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1996年1月発行の書籍

人気の作品

      神さまはハーレーに乗って―ある魂の寓話

      ジョーン ブレイディ

      4.5
      いいね!
      • 本棚の積読本を読もうキャンペーン。

        娘を出産してからというもの、自分の価値観や身体、生活パターンなどありとあらゆるものが変化して、その変化に付いていくのにアタフタ。時間の使い方とか、生活の中で比重を置くものとか、食生活とか睡眠とかありとあらゆるものを見直さないとなーという今のタイミングで、ふとこんな積読本があったんだったと思って読みました。

        恋も仕事もダイエットも、何もかもうまくいかない女性が、ハーレーに乗った神様から彼女のための十戒を教えてもらいながら自分らしさを取り戻していくお話。

        「現在を、いまこの瞬間を生きること。一刻一刻が貴重な瞬間であり、一刻たりとも浪費すべきではないから。」
        「なににもまして、自分をたいせつにすること。」
        「虚栄心を捨て、あるがままにあれ。結果はあとからついてくる。」

        これだけでも、なんとなくストーリー想像つきませんか?たぶん、その想像通りのストーリーなのです。ストーリーとか文章とか内容とか、本としてどうかというと、正直、とても普通。でも想像通りなのが今の私にはとてもよかった。タイミングがとてもマッチしていたので心に染み入りました。

        家族も仕事ももちろん大切だけど、当たり前だけど自分も大切に。
        心とか、身体とか色々整えたくなりました。
        >> 続きを読む

        2017/06/11 by chao

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      地の星 流転の海第2部

      宮本輝

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • 商売の才能がある、外面のいい人間ほど家庭を大事にしない気がする。お金があって自信があるし出会いが多いからモテるだろうし。という偏見。

        田舎暮らしは単調だけど、その単調さがゆえに噂が広まるのも早くて息苦しい。娯楽がないと生きていけないものだけど、自分が酒のつまみにされるのはたまらない。

        伸仁がすくすく育っているのだけが微笑ましい。どこか父に似た危なっかしさと人懐っこさ。この子は大物になるのかな。
        >> 続きを読む

        2018/11/24 by aki

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      ロビン・フッドのゆかいな冒険 (1) (岩波少年文庫 (3138))

      ハワード・パイル

      4.0
      いいね!
      • 名前は聞いたことがありましたが、読んだことはありませんでした。弱者に味方し、悪者を打ち破る。いいと思います。なかなかできないものです。 >> 続きを読む

        2017/04/28 by SM-CaRDes

    • 1人が本棚登録しています
      病院坂の首縊りの家

      横溝正史

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 必要以上の演出には必ず意図がある。風呂敷はどうたたまれるのか。

        2018/02/26 by aki

    • 2人が本棚登録しています
      深川群狼伝

      鳥羽 亮

      4.0
      いいね!

      • 鳥羽亮の「深川群狼伝」をワクワクしながら読了。文句なしのエンターテインメント作だ。読書の楽しさを満喫しましたね。

        この物語は、深川で起こる様々なトラブルを解決する、もめごと引き受け業=鳴海屋率いる"始末屋"の面々が、次々と闇から闇に葬られることで幕が開きます。

        この暗黒街の抗争の渦中で必殺の剣陣をふるうのは、今や危急存亡の時を迎えた始末人の一人、蓮見宗二郎。

        この作品は、深川という歓楽街のいかがわしさや、猥雑さを巧みに盛り込みつつも、スリルとサスペンスに富んだ小気味いいアクションを積み重ねていき、ラストで明かされるミステリ的趣向にも無理がなく、十分納得できる仕掛けになっている。

        そして、何より小気味いいのは、エンターテインメント作品に取り組む作者・鳥羽亮の姿勢にまったく迷いがない点だと思う。行間から"チャリン"という剣戟の音が聞こえてきそうな痛快作だ。


        >> 続きを読む

        2018/03/10 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      昨日の殺人

      太田忠司

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 「僕の殺人」「美奈」の殺人に続く三部作最終巻。

        シリーズを貫くと思われた青年の葛藤みたいなものが薄かったのが不満。

        実は細部まで記憶していないため嘘かもしれないが、三部作とは言いつつも、そこに人物的な相関関係が成立しているなどいう訳ではない。

        前二作品に共通して感じられた、青春または青年の葛藤みたいなものを本作品でも踏襲して来るのだろうと想定していたのだが、その観点で見ると随分トーンダウンした印象が有った。

