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1999年5月発行の書籍

人気の作品

      タイム・リープ あしたはきのう

      高畑 京一郎

      アスキー・メディアワークス
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 主人公、鹿島翔香はある朝目覚めると、
        昨日の記憶が全く無いことに気付く。
        そして、月曜日だとばかり思っていた今日は
        火曜日でさらに部屋で自分自身に宛てた日記を見つける。
        そんな日記を書いた憶えの無い翔香だったが、
        『クラスメイトの若松を頼れ』という
        記述を元に記憶の謎を探り始める。

        この作品が出る以前にもタイムスリップものは
        数多くありましたが、アイディア一つで全く違う
        作品になるんだなあと、驚いた憶えがあります。
        中盤辺りで展開が読めてしまう部分もあるし、
        既存のタイムスリップもので見たことあるような
        場面もありますが、当時でもやり尽した感が
        あったこのジャンルに一石を投じた傑作だと
        思います。
        >> 続きを読む

        2016/02/14 by UNI

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    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      ペルシャ猫の謎

      有栖川有栖

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
      いいね!
      • 国名シリーズ第5弾はこれまでとかなり違う。
        意図しているのかミステリでない話もありで、スピンオフのような形。

        一番楽しめたのは「わらう月」
        男女が共同して作り上げたアリバイ。
        それに対し火村が詰め寄るが、オーストラリアにいたという証言を実は日本だと、いかにして覆すのか。

        表題作は仕事にも彼女にも捨てられて唯一残されたペルシャ猫を愛する男。
        そんな彼が被害に遭い、奇妙な証言を繰り返す。

        謎解きをそっちにもっていくのかという禁断の手。
        やはりこれはスピンオフとしての位置づけだろう。
        >> 続きを読む

        2019/07/04 by オーウェン

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      キスまでの距離

      村山由佳

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 有名なシリーズの一作目をようやく読みました。
        きっと中高生の頃であったとしたら、はまっていたと思います。年上の異性に恋をして、好きだけど自分は恋愛対象として見られているだろうか、支えていくことができるだろうかという葛藤は誰しも感じることなのではないでしょうか。
        終盤が駆け足だったり、セリフで展開が読めてしまったりこの描写いるかな?という不満点もありますが、一夜を明かすには十二分に楽しめる作品だと思います。
        また、あとがきが当時の分と今の分と載っているのは嬉しいことでした。
        特に文庫版のあとがきは作者がどういった作品を目指しているのかが知れて、これだけでも読んでよかったと思いました。
        >> 続きを読む

        2015/03/01 by 燻製煮玉子

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      キリンヤガ (ハヤカワ文庫SF)

      マイク レズニック

      5.0
      いいね!
      •  このSF小説は「古きよき伝統を守るために、外部との接触は一切断つ」を選ぶ物語。
        それがはたしてユートピアだったのか、と何をどうすればよかったのか、読後、深いものを残しました。

         アフリカのケニアがすっかりヨーロッパ化されてしまった未来。
        キクユ族というかつてのアフリカの民の生活を守るため、小惑星に「キリンヤガ」という村を作り昔通りの生活を望む人々が移住して、外部との接触を断ち、守ろうとする。

         語り手は、キクユ族のムンドゥムグ(祈祷師)、コリバという老人です。
        地球で、アメリカとイギリスで博士号までとったコリバは、自分がキクユ族である誇りを守るべくもう、地球ではかなわない「キクユ族のユートピア」を宇宙に求めました。
        それは太古の時代と全く同じ生活をする、というもの。
        農耕だけによる自給自足、祈りやまじないで身を守る、一夫多妻制。

         ムンドゥムグは、知恵者であり、キクユ族のすべてを握る存在。誰もが敬意を払い、畏怖の念を持つ存在。
        そのためには、なんとしても「地球の二の舞」をさせないよう、外の文化を村の民に知られないよう・・・心砕き、苦悩し、時には、民に憎まれ、うとまれながらも、祈祷師であり、伝統の語り手であり、指導者である、ムンドゥムグの存在は必要でした。

         前半は、頑ななまでに、キクユ族の伝統を守るコリバ・・・ですが、後半は、だんだん、そのコリバが望む「ユートピア」の崩壊を描いています。
        移住当初、同じ志だった者たちと世代が変わると、結局、地球で起きたヨーロッパ化にならざるをえない。それを、どうしても止めることができなかったコリバの失望。

