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1994年7月発行の書籍

人気の作品

      高慢と偏見

      富田彬 , ジェーン・オースティン

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! Tukiwami
      • 高慢と偏見、資産家の男性と結婚できるかどうかが女性の人生の全てを左右する時代。学歴や知識を身に着けた女性でも、自立して仕事をする道はなく、自分を養ってくれる男性と結婚できなければ惨めな人生が待っている。高慢と偏見でお互い誤解しあっている男女が最終的には結ばれる、その過程が本当に楽しいです。現代でも女性差別は残っているけれど、当時と比べると女性の地位は格段に向上している。それなのに、高慢と偏見に共感を感じるのは、現代でもお金持ちの男性との結婚が女性の幸せという価値観が残っているからなのかもしれませんね。 >> 続きを読む

        2017/08/04 by 香菜子

    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ハツカネズミと人間

      ジョン・スタインベック , 大浦暁生

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! Minnie
      • 有名なスタインベックの出世作。80年前の作品だ。

        夢を持ち続ける2人の渡り労働者の友情と哀歓、そしてやがて訪れる悲劇。木曜日から日曜日までのわずか4日間に繰り広げられる物語だ。人間と人間が関わることで、各々の本当の思いを語るシーンが印象的だ。徹底的にやさしい男達の友情。最後の悲劇にもかかわらず心に残る余韻がある。 >> 続きを読む

        2017/04/22 by KameiKoji

    • 他3人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      高慢と偏見

      富田彬 , ジェーン・オースティン

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.7
      いいね!
      • 高慢と偏見、登場人物が多くて、それぞれの性格や人間関係も多種多彩なので、上巻の内容をしっかりと記憶しているうちに下巻も読んだほうが、楽しさはきっと倍増します。高慢と偏見でお互い誤解しあっている男女が最終的には結ばれる、その過程が本当に楽しいです。高慢と偏見、もちろん時代背景は現代とは違うけれど、現代の人が読んでもこんなに楽しめるなんて。それが普及の名作と呼ばれるゆえんでしょうか。原題は、Pride and Prejudice、これを高慢と偏見と日本語訳した人は素敵な感覚の持ち主だと思います。 >> 続きを読む

        2017/08/04 by 香菜子

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      山月記・李陵 他九篇

      中島敦

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • "薄倖の作家・中島敦の孤独な魂を表現した名作、李陵"

        中島敦は、作品が発表され始めてから、一年足らずのうちに他界した薄倖な作家です。その優れて純粋な作家的な資質が、どのような展開を遂げるのか、限りなく未知なものを持っていた作家だろうと思われますが、彼の死後、残された数少ない作品は、全てが一級の完成品と言ってもよく、特に「李陵」は、見事な結晶度を示す名作だと思います。

        意志的で格調高い、彼の洗練された、漢文学の素養に裏付けされた、独自の文体は、その書き出しではっきりと、その素晴らしさを味わう事が出来ます。

        「漢の武帝の天漢二年秋九月、騎都尉・李陵は歩卒五千を率い、辺塞遮虜鄣を発して北へ向った。阿爾泰山脈の東南端が戈壁沙漠に没せんとする辺の磽确たる丘陵地帯を縫って歩行すること三十日。朔風は戎衣を吹いて寒く、如何にも万軍孤軍来るの感が深い。漠北・浚稽山の麓に至って軍は漸く止営した。既に敵匈奴の勢力圏に深く進み入っているのである。秋とはいっても北地のこととて、苜蓿も枯れ、楡や、ぎょ柳の葉ももはや落ちつくしている。木の葉どころか、木そのものさえ容易に見つからない程の、唯砂と岩と磧と、水の無い河床との荒涼たる風景であった。極目人狼を見ず、稀に訪れるものとては曠野に水を求める羚羊ぐらいのものである。突兀と秋空をくぎる遠山の上を高く雁の列が南へ急ぐのを見ても、しかし、将卒一同誰一人として甘い懐郷の情などをそそられるものはない。それ程に、彼等の位置は危険極まるものだったのである」