        商業的に三部作として打ち出すことも有るだろうから、ここにはあまり拘っても意味が無いのかもしれない。

        ストーリー的には、一番奥の謎が現実離れしたものなので、そこさえ受け入れてしまえれば、すんなり入って行くことが出来る。

        ただし、最後がネガティブな場面の連続で嫌になる。
        最後の最後で、少し光明を用意しておいてくれたのが救い。

        三部作を読破した格好だが、太田氏のファンになるところまではいかなかった。
        >> 続きを読む

        2012/07/10 by ice

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      ヴェネツィア・水の迷宮の夢

      BrodskyJoseph , 金関寿夫

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 心が疲れた人はヴェネツィアに行くのがいい。

        それが叶わぬのなら、この本をゆっくり読むのがいい。毎晩少しずつ服用して、心が倦怠の波に揺れるのに任せろ。数日後には、疲れが心地よいものに思えてくるだろう。

        これは本書の帯(背表紙側)に記された、池澤夏樹の辞。うまいこと言うなあ。ぼくはうっかり一気に流し読みしてしまったけれど(だってうっとりするばかりであまりにも意味をつかみきれない表現が大波小波のように読み手をのみこんでしまうから)、ゆっくり読み直そうと思う。

        まるで詩のような小説?
        小説のような詩?

        いえいえ、一種の日記文学と言えるが、彫琢された文章の美しさで散文詩に近づいている。また語り手の主体が意図的に曖昧にされてあつて……目的地のあるかないかもわからぬ旅の、景色と心情の描写が絡まり合っていて、魅惑的このうえない。

        物語は、ヴェネツィアへ旅して、待ち合わせていた場所にいつまでも来ない「超美女」(かれはそう呼ぶのだ。息をのむほど美しい姿「サイト」)を待っているところから始まる。

        そんな超美女とは、じきに別れてしまうのだが。

        著者はロシアからアメリカへ亡命した詩人。亡命といっても、政治思想的な詩をかいていたわけじゃない。不遇としかいいようのないお方。

        英語でかかれた小説(無論、ぼくは邦訳をよんでる)ではあるが、ロシア語の発想なり隠喩を潜ませているらしい。(つまり技巧たっぷり、らしいけどわかりません。)それでもなんだかふしぎな言葉の感覚に「異界旅行」の気分が漂う。

        そもそも原題の「Watermark」は英語では舟の水位標という意味と、紙の透かし模様という二つの意味がある。英語の底流にロシア語が透けて見えるってことらしい。

        それと、たぶん有名な文学作品の名称や話題がふんだんに登場するので、ほとんど附いていけない。それでも愉しいのは、ことばの通じない国の旅行と同じ。

        ダンテの『神曲』のスタティウスがウェルギリウスに話しかけているように聞こえ……(なんて文章を味わいきれない自分がわんさか。)

        フランスの作家アンリ・ド・レニエの中編小説?
        しかも詩人ミハイル・クズミンによるロシア語訳?

        好きな作家芥川龍之介もかつて言ったように、ぼく(著者)には道徳原理などない、ぼくにあるのは神経だけだ。……(これってどの作品かなあと思うばかり。)

        だらだら講釈たれていないで、すてきな文章の一部だけでも披露しちゃおう。

        (1)(超美女との会話シーン)

        彼女のヌートリアのコートに身を押しつけられながらぼくが最初にたずねたのは、最近刊行されたばかりのモンターレの『モテット集』についての感想だった。すると彼女のなつかしの真珠、三十二個の白い歯がキラッと輝き、そのきらめきが薄茶色の瞳に映り、頭上の天の川の輝きにまでひろがっていった。それが彼女の返事だったのだ。

        (2)(ゴンドラ遊びのシーン)

        ゴンドラもまた、バチャッとの音もたてずに辷って行く。そう、そこには間ちがいようもなく何かエロチックなものがあった。水の上を、しなやかな身体が、音もなく跡もなく進んで行く--まるで愛する人のなだらかな肌の上に、手の平を辷らすよう。まことにエロチックだった。一つには結果というものが何もなかったからだ。そのやわ肌は永遠で、ほとんど動かなかったからだ。

         * * *

        もしも、文章引用のしかたが下手くそで、耽美な癒やし旅の装いを伝えきれていなかったら、ごめんなさい。実物を読んでちょうだいな。

        ああ、それから、それから、……。

        本書にかけられた魅惑的な「帯」をお見せできないのが残念。

        書棚にし舞い込まずに、さりげなく洋室のオブジェとして 飾っておきたい。説明によると、写真はマリアノ・フォルチュニイ「中世風のドレス」(部分)。光沢のある純白の表紙を縁取っている金色が絵画の額の役割を担っている。
        >> 続きを読む

