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1992年4月発行の書籍

人気の作品

      天使なんかじゃない

      矢沢 あい

      集英社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • この本の名言をご紹介します。

        ***
        恋をしたら
        情けなくてみっともないこと
        いっぱいあるよ
        >> 続きを読む

        2012/10/03 by 本の名言

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      いいおへんじできるかな

      木村裕一

      偕成社
      3.0
      いいね!
      • お姑めさんからクリスマスプレゼントで頂いた。めくりがあって楽しい内容だが、まだ内容の理解ができず紙に興味を示して破いてしまう。 >> 続きを読む

        2015/07/03 by manahono

    • 1人が本棚登録しています
      もしかしたら名探偵

      杉山亮 , 中川大輔

      偕成社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • うそつきはだれだ?が面白かった。

        2016/12/27 by Na-chan

    • 7人が本棚登録しています
      三匹の竜

      飯干晃一

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 大型化し抗争よりも協調を重んじるようになった極道社会の葛藤。

        「仁義なき戦い」の著者で有る飯干晃一氏の作品。
        まさに同様の世界観で期待通り面白かった。

        1).対抗組織との台湾ヤクザを介した水面下の闘争
        2).身内間での旗本/外様の関係
        3).マニラでの再起

        など現代社会に置き換えてみると

        1).子会社経由の迂回取引
        2).競合他社をM&A
        3).現地法人の設立

        俗に裏社会とも呼ばれるのも理解できると実感。
        ストーリーもテンポ良く流れ爽快感も高い。

        きっと飯干氏の作品は今後も選択することになると思う。
        >> 続きを読む

        2010/12/23 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      春の野原満天の星の下

      銀色夏生

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:詩歌
      3.0
      いいね!
      • 詩集。

        タイトルに「春」とはあるが、初夏を思わせる詩も多い。
        私は四季の中で夏が一番好きなので、そういう詩に惹かれてしまう。

        いつもより気に入った詩の数、胸に刺さるような作品は少なかった。
        >> 続きを読む

        2016/06/19 by ともひろ

    • 3人が本棚登録しています
      花の歳月

      宮城谷 昌光

      2.0
      いいね!
      •  以前 読んだ「孟嘗君」「楽毅」が大変面白かった
        宮城谷昌光 氏の中編小説です。
         
         他にも著者の作品で読んでみたいものはあるのですが、
        いかんせん手に取ると長そうなので
        1冊完結している本作にチャレンジしてみました。
         
         結果は・・・残念ながらイマイチでしたね。
        一応 史実にもとづいたお話なのですが
        なんともたんたんとしているというか・・・
        ひとつのシンデレラストーリーと読んでしまい
        それ以上のものは感じませんでした。
         
         歴史上 実際にこんなことがあったということは
        驚くべきことなのでしょうが、
        文章の書き方のせいなのか
        感動というものは湧き上がってきませんでした。
        素材は良さそうなのに・・・、
        ん~残念です・・・。 
         
         そんな訳で★2つとさせていただきます。
        他の作品に期待です。
        >> 続きを読む

        2015/08/16 by kengo

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      Oh!myダーリン

      上田 美和

      講談社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      3.0
      いいね!
      • なんであんなにハマったのか今となっては全く謎だが、当時は大好きだった。

        幼なじみであり親がわりでもあり、さらには男女交際禁止の厳しい女子高の担任であるしんちゃんとひかるの結婚。結婚している事実を隠しながらの高校生活、そして次々と起こる試練!祖母は学長!

        駆け落ちしたり、崖から落ちたり、記憶喪失になったりと、非現実的だけど、中学生くらいの頃はそれでも憧れたなー。
        >> 続きを読む

        2012/03/23 by sunflower

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      狼たちへの伝言

      落合信彦

      集英社
      3.0
      いいね!
      • 落合氏が日本の若者に向けて発信する熱いメッセージ。

        自身の生き方を決める上で知っておいた方が良い価値観のひとつ。

        高校卒業後単身渡米。黒帯を持つ空手を生かしてスーパージャパニーズとして自身の立場を築く。
        若者ならずとも血が騒ぐような半生を送られて来た落合氏。

        その後のオイルビジネスでも、腹を括った勝負師振りを発揮し成功を重ねていくことで、金にも女にも恵まれて来たというのも確かに頷ける。

        成功体験者が自身の半生を振り返り、後輩達にその信念を伝える。

        経験に裏打ちされているだけに、否定すべき手法では無いのだが、全てにおいて断定的な切り口で述べているため、ターゲットとされている若者側で「魅力的だが、ひとつの価値観に過ぎない」という点を踏まえて消化出来るのか心配になった。

