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1996年11月発行の書籍

人気の作品

      殺戮にいたる病

      我孫子武丸

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! ryoji
      • うわぁ...完全にやられた。。ちょっと頭が混乱してる。

        殺人者、息子を犯人だと疑う母親、事件を追う元警部と被害者の妹、の3つの視点でストーリーが進んでいく。スリリングな展開で最後の方ははやく読み切ってしまいたくてページがめくるのももどかしく、喉がすごく乾いた……そしてあのラスト。
        完全に筆者の思う壺。視野が狭くなってました。ホント呆然。
        すぐにネットで解説されているサイトを検索してしまった。まぁ正直ちょびっとズルいなぁと思ったけれど、伏線には唸るしかないし、もう1度はじめから読みたくなる。

        自分は大丈夫だったけど、人によってはグロさが受け付けないかも。グロいし、性的に気持ち悪いし不快になる描写も多い。

        レビューを考えてる今もちょっとまだ落ち着けてない自分がいる。ホント読後の余韻がすごい。

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        2017/05/28 by ねごと

    • 他13人がレビュー登録、 45人が本棚登録しています
      7つの習慣 成功には原則があった!

      川西茂 , CoveyStephen R. , SkinnerJames J

      キングベアー出版
      カテゴリー:人生訓、教訓
      4.8
      いいね! tomato Shimada chao
      • 一つ一つが明瞭で解りやすく書かれている。

        実際に行動に起こしてみようと感じた。

        2016/10/14 by mottyan

    • 他7人がレビュー登録、 37人が本棚登録しています
      Banana fish

      吉田秋生

      小学館
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.2
      いいね!
      • BANANA FISH 第1/全12巻

        自身は経験していないものの、間接的に受け続けるベトナム戦争の呪縛に苦しむ少年。

        そこかしこに犯罪の匂いがし、また本流も麻薬絡みなのだと思う。フィクションとしては純粋に面白い設定で期待が持てる。

        高校時代に女子が回し読みしていた黄色いマンガ。

        完全に少女マンガだと思っていたので当時はノーマークだったのだが、読んでみると意外や意外、想像していた内容とは全く違うハードでタフなストーリーだった。

        最初のコマからベトナム戦争。突然、味方が銃を乱射するシーンから始まる。

        そして時代は流れ、アメリカ本土。
        ギャングの親分からも一目おかれる少年グループのリーダー、アッシュを中心に展開する。

        死にゆく男に託された秘密のせいで襲撃されたアッシュだが、仲間を殺され、逆襲に転じようと追跡した先に待っていたのは、まさに追っていた男の死体。
        何者かにハメられて殺人容疑で服役することになる。

        服役中に知り合ったのがマックス。
        アッシュにはベトナム帰還兵である兄がおり、どうやら、ベトナムでしっかりと中毒者になってしまったらしく、今でも満足に生活することができない。
        マックスはベトナムでアッシュの兄貴と友人だったらしく世間の狭さを感じるとともに、現在の兄の境遇を逆恨みもする。

        キーワードは「BANANA FISH」
        サリンジャーの小説に出てくる魚の名前らしいが、この作中の現時点では麻薬に関係した組織または個人名ではないかと言う扱いになっている。
        しかし、どうも特殊な麻薬そのものを指すように思えて仕方がない。

