読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)
司馬遼太郎
1クリック登録
言わずと知れた坂本竜馬が主人公の長編歴史小説。坂本竜馬の魅力が存分に盛り込まれた最高傑作だ。何よりも感心するのは、竜馬のプレゼンのうまさである。竜馬と同世代で、同じように尊王攘夷論を唱えても清河八郎のように人を追い込む過激さはなく、武市半平太のように宗教がかった至誠さもない。かといって2人のような教養は竜馬には皆無だった。いかに皆が得をするか、楽しめるか、ノリにノッたベネフィット漫談で笑わせながらどんな立場の人間でも気を許させて懐に入っていく。しかも人や時勢を見る目があるので、話す相手や交渉の時期のタイミングによって話し方・話す範囲を変えるのだ。最後には「竜馬がいうなら」と笑顔で交渉成立するからスゴイ。あとは当時誰も持っていなかった「日本人」という概念。海外における日本という枠で物事を測っているので藩内で考えを収束する者に比べたら自然とスケールが大きくなる。そんな竜馬と、長い物語の中で長く共にいた。紆余曲折を一緒に感じて一緒に立ち上がった気でいるから物語のクライマックスである「大政奉還」が成立した時の竜馬の感動が震えるほど伝わってきて思い入れがさらに深まった。その後の暗殺シーンは読みたくなかったくらいだ。歴史の面白いところは、ひとつの場所で誰かを中心に歴史が繰り広げられてる間、あらゆる人があらゆる場所で歴史を紡いでいて両者が交わった瞬間、ふたつの歴史がひとつになるという醍醐味だ。幕末のストーリーのファンが多いのは頷ける。大きな歴史を背負った個性豊かなキャラクターが絡み合ってあちこちで化学反応を起こしてるからだろう。竜馬を知ったおかげで、もっと他の人物にもスポットを当てたくなった。しばらくは歴史小説づくしになりそうだ。 >> 続きを読む
2019/02/07 by NOSE
2019/01/28 by NOSE
若竹七海
8月のある日、富士山麓にある水屋征児の山荘で、降霊会が開かれることになる。招待状を受け取ったのは、霊媒師とその娘、百貨店社長、女流作家とその秘書、占い師夫婦。そして、その3日間だけのために、執事とメイド、料理人も雇われることに。参加者たちは、それぞれ後ろ暗い過去のある人物ばかりだった。水屋征児が、何を考えているのか分からないまま、一見何も繋がりのない参加者たちが集まって来る。征児の甥である寧と智も、叔父の真意を調べるために山荘へ。そして、全員が集まった夜、降霊会が行われ、誰も知るはずのない参加者の秘められた過去が、次々と暴かれていくのだった-------。閉ざされた山荘という設定が、まさに本格ミステリと思わせるのですが、実は、かなりホラー色の濃い作品ですね。最後が、論理的結末に終わるのか、それともオカルト的に終わるのか、その部分に注目して、興味津々で読んでしまいました。最終的に、この結末で満足するかどうかは、読む人にもよると思いますが-------。私は、少し肩透かしを受けてしまったかもしれません。しかし、それまでの話の持っていき方も凄く上手いですし、なかなか面白かった。登場人物も、皆なかなか個性的で、意外な所にまで、事件が波及してみたりと、一旦読み始めると目が離せなくなる作品になっていたと思う。 >> 続きを読む
2021/05/22 by dreamer
乙武洋匡
悪くはなかった。けど……う~ん……何かこう読み終わっても「十分に打たれなかった」感じ?本人の努力ももちろん書かれていたが、物足りなかった。障害があっても楽しいのは、結局良い親と友達、先生に恵まれないと無理なのではと、やや落胆してしまった。 >> 続きを読む
2020/04/08 by Moffy
平野耕太
アーカードかっこいいですね。 時々ギャグ画になるのがまた、楽しい。 この人の漫画は容赦なく下品に、エグい。潔いから、いっそあっぱれ。 >> 続きを読む
2014/07/12 by B612
宮城谷昌光
