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森博嗣
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師走ということで、私自身も仕事がたて込んでいて全然本を読む時間が無くようやくこの本を最後まで読むのに時間が掛かりました。 このシリーズにしては読みやすく(でも所々数式が出て来ます)トリックの謎解きも比較的解かりやすいです。只、この作家は何故「スクータ」「ツーシータ」「コンピュータ」など最後の伸ばす「-」線を書かないのかが不思議です。誰か解かる人いませんか? >> 続きを読む
2017/12/23 by rock-man
東野圭吾
人は草木とひとしく春に咲き、夏みどり萌え、秋は末枯れて、モノクロームの冬を迎え入れる---と、大方の人は疑うことなく受け入れているようだが、果たしてそうだろうか?東野圭吾の「白夜行」は、モノクロームの冬をしか生きられぬ者の哀切な二十年の時間を、複雑な人間模様として織り上げた作品だと思う。物語は、1973年、大阪の近鉄布施駅近くにある七階建ての空きビルで、男の死体が発見されるところから始まる。それから20年、時間の流れとともに、新しい場所と新しい人間が次々と登場し、そこに過去の登場人物たちが、また現われ、物語の奥行きを広げていく。この事件の真相解明に、退職してもなお執念を燃やす刑事が、遂に真犯人を突き止めるというミステリだ。だが、この作品は、そこそこの謎を探偵役がそれなりに解決するといったものでもなければ、激情に駆り立てられて罪を犯す者と追う者のドラマでもないと思う。公害、オイルショック、地価高騰、バブル崩壊、コンピュータと、めまぐるしく移り変わる時代にそって、花咲く春、みどり萌える夏、末枯れた秋、それぞれの季節を生きようとする者と、それを拒否してモノクロームの夜を生きるしかない者がいる。彼らが、20年に渡って作り、壊していく人間関係の中に、現代人が心の中に押し込めている孤独感や愛憎のかたち、虚無を浮かび上がらせていく、見事な"社会派ミステリ"であると思う。現世は極楽と思えば極楽、地獄と思えば地獄。モノクロームの冬に花を咲かせようと白夜を行く者の哀切さは、時代の陰に張り付いた虚無を実感させる。東野圭吾は、ミステリの骨格はきっちりと押さえつつ、登場人物たちの心模様をくっきりと描いて、静かだが力強い物語を作り上げ、彼の前作「秘密」に続いて、ミステリの可能性を大きく押し広げたと思う。 >> 続きを読む
2018/08/06 by dreamer
村上春樹 , 安西水丸
私が読んだ、村上春樹さんの5冊目の本。すべて、エッセイ本ばかり、前回の「村上朝日堂」では、がっかり気味であったが、今回はそれから10年後の1995年11月から1996年12月まで同じく「週刊朝日」に連載されたものであるが、今回はちょっと違う。題材が、今の自分に近いのか、10年前の時代性が、まだ日常的感覚で同時進行しているからなのか。春樹さんの、遊びというか余裕に、こちらのいいかげんな波長にあったのか、この本のたわいのない話っぷりに嵌ってしまいそう。でも、「ノルウェイの森」とか「海辺のカフカ」、「1Q84」など一切小説には手を出してないのは偉いでしょう。(別に、偉いことないか)まあ、いましばらくはエッセイのみで春樹さん攻略でおますな。 >> 続きを読む
2013/11/27 by ごまめ
池波正太郎
図書館本。維新後、陸軍少将となった中村半次郎は桐野利秋と名を変える。出世して高給取りになった半次郎が浮かれている間に、西郷隆盛は朝鮮問題で新政府と対立し、故郷の薩摩に帰ってしまう。後を追った半次郎は、荒野に住みついて開墾を始める。やがて、新政府に対する士族の不満は西南の役へと発展する。故郷を離れて京都に上り、動乱を生き抜いてから西南の役で戦死するまでの半次郎の半生は、密度の高いものだったと思う。陸軍少将としての得意の絶頂から転げ落ち、賊軍の将として討たれてしまうのだが、半次郎はいつも明るい。死に臨む最期のときまで西郷を守った半次郎の生き様が、熱くて格好いい。 >> 続きを読む
2021/02/13 by Kira