        日本から取材で訪れた記者と助手が登場するのだが、どうも世界観をブチ壊しているように感じられるのが残念だ。

        ベトナム戦争、麻薬に児童ポルノ、殺人も当たり前のように発生する極めて荒んだ世界観であるが、その分グイグイ引き込むパワーがある。
        >> 続きを読む

        2013/07/26 by ice

      • コメント 9件
    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      小説上杉鷹山

      童門冬二

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 成せばなる成さねばならぬ何事も、という言葉が、リズムに乗って頭から離れなくなっているが、この言葉をしゃべったとされる上杉鷹山なる人物を知らないので読んでみた。
        主役である上杉鷹山は、素直で正直で清廉潔白、民衆を愛して、改革のアイディアも出し実践するという、非常にシンプルな善玉の人物造形であり、読みやすかった。ただやはり、あくまで「小説」と銘打っているだけあり、史実を元にしたにしているとは思うがどうもきれい過ぎて創作らしい気がした。それに対して、悪口言ったり嫌がらせをし、改革の足を引っ張る改革反対派や、手にした権力に溺れてしまう執政こそが、人間臭くて、小説の魅力を高めている。私のような凡人は、上杉鷹山に憧れながら、改革反対派や執政の気持ちもありそうと感じ身近に感じているところである。
        分厚いと思ったが、登場人物も多くなく魅力的で、話もシンプルで難しくなく、時代小説だが非常に読みやすかった。
        >> 続きを読む

        2015/11/07 by harubou

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      レキシントンの幽霊

      村上春樹

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 不思議で、底なしの怖さを秘めた七つの短編集。
        インパクトが強いというよりは記憶に残るかんじで、何か心に引っかかって様々な感情を与えてくれます。
        どの物語も読了後の余韻がものすごい。。

        ●緑色の獣
        きらきらと光る緑色の鱗に覆われた獣。
        間違いない、私の考えている事がこいつには全部わかるのだ。

        得体のしれないものが現れた恐怖から一転、女が圧倒的有利で物語を終えます。
        人はどこまで残酷になれるのか・・・
        というより、女性はどこまで残酷になれるのか、かもしれません。

        ●沈黙
        できれば忘れてしまいたい、大沢さんがボクシングを習い始めた頃の、青木を殴った記憶。
        十代にして世間をわたっていくコツのようなものを身につけている青木。
        大沢が青木を殴った4年後、復讐の機会を伺っていた青木はある行動に出ます。

        人間の心理描写がとても恐ろしいと感じました。
        「僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、そのまま信じてしまう連中です。自分では何も生み出さず、何も理解していないくせに、口当りの良い、受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です」
        大沢さんの話はこの後も続くのですが、突き刺さります。
        共感もします。
        自分が取っている行動次第で、大沢に、青木に、周りの連中になれます。
        当人たちの記憶に残ることでも、周りの連中はそのうち忘れてしまうだけ。記憶からなくなってしまいます。
        残酷な話です。
        でも、ありふれた光景だと思います。

        ●トニー滝谷
        トニー滝谷の孤独。
        父親の話から始まるのですが、父は人としてのあたたかみが欠如している印象を受けます。
        彼自身も習慣として孤独に馴染みます。
        そんな彼も愛を知り、結婚をします。
        しかし妻も父も、立て続けに亡くなりました。
        彼の周りには誰もいない、彼自身も誰かを求めたりはしない。
        悲しいまでの完全な孤独が描かれています。


        7編すべて良かったのですが、特に心に残った3つを上げてみました。
        春樹さんの惹きつけられるストーリーと、文章の心地よさでさらっと読むことができました。
        >> 続きを読む

        2017/05/10 by あすか

      • コメント 6件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      神の拳

      フレデリック・フォーサイス , 篠原慎

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!

      • 国際謀略小説やスパイ小説の作家には、ジャーナリスト出身の人が多いと思う。
        パズラー系の作家に比べて、鋭敏な現実感覚や旺盛な取材力が要求されるからだろう。

        特に今回読了した「神の拳」(上・下巻)のフレデリック・フォーサイスは、元ジャーナリストの経験をフルに活かして「調査報道小説」とも言うべき、新しいスタイルを作り出したと思う。

        「ジャッカルの日」「オデッサ・ファイル」「戦争の犬たち」で世界的なベストセラー作家となり、一度引退宣言をした後も、「悪魔の選択」「第四の核」「ネゴシエイター」-----と精力的に作品を発表し続けたんですね。

        1990年3月20日-----火砲の天才設計家ジェラルド・ブル博士がプロの手にかかって暗殺された。
        その後、ヨーロッパ中からイラクが架空の目的で自国に輸入しようとしていた部品が、次々と摘発されたのだった。