勢いおとろえず面白いです! そして白圭がまた登場し、 物語にこのように係わってこようとは想像しませんでした。 主人公はしっかり孟嘗君に切り替わっているのですが、 なんともすごい役どころとなっております。 白圭と孟嘗君の係わり合いは おそらくは著者の創作なのだと思うのですが、 白圭自体が史実の人でこうした偉業を成した方だということは 本作で始めて知りました。 中国は深い国ですね~。 あいかわらず一気に読みすすめさせられてしまい 次巻がいよいよ最終巻。 最後まで目が離せません! >> 続きを読む
2015/04/02 by kengo
文句なく面白かったです! 史実や歴史書の記述に著者独自の解釈や創作を加えつつ、 よくぞこんな物語を描いてくれたと思います。 間違いなく大変 勉強されたことでしょう。 その際に疑問に思われたことや、 このように伝わっているが自分はこう解釈する といった記述もいさぎがよいので飲みこみやすく、 好感のもてる読後感です。 鶏鳴狗盗や狡兎三窟といった故事は 本巻になって やっと登場しました。 でも、そんなエピソード抜きに 最後まで大変 面白く読ませていただきました。 これまで★4つでおさえてきましたが、 著者の並々でない努力に敬意を表し★5つにしたいと思います。 >> 続きを読む
Highsmith, Patricia, 1921-1995 , 青田勝
興味のあったパトリシア・ハイスミス。こちらはヒッチコックによって映画化もされているらしいが、残念ながらまだ観ていない。最初は映画を観て知っていた「太陽がいっぱい(リプリー)」を読んでみようと思っていたが、売っていなかったのでこちらを読んでみた。交換殺人を扱ったサスペンス。ただ単に交換殺人を行って、捕まるのかどうなっちゃうのかというだけではない。交換殺人を持ちかける男ブルーノーと列車で出会ったガイ。ブルーノーは精神的に不安定な男で、ガイが交換殺人を正式に受け入れていないのに勝手にガイの別れた妻を殺してしまう。そしてガイに殺人を迫る。ブルーノーに振り回され、戸惑いや嫌悪を感じながら次第に精神の均衡を失っていくガイ。こういった心理をガイとブルーノーの側から描く。きっとヒッチコックなら上手く映像化させるのだろうなと思わせる。派手さはないが、ジリジリとした恐怖というか焦燥といったものが味わえる。大きなトリック(小さなトリックもない)もなく、犯人はわかっているので、ふたりの男の心情を読んで楽しむ作品。こちらを読んで更に興味を持ったので、最初の予定通り「太陽がいっぱい(リプリー)」を探して是非読んでみたい。こちらの映画も観てみたい。 >> 続きを読む
2016/02/23 by jhm
WestlakeDonald E , 平井イサク
かつてロバート・レッドフォード主演で映画化されたこともある、ドナルド・E・ウエストレイクの「ホット・ロック」を読了。ジョン・アーチボルト・ドートマンダー、37歳。天才的な犯罪プランナーの彼が、2度目の刑務所暮らしから解放された日、相棒のケルプがうまい話を持って迎えに来る。それは、タラブウォというアフリカの小国の国連大使・アイコー少佐からの仕事。タラブウォが、イギリスの植民地支配から独立する時に、国の象徴となっていたエメラルドが、隣の部族の国・アキンジの手に渡ってしまっており、そのエメラルドをなんとかタラブウォの手に取り戻したいというのです。エメラルドは、現在ニューヨークのコロシアムで開催されている、アフリカ展に出品されているとのこと。ドートマンダーとケルプは、錠前破り役にロジャー・チェフウィック、運転手役にスタン・マーチ、遊軍としてアラン・グリーンウッドをスカウトし、早速計画を練り始めることに--------。作家の伊坂幸太郎が好きだと聞いて以来、興味を持っていた、ドートマンダーシリーズの第1作目の作品。盗みにかけては天才的ながらも、後ほんの少しのところでツキに恵まれず、なかなか仕事を達成することのできないドートマンダー。一旦は、コロシアムからエメラルドを盗み出すのに成功したように見えたものの、アイコー少佐の手にエメラルドを渡すことはできず、結局、何度も同じものを盗み直すことになります。