江國香織
ネタバレあります。途中で、「箱の中」は、「棺の中」と、気づかされ、完全に「狂女」の哀しい物語、と悟った。もちろん、私より先に分かりきっていながら、寄り添わないわけにはいかなかった「草子」が、せつなすぎて辛い。草子は図らずも私自身の娘と同い年。大人びたかしこさも強がりも、なんだか我が子を見ているようで辛かった。その分、尋常ではない葉子の行動が、可哀相、ではなく、腹立たしくさえあった。それくらい、ちょっと作品の主題とは違うところで入れ込んで読んでしまったので、なかなかレビューを書く気になれなかったり(笑)。検索したら、NHKでドラマ化されていたようで、キャスティングは悪くないなあと思うけど、ダブル不倫だの放火だの、原作にはないスキャンダルが盛り込まれており、また、ラストが、ハッピーエンドともとれる演出らしく、全く別の物語に仕上がっているのかな?原作は、狂気の物語。草子が葉子から巣立って行こうとする展開も、個人的に絵空事には思えず(笑)。目の前の現実と、娘を、大事にしようー、と、思わされた。 >> 続きを読む
2015/02/05 by umizaras
近藤史恵
とても読みやすく、すいすい読み進められました♪人間ドラマ・・と思っていたら、最後はミステリー。コテコテのミステリーはちょっと苦手なので、このぐらいの軽いタッチが私には合うなと思いました。整体師の合田先生が、奥田英朗さん作の『空中ブランコ』の伊良部先生とちょっと重ねてイメージしてしまいました(笑)「人間は身体がいけるところまでしかいけない」私も身体のメンテナンスを大事にしないと・・。 >> 続きを読む
2014/09/03 by もんちゃん
阿久 悠
美空ひばりに、作詞家の阿久悠は屈折した対抗心を燃やしていた。作詞家として立とうという時、歌謡曲の世界にゆるがぬ存在感で君臨していたのが、著者の阿久悠と同年(1937年)生まれの歌手だった。美空ひばりが歌わないような歌を書かねばならぬ。その強い思いがバネになった。この「愛すべき名歌たち」の中に、「美空ひばりで完成している種類の歌は作らないというのは、ぼくの一つの見識であり、作家としての壮大な意欲であった------」と記されている。1971年、尾崎紀世彦のために「また逢う日まで」を作詞し、この歌でレコード大賞をとった。「ふたりでドアをしめて/ふたりで名前消して/その時心は何かを話すだろう」。この中の特に「ふたりで名前消して」の一行には、それまでの歌謡曲的な情緒とは関わりを断った独自さが感じられる。この一行によって、作詞家は遂に美空ひばりとの決別を果たすことができたのだ。百編の短文エッセーで、戦後50年間に流行した百曲について語ったこの本は、阿久悠の個人史をたどりつつ、歌謡曲と時代との密接で、深刻で、痛切な関係を描こうとした一冊なのだと思う。1947年からは「東京ブギウギ」が選ばれ、その楽天的なエネルギーに圧倒されたことが書かれている。1951年は「上海帰りのリル」。リルという名の国籍不明な感じを特筆しているところなど、いかにも、後に「ジョニーへの伝言」を作った阿久悠らしい。当然、美空ひばりの歌も取り上げているし、とりわけこの本のラストを彼女の「川の流れのように」で締めくくってもいる。しかし、そのことをも含め、これは総じて、一人の作詞家が美空ひばりという名の「戦後と一体化した」存在に挑み、格闘してきた歴史とも読める。 >> 続きを読む
2019/11/18 by dreamer
小川洋子
表題作を含む10編からなる短編集。著者の作品には、少女と紳士の恋であったり、妄想と現実の区別がなくなった老女であったり、一風変わった行商であったり、何度も使われるモチーフがいくつかあります。それなのに、似たようなモチーフを使いながら、こうも別の作品が出来上がるのかと、改めて感心しました。少し前に著者の短編集『まぶた』を読んだところだったので、なおさらそう思ったのかもしれませんが、それはまるで、著者の使うモチーフのひとつ<刺繍>のようで、突き詰めれば単純な図柄を複雑に組み合わせることで、さまざまな模様が生み出される、そんな印象を受けました。そして、著者は長編もさることながら、短編も素晴らしい。