        それらの部品は、ブル博士がイラクのために開発していたスーパー・ガンのものだと推測された。
        そして、湾岸戦争が勃発。湾岸戦争が始まり、戦争の陰に隠れてしまったスーパー・ガン計画の裏にあったイラクのある陰謀を、イギリス特殊部隊SASの一人の軍人を主人公にして、フレデリック・フォーサイスが描いたのが、この「神の拳」だ。

        この「神の拳」は、潜入するSASの兵士と、後方で情報を分析する学者を主なストーリーの柱にして、湾岸戦争を舞台にイラクの核にまつわる秘話を描くという趣向になっているんですね。

        湾岸戦争という出来事を、膨大なデータを駆使して重層的に描くフレデリック・フォーサイスの手腕には、いつものことながら感服してしまうが、ただ惜しむらくは、物語と中の人間ドラマは完全に膨大なデータの中に埋没してしまっているんですね。

        物語の展開と人間関係が、少しご都合主義的すぎて、読む者の興を削ぐ結果になってしまっていると思う。

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        2018/04/25 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      大人問題 おとなは・が・のもんだい

      五味太郎

      講談社
      カテゴリー:教育学、教育思想
      5.0
      いいね!
      • 絵本とか言葉図鑑とか、とっても自由で大らかな五味さんの本(子ども向け)は知っていたし好きで買っていたけど、こんなエッセイも出していたんだ。

        図書館で立ち読みしていてはげしく共感し、「さらに・大人問題」と一緒に2冊借りてしまった。

        子どもの問題って実は「大人」の問題。さらに学校の問題は学校という「システム」の問題。

        学校、教育委員会、文科省・・・ 不完全な人間の作った不完全なシステムの矛盾・問題。

        (本当の教育をしたくても、今のシステムでは思うように出来なくて悩み苦しんでいる教師がたくさんいるのです)

        大人が子ども(人間)というものをきちんと理解していないことや(大人の都合で見ている)
        子どもを大人の思い通りにさせよう、(問題のある)システムに合わせようとすることが問題なのです。

        人間は一人ひとり違っているもので、自由・平等であり、評価されるために生きてるわけでない。大人(世間、社会)の都合でなく「自分」の人生を自分が幸せだと思って生きていけるように教育はなされるものなんだと私は思う。 

        ・・・まあ 五味さんは 皮肉も込めて面白可笑しく書いているので 肩がこらず気楽に読めます。
        >> 続きを読む

        2013/01/13 by バカボン

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      天使がくれた時計

      笹野洋子 , Evans, Richard Paul

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      •  「クリスマス・ボックス」「天使がくれた時計」「最後の手紙」と続く3部作の2作目です。

         クリスマス・ボックスよりずっと物語に深みがあり、
        単純に小説として面白かったです。
        本作だけで十分満足できる内容ですが、
        1作目を読んでいると2作目の世界がより広がる感じはします。
        逆に1作目は2作目のためにあるストーリーといってもよく、
        あれ1冊のためなら特に読まなくても良いという印象は変わりませんでした。

         ところで、涙腺が弱いと自覚する私ですが、
        このシリーズは期待に反して まだ一度も泣けていません。
        なかなか読ませるストーリーですし、微笑ましいシーン、
        感動的なエピソードも含まれますが、なぜだか魂がふるえません。

         人を許すこと、どのような人間になるかを自分で選択すること、
        などテーマは多彩ですが、メインテーマは「親から子供への愛」です。
        それをことさらに素晴らしいものだと訴えるメッセージを理解は出来ても、
        あえて声高らかにいうのってどうなの? という感じがするのです。

         そんな訳で、いいお話だとは思いますが★3つです。
        >> 続きを読む

        2015/02/01 by kengo

    • 1人が本棚登録しています
      吉村作治の古代エジプト講義録〈上〉 (講談社プラスアルファ文庫)

      吉村 作治

      4.0
      いいね!
      • エジプトというと… 
        ピラミッド ミイラ スフィンクス…
        砂の下には まだ見ぬ黄金がうまっているのではないか?
        そんな どこかの映画でみたイメージだけが先行していた私。
        著者にしても よくTVでみる教授。くらいのイメージしかなかった。