エメラルドの盗みに、既にうんざりしながらも、一旦やり始めればプロの技を見せてくれるドートマンダーが、実にいい味を出しているんですね。そして、回数を重ねるごとに、盗みの手口がだんだんと大掛かりになっていき、アイコー少佐が、その準備のために目を白黒させているのが何とも楽しいんですね。ドートマンダーと一緒に仕事をすることになるメンバーも、それぞれに個性的な面々。影のあるドートマンダーに対して、陽気な楽天家・ケルプは、いい相棒役ですし、鉄道マニアのロジャー・チェフウィック、機械物の操縦には万能のスタン・マーチ、女性の出入りが絶えることがないアラン・グリーンウッドも楽しいですね。特に、ヘリコプターを目の前にした時のスタン・マーチの受け答えや、実際に機関車に乗った時のロジャー・チェフウィックの姿の描写が、実に可笑しいですね。さらに、今回仕事の依頼人となった、身上調査書が大好きなアイコー少佐も、始めはピシッとした隙のないイメージだったのに、なぜかだんだんお茶目に見えてくるんですね。ユーモアたっぷりのピカレスク・ロマン。ラストの決着のつけ方にも、ピリッとスパイスが効いていて、実に楽しくて、面白い小説で、続きを読むのが楽しみになってきました。 >> 続きを読む
2021/04/09 by dreamer
永野護
永野護のロボマンガ。位置づけは神話だったかおとぎ話だったか。ロボが出て、超人と超能力者が出て、神様と龍が出てくるSF話です。と聞くとどんなハチャメチャな話かと思うかもしれませんが、ロボ超カッコいいっす。後、キャラの服のデザインとかイケてます。膨大な設定とロボのカッコよさ、服のデザインのカッコよさがおすすめポイントです。後、ストーリーも結構面白いです。ただしストーリー展開は断片的なのはトールキンのシルマリルリオンと同じ。真面目なストーリー展開しているかと思うとバカな笑いを挟んだりしてくる所はさすがです。結構昔から連載していてハマって読んでいたのは高校時代でした。海外行った時に英語版が売っているのを見かけて、おぉ、スゲーと思ったものでした。ロボ好きでろっくんろーるなら一度は読んでいて良いかと思いますよ。お勧めです。 >> 続きを読む
2012/11/04 by Shimada
渡部翠 , JanssonTove , ParkkinenJukka.
この本の名言をご紹介します。***せっかく思いたったのです。思いたったら決心して、気がかわらないうちに、さっと実行にうつしましょう。 >> 続きを読む
2013/11/11 by 本の名言
柴田 錬三郎
幕末の歴史的事実を元に、適度な柴田氏の「創造(異説)」もあり、楽しく読める短編集です。特に、桜田門外の変で斃れた井伊大老を描いた内容は非常に面白い話しの転回(異説)があり、なるほどそういうこともありそうだ…と思わせる説得力がありました。 その他、幕末の大きな事件や著名な人物等が氏特有の『歯切れの良い文章』で描かれた読み応えのある一冊です。 >> 続きを読む
2014/09/30 by toshi
米山 公啓
読了結構前に書かれた本だがそこそこ面白かった。 >> 続きを読む
2015/11/14 by kazenooto
和月伸宏
るろうに剣心 第22/全28巻縁と剣心の直接対決の前に始まった代理戦争。左之助と弥彦に加え、剣心自身も剣を持つ。なんと言っても今回の主役は弥彦だろう。少年から青年への脱皮を見るようだ。姉を殺されたと信じ、人生を賭けて剣心に復讐を仕掛けてくる縁。彼が率いる腕に覚えの有る連中が、剣心達に襲いかかって来る。正直、トリッキーな仕掛けや剣技にはサスガに飽きて来たので、しばらく読んでいなかったのだが、今回は弥彦の成長がメインテーマだったように思う。ほぼデビュー戦と考えると、ちょっと強敵過ぎないかい?と思わなくもないが、そこは、大御所剣心。直接的には手を貸さないまでも、自身の存在感と睨みで、相手の闘争心を掻き消すことで、気付かれることなく弥彦をサポートする。「相手にわかるように貸し、必ずいつか返して貰う。」言葉にしてしまうと非常に陳腐な上、反感さえ抱いてしまうが、ビジネスの現場では、これを明るくできることは結構重要なスキルだと思う。ただ、息子を持つ父親としては、剣心が今回取ったような、相手に気づかれないようにサポートするに徹したいと思う。結局、勘違いでもなんでも良いから、自信を持った方が幸せに暮らして行けると思うから。 >> 続きを読む