        とくに家族や女性に対しての価値観はマイノリティで有り、受け入れるに値しない。
        >> 続きを読む

        2011/04/19 by ice

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    • 1人が本棚登録しています
      高円寺純情商店街

      ねじめ正一

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • いい小説だなあ。なにかこう昭和の古き良き時代を彷彿とさせる。乾物屋のひとり息子の目から見た商店街に暮らす人々を描写している。ときおり、クスッと笑ってしまうような心温まる話が六編。一晩で読んでしまった。 >> 続きを読む

        2017/04/22 by KameiKoji

    • 1人が本棚登録しています
      白い眠り (新潮文庫)

      レイア・ルース ロビンソン

      3.0
      いいね!
      • イブ(イブリン)はマンハッタンの北部、ハーレム地区の古い建物、ユニバーシティ病院の緊急室に勤務する外科のレジデントだ。
        物騒な地区なので様々な患者が運び込まれてくる。

        午後八時、大雪の日、同僚の外科医が雪道で転倒して、運び込まれ電話で呼び出された。

        救急呼び出しで駆けつけると病院内はいつものように、酔っ払いや精神に問題のある患者などでごった返している。
        骨を負った医師の治療中、深夜になってインターンで天才外科医と言われている、シェリーが夫に担がれて運び込まれる。

        夫が帰宅したときにはソファーでぐったりしていたと言う。最近はアスピリンを大量に飲んでいたので、空き瓶を見ると、一度に全部飲んだことが原因だろうという。

        シェリーは作家で、イブは書き上げられた後タイプで清書した原稿をチェックする手伝いをしていた。
        二人とも人付き合いが下手で余り深い交流はなかった。呼吸も心拍も弱まり助からない状態に見えたが、驚き落胆しながらも手を尽くす。しかし手遅れだった。

        シェリーは妊娠していたが、子供は欲しくないと言っていた。


        検視の結果、自殺と言うことだったが、イブは不審なことに気がつく。


        アスピリンを大量に飲んだと言うがシェリーの胃には残留物がなかった。

        遺言もなかった。本の発刊を楽しみにしていた。


        病院の医師、看護師、インターン、レジデントは休む暇もない。
        体の不自由な年寄り、脳疾患で救急措置の要る患者、喧嘩や徘徊、夜には警官に付き添われて危険な患者が運び込まれ戦場の様な有様だが、それが日常。

        睡眠時間は不足して、医師は健康管理もままならない。
        仕事を離れたところでは個人の事情もあり、ストレスも溜まる。

        イブはそんな中で、シェりーの死因を考えている。シェリーは、イブの恋人で精神科医のフィルに相談に行っていたらしい。しかしフィルは秘匿義務を守って何も話さない。


        シェリーの死因と、自殺でなければ犯人は誰なのか、がメインストーリーだが、病院内部の描写が多く、ドラマのERの混雑と同じような場面が多い、さまざまな人間関係や患者の情報などとともに、イブとフィルの恋愛もある。

        シェリーの死のナゾに付き合って最後まで読んだが、事件の解明よりも、医療現場の場面が多く会話も薬品や処置、手術のシーンなど専門的な細かさで、読むのには少し疲れる。
        >> 続きを読む

        2014/10/02 by 空耳よ

    • 1人が本棚登録しています
      熱い街で死んだ少女 (文春文庫)

      トマス・H. クック

      5.0
      いいね!
      • 1960年代の長く熱い夏。このトマス・H・クック原作の「熱い街で死んだ少女」は、アメリカの都市の暴動に数年先立ち、南部で展開された非暴力直接行動による抗議運動を背景にした作品だ。

        1963年、アラバマ。公民権運動の先頭に立つキング牧師の身辺警護に忙殺される警察が舞台だ。

        作者のトマス・H・クックの視点は、弱き立場の黒人の方へのシンパシーに傾く。人種差別の現実の最前線において、翻弄される刑事たち。ある者はスラムの犯罪となれ合い、ある者は黒人女への恋慕に引き裂かれる。