        そんなミーハーなイメージはともかく 

        エジプト。

        なんだかその響きだけでワクワクするけど
        どんな人たちが どんな考えで 暮らしていたんだろう?
        どうやって今世紀にのこるあの建造物を作り上げたんだろう? 
        そういう素朴な疑問に 学問的に答えてくれる1冊です。

        実際に14分の1サイズの小さなピラミッドを作ってみたけど 
        石材の下にコロをしいて 転がして石を引き上げたなんて 無茶だ!
         引き上げるどころか 滑り落ちる!
        …だ、そうです。

        身体をはって考古学にとりくんでいる現場を垣間見れる本。
        話言葉で書いてるので 堅苦しさはありません。
        図画も多く 楽しめます。
        そして それでもわからないものはわからない と言っている誠実さが良い!と思われました。
        >> 続きを読む

        2015/06/24 by nekoya

    • 1人が本棚登録しています
      封神演義

      藤崎竜

      集英社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 面白かった。次巻も読みたくなった。ちなみに中国人の感想も聞いてみたい。

        2016/01/28 by こいこい

    • 3人が本棚登録しています
      ナイン

      あだち充

      小学館
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • あだち充王道の野球漫画。
        H2よりも全然前、
        タッチよりも前の作品ですが
        初々しいというか青臭いというか
        作品的にはこれが一番青春していて
        私は好きです。
        >> 続きを読む

        2011/06/13 by RZ350

    • 1人が本棚登録しています
      ナイチンゲール "戦場の天使"とよばれたイギリスの看護婦

      真斗 , 黒沢哲哉

      小学館
      カテゴリー:個人伝記
      5.0
      いいね!
      • 懐かしいですね。小学生のころ何回も読んで泣いてを繰り返した、今でも鮮明に記憶にある物語です。
        女として見下される時代に、看護師として活躍した女性のお話です。多くの苦難を乗り越えて、最後には多くの賛同者ができるというものですが、この実話に心を打たれて看護師になりたいと思った時期もありました。
        現実はとても苦難の多いもので、思ったこととまったく違う方向へ流れることもありますが、この本を読んでいつか願うことは努力によって現実となることを学びました。そしてこんな強い女性になりたいと思える実話です。
        >> 続きを読む

        2015/06/08 by r-nn

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    • 2人が本棚登録しています
      楽天のススメ

