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1995年12月発行の書籍

人気の作品

      ある閉ざされた雪の山荘で

      東野圭吾

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • オーディションのためという名目で、7人の俳優が山荘に集められた。
        それはこの場所で舞台稽古が始まり、テーマは雪山での殺人劇。
        次第に減る団員だが、本当に芝居なのかと皆は疑心暗鬼になっていく。

        帯に大トリックと書いてあるが、個人的にはそこまでもという感じはする。
        でも確かにこれが初見だと驚くことは間違いない。

        芝居か実在なのかという錯覚。
        そのため生まれるお互いへの不信感。
        そして推理しあう中で鍵となる人物。

        冒頭に見取り図があるのだが、これがある意味ネタバレではある。
        芝居には当然不可欠なあれがいたという解釈は驚くしかない。
        >> 続きを読む

        2018/10/30 by オーウェン

    • 他6人がレビュー登録、 35人が本棚登録しています
      バ-にかかってきた電話

      東直己

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 映画「探偵はBARにいる」の原作。
        前回、ザ☆ハードボイルドとうたわれる作品を読んだ流れで
        「軽ハードボイルド」と称される本作品を読んでみることに。

        映画、観たくなりました。面白い!

        登場人物が個性的で楽しい。
        確かに大泉洋がぴったりはまる人物像。
        個人的に、”普段情けないけどどこか飄々としている”主人公、大好物です。
        ※ルパン三世が理想の男性です。

        これも個人的な趣味ですが、超脇役で出てくるタクシーのおじちゃんが本作で一番かっこよかった。笑

        とある人物を尾行することになった主人公。
        車で移動するターゲットを追うため、タクシーを拾います。
        快く尾行を引き受けてくれる運転手のおじさん。
        「運賃+○万円で見つからずに尾行してやる」
        か、かっこいい。

        その後、車通りの少ない道へとはいっていくターゲット…
        尾行がばれそうになるスレスレの状況を、タクシーのおじちゃんが華麗に(?)回避する。
        危険な状況であったことに変わりはないのに「また遊ぼーや」といって去っていくタクシーのおじちゃん…
        か、かっこいい。

        頭に「軽」が付くハードボイルドとのことでしたが、「やせ我慢の美学」はしっかりかっこよく描かれています。

        ラストの展開もドキドキしながら読みました。

        映画、観てみよっと。
        >> 続きを読む

        2013/10/29 by ∵どた∵

      • コメント 9件
    • 他2人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      きけわだつみのこえ 日本戦没学生の手記

      日本戦没学生記念会

      岩波書店
      4.5
      いいね! ayumi
      • あのような時代にあっても、

        時代や社会に対する批判的な知性を多くの若者が持ちえていたこと。

        豊かな感性や繊細な心をほとんどの若者が具えていたこと。

        そして、そういうすぐれた人材が、無謀な戦争であたら貴重な命を捨てなければならなかったこと。

        おそらく、心ある人ならば、誰が読んでも、それらのことに胸を打たれ、考えさせられると思う。

        ただ、大事な事は、感傷にひたることではなくて、こうした戦没学生たちが、ぎりぎりまで見つめた、あの戦争の愚かしさや無謀さを、
        忘れることなく、二度と繰り返さないような知性と批判精神をくりかえし自分のものとしていくことかもしれない。

        そして、そうしたいろんな不条理にもかかわらず、限りなく彼等が愛した家族や郷土や日本の尊さを、しっかり引き継いで、責任を持って愛していくことなのかもしれない。

        左翼とか右翼とか、そんなものは関係なく、人間として、ときどきは、この本の声に耳をかたむけて、今の自分の生き方やあり方、今の日本の現状やあり方について、思いをめぐらしてみることも、とても大事なこと、忘れてはならないことなのではないかと思う。
        >> 続きを読む

        2012/12/22 by atsushi

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      芥川竜之介全集

      芥川龍之介

      岩波書店
      カテゴリー:作品集
      5.0
      いいね!