私は、難しい言葉を並べ立て、うん蓄をふんだんに織り交ぜ、屁理屈をこねくり回したような作品が大好物です。一方、著者の場合、言葉は簡単、出てくる事柄は常識の範囲内、語り手の感性はおおむね凡人。それなのに、どこか惹かれてしまうのです。本作を読んで、ようやく理由がわかった気がしました。リアルなのだけれど、どこかに齟齬がある。どこかに齟齬があるのはわかっているのに、そこに疑問を抱かない。はっきり見えているようでふわふわと定まらず、読後は夢から覚めたような気分なのです。<リアルな夢>と言ったら座りの悪い言葉ですが、「そうそう、こんな夢見たことある気がする」と感じるような・・・そんなところに惹かれてしまう気がします。ちなみに、本作中では「森の奥で燃えるもの」が好きです。<ぜんまい腺>を取り出して収容所に入ることは、はたして本当に幸せなことなのか―――、<ぜんまい腺>は取り出してしまってもいいものなのか―――?青い炎と赤い炎、その色が意味するものを考えさせられました。 >> 続きを読む
2014/11/21 by ぶっちょ
おーなり由子
たくさんの花が咲いては降り積もり咲いては降り積もり。淡く溶けていくような水彩画の花が本の中に溢れていてふわっと包まれたり、ハラリと切なくなったり。人生は花のようだとワタシは思っているのでとても共感できる部分も多い大好きな1冊。 >> 続きを読む
2013/10/16 by 山本あや
中嶋博行
20年以上前に書かれた乱歩賞作家のリーガルサスペンス短編集です。犯罪は世相を映すと言いますが、当時、世間を騒がせていた事件や犯罪の代表格といえるようなものをテーマに据えて、バブルがはじけ飛んで不景気街道一直線になりはじめた日本社会の病巣を描いています。短編5本、いずれも講談社さんの『小説現代』誌に掲載されたものを纏めたものです。「不法在留」1994年10月号所収「措置入院」1995年3月号所収「鑑定証拠」1996年8月号所収「民事暴力」1999年1月号所収「犯罪被害」1999年本作単行本化にあたり書下ろし「不法在留」では、今では考えられませんが、中国人や東南アジア諸国の人々が、命をかけて密入国してまで日本に来さえすれば貧しい故郷に錦を飾れる、という時代背景を描きます。中国マフィアと日本の暴力団が結びつき、様々なルートをつかって貧しい山村の中国人を日本に密入国させる。もちろん連れてこられた中国人たちは法外な手数料を組織に支払うのですが、それだけでは解放してくれるわけもなく、死ぬまで組織に搾取され続け、奴隷のように死んでゆく末路が待っています。彼ら組織を、マスコミは“蛇頭(スネークヘッド)”なんて言って恐れていました。「措置入院」では、現在では心療内科と呼ばれ市民の間に親しまれて(?)いますが、当時は“精神病院”と忌み嫌われ、そこに通院・入院しようものなら白眼視されていた病院が舞台。それまではバブル景気もあって飽満経営を続けていた各地の大病院も、いかにして患者を集め国からの保険料収入を獲得するかに躍起になり、犯罪に手を染めてゆく姿が描かれます。不景気は現在でも続いていて、同じようなことをやっている病院は、今現在もまだまだあることでしょう。「鑑定証拠」では、当時、最先端だったDNA鑑定が殺人事件の証拠となる事件を取り扱っています。科学技術が進歩すると犯罪を立証する手段も多様になり、より確度の高い逮捕、起訴が可能になりました。一方で、進歩を続ける科学技術を駆使する人間のほうは、その進歩に追い付かず。心の弱さ、状況分析の甘さが冤罪を生み出す構造を浮彫りにします。「民事暴力」では、ある都市銀行を舞台に、行き詰った中小零細企業への貸し渋り、貸しはがしから、銀行員のモラル低下によるアンダーグラウンドとの癒着、不適切組織への不正融資の現実などが描かれます。表立って代紋を掲げる暴力団が、加速度的に減少を続ける昨今、このあたりのブラック、グレーの境界線を行き交う人間は、今なお多いのではないでしょうか。当然、金融機関内の情報漏洩や、使い込みなどは論外の黒ですが。「犯罪被害」では、いまや誰もが知っているDV(ドメスティックヴァイオレンス)を取り扱っています。また、バブル期はたくさん存在した“占有屋”。