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野上 豊一郎世阿弥
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▶風姿花伝,申楽談儀とならんで,世阿弥能楽論の精髄を今日に伝える3作品を収める.いずれも息子の元能,元雅に相伝したもの.能の作り方の要諦を語った「能作書」は,正式には「三道」といい,演者の心得を語った「覚習条条」は「花鏡」のこと.「至花道書」は,体系的稽古を説いて世阿弥の理論家としての面目を示す習道体系論. >> 続きを読む
2018/05/29 by rikugyo33
高階秀爾
高階先生の著書を久しぶりにパトロンという言葉に甘い誘惑のような魅力を感じていたがむしろ小姑のような、必要だけれども鬱陶しいものであった現代におけるパトロン現代アートで街を彩るのはなんと難しいことか日本でもたびたび報道を目にし専門的な助力なしに右往左往する行政に悲しくなる専門職に対価を、文化事業は御荷物ではない >> 続きを読む
2018/11/13 by kotori
篠田 節子
面白い!!篠田さん、こんな作品を書いていたとは。西暦2075年、成慶58年という時代の日本が舞台。国家主義カースト制により国民は特A級やC級などとランク付けされている。主人公は特A級で元最高裁の裁判官。合理化で仕事がなくなったが特A級のランクがあるためプライドが高い。先祖代々の土地に住んでいるが役人、高度土地利用法との闘いのなか家が壊れてしまいベイシティに・・・しかしそこの地下にレアメタルがあることがわかりまた移転を迫られる。その移転先がとんでもないところでと話がドンドン進んでいく。で、題名にもあるとおり核弾頭もでてきます。手作りですwその前に原発も手作りしちゃいます。(作中では原電と言ったり)子供たちもでてくるけどそれぞれいい役割をしています。小夜子、短く長い人生だったね・・・とんでもない話がすすんでいくけど妙にリアルでね〜昔々に読んだ筒井作品を思い出すような感じでした。篠田作品は結構読んでいるけどこれは僕好きですわー系統でいえばロズウェルなんか知らないが近いでしょうかね?文芸書、朝日文庫版、新潮文庫版があるけど文芸書と朝日文庫のカバーが好みです。いや〜面白くて一気にいけちゃいました。オススメですよ〜 >> 続きを読む
2016/02/25 by 降りる人
大槻ケンジ
のほほんシリーズの中で1番好きかも。全体のバランスがいい。のほほんと読めて、のほほんとした気分になる。D子さんとの悲しい別れ話を書いた後に、自分は性欲か父性愛をもってしか女性とつき合えないのだ、と自己分析する辺りがオーケンらしい。私もナミヘイとフネのように梅を見に行きたい。後半にオーケンのおすすめ本の紹介があり、読んでみたところどれも私好みの本だった。ただ、UFO系の本はなんだか怖いので未だに手をだしていない。 >> 続きを読む
2011/08/25 by Iris
山口雅也
外国から日本にやってきた探偵トーキョー・サムの第2弾。「巨人の国のガリヴァー」サムが巻き込まれたのは相撲の世界。多くの力士と知り合うが、その部屋ごとの対立から力士の殺人事件が。「実在の船」僧が打ち明けた私が殺したという告白から、サムがそこまでの経緯と後の出来事を。1話目は推理ものだが、2話目は哲学志向の道へと入っていく。これはさすがに求めてるものと違う。そもそもトーキョー・サムにやらせる意味があまりないと思う。残念な続編。 >> 続きを読む
2019/07/03 by オーウェン
柴田よしき
デビュー作に始まる"RIKOシリーズ"で、全く新しいタイプの警察小説を切り拓いた柴田よしきが、初めて本格ミステリで真価を発揮したのが、今回読了した「少女達がいた街」だと思う。裕福な少女と貧しい少女の入れ替わりがあったかも知れない火事、顔面にひどい火傷を負った孤独な記憶喪失の少女。容疑者であり、被害者であり、証人でもある少女という設定は、セバスチャン・ジャプリゾの「シンデレラの罠」を連想させるものがありますね。だが、柴田よしきは、この街=1970年代の渋谷を背景に「シンデレラの罠」とはひと味違う、青春への郷愁に満ちた傑作をものにしたと思う。孤独な少女がアマチュア・バンドと知り合って、ロック喫茶に出入りする渋谷。火事の現場から一人の少女が救出され、焼け跡にもう一人の少女と少年の死体が発見される。犯人はいったい誰だったのか?生き残った少女は本物なのか?そもそも、誰が誰を殺したのか?刑事になった一人の若者が、21年後に個人的にこの迷宮入り事件の捜査を試みることになる。大都会のなんともいえない、やるせない気分を受け継いでいる点で、この「少女達がいた街」は、むしろ"RIKOシリーズ"の系譜に繋がっている作品なんだと思いますね。 >> 続きを読む
