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1991年9月発行の書籍

人気の作品

      いちご同盟

      三田誠広

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
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      • 人の生死について深く考えさせられる作品。いちご同盟の意味は「あ、そんなものか」という感じ。年齢を重ねすぎた今となっては、この物語から感じ取れるものは少なく、読む時機を逸したという感じも否めなかった。そんな理由で話の良し悪しについての感想は述べません。感想はこんなところです。
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        2017/03/07 by おにけん

    • 他2人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      風立ちぬ

      堀辰雄

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • ジブリで同じタイトルがあったっけなという程度の知識で読み始めたが、くどすぎない情景描写や人物の描写、それでいて細やかな文体で最後までするすると読むことが出来た。
        将来の夢や、小説を書いている間幸せでいてくれ、死に別れて一人になってからも節子節子と忘れるどころか思い出浸りの未練たらたらで隠居生活。節子が浮かばれない。
        忘れないということ自体は好きだけど腑抜けっぷりが気持ち悪いと感じてしまった。人それぞれ思うところはあるだろうけど私はこの主人公は嫌い。躍起になって仕事人間になるくらいだったらなあと思うけど、要するにそこまで思う程に面白い本ではあった。
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        2015/07/01 by きなこ

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    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      海城発電 他5篇

      泉鏡花

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • (「外科室」(泉鏡花)と「桜、舞う」(井上あずみ)の共通点)

         「井上あずみ」さんと言えば、宮崎駿・アニメ映画の主題歌をいくつか歌ったことで有名ですが、彼女はNHKみんなのうたで「桜、舞う」という作品を歌っています。どんなものかと言うと、
        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        雨は止んだの  傘から出した
        白い指先  透き通る爪
        すれ違うとき  結んだ視線
        ふと花びらが切り落としてゆく

        (中略)

        哀しいくらい  若かったから
        瞳の奥に灼きついだ顔
        流す涙に  誘われたのか
        ふと花びらが  頬に張り付く
        ・・・・・・・・・・・・・・・・・
          作詞:松本隆  作曲:馬飼野康二

        この歌のシチュエーションに良く似た短編に「外科室」があります。泉鏡花の作品です。(たしか、宮沢りえの人気が頂点にあったころ、吉永小百合が演じたことがあり、宮沢も賞賛していたように記憶していますが)

        凄惨と言ってもよいラブストーリーです。主役は難病に罹り、外科的手術を受けなければ助からないといった状態で病院に運びこまれます。彼女は「貴船伯爵夫人」、執刀するのは高峰医学士。ただ、この時期、たとえ医学士と言えども、決して結婚できない存在があり、それが上流階級の人だったのですね。

         夫人は、麻酔薬の施術を拒否します。彼女は、麻酔をかけられて、あらぬことを口にすることを恐れたのです。それは・・・高峰を愛していたからなのです。彼女は高峰の腕のなかでの死を願い、執刀する高峰の手を誘うように自らの体内深く突くのです。

         そもそも、この二人、過去に一度だけ逢ったことがあるのです。一見(いちげん)、しかも道路ですれ違っただけなのですが、お互いに深い印象を残すのです。夫人は、「あなたは、私のこと、覚えてないでしょう?」と水を向けますが、高峰も「忘れるものですか」と返します。それを聞いたうえで、ある意味「嬉嬉として」また「従容として」彼女は死出の道をたどります。たった一度お互いの顔をみただけなのに、この凄惨な純愛。そして、亡くなった夫人を追うように、高峰は同日に自殺します。

        この辺の消息が井上あずみの「桜、舞う」と共通していると思います。一見による一目ぼれ。さらに泉鏡花は金沢出身、井上あずみも金沢出身です。これは偶然でしょうか?もしかしたら、「桜、舞う」の作詞家・松本隆さんが「外科室」を読んでいたのかも知れないですね。プロ中のプロですからね、あの人。

        最後に:この作品に見られる凄惨な愛の姿、渡辺淳一の「失楽園」「愛の流刑地」などの作品を軽く凌駕するでしょうね。(読んだ本は「明治の文学第8巻 泉鏡花」です。)
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        2013/10/15 by iirei

