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1995年6月発行の書籍

人気の作品

      Monster

      浦沢直樹

      小学館
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      2.0
      いいね!
      • この本の名言をご紹介します。

        ***
        闇の中にいると闇に沈み込んでしまう……光を当てるんだ >> 続きを読む

        2013/10/16 by 本の名言

      • コメント 3件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      コ-カサスの金色の雲

      PristavkinAnatolii Ignat'evich , 三浦みどり

      群像社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      •  著者は1931年生れで、子どもの頃=第二次世界大戦中は、孤児として妹と孤児院で過ごしました。その経験を元に書かれたものですが、粛清時代の「民族強制移動」という過去を舞台にしていたため発禁処分となりましたが、根強いファンの要請で日本語訳が出版されました。

         主人公はサーシカとコーシカという双子の兄弟。大体11歳くらいで、モスクワ郊外の孤児院にいます。大体11歳くらいというのは、兄弟は自分の誕生日など知らないから。

         しかし、500人あまりの孤児院の子どもたちは、突然、山間のコーカサス地方に強制移住させられます。

         この物語では、サーシカとコーシカはいつもひもじい思いをしています。
        おとなしく(子どもらしく)食事が出来るのを待っていても食事など出てこない。

         1944年、ソビエトの中では粛清、ドイツとの戦争、強制移住、内乱と大人ですら自分の事で手一杯なのに孤児の事などどうでもいい、というのがあります。

         だから、兄弟は自力で食べ物、食べられるものをくすねる、盗む、盗んだものを売り払って金を得る。

         では悲惨な暗い話ばかりですか?というとこの物語は力強さとカラリとした空気を保ち続けています。サーシカとコーシカは、大人というものをあてにしていない。

         だからこそ、サバイバルなのですが、孤児院の学芸会になると兄弟で舞台に立って歌う事ばかり考えていたりします。

         しかし、2人を取り巻く環境はあまりにも惨い。山というものがないモスクワの郊外から黄金の雲が山にたなびく・・・と言われるコーカサスへ。

        しかし、チェチェン人のゲリラたちがひそむのは山なのです。村を襲い、焼き討ちし、復讐を繰り返すチェチェン人たち。あえてそこに「孤児だから」と送り込まれた500人の子どもたち。

         衝撃的な出来事と生き延びる賢い知恵とがせめぎあい、緊張感が最初から最後まで途切れない小説を久々に読みました。
        >> 続きを読む

        2018/07/07 by 夕暮れ

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      今昔ものがたり―遠いむかしのふしぎな話 (岩波少年文庫)

      杉浦 明平

      5.0
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      • 手元にあって読んだのは1995年刊の旧版。画像は新版のもの。

        『今昔物語集』には大いに魅かれるので、現代語訳されたものや読み物風に再話されたものを何冊か持っている。本書もそのうちの一冊で、「本朝世俗部」からの話が多い。読んで面白いのはやはり「本朝世俗部」だと個人的に思う。
        「腕くらべ」「震えおののく袴垂」「五位と利仁将軍」「鼻の和尚」「欲深信濃守」「干し魚を売る女」は、どの現代語訳にもたいていおさめられているのだが、何度読んでも面白くて気に入っている。

        本書の対象年齢は中学生以上となっているので、さすがに成人用の話はカットされている。そういう話こそ人間の業を語っていて興味深いものだと、大人になって現代語訳を読んでわかったものである。

        >> 続きを読む

        2017/10/27 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      はまなすのおかのきたきつね

      手島圭三郎

      偕成社
      4.0
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      • きたきつねの四人兄弟の中で、一番身体が小さな主人公は、なかなか親がえさを持ってきてくれても、他の兄弟がすぐに食べてしまい、食べることができない。

