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原田宗典
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この本の名言をご紹介します。***本当に欲しいものはな、欲しいと思ったその瞬間に捉えないと、すぐにどこかへ行っちまうんだよ。 >> 続きを読む
2012/10/01 by 本の名言
神尾 葉子
30巻以上あって躊躇していたが、ついに手を出してしまった。親が社長だったりと、セレブばかりが通う高校に通う庶民のつくし。ブランドやパーティーの話しばかりの価値観の違うクラスメートとも合わず、平穏無事に卒業することだけを考えて大人しく過ごしていたが、ふとしたきっかけから学校全体を牛耳るF4に目を付けられる。F4とは「花の4人組」のことで、みんなに恐れられ、女性からは大人気の美形男子たち。彼らに目を付けらるということは、退学まで追い込まれることを意味する…あんな奴らに負けてたまるかとクラスで孤立しながらもたくましく学校に通うつくし!今更高校生主人公のマンガ読んでハマるかなぁと不安だったけど、見事にハマったーとりあえず1巻の感想。つくし頑張れ!!!!!力のあるものにヘコヘコして、弱い者は集団で叩く、イジメ最低。道明寺、嫌な奴!!!!!花沢類にキュン♡♡♡♡♡ >> 続きを読む
2014/08/15 by sunflower
塩野七生 , ニッコロ・マキャヴェッリ
一言で述べてしまうのならば「タイトルの如く」です。マキャヴェリの言に関して著者が解説を加えて行くのかと思いきや、語録しか載っていません。「君主論」「政略論」をはじめとしたマキャヴェリの記述をそのまま載せているだけです。ダイジェスト版とでも言えば良いのでしょうか。 勿論、著者は巻頭の「読者へ」と言う部分でなぜこのような形になったのかという説明がなされています。要約すると、マキャヴェリの政治論に対しては賛否両論様々な意見が過去に述べられていますが、著者はその両者ともに納得しがたい部分がある。故にマキャヴェリの言のうち、本質的な部分をそのまま載せてしまったというものです。 結果的にその選択は非常に正しいものと言えるでしょう。まず、マキャヴェリに対する賛否は、それを専門的に研究する人を除けばあまり必要のないものだからです。私なんかは「マキャヴェリはこういう事を言っている」と言う事が分かれば良く、それに対して自分がどう考えるかが重要なのですから。 また、この語録は他にもマキャヴェリを知らない人に恩恵をもたらしています。以前に『君主論』を読みましたが、中世イタリア史への深い理解が無ければ分かりにくい部分も多い本でした。注釈と本文を右往左往する事が多かったのです。この本はそれを考慮する事でマキャヴェリの思考をよりとっつきやすいものに昇華させています。 私は結果的にこの本が以前読んだ「君主論」のおさらいというか、より理解を強めるための道具となりましたが、入門書としても活用できるのではないでしょうか。もちろん「君主論」や「政略論」の本編も合わせて読んでみることもオススメしますが。(といいつつ『政略論』はまだ読めていないんですけどね(笑)) >> 続きを読む
2017/02/11 by aokaze
沢木耕太郎
シンプルにこの本と同じルートを旅したくなった。南欧はやっぱり魅力的。ただ一つ違和感を感じたのは、自分もよく海外一人旅をするけどこの主人公ほど多くは声を掛けられない。物語の進行上、訪れた土地の人との接点が無いと成り立たないところもあると思うけど実際はどうだったのだろうか。リアリティを追求するとしたらちょっと疑問。 >> 続きを読む
2019/08/29 by キトー戦士
高村薫