      • コメント 10件
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      イタリア古寺巡礼

      和辻哲郎

      岩波書店
      カテゴリー:芸術史、美術史
      5.0
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      • 私が初めて読んだ和辻哲郎の本。
        和辻哲郎の名前とその代表作である「古寺巡礼」の名前は耳にした事があったが、これまで和辻氏の著作を読んだ事がなかった。
        この本は、戦前に欧州留学をしていた和辻氏が妻の照夫人に留学先から送った手紙を体裁を整えて本にしたものである。
        まず感じたのは、和辻氏の美術に関する表現の素晴らしさである。
        それは独特でしかもその作品の本質を見事に言い表している。
        頭で理解するというより感覚的に分かると言ったほうが良いかもしれない。
        例えば和辻氏が絶賛している”シヌエッサのヴィーナス”については、以下のように表現している。


        肉体の表面が横にすべっているという感じは寸毫もない。
        あらゆる点が中から湧き出してわれわれの方に向いている。
        内が完全に外に現れ、外は完全に内を表している。
        それは「霊魂」と対立させた意味の「肉体」ではなく、霊魂そのものである肉体、肉体になり切っている霊魂である。
        人間の「いのち」の美しさ、「いのち」の担っている深い力、それをこれほどまでに「形」に具現化した事は、実際に驚くべきことである。


        現代日本において、この様に美術品を表現する事ができる人間がはたしているのだろうかとも思ってしまった。


        また、ローマ建築とギリシャ建築の違いを評して、前者はメカニズム(機構)の美しさであり、後者はオルガニズム(有機体)の美しさであるとも書いているが、非常に的を得ていると感じた。
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        2017/12/28 by くにやん

    • 2人が本棚登録しています
      九鬼周造随筆集

      九鬼周造 , 菅野昭正

      岩波書店
      5.0
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      •  『「いき」の構造』で有名な九鬼周造の随筆集です。さまざまなテーマについて書かれていてとても面白いです。戦前のインテリは違うなと思わされます。面白かったものを紹介します。「外来語所感」という章があり、最近日本語に外来語が増えていると批判的に書いています。昭和4年に帰朝したら日本に外国語が氾濫していて驚いたという話です。最近名古屋だったと思いますが、NHKが訴えられた事件がありました。外来語が多すぎて意味が分からなくて苦痛だと言う話でした。九鬼が言っていたことは全然改善はされていないようです。
         九鬼は昔の日本人が外来語を何とか日本語に翻訳して使っていたことを評価しています。外国語をよく理解していた本当のインテリが言う言葉だけに重みがあります。外国語を身につけていない人が外来語を使いたがる。本当の意味をきちんと分かっている人からみれば、忌々しいことでしょう。パリ留学中に最も日本的な概念である「いき」などについて研究している人だけのことはあります。
         思うに、外来語がそのままの形で受容されるようになった背景は、日本人が外国語をよく習得するようになったからではなく、日本人の日本語力とくにその漢語の能力が低下したからです。明治の知識人が外国語を漢語に翻訳できたのは、当時の知識人は漢詩をすらすら作れるくらいの能力があったからです。大正時代ぐらいになるともうその能力は衰退してしまいます。それでも戦前まではまだマシだったと思うのですが、戦後の漢字能力の低下は恐ろしいものがあります。それに平行して英語力がかつての漢語力並みに高まったかというとそんなことはありません。
         最近は英語は陳腐になったようで、フランス語がよく現れています。でも意味を分かって使っている人がどれくらいいるのだろう。日本語の達人であり、フランスに留学しているホンモノから、指摘されると本当に恥ずかしくなる現在の日本人だと思います。
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        2013/07/21 by nekotaka

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      永遠のジャック&ベティ (講談社文庫)

      清水 義範

      5.0
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      • 英語の教科書でおなじみのジャック&ベティが50年後に再会したら……
        著者の「そばときしめん」も最高に面白かったが、本作もやばかった。
        通勤途中の電車の中で読んでいたのだが、顔がにやけっぱなしで、周りの乗客も「なんだこのオヤジ、キモイ」と思われていたのは間違いないだろう。
        (´・ω・`)
        「あなたは子供はいますか?」
        「はい。私は一人の息子を持っています。彼はハイスクールの生徒です」
        「彼は何をしますか?」
        「彼は時々麻薬と強姦をします」
        こんな台詞のやりとりが、ずっと続くもんだから、そりゃ笑うでしょう。
        ただし、これから読まれる人は間違っても人のいるところでは読まないように、おじさんみたいになりますから!
        >> 続きを読む