        中島敦の筆は、的中深く侵入した李陵の軍の運命を早くも暗示していて、騎兵を中心とする匈奴に向って、歩兵ばかりで奥地深く侵入する事からして、全く無謀というしかありません。その歩兵もわずか五千、援軍もなく、統率者李陵への絶対的な心腹と信頼というものが無ければ、到底、続けられるような行軍ではなかったと思われます。

        このように、戦っては退きながら南行する李陵の軍の悪戦苦闘ぶりについて、作者は重厚で、なおかつ、簡潔で華麗な文体で描写を進め、この後、遂に刀折れ、矢尽き、乱軍の中に駆け入った李陵。突然、重量のある打撃を後頭部に受けて失神し、馬から転落します。そして、彼の上に胡兵どもが十重二十重と折り重なって、飛びかかる様がダイナミックなタッチで描き出されています。

        このように全編を通して、中島敦が描く文学世界に魅せられ、その一語、一語に込められた作者の魂を切り刻むような言葉の数々に、漢文学の素養に基づく、日本語の緊張感に満ちた引き締まった文体とその圧倒的な美しさ、華麗さに酔いしれてしまいます。

        この「李陵」には三人の重要な人物が登場します。

        人間としての、この上ない屈辱に耐え、生きる喜びを失い尽くして、なお表現する喜びに生き、亡父から伝えられた修史の大事業を完成すると同時に、消えるように世を去った司馬遷。

        あらゆる人間的な苦悩を甘受して、運命を笑い飛ばしながら、心の奥底に故国への切々たる愛情を秘め続けた蘇武。

        超人的ともいえる強さで、己の運命と意地の張り合いをし続けたかのような、この驚くべき意志的な二人に対して、はるかに人間的な弱さを持ち、苦痛と慟哭の果てを体験し尽くして死んでいった、より人間的な李陵。

        この三人の人物像が見事なまでの位置関係で、対置されて描かれています。

        中島敦は、私が以前、読んだ「かめれおん日記」や「わが西遊記」など、自分を容赦ないまでにさらけ出し、直接、生の形で自分というものを語っていましたが、このように、人生についての青年期の人間特有の"懐疑"、"自虐的な嫌悪と自己分析"----こういうものをいかに、彼の内面において持て余していたかが容易に想像がつきます。

        この「李陵」という作品の執筆の動機として、このような自分を何とか越えようという、中島敦の作家としての執念に満ちた意気込みが、文章の背後から強烈に見えて来るような気がします。

        つまり、この主人公李陵は、中島敦自身の"孤独な魂の表現"であったのだと思います。



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        2016/03/30 by dreamer

    • 4人が本棚登録しています
      お父さん子育てしてますか

      野本文幸

      朝日新聞出版
      4.0
      いいね!
      • 精神科医の視点から見た父親参加の子育て論。

        父と子の関係だけに限らず、家族関係全般についての示唆に富む。

        専門家が一般向けに、そのエッセンスを分かり易く解説した作品に以前から興味を持っている。
        とくに専門性の高い分野や、自身が苦手としている分野についての作品に出会うことが出来れば、効率よく知識を深めることが出来るのは言うまでも無いと思う。

        これまでマークして来た分野には、哲学、数学、宗教学などが有るが、本書は精神科の専門化の一般向け作品としても鑑賞に値する内容になっている。

        うつ病の蔓延とも言える現代社会で有るからこそ、精神科医から改めてコミュニケーションの基本について学ぶのも大切かもしれない。

        父親と母親の子供に対する愛情の持ち方の違い。望まれる役割分担の違いは興味深い。
        >> 続きを読む

        2011/04/13 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      ポケットのないカンガルー