2013/10/13 by ice
松本大洋
30歳を過ぎてジャイアンツ入団を目指す浮世離れした元高校球児「花男」と、そういう生い立ちにコンプレックスを抱えてひねくれたガリ勉「茂雄」という正反対な親子が織りなす物語。対照的なコンビの補完関係の美しさや崩れたバランスを取り戻すカタルシスという松本大洋お得意のモチーフではあるが、絵柄も相まって、そのシリアスさが優しさで包まれているような印象。初めて読んだのは浪人時代で、これを読んで花男みたいになりたいと思ったのが運の尽きだったような。。。ともかく、自分にとって理想の親子の原型の一つと言っても良い位好きな漫画だった。近頃、純粋に相手のことを考えることができなくなっていると感じて読み直してみたが、花男の年齢を越えて思うことは、経験が増えるごとに小賢しくなってしまってちゃダメだよねってこと。正面から人と向き合っていけるような年の取り方をしていきたいなと。少なくとも大事な人とは。それにしても、ラスト直前に駄菓子屋のオババが茂雄に語った「長所短所を分けて考えるから無理が生じるんだよ。」って言葉。いつまで経っても何を言いたいのか分からない。。。まだまだ花男は遠い(笑) >> 続きを読む
2011/08/04 by Pettonton
北原 亞以子
図書館本。シリーズ第一集。十一篇所収。文庫版既読。何度めかの再読だが、このシリーズを単行本で読んだのは初めてで、単行本には挿画もあったのだと初めて知った。おそらく雑誌掲載時の挿画だと思うが、描かれた慶次郎は個人的にイメージしてきたものとはちょっと違うので、じっくりながめるのはやめた。シリーズを読み返すたびに、なにかしら新しい発見がある。今回も「傷」と「似たものどうし」を読んで、大根河岸の吉次は最初からやさしい男だったのだと気づいた。商家の弱みにつけこんでは強請り、蝮と嫌われる岡っ引きの吉次を最初はどうしても好きになれなかった。それが、「やさしい男」を読んでから吉次に対する見方が変わった。作者が吉次を愛してやまなかったというのも理解できるようになった。このシリーズは、ちょっと変わった捕物帖である。南町奉行所の元同心で隠居した森口慶次郎は、根岸で商家の寮番をしている。現役時代にとった異名「仏の慶次郎」は伝説になり、八丁堀との縁は切れず、慶次郎のもとに事件が舞い込んでくる。捕物出役もチャンバラもない代わりに、人情味あふれる裁きで罪人にさせないという慶次郎の思いが伝わってくる。血なまぐさい時代小説ばかり読んでいると、ときどき慶次郎のあたたかさがなつかしくなる。これからもたぶん、何度も読み返すだろうと思う。 >> 続きを読む
2020/02/20 by Kira
小野不由美
小野不由美女史の代表作。読んだのはずいぶん前なため記憶が曖昧だが、印象的だったのは、人間が恐ろしい生き物に見えてくる後半部で手が震えたことだった。前半は読んでいて辛いところだが、平凡な村がジワジワと侵蝕されていく伏線が張り巡らされているため気が抜けない。前半はまさしくホラー小説で、ホントに怖い。後半は登場人物の視点が注目点だろう。屍鬼と人間、二つの視点に着目すれば、人間の恐ろしさが見えてくる。もはやホラー小説の域を超えている。 >> 続きを読む
2014/11/09 by ShinminTM
川上弘美
同じアパートに暮らすクマとの出会いと触れ合いの物語。不思議な世界やけど、ちょっとそこ住んでみたいな。(10.04.08 読了)続編が出版されていた理由が“あのこと”にあることを、2010年の私は知りもしないのです。 >> 続きを読む
2015/05/06 by のこ☆
出版年月 - 1998年9月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
ページの先頭に戻る
会員登録(無料)
レビューのある本