        2016/01/30 by junyo

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    • 1人が本棚登録しています
      惑星をつぐ者

      戸田尚伸

      集英社
      5.0
      いいね!
      • 小学生の頃、突如ジャンプに連載され、食い入るように読んだ。
        クラスの友達は皆、誰も興味を示さなかった。
        話題に出せばクソ漫画のレッテルを貼られるだけだから、あまり人には話さなかった。
        ネット社会になって、自分と同じように感じた人が大勢居る事を知った。

        宇宙時代、多様な異星人の中にあって最もか弱い人類は、過酷な環境下で強制労働され使い捨てにされるみすぼらしい種族になり下がっていた。

        ハードSFの王道みたいな設定じゃないですか!
        子供心に、これはとんでもなく面白い漫画だ…と感動。
        結局打ち切りになってしまったそうだけど、そうと感じさせない完成度。

        種の存続の危機に瀕するほど極度に過酷な環境下でこそ生命は進化を促す。
        やがて星は生命に歩み寄るように環境を変え、時を刻んでいく。
        かつて地球と生命がそうであったように。
        大いなる自然の神秘を感じさせる感動のラストですよ!
        これじゃー週間少年ジャンプで打ち切りになるのも仕方ない!

        下手なSF大作映画や小説より感動します。

        ちなみに現在単行本プレミアついてます。納得。
        >> 続きを読む

        2016/06/12 by shigezox

    • 1人が本棚登録しています
      夜ごとの闇の奥底で

      小池真理子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!

      • この短編小説の優れた書き手である小池真理子が書いた長編サイコサスペンス小説「夜ごとの闇の奥底で」は、いわゆるひとつの"閉ざされた雪の山荘で"ジャンルの、じわーっと恐ろしい作品だ。

        そして、ここでの密室は、人間心理だ。事件は、すべて人間心理の中で起こるのだ。

        男が殺人容疑で、追われようとする妹をかばい、彼女が持っていた凶器の拳銃を捨てに山へとやってくる。彼を迎え入れるのは、雪に閉じ込められた、ひなびたペンション。そこで、ひっそりと暮らす父と娘。

        父は、深海魚の目をしたアルコール中毒者。モーツァルトのピアノ・コンチェルトやブルックナーを大音響で聴き、密室の中でひたすら被害妄想を自家培養している。異様な迫力のサイコ的な狂人だ。そして、娘はストロベリーの甘い吐息を吐くニンフォマニア。この三人だけで展開するサイコドラマは、妙に艶っぽい。

        そして、男はここに閉じ込められることになる。父は監禁し、娘は助けようとする。それが、実は共犯の分業みたいで、いつまでも脱出できないのだ。

        この作品は、その設定から展開に至るまで、スティーヴン・キングの「シャイニング」への小池真理子からのオマージュであるのは間違いない。

        結論については、議論のわかれるところだろう。そして、惜しむらくは、もう少し余韻が欲しかったなと思います。


        >> 続きを読む

        2018/01/28 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      海は涸いていた (新潮ミステリー倶楽部)

      白川 道

      4.0
      いいね!
      • 都内に高級クラブ等を所有する伊勢商事社長・36歳の伊勢孝昭は、暴力団に会社の経営を任されていた。
        彼には殺人の過去があったが、事件は迷宮入りしていた。
        しかし、孤児院時代の親友が犯した新たな殺人が、その過去を呼びおこし、警視庁・佐古警部が捜査に当たる。
        そんな折、伊勢はヤクザ同士の抗争に巻き込まれて…。
        天才音楽家の妹と、友人を同時に守るため、男は最後の賭けに出る。

        平成8年に新潮社さんから出版されたハードボイルド長編です。
        著者の白川さんが先日、お亡くなりになられました。
        大好きな作家さんが、またひとり同じ世界におられなくなったという感慨が湧いてきて、彼の傑作を久々に手にとってみたくなりました。
        正直なところ、ストーリイも何も覚えておらず、ただ「凄かった」という好印象しか残っていませんでした。
        若かった頃の自分が、いったい何に感動したのか。
        もういちど追体験してみるのも悪くないと思ったのも事実です。

        運命というのは必ずしも皆に平等ではありません。
        人は、死を迎える時、よかったことと、悪かったこと、ちょうど振り子のようにバランスがとれていたことを知る、というようなことを聞いたことがありますが、絶対にそんなことはないと思います。
        人に平等なのは時間だけ。
        虚無感を持ってしまいますが、それぞれの人生は、どこかの宗教の教えのような、幸福に包まれたものばかりであるはずがないのです。