      西内ミナミ , ReyHans Augusto , Payne Emmy

      偕成社
      4.0
      いいね!
      • ポケットが無いという障害によって、泣く日々のカンガルーのお母さん。
        愛する我が子の為に、世界一のポケットと幸せを掴むまでの、母性愛溢れるストーリー。 >> 続きを読む

        2011/10/19 by kumahachi

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      熱帯雨林の生きものたち (ネイチャーランド)

      デビッド ホームズニール ブルピットエバ メルヒュイッシュ

      4.0
      いいね!
      • 「ウォーリーを探せ」系の物探し絵本です。
        ルーペがついていて、それを使って指定された動植物を探します。
        ルーペが必要なくらい小さく、細かく、精密に描かれているのです。
        お子さんと一緒に探検する気分で熱帯雨林の世界へ入ることができると思います。

        ただ、虫が嫌いな人はリアルに描かれているのでルーペで拡大すると気持ち悪い!ってなっちゃうかも・・・
        >> 続きを読む

        2015/05/08 by メガネ萌え

      • コメント 6件
    • 1人が本棚登録しています
      教祖誕生

      上之郷利昭

      講談社
      3.0
      いいね!
      • 新興宗教の教祖14名を対象にベールに包まれた教祖の本来の人物像に迫る。

        教祖を裸にすることで新興宗教の仕組みに迫る。

        安易に新興宗教の存在を肯定するでも否定するでもなく、テーマとして掲げている教祖の素顔に迫ることに集中しているところが良い。

        14もの宗教を取り上げているため、一件ごとに割かれているページ数は決して多くないものの、テーマに特化しているため、書き込みが足りない印象は全く無い。

        最近は減って来たように感じるが、あちこちで目にする機会の有る。
        「世界人類が平和でありますように」と書かれた看板の謎も本書を手に取れば解決する。

        紹介される大多数の良識有る団体については問題が無いが、幾つかの問題が有りそうな団体は、教義/主張は異なるものの信者獲得/勢力拡大の手法が似ている。

        信教の自由を侵すつもりは全く無いが、これを認識しておくことは必要だと思う。
        >> 続きを読む

        2011/03/06 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      機関車先生

      伊集院静

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 瀬戸内海に浮かぶ小さな島。
        新しく赴任してきた、大きな体の先生は、病気で口がきけなかった。
        だけれど、この先生は「これからの日本をつくるのは教育だ。子供たちが新しい日本をつくるんだ。」と、身体のハンディキャップを乗り越えて、教育者になった人物。
        戦後、人々がようやく日常を取り戻したこの頃、すべての学年をひとまとめにした島の小学校で、先生と校長先生との温かいクラスが出来上がっていく。

        閉鎖された島の慣習。
        子が親の仕事を継ぐのが当たり前、と考える世襲制。
        中学を出たら親の仕事を継がねばならないが、進学したいと望む子供の葛藤。
        天国のような美しい島で起こる、暗い人間模様のミスマッチさが面白かった。
        >> 続きを読む

        2015/11/17 by shizuka8

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      照柿

      高村薫

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 八月。八王子のホステス殺しを捜査していた警視庁捜査一課の合田刑事は、居合わせた鉄道事故現場で佐野美保子という人妻に出会い、人目惚れする。

        同日、かつて美保子の恋人だった野田達夫も現場近くの工場に出勤途中、彼女と再会した。
        彼は夫との生活に疲れたと言う美保子に、昔のヨリを戻そうと決意。
        父の葬式に大阪の実家へ帰るついでに、二人で旅を楽しもうと彼女を誘う。

        翌日、出張でやはり大阪に向かった合田は東京駅で幼馴染みの野田が、美保子と逢引きしているのを目撃。
        その夜、大阪で逢った二人は、激しく言い争うのだった------。

        「マークスの山」などでお馴染みの合田刑事が主人公の犯罪サスペンス小説だが、人間という深遠な謎も提示され、この作品「照柿」は、もはやミステリと純文学の垣根を越えていると思う。