      • 岩波書店刊の「芥川龍之介全集」の第二巻に所収の「或日の大石内蔵助」を精読。

        この短篇小説は、赤穂浪士の大石内蔵助の心理に、芥川流の新しい解釈を加え、近代的な性格を与えた独特の作品になっていると思う。

        大石内蔵助自身が、世間から真実の自分の価値以上に思われ、余りにも見当違いの賞賛を受けることの嫌いな、近代人的な悲しみというものを、芥川は内蔵助の中に感じ、他の赤穂浪士と違った近代的な人間性に目覚めた人間として描いていると思うんですね。

        それと同時に、人生に幻滅を感じ、すなわち主君の仇討ちという大業を成し遂げた後の内蔵助の一種の幻滅を描いていて、歴史的な真実性よりも、"近代的な現実性"を表現し、芥川の内蔵助という人間に対する解釈を述べ、世の「誤解に対する反感と、その誤解を予想しなかった彼自身の愚に対する反感」を感ぜずにはいられないものであったのだろう。

        そして、意外に褒められたことが、内蔵助としては傷つけられたように思われ、世の非難や賞賛にも安定されない自画像で、芥川らしい技巧の限りをつくした名文には魅了されてしまいます。

        芥川の歴史に材をとった歴史小説は、その手法において森鷗外の影響をかなり受けていると思うし、彼の作品の基調をなすものが、理知と洗練されたユーモアであり、生活の外側に立って冷然と渦巻を眺めているというのではなくて、静かに味わいながらじっと顕微鏡で人間の内面を凝視しているというところにあると思うんですね。

        しかし、これは考えてみると、"人生の傍観者"であった芥川の理知に生きる必然の帰結であって、その作品の中に燃えるような熱情とか、魂を打ち砕くような力はないかも知れませんが、近代人の理知的な人間の心理とか、古典の教養とか伝統美への造詣などは、芥川を芥川たらしめる最大のものであると思いますね。


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        2018/03/22 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      ソクラテス以前以後 (岩波文庫)

      F.M.コーンフォード

      3.0
      いいね!
      •  「偉い学者の薄い本から読んでいきなさい」
         わたしが唯一おぼえている指導教官の言葉だ。この言葉を聞いたとき、わたしたち学生はひどく動揺していた。なぜなら、少し前に、まったく反対ともおもえるアドバイスを受けていて、それが、「これぞとおもった人の大著を読破していけ」だったからである。まさに、渡らなければならぬ橋の前で、この橋渡るべからずという文言をみたようだった。もちろん、真ん中を堂々と歩いた者も、敷物をしきその上を歩こうとした者もおらず、みんながみんな自分な
        りの不格好な歩き方で進んでいくしかなかった。しかし、この姿こそ、自分で読書のコツを身につけていく姿勢なのだと今はおもう。
         わたしは、ジェローム・ブルーナーの英語文献を軸に心理学を学びながら、他分野の偉い学者の薄い本を読んでいくことに決め、哲学はこの『ソクラテス以前以後』からはじめた。
         ところで、先ほどのアドバイスに再び戻るのだが、じつは「これぞとおもった人の大著を読破していけ」の方が学問を修める姿勢としては正しい。理由は単純明快、プラトンやカントを読みこなさそうとおもえば、おのずと広汎にわたる読書が求められ、薄い本から厚い本まで読み込まなければならない。しかし、知見を広めるための読書の方針としては、「偉い学者の薄い本を読んでいけ」の方が実践的だし、あれから幾許かたった今でも、この言葉より役に立つアドバイスを耳にしたことがないのである。
         最後に、この本はやや難しめです、入門書としては田中美知太郎の『ソクラテス』の方がいいとおもいます。
        >> 続きを読む

        2015/01/19 by 素頓狂

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      春灯雑記

      司馬遼太郎

      朝日新聞出版
      4.0
      いいね!
      • 司馬氏の歴史関連のエッセーの一つですが、この書の中では、細川氏が肥後(現在の熊本県)藩に新たな藩主として入国した時に、前藩主の加藤清正の霊牌を掲げて入国したという話しが非常に面白い。これは前藩主の加藤清正が民達に非常に慕われており、それを熟知していた細川氏が心憎い「演出」をしたのだが、このことが後の細川氏の治世に非常に役立ったようです。その他、イングランドとアイルランドが1707年に連合してイギリス(ユナイテッドキンダム=連合王国)となったいきさつが記された内容も面白いです。 >> 続きを読む