        取っ組み合って、兄弟で遊ぶ時も、いつも負けてばかり。、

        おなかをすかせて、困っていたら、ある夜、お父さんが、他のみんなが寝ている時に、目で合図する。

        そして、ついていくと、魚を持ってきて食べさせてくれた。

        はまなすの花の咲く丘での、父と子のきつねの姿は、心あたたまるものがあった。

        やがて大きくなった主人公は、他の兄弟と同様に、逞しく自分の力で生きていけるようになる。

        あとがきの解説に書いてあったが、実際、きたきつねの父親は、公平だしリーダーの役目をよく果たすことが多くて、この物語も自然の生態に沿って書いた物語だそうだ。

        よく、生存競争ということが人間の社会に当てはめて経済の世界などで言われるが、意外と自然界は、決して弱者の落伍を見捨てるような冷たいものではなく、皆を生かそうとするものなのかもしれない。
        >> 続きを読む

        2013/03/02 by atsushi

      • コメント 6件
    • 1人が本棚登録しています
      学校の怪談のなぞ (だいすきこわい話)

      山脇 あさ子坂井 則之高橋 和恵清水 義子小林 圭子佐藤 由惟狩生 玲子

      5.0
      いいね!
      • 新幹線にでた亡霊が面白いし、怖かった。

        2016/12/24 by Na-chan

    • 1人が本棚登録しています
      幽霊教室のミステリー (だいすきこわい話)

      浜田 尚子岩本 昌子ふじい なお浅川 じゅん紺野 キタ佐藤 由惟国松 俊英

      5.0
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      • 四十二番は死に番が面白かった。

        2016/12/24 by Na-chan

    • 1人が本棚登録しています
      こちら七不思議探検隊

      日本児童文学者協会

      偕成社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 死んだ子をうらなうと・・・・・・が面白かった。

        2016/12/28 by Na-chan

    • 1人が本棚登録しています
      夜のプールにでる幽霊 (だいすきこわい話)

      大西 和子並木 圭子水科 舞浜野 えつひろ荒木 隆志山花 郁子加藤 周吾

      3.0
      いいね!
      • 最初の漫画、ガンちゃんが面白かった。

        2016/12/28 by Na-chan

    • 1人が本棚登録しています
      人形はこたつで推理する

      我孫子武丸

      講談社
      4.0
      いいね!
      • うちの旦那サンが面白いよ!読んでみる?
        と出してきた本。

        幼稚園に勤める妹尾睦月と
        天才腹話術師の朝永嘉夫と
        腹話術人形の鞠小路鞠夫。

        彼らが事件を解決するお話。

        鞠夫がまるで生きている様に思えてかわいい。

        鞠夫シリーズは
        『人形は遠足で推理する』
        『人形は眠れない』
        と長編があるらしく
        それも読んでみたいなぁ。
        >> 続きを読む

        2015/04/05 by すもも

      • コメント 14件
    • 7人が本棚登録しています
      夏子の酒 - 12

      尾瀬あきら

      講談社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 初の漫画です。幻の酒米をもとにして今までにできなかった理想のお酒を造っていく物語です。現在の農業問題から始まり、後継者問題、そしてそれを主人公の夏子が亡くなる兄の意思を引き継ぎながら乗り越えていきます。これを読んでいた大学時代の学祭で、日本酒の利き酒(無料:今となっては学校でお酒を飲むなんて許されないでしょうが・・・)をしていて、日本酒にも色々な味があると思った時期でした。余談ですが、1つだけ確か岡山の吟醸酒だったと思いますが、とても気に入ったので何杯か飲ませて「美味しいですね、美味しいですね」と言っていたら「どうぞ、もう学祭も終わりますので持って帰ってください」と言われ、一升瓶を持ちながらアパートまで帰った覚えがあります。ちなみにこの夏子の酒に私の実家の近くのお酒が紹介されていました。日本酒も奥が深いです。 >> 続きを読む

        2014/03/16 by tetyu

      • コメント 3件
    • 1人が本棚登録しています
      霧のむこうのふしぎな町

      柏葉幸子

      講談社
      カテゴリー:文学
      4.5
      いいね!
      • この表紙の版は、
        表紙の内側に地図が書かれています。
        裏表紙は、湯ばあばが…