        物心ついたころには、母親は、父親の暴力に怯え暮らしていました。
        幼い少年の力では、優しかった母親を守ることはできませんでした。
        暴力に耐えかね、母親が自分を伴って家を飛び出したとき、少年は地獄のような日々の暮らしに、母親以上に絶望していました。
        流れついた小さな島で、母親は、新しい幸福を手に入れました。
        新しく「父親」となった男は、少年を実の子のように慈しんでくれました。
        少年も、この継父を実の父親のように慕い、尊敬し、母と自分を守ってくれていることに感謝して暮らしていました。
        そして、少年には、かわいいかわいい妹が生まれます。
        家族はつつましいながらも、小さな幸せを大切に、日々を送っていました。
        しかし、そんなささやかな幸せが続いたのは、たったの5年間だけでした。
        戸籍を移したことで、ふたたび母親の前にあらわれた前夫。
        母親は、少年や現夫には、彼が現われた事実をひた隠しにしていました。
        もう、不幸は懲り懲りだったのです。
        いくばくかの金をせしめては、繰り返し訪ねてくるドブネズミのような男は、狡猾な知恵の持ち主でした。
        母親を騙し、自らの借金の保証人にすることで、いつしか現夫の所有する土地・建物が借金の形にとられ、あっという間に首が回らない状態に。
        そこへ不幸は追い打ちを掛けます。
        現夫が、はるか異国の地で勤務中に命をおとしたとの報せが。
        途方に暮れた母親は、ついに自ら命を捨てます。
        たった5年という短い間でしたが、自分の人生に少しばかりの幸福をもたらしてくれた自宅に火を放って。
        幸いにも、少年と、妹は生き残ることができました。

        少年は孤児院で育ちました。
        賢く、仲間想いの少年は、同じような境遇の子どもたちの兄貴分。
        教育熱心な孤児院の院長先生や、職員の方々の優しさに触れながら、優しかった継父と、母親を不幸な事件で相次いで失ったことを乗り越えて、逞しくまっすぐに育っていました。
        孤児院の子どもたちは虐められやすいものです。
        ある日のふとした子ども同士の諍い事が、思わぬ事件を引き起こします。
        実の弟のようにかわいがっていた少年の足が、後には障害がのこってしまうほど酷く痛めつけられたのです。
        逆上した少年は、虐めていたグループのリーダーをなぐり殺してしまいます。
        また、少年には不幸がやってきました。

        少年院を模範生徒として、ふたたび社会にでてきた少年。
        彼を暖かく迎えたのは孤児院の院長先生や、同じ院の仲間たちでした。
        妹が篤志家のもとへ里子に出されたという事実にも、この院長先生が判断されたことならばと、素直に納得し、謝意を告げる少年。
        もう、“少年”とは呼べぬ、立派な青年になっていました。
        そのことを見てとった院長夫妻は、彼に2通の手紙を差し出します。
        どちらも、まちがいなく母親の筆。
        1通は院長夫妻へ、後事を託す旨をしたためたもの。
        もう1通は、生き残った彼へ、全ての顛末を書き連ねたものでした。
        運命の理不尽、幼すぎた自分への怒り、愚かにも思えた母親の選択。
        その上で、母は彼に、妹の幸せを託していました。
        もはや、それは、哀願でした。
        無論、彼に一切の否やはありませんでした。
        残った人生を妹の幸せの為に捧げる、しかしその前に。
        彼には、愛する母親を、自分のこれまでの人生を奪った、実の父親だけは許すことができませんでした。

        時は流れて、30も半ばを過ぎた彼は、東京で、伊勢孝昭という新しい名前をもった極道になっていました。
        何にも代えがたい妹は、もう伊勢には手の届かないマスコミの寵児、天才ピアニストとして世に出ていました。
        里子に出された家庭で、何不自由ない暮らしがあったことは、彼女についての雑誌や新聞の記事を読めば、よくわかりました。
        院長先生方の判断はやはり正しかったのだ、と感謝の念を深くする伊勢。
        彼は匿名で、育った孤児院に毎月10万円の仕送りを続けています。
        極道者の稼いだ不浄の金かもしれないが、受け取ってくれればありがたい…。
        つまりは、そういう男になっていました。
        伊勢が、座っていたソファから思わず立ち上がったのは、ある事件を報せる新聞記事。
        10年前に実父を殺めた銃で、昨晩、男が殺されたというのです。
        思わぬことに混乱をきたす伊勢。
        不幸な運命の歯車は、また、ゆっくりと、しかし確実に回り始めていたのです。


        事件を追う刑事・佐古の視点でも物語は進み、次第に浮き彫りになってくる過去の前に、速度感を増す物語は、500頁越えのボリューム
        も気にならないほどです。