        腕だけを地中から出して埋められた黒人少女の事件に関わってから、一人の白人刑事の運命が狂い始める。同僚の一人は自殺し、事件は刑事殺しにまで発展する。

        人種問題の深くて瞑い河に、良心的にアプローチを試みた白人探偵小説の共通項は、苦悩の独特の輝きを見せながら混迷を深め、最終的には自分が何をどんな風に描こうとするのか、方向を見失ってしまうことだ。

        フォークナーを頂点としてすべてそうなのだ。この作品もその例外ではないが、息苦しい暑さに閉塞されたアラバマの情景は一読の価値があると思う。
        >> 続きを読む

        2017/09/19 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      「事件」を見にゆく

      吉岡忍

      文藝春秋
      2.0
      いいね!
      • フリージャーナリストの目に映った1987~1988の世相。

        時の流れは確実に様々な事象を風化させることを実感する。

        大事件から新聞の片隅に取り上げられる程度の事件まで、著者自ら現場に赴き、得た印象を交え紹介。

        有名と思われる事件を抜き出してみた。

        ・豊田商事事件
        ・郷ひろみ/二谷友里恵結婚式
        ・大韓航空機事件
        ・ビートたけしフライデー襲撃事件
        ・尾崎豊覚醒剤不法所持事件

        20年という時の流れの中で変わるもの変わらないもの。
        現代をこの答えが出た瞬間として捉えれば、まだまだ意味の有る作品だと思う。
        >> 続きを読む

        2011/03/25 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      石の刻シティ (徳間文庫)

      大原 まり子

      3.0
      いいね!
      • 読書しながら世界一周!
        インド北部、ラダック地方のレーという町にいます。

        テーマは『恋愛』です。
        性転換、クローン、顔の付け替え、死からの蘇りさえも可能な世界。つまりはテクノロジーによって種の保存という目的が補完された世界。もはやセックスも家族も意味を持たない。そんな世界における恋愛とはどんなものだろうか。そんな疑問から生まれた5つの世界が、読者を特異な恋愛的関係性へ誘う。

        著者は恋愛を「知性と知性を引き寄せあう磁力線のようなもの」と定義づけています。言い得て妙なり、本作で描かれている恋愛関係はさながらN極とS極のように役割がある。(実際の性別とは関係なく)大人の男性と幼い少女の恋愛である。支配・被支配の関係を求める「父性」と秩序からの解放と自由に対する困惑を孕んだ「少女性」の関係性だ。

        5つの世界の主人公たちはみな少女的だ。男性的な支配から逃れ、しかし手に入れた自由を持て余し、再び新たな関係性を構築していく。

        『ニルヴァーナ(地上の楽園)』
        肉体クローニング技術による死者蘇生が可能なユートピア。生命は復元可能な代物であり、殺人は無罪となった。そこに住む人々は自らの在り方を肉体改造と性転換、そして面(マスク)の装着によって性格をコントロールする。オンナになり、長い足を身につけ、悪女の面を貼り付けて男を誑かす。たとえ死んでも再び生き返る。この街ではすべてが許される。だからこそ、どう生きるか、何をしたいか、意志が重要になる。

        インドから見たら日本はまさにユートピアだ。カースト制度もなく、職業も住所も個人の自由に選択できる。男女の立場は(比較的)平等だし、道路に穴は開いてないし、牛や羊で塞がれることもない。日本人はきちんと列に並んで順番を守り、周囲への思いやりを忘れない。
        しかし日本にいると公への参加に気を取られて自らの意志を見失いがちになる。意志を置き去りにした生活には主体がなく、そのことに気づいたとき激しい虚しさが襲ってくる。誰のための、何のための生活なのだろう。
        インドと日本は正反対だ。インドでは誰も順番を守らないし、思いやりなんか微塵もない。秩序の中で生きている日本人は、無秩序なインドを生き抜くために、自分の意志と行動力を持つことになる。自分の意志で行き先を決め、自分の力で移動手段を手に入れる。東南アジアのそれとは比較にならないほどエネルギーを使って疲れる。標高4000メートルのラダックに到着して、色彩を失った荒涼たる大地と毒々しいほど深い青空を見る。あー、自分、旅してるな、と感じる。
        >> 続きを読む

        2016/08/14 by 旅する葦

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    • 1人が本棚登録しています
      群狼の島

      船戸与一

      徳間書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 復習と血ばっかりの中、一人冷静に、自分の生死をギャンブルに例える主人公
        最終的にやっぱりみんな死んじゃう。。
        登場人物かっこよかったのに。
        >> 続きを読む