         お互いの文化の良いところだけ、取り入れよう・・・なんていうのは、甘い考え。
        コリバは、老人の知恵と経験で、それを知っていますが、若い世代は、「自分に都合のいいことだけに目がいってしまう」

         ムンドゥムグというのは、男性だけがなれるもので、後継者として賢い少年を選びますが、賢いだけに、コリバの持つ信念にいち早く、矛盾を見つけてしまう。
        確かに、学問をしたいという少女の願いは打ち砕かれ、最新の医学や機械で効率を求める人びとの気持、「守るためには、排他する」という選択の数々・・・は、コリバは確信していますが、たくさんの問題を抱えている・・・それが、「ユートピア」
        ムンドゥムグはやりすぎかもしれない。作者は、十分それをわかった上で、さらに読者に問いかけます。

        「ユートピアとは、何か」を。
        >> 続きを読む

        2018/05/30 by 夕暮れ

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      長い長い殺人 長編推理小説

      宮部みゆき

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • この本は以前に読んでいますが、面白かったということしか思い出せなくてまた読みましたが、やはり面白い。それは設定が財布が主人公な所です。財布が中心になり語る所が斬新で面白い。短編ですが全ての物語が繋がっていて、面白すぎる。流石天才です。 >> 続きを読む

        2019/05/01 by rock-man

    • 他1人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      タイム・リープ あしたはきのう

      高畑 京一郎

      アスキー・メディアワークス
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 中学か高校の時に読んだ。おもしろかったなあ。
        これの続編と言うか同じ世界の話も面白かった。
        あれのタイトルなんだっけ?
        >> 続きを読む

        2015/03/23 by Logikoma41

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      吉本興業女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」

      大谷由里子

      朝日新聞出版
      カテゴリー:大衆演芸
      3.0
      いいね!
      • この前の、吉野伊佐男さんに続いての、吉本の本。


        女子大出で吉本興業に就職、そしてよりにもよって横山やすしさんのマネージャーに。
        ミーハー気分の抜けきらない女の子が、癖のある芸人さんに鍛えられれ成長していく。

        会社の吉本も、まだ東西合わせても30名ほどの小さな会社、
        その後に会社のトップにのぼりつめた、大崎さんらがマネジャーとして
        飛び跳ねているときに、何も解らず失敗続きの新人さん。

        でも、持ち前の明るさとガッツで、芸人さんの信頼を得ていく“まっちゃん”。

        その“まっちゃん”と共に、いくよくるよ、大助花子、こずえみどりらが売れていく。

        その漫才ブームのさなか、各プロデューサーとしての芸人さんのあり方を
        書いたところがおもしろいので紹介してみると・・・・。

        フジテレビの横澤さんは、若い子の感性に合わせて古いものを切っていける人。
        それに対し澤田隆治さんは、若いものにばっかり合わせず、昔からの芸も守らなければ
        いけないという考え。そして木村さんは昔からの芸人が好きなくせに、、新しいものも
        作ろうと努力をしていた・・・と。

        そういう中で、やすきよの漫才もダウンタウン、ウッチャン・ナンチャンなどの
        新しい笑いの流れに、戸惑いをみせ始める・・・芸人とタレント。

        一人の女の子が一人前の仕事人への成長期と、楽屋裏からみた
        ちょっとした上方の漫才史でもおます・・・・お笑い好きの方にお薦めの一冊。
        >> 続きを読む

        2014/10/13 by ごまめ

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      子ぎつねヘレンがのこしたもの (森の獣医さんの動物日記)

      竹田津 実

      4.0
      いいね!
      • 目が見えず、耳も聞こえず、そして、鼻も聞かない子ぎつねのお話。
        自分はあまり読まないノンフィクション‼
        この作品は命の強さを感じた。
        子ぎつねは1ヶ月しか命がもたなかったが、空気の振動で人を判断できるようになったりするなど、残された力で相手を認識する方法を手にし生きることの凄さを感じた。
        >> 続きを読む

        2016/01/11 by future

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    • 2人が本棚登録しています
      何の因果で (角川文庫)