      原田宗典

      小学館
      5.0
      いいね!
      • 今回は、読んでいる内に「ハラダ君って・・・ 仏陀?」って 何度も思ってしまった。

        お釈迦様は、悩める青年って感じのちょっとクライ人だったらしいけど悟ってからは (ハラダ君ほどじゃないにしても)前向き楽天お気楽?な考え方になったみたいなんだな。

        つまり、仏教の教えと重なるところがいっぱいあって「うんうん そうだそうだ そのとおり」と思わず声に出しながら読んでいった。

        生きるのが楽になる、般若心経の隣に?置いておきたい本。
        >> 続きを読む

        2013/01/18 by バカボン

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      きもの

      幸田文

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      •  ふらっと始めた読書ログ、楽しくなって来たさなか、そろそろ弾が尽きてきて、浅学菲才の我が身を恥じ入る。
         いや~、三月が去りましたね。もう四月。来月になったその時、わたしは「知命」に近づきます(四捨五入したら知命になる)。けどね、この頃腰を入れて本を読むようになりました。将棋と競馬とアニメは止めて、散歩と読書が生きがいの中年に戻ろうか。あ、4月公開のコナンの映画は見なきゃ。やっぱり止められないかも。
         今日は幸田文の『きもの』。わたしは取り上げる本に困った時、とりあえず好きなものを想像する。それが着物姿の女性だったわけ。単純な男でしょ。「きょうの料理」で時々お見かけする大原千鶴さん、彼女の着こなし方がこれまた凄い。着物姿で生まれたのではないかしら。大体、京都の女性、いや日本の女性は着物が似合う。『細雪』の四姉妹が洋装ばかりじゃ拍子抜けするでしょう。やっぱり和服なんだ。和服美人バンザーイ。
         よし、字数は稼いだ。ついでに作品の紹介も少しだけ。
         とその前に、幸田文の小説を一つ読むなら、『流れる』を読んでみて欲しい。いろいろ読むつもりなら『きもの』から入って結構、それで見限るのも個人の自由。
         『きもの』は、幸田文が残した最後の長篇小説。未完のまま遺稿となり、死後出版された。自伝的性格がとてもつよく、いわゆる私小説と見なすこともできる。しかし、解説の辻井喬が指摘するように、狭い生活を細やかに描いたのではなくて、生活の背景にある社会性や歴史性を意識した、ヨーロッパの自伝的小説の衣鉢を継ぐものである。
         殊に、「着る」ことに悩みながら成長していくという趣向がおもしろい。こういう趣向、とりわけ趣味の良し悪しが物をいう小道具、ないし、生活文化は長篇小説を豊かにします。バルザックが得意とするところですね。登場人物では祖母がいい。るつ子(主人公)のよき理解者で、万金に値する知恵を授けてくれる、一家に一人は欲しい人。
         着物が買えない男子諸君(わたしもだが)、これを意中の人に贈るのはどうだろう? それで仲が拗れても責任は持ちませんが……。
        >> 続きを読む

        2015/04/02 by 素頓狂

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      ラブ・イズ・ザ・ベスト

      佐野洋子

      新潮社
      3.0
      いいね!
      • 自分で購入した記憶はないが自宅にあった本。
        「百万回生きたねこ」の作者のエッセイ。
        薄いのもあったけど、なんでか先に先に読みたくなった。
        時代が1つ古い感じで、何を言いたくてこの一文があるにかな?ということが多かったが。
        >> 続きを読む

        2015/07/25 by nananann55

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      全国アホ・バカ分布考 はるかなる言葉の旅路

      松本修

      新潮社
      カテゴリー:方言、訛語
      4.0
      いいね!
      • テレビ番組「探偵!ナイトスクープ」に寄せられた一通の投書。
        ”大阪の人は「アホ」と言い、東京の人は「バカ」と言う。ならば、その境界は?”

        バカバカしくて面白い、という事で、調査開始。
        東京駅から東海道を西下し、「アホ」と「バカ」の境界線を探る。

        が、そこで予想外の出来事が起こる。
        名古屋駅前で第3の言葉「タワケ」が出現したのだ。
        また、番組出演者から九州では「バカ」を使うという証言も出る。

        「アホ」「バカ」の分布は東西で単純に二分割されるものではなく、もっと複雑らしい。
        番組自体も予想以上の反響があり、「アホ」「バカ」分布の調査はさらに大掛かりに。
        全国を対象にしたアンケートも実施した。

        その結果、見えてきたのは様々な種類の人を罵倒する(あるいは逆に親愛の情を示す)言葉の分布。
        そして、その様々な言葉は、京都を中心とした波紋のように、何重もの同心円状に分布していた。

        それは民俗学者の柳田國男が「蝸牛考」で提唱した「方言周圏論」そのものであったのだ。

        当初、番組の1企画であったものが、放送終了後も著者は、継続調査し、方言に関する学会で発表するまでになる。
        本書は、のべ3年にわたる「アホ」「バカ」調査の過程と結果をまとめたもの。

        カバーの裏に「全国アホ・バカ分布図」がついている。
        「アホ」「バカ」という言葉ひとつを取り上げただけでも、日本各地で様々な表現の仕方がある、というは本書で初めて知った。
        この分布図を見て、「アホ」「バカ」表現の様々な種類に思いを馳せたり、自分が住んでいた地域では、どんな言葉が使われていたのかを探すだけでも面白い。

        ただ、すべての言葉が「方言周圏論」で説明できるものではないだろう。
        言葉の種類によっては、ある場所(街道、川や山脈など)を境にキレイに分かれているものもあるかもしれない。