        2011/09/27 by toshi

    • 1人が本棚登録しています
      鉄鼠の檻

      京極夏彦

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 京極すごいね

        2016/01/19 by chappaqu

    • 6人が本棚登録しています
      架空の園 続・花盛りの庭

      坂井久仁江

      集英社
      4.0
      いいね! anko
      • 再読。終わりの始まり…相変わらずのシリアス。
        この手の話を描かせたら右に出る者がいないんじゃないか?
        不器用ゆえにすれ違い取り返しがつかなくなる。

        重たい…重たい話が好きな人なら堪らないかも?(笑)
        >> 続きを読む

        2012/05/12 by あんコ

    • 1人が本棚登録しています
      るろうに剣心 - 明治剣客浪漫譚 - 巻之八 明治東海道中

      和月伸宏

      集英社
      4.0
      いいね!
      • るろうに剣心 第8/28巻

        主要キャラクターが揃って京都を目指す。

        いろいろ心が弾む展開だが、四乃森蒼紫の復帰が何よりも嬉しい。

        剣心はもとより、四乃森蒼紫、斎藤一、相楽左之介。更には薫と弥彦までもが一斉に京都を目指す。
        道中、瀬田宗次郎や志士雄、そして新キャラの巻道操も登場しオールスターキャストの様相。

        8巻に至り、お気に入りキャラも概ね定まって来た気がするが、今のところ圧倒的に四乃森蒼紫。
        率いてきた御庭番衆への思いや、キレの有る剣技に惹かれるのはもちろんだが、おそらく一番王子っぽいそのルックスの影響が大で有ろう(笑)

        女性では高荷恵。
        他に大人の女性が登場していない以上、どうしても一人勝ちになるのは仕方がない。

        今回は京都への道中を描く都合上、ストーリーに大きな進展は無かったが、主要キャラクターそれぞれに活躍の場が用意され、ファンサービスの回で有ったように思う。

        今回大きく株が上がったのは斎藤一。
        これまでは強さだけが突出した、自分の思考を持たない殺人マシーンのように感じていたが、冷酷さの仮面の下の優しさが垣間見え、今後に大いに期待できる存在となった。

        第一印象が良くなかっただけに、このまま魅力が描かれ続けると振り幅の大きさから、一気にハマって行く可能性を感じる。
        恋愛もそういうところって有るよなぁ...

        マンガを読む習慣は無かったが、何だか馴染んで来た気がする。るろうに剣心読了後にも何か読んでみようかと思い始めた。
        >> 続きを読む

        2012/09/28 by ice

      • コメント 7件
    • 1人が本棚登録しています
      サラリーマン金太郎

      本宮ひろ志

      集英社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • サラリーマン金太郎 第5/全30巻

        荒廃した工事現場を立て直し、更に株を上げる金太郎。

        課長 島耕作もモテモテだが、金太郎も譲らない。全く似ていない二人だと思ったが、譲れない意見を持っている点には共通点が有るのかも知れない。

        金太郎の恋人を気取る銀座ジャルダンのママ。
        そしてその14歳の娘でアイドルの「美々」が、工事現場を指揮している彼の元を訪ねる。

        行きの車中での母娘の会話。

        母:「あなた金ちゃんとったら、ママ自殺するからね」

        娘:「このままついていきたいくらい、金ちゃんを好きみたい」

        母:「恋愛は自由よ、あなたのジャマはしないわ、でもね...」
        「かかってらっしゃい。お母さん絶対おりないからね」

        それぞれ、男性の注目を集める美貌を持ったメスとして激突している様が、何とも美しくまた恐ろしい...

        ウキウキ気分で訪れた2人だが、到着してみると、トンネル崩落事故で真っ先に身体を張る金太郎に遭遇する。
        そんな姿を見せたら、ますます惚れられてしまうだろうに...


        ママとして銀座に立つ彼女と、金太郎の上司たる黒川社長の会話。

        黒川:「みじんのスキもない」
        「それが金太郎といる時、あなたはスキだらけの、ただのカワイイ女になる」

        ママ:「金ちゃんは私を高校生の女ぐらいにしか思ってないんですよね」
        黒川:「だからあなたもあいつの前では少女になれる」
        ママ:「ピンポーン」

        好きな男の前ではカワイイ女でいられるくせに、客の前では男を軽くあしらう百戦錬磨のママ。
        つくづく女性は怖いと思い知らされる...