私が敬愛する作家のひとり、高村薫の「リヴィエラを撃て」を読了しました。この長篇小説は、イギリス風の正調スパイドラマと、アメリカ風の政治陰謀スリラーとを見事に融合させた"国際謀略小説"の傑作だと思う。物語は、1992年初頭の東京に始まる。警視庁公安部の手島修三は、ジャック・モーガンというアイルランド人青年と、彼が一緒に暮らしていた東洋人女性が、相次いで殺された事件に関わることになる。被害者は、《リヴィエラ》と呼ばれる謎のエージェントを追っていたことがわかるが、お話はそこからいったん1978年に遡り、ジャック・モーガンがIRA(アイルランド共和国軍)のテロリストとして成長し、やがて《リヴィエラ》を巡る国際謀略の渦中に巻き込まれる過程が、丹念に描き出されていく。この作品の読みどころは、この全体の約三分の二を占めるジャック・モーガンの闘争劇にあるように思う。彼の父親は、やはりIRAのテロリストだったが、たまたま関わった暗殺事件が《リヴィエラ》を巡る一連の謀略と通じていたがために、消される運命にあったのだ。かくして、自らIRAに志願したモーガンは、やはり謀略を暴き出そうとするCIAエージェントの《伝書鳩》と組んで、真相の解明に乗り出していくのだった-------。著者の高村薫が、陰謀と暴力が渦巻く世界で生きることを宿命づけられた若者を、一貫して描き続けていることは、彼女の「わが手に拳銃を」を読んでもわかりますね。それにしても、このような知られざる重荷を背負ったアイルランド青年の生きざまを、著者がなぜ、かくもリアルに浮き彫りにできるのか、いつも感心させられます。いや、このジャック・モーガンばかりではなく、《伝書鳩》のようなエージェントやイギリス貴族、天才ピアニストといった印象深い脇役陣のキャラクターにしても、半端な造りではないんですね。微に入り細を穿つ海外のエンターテインメント小説も顔負けするほどの状況描写はもとより、その重厚にして華麗な筆致は、まさに天才的としか言えないほどの素晴らしさだと思う。そして、今回さらに驚いたのは、手島を軸に残り三分の一で繰り広げられる謀略劇の顛末についてなんですね。《リヴィエラ》なんて人物は、ひょっとして、かのアルフレッド・ヒッチコック監督の言う、サスペンス生成における触媒的道具立て、いわゆる「マクガフィン」に過ぎないのではないかと高を括っていたら、ちゃんといたんですね。それに、まさかこんな仕掛けがあったなんて-------。このように"謀略スリラー"としての骨組みが、きちんとしていることも、この作品を傑作たらしめている要因のひとつだと思いますね。 >> 続きを読む
2018/07/24 by dreamer
スティーヴン・マーカス
▶「BOOK」データベースより19世紀後半、産業革命はすでに終え、議会制民主主義を確立し「世界の盟主」をもって任じたヴィクトリア朝英国。繁栄を極め、「紳士の国」を標榜する文化を生み出したこの時代は、一方で、性風俗・性文化の爛熟した時代であった。古典的ポルノグラフィーの金字塔とされる『我が秘密の生涯』を発掘したことで知られる本書は、文芸批評と社会学的分析の手法を駆使して、ポルノグラフィーの深層にまで踏み込み、時代を支配する「性的ファンタジー」の存在を浮き彫りにする。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 >> 続きを読む
2018/05/23 by rikugyo33
ロバート・J. サーリング
ロバート・J・サーリングの「タイタニックに何かが」(上・下巻)は不思議な小説だ。100年前に悲劇の事故で沈んだタイタニック号を引き上げる話であるから、当時、何かが積まれていて、それが話の核心になることは、大体、読む前から想像できる。引き上げるだけでも現実的な意味はあるが、それでは小説にならない。何か重要書類が積まれていて、それを手に入れることが世界制覇に繋がるとかいう、その手のストーリーが必要になってくる。さらに、邪魔するものが出てこないと、サスペンスも盛り上がらない。それは競争者であったり、自然の脅威であったりする。そして、もうひとつ、引き上げるグループ内に反目があったほうが、ドラマもより引き締まるだろう。