        それぞれ人間の業を背負った男と女が、冒頭から動きまわり、世情の厳しい風が吹き抜ける、凄い小説だ。

        合田とその幼馴染みの野田達夫の日常から凶行への"不眠の68時間"は、その昏く熱い情念によって、我々を捉えて離さない。
        言ってしまうなら、そこには我々自身がいるのだ。

        絶望という箱船に乗りながらも、虚飾と欲望の中で生き、秩序に絡めとられ、身動きならない我々がいるのだ。
        正義も夢も愛さえもない。
        醜く卑小な存在としての自己。

        神なき世界の虚無という、行き場のない暗い森を彷徨する合田と野田、そして我々。
        そこでの罪は、必然として許されるのか?------。

        「君が今、浄化の意志の始まりとしての痛恨や恐怖の段階まで来たとしたら、そこまで導いてくれたのは佐野美保子であり、野田達夫だった------」。

        犯罪を、そしてそれを犯すものを内なる自己とせざるを得ない主人公・合田雄一郎の業苦は、言い替えるならば、作者である高村薫自身の業苦なのかもしれない。そして、我々自身の------。

        >> 続きを読む

        2018/04/17 by dreamer

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      学校の怖い噂 (1) (講談社コミックス (2037巻))

      亜樹 直ひきた 美幸

      2.0
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      • 小学生の時に読んだ本を大人になってから読み返してみた。

        当時は怖かったが、今となってはあまり怖くはなかった。 >> 続きを読む

        2014/12/25 by ayumi

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      オークション・ハウス

      叶精作

      集英社
      3.0
      いいね!
      • オークション・ハウス 第10/全34巻

        フランスで襲撃された敵の元締めとの直接対決に臨むリュウ。

        幾らリュウのルーツとは言え、やはり舞台を日本に変えたのが間違いだったように思う。日本の良さが全く出ていない。

        活動拠点で有るヨーロッパ(フランス)で、自らに手を伸ばして来た組織を根絶やしにするためめ来日したリュウ。

        ついに、組織のボスとの一騎打ちに漕ぎ着ける。

        しかし、このボスがイケてない...

        居合が得意だとか、散々コキまくった挙句、少しリュウに切りつけられた瞬間に、仕込んでおいたレスラーにバトンタッチ。
        タッチしたからには自分の代理人だとか、自分に都合の良いルールを押し付けて来る。

        組織の長で有る限り、例え自分は捨て身だったとしても、ある意味公人として傷がついてはマズイ場合が有ると言うのは理解できる。
        ただ、彼の場合はあまりにもプライドが欠如しており、とてもフランスまで威光を及ばせた組織の首領とは思えない。

        何とかレスラーを倒すリュウだが、直後は(もはや予想された通り)、伏せていた部下達に銃の乱射で皆殺しにしろー!と怒鳴る彼。
        幾ら犯罪組織だからと言って、筋が通らないと人はついて来ないのではなかろうか。

        組織の力を削ぎ、もはや触手を伸ばす余裕は無かろうと見て、同伴した生命を狙われている女性をフランスへ返し、単身日本で組織の壊滅を狙うことになったリュウ。

        まさに因縁だが、自分の生家を舞台とした大規模組織犯罪に巻き込まれることで、復讐相手にまた一歩近付く。

        しばらく、絵画に無関係な状態で進展して来たストーリーだが、やっとここで贋作絡みに戻って来た形。
        既にこの設定は飽きていたはずなのだが、久々に戻って来ると座りが良いような不思議な感覚になった。

        義で動く日本のヤクザを期待していただけに、激しい失望感に包まれる。
        >> 続きを読む

        2013/07/27 by ice

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      南極大陸 白川義員作品集

      白川義員

      小学館
      カテゴリー:写真集
      5.0
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      • 上下巻あわせて、本当に素晴らしい写真の数々だった。
        神の御手を思わせる絶景の数々。