      ナンシー関

      3.0
      いいね!
      • kindle版。
        懐かしのナンシー関。ネット時代到来前は、この人のような存在は非常に貴重だったと思う。存命だったら、ブログなんてやってたかな。読みたかった。
        坂井真紀嫌いだったのかーと、揶揄されていたビックルのCMを検索して見てみたところ、あぁこれは私も嫌いだわ…
        同じく揶揄されていた安田成美の若奥様CMも、うむ、イラッときました。銀麦の檀れい的ですね。20年もの時空を越えてこの種のCMは繰り返し作成され続け、一部の男性をウットリとさせ、一部の女性をウンザリとさせ続けてきたのでしょうか。根の深い問題です。
        全体通して面白かったのですが、なんと言っても後書きがすばらしい。ずっこけました。
        >> 続きを読む

        2016/02/06 by maru

    • 1人が本棚登録しています
      ファラデー―実験科学の時代 (講談社学術文庫)

      小山 慶太

      4.0
      いいね!
      • Wikiより
        マイケル・ファラデー(Michael Faraday, 1791年9月22日 - 1867年8月25日)は、イギリスの化学者・物理学者(あるいは当時の呼称では自然哲学者)で、電磁気学および電気化学の分野での貢献で知られている。

        先日月うさぎさんが科学者の本を紹介されていた際に、イケメン熱血科学者マイケル・ファラデーがとても気になっていました。
        先日駅の共有本棚をふと見ると何故かファラデーの文字が。なんて事でしょうか、まさかこんな都合の良い展開で本を入手して良いものか。まさに呼ばれている状態でした。

        彼は貧しい出自であり数学の教育を受けた事も無く、全く科学に関われる環境にありませんでした。製本職人として身を立てる為に修行しておりましたが、科学への憧れは拭う事が出来ませんでした。ある日科学の講座を受講した彼は、その素晴らしさに一気に傾倒してしまい、当時の科学の重鎮ハンフリー・デイヴィに手紙を送ります。それはそれは熱い手紙だったと思われますが、一介の製本職人の手紙など大物に届く事も無く、当然返事も有りませんでした。
        それでもあきらめきれなかった彼は、受講した内容を清書し心を込めて製本し、デイヴィにプレゼントしました。その素晴らしさに感激したデイヴィは彼を実験助手として雇う事としました。
        最初は使い走りとして下働きの毎日でしたが、あっというまにめきめきと頭角を現し重要人物へと変貌していきます。

        彼の功績は数知れず、ベンゼンの発見、塩素・二酸化炭素・アンモニア・二酸化硫黄などの液化、電解の法則、電磁誘導等々。師すらも嫉妬に狂う位の功績を上げ続けます。

        ファラデーはまた一般向けの講演も数多く行い、少年少女に向けた「クリスマス講演」は今日まで綿々と受け継がれ、優秀な科学者を育てる礎となりました。この講演影響を受け大成した科学者がクリスマス講演の講師として帰ってくる事も。鮭のように生まれ故郷に帰ってくるなんてなんて熱いんだ。素敵。。

        これだけの栄達を果たしながら彼はずっと貧しいままでした。彼は研究による成果を金銭や名誉に換算する事無く、ひたすら新たな発見に邁進するのみで、住居も研究所の屋根裏で夫婦ともども暮らしている状態でした。
        国が功績に応じた年金を支給する事も徹底的に固辞し、女王陛下からの要請でようやく渋々受け取り、晩年屋根裏では辛いであろうと女王から下賜された屋敷も固辞しようとしました(最終的には説得に応じる)。

        こんな人ばかりでは経済活動成り立ちませんが、この清廉な人柄を読んで感じ入れない人はいないのではないか。僕は読んでいてこんなに胸打たれた事は有りませんでした。

        一つ残念だったのは、この本には彼が政府から化学兵器を作ってほしいと要請を受けた際に「作るのは容易だ。しかし絶対に手を貸さない!」と言ったエピソードが入っていなかった事です。映画で言ったらここ見せ場ですからねえ。これが入っていたら☆5だった。

        僕の中ではファラデーさんではなくファラデー兄貴となりました。もうお亡くなりになって久しいですが僕はこれから尊敬する人を挙げろと言われたら兄貴と答えます。
        >> 続きを読む

        2015/07/08 by ありんこ

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    • 1人が本棚登録しています
      法月綸太郎の新冒険