この手の小説には、そういう幾つかの定石があるが、「タイタニックに何かが」は、なんと全てその通りに進んでいくのだ。引き上げるのは金塊で、グループ内にもきちんと反目がある。何ひとつ、パターンを外すものはない。だから、ある意味、驚きというものがないんですね。邪魔する者の正体も途中で判明し、まさかこの手で最後までいくわけがないし、何か裏があるのだろうと思っていても、実はそのままラストまで進んでいくんですね。だが、不思議なのは、それでは退屈かというとそうでもないのだ。それは、深海の神秘を背景にしているからで、私がそういう話が好きだからということもあるのだろうが、人間が深海に潜入していくというそれだけで、サスペンスが立ち上がってくる。深海のディテールを描いてくれれば、私には、ある意味、それで十分なのだ。そして、そのディテールは、きっちりと描いているので、小説としては今一ながら、そこそこ愉しめる作品になっていたと思いますね。 >> 続きを読む
2019/04/30 by dreamer
藤沢 周平
市井小説短篇(2)昭和50年から53年の短編、30編を収める。風景描写というのは、背景や状況の説明に用いられる部分で、たいていの場合は退屈である。できればなくしてもらいたいぐらいのものなので、ふつうはさっと読んでしまう。すぐれた作者の場合は、そうはいかない。田舎の子供のころ、ふと感じた寂寥感を、これほど見事にあわらしてる文章は初めてだ。どうしてこんなことを覚えているのだろう。 川端を歩きながら、市兵衛は不意に寂寥が胸を満たすのを感じた。 市助と呼ばれていた子供の頃、眼覚めたら家の中に誰もいなかったことがある。山にも野にも、まだ雪が残っている春先のことだったが、開け放した戸口から、市助が眼覚めた炬燵の裾まで射しこんでいる日射しは、柔らかい春の色をしていた。囲炉裏に薪がくすぶり、藁むしろの上には、剥きかけの豆と豆殻がそのままあって、ついさっきまでそこに母親が坐っていたことを示している。 市助は外に出た。蒼く硬い色をした空がひろがり、寒気が市助の頬を刺した。日は山陰に隠れるところで、青白い雪と、いくぶん紅味を増した雑木林の枝に覆われた山の傾斜から、大きな束のような光が村に流れ込んできている。その中である家の壁は光り、すでに日没の暗さをまとい始めていた。道には汚れた雪が残り、その間にところどころ乾いた地面が顔をのぞかせている。 地面には、子供たちが描き残した図面の痕や、石蹴りの石が残っていたが、子供たちの姿は一人も見えなかった。子供たちだけでなく、母親も、村人の姿も現れず、村はひっそりしたままで、何の物音も聞こえて来なかった。 そのときの、天地にただ一人取り残されたようだった淋しさが、いま市兵衛の胸を満たしている。(「冬の潮」p22)【収録作品】冬の潮、意気地なし、秘密、しぶとい連中、石を抱く、暁のひかり、龍を見た男、夜の橋、拐し、神隠し、閉ざされた口、闇の穴、年目、気、荒れ野、春の雪、遠い少女、昔の仲間、疫病神、裏切り、夕べの光、冬の足音、暗い渦、うしろ姿、告白、捨てた女、夜の雷雨、暗い鏡、人殺し、朝焼け >> 続きを読む
2017/09/02 by Raven
長野まゆみ
銀色と黒蜜糖―。白い野ばら咲く庭に住みついた2匹の美しい猫と同じ名前を持った2人の少年は何者なのか?目覚める度により深い眠りにおちてゆく少年月彦。その不思議な夢の中で繰り広げられた真夏の夜のフェアリー・テール。 >> 続きを読む
2013/12/09 by books
東野圭吾
東野圭吾の新本格ミステリの傑作との評判が高い「美しき凶器」を読了。かつて、アマチュアスポーツ界で活躍した四人の男女には、ある隠された秘密があった。彼らはそれを隠蔽しようと、自分たちのデータを持った男の家に侵入するが発見され、いざこざのあげく射殺してしまう。だが、男が育てていた恐るべき秘蔵っ子が現場を目撃しており、東京に去った四人を追いかけ復讐を始めるのだった-------。物語のメインは、そのホラー仕立ての追跡サスペンスにあるが、大詰めで著者は思いも寄らぬ逆転劇を仕掛けてみせるのだ。スポーツミステリとモダンホラーという異色の組み合わせや、"怪物"のリアルな造型もさることながら、感心させられたのは、やはり最後の仕掛けなんですね。ストレートなサスペンスで、ギリギリまで追い込んだところで、このようなひねり技を繰り出して見せるとは、さすが東野圭吾、やることが実に心憎い。 >> 続きを読む