        この巻は盛りだくさんで、幾つものエピソードが詰まっている。

        ・ヤクザだった父親との再会と明かされる金太郎の過去
        ・ライバル候補、東大法学部卒通産省のキャリアで入省5年目の鷹司の出現

        秀逸だったのは、第36話「金太郎、人を繋ぐ」

        出来過ぎ感は有るものの、金太郎、そしてその父親が周囲に与えて来た強烈な影響が一本の糸に結集して行く様は読みごたえが有った。

        武者修行で東北支社への転勤することになった金太郎。次巻も早く読みたい。
        >> 続きを読む

        2013/08/05 by ice

      • コメント 8件
    • 1人が本棚登録しています
      王の挽歌〈上巻〉 (新潮文庫)

      遠藤 周作

      5.0
      いいね!
      • NHKの大河ドラマ「真田丸」を毎週、楽しみにして観続けている中で、無性に戦国時代関連の歴史小説を読みたくなり、遠藤周作の歴史小説「王の挽歌」を、私の本棚の中の歴史小説の棚から引っ張り出して来て、久し振りに再読しました。

        この「王の挽歌」は、「反逆」「決戦の時」「男の一生」と続いた戦国三部作で、織田信長とその周囲の群像を浮き彫りにした後、彼の本来の作家的なテーマである、"宗教と人間"に立ち戻って、戦国時代のキリシタン大名・大友宗麟の生涯を描いた作品なのですが、この作品を一言で言うならば、"罪を発見してしまった男の悲劇"の物語だと思います。

        大友宗麟の生涯は、父や弟を失ったお家騒動の"二階崩れの変"を原体験としていますが、その際、守役・入田親誠の変節による人間不信と、同時に、父の束縛からの解放と家督相続を悦ぶ自分自身という、身内にひそむ罪の発見をも招いてしまう事が重要なポイントのような気がするのです。

        屋形となり、九州の豊後の主となってからも、自らを信じる事の出来ない孤独が、宗麟を好色淫虐な行ないに走らせ、毛利との合戦で囮として見殺しにされた大内輝弘の姿は、己の原罪ともいうべき父や弟の死と重ね合されていくという描かれ方をしています。

        そのような中で、かつての宣教師フランシスコ・ザビエルとの出会いだけが、宗麟の心の中にある種の安らぎを与えていくのです----。

        読み終えて思うのは、結局、この作品のテーマというのは、キリスト教という異文化の摂取を扱いながらも、言葉や宗教などが違っていても、畢竟、人間の罪だけは、古今東西を通じて変わらないという、"問いかけ"であるような気がするのです。

        宗麟の罪が、いわば宗教以前の形で提示されたり、その姿をオイディプス王になぞらえたりしているのも、そのためなのかも知れません。

        今後も、遠藤周作という、"神と人間の原罪と贖罪"の問題を、生涯の作家的なテーマとして追及し続けた作家の「白い人」「沈黙」「海と毒薬」「イエスの生涯」などを、もう一度、私も彼の小説を読み始めた時の原点に立ち戻って、じっくりと秋の夜長に心を無にして、読み直してみたいと思っています。
        >> 続きを読む

        2016/10/01 by dreamer

      • コメント 3件
    • 1人が本棚登録しています
      日本幻論

      五木寛之

      新潮社
      4.0
      いいね!
      • 本書では、本願寺(浄土真宗)第8世で中興の祖とも言われる蓮如についての内容が特に面白い。蓮如が第8世として就任した頃は、本願寺の力は小さなものであったが、蓮如の類まれな「組織づくりや組織を動かす力」や人間的魅力により、現在の巨大な本願寺派(浄土真宗)築いた功績は非常に大きいと思う。
        また、妻の死別を4回に渡り経験し、生涯に5度の婚姻をする。子は男子13人・女子14人の計27子を儲ける…等私生活においても人間臭いバイタリティーさを感じるところも非常に面白い。
        >> 続きを読む