        2015/01/25 by coke

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      一夢庵風流記

      隆慶一郎

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 前田慶次郎の活躍を描く時代小説。

        「北斗の拳」で有名な原哲夫の「花の慶次」の原作としても有名。

        捨丸、骨、金悟洞といった、最初は主人公慶次郎の命を狙うものの、その魅力に負けて、いつのまにか付き従うことになるサブキャラクターたちが秀逸。
        >> 続きを読む

        2017/09/02 by Raven

    • 2人が本棚登録しています
      少年の夏

      椎名誠 , 佐藤秀明

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 川下りしたい。

        2011/03/24 by fraiseyui

    • 1人が本棚登録しています
      星花火―夏目雅子写真集
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      •  私は夏目雅子という女優さんが好きでした。

         昔、テレビで「三枝の美女対談」というのがあって、桂三枝が美人女優とトークする番組でしたが、夏目雅子さんが出た時に鎌倉に住んでいるという話で

        「家に大きな蜘蛛がでるんです」「蜘蛛?」「うん、それを手でつかまえてぱくって食べちゃう」

        と大真面目に話していた会話が思い出されます。

         夏目雅子さんが急性白血病で亡くなったのが1985年9月の事。とても急な話でとても驚いたのですが亨年27歳。
        早すぎた死でした。

         これは夏目雅子さんの写真集、となっていますがあまり写真は多くありません。
        俳句が好きで俳句の会に入っていた時の俳号が「河童」
        俳句がたくさん載っている俳句集と言えるのではないでしょうか。

         風鈴よ 自分で揺れて 踊ってみたまえ       河童

         見かけは清純派女優でしたが、だんだん『鬼龍院花子の生涯』(1982年)などで、極道の妻とか、ホステス、悪女などを演じるようになり、また、舞台にも積極的に出るようになった矢先の病。

         夏目雅子さんの言葉は、実にあっけらかんとしていて、写真も耳をひっぱってより目をした写真が何枚かあって、お嬢さん女優ではなかったのです。

        『鬼龍院花子の生涯』では「なめたらいかんぜよ!」という決め台詞が、話題になったのですが、この時のことを

        「なめたらいかんぜよ」はNGなしでした。
        自分でいちばん気にいっているのは、あのシーンなの。

         確かにきちんと振袖を着た姿は美しいけれど、夏目雅子さんの笑顔にはいつも「茶目っけ」がある。
        媚びるでなく、笑うでなく、おどけている顔がとても多い。

         もし、今も夏目雅子さんが生きていたら、きっと無理な若造りなどせず、年相応の役を映画で、舞台でやっていただろうと思います。

         病気で舞台を降板しなければならなかった時に「ミュージカルをやってみたい」と言ったという夏目雅子さん。今も時々、思いだします。そして思いだす夏目雅子さんはいつまでも若いのが悲しい。

        >> 続きを読む

        2018/07/12 by 夕暮れ

    • 1人が本棚登録しています
      <史伝>諸葛孔明 諸葛亮新伝

      村山孚 , 章映閣

      徳間書店
      カテゴリー:個人伝記
      4.0
      いいね!
      • 作者とはちょこっと解釈違いな処もあるけど
        全体的にバランスよく客観的に論じていて良書である。
        作者の力量によるのか読み取る視点が違うと
        新しい発見があるものだ。
        おかげで、より孔明の人となりについて幅が広がったと思う。
        最初の武侯祠に纏わる入り方も新鮮で良かった。
        >> 続きを読む

        2015/09/01 by トマズン

    • 1人が本棚登録しています
      わが指のオーケストラ

      山本おさむ

      秋田書店
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • とても良い作品だった。

        戦前の聾唖教育についての物語なのだけれど、戦前の耳の聞こえない人・目の見えない人は、本当にさぞかし苦労が多かったのだろうとこの作品を読みながらあらためて考えさせられた。