        例えば、言葉ではないが、うどんのつゆの関東風と関西風は関が原が境界らしい。
        関が原は中山道・北国街道・伊勢街道の交差する場所で、大軍が集まりやすい場所であったため、「天下分け目の戦い」の場所になったが、同時に物流の分岐点(もしくは交差点)でもあったためらしい。
        言葉の分布にも影響を与えていそうな気がする。

        「全国アホ・バカ分布図」は、そういう想像も広げさせる。


        ところで、全国各地の「アホ」「バカ」に相当する方言に共通するものは、直接、人を罵倒する表現ではなく、何かに例えるケースが多い、というもの。
        間抜けな(と考えられていた架空の)動物に例える、仏教の用語を用いて、中身の空虚さを表すなどの例がある。

        昔、新聞記事か何かで、恋人に会えない苦しい気持ちを着物の帯をきつくしてしまった事に例えた和歌を欧米の人に紹介したところ、「なぜ、直接、”苦しい”と言わないのか」という反応が返ってきた、という記事があったのを(おぼろげな記憶だが)思い出した。
        「婉曲的な表現」を好むのは日本人の国民性なのだろうか。
        他の国の「アホ」「バカ」表現と比較すると、文化の違いが明確になったりして、面白いことだろう。

        とにかく、こういう「庶民が普通に使う言葉」にこそ、お国柄が出てくるのだと思う。
        だが、このような言葉ほど、今回の調査のような事がない限り、注目されることもなく、使われなくなるとひっそりと消滅してしまう。

        建築家ミース・ファン・デル・ローエは
        「神は細部に宿る」
        と言ったそうだが、
        「神は”どうでもいい事”に宿る」
        とも言えそうだ。

        あくまで「ときどき」ではあるが。
        >> 続きを読む

        2012/09/29 by Tucker

      • コメント 7件
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      クリスマスの木

      Salamon, Julie , 中野恵津子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! Moffy
      • 後一ヶ月でクリスマス。
        クリスマスの出来事を綴った物語かと思いきや、クリスマスの前準備に関連するお話でした。
        主人公はクリスマスの為の立派な木を探していた。
        ついに「これだ」という木に出会う…が、その木はある女性の「友人」であった……

        一人の少女(?)とドイツトウヒ「トゥリー」の友情を描いた一冊。
        返事も感情表現もできなかったが、独りぼっちだった彼女の心に、「トゥリー」はしっかり寄り添ってくれた。
        このような「無言の友情」もあるんだなぁと思いました。まだそれがどういったものなのか、今の私には言えないけど。いつか分かる日がくるかもしれない。

        「返事も感情表現もできなかった」と述べたが、実はそうでもないかもしれない。
        彼女の愛情があったからこそ、「これだ」と思わせるような立派な木になれたのだろう。
        そして、「トゥリー」を手放した彼女もすごい。
        もちろんずっと一緒にいて、傍におきたかったのだろう。でも、それ以上の、自分自身の利益を考えた上でない大きな思いやりがあった。
        だから「トゥリー」は輝けた。その木の「人生」の終わりに、多くの人にぬくもりを届けられるクリスマスツリーとして。
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        2017/11/20 by deco

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      大暴風〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

      ジョン バーンズ

      4.0
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      • ジョン・バーンズの「大暴風」(ハヤカワ文庫SF上・下巻)の「北極海を貫いたミサイルが邪悪な嵐を呼びよせた------!/2028年の地球を襲う巨大ハリケーンの恐怖!」(上巻)、そして「神の領域に達したハリケーン、人類生存の鍵は宇宙にある?/未曾有の災厄に立ち向かう人類の壮絶な闘い!」(下巻)という、実にワクワクするような惹句に魅かれて、このSF小説を読み始めました。

        そして、読み終えて思うのは、この惹句以上に、中身の濃い作品になっており、「大暴風」のタイトルもおとなしく思える程の迫力満点の作品になっていたということでした。

        我が日本のSF小説界のカリスマ、小松左京の「日本沈没」やチャールズ・エリック・メインの「海が消えた時」などを代表として、天変地異をシミュレートして極限状況に陥った人々を描くのは、SF小説のお家芸とも言えるもので、核戦争物も含め、かつては"破滅SF"と称されていたものでした。