        設定が似ていますね、千と千尋に

        私のツボは、本屋さんでした。
        >> 続きを読む

        2015/04/18 by chiiko

      • コメント 3件
    • 2人が本棚登録しています
      アルバイト探偵

      大沢在昌

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 進路を決めるきっかけになってしまった本である。

        中学生の頃たまたま友人から借りたのが始まり。
        軽いタッチで書いてある本書はハードボイルドの世界にいとも簡単に引き込んでいった。
        そこから、大沢在昌作品を読み漁り、気分はすっかりアルバイト探偵の主人公冴木隆、はたまたはぐれ刑事新宿鮫だった。

        高校に上がる際の進路面談では、「将来は秘密諜報員になりたいです。調べた限り『内閣情報調査室』という場所が怪しいのですが、理系と文系どちらに進むのが有利だと思いますか?」という痛々しい発言をした。
        その時の担任の言葉は、「とりあえず理系に行っとけばつぶしがきくんじゃないかな。内閣情報調査室っていうなら情報系かもね」というもので、私はその通りの進路を歩んだ。

        この本を読まなければ、今全然違う場所にいるかもしれないと思うと感慨深い。

        図書室で格闘技の本を借りては技を覚え、鏡の前ではニヒルな笑いの練習、とハードボイルド病に侵された青春の一時期。
        久々に読み返すとあの頃を思い出し、赤面が止まらなかった。

        中学生くらいの子に是非読んでもらいたい本。
        軽い文体でも、ハードボイルド精神は伝わるはず。
        そして、限りある青春時代をハードボイルドに過ごしていただきたい。
        >> 続きを読む

        2011/11/15 by Iris

      • コメント 2件
    • 5人が本棚登録しています
      タイム・リ-プ あしたはきのう

      高畑京一郎

      主婦の友社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 未来と過去を行ったり来たり。

        読み始めは文章にちょっと違和感というかクドさを感じたけど、すぐに「どうなるの?どうなってるの?」と夢中になりました!

        過去を変えないとか、どっちが先に?とかこのテーマ特有のややこしさもあるけど、事実が明かされる度に、あ、あれはそういうことだったの?と複雑なパズルをひとつひとつキレイに当てはめていくような感覚で、すごい頭のいい作者なんだなーーーーって思いました。

        もう一度最初から読んで、なるほどーーって感覚を味わいたいと思います。

        映像化もされているようなので、見てみたい!あとがきにかえて、のところは、ちょっとよくわからなかった・・。
        >> 続きを読む

        2017/09/20 by もんちゃん

    • 4人が本棚登録しています
      キル・ゾーン ジャングル戦線異常あり

      須賀しのぶ

      集英社
      5.0
      いいね!
      •  これは…少女小説?と子供心にハテナでしたが、
         もーたのしくてたのしくて。シリーズ通してずっとすきでした。
         というか、おもわずサイン会に行ってしまうぐらい、須賀しのぶさんのファンになった最初の作品。
        >> 続きを読む

        2012/09/11 by Piicca

      • コメント 3件
    • 2人が本棚登録しています
      るろうに剣心 - 明治剣客浪漫譚 - 巻之五 明治剣術模様

      和月伸宏

      集英社
      4.0
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      • るろうに剣心 第5/28巻

        弥彦が活躍する番外編と、無敵とも思われる石動雷十太の登場。

        古流剣術の使い手でラオウ的なキャラクター石動雷十太。なかなか手強そうで期待が持てる。

        道場破りの設定はいつか来るだろうと思ってはいたが、まさか他の道場とは読めなかった。

        古流剣術の使い手というのが最大の魅力で、ストイックに強さを追求している風なところが良い。

        剣豪とか剣聖とか呼ばれる域に達する達人は、真剣の凄みみたいなものが必要ではないかと常々思ってきた。

        剣道で強かったとしても真剣を振るえなければ、やはり剣豪などという尊称は不似合いな気がする。
        真剣で巻き藁を両断するパフォーマンスも、相手が人間で無い点で片手落ちなのは同じ。