所有者に無断で土地家屋を不法占拠し、高額な立ち退き料を受け取るまではそこを立ち退かない。民法を盾に、土地建物所有者に強制執行までの法的手続きにかかる時間と労力と、立ち退き料を天秤に掛けさせ、脅しすかしながら金銭を得る暴力団ビジネスのひとつでした。どの作品も京森英二という気弱で俗っぽい若い弁護士が主人公です。「弁護士」といえば先生と呼ばれ、顧問先からの毎月の顧問料でひだりうちわという時期は終わっており、京森も細かい案件、当番弁護で東奔西走。月末には、毎月の支払いに頭を悩ますといった、今に通じる弁護士事情の設定です。心ならずも、似つかわしくない正義感や、気弱な罪悪感で、報酬の見込めそうにない、しかも難しい殺人弁護を引き受けてしまうところなどは非常に好感が持てる人物造形です。著者の中嶋博行さんは1994年『検察捜査』で乱歩賞を受賞されている、現役弁護士さんです。御年62歳。この作品が上梓された当時は40代半ばで、乱歩賞受賞後の心身共にいちばんの充実期だったと思われます。それまで日本にあまりなかった上質のリーガルサスペンスを広めた、第一人者といえると思います。 >> 続きを読む
2016/02/11 by 課長代理
二階堂黎人
二階堂は大長編「人狼城の恐怖」が有名だが、最高傑作は疑いなく「吸血の家」だと思う。足跡のない殺人物の白眉であり、同ジャンルでこれを超える作品は出てこないものと思われる。 >> 続きを読む
2018/12/31 by tygkun
鬼頭 莫宏
穢れを知らないシイナとアキラの小さな体に、容赦なくのしかかる暗澹たる絶望を必死になって抗う中、業を煮やした政府の策略によって仕掛けられた罠をかい潜るようにして、何とか展望を見つけようとする今巻。ささやかな幸せをかい摘むような悪意に汚されまいと立ち向かう。自重のない大人達の汚れきった悪意が、シイナ達を澱んだ薄暗い物へと染めようとする。大人の言い分はいつだって子供の眼から見たら、理不尽なように映るからこそ、大人は一方通行に説き伏せて押し付けてはならない。そういった冷たい感情は子供の心にいつまでも残るのだから。 >> 続きを読む
2018/10/31 by ebishi
天樹征丸
小説版「金田一」シリーズ、第7巻です。今回の話は、アニメ映画の原作本です。ずっと昔にアニメ映画も見たのですが、それを今こうして、小説として読む事が出来て、嬉しいです。金田一が訪れた沖縄のリゾートホテルで、テロリスト達による事件が発生し、人質になってしまいます。テロリスト達に刃向かいながら、事件解決を目指す金田一と、彼をサポートする楊小龍のコンビが、読んでいて素敵でした。 >> 続きを読む
2019/09/03 by ゆずの
上巻がとても気になる所で終わっていたので、余計にこの先の展開に興味が湧きました。アニメ映画の原作本だけあって、事件のスケールも大きく、また今までの金田一シリーズではあまり見られない、アクションシーンもあって、面白かったです。この小説と、アニメ映画とは少し設定が違うそうなので。もし機会があれば、アニメ映画の方も見たいなと思いました。 >> 続きを読む
2019/09/11 by ゆずの
次原隆二
並走する敵の車が、ホイールからドリルみたいなものを出しつつ幅寄せして来る。でも、オレはそんな汚ねぇマネはしないぜ!みたいなシーンが妙に印象に残っている。スーパーカーもいいけど、国産市販車のチューンアップも楽しい。 >> 続きを読む
2011/08/27 by 4cycle
童門冬二
NHK大河ドラマの影響を受け読んだ一冊。著者の本は歴史小説の中でもかなり読みやすいと感じた。(司馬遼太郎と比べると)その分内容は薄いので、概略を理解するには良いのではないかと思う。 >> 続きを読む
2011/06/14 by higamasa
尾田栄一郎