2018/04/04 by dreamer
樋口一葉
これは難しかった。最初の「たけくらべ」を20ページぐらい読んで、これはカナワンと放り出していた。 こういう文章です。 龍華寺の信如、大黒屋の美登利、二人ながら學校は育英舍なり、去りし四月の末つかた、櫻は散りて青葉のかげに藤の花見といふ頃、春季の大運動會とて水の谷(や)の原にせし事ありしが、つな引、鞠なげ、繩とびの遊びに興をそへて長き日の暮るゝを忘れし、其折の事とや、信如いかにしたるか平常の沈着(おちつき)に似ず、池のほとりの松が根につまづきて赤土道に手をつきたれば、羽織の袂も泥に成りて見にくかりしを、居あはせたる美登利みかねて我が紅の絹はんけちを取出し、これにてお拭きなされと介抱をなしけるに、友達の中なる嫉妬(やきもち)や見つけて、藤本は坊主のくせに女と話をして、嬉しさうに禮を言つたは可笑しいでは無いか、大方美登利さんは藤本の女房(かみさん)になるのであらう、お寺の女房なら大黒さまと言ふのだなどゝ取沙汰しける、信如元來かゝる事を人の上に聞くも嫌ひにて、苦き顏して横を向く質なれば、我が事として我慢のなるべきや、夫れよりは美登利といふ名を聞くごとに恐ろしく、……(p33) 今年のお正月、のんびりした気持ちで、パラパラめくってみると、なんとなく読める。 次に収められている「にごりえ」も「大つごもり」も、読んで楽しめるということを発見した。 「たけくらべ」は修辞が絢爛豪華すぎてかなり読みにくい部類に入る。「にごりえ」「大つごもり」はもっとシンプル。 よく分からない部分もあるけれども、読んでいるとだんだん慣れてくる。 こういう文章は、気ぜわしく読んでは駄目で、ゆっくり味わいながら読むべきものなのだろう。 短文はまるで清少納言を思わせる。 樋口一葉は、明治29年、貧窮のうちに死去。24歳。 はじめて読んだけれども、天才的な作家。大発見だ。 >> 続きを読む
2017/12/17 by Raven
山口宏
シミュレーションロールプレイングゲームの名作シリーズといえる ファイアーエムブレムの第一作を小説化したものです。 このシリーズが、そして第一作が好きすぎるせいか、 正直この小説にはかなりガッカリさせられてしまいました。 かなり練りこまれた背景とストーリーのあるゲームなだけに 1冊の小説にまとめあげるためには いろいろ捨てなければならないエピソードや要素が たくさんあったことは仕方がないとは思います。 それでも、ゲームの魅力をつたえるために 守ってもらいたかった設定や雰囲気というものがあります。 それは人それぞれ異なるのでしょうが、 個人的にかなり許せなかったものを軽くあげてみるだけでも ①シーダがマルスを呼び捨てである ②ナバールをめちゃめちゃ英雄あつかいしているのに ゲームではナバールと双極を張るオグマが なんと1回名前が出てくるだけというひどい扱い ③勝手な剣技の流派名やらなんやらを出してきて 戦闘シーンを盛り上げようとしているが 原作に出てこない設定がかえって違和感を感じさせる ④マルスが超人的な強さ などなど枚挙に暇がありません。 残念ながら、ファイアーエムブレム ファンは 読まない方が良いかもしれない作品です。 >> 続きを読む
2016/12/30 by kengo
古沢嘉通 , ConnellyMichael
