえレパントの海戦の舞台はヴェネツィアではありません。まったく出てこない訳ではないですけど、やはり舞台は海の上。地中海のレパント、名前は知っていましたが、実際どのあたりなのかというのを、初めて把握しました。これまでもちょくちょく出てきていたスペインですが(十字軍に熱心だった。魔女裁判とか異端審問とか…)、いよいよ海洋国としてのスペインが生まれつつある時代のようです。オランダあたりも海洋国としてだいぶ儲けていたはずですよね。あまり詳しくないですし、本書にもそのあたりは詳しく書いていないのですが(時代が違うので)、海の覇者となったのはオランダ->スペイン->イングランドの順でしょうか。ちょっとそのあたりも調べたいところです。しかし確実なのは、地中海使わない航路がメジャーになっていたというところですね。だから地の利がなくなったヴェネツィアは沈んでいった、と。スペインのこの後の快進撃も気になりますが、トルコも気になります。歴史は興味を持つと尽きることがないですね…そして相変わらず塩野さんはディティールから物語として膨らませるのが上手ですね。適度な距離感がいい。ヴェネツィアではない、他の作品もぜひ読みたいです。 >> 続きを読む
2016/10/26 by ワルツ
永井淳 , ArcherJeffrey
旅行先のホテルに置いてあり、なんだか面白くて一気に読みました。ありきたりのストーリーなのかもしれませんが、何だかわくわくできた気が。とは言え気になったのは、幼い主人公の唯一の楽しみがウエストハムの試合観戦だったこと。英国のサッカー文化に生で触れてみたいな、いつか。。。 >> 続きを読む
2013/01/09 by fraiseyui
シャーリー コンラン
バカンスが壮絶なサバイバルに急変する状況を迫真のタッチで描いた、シャーリー・コンランの「悪夢のバカンス」(上・下巻)を読了。アメリカ最大の鉄鋼の街ピッツバーグに本拠を置く大企業ネクサスは、ひとつの転機を迎えていた。高齢化した社長が退陣を決意し、後継者問題が取り沙汰される一方、南太平洋アラフラ海上に浮かぶ常夏のパウイに、良質のクロム鉱が発見され、極秘裡にその採掘権を獲得するのが急務となっていた。こうした状況の下で上層部は、恒例の夏のバカンスをパウイ訪問に決定した。あくまでも、リゾート地への休暇旅行に見せかけながら、真意はパウイの大統領との契約締結に他ならなかった。そして、同行した五人の副社長とその配偶者たちにとっては、次期社長の座をめぐる腹の探り合いの場でもあったのだ。ところが、彼らが到着して間もなく、もともと政情不安定なこの島にクーデターが発生し、大統領のみならずネクサスの首脳陣が一瞬にして殺されてしまうのだ。たまたま釣り船に乗っていて難を逃れた夫人たち五人は、やはりこのクーデターで妻を殺された船長の指揮に従い、人喰いの風習の残る未開のジャングルに逃げ込むことになる。かくして、上流婦人の身には、想像だにできなかった苛酷なサバイバル生活が始まるのだった-------。このヒロインたちが苛酷な経験を重ねることで、精神的な成長を遂げる過程から、現代におけるロビンソン・クルーソーとでもいったモチーフが浮かび上がってくるのです。また、アメリカの企業倫理を持ち込み、なおかつ女性群像を主人公に選んだ点において、先進社会に属する人間の"傲慢ぶりと脆弱さ"が露呈していくのは、まさしくこの作品のテーマと直結する部分だろうと思う。この作品は、サバイバル・ストーリーとして一気に読んで楽しめるのと同時に、さまざまなことを考えさせられる問題を提示していて、忘れ難い印象を残す一篇になりました。 >> 続きを読む
2018/02/12 by dreamer
サラ マイケルズ