        悲しい過去を持っていなければ、守るべき愛する者がいなければ、こんな不幸はおこらなかった。
        佐古もまた、伊勢の人生に同情し、人生の無情に呆然と立ち尽くすのみです。
        事件の結末に責任を取る覚悟、選択肢のない崖っぷちの祈り。

        この事件を、図らずも、担当者として暴くことになってしまった佐古の苦悩と懊悩は、バイオリニストの婚約者へ向けたことばから汲み取ることができます。

        「最初にお断りしておきますが、私はあなたに対して、何一つ悪意を持っていません。いやむしろ、なかなか清々しいまでの態度だと感服しております。しかし、先ほど言われた、岡掘を殺した者についてはまったく興味がない、というお話にはいささか異論があります。
        確かに、あなたはこの事件では別の意味での被害者です。しかし、あなたが今のお言葉通り薫さんを心底愛しておられるのなら、やはり一生、この事件を忘れるべきではい。
        私は今回の捜査を通じて、いかに多くの人間が薫さんを愛しているのかを知っています。彼女はほんとうに幸せな人です。
        私がここでいう愛情とは、あなたの持たれている愛情とはいささか意味が違います。肉親とか友情とか、弱い者どうしが肩を寄せ合って生きてゆくというような、そういう類の愛情のことです。
        確かにあなたは、薫さんを救う為に人間の屑のような男にお金を捨てられた。表現は適当でないかもしれないが、お金を捨てることで薫さんを守れるなら、むしろあなたにとってありがたいことですらあったかもしれない。はっきり申し上げてあなたにとっては何の痛痒も感じない類の金額であったでしょうから。だから、あなたは、今となっては岡掘という屑を殺した者に、これっぽっちも興味を持たずとも平気でいられるのです。
        しかし、もし、この事件が、あなたと同じく薫さんを心から愛していて、しかしながらあなたほどに力のない、そんな弱い愚かな人間たちが、自分の一生や、生命を投げ出してまで彼女を守ろうとして起こしたものだったとしたら、あなたはどう思われるか。
        それでも興味はまったく無いとおっしゃられるか。
        そうは言われないでしょう。別な見方をすれば、その弱き者たちの犠牲によって、薫さんの秘密は保たれ、あなたと薫さんは幸せな生活を築くことになるからです。
        それを、ぜひ、心にとめておいていただきたい」

        また、いつでも書いてくださるさ…と、油断していると、逝ってしまわれる。
        自分の年齢もだいぶ重ねてきましたが、同じように,豊かな才能たちも歳を重ねているのですね。
        時間だけは、無能なものにも、有能なものにも、ほんとうに平等です。
        >> 続きを読む

        2015/11/01 by 課長代理

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      チャーム・スクール (上) (文春文庫)

      ネルソン・デミル

      4.0
      いいね!

      • 冷戦時代の国際謀略小説、スパイ小説が無性に読みたくなり、ネルソン・デミルの「チャーム・スクール」(文春文庫・上下2巻)を、じっくりと1日かけて読了しました。

        それは大使館にかかってきた謎の電話から始まった-------。

        アメリカ人の旅行者が、モスクワ郊外で眼にしたものは、驚くべき衝撃の事実だった。暴露されれば、米ソ両国の友好関係に修復しがたい亀裂が入ってしまう恐れがある。

        その存在を隠すことは、米ソ両国の利害にとって共通する欲求だった。旅行者は「処理」され、水面下にダーティなスパイ合戦が進行していくのだった。

        ベトナム戦争時の米軍捕虜が、密かにソ連に送られ、スパイ養成学校の教師に仕立てあげられている。それは、言葉も習慣も、すっかりアメリカナイズされた潜入者を作るための実践的な教師だった。

        彼らはみな戦時行方不明者だ。捕虜でもない。いわば、記録から抹殺された囚人で、アメリカの国益に反する行為を強いられていたのだ。

        この作品は、一昔前の典型的な冷戦反共スパイ小説だ。あまりに型通りにはまっているから、スパイ小説好きにとっては安心して読み進められるというわけだ。

        当時のソ連は収容所国家であり、そこに棲息する人間は、知性に欠け、酷薄で感情の起伏がなく、残虐だ。永遠に続くかのような諜報戦争の世界なのだ。しかし、そこはさすがにネルソン・デミルの筆になるもの、すべては重厚に展開する。