        結局、真剣で勝負できなくなった時点で本当の達人も絶えたと考えるのが妥当なのだろう。
        せめてサムライ魂だけは継承していきたいものだ。

        番外編:弥彦の闘いも良かった。サブキャラクターのディティールが書き込まれるようになると、
        作品に対しての没入度が一気に上る気がする。

        江戸二十傑に数えられたという前川宮内。剣豪の先輩としての立場から剣心と語り有うようなシーンが欲しかった。
        >> 続きを読む

        2012/09/13 by ice

      • コメント 3件
    • 1人が本棚登録しています
      サラリーマン金太郎

      本宮ひろ志

      集英社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • サラリーマン金太郎 第3/全30巻

        叩き上げの創業者の更迭に動き出す官僚天下りの社長。

        正念場では自分を偽らず、本音で勝負できる人間で有りたいものだ。

        官僚時代のパイプを駆使して高額の公共工事やJVの受注で実績を上げて来た天下りの社長。

        抜群な成果では有るものの、周囲にYesマンを揃え、私腹を肥やすことに余念がない品位の無い男でも有る。

        叩き上げの創業者である現会長は、もう一度、社員が夢を見られる会社にすべく、復権を目指して動き始めるが、動物的な勘で、その気配を察知した社長は、これまでの創業者への遠慮をかなぐり捨て、ついに会長更迭で心を決める。

        これと並走する形で、有志の現場社員達も、現社長のスキャンダルの証拠集めや会長へのアプローチなどに動き出す。

        結局は、取締役会で、会長と社長双方から、互いの更迭議案が出されると言う真っ向勝負を迎えるわけだが、議決権の有る役員達の投票の仕方には考えさせられるものが有る。

        ・真っ先に意見を表明する者
        ・大勢が決してから多数派に投票する者

        役員で有る前に、一家の主だったりもするわけで、必ずしも前者が正解だとは思わないが、重要な局面では、例え不利益を被ってでも、自分に対して正直でいたいと強く思った。

        また、アクシデントから関東の総会屋を束ねるフィクサーから睨まれることになった金太郎。

        会長とともに彼の元を訪ねる金太郎だが、ここでのやりとりも非常に見応えが有った。

        緊張感に支配された応酬は、大型商談をしていた頃の感覚が蘇り、非常にエキサイティングだったし、計算では辿りつけない唯一の正解に、本音を語ることで、結果的には真っすぐ向かっていたという結果にも大いにリアリティを感じた。

        サラリーマンマンガとしては、「課長 島耕作」も読んでいるが、全く雰囲気は違うのに、どちらも甲乙付け難く面白い。

        ただ、気付けばどちらも、いわゆる「現場の作業」については触れていないにも関わらず、「仕事のダイナミズム」みたいなものを強烈に感じさせるところは共通しているような気がする。

        最近は、自分または仕事の付加価値について考えることが多いのだが、これは案外答えに近いのではないかと感じる。
        >> 続きを読む

        2013/03/01 by ice

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      カストラート (新潮文庫)

      アンドレ コルビオ

      4.0
      いいね!
      • 【天使の歌声】
         カストラート……それは、男性のボーイ・ソプラノを維持するために去勢された人たちです。
         14~15世紀頃からみられたそうですが、本書は子供の頃から美しい声で上手に歌を歌ったカルロがカストラートとなっての物語です。
         映画の脚本として書かれた物語(しかも実話をベースにしているようです)を小説にまとめた作品のようです。

         聖書には、「女は教会の中で話してはいけない」と書かれているそうで、そのため、中世には女性が教会内で歌うことは禁じられていました。
         とはいえ、聖歌を歌うためには、どうしても高いパートが必要です。
         そこは、ボーイ・ソプラノでまかなっていましたが、いかんせん子供ですから声量の点で問題が残りました。
         そこで、ファルセット(裏声)を駆使する男性が登場するわけですが、この場合、良くてもアルトまでしか出ないのですね。
         ソプラノを出すためにはどうするか……ということで登場したのがカストラートというわけです。

        カルロ(ファリネッリ)は、8歳の頃、美しい歌声を保つために去勢されました。
         以後、兄のリッカルドが作曲する歌を歌って公演し、大人気を博すようになるのですね。
         そんな評判を聞きつけたヘンデルは、カルロを買おうと言い出します。
         自分が作曲したオペラを上演しているロンドンのコヴェント・ガーデンの劇場に来いと言うのですね。
         