【ハードボイルドかなぁ?】 初めて読むマイクル・コナリーです。どこかの書評で、「現在のアメリカのこのジャンルの東西両横綱は、ジェフリー・ディーヴァーとマイクル・コナリーである」というのを読んで、じゃあ一度読んでみなければとトライしてみたわけです。確か、その書評では、マイクル・コナリーのことをハードボイルド作家として紹介していましたが、そうかなぁ? 本書は、マイクル・コナリーのデビュー作ということですが、主人公は警察官です。 確かに、ハードボイルドの設定にありがちな、一匹狼的な警察官で、パートナーはいるものの、決して依存せず、別々の行動を取ることも度々。決して組織に帰属しようとせず、一人暮らしを続けているワイルドな男性ではあるのですが……。 事件は、湖の近くに防災設備として設置されていた太いパイプの中で一人の男性の死体が発見されるところから始まります。 このパイプには、ホームレスやジャンキーが一夜のねぐらとして使うことも度々あるような場所。 発見された男性死体も薬のやりすぎで死んでしまったジャンキーだろうと思われていたのですが、現場検証をした主人公のボッシュにはどうにも腑に落ちない点がいくつかあります。 休日当番で駆り出された警察官達は、麻薬中毒のジャンキーの事故死として簡単に片付けてさっさと野球でも見に行こうとしますが、ボッシュがストップをかけます。 検死官にねじ込んで、早急に解剖するようにゴリ押しし、現場の証拠採取を徹底するように指示します。 そうしたところ、どうも、この男性はリンチを加えられていたようであることが判明します。 ただの事故死ではなく、殺人だと判明します。 精力的に捜査を続けるボッシュですが、その過程で、過去に起きて迷宮入りとなったトンネルを掘って銀行の貸金庫からごっそり盗みをはたらいた事件との関連を疑い始めます。 その事件は、現在FBIが捜査しているのですが、早急に情報を得るために、直接FBIに乗り込み直談判するボッシュ。これがFBIの堪に触ったようで、ボッシュの所属署に圧力がかかり、ボッシュは事件から外されそうになるのですが……。 と言った展開です。 男臭い主人公ではありますが、いわゆる典型的なハードボイルドというよりは、警察物のひとつという印象です。 実際、その後、FBIの方が折れて共同捜査をすることになるのですが、その際にペアを組むことになったFBIの美貌女性警察官とはすぐにできちゃったりして、あんまりハードボイルドっぽくないなぁと思ったり。 余談ですが、最近のこの類の作品って、主人公は結構すぐに登場人物の女性と良い仲になるケースが多いなぁと感じるのですが……(別に良いんですけれどね)。 物語の展開はスムーズですし、読みやすいです。次はどうなるの?という期待も持たせますし、ここまでは良作と感じます。さて、ではこの後の展開は……まだ下巻を読んでいないので、例によって下巻を読了したらまたレビューさせていただきます。 >> 続きを読む
2021/09/17 by ef177
【一捻りも二捻りも】 下巻読了しました~。 全般的な印象ですが、この手のミステリの中では比較的地味な方かもしれないという印象を受けました。 次々に殺人が起きてという展開は他の作品とそう変わるわけでもないのですが、手当たり次第にサイコ・パスが殺して回るということではなく、あくまでも1本通った筋の過程で殺人が起きてしまうというところがそう感じさせるのかもしれません。 上巻のレビューでも少し触れましたが、中心となる筋はトンネルを掘って銀行の貸金庫などを襲うグループの犯行というものです。 そのグループの中の一人が殺されるわけですが、その死体が主人公ボッシュの管轄地域内で発見されたことから思いがけない展開を生むという流れ。 そして、そのグループが何を狙っていたのかが徐々に明らかになると共に、どうやら警察内部に内通者がいるのではないかとの疑いが生じてきます。 この謎は最後の方で明らかになるのですが、最後にもう一捻りあります。 やや辛い終わり方かなぁとも思いますが、これも味ではないでしょうか。 あまり派手ではない、ぐっと渋めのミステリがお好みの方に良いかも知れません。 >> 続きを読む
2021/09/18 by ef177
PagonisWilliam G , CruikshankJeffrey L.