        主人公たちは、ひたすら英雄的に振る舞っている。祖国とは何か? 忠誠とは何か? 極限状況における個人の尊厳とは何か? また愛とは何か? -------。

        逃れることなく精一杯に苦悩する。そのことで、ドラマに深く重たい奥行を与えている。といって、サスペンスがそがれることはない。ネルソン・デミルの力業である。

        物語は、養成学校の発見からその調査、そこに拉致された主人公を救出するための無謀な作戦貫徹まで、緊迫感をはらんで疾走していく。


        >> 続きを読む

        2018/01/17 by dreamer

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      わたしのせいじゃない せきにんについて

      二文字理明 , StenbergDick , Kristiansson, Leif

      岩崎書店
      4.0
      いいね!
      • スウェーデンの絵本だそうが、大人も、というより大人こそが、しっかり考えるべきものがつきつけられている。

        はじめは、学校のいじめについて、クラスの子たちがそれぞれに、自分は関係ない、自分のせいじゃない、ということをそれぞれにひとりずつ述べている。

        やがて、場面が切り替わり、絵ではなく写真になって、世界中の内戦や戦争や飢餓や核兵器の写真が載っている。

        そう、私たちのひとりひとりが、他人のせいや関係ないことだとせずに、どの問題も自分の課題として受けとめることが、唯一の、誰かこれ以上嘆き悲しむ人をつくらず、少なくしていくための道なのだろう。
        >> 続きを読む

        2013/06/06 by atsushi

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      きんぴか

      浅田次郎

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 敬愛する作家・浅田次郎原作の「きんぴか」。このピカレスク・ロマンの悪漢小説は、過去に傷を持つ男たちが、世間の不正を懲らしめる痛快作だ。

        組のために13年の懲役に服し、そのあげく、様変わりした組に冷遇された伝説のヒットマン「ピスケン」。湾岸戦争への自衛隊派遣に反対して一人で反乱を起こすが、自決に失敗して自衛隊を追放された、怪力無双の元自衛官「軍曹」。首相候補と目されながら、上司である代議士の収賄事件の罪を被り、将来を棒に振った元大蔵官僚「ヒデさん」。

        この過去に傷を持つ孤独な男たちが、一人のマル暴刑事の導きで出会い、義にもとる世の中に対して戦いを開始する。手始めは、ヒデさんに罪を被せて知らん顔の代議士からだ-------。

        生まれも育ちも考え方も異なる、この魅力的な三人の男たちが、お互いに己の我をぶつけ合いながらも絶妙のコンビネーションで、世間にはびこる悪や不正を懲らしめるエピソードの数々が、実に痛快に描かれていくのです。

        そして、それらのエピソードは、単に痛快なだけではなく、本物と偽物の違いをはっきりと、実に明瞭に教えてくれるのです。

        "嘘や金や数"、そういう借り物の力を己の力だと錯覚している「強者」の空虚さが、"義や矜持や信念"を備えた「弱者」との対比により、鮮明に暴かれるのです。

        彼ら三人が、魂をさらけ出す場面の切なさなど、浅田次郎の冴え渡る筆を堪能できます。

        この作品は、彼の代表作であるシリアスな「蒼穹の昴」とは対照的に、硬軟取り混ぜた作品ですが、この路線は彼の得意とするところでもあり、読後の爽快感は非常に爽やかで、日常生活の中での漠然としたモヤモヤ感を吹き飛ばしてくれます。
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        2017/09/02 by dreamer

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      鉄のドンキホーテ

      原哲夫

      創美社
      2.0
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      • 鉄のドンキホーテ 第1/全2巻

        北斗の拳で有名な原哲夫の連載デビュー作「鉄のドンキホーテ」を含む短篇集。

        それぞれ全く別の題材の短編集だが、やはり「北斗の拳」が突出して可能性を感じさせる。

        少年期の大ヒットマンガ「北斗の拳」。
        思えば、当時「キン肉マン」、「キャプテン翼」と御三家状態で、週刊少年ジャンプを牽引していた人気作品である。

        この本には、表題作に加え、北斗の拳の前身となった同名読み切りマンガも収録されている。

        「北斗の拳」が、原作:武論尊。作画:原哲夫というコンビ制作なのは知っていたが、この前身の段階では、武論尊は参加していないため、彼が担当していたのは原作ではなく、その後のストーリーで有ったことを初めて知った。

        面白いのが前身では、現代を舞台にしていること。

        「思えはもう死んでいる」みたいな名セリフは既に登場しているのだが、核戦争後の荒廃した世界で放たれるのと、現代の犯罪組織を相手にするのでは、随分雰囲気が違うものだと思わされた。