        2012/02/22 by bob

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    • 1人が本棚登録しています
      消える上海レディ

      島田荘司

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 謎の女性に翻弄される殺人事件。

        戦争の傷跡に関連付けようとして失敗に終わった試験作のように感じる。

        島田氏の作品群の中で戦争被害。とくに敗戦国の庶民をターゲットに展開していく名作が有る。

        残念ながら本作品単体では、こじつけ感が払拭出来ずその試みに成功したとは言い難いが、どうやら本作品は時系列的にはそれら作品の前に位置するらしく、来るべき名作のために試験的な試みを行った作品と考えられなくも無い。

        トリックや謎という部分においても、何となく想像がついてしまいそうで有るという点と、とくに驚きに値するようなものでは無いという点で味わいに欠ける。

        見え隠れする戦時戦後のジャズに彩られた上海。
        非常に魅力的な舞台なので、もう少しこちらを厚く扱ってもらえれば楽しめる要素も大きかったように思う。

        島田氏ほどの実力者でも名作誕生の前には試験作が必要なものなのか。
        >> 続きを読む

        2012/05/29 by ice

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    • 1人が本棚登録しています
      ウインクで乾杯

      東野圭吾

      祥伝社
      カテゴリー:小説、物語
      2.8
      いいね!
      • 当たり前の展開。ごくごく普通の密室トリック。
        特に捻りがあるわけでもなく、東野圭吾を読もうと思ってこれだとイマイチだけど純粋な推理小説。

        2時間サスペンスを見ているような感じ。
        他の初期の作品にもわりとあるけど、ところどころで時代を感じます。
        主人公がパーティーコンパニオンとか(笑)
        >> 続きを読む

        2012/11/25 by mahalo

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    • 10人が本棚登録しています
      夢野久作全集

      夢野久作

      筑摩書房
      カテゴリー:作品集
      3.5
      いいね!
      • ドグラマグラ
        1935年(昭和10年)

        福岡の誇る作家、夢野久作の代表作。
        完成までに20年費やしたというだけあって、構想の緻密壮大さ、自在に変化する文体の絢爛豪華さ、縦横無尽の饒舌ぶりと膨大な知識量、予断を許さないストーリーの奇怪な屈折ぶりなど、どれひとつとっても傑作、あるいは怪作の名にふさわしい。

        舞台は明治後半の福岡市。
        ところどころ出てくる福岡市の地名がまた懐かしい。

        数十年ぶりに二度目を読むわけだが、訳が分からなくなって、頭が痛くなってきた。

        いやはや。
        凄い作品だということを再認識させられた。
        >> 続きを読む

        2017/09/16 by Raven

    • 2人が本棚登録しています
      ちくま日本文学全集 (029)

      中 勘助

      3.0
      いいね!
      • ちくま日本文学全集029。

        中勘助といえば、幼い頃の思い出を綴った「銀の匙」が有名ですが、あんまり面白くなかったです。
        というか、関心のあるところがまったく異なるため、面白い面白くないとかいう以前の問題で、ただ文字を読んだだけに終わりました。

        子供時代の状況が作者とわれわれとでは違いすぎて、懐かしいと感じるとっかかりさえ無くなってしまったということが大きいんだろうと思います。
        解説の串田孫一氏は作者より30年後の大正生まれで、それでも懐かしいと思うことができたのは自分の特別な環境によるものだと書いていますが、われわれではもう無理なのではないかと思います。

        ただし中勘助には別の一面があって、この作者はストーリーテーラーとしては一級品です。
        作者の性欲の強さを想像させる「犬」とか、波乱万丈で先の展開がまったく読めない「白鳥の話」ー中国の古代に題をとったオールスターキャストの映画みたいーはすごく面白かった。

        「鶴の話」「白鳥の話」は近所の子供達のための童話として書いたものだそうですが、作者は自分の物語作家としての尋常ではない才能に気がついていたのでしょうか。

        寡作な物語作家といえば、現在ならさしずめ「羊たちの沈黙」のトマス・ハリスを連想しますが、中勘助のような人物が今の社会で生きていけるとも思えないなあと思っていたら、亡くなったのは昭和40年(1965)。80歳。長生きしてるんですね。