W.G.パゴニス米国陸軍中将による湾岸戦争時の補給戦の教訓本。その昔、ソフトウェア開発プロジェクトの進め方について何か参考となる本は無いかと広範囲に探していたおり見つけ出した本。本書の内容は極めて単純に補給戦に関する最も新しくかつ大規模な実例の解説となっております。構成は大まかに、著者の半生の説明とベトナム戦争における補給戦の教訓、湾岸戦争という補給戦の具体例の説明、そして補給戦を通して後方支援とは何かリーダーシップとは何かについて著者の考察の3部に分かれると思います。本書はいたる所に参考となる点、頷ける点があるのですが、後半になればなるほどその濃度は増してゆきます。小規模なプロジェクトでは特に問題とならないし気にも留められないのですが、大規模化してくるとなぜか発生し始める問題とその対策の参考になると思います。特に下記に挙げる点で興味深い内容が記述されております。・大規模な作戦行動を滞りなく行わせるためには何が必要なのか・大規模な作戦行動ではどのような点に考慮しなくてはならないかまたはどのような点に注意して行動しなければならないか・大規模な作戦行動では何が問題となりえるか・人という生物への洞察と上手く導くためのコツ(リーダーシップ)・コミュニケーションマネジメント・人材育成・組織化(仕組みのシステム化という強化策)大規模でなければ上手くいくはずのものが数十万人の兵士を戦場に送り込むというお題になった途端に頭をもたげてくる問題があるのです。例えば、到着した兵士の宿泊施設と輸送。例えば、港に日々積み上がってゆく物資の振分けと輸送。例えばどこで誰が何を必要としているかの把握。例えば、毎食カロリーメイト(正しくはMREの事)では「トニー、力が出ないよ」になるので、新鮮な食料品等の調達とその為の受け入れ国との調整。例えば、文化の違いと問題化しないための配慮。様々な問題に対して様々な助言がなされているのですが、本書はそれに留まっておらずその先にまで進んでいると思うのです。それが最後の数段落で示されています。そして最後の結びに心動かされました。「わが国の前途は希望に満ちているのである。」将官とはかような者なのかもしれません。リーダーシップについて学びたい人にお勧めです。 >> 続きを読む
2014/09/07 by Shimada
川島 陽二郎
正夢 とか 予知夢 という事象があるらしい。 残念ながら 私自身は経験がないが そんなことがあったら面白いだろうな と思う。 そして願わくば 楽しく うれしく 幸せで いい方向であればなおいいと思う。 古今東西世界中で見られる 夢と現実がリンクする 不思議な例を豊富に挙げて 自分自身もそんなことを起こしていこうよ!というのが この本。 夢のなかで起きて動く技術 というところ。 数年来の悩みであるダイエットに成功し 賢く美しい女性へと変貌をとげ 望まれて キムタクとデートする。 ってのも 可能かも! 夢の中でなら 誰にも迷惑かかりませんしね。 面白く読みやすい本です。 入門前の1冊としておススメです。 >> 続きを読む
2015/06/24 by nekoya
シンプルなイラストに擬音が書かれている。1才の子どもにはあまり食い付きが良くなかったが、もう少し年齢がいけば動物さんが~しているね。とか親が言葉を付け足して読めば子どもも楽しめるかもしれないと思った。 >> 続きを読む
2015/07/17 by manahono
工藤直子 , 保手浜孝
なつかしい「のはらうた」。小学校の教科書に載っていました。一年生だったかな~?かなりあやふやになった記憶では、「ねがいごと」(たんぽぽはるか)・「おれはかまきり」(かまきりりゅうじ)・「あきのひ」(のぎくみちこ)・「いのち」(けやきだいさく)が載っていたように思います。ちがうかも。工藤直子さんの詩に、保手浜孝さんの版画がぴったり合うのです。季節はずれですが、「おう なつだぜ」とかつぶやいてしまいます。小さな子にプレゼントしたくなる本です。 >> 続きを読む
2014/01/23 by kuroyagi
村上春樹
片山健
出版年月 - 1992年10月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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