      法月綸太郎

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 法月綸太郎の活躍を描く推理短編5編。

        「背信の交点」
        あずさ68号に乗った綸太郎が偶然事件に巻き込まれる展開。
        そこで服毒した夫が浮気者と自決したという筋道だが、妻には怪しい見解が。

        トラベルミステリだが、特急列車が出会うホームでというのがポイント。

        「身投げ女のブルース」
        綸太郎が出ない珍しいパターンだが、代わりの主役は葛城警部。
        法月さん自身がアンフェアと認めているが、自殺を食い止めた葛城警部の行為だが、実は裏である事件がという展開。

        印象に残った2作品だが、他作品も水準は維持している。
        >> 続きを読む

        2019/07/21 by オーウェン

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      黒猫の三角

      森博嗣

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ようやくS&Mシリーズを読み終わったので

        続いてのVシリーズ第一作目のこちらを読みました。

        全シリーズも10作とかなりのボリュームで
        独特のリズムにもようやく慣れたと感じながら読み始めました。

        まずはキャラの名前。
        もう独特すぎてそれすらネタなのかと少し肩透かしをくらうようなスタートでした。(実はこの名前も少しネタを含んでいるのですが)

        森先生の独特の文章は相変わらずですが
        前シリーズとはまったくの別物。
        しかも謎解きの場面でも新たな驚きを与えてくれます。

        Vシリーズにも大きな期待がもてるスタートになりました♪
        >> 続きを読む

        2015/01/21 by MUSICA

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    • 4人が本棚登録しています
      笑ってる場合

      原田宗典

      集英社
      5.0
      いいね!
      • 明るい(過ぎる?)ハラダ君の おもしろエッセイ集

        元気出た!!

        ハラダ君 いいわあ・・
        >> 続きを読む

        2013/01/18 by バカボン

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    • 1人が本棚登録しています
      がんばるな!!!家康

      魚戸おさむ

      小学館
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 生まれも育ちも北海道の道産子の主人公が、ひょんなことから都会で住宅営業の仕事を始めます。いつもがんばりすぎますが、なぜか周りを巻き込んでいきます。ほのぼのできる漫画です。 >> 続きを読む

        2014/04/09 by tetyu

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      千里眼

      松岡圭祐

      小学館
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • カウンセラー岬美由紀  何者じゃ!?

        ダイハードの女性版!? こんなやつ おらんやろ・・・

        すごすぎ・・・

        後半は、もう笑ってしまうくらい・・

        「抜群のスピード感で展開する極上エンターテインメント・サスペンス」

        まさに・・・

        「催眠」よりはるかにスケールUPして、映画を観てるみたいに楽しめた。
        >> 続きを読む

        2013/01/25 by バカボン

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    • 2人が本棚登録しています
      玉人 (新潮文庫)

      宮城谷 昌光

      5.0
      いいね!
      • 「晏氏」や「孟嘗君」など気宇壮大な作品で、私をいつも魅了してくれる作家・宮城谷昌光。

        この「玉人」は、彼の巧緻を極めた、宝石のような煌めきを持つ短編小説集です。そして、その巧緻さと収録作品6編の持つ、幻想性の高さが程良く融け合い、一種独特の優雅さ、風韻を奏でている点が最大の魅力だと思います。

        まず、巻頭の「雨」は、いわば己れの見てしまった夢を現実として認めてしまったために、身を亡ぼす男の話です。主人公が、兄の討手を避けながら、雨の一夜、契りを結んだ美女の不思議に始まり、幻想に侵犯される奇怪至極な運命の物語が展開していくのです。

        だが、ここで作者は主人公が兄の悪評を聞くくだりで、「うわさをあえて事実としてきいた」と、この男の過剰な心性を伏線として用意しているのです。そして、これが正しく、幻想世界を支える核の部分となっているのだと思います。

        2編目の「指」は、一国の政争を「女の真の美しさをひきだし、みがきあげる」天与の指を持った男の閨房を通してのみ描き抜いた異色作で、まるで川端康成の後期の作品の本質を思わせるような、"陶然たるエロティシズム"が乱舞しているように感じました。

        3,4,5編目は、探偵趣味が横溢している「風と白猿」、主人公と従僕の苦平との心温まる心の交流を描く「桃中図」、凄絶極まりない仇討ちの物語「歳月」なども、かなりその物語の世界へ引き込まれます。