        「漱石先生と私」は、漱石がたいへんオシャレだったということぐらいしか印象に残りませんでした。

        次は石川啄木。「一握の砂」だ…。
        >> 続きを読む

        2017/10/30 by Raven

    • 1人が本棚登録しています
      ちくま日本文学全集

      石川啄木

      筑摩書房
      カテゴリー:作品集
      5.0
      いいね!
      • ちくま日本文学全集030

        石川啄木は1886年(明治19年)に生まれ、1912年(明治45年)に病死。
        わずか26歳の命である。

        19歳で結婚。
        20歳で長女誕生。

        養うべき父母と妻子を抱え、文学で身を立てようと志しながら、貧窮のうちに結核で死亡。

        というと、なにやら苦しい作品を思い浮かべるかも知れませんが、彼の作品には、そんな陰惨な暗さはありません。
        そして、とても現代的に感じられます。
        今から100年以上も前の作品だというのに、この現代的な感覚は、驚くべきことだと思います。

        「一握の砂」は、有名な

        東海の小島の磯の白砂に
        われ泣きぬれて
        蟹とたはむる

        という歌から始まります。
        そしてまもなく

        たはむれに母を背負いて
        そのあまり軽きに泣きて
        三歩あゆまず

        という有名な歌。
        ただ、そういうのより、

        こころよく
        我にはたらく仕事あれ
        それを仕遂げて死なむと思ふ

        何となく汽車に乗りたく思いひしのみ
        汽車を下りしに
        ゆくところなし

        空き家に入り
        煙草のみたることありき
        あはれただ一人居たきばかりに

        なんかはどうでしょうか。

        僕の今作る歌は極めて存在の理由の少いものである、僕はその事をよく知っている、言わば作っても作らなくても同じ事なのだ…僕の今の歌はほとんど全く日記を書く心持ちで作るのだ…「僕はこう感じた(あるいはこう考えた)」これ僕の今の歌の全体である、その外に意味がない…したがって作っても作らなくても同じものである…ただ僕には、平生意に満たない生活をしているだけに、自己の存在の確認という事を刹那刹那に現れた「自己」を意識することに求めなければならないような場合がある、その時に歌を作る、刹那刹那の自己を文字にして、それを読んでみてわずかに慰められる、したがって僕にとっては、歌を作る日は不幸な日だ、刹那刹那の偽らざる自己を見つけて満足する外に満足のない、全く有耶無耶に暮らした日だ、君、僕は現在歌を作っているが、正直に言えば、歌なんか作らなくてもよいような人になりたい。 (p383-384 明治四十四年の手紙(抄))

        この人の作品は、20代前半に書かれたものであるにもかかわらず、うわついたところがなく、現実的な切実さと不思議な落ち着きを感じさせます。
        それは彼の天才だったからということよりも、彼のこういう自覚がもたらしたものではないかと思います。

        とはいえ「林中書」が20歳のときの作品だとは驚異的です。
        小説「我等の一団と彼」も結構おもしろい。
        「時代閉塞の現状」は隔靴掻痒の感。

        やはり彼がきわだっているのは、詩です。詩が良く分からない私でもそう思いました。

        19歳で結婚。
        26歳で死。
        経済的基盤もなにもなしに早く結婚しすぎたのが、彼の困難のすべての原因だと私は思うんですが、この意見は散文的すぎるのかな。

        長生きすればいいってものでもないでしょうが、もう少し彼が生きて、詩人としてより小説家として彼が目指した作品がどのようなものになったか見たいような気もします。

        ただ、道半ばで倒れたという感じがあまりしないのは、彼の詩があまりに素晴らしすぎたせいかもしれません。
        >> 続きを読む

        2017/10/31 by Raven

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      夢を追いかけろ クリストファー・コロンブスの物語

      SisPeter , 吉田悟郎

      ほるぷ出版
      4.0
      いいね!
      • コロンブスについての絵本。

        コロンブスが小さい頃からどのように夢を育んだか。

        また、その夢の実現のために、ヨーロッパや地中海をいかに航海して経験を積んだか。

        そして、さまざまな王侯のもとを訪れて、何度も拒絶されながら、めげずに西回りの大航海のプランを述べて支援をお願いしたか。

        ついに、大航海に出発し、はるかな大海原を不屈の意志で渡ったか。

        ピーター・シス独特の不思議なイラストで、とてもわかりやすく魅力的に描いていた。

        とても良い絵本と思う。
        >> 続きを読む

        2012/12/23 by atsushi

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