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東野圭吾
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加賀恭一郎シリーズ第4弾。有名小説家の日高が殺され、発見者はその友人であり児童小説家の野々口。手記という形で事件の経緯を残そうとするが、加賀はその中身から犯人を名指しする。シリーズではこれまで動機が重要な要素として描かれてきたが、この作品は動機をいかにして加賀が見抜くかが見もの。その意味で犯人はすぐに分かるし、トリック自体も容易い。ただし犯人がその裏に隠していた動機のための準備はかなりのもの。そこまでさせた強い心情は加賀の過去と共通し、なぜ教師から刑事に鞍替えしたのかも明かされることになる。 >> 続きを読む
2018/08/28 by オーウェン
幸村誠
宇宙や海、広くて静かな場所に惹かれる人は好きになる漫画。以下のくだりが胸に刺さりました。PHASE 5:点火‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐放射線の嵐の中を漂いながら感じただろ?「くたばるかもしれない」って。でも本当は救われる気分だったろ?わかってるんだろ?一介のデブリ屋にすぎない今の自分には宇宙船を手に入れることなんてできっこないって。それでも吠え続けたのはいつまでも夢の途中でいたかったからさ。たたかいきれないお前は、ようやく今頃になって言い訳を探し始めている。この病はお前が望んだんだぜ?地球に降りて、結婚して年くって。シリウスの輝きを眺めながら「あの病がなければオレも今頃は・・・・」そう言い逃れる権利をお前は欲したんだ。認めろ。受け入れて楽になって、嘘をわびるんだ。宇宙はお前を愛してはくれないが許してはくれる。‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐まあ、主人公はこの後反発します。 >> 続きを読む
2015/08/11 by こいこい
梨木香歩
こんなに壮大なファンタジーとは知らずに読み始めた。読んだことないけど、「はてしない物語」とか「指輪物語」はこんな感じのファンタジーなのだろうか、と思った。一度読んだだけでは理解できない、想像できないところが多すぎた。またしばらくして再読したい。私の想像力をはるかに超えてしまって、全然イメージができないところも多かったけれど、先が気になって気になってどんどん読んでしまった。少女が「裏庭」という現実世界とは異なる世界に行き、その異世界で旅をして帰ってくるという話だけれど、その異世界に、作者がこれでもかというほど、意図というか表現したいことを詰め込んでいるようで、いっぱいいっぱいな感じはあったけれど、とにかく見事としか言いようがないファンタジー。親から愛されていないと感じている「傷」や、家族を亡くした「傷」に向き合えず、感情を押し込めた人たちが、この少女の「裏庭」への冒険によって、少し前に進めたのかな・・・「裏庭」での少女・テルミィの感情の動きはすごかった。私としては、妙子さんについて、こんなにも重要人物のわりに、描かれていることが少ない気がした。妙子さんについてもっと知りたかった。 >> 続きを読む
2020/06/02 by URIKO
池谷裕二
この本、タイトルの「記憶力を強くする」具体的な方法について書かれているのは、結構後半です。ただ、それまでに書かれた脳科学的な知見も、実践の部分と密接に結びついているので、なかなか面白い一冊です。今は、茂木健一郎先生とか、川島隆太先生とかの影響もあって、一昔前と違って「脳は大人になってからでも鍛えられる」という考え方が浸透してきましたね。ただ、子供の脳大人の脳との違いを見た時に、具体的に重要になるのが、加齢に伴い「意味記憶向き⇒エピソード記憶向き」へと変化するという話でしょうか。あとは、コンピュータと比較することで、人間の脳の利点と欠点を考察している箇所や、実際の記憶力の伸び方は、勉強量に対して線形ではなく指数関数型だという記述など、「なるほど」と思わされます。記憶力を高めるお薬の話は非常に目新しい話題ですが、やっぱり科学的には可能なことでも、医学とか生物系については、倫理的な問題がどこまでも付きまとってくるんですね… >> 続きを読む