2018/05/31 by dreamer
三木卓 , KingmanLee , CooneyBarbara
とても良い絵本だった。ほうっておいたらうまくいかない。願い事は自分でかなえるのよ。そう母親に言われて、友達を探すために遠いところまで出かけていくピーター。結果は、当初思っていたのとはかなり違う結果だが、やはり多くの友達が見つかったのだと思う。人生、自分から動くことが大切だし、すでに恵まれていることもあるし、何かしら、当初思っていたのとは違う輪が、動けば広がっていく。そのことを、あらためて教えてくれる、良い一冊だと思う。 >> 続きを読む
2013/05/23 by atsushi
椎名 誠
椎名誠の描く日本SF大賞受賞作です。 兄弟は、行方不明の父親を捜しに旅に出た。やがて彼らのたどりついたマザーK市は、異常発達した広告が全てを支配する未来都市だった……。 椎名誠さんといえば『岳物語』が有名です。私も小学校の教科書で読んだ記憶があります。だからでしょうか、エッセイっぽいのを書かれる人というイメージがずっとありました。でもこの本の読後、私の中では「椎名ワールドと言えばこれ」というほどに強い印象が残りました。 この小説はブライアン・オールディスの『地球の長い午後』に影響をうけて書かれたそうです。『地球の長い午後』は、独特の生態系を中心にした、理想とも荒廃ともとれる未来世界を描いていました。あの衝撃的な世界に椎名誠テイストを加えた結果が本作なのでしょう。 とにかく独特の世界観がすばらしく、小説世界に引きずり込まれてしまいます。物語は兄弟の未来世界での冒険です。しかし、どこかノスタルジックな空気がストーリーの端々に感じられます。スケールは全然違うのですが、裏山で虫を探してわくわくする感情と同じものがあるような気がします。 ジブリ映画とかに向いてるかもと、ふと思いました。不思議な世界を体感したい方はぜひ。 表紙の絵に見覚えがあったので調べてみたら、小さい頃よく見ていた絵本の作者さんが書かれたものでした。懐かしさがあった原因の一つかもしれません。ちなみに、たむらしげる『ロボットのくにSOS』です。とても良い絵本です。ご参考までに。 >> 続きを読む
2014/10/20 by あさ・くら
浅田次郎
アマゾンのレビューでも「電車では絶対に読んではならん!」と言い伝えられているほどの「史上最大の泣きもの」集。「鉄道員」「角筈まで(メトロに乗って?)」「ラブ・レター」「オリオン座からの招待状」など映像化作品多数の直木賞受賞作らしい直木賞受賞作。感想:夏にちなんだ題名の小説を読もう!第二弾。「人を泣かせるなら悲しさや辛さより優しさを!」というズルい常套手段をちりばめまくった短編集。表題の「鉄道員」は冬のお話ですが、自分の好きな「うらぼんえ」というお盆にまつわるお話があるので、ワタシのイメージは夏の本。もちろんお話のスジは「平成の泣かせ屋」らしく、ややあざとい。こんなやり口に泣かされるのはちょっとなーと思う、でも各編の中に出てくる主人公をとりまく人たちの優しさのためになら泣いてもいいや、とも思う。「鉄道員」の仙次、「ラブ・レター」の田舎のお兄ちゃん、「角筈まで」の伯母さん伯父さん、「うらぼんえ」の兄嫁・・・。宮部みゆきの「魔術はささやく」でも同じようなところで泣いたことをまた思い出し、今度はミヤベが読みたくなったりしました。そういえば「うらぼんえ」の最後の一節は男性の文章だなー、と読むたび思います。女だったらコレは書かないと思う、たぶん。お読みになられた方いかがですか? >> 続きを読む
2012/08/21 by emurin
和月伸宏
るろうに剣心 第14/28巻志士雄の本拠地でついに始まる死闘。宇水が弱過ぎ。巻きでストーリー展開して欲しいとは思ったものの、巻きにもほどが有る。志士雄配下では、瀬田宗次郎と並んで双璧ということだった盲剣の宇水。安慈と左之介の対決に続いて、 宇水と斎藤一という事実上の副将対決か?と、かなり盛り上がっていたのだが、とにかく 弱い。弱過ぎる...ただの十本刀の1本ならともかく、散々盛り上げておいて、これは無いと思う。ただ、その直後に四乃森蒼紫と剣心の再戦が叶い、こちらは中々見応えが有ったので気分が晴れた。「剣心に導かれ大切なものを思い出す。」蒼紫が、まさにそのパターンだが、少年マンガとしては王道で、これはこれで良いのだが、そればかりでは飽きて来る。修羅の道を歩むと決めたからには、その道を突き進んでもらってこそ、蒼紫カムバーック!的な、コアなファンができるのでは無かろうか。不気味に控える志士雄だが、他に魅力的なキャラが多過ぎて、完全に霞んでしまっている気がする。 >> 続きを読む