        2015/02/16 by atsushi

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      いやいやにゃんこ にゃんこちゃんえほん

      東君平

      小学館
      3.0
      いいね!
      • お風呂嫌いな子供がお風呂に入れるようになるまで。

        恐怖による指導と興味による指導について考えさせられた。

        子供向けの絵本というメディアに、正面から挑み過ぎている気がしないでも無いが、素直に感じたことを。

        お風呂がキライなくせに石鹸で作った泡で遊ぶのが好きな子猫。
        同じくお風呂嫌いの魔法使いに捕まって、泥やペンキで汚されてしまう。
        魔法使いの元を逃げ出してママのところに帰った子猫はお風呂嫌いが直った。

        そんなお話。

        自らの成長。そして後進の育成を考える際、なるべく効率的に進めたいと頭を悩ませるわけだが、様々な要素を勘案して、結局のところ「恐怖」か「興味」かを選択している気がする。

        もちろん持続効果から言えば答えは自ずと知れていて、「興味」の圧勝で有るのは言うまでもない。

        ではなぜ「恐怖」という選択肢を残さないといけないのか?
        それは詰まるところ「納期」という要素が影響する場合が多い。
        そして、むしろ「恐怖」は自ら選択しているのではなく、強制的に選ばされている場合がほとんどで有る。

        納期がタイトなプロジェクトに臨むとき、プロジェクト・リーダーは遅延に対するリスクに晒される。
        これはまさしく「恐怖」であり、その緊迫度によっては「興味」なんて悠長なことを言っている余裕はなく、とにかく匍匐前進でも進むしかない。こんな状況を臨む人などいないので、やはり選ばされているのだと思う。

        ただ、全てにおいて「興味」が「恐怖」を凌駕しているか?と言えば、これはNoだから面白い。
        恐怖は睡眠障害になるほど精神を追い詰めてくるので、信じられないくらいのリスクヘッジ案が浮かんでくる。

        失敗しないために今打たないと行けない一手。これを研ぎ澄ますためには「恐怖」の方が有効で有った。
        また、終わってみて振り返ると「恐怖」が自身を成長させてくれていることを実感することが非常に多い。

        自分がリーダーをやっている際にメンバーに対して「恐怖」を前面に打ち出すのは、こちらも胸が痛い。

        それでも、メンバーが一生懸命努力してくれてもプロジェクトそのものがコケてしまえば無意味だし、大きな「責任≒恐怖」を少しずつでも分割して背負ってもらう経験無くしてリーダーにはなれないのだと考えると、「恐怖」をメンバー向けにも展開できる気持ちの強いリーダーで在りたいと思う。

        この作品は「恐怖」でお風呂嫌いを治そうとしているが、せめて子供の時期くらいは「興味」を刺激してあげて欲しいものだ。
        >> 続きを読む

        2013/01/04 by ice

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      灼熱の死闘 (新潮文庫)

      ボブ ラングレー

      4.0
      いいね!
      • 「北壁の死闘」ですっかりハマッてしまった作家ボブ・ラングレー。この「灼熱の死闘」は、山火事vs人間の厳粛な闘いを描いた、手に汗握る冒険小説の傑作だと思います。

        灼熱のもと追う者と追われる者の死闘が展開されていきます。酷暑の夏に読むには、もってこいの一冊です。

        悪名高いアパルトヘイト国家、南アフリカを背景とした冒険小説は、数多くありますが、この作品もその中の一つで、プロットは定石通りに進みます。

        秘密会議に臨む外務大臣を反政府組織が誘拐します。要求は、獄中にいる組織のカリスマ的なリーダーを釈放すること-----。

        舞台となるのは、イギリス。誘拐チームの中心になるのは、アフリカ系アメリカ人の優雅な男。富裕な育ちで、自らのエゴを満足させるために民族解放運動に関わっていくのです。