        ちなみに表題作は、原哲夫の連載デビュー作と言うことだが、人気が出ずに打ち切りの憂き目に有ったようだ。

        人気マンガ家の下積み時代の作品だと捉えれば、これにも見るべき点は有るではないかと思う。

        他にも幾つか短編が収録されているが、どれも言及に値するものではない。

        ◆鉄のドンキホーテ 2
        http://www.dokusho-log.com/b/4420137673/
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        2013/04/08 by ice

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      森鴎外全集

      森鴎外

      筑摩書房
      カテゴリー:作品集
      5.0
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      • 『森鴎外全集6』(森鴎外)<ちくま文庫>読了。

        作品を読むのに、漫画化されたものや映画化されたものや、「五分で読める」ようにまとめられたものを読むだけですませて何が悪いか、という意見がある。

        わたしはその答えとして「表現」というものを用意していた。
        そして、この作品を読むことで、もう一つ「リズム」という答えも挙げることができると思うようになった。

        とにかく森鴎外の作品はリズムが心地よい。
        なんということもない内容でも、彼のリズムに乗せられてドンドン読み進めてしまう。
        そしてようやく、いつの間にか疲れていることに気づく。

        このリズムを感じるのは個人的な体験なのだろうか、普遍的な体験なのだろうか。
        「森鴎外の史伝は退屈なので覚悟を持って読んだらいい」というコメントを見かけたことがあるので、おそらく普遍的なものではないのだろう。
        もしそうだとすると、万人にお勧めすることはできない。

        この作品に登場するのは、名前もようやくか細く伝わっているだけの人たちだ。
        しかも何か特別な事件に関わっているのであればまだいいほうで、多くは自らの心の声に従って自分のなすことをしたまでの人々である。
        それでも彼らの行為と運命とが織りなす人生が、わたしには興味が深い。
        もし、そのあたりに興味をもつ方がおられたなら、わたしはこの作品の一読をお勧めしたい。

        全集のうちの一つだけを読むのが敷居が高いようであれば、岩波文庫から『渋江抽斎』が一冊で出ているので、それだけでも読んでみてはどうかと思う。
        まだ全集をすべて読んだわけではないが、『渋江抽斎』は鴎外の史伝の粋だと思う。

        全集の1を読んだときから森鴎外が好きになる予感がしていたが、この作品でそれが確固たるものになった。
        彼は本当に天才だと思う。
        >> 続きを読む

        2019/02/04 by IKUNO

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      泉鏡花集成〈3〉 (ちくま文庫)

      泉 鏡花

      3.0
      いいね! Tukiwami
      • 【読み散らしてしまったのかも……】
         大変個人的な事情なのですが、この4月に転勤がありまして。とってもばたばたとしておりました。
         その時期ではありましたが、泉鏡花も読んでいました。
         ですが……。短時間で切らざるを得ない読書を続けたこともあり、これは読み散らしてしまったかなぁと、後悔しきりです。
         いえ、読んではいるつもりなのですが、いつもよりもぐっと来ることがなかった、というか、私が感じられる状況になかったのかもしれません。
         何だか、もったいないことをしてしまったのかなぁと、反省しきりです。
         
         いつもながらに、泉鏡花の作品は、この巻に収録されている作品でも唐突な終わり方をするように感じます。
         ラストが非常に軽い。
         中間部分の厚さに比べたら薄すぎるように感じてしまいます。

         ですが、その中間部分の描写にはさすがに光るところは沢山あるんですよね。
         なので、この落差がもったいない(と、言ってはおこがましいのですが)と感じてしまうのです。
         大体は、最後に、死んで終わっちゃう。それも本の数ページで。
         これはちょっと辛いと感じます。

         逆に、例えば、着物の柄や素材、その風情などの描写は卓越しているようにも感じます。
         大変、美しく、目に見えるように描いているのでは?(私は、和装のことは全くわからないので、何の価値もない感覚での物言いなのですが、分からない人にも、その雰囲気が伝わるような描写だと感じます)。
         
         泉鏡花を全て読んでから語るべきことなのかもしれませんが、ここまで、集成3巻を読んだ感想としては、泉鏡花はストーリー・テラーではないのかもしれないということです。
         いや、でもね、「高野聖」なんかはストーリーあるよね~と思いますし、ここまで読んできた中でも沢山のストーリーは語られてはいるのですが、その処理が決して巧いとはあんまり、今のところ思えずにいます。
         つまりは、ストーリー。テラーとしての魅力よりも、もっと違う魅力が、鏡花を読ませる魅力ではないのかと、愚考している次第です。
         