2012/10/27 by ice
好きな漫画家筆頭である藤本弘先生の人生年表...というのもおこがましいのですが...。貴重な資料となる初期作品や漫画も載っていて楽しく読めます >> 続きを読む
2018/07/07 by motti
Lassen, Christian Riese , 小梨直
クリスチャン・ラッセンの絵とともに、海の大切さや海のいのちの大切さをわかりやすく伝えてくれる絵本。本当に、どの生命も海からもともとは生じたことを考えれば、海は生命の故郷のようなものなのだろう。むやみな開発や乱獲は厳に慎みたいものである。 >> 続きを読む
2013/07/29 by atsushi
邱永漢
お金のプロで有る邱氏の、お金とアジアと旅行についてのエッセイ集。アジア全域を股にかけるバイタリティ溢れる経済活動は刺激的。連作エッセイで構成された短編2作「電卓と二人連れ」「新型老人見つけた」を収録。アジア、株、華僑(著者自身は台湾生まれの日台混血らしい)など、興味分野のキーワードを持つ著名人にも関わらず、これまで作品に触れる機会が無かった。本作品は、香港を中心に据えたものだったため、とくに興味分野だったと言える。お金儲けの神様などと言われる邱氏だが、決して神通力によるものではなく、わざわざ現地に赴いて自らの体で手に入れる緻密な情報収集と大胆な分析による結果だということが具体例から理解できた。不動産価格に比較して賃貸価格が圧倒的に高い香港の特殊性を緻密に分析した上での現地不動産大量取得。英国からの香港返還詳細発表に伴う株/不動産暴時落、当時の中国高官と直接会談した上で得た、香港の体制維持の印象による積極投資。確かにクセの有る人物のようだが、経済分野では師と仰ぐに足る。 >> 続きを読む
2011/03/09 by ice
スティーヴン・キング , 白石朗
【コーフィーは本当に双子姉妹を殺したのか?】 第2巻の終わりで刑務官のディーンを絞め殺しそうになったウォートンは、他の刑務官らに制圧され、拘束着を着せられ、保護房に移されました。 しかし、その後も反抗的な態度は改まることはなく、何度も舎房と保護房を往復することになります。 まったくとんでもない奴です。 物語の語り手であり、死刑囚を収容するE区画の看守主任であるポールは、持病の尿路感染症が最悪の状態になり、激痛に苦悶しながらも、こんなウォートンのために右往左往させられています。 脂汗がしたたり落ち、顔面は蒼白になっているというのに。 そんな様子を見ていた巨漢黒人収容者のコーフィーは、ウォートンの騒ぎが一段落した後でポールを呼びます。 「あんたを見る必要がある。」と言って。 扉越しにポールが応対してもコーフィーは満足しません。 「ここに来てもらわなければいけないんだ。」と言って。 今、E区画にいる刑務官はポール一人だけです。 一人しかいない時に収容者の舎房に入ることは禁じられているのです。 ポールは、「今は駄目だ。」と言うのですが、コーフィーは「お願いだ。何がなんでも。」と懇願し続けます。 ポールは、何故かふらふらとコーフィーの舎房の鍵を開け、一人で中に入ってしまったのです。 その時、コーフィーの手がポールの身体に置かれました。 すると、尿路感染症の激痛が嘘のように消えていったのです。 「何をしたんだ?」 コーフィーは「おれはあんたを助けた。そうだろう?」と言うだけです。 コーフィーは何者なんだ? 確かに、コーフィーは、農場主の双子の娘の死体を抱きかかえて泣き叫んでいるところを逮捕されました。 何の弁解もせずにです。 しかし、本当にコーフィーは双子の姉妹を強姦して殺したのでしょうか? ポールの中でそんな疑念が持ち上がってくるのです。 一方、賢いネズミのミスター・ジングルズを『飼い慣らした』と主張しているドラクロアの死刑執行が決まりました。 所長の指示どおり、今度の執行責任者はやっかい者のパーシーです。 いつもはトラブル・メイカーでしかないパーシーですが、予行演習では素直に助言を聞き入れ、まともに対応しています。 自分がやりたかったことだからなのでしょうか? ドラクロアの方も翌日執行されることを告げられても平静を保っています。 