        そして、正義感に燃えるイギリス人看護婦。ここに彼女の元恋人が絡んできて、彼は息子を人質にとられて誘拐の手引きをさせられてしまいます。政治に無縁だったこの男が、事件に巻き込まれていく過程で、昔の愛が再燃してくるのです。

        つまり、一人の女性をめぐっての"魂の争奪戦"が始まるのです。これで、冒険小説としての道具立ては申し分なく揃い、物語が展開していくのです。

        誘拐チームは、この誘拐に成功し、計画通り森林地帯にもぐりこんで、追っ手を振り切るのです。そして、ここからの後半が、読みどころで、大規模な山火事が、この追いつ追われつする人間たちを襲うのです。

        無慈悲な大自然の中での追跡劇。これが、やはりこのボブ・ラングレーという作家の醍醐味ですね。

        この小説では、プロットが二転、三転。シンプルな冒険ものにとどまってはいないのです。誘拐の隠れた意図が暴かれると、この人種差別国家の構造がいやおうなく見えてきてしまうという仕掛けなのです。

        この小説の中で印象に残ったセリフとして、「もっとも、ぼくはひかえめな人間だから、欲しいものはたったふたつしかない。金と権力だ」-----。人間の真実を、逆説的に見事に言い当てている名セリフですね。



        >> 続きを読む

        2017/07/02 by dreamer

    • 2人が本棚登録しています
      戦場の指揮官

      柘植久慶

      中央公論新社
      カテゴリー:戦争、戦略、戦術
      4.0
      いいね!
      • 古今東西の戦場と、それを指揮した指揮官を仔細に解説。

        平和ボケした日本人を一喝するような現実感を伴った戦略戦術考。

        それぞれのケースで、当時の国際関係や戦場の地理的特徴など、様々な知識を動員して指揮官の決断を仔細に解説する。

        著者が驚くほど博識で、一瞬、軍事が専門なのに広範な知識を有しているのは凄いと考えたが、軍事こそ多くの情報を活用し、最短で正解に辿り着く必要が有るのだと気づいた。

        戦争反対から武力反対。この流れで軍事全般に対して否定的な人もいると思うが、実際に起こった戦争をケーススタディとして、戦争回避の方法を探るためにも、やはり軍事研究には大きな意味が有ると再認識した。

        また、現代日本人の一人として平和ボケしていることを認めざるを得ない。
        旧日本帝国軍を含む多くの戦場の描写は、その場に自分がいたらという考えに繋がり、同時に現在全くその可能性を感じていないことに気が付いた。
        憲法で軍隊を持たないことを宣言し、当然徴兵制も無い先進国で暮らしていては、危機意識など持ちようが無いことも事実では有るが、間違っても再び戦争への道を進まないよう、これ以上の平和ボケには気をつける必要が有ると感じた。

        とくに戦術に関しては非常に平易で良質な文献だと思う。
        >> 続きを読む

        2011/09/25 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      キツネ山の夏休み

      富安陽子

      あかね書房
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 夏休みに帰るいなかがほしい!!
        と、あこがれた1冊。

        2012/09/10 by Piicca

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    • 3人が本棚登録しています
      ねむりねずみ

      近藤史恵

      東京創元社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!

      • 作家・近藤史恵の得意分野といえば、やはり"歌舞伎ミステリ"だと思う。
        題材とした歌舞伎の演目と登場人物の恋愛模様が絡み合って、素晴らしいミステリが紡がれるんですね。

        若手歌舞伎役者の中村銀弥が、妻の一子に言葉が頭の中からこぼれるように消えていくと訴えるところから、この物語の幕が開きます。

        役者にとって言葉は命。
        一子は夫を案じながら、相談相手の大島に惹かれていく。

        一方、大部屋役者の瀬川小菊は、大学時代の友人で探偵の今泉文吾の調査を手伝っていた。
        次の演目で中村銀弥と共演する小川半四郎の婚約者が、上演中の劇場で謎の死を遂げたのだ。