        2012/01/30 by toshi

      • コメント 1件
    • 2人が本棚登録しています
      最後の伝令

      筒井康隆

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      いいね!
      • 「最後の伝令」は死の匂いが濃厚にたちこめる短編集である。死を題材にした作品が多いからではない。直接、死を扱ってはいない作品にも、夕闇のよう覆い被さって少しずつ密度を増す、あの虚無の影がはっきりと感じられるからだ。(巻末解説 より)

        形式:短編集
        内容:14編 266頁
        巻末解説者:佐藤亜紀 氏

        レビュー
         表題『最後の伝令』は、肝硬変を患った男性の体内にいる情報細胞が肝臓の危機を伝えるため延髄(脳の部位)を目指す物語となっています。体内の描写に現実の建物が使われていたり、世界(体内)の崩壊による細胞達の活動も社会風刺が散りばめられていたり、メタ的な世界観で大変面白いと思いました。

         死を直接扱っていない作品では『ムロジェク*1に感謝』が良かったです。娘が両親に婿と婿の上司を家に招き入れ談笑をするのですが、その中で上司のステータスの高さが明らかになり、婿が徐々に追い詰められていく過程を書いています。現実世界で何か大変なことに直面した時、「死んだ」という表現を用いることがあります。そうした本来の肉体的な死ではない死が、この作品からは感じられました。

         解説で佐藤亜紀 氏が表現している”虚無の影”というのは未熟さゆえ、はっきりとは分かりませんでしたが、死を題材とした作品を読んだ後に生じる、何か深い感覚を感じることができる短編集だと思います。


        *1 ポーランドの小説家
        >> 続きを読む

        2016/04/17 by SakaI

    • 2人が本棚登録しています
      ヴィーナス・シティ (ハヤカワ文庫JA)

      柾 悟郎

      3.0
      いいね!
      •  SF大賞受賞作。

         まずあらすじをば。

         会社員・森口咲子の楽しみは、ネット上のヴァーチャル都市「ヴィーナス・シティ」に繰り出すことである。奇抜な服装の男性ボディをまとい、夜ごと賭けを楽しむ彼女は、ある日一人の少女に出会う。少女は毎夜、謎のグループに甚振られ続けられていた。

         きっとSF好きならキュンと来る、正統派なSF小説です。雰囲気だったり、小道具だったり、「これを読みたかったんだよ!」と求めていたものを惜しみになく与えてくれています。

         ばりばりのサイバーパンクと現代社会の、ちょうど中間くらいの世界観です。「SFが現実になった」なんていうフレーズをよく耳にしますが、いつか現実になることを見越して考え抜かれたような作品です。

         現実と相違ないヴァーチャル空間という発想は、すでに少し古くなってきていて、そういう作品は少なくなっているように思います。それだけ技術が発達して、もっと新しい発想が生まれてきているからでしょうか。でも、ネットの中と現実にそれぞれ自分がいて、パーソナリティが多面的になってきているように、この作品が描く社会は違う形ながら現実になりつつあります。

         王道のストーリーを楽しみたい人はぜひ。
        >> 続きを読む

        2015/02/21 by あさ・くら

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      剣豪将軍義輝

      宮本昌孝

      徳間書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • なかなかのボリュームで読みごたえがありました。
        フィクションの部分が多いので、史実に忠実とは言えませんが、登場人物がみな魅力的で読み物としておもしろいと思いました。 >> 続きを読む

        2014/11/25 by すなふきん

      • コメント 3件
    • 1人が本棚登録しています
      山形新幹線「つばさ」殺人事件

      西村京太郎

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 読んでいる最中、ここに出てくる温泉(宮城)に社員が実際に
        宿泊してました!(笑)
        容は★3つです。女子大生一人旅は危険!うちの娘は大丈夫か!? >> 続きを読む

        2012/08/23 by MJ-Walker

      • コメント 3件
    • 1人が本棚登録しています
      オリオン越冬隊

      えびな みつる

      4.0
      いいね!
      • 子どもたちにこの本を読んであげると、
        明るい街中でも、ちょっと外に出て星を見てみようという感じになるんじゃないかな?
        主にお父さんが説明しながら、子どもたちやお母さんは、オリオン座がどういう風に見えるか、星を楽しんです家族のお話の絵本です。
        >> 続きを読む