唯一の懸念は、自分が死んだ後のミスター・ジングルズのことだけでした。 刑務官たちが面倒をみてやると言ってもなかなか納得しません。 ここはドラクロアの平穏のため、ということで、刑務官のブルータスが一芝居打ったのです。 ネズミのためのサーカスが観光施設で行われているので、そこにミスター・ジングルズを連れて行ってはどうかと。 ポールもブルータスの意図を素早く汲み取り、上手く口裏を合わせます。 「そうだ。それこそミスター・ジングルズの行くべきところだ!」ドラクロアはすっかりうれしくなり、納得したようです。 と、その時、ドラクロアの舎房にこっそり近づいていたパーシーが、舎房から出てきたミスター・ジングルズを踏み潰したのです! なんてことをするんだ! パーシーは薄笑いを浮かべながら、「そうとも。いつかはこいつを仕留められるとわかっていた。時間の問題だと思っていたよ。」と言い残して去って行ったのです。 第3巻はここまで! 既に全巻が既刊となっていますので、今はすぐに続けて第4巻を読めますが、本書の刊行が始まった時は、これから1か月待たなければ次の巻は発売されなかったわけですね。 スティーヴン・キングは、日本で本作を刊行するにあたっても、毎月1冊ずつという方式の遵守を要求したのだそうです。 焦らしてくれますねぇ、キングさん。読了時間メーター□□ 楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK) >> 続きを読む
2020/11/05 by ef177
石ノ森章太郎
マンガ日本の歴史 第1/全14巻マンガで読む日本の歴史第一弾。弥生時代から中国から金印を持ち帰る頃まで。面白い上に知識も身に付く。そんな本の代表では無かろうか。年齢問わず読む価値が有る。誕生日プレゼントで本当は全く嬉しくなかったランキング第二位にランクされる作品。それが「マンガ日本の歴史」(笑)当時はおもちゃが欲しくて待ちに待った機会だったのに...という残念感を「嬉しくない」と表現したが、結局は全巻を何度なく読み返したし、現在まで続く読書好きのきっかけのひとつと考えれば最も有意義だったかも知れない。今回、改めて読み返してみたくなって調べてみたのだが、結構各社から同じ主旨のシリーズが刊行されており、自分が幼少の頃に読んでいたのは学研版らしいことがわかった。同じものを選択して、ノスタルジーに浸るのも悪くはないが、せっかくなので巨匠 石ノ森章太郎版を手に取った。狩猟から農耕へ。大陸から文明を持ち込んだ種族との混血。土器の製造や、ムラ単位での確執。そして数々のクニの勃興。マンガというメディアだからこそ可能なライトさの中にしっかりした読み応えも有る。英語が喋れない時点でアウトという話も有るが...国際人としては自国の歴史を知るのは大前提と言われてもいるし、必ず全巻制覇しようと思う。ちなみにランキング第一位は地球儀。親になって気持ちはわかるようになったものの、記念日プレゼントとして買い与えるような負の連鎖は断ち切るのだ(笑) >> 続きを読む
2013/11/19 by ice
マンガ日本の歴史 第2/全14巻邪馬台国、卑弥呼による小国の統合。日本の歴史だけを追っているよりも、他国の歴史と併せた方が記憶に残り易いし、理解も深まることを痛感する。別のマンガ作品「ヤマタイカ」を読んでいる途中と言うことも有り、邪馬台国とか卑弥呼とかの存在が妙に身近に感じられる。ただ、さすがは「マンガ日本の歴史」。卑弥呼が権力を掌握してからだけではなく、何故彼女がそれを手にすることが出来たのかと言う経緯から取り上げられているので、まさに日本の成立過程を噛み砕いて説明して貰っている気になれる。今回とても心に残ったのは、中国に対しての接点を持とうとする邪馬台国が選んだ相手が魏で有ったこと。いや、正確には日本が邪馬台国時代に、中国は魏呉蜀の三国志時代だったのだと言うことを知れたことだった。吉川英治版の三国志が、グイン・サーガと並んで「一番好きな作品」となっている自分としては、これは非常に深く心に刻まれた。学校教育では、「日本史」と「世界史」は別の学問だったり、受験科目として扱われるが、自国の歴史だけが世界の影響を受けないはずもなく、本質的には併せて学ぶべきと考えていたが、またその認識を深めた。やはりマンガと言うメディアは非常に敷居が低い。わずかな時間で楽しみながら、理解を深められるこういう作品は、年齢を問わず多くの人に読まれて欲しいと思った。◆ヤマタイカhttp://www.dokusho-log.com/b/4267901880/ >> 続きを読む