        この物語に描かれているヘンデルは、素晴らしい音楽を作曲するものの、短気で傲慢で高飛車なマエストロとされています。
         カルロもリッカルドも、そんなヘンデルの傲慢さに腹を立て、カルロはヘンデルの顔に唾を吐きかけて招請を拒否します。

         二人の兄弟は、二人の力だけで世界中を公演して回り、各地で大評判を取るのです。
         しかし、カルロは徐々に、兄リッカルドの作品の弱点に気付き始めます。
         リッカルドは、カルロの声を知り尽くしており、カルロの声を一番活かすことができる作品を作っているのですが、それは技巧的で、装飾音符を多用する作品でしかありませんでした。
         それに対して、ヘンデルの曲は、そういう装飾に頼らない、本質的に美しい曲だと、カルロは考えるようになるのですね。

         当時、ロンドンでは、余所者のヘンデルが主催するコヴェント・ガーデンの劇場と、イギリス貴族御用達の貴族オペラ劇場が鎬を削っていました。
         ヘンデルの人気は抜群で、貴族オペラの方は押されまくっていたのです。
         当時、貴族オペラ劇場を主催していたのはポルボラというマエストロだったのですが、ポルボラは、まだカルロが幼かった頃、カストラートになった後の歌唱指導をした師であり、カルロに技巧を教え込んだ人でした。
         窮地に陥ったボルポラは、各地で大人気になっているカルロを自らのもとに呼び寄せます。
         貴族オペラ劇場で歌ってくれと。

         カルロは……一度は袖にしたヘンデルのことがどうしても忘れられません。
         表向きはボルポラのために、でも本心はヘンデルの曲を歌いたいがために、ロンドンに赴きます。

         一方、兄には秘密がありました。
         それはここでは書けませんが、その負い目のために、『オルフェウス』という曲をずっと仕上げたくてなりません。
         ですが、どうしても上手く書けないのです。
         一度、完成したと思い、その楽譜をカルロに見せたところ、カルロはその楽譜を馬車の窓から捨ててしまいます。
         まだ、駄目なのか……。

         兄リッカルドも相当に屈折した奴で、美貌でもあり、天使のような声を持つカルロがいともたやすく女性を籠絡できることから、カルロがたらし込んだ女性のおこぼれをもらうという協定を結び、二人で女性を共有していました。
         え? 去勢されたのにそういうことができるのか?ですか?
         本作中では、カルロは普通に女性としています。
         しかも、積極的に口説きにかかりますよ。「子供を孕む危険が無いのに何をためらうのですか」と。
         どうやら、カストラートには、全部取っちゃう場合と、玉だけ取る(あるいは潰す)場合があるようで、カルロは後者みたいですね(それでもできるのかなぁとも思いますが)。

         映画の脚本として書かれただけあって、非常にビジュアルな印象をもたらす作品になっています。
         小説にまとめるに当たり、映画脚本には無かった部分も書き加えられているそうですよ。
        >> 続きを読む

        2019/06/10 by ef177

    • 1人が本棚登録しています
      太平記

      さいとうたかを

      中央公論新社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • 南北朝の騒乱を描いた『太平記』を上中下の三巻本で漫画化してあり、とても面白かった

        読んでの感想は、阿野廉子が単なる悪女というより、あの時代ではある意味すごい意志と個性の強いバイタリティのある女性だったんだろうなぁということと、新田義貞の哀れさである。
        なんとなく、阿野廉子はただただ悪女と思っていたのだけれど、そういう面もあるけれど、彼女なりに必死だったんだろうなぁと思ったし、新田義貞も必死にがんばったが諸般の事情でいつも残念な結果に終わらざるを得なかったんだろうなぁと思った。
        比叡山で奮戦していた新田義貞が、後醍醐に見捨てられそうになるあたりは、読んでいてあまりに気の毒で胸が詰まった。