        2019/02/24 by たつみ

    • 1人が本棚登録しています
      キャッツ ポッサムおじさんの猫とつき合う法

      池田雅之 , EliotThomas Stearns

      筑摩書房
      カテゴリー:
      4.0
      いいね!
      •  <注 以前、ぼくのプロフィール画像はくまモンでした。それを念頭においていただけたら幸いです>


        くまモン「きょうは古池、あしたはサトーココノカドー、あさってはSEEYOU、スーパーの営業も楽ではないなあ~。熊本県の公務もあるし。はぁ~~」

        ぼく(ああ~、くまモンなんか大変そうだなあ。過労で倒れてからでは遅いから、ちょっと新しい求人票を出してみるか)

             
             急募  配達者
         
         <業務内容>
         内容の空疎なレヴュー、または読み手に不快を与えがちなコメントの配達。顧客からのクレーム対応もしてもらいます。

         <応募条件>
         経験者を優先します。年齢は不問。自転車の運転ができる方。

         <報酬>
         鰹節、シーチキン、おいしい牛乳、阿蘇の天然水


        ?「たのもー、人手がいると聞いて来ました」
        ぼく「あ、きみは郵便ネコくん。あの求人票をみて来てくれたんだね」

        郵便ネコくん「いいえ、くまモン先輩から頼まれました」
        ぼく「えっ、そう……そうなんだ。まあ、くまモンの紹介なら間違いないか」


         世界でもっとも成功を収めたミュージカルの一つに「キャッツ」がある。「オペラ座の怪人」もロングランの記録を持っていると思うけど、「キャッツ」は老若男女みんな楽しめるところがあって、劇団四季も長年に亘って上演しつづけている。
         ところで、数ある演劇のなかで、この二作品がことに有名なのは、アンドリュー・ロイド・ウェバーのお陰といっても過言ではない。20世紀を代表する作曲家である彼は、舞台での芝居とマッチする音楽をつくったばかりでなく、音楽そのものを聞くだけで心がおどるようなメロディーを発明した。

         この二作品にはもう一つ共通点があって、それは共にすぐれた原作が存在することだ。「オペラ座の怪人」の原作はガストン・ルルー、そしてきょう取り上げる「キャッツ」の原作はT・S・エリオット。この本の副題にあるポッサムおじさんとは、エズラ・パウンドがエリオットに付けた渾名で、エリオット自身もそれを気に入り好んで用いたらしい。

         内容の紹介はいらないだろう。魅力的な猫たちと一時代を彩った大詩人との交遊録。これが退屈なわけがない。このちくま文庫版は挿絵も多いし、本編の邪魔にならない堂に入った解説もうれしい。訳文はやや難解だけれど、声に出して読むとクセになるリズムがあって、訳者の力量を雄弁に物語っている。
         さあ、紹介はここまでだ。次はみなさんがこの本を読み、猫とつき合う法を学ぶ番ですぞ。


        追伸
         まあぼくは「キャッツ」の舞台をみたことないのだけど……。「オペラ座の怪人」は、むかし半ば強引に連れて行かされました笑 あまり記憶にないけど。
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        2015/06/03 by 素頓狂

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      泉鏡花集成〈7〉 (ちくま文庫)

      泉 鏡花

      5.0
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      • 【キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!】


         読み進めてきた泉鏡花集成ですが、遂に私の一番お気に入りの作品が登場しました!
         では、いつものように収録作のご紹介を。

        ○ 海神別荘
         宝の山に目がくらみ、海の神様に娘を嫁に差し出したというお話。娘は海に沈んでいくので当然死んでしまったものと思われるのですが、そんなことはありません。海底で、海神の嫁となりそれは幸せな暮らしが待っていました。
         しかし、娘は、自分がこんなに幸せに元気でいることを親兄弟や里の人たちに知らせたくてなりません。そんなつまらないことは考えるなと言われるのですが……