このサラ・マイケルズの「警部サマービルの戦争」は、ストレス発散にはもってこいのアクション、サスペンスたっぷりの復讐小説だ。妻子を殺された警察官が、復讐の鬼と化して闘う凄絶な物語。目新しいところは少しもないが、妙に読ませる小説だ。とにかく凄いの一語に尽きる。妻子を殺したIRAのテロリストを一人ずつ殺戮していく主人公のサマービルは、神出鬼没。彼の殺戮に対抗するIRAの網をかいくぐり、行動を阻止するために出動した北アイルランド武装警察の包囲網を突破し、さらには英国空軍特殊部隊のヘリによる爆撃まで、巧妙にかわしていく。そのディテールが、圧倒的な迫力で読ませる。サマービルは、実は陸軍で"野外偵察を含む実践の技術及び隠密作戦が専門。過酷な条件での侵入、脱出に優秀な才能を発揮"した経歴を持つ男だったのだ。体力、精神力はもちろんのこと、武器の扱い、原野のサバイバル知識、戦略、すべてにおいてプロフェッショナルなのも、その経歴によっている。北アイルランドを舞台にしているので、この復讐劇には、当然、政治的な情勢が絡んでくる。この設定と、復讐劇が政治劇に転換するラストに、この男の悲劇が集約するというのは、これも目新しいわけではないが、著者の醒めた筆致で殺戮とサバイバルのディテールを丁寧に書き込む腕前はなかなかのものだと思う。 >> 続きを読む
2018/02/14 by dreamer
DeLilloDon , 真野明裕
ケネディ暗殺については、いろいろなノンフィクションが図書館に並んでいて、多種多様な「真相」が主張されています。ぼくがいちばん印象深く読んだのは、ジョンソン大統領の顧問弁護士バー・マクラレンの「ケネディを殺した副大統領」でした。 「リブラ」も、暗殺の実行犯とされるリー・オズワルドを中心とした作品である以上、どうしてもそういった興味で読み進めることになります。しかし、この作品は、新たな「真相」の仮説を提起しようというものではありません。厚木基地勤務当時の軍法会議、ソ連への亡命、キューバ公平委員会への参加など、おそらく精密な調査に基づく伝記的事実に従って描かれているのでしょう。しかし、暗殺に至る過程で彼が関わる人物たちは、実在の人物とデリーロの創作した人物が入り乱れているようで、誰が誰の糸を引いているのか、最終的な意志決定を行っているのが誰なのか、さっぱり分かりません。 むしろ、そういった様々な登場人物が企む錯綜した陰謀の結節点として、オズワルドの人生を浮かび上がらせるというのが、この作品の仕掛けのようです。 現代社会の複雑さ、奇怪さを小説に結実させるデリーロの腕力は見事なもので、これほどスケールの大きな作家はなかなかいないでしょう。しかし、そのリアリティを支えているのは、登場人物の丁寧な造型でもあります。 神は細部にやどりたまう。 判事さん、この件については簡単なはいといいえだけで真実を申し述べることはできません。話を聞いていただかなきゃなりません。リーはいじめられっ子でしてね。びりびりに破れたシャツと鼻血は日常茶飯事でした。聞いて下さいな。あたしはリー・ハーヴェイ・オズワルドの生涯について何冊か本を書くつもりです。…これには裏の裏があるんですよ。判事さん、切手集めをしたり、台所で1人でチェスの練習をしたりしてたリーが、ロシアに潜入するために送られたんです。 この小説でいえば、オズワルドの母親マーガリートが非常に印象的です。女手一つでオズワルドを育てた彼女の口から語られることにより、わたしたちは「ケネディ暗殺の実行犯」として歴史に刻まれているオズワルドを、東西対立厳しいあの時代に、歴史の犠牲になった一個人として、ありありと実感することができます。 あたしはこの悲しみに暮れた大地の上にこうして立って、死者たちの墓石、ゆるやかに起伏する霊園、丘の上の礼拝堂、それに風にかしいでいるヒマラヤ杉の木立を眺め、そしてお弔いが儀式という性質と道具立てで遺族を慰めることになっているのは知っている。でもあたしは慰められはしない。 >> 続きを読む
2013/09/03 by 弁護士K
石川淳
夏になったので雨月物語が読みたかったのですが、図書館に行ったら石川淳の新釈版があったので、借りてみました。春雨物語は読んだことなかったですし。ちなみに雨月物語、原文は上田秋成という江戸時代の作家のものなので、江戸時代の文体になります。これは石川淳による現代語訳ですね。石川淳は坂口安吾とか太宰治とかと被る世代の人です。現代語訳ではありますが、ちょっと昔風の語り口を使っているので雰囲気はあります。ありますが、原文ママではないので石川淳のバイアスがかかっていると思って読むべきでしょう。しかしストーリーは追えます。春雨物語は本来は10編あるそうなのですが、収められているのは5編です。