         この辺りの、みなさんの鏡花論、感想を聞かせていただけたらなぁと思っています。
         求む!コメント。
        >> 続きを読む

        2019/05/08 by ef177

    • 2人が本棚登録しています
      シェイクスピア全集

      松岡和子 , ウィリアム・シェイクスピア

      筑摩書房
      カテゴリー:戯曲
      3.5
      いいね!
      •    狂ったのではない、狂っているのだ

         一週間ほどまえ、久しぶりに「あのひと」を見かけました。ええそうです、あのあえかなるお方です。この歳になってようやく、ベアトリーチェへのダンテの想いを信じることができるのかも……しかしウェルギリウスは? 先生! 先生はどこに居られるのですか! あとは、沈黙。それにしても佳麗でした。きっと日本じゅうの美をよせあつめても、いいや足し算の美ではないんです。日本画家の松井冬子さんから主張のつよい美をのぞき、異国チックな美をのぞき、ゾッとさせられる眼力をのぞき、華美な衣服や化粧の嗜好をのぞき、たぶん画力をのぞき、生活の疲れをやさしく添えれば……いや野暮なことはよしましょう。大切なことは僕がどう思ったかです、ちょうど『万葉集』と福永武彦の『海市』を読んでいたせいか、こんな歌が出来あがりました。

         われはもや 安見児見たり 皆人の 得難にすといふ 安見児見たり
                              素頓狂原 鎌足

         まるですぐれた藝術作品に接しているみたいで、遠くのほうからマーラーの交響曲が聞こえてきそう。そして気持ちのいい夢心地な不安に包まれる。果たして彼女は忙しなく去ってゆく。しかし、どうしてだれも気づかないのだろう? スマホばっかり見ているから? たとえ不忍池にオフィーリアが浮かんでいたとしても、われわれはきっと気づかないだろう。おそらく他のものを探しているだろう。狂ったのではない、狂っているのだ。あとは、沈黙。

         ということで、『ハムレット』を読んでみることにしました。いまならもっと愉しめると思ったからです。僕が思うに……『ハムレット』はやはり失敗作といってもいい。少なくともよく出来た芝居ではない。いつまでも芽を出しつづける種を播きすぎました。これは失敗です。もちろんここでの失敗とは、サミュエル・ベケットの推奨した、彼がもっとも価値を置いた意味ではありますが。
         ところで、ハムレットは正気だったのか、それとも狂気にかられていたのか。これはよくわかりません。わたしにわかることは、ハムレットが人間らしさの最後の砦を失わなかったことで、おもしろいことにこれはドン・キホーテにも当てはまります。ホレイショーといっしょにいるときのハムレットは騎士道への志を失念しているアロンソ・キハーノさんなんですね。しかしこれらが何を暗示しているのかは不明です。
         何度読んでも驚かされるのが、第三幕第一場の冒頭の、有名なハムレットの長台詞。ここにくるとドキッとして、いままで観たことのない芝居がはじまる予感がするんですね。オーケストラでいうなら様々な楽器が出そろって、その楽曲でしか鳴らない音がにわかに鳴りはじめる。この戯曲のいわゆる砂時計のくびれの箇所なんです。ここを意識すると読みやすいと思いますよ。
         それにしてもオフィーリアが可哀想すぎる。『ハムレット』を読むとかならず僕は落ち込みます。憂色につつまれる。そして、じぶんの愛する人はおなじ徹を踏んでほしくないと祈る。狂っているのだろうか? 残念ながら、あとは、沈黙。
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        2016/07/24 by 素頓狂

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      謝々!チャイニーズ 中国・華南、真夏のトラベリング・バス

      星野博美

      情報センター出版局
      カテゴリー:アジア
      3.0
      いいね!
      • 紀行ものを読む度に、若くて自由な時間がいっぱいある時にもっと旅行行っとくんだったなぁと思ってしまう。台湾とマカオ以外の中国圏には興味が無いし、これを読むと更に中国人相手にイライラする事になりそうだ。 >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

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      聖書 新共同訳
      (財)日本聖書協会
      カテゴリー:聖書
      5.0
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      • もうずいぶん昔に買って、長い間本棚に置きっぱなしだったのだけれど、最近またよく読むようになった。

        本当に、すばらしいと思う。

        この新共同訳の版には、旧約聖書続編、つまり普通の聖書には収録されていない、シラ書や知恵の書やトビト書などの、第二正典と呼ばれるものも収録されている。
        これらもとても面白い。

        繰り返し、一生楽しめる、すばらしい一冊と思う。
        >> 続きを読む

        2013/07/27 by atsushi

      • コメント 5件
    • 1人が本棚登録しています
      かえるとカレ-ライス

      長新太

      福音館書店
      2.0
      いいね!
      • 単純なお話でわかりやすいが、絵に面白みはない。

        2015/10/28 by ponnu86

    • 2人が本棚登録しています

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