        そして、巻末にある6編目の表題作ともなっている「玉人」は、主人公と玉のような美しさを持った人妻との邂逅、そして死別までを、千年の時を経て、その輝きを失わぬ燭台と二重写しに捉えていて、この短編集の中で「雨」と並んで特に好きな作品です。

        読み終えてみて感じるのは、この宝石のような短編集のいずれの作品も、具体的かつ的確な描写が成されながら、その中に塗り込められた、"生のはかなさや男女の綾"といったものが、形而上的レベルで鮮やかに昇華していくさまは、私の心の琴線を震わせ、そのあまりの素晴らしさに、もう見事としか言いようがありません。

        これらの珠玉の作品を紡いだ作者の宮城谷昌光もまた、"玉人"と言うべきであろうと思います。
        >> 続きを読む

        2016/11/30 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      ローズ・マダー

      スティーヴン・キング , 白石朗

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!

      • モダンホラーの帝王・スティーヴン・キングの「ローズ・マダー」(上・下巻)を読み終えました。

        この小説は、サイコ・ホラーというより、ダークなサイコ・ファンタジーといった趣の作品だと思いますね。

        有能な警官だが、家庭では暴君と化す夫に、虐待され続けてきた妻が、覚悟の家出を決行、遠隔地で新生活を始めるが、狂気の虜となった夫の執拗な追跡にあって-------。

        この小説は、簡単に言えば、ただそれだけのお話が、ひとたびキングの手にかかると、ロマンスあり、バイオレンスあり、感動秘話ありの起伏に富んだノンストップ・サスペンスへと一変する。

        しかも、そこに、神話めいた情景を描いた一幅の絵画にまつわる話を大真面目で絡めてしまうあたりがまた、いかにもキングらしいんですね。

        この小説のヒロインは、絵の中の異世界と現実の世界を往還し、あまつさえ彼の地で、夫とのラスト・バトルに臨むことになる。

        その意味で、この小説はジャック・フィニィに代表されるような、心優しきアメリカン・モダン・ファンタジーの流れを汲む作品なのかも知れません。

        >> 続きを読む

        2018/07/14 by dreamer

    • 3人が本棚登録しています
      世界の終りとハ-ドボイルド・ワンダ-ランド

      村上春樹

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • お得意の前後篇に分けて刊行してもよさそう(文庫本は分かれているみたいね)な厚みの本であった。この世とは思えない"世界の終り"の世界と、現代っぽいんだけどちょっと精神がおかしそうな妄想が入ってる"ハードボイルドワンダーランド"の世界の2つの物語が交互に展開する。1999年に、こういう気分なのは納得。渾身の作に違いない >> 続きを読む

        2018/07/06 by motti

    • 1人が本棚登録しています
      慰安婦と戦場の性

      秦郁彦

      新潮社
      カテゴリー:日本史
      4.0
      いいね!
      • ・「従軍慰安婦」には興味がないので反論材料として1冊だけ読もうと考え、評判の高い本著を選ぶ
        ・反論の組み立て方を学ぶ
        ・地政学ノートあり
        >> 続きを読む

        2018/02/11 by michi2011

    • 1人が本棚登録しています
      謎物語 あるいは物語の謎

      北村薫

      中央公論新社
      4.0
      いいね!
      • 裏表紙の紹介からj

        物語や謎を感じる力は、神が人間にだけ与えてくれた大切な宝物。名探偵も、しゃべるウサギも、実は同じものかもしれない、―― 博覧強記で知られる著者が、ミステリ、落語、手品など、読書とその周辺のことどもについて語り起こしたはじめてのエッセイ。宮部みゆき氏の応援メッセージ、謡口早苗氏のメゾチントも収録した待望の文庫化。




        ミステリについて語り解説を紐解く、興味深く面白く、ミステリの世界について改めて考えさせられた。
        共感、同意、新知識が頭の中をマッサージする、これが嬉しくて本を読むのかと思うような一冊だった。

        引用は文字の色が爽やかな青色で、読みどころ、作品のポイントがうまくまとめられ、超短編は全文引いてあるところもある。

        謡口早苗さんのメゾチント(版画)これも幻想的な図柄が青い色で押されて、一区切りを飾っている。表紙もそうだが初めて見てすっかり好きになった、美しい。(初めてのものに出会うととても嬉しい)