雨月物語は「白峯」がとにかく有名ですが、私はストーリー的には「夢応の鯉魚」が一番好きです。病にかかって寝込んだ法師が池の鯉になって泳いでいたら漁師にとらえられ俎板の上に…という話です。それに「白峯」はやはり原文で読みたい。江戸時代の日本語なら、比較的読みやすいですので、そんなに構えることもありません。新釈春雨物語のほうは日本史のゴシップ集という感じの、歴史上名の知られた天皇や貴族の話として語られているものがいくつか。上下に分かれている盗賊の話もあります。10編ちゃんと読んでみたい気もしますが、やっぱり雨月物語はすごい。巻末に石川淳の講演口述と、三島由紀夫の解説がついていますが、読み応えがあって実に良いです。日本文学における散文の歴史や翻案の話がとても興味深かった。三島由紀夫は上田秋成とフランスのリラダンを比較していて、へぇーと思ったけれどそこまで同意はしにくいような。それはそれで、ちょっと違くないか?とはいえ解説までじっくり楽しめるよい一冊でした。楽しかった。 >> 続きを読む
2017/07/03 by ワルツ
金子 光晴
ちくま日本文学全集009
2017/10/27 by Raven
開高 健
ちくま日本文学全集010
ジョージ フォイ
ジョーイ・フォイという作家の水産業界を背景にした、海洋サスペンス小説を読了しました。この物語は、トロール漁船がケープコッド沖で消息を絶つところから始まります。その船長の弱々しい無電を傍受した漁師仲間が、自分の持ち船や飛行機を駆使して熱心に捜索したものの、なかなか見つけられない。彼ら二人は、在来の流通機構に頼らずに高級鮮魚をニューヨークのレストランに卸す事業を計画しており、業界の組織の圧力が背後に潜んでいるとも考えられたのだ。物品が生産者から消費者の手に渡る間に介在するのが流通機構。これが存在しなければ、どんなものも速やかに流通せず、結果的に生産が成り立たなくなってしまう。したがって、流通機構が産業を育成し、経済活動を円滑化しているのは否定できない。その一方で、流通機構があまりにも肥大化して、生産者や消費者を圧迫するという歪みが、社会のあらゆる局面で生じているのも事実だ。特に日本では、農林水産業などの第一次産業において、農協などの流通機構の独善的構造の弊害が昔から指摘されつつ、改善の兆しすらないまま放置されてきたと思う。冒険サスペンス小説のこの「沈黙の海」では、アメリカ東海岸の鮮魚流通の問題の一面が捉えられ、豊かな社会性が加わったことで、読み応えのある密度の高い作品になっていると思う。 >> 続きを読む
2018/02/26 by dreamer
アンナ M.R.モーゼス
此方の作家さんは作品を生で拝見しているつーのもあるけども、生き様、姿勢観がすき。指針のひとりです。生きるね!色彩、バランス、センスを兼ね備えた作品はだいすき。こちらの本は、自伝で、先祖から自分の子供、そして大人、画家としての人生が自分の文章にて書かれてます。若干読みにくい感もありますが、ナイスな本です!おススメ。作品も数点カラーで載せてあるのでお得です。 >> 続きを読む
2022/04/29 by ジュディス
江川泰一郎
英語学習をやってみようかと思う三冊のうちの一冊。本当に文法的なことがいっぱい。
2015/04/19 by soulfull
大野正男 , 佐藤聡明 , 篠原栄太 , 松岡達英
音だけで辿る、虫の世界。木の間で、夜の暗闇で、林の中で、川の岸辺で____とフィールドごとに分けて、そこで出逢える虫さんのイラストと一緒に鳴き声を紹介してくれていて写真で載っている図鑑に比べると分かりにくい部分もあるけれど音から繋がる世界を昼間に思い浮かべて、夜には耳を澄ませて。鳴き声をカタカナで散りばめたページは文字だからこその楽しみが詰まっていて、楽しいアプローチの図鑑でした[*Ü*] >> 続きを読む
2013/10/18 by 山本あや
出版年月 - 1991年6月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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