        あと、あらためて、足利尊氏は、肝心な時に勝つところがすごいと思った。
        わりとしばしば敗けることもあるし、めちゃくちゃだったり、無責任で気弱な時もしばしばあるのに、ピンチになると異常な力と輝きを放って肝心な時に決定的な勝利を得る足利尊氏は、やはり日本史の中でも稀な人物だったのかもしれない。

        また、赤松円心のしぶとさや手強さも印象的だった。
        ああいう人物をきちんと手なずけることができず、その恨みを買ったあたりが、後醍醐の失敗の大きな原因だったのだろう。
        また、新田義貞もあまり赤松に関わらなければ良かったのにと思う。

        若い時は、楠木正成や北畠顕家などの、本当に真直ぐで凛々しい武将に魅力を感じたし、それは今でも同じであらためてこの二人は本当の武士だったと思うけれど、年をとってくると、足利尊氏や赤松円心や新田義貞にも妙な魅力を感じるような気もする。
        というのは、彼らは人間の難しさや手強さや、どうにもならなさや、しぶとさを、よく具現しているような感があるからだ。

        きちんと原文も読み進めたいと思うし、また北方謙三の南北朝モノをいろいろ読みたくなった。

        それにしても、この南北朝の騒乱の徒労感とめまぐるしさは、ある意味、この二十年ぐらいの、小選挙区制導入後の日本とよく似ているのかもなぁ。
        >> 続きを読む

        2014/01/22 by atsushi

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      ハイペリオンの没落

      酒井昭伸 , SimmonsDan

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ハイぺリオンの物語を読破し、ハイぺリオンの世界観を理解した後に待っているのがこの「ハイぺリオンの没落」である。
        ここにきて物語は一気に加速する。
        大規模な宇宙艦隊同士の激突。
        開き始めた<時間の墓標>そして一人また一人と消えていく巡礼者たち。
        物語は一気にクライマックスに向けすべての伏線が収束してゆき、その先にあるグランドフィナーレへと突き進む。
        稀有壮大な物語を読了したときにしか感じることのできない何とも言えない余韻が味わえる数少ないSFであった。
        >> 続きを読む

        2018/01/02 by くにやん

    • 1人が本棚登録しています
      高杉晋作 わが風雲の詩

      古川薫

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 豪傑・すさまじい決断力・破天荒・奇才。
        そういったイメージから高杉晋作に憧れる人は多い。

        でもこの小説での高杉晋作は・・

        武士ではなく詩人になりたくて、
        孤高ではなく孤独を感じていて、
        豪快な行動とは裏腹にとても繊細で
        決断した後の迷いと常に戦っている人だった。

        手の届かない英雄である高杉晋作の
        普通の青年と変わらない悩みを知れば知るほど、
        なおさら彼の残した功績は凄みを増した。

        「おもしろき こともなき世を おもしろく」

        あまりにも有名な高杉晋作の辞世の句だが、
        「おもしろくないこの世をおもしろくしてやる!」と
        英雄豪傑であるイメージだと、そういう意味に受け取れる。

        しかし、本来の読んだ句は「を」が「に」に変わり、
        「おもしろき こともなき世に おもしろく」という説があるらしい。

        すると「おもしろくもない世の中をおもしろく生きるには
         どうすればいいのだ…?」という疑問形になってしまう。

        そうなれば、野村望東尼の付け加えた下の句
        「すみなすものは 心なりけり」も意味合いが変わる。

        「心の持ち方次第でおもしろくもつまらなくもなるものだ」から
        「自分の気持ちや考え方次第で、
         人生はおもしろくもつまらなくもなってしまうのよ」と
         諭すような意味になるという。(※本書以外の資料から引用)

        この小説を読んだ後では後者の意味の方が高杉晋作らしい。

        人より先を行き過ぎて突飛な行動を周りに理解してもらえず、
        葛藤・焦り・病に負けないよう奮い立っては気落ちする。
        そんな不器用な彼の素直な想いだったのかもしれない。

        幕末の風雲児・高杉晋作をさらに好きになった小説だった。
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        2019/01/28 by NOSE

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