        この「大暴風」は、そうした伝統を継承する出色の"地球壊滅パニックSF小説"になっていると思います。

        この物語の時代は2028年、シベリアに成立した独裁国家の基地へ、制裁処置として国連軍が撃ち込んだ一発のミサイルが、すべての引き金になるのです。

        北極海を貫いたそのミサイルが、氷と海に閉じ込められていた大量のメタンガスを解き放ち、気温と海水温を上昇させ、その結果、海面の水位が上昇して世界の都市が水没するばかりか、巨大なハリケーンが発生してしまうのです。

        そのハリケーンによる、春先から秋までに起きる世界中の大惨事を、様々な人物を絡ませた複数の視点で描くベストセラーの方法論の定石に加え、科学的なデータをたっぷりと盛り込んで、リアリスティックに描いていくのです。

        SFとしてのこの作品の魅力は、背景となる近未来の世界がきっちりと設定されている点だと思います。

        アメリカに戦術核が落とされていたり、国連が世界の主導権を握っていたりと、現在とは国家の勢力分布が変わった未来に、ヴァーチャル・リアリティ・ネットワークによって変貌したメディア社会のビジョンや、ハイテクのガジェットやら、"サイバーパンク"の遺産をしっかり生かしたアイディアを散りばめたうえ、物語の舞台を太陽系にまで広げたスケール感が、SF小説好きの私の興味を倍増させるのです。


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        2018/02/06 by dreamer

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      ゴールデン・オレンジ (Hayakawa Novels)

      ジョゼフ ウォンボー

      4.0
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      • 初めて読む作家ジョゼフ・ウォンボーの「ゴールデン・オレンジ」。なかなか洒落た小説だった。この本の題名は、物語の舞台になっているオレンジ郡ゴールド・コーストを、ひねってつけたものだと思う。

        「ゴールド・コースト」という地名は、アメリカ東海岸にもある。それをそのまま題名にした、ネルソン・デミルの小説もあったと思う。この地名のつく土地は、大金持ちの住宅地らしい。それで、いつも金持ちが絡んだ小説の舞台になるのだろう。

        この本の主人公ウィニーは、警官上がりの貧乏人だ。離婚して、別れた女房と娘の養育費を払っているからだ。しかも、娘は双子で、ウィニーにとっては養子なのだ。

        警官として15年間勤めたが、大金持ちのヨットに侵入した泥棒を捕まえる時に、高いところから落ちて椎間板ヘルニアとなり、そのために退職しなければならなくなった。

        そして、その後、フェリーの運転手となったものの、酒癖が悪く、あるクリスマスの日に一杯機嫌で船を出して、二百艘の船のパレードに向かって突撃し、突っ込んでしまう。

        こうして、ウィニーは飲酒運転の罪で逮捕されるが、同じ警官上がりの判事の温情で禁固5日、執行猶予付き、罰金千ドルを言い渡される。もちろん、警官の前歴のある男が刑務所に入ったら、無事では済まないからだ。

        ここで面白いのは、この判事がウィニーを呼んで、個人的に判決を言い渡した後、ウィニーに訊ねる。拘置所でおならをしたら、その音を聞いた他の囚人たちが何と言うか、知っているかと。

        ウィニーは知らないと答えると、「てめえ、まだヴァージンだな」と言うのさと判事が言うのだ。だから、酔っ払いたくなる度に、思い出せ。自分のおならの音が聞けるのが、どんなに素晴らしいことかと。こういう調子で、この物語は進んでいくんですね。

        ともかく、ウィニーは釈放されて、バーで性懲りもなく飲んでいると、テスというとびきりの美人に出会うのだ。彼女は、どうもウィニーに興味を持っているらしい。クリスマスの騒ぎは、もちろん新聞種になったから、それも不思議はないのだ。