        引用したいところばかりだが、最近関心があるので、第7回、芥川の《昔》から

        いかなる現実の事件があろうとも、現代日本は、古今東西を通じて最も人の命の高い国であろう。そこに生きる書き手にとって、人を殺す、というのは難しいことである。
         ところで芥川龍之介は、自分が歴史物を多く書くことについて『澄江堂雑記』のなかで、こう語っている。

        テーマを芸術的に最も力強く表現するためには、ある異常な事件が必要になるとする。その場合、その異常な事件なるものは、異常なだけそれだけ、今日この日本に起こったものとしては書きこなしにくい。もし、しいて書けば、多くの場合不自然の感を読者に起こさせて、その結果せっかくのテーマまでも犬死にをさせうことになってしまう。



        わたしは芥川の作品の原点の一部に触れた気がする、続いて「現代世界文学全集」第一巻からルナールの「村の犯罪」を挙げている。さすが面白くて、納得して楽しんだ。

        これだけでもこの本を一読する価値がある。

        上げればきりがないが、最も心に残った作品があったので孫引きだが書き写して、忘れないようにしたい。




        中川正文氏の「口説の徒」 福武文庫「現代童話Ⅱ」で読んだ、まずお子さんの友君の詩。


        五足の上靴

        さんかん日に
        おかあちゃんがきて
        帰るとき
        ぼくのげたばこをあけたとたん
        「ひゃー、上くつ、いっぱいあるやん。すててしまい」
        と、いうたやろ。

        ぼくは、それいわれるのん ひやひやしてたんやで。
        なんでか、いうたら、
        二年からの、上くつ、げたばこに、ためててん。

        ぼくの思いでが、いっぱいある上くつやし、もったいない。
        奈良先生にも、いわれたんやけど
        すてへんかった上くつやねん。

        いちばんぼろぼろのは
        三ヵ所ほど、でかいあながあいてるけど
        およめにいった
        千賀先生とも、遊んだくつや。
        運動場も走ったし
        雪の上もふんだし
        勉強もしたし
        ぼくのシンボルや。

        今のくつも、もうあかんようになったけど、
        運動会の日まで、はいてやったし
        また
        ためとくねん。
        そやし、
        「すててしまい」と、いわんといてや。

        この詩が、三年生の教科書の採用された。ところが、友君はひどく浮かぬ顔をしている。聞いてみると《「アホらしくて、ものもいえんわ。おとないうたら、ゼンゼンわかっとらん」》教科書を見た中川氏は《唖然となった》こうなっていたという。

        古い運動靴

        おかあさん、
        じゅぎょうさんかん日に
        ぼくのげたばこをあけたとたんに、
        「まあ、古い運動靴がとってあるのね。すててしまいなさい。」
        と、いったでしょう。

        ぼくは、
        それをいわれるのを、ひやひやしてたんだよ、
        なぜかというと、ぼくの思い出がいっぱいあるくつなんだもの。
        二年のときのくつなんだよ。

        三ヵ所ほど、大きなあながあいているけど、
        よその学校へかわられた中野先生とも遊んだくつなんだ。
        暑い運動場もかけまわったし、
        雪の上もふんだし、野球のときもかつやくしたし、
        ぼくのたからものなんだ。

        今のくつも、もうだいぶんふるくなったけど、
        きょねんの運動会で、二とうをとったくつだし
        また、ためておくんだ。
        だから、
        「すててしまいなさい。」
        なんて、
        かんたんにいわれては、こまるんだよ


        《よくもこれだけ見事に言葉を殺せるものだ》と感嘆するしかない。

        端的に言えば――格調が違いすぎる。《およめにいった千賀先生》それがなんと《よその学校へかわられた》!


        というエピソードなども交えながら、ミステリの核になるトリックを、前例のない形で作り出す難しさなども語っている。

        すこし前に何冊か読んだ、コリン・デクスターの解説があったのもうれしかった 読んでいてわーいわーいと喜びたかった。


        最後に140ほどの書名索引がある、漏らさず読むには時間が足りないあぁ。

        >> 続きを読む

        2015/08/13 by 空耳よ

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