        大勢の観客の中にいたにも関わらず、彼女を刺した犯人に気づいた者がいないのだ。
        失語の謎と衆人環視の中での殺人の謎は、「源平布引滝」と「義賢最期」の舞台を足がかりに展開していく。

        一子と小菊の複数の視点を用いて構成する三幕の物語は、最期にひとつの絵を描き出す。
        それは、すでに描かれていた絵だが、歌舞伎で黒子を見ないように、見ていなかった部分があることに気づかされるのだ。

        歌舞伎の型、ミステリの型の中で紡いだ物語は、読む者に相乗の驚きを与えてくれるんですね。

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        2018/05/31 by dreamer

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      14ひきのこもりうた

      岩村和朗

      童心社
      4.5
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      • 最後のこもりうたが大好き。それぞれ出てくる登場人物を絵の中から探す楽しみもあるらしい。5歳の誕生日プレゼント。 >> 続きを読む

        2015/02/25 by ぶぶか

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      姑はつらいよ お嫁さん、今にわかるわこの気持

      西川勢津子

      PHP研究所
      4.0
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      • ここで取り上げる本は、家政学の大家・西川勢津子さんが、全国の姑さんから寄せられた、嫁さんに対する恨み・つらみの相談に乗るという形で編著されたものです。1987年初版発行・PHP研究所。


         古今東西、嫁と姑の仲が悪いのは通り相場で、ここに寄せられた広汎な訴えにも熾烈なものがありますが、西川さんは、それらに明確に答えています。もし、嫁と対立する姑が読んでみたら、目からウロコということになるかもしれません。


         基本的に、嫁はその実母の分身であると書かれています。今でも人気のあるアニメ「サザエさん」の場合、サザエさんとフネさんの間で喧嘩が起きないのは、この両者が実母・実子の関係だからで、原作者の長谷川町子さんは巧妙に嫁・姑の争いが起きるのを回避しているのです。


         嫁・姑の関係では、お互い犯してはいけない領分があるということを西川さんは主張します。


         姑がやってはいけない顕著な例として、「甘エビ」を土産にもらったからと、おすそ分けで息子宅に出かけるのは好しとして、不在だったからとスペアー・キーを使って息子宅に入り込み、あとから嫁に嫌な顔をされて愚痴っている姑・・・これは、息子夫婦のプライバシーを暴くことになるので、厳に慎むべしというのです。


         また、夫婦間のことや、孫のことに口出しするのも慎むべきであるとしています。価値観の相違も尊重すべきであると。ただ、孫のために作った「定額預金証書」を勝手に解約する嫁がいたなら、それは祖父母の善意を裏切ることになるのだから、非は嫁にあると説いています。


         ほかにもいろいろな嫁・姑問題が取り上げられていますが、面白いと思った西洋の諺を一つ・・・「いかなる台所も二人の主婦を入れるほど広くはない」。でも、息子夫婦の食生活が西欧化されて嫁の作る料理が口に合わないなら、別メニューでとおしても構わないとしています。


         嫁が旦那を尻に敷いている場合、「メンドリ時を告ぐれば家ほろぶ」「嫁さかしゅうして牛を売りそこなう」という諺を挙げています。女性の通弊として、感情に左右され、大局を見失う、目先の欲に惑わされる傾向があるとのこと。この辺は旦那(即ち息子)にしっかりしてもらうことが大事なようです。


        この本、読者との一問一答型になっていますが、嫁に不満な投書が80件、嫁を褒め称える投書が11件・・・やはり世の姑の大半は、嫁に不満を持っているのですね。それは嫁の側からしても同じかも。



        最後に:編著者の西川勢津子さんは、1922年生まれ、日本女子大学卒業、家事評論家としての名声を確立。一男一女の母。家政学に明るく、家庭害虫駆除の本も書いておられます。
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        2013/06/04 by iirei

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出版年月 - 1994年7月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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