2013/12/09 by ice
石ノ森 章太郎
マンガ日本の歴史 第3/全55巻確か学研版だった気がするが、小学生の時に「マンガ日本の歴史」が家に有った。当時はマンガなら何でも楽しかったようで、何度も何度も繰り返し読んだのを覚えていて、もしかしたら読書習慣がついたことにも少なからず影響しているのではないかと思われる。この巻は、卑弥呼後、百数十年を経て力を蓄えた倭国の国王が百済を落とし、新羅に攻め入ることで、当時の大国、高句麗との直接対決を迎えるところから始まる。驚いたのは、豊臣秀吉の朝鮮出兵はもちろん記憶しているものの、この時代にもそうしていたことを全く記憶していなかったこと。何だか自分でもガッカリして呆れてしまう面は有るが、だからこそ改めてマンガと言うメディアで歴史をなぞって行く意味も有ると言うところだろう。現代からこの時代を見て感じることは、神や巫女など宗教的な後ろ盾で権力が形成されていたこと。おそらくは古墳なども、豊かさの誇示だけでなく宗教的な意味合いも有ったのだろう。また、謀略、謀殺や近親相姦など、時代の流れを全く感じない点に関しては、人間が本質的に持っている欲や陥る可能性の有るリスクと言うことなのではないかと思う。 >> 続きを読む
2015/02/23 by ice
マンガ日本の歴史 第4/全55巻日本史には少なからず興味が有るので、おおよそのことは知っているつもりだったが、恥ずかしいことに、この巻で描かれる時代のことは、蘇我馬子の名前が出てくるまでは、全くと言っても良いほど聞いたことが無かった。大陸からの仏教伝来。初期の浸透にはなかなか難しいところが有ったようだ。天変地異や権力者の死など、何かが起こる度に、仏を信じた罰だと言う論法もどうかと思うが、当時はとても迷信的だっただろうと想像すると納得させられるものが有る。当時圧倒的に先進的だった大陸文明の速やかな導入のために、先見の明が有る有力者が布教に努めたと言うのも面白い。統一国家ができる前は、まさに群雄割拠だったわけで、安心して将来設計ができる時代に生まれたことを感謝する気持ちになった。 >> 続きを読む
2015/11/11 by ice
川嶋光
マンション、旅行、お葬式。値段の裏に隠されたカラクリを解き明かす。B級テイストも漂うが示唆に富んだ内容で有りつつ読み物としても楽しい。需要と供給がバランスした時点。すなわち需給曲線が交差した点がモノの値段で有る。経済学ではそのように結論付けていたように思う。自ら社会に出、多くの業種を覗いた結果、感じるのは、そんなにキレイには決められないということ。分かりやすいところでは、在庫処分や年末の予算消化など。消費者の立場からすると、モノの値段のカラクリを知ることが出来れば、お得な買い物が出来るということに他ならない。インターネットの隆盛から、価格比較サイトなどを用いることで、一般消費者が不利益を被ることは相対的に減っているが、あるシーズンには安くなるなどの業界特有の慣習と、その理由を把握することで、更に賢く消費生活を送ることができるようになると実感した。値付けという行為に、人間のホンネが垣間見えて面白い。 >> 続きを読む
2011/11/30 by ice
田中芳樹
マッグガーデン版読書中。「体制に対する民衆の信頼を得るには、ふたつのものがあればよい。公平な裁判と、同じく公平な税制度。ただそれだけだ」違うとは思うけど。ラインハルトが簒奪する前がひどかっただけのことで、真理ではないと思うなぁ。"政治権力とジャーナリズムが結託すれば、民主主義は批判と自浄の能力を書くようになり、死に至る病に侵される"ただ、政治権力が腐敗するように、ジャーナリズムも腐敗する。結託している時点でジャーナリズムは死んでいるわけで、実はジャーナリズムこそが清廉潔白公明正大でなければ民主主義は死んでいく。あくまでもジャーナリズムは中立にあらねばならないだろう。ユースフ・トパロウルの言葉「登るべき山を定めるのが政治だ。どのようなルートを使って登るかを定め、準備するのが戦略だ。そして与えられたルートを効率よく登るのが戦術の仕事だ」これも違和感しかない。山を登る国家にするのか、山を切り崩す国家にするのか、はたまた海に出るのか。ビジョンを与えるのが政治だろうと思うが。 >> 続きを読む
2020/06/07 by 兼好坊主
出版年月 - 1997年3月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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