        ○ 天守物語
         私の一番のお気に入りの作品はこれです! もう冒頭から惹かれてしまいます。5重の塔の一番上から侍女達がしているのは「秋草釣り」。露を餌にして秋の草々をつり上げます。なんという発想!
         その5重の塔の一番上に住まっているのは天守夫人。あやかしの者なのでしょう。殿様の白い鷹を呼び寄せてしまったがために、その鷹を探しに使わされた姫川図書之介に一目惚れしてしまいます。一度はその命を助けて下界に戻してあげるのですが、殿様に邪推されて命からがら5重の塔に逃げ戻ってきます。
         こうなればもう放しはしません、離れません。
         まったくもって幻想の美の粋とも言うべき作品ではないですか。
         で、何度か読んだ作品なのですが、これ、戯曲だったんですね。どういうわけか普通の小説だと思い込んでいました。

        ○ 夜叉が池
         これも有名な戯曲。越前の国(現在の福井県)を舞台にした作品で、竜が住むという池が氾濫するのを抑えるために、1日2度、毎日鐘をつかねばなりませんでした。そういう盟約を結んだのです。
         ところが、その鐘守が急死してしまいます。たまたま居合わせた旅人の晃は、鐘守のたっての頼みを聞き入れ、鐘つき役を引き受けます。ところが、村人達はそんな盟約のことなど軽んじていて(いや、信じていなくて)、そんな鐘つきなど不要だとして晃に代わって鐘をついてやろうとは誰も言い出しません。
         それなら俺がこの鐘を守ってやろうということになり、村の娘を娶り、以来ずっと鐘を守ってきました。
         ところががある時、村は大干ばつに襲われます。雨乞いのためには晃の嫁となった村娘を裸に剥いて、牛の背にくくりつけて竜が住む池の周りをまわらなければならないなどと言い出します。そんなことが許せるはずはなし。
         ならばもう鐘は守らぬぞ。嫁を連れて村を出るぞ。洪水に見舞われるぞと言うも誰も聞く耳を持ちません。さて……

        ○ 湯島の境内
         婦系図の中の一幕(戯曲)。芸者のお蔦と早瀬主悦(ちから)の悲恋物語。鏡花が新派による婦系図の初演を見て、この場面をさらに書き足したとのこと。
         「切れるの別れるのッて、そんな事は、芸者の時に云うものよ。……私にゃ死ねと云ってください。蔦には枯れろ。とおっしゃいましな。」というお蔦の台詞は余りにも有名。
         これ、鏡花だったんですね(不覚にも知らなかった)。

         その他、小説、戯曲取り混ぜての充実の一巻です。
         旅先でのお話がなかなかに多いです。
         鏡花の作品に登場する女性は、しっとりした美人さんが多いのですが、「みさごの鮨」という作品に登場する加賀の旅館の仲居さんのお光さんはちょっと違うタイプ。
         むしろ、元気で純情。火熨斗を猿にかけたような顔なんて描写されていて決して美人じゃないけれど、「北国一!」が口癖の素朴な女性です。彼女がまた良いんだなぁ。
        >> 続きを読む

        2019/05/12 by ef177

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      せかいいちうつくしいぼくの村

      小林豊

      ポプラ社
      4.0
      いいね! Tukiwami
      • 心にのこる良い絵本だった。

        この絵本は、最後のページまでは、ほとんどずっと、平和なのどかな、ある村の男の子とそのお父さんが、果物を町に売りに行き、そのお金で羊を飼って村に帰る様子が描かれる。

        ただし、その主人公の男の子のお兄さんが戦争に行っていて、人手が足りないことだけは少しだけ触れられる。

        どこの国なのか、中央アジアっぽい感じではあるけれど、と思いながら、最後のページでは、その村が空爆で今はなくなってしまったこと、その国がアフガニスタンであることが語られ、胸がつぶれる思いがした。

        この絵本が出版されたのは1995年。
        その後、タリバンによる制圧や、911後のアメリカ軍の空爆、米軍の駐留や非タリバンの政権樹立があった。

        かつてこの絵本に描かれたような、美しい平和な村は、いつ本当によみがえるのだろう。

        中村哲さんたちのように、黙々とずっとアフガンを支え続けてきた人々の苦労にも、あらためて思いが馳せられた。

        いろんなことを考えさせられる、多くの人に読んで欲しい一冊。
        >> 続きを読む

        2012/12/22 by atsushi

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出版年月 - 1995年12月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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