        作品の中には、米騒動や関東大震災なども出てくる。
        関東大震災の時には、聾唖者が数多く虐殺されたという。

        少数者をどれだけ大事にできるか。
        それはきっと、この社会全体がどれだけ思いやりがあり、まともなものであるかの、大事な指標なのだと思う。

        この漫画を読んではじめて、手話教育が口話法を重視するあまりに学校教育において排斥され、長く学校から排除されていたということを知り、とても驚いた。
        手話が十分に学校等の場で公式に認知されはじめたのは、わりと近年になってのことだそうである。

        手話が排除排斥されるなか、確固として手話教育の孤塁を守り続けたこの漫画の主人公たち、そして大阪市立盲唖学校は本当にすごいと思う。

        多くの人に読んで欲しい名作だと思う。
        >> 続きを読む

        2012/12/22 by atsushi

    • 1人が本棚登録しています
      稲垣足穂

      稲垣足穂

      筑摩書房
      カテゴリー:作品集
      3.0
      いいね!
      • ちきま日本文学全集015

        2017/10/27 by Raven

    • 1人が本棚登録しています
      福永武彦 (ちくま日本文学全集)

      福永 武彦

      3.0
      いいね!
      • ちくま日本文学全集016

        2017/10/27 by Raven

    • 1人が本棚登録しています
      世界史迷宮のミステリ- 闇に葬られた怪事件をあばく!

      桐生操

      ベストセラーズ
      カテゴリー:世界史、文化史
      4.0
      いいね!
      • 世界史に名を残す著名人達に秘められた謎を紹介。

        22件ものエピソードを収録しているため深みは無いが楽しめる。

        ナポレオン、ヒトラー、ジャンヌダルク・・・。
        世界の著名人達の死の真相などを中心に、22件もの興味深い謎が示される。

        それぞれに割かれているページ数の関係で、正直深みには欠けるが、逆に想像力を掻き立てられるような効果も感じる。

        扱う内容も、ケネディ大統領暗殺事件から、ツタンカーメンの呪いまで、何でもござれという趣だが、馬鹿馬鹿しいような話と、真実と思われる話のバランス感がちょうど良く、飽きずに読み進められる。

        中世のヨーロッパ貴族などは、ソフィスティケートされているイメージを持っていたが、貴族どころか王自身の周囲にもスキャンダルが絶えなかったというのが人間らしく感じた。

        どれも信憑性は低いのだが、ロマンが有って良い。
        >> 続きを読む

        2011/12/03 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      ガリレオの弁明 ルネサンスを震憾させた宇宙論の是非

      CampanellaTommaso , 沢井繁男

      工作舎
      カテゴリー:恒星、恒星天文学
      5.0
      いいね!
      • 私はこの本を読んで感心した。
        何に関心したかというと、そのしっかりと段階を踏んだ論理的な弁明である。

        日本人は特に、こういった段階を踏んだ論理的な議論は苦手だなと感じる。どうしても感情的になったり、相手を言い負かすことが目的になってしまったりしているのをよく見る。
        インターネットでは常に議論のようなものが起きているが、ああいうものは議論ではなくただの言い争いであり、ヒステリーだ。

        この本はまず、最初に目的をきっちり提示する。それはガリレオの弁明だ。
        その次に親ガリレオ派、反ガリレオ派の意見をまとめる。
        その後は、本題の弁明に入る前に前提条件を提示する。これは本題で議論が支離滅裂にならないための決まり事である。この前提条件を守らなければ議論は成立しない。
        それに同意したら、ようやく本題に入る。
        前提条件を踏まえながら、親ガリレオ派、反ガリレオ派に対する弁明を行う。

        このような段階を踏んだ、論理的な議論こそが本当の議論だと思って感心した。
        普段から議論と称したヒステリーな言い争いばかり目に入るせいだろう。
        議論の本題に入る前に多くの段階を踏まえないといけないので、面倒くさいと思うだろうが、そうすれば説得力のある(しかもかっこいい!)議論ができるだろう。


        他にも、この本は日本語訳が素晴らしくかっこいい。
        それは謙遜し相手に配慮しながらも、堂々とした文体である。
        最近ではくだけた日本語が多いが、こういう古めかしい堅い日本語は美しく、忘れられてはならないと思った。
        >> 続きを読む

        2015/10/20 by Nanna

    • 1人が本棚登録しています

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