ONE PIECE 第9/67巻(未完結)アーロン一味の幹部としての顔を持つナミ。彼女がこの道を選んだ理由が明かされる。本当にストーリー展開の上手い著者だと思う。気付けば、さぁルフィ頼むぜ!と力んでいる自分に気付く。ナミを追って、アーロンの君臨する島に辿り着いたルフィ一行。そこで、ナミがアーロン一味の幹部だったことが判明。しかしあからさまに、そこには秘められた理由が有ったわけだが、それは突如訪れたアーロン一味から島を守るためで有った。懐古シーンで登場するナミの育ての親であるベルメールさんが、女性ながら気風が良くてステキ。幾らアーロンが強いからとは言え、あんなステキな女性を守れないなら男性としての存在価値は無いなと思った。騎士道精神では無いけれど、守るべき女性のためにいつでも生命を賭けられるように生きて行きたいものだ。その後、アーロンの事実上の裏切りを目の当たりにし、自我崩壊の一歩手前まで追い込まれるナミ。そんなギリギリの状況の中、ナミが涙ながらに放った「助けて・・・」の言葉。ルフィ、ナミのそしてこの町の悲劇を終わらせてやってくれ!とスゴイ勢いで力んでいる自分に気付き、この作品にハマる大人が多い理由に改めて気付かされた。本筋からは外れるが、ホルスタイン牛にしか見えない海獣が登場。リアル牛飼いの子孫だからか、ホルスタインには思い入れが有るようで、自分でも信じられないくらい和んだ(笑)また、こんな時に揉めている大人気無いゾロとサンジ。ただ、いつか彼らの決着も見てみたいものだ。物凄くどうでも良い話だが、アーロンと言えばアーロンチェア。いつかオーナーになりたい夢の椅子で有る。 >> 続きを読む
2012/11/26 by ice
萩尾望都
萩尾望都『マージナル』全三巻を読み終わった。なんだか、壮大な神話を読んだような、どこか異世界にタイムトリップしてきたような気がする。そういった感覚は萩尾作品ならではのものかもしれないけれど、この作品は特に何かしら不思議な神話っぽい気がする。脳というより、子宮で考えているようなところが人類にはあるのかもしれないし、どこか奥底で、人類や生命というのは何かしら意識が共鳴していてつながっている部分もあるのかもしれない。ということを、読み終えた後に、なんとなく感じさせられるし、考えさせられる。あと、なんだかわけのわからない不思議な世界や感覚というのが、我々の目に見えないだけで、この世界のどこかにはいくらでもあるのかもなぁとあらためて思った。 >> 続きを読む
2014/10/28 by atsushi
所ジョージ
所ジョージが考えた格言的な文句を五十音順で紹介。コメントすべき点は何も無い。ある意味でタレント本の正統派。所ジョージという存在が全て。ファンにしか価値は無いというタレント本の本質を突いた内容になっている。かなりの量の格言的文句が紹介されているものの、それに対してコメントして行くこと自体ナンセンスで有ると思う。そもそもファンに取っては、書いてある内容は何でも良く、所ジョージという存在と、その世界観を共有したいだけなのだから。ファンとまでは言えないが、所ジョージのことは相当好きな方なので、腹も立たずに読み進めることが出来た。強いて言えば、発想の豊かさについては読むべき価値が有るかもしれない。 >> 続きを読む
2011/12/29 by ice
図書館本。日本最初の陸軍少将となった「人斬り半次郎」こと中村半次郎(後の桐野利秋)の生涯を描いた長編。面白すぎて、600ページあまりをほとんど一気読みした。薩摩藩の貧乏郷士の家に生まれた半次郎は、唐芋(からいも)侍と蔑まれている。父が罪人となったため役目にもつけないが、一家を背負って労働と剣術の鍛錬に精を出す日々を送っている。二十三歳のある日、半次郎は西郷吉之助(隆盛)に出会い、幕末の動乱に身を投じることになる。人斬り半次郎というおそろしげな異名から、血に飢えた殺人鬼のような男かと思っていたが、半次郎は勤勉で気のやさしい美男子で、ハングリー精神に満ちた努力家だった。深く敬愛する西郷に出会ったことで、動乱の嵐が吹き荒れる京都に行き、剣術で手柄をたてて名を知られるようになる。半次郎の活躍が克明に描かれ、歴史的事実もわかりやすく語られているので、激動の時代を体験したような気分になれた。 >> 続きを読む
2021/02/11 by Kira
出版年月 - 1999年7月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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