        テスはこのあたりにたむろしている女の一人で、この連中は、ともかく金持ちの男を捕まえたがっているのだ。こうした女たちを"ホット・ママ"と呼ぶらしい。

        こうして、ウィニーとテスは次第に親しくなっていく。テスはウィニーを自分の父親のものだった別荘に招待する。その別荘の今の持ち主ワーナー・スティルウェルは、父親の親友だった男だ。テスの父親は、この別荘を遺産としてワーナーに残したのだった。

        このあたりから、この小説はいささか恋愛小説のような趣を帯びてくると同時に、謎が始まっていくことになる。テスとウィニーが馬で散策に出たところで、何者かに狙撃されるのだ。なぜテスが撃たれなければならないのか?-------。

        ウィニーはテスのために調査を始めることにする。調べていく中で、テスの父親は、自分が癌だと知って自殺している。テスの父親は大金持ちだったはずだが、テスはほとんどお金を持っていない。

        前の夫と離婚した後、今ではお金のことを考えなければならなくなっている。しかし、テスがお金に困らなければならなくなるほど、父親に金がなかったわけではないのだ。

        では、財産はいったいどうなったのか? ワーナーが何かを知っているはずだ。果たして、テスの父親は本当に自殺だったのだろうか?-------。

        それにしても、ウィニーは、かつてテスをどこかで知っていたような気がする。いったいなぜ、どこで?-------。ロマンティックな気分と謎解きが相伴い、物語は後半部に推理小説として急展開していくことになる。

        確かにこれは推理小説なのだが、誰も死なないという推理小説は、実に珍しいと思う。また、ヨットのような小道具の使い方が実に気が利いていて、登場人物にもそれぞれ必然性があって、割合によく構成された話になっていると思う。

        さらに、ウィニーの真面目さが、倫理を語るものとしての推理小説という面をきちんと表していて、上質のエンターテインメント小説になっていると思う。


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        2018/03/14 by dreamer

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      鬼道の女王 卑弥呼〈上〉

      黒岩 重吾

      4.0
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      • 作家生活の晩年に、精力的に古代史を舞台にした小説を発表した黒岩重吾の「鬼道の女王 卑弥呼」(上・下巻)を読了しました。

        この作品は、卑弥呼が倭国を統一していく過程に、三国時代の大陸の状況を重ね合わせる構成が、史観と物語性の双方からみて、実に興味深い内容になっていると思う。

        物語は、戦乱を逃れて海を渡ったヒミコの父ミコトが、黄巾の乱が起こったため、帰国するところから始まります。

        作者の黒岩重吾は、ヒミコが使ったという鬼道は、大陸において反乱軍の精神的支柱となった"神仙思想"の流れをくむ"初期の道教"と想定しているんですね。

        つまり、日本に帰ってからヒミコが、邪馬台国を統一していく過程で起こる諸々の抗争は、こうした大陸からの先端思想と国内の旧勢力との文化的な対立を含んでおり、彼女の攻められなければ、他国を攻めないという姿勢は、墨子の"非攻"によるとの解釈をしていて、実に面白い解釈だと思いますね。

        このような作者の史観が示される中、この作品のもう一つの柱は、持てる可能性のために、神格化を余儀なくされたヒミコの人間的な飢餓感、生身の女としての苦悩であるように思う。

        ヒミコが、生涯で唯一、身体を与えた男ミチゴメが、彼女の神聖を汚すまいと宦官になるくだりは、まさに古代史版「春琴抄」ともいえるものだと感じましたね。

        作者は、二人の愛情と政治を巧みに物語に絡ませており、ラストでの狗奴国とヒミコ連合軍との対決に際し、ミチゴメがヒミコに最後の力を振り絞って、神託を得させる場面は、二人の純愛の勝利と終焉を描いていて、万感胸に迫るものがあります。

        特にこの場面には、女王の座が絶対神から象徴神へと変わりゆくことをも併せて、暗示する含みがあるのだと思う。

        公を支える文化と、個を支える愛情の力を、古代史の中に二つながらに活写した渾身の力作だと思う。


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        2018/03/12 by dreamer

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出版年月 - 1996年11月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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