2017/08/04 by ピース
鳴海 章
恋人から別れを告げられ落ち込む廉司に追い打ちをかけるように、会社から突然、リストラの宣告。同僚との送別会で泥酔した廉司だが、なぜか目が覚めた時隣に寝ていた見知らぬ女・風俗嬢レモンと一緒に旅することになった。希望を失い自暴自棄になった男と女が、人生を取り戻していく道程を描く。鳴海章さんのいくつかの作風のうち、卑屈で駄目なサラリーマンの再生譚があります。本作も、その流れの作品のひとつ。まだ、物語の構成自体が若く粗削りな印象なのですが、同じ流れをくむ傑作『痩蛙』、『俺は鰯』へと繋がるものを感じさせます。全編を通じて描かれる北海道の大自然の様子と、思いもよらずみちづれになった二人の男女を通して、人間の弱さをみとめつつ、希望を失わない人生の再生を謳ったロードムービー的な佳作です。営業ノルマがすべて、戦々恐々としたサラリーマン生活を送っていた澤城廉司は、ことし30歳になりました。同期が次々とリストラされる激戦地、同僚うちで、映画名からもじって“ハンバーガー・ヒル”と揶揄していた勤め先でしたが、ついに廉司自身も肩を叩かれる日が。クサクサした気持ちを抱え、少なくなった同期と別れの宴のあと。悪酔いした廉司が、重い胃袋の苦しみのなか目覚めたのは、見知らぬ女の部屋でした。青ざめる廉司、そんな廉司を見て苦笑する女。「これで、だれか分かる?」長い髪をうしろで束ねて見せる化粧っ気のない女は、紛れもなく懇意にしている風俗嬢・レモンでした。どうやら昨夜の廉司は、同僚たちと別れたあと、ひとり、レモンの勤める新橋のピンクサロン“ジューシーフルーツ”を訪れたようでした。というのも、廉司にはそのあたりの記憶がまったく無かったのです。どうにもバツが悪い間のあと、廉司は「それじゃ」と礼を言いつつ部屋を出ようとします。「ほんとに何も覚えていないんだ」唖然とするレモン。いったい自分は何を約束したんだと、不安に駆られる廉司。そんな廉司の背中に、優しかった声音とは一転「はやく出てってよ」と冷水を浴びせかけるようなひとことが。無視して、出て行けばよかったのかもしれません。酔った上の言葉など真に受ける方がおかしいと、振り切ればよかったのかもしれません。そんな風に、他人の心を思わずに、要領よく自分本位に行動できるのであれば、廉司は会社をリストラされるような男ではなかったのかも。「卑怯者には、なりたくないんだ」なんてカッコつけてみたものの、ほんとうのところは違っていました。レモンの涙と、手首のためらい傷の跡。それから、馘首を告げられ、自分のすべてを否定されたような卑屈な気持を引き摺ったまま、ありていに言えば“女を買って”ちっぽけな自尊心を満たそうとしていた酔った、みっともない昨晩の自分への自己嫌悪。ないまぜになった感情のまま、廉司はレモンのもとに留まります。酔った勢いでレモンと約束したのは、北海道への旅行の同行だったのです。あまりといえば、あまりにもリアリティに溢れる廉司という主人公。就職難の望まない勤め先であったり、何の目標も持たず「ただ生きていた」20代であったり、僕自身も投影する部分が多く、それこそそこらに小石を投げれば必ずあたる男性像です。2流、3流の私大文系卒なんて、極端な話、社会から需要がないんですよね。溢れていて。そんなこと自分でもわかっているから、卑屈になるんです。やっとこさ潜り込めた会社でも、いつでも自分が必要とされているかが不安で仕方ない。万が一、廉司のようにクビを告げられれば、やっぱり全人格、能力、これまでの人生すべてを否定されたように打ちひしがれるでしょう。それが、有りもしない話ではないから、身につまされます。いったい、おれは何をしたかったんだろうか。大学を受験するとき、人並みに眠い目をこすって受験勉強をし、英単語の本を蛍光色のマーカーで汚したりしていた。模擬試験の結果に一喜一憂し、それで将来のすべてが決まるんだと、本気で思い込み、悩みもした。だが、大学に入ると、周囲の空気に流され、また、親元を離れたことでタガが外れたこともあって、遊びほうけてしまった。いや、大学に入った時点で悟ってしまったのだ。世の中で優遇されるためには、東大か京大でも出ていなければならないし、私立ならせめて慶応か、早稲田だ。10代の終わりとはいえ、廉司が通っていた大学の学生たちは、自分たちが決して主役を張れないこと、舞台の上では、事件を取り巻いて眺めている野次馬役でしかないことを悟っていた。「どこで間違ったんだろうな」廉司は天井を見上げてつぶやいた。この「せめて慶応か、早稲田だ」という部分は、躊躇なくグサグサとわが身を刺してきます。何年前の後悔だ、と嘲笑われようとも、「もっと勉強してりゃよかった」という悔いは、いつまでも残っています。いくら勉強したところで慶応や早稲田に入れたかどうかはわかりませんが、せめて世間に名の通った、就職に役立ちそうな大学に受からなかったものか。生き方はそれぞれ学歴じゃない、なんてこの歳になりゃわかります。一歩、社会に踏み出せば、学歴なんて屁のツッパリにもならない。でもね、それでも、今よりもっといい人生が送れていたんじゃあないかって、どうしたって考えてしまうものなんです。本作では、自慢するほどの取り柄もない、見た目だって十人並みかやや劣る、おもしろおかしい話ができるわけでない、ごく普通の2・3流私大出文系男子のコンプレックスを見事に描いています。あますところなく。わが身と重ねる部分が多く、共感をよぶのでしょう。みっともないですね、男の泣き言。そんなみっともない男は、レモンを貶めるような、自分の発言に愕然とするわけです。「たかがピンサロ女に誰がまともにつき合うっていうんだよ」心の奥底でレモンをそんな風におもっていた自分の愚かさに気付いて、引き裂かれるだけまだまし。職業に貴賤なしだなんて建て前だって、よく理解っています。人とはこうあるべきだっていう理想像を聞かされるのも飽きあき。それでも。それでも、最低限、この線だけは死守しなきゃいけないっていう線。男として、ここだけは越えてはいけないって線。それを必死になって守ろうとする廉司の姿が、同じようにみっともない僕ら中年男たちには、ジンとくるのです。 >> 続きを読む
2015/09/22 by 課長代理
矢沢あい
床屋さんで、何気なく読んだこの2巻が面白くて、それから一気に21巻まで読んでしまいました。NANAという漫画があるのは知っていましたが、意外とギャグが面白いこと、意外と性的なことが包み隠さず描かれていること、テンポがよくてぐいぐい読んでしまうこと、こんなに面白い漫画だったなんて、もっと早く読めばよかったです。2巻では、奈々とナナが電車内で運命の出会い、そして素敵なお部屋のルームメイトになります。リバーサイドで「これからよろしくね」と握手するシーンが素敵。90年代後半、上京してバンドで成功するぞっていう熱い雰囲気も感じます。きれいな絵柄、華やかな雰囲気、おしゃれなファッションも、画集のよう。ハンバーガー屋のジャクソンとか、その店員の佐藤公一(笑)とか脇役もすごくいい感じですね。素敵なキャラばかりで、読むたび、この仲間に入りたいなと思います。 >> 続きを読む
2017/10/01 by みやま
奥浩哉
宇宙人と戦います一度読むと止まりません映画にもなりましたが漫画のほうがおもしろいです >> 続きを読む
2015/05/13 by ENRIKE
山田貴敏
Dr.コトー診療所 第1/第25巻(未完結)都会の病院で何か問題を起こした結果、田舎の島の診療所に勤務することになった医者。生命を救うという性質上、ドラマになり易い設定では有るが、やはり感動的で満足させられた。本土から船で6時間かかる陸の孤島。そこに赴任した島で唯一の医者の物語。しばらく、この島に医者は不在だったようだし、島民からは大歓迎されそうなイメージでいたが、逆に、どうせヤブ医者だろうと、冷たくあしらわれてしまう。過去に何か大きな問題が有るとは言え、抜群の名医で有る彼は、貧弱な設備の中で重症患者をも次々と救って行くことで島民の信頼を少しずつ勝ち得ていく。看護婦さんが、なかなかカワイくて、ドラマ版では誰が演じているのだろうと気になって調べたが、なんと柴咲コウ!マンガそっちのけで、ドラマを観たくなってしまった(笑)離島ならではの大自然も非常に美しく、最初は冷たかった島民達の心もまた美しい。 >> 続きを読む
2013/06/08 by ice
伊坂幸太郎
不思議な世界電車もない、車も少ない、自転車も・・音の出るものがない空間で法律も関係ない非日常だった。 >> 続きを読む
2015/12/03 by -water-
グレッグ・イーガン , 山岸真
幸せの理由を探すため図書館に赴いた。が、『しあわせの理由』はなかった。一人っ子ではないので『ひとりっ子』には惹かれず、カタカナの書名のものはむずかしそう。そこで手に取った『祈りの海』。表紙にヒューゴー賞とローカス賞受賞とある。現金なわたしは迷わずこれに決めた。もっとも、『プランク・ダイブ』の中の「暗黒整数」は、その場で読んでしまったのだけれど。 何の話だあ? と思われた方ごめんなさい、グレッグ・イーガンの話です。近ごろ、原因不明のSF熱の症状が見られます。そもそも現代のSF小説は、1956年のダートマス会議に端を発したものであり(わたしの中では)、この会議には、当時の認知科学研究のスターが勢揃いした。ジョン・マッカーシーが呼びかけ人となって、マーヴィン・ミンスキーやハーバート・サイモン、クロード・シャノンなどなど、神無月の頃の出雲大社のような賑わいだった。本格的な人工知能研究はここから始まったのである。 さて、話をイーガンに戻すと、彼はこの会議に出席していたのでは? と思ってしまう。イーガンは61年生まれなので、まだこの世に生を享けてないけれど、どうもそんな気がするし、こういう発想は彼の小説っぽい。ハードSFの肩書きを持つ作家では、「知性化シリーズ」のデイヴィッド・ブリンを愛読していたが、もしかしたら、グレッグ・イーガンの方が好きかも。ひねりの利いたアイデアと、そこから生まれるストーリー、その中で交わされるウィットに富んだ会話。どれも三つ星級だと思う。 ただ、初めは面喰うというか、読み方がよく分からなくて焦る。三つめの「ぼくになることを」辺りから、ようやく面白さが分かってきました。野球のバッティングと同じで、やはり三球くらいボールを見ないとダメですね。そのあとは快音の連続ですよ。まあ、たまにカットしたくなるボールも来ますが(笑)。「ぼくになることを」、「百光年ダイアリー」、「誘拐」、「ミトコンドリア・イヴ」、「無限の暗殺者」、とりわけ面白かったのはこの五つです。 すべて読み終えたとき、脳の中のもう一人の自分(宝石)が語りかけてきた。「おい、大丈夫か? 厄介な作家に手を出したものだな。『万物理論』はおまえにはむつかしそうだったぞ。ハハハハハ、まあせいぜい頑張りたまえ」 その挑発に対して、本当の自分(わたし)はニッコリとこう切り返した。「ご心配なく、『トリストラム・シャンディ』を読むよりは簡単ですから」 <「宝石」とは、イーガンの小説に出てくる用語です。たぶん間違った使い方をしてますw> >> 続きを読む
2015/04/27 by 素頓狂
原尞
シリーズとして4作目であり、新たな章へ向かう前の完結という内容。前3作で謎になっていた渡辺の行方や、錦織や橋爪との関係性。それらを含めながらも、一旦解決したかに見えた依頼が大きな謎となっていくスケールの広さ。沢崎も4作の中で初めてといっていいほどハードボイルドしており、途中は命の危険が脅かされるシーンまで。そして自殺の真相や、意外な人物の裏というミステリな仕掛けもありで、これまでの4作でも集大成的な出来。新たなシリーズもこのまま読み続けていきたい。 >> 続きを読む
2020/08/04 by オーウェン
米原万里
【頭の良い人だなぁ】 同時通訳も堪能な米原さんのユーモア溢れるエッセイ集です。 仕事柄、言葉に対する感覚は鋭く、通訳や言語にまつわるネタもふんだんにちりばめられています。 また、タフな方なんでしょうね。 非常に精力的に思えました。 いずれにしても、大変頭の良い方だというのは間違いないでしょう。 ユーモアのセンスも良いのですが、これも頭が良いからこそなのではないでしょうか。 同時通訳と言えば、大分前にとある国際会議に出席した時のこと、「オレオレ詐欺」という言葉が出そうな会議だったのですが、「それってどう訳すんだろう?」と思ったことがありました(結局、その言葉が出なかったので訳を聞きそびれてしまったのですが)。 このエッセイの中にも、似たような話題があって、米原さん曰く、この手のものは言葉を訳すのではなく意味を訳すのだと書かれていました。 とは言え、あまりにも説明調になると言葉が長くなり過ぎて通訳が遅れるという面もあるそうなので(そうだろうなぁ)、適度な短さでやらなければならないのだとか。 これは頭が良くないとできない仕事です。 また、駄洒落の類、故事成語的な言い回しも難しいのだとか。 分かる、分かる。 作中に、柳瀬尚紀さんとの対談があり、柳瀬さんと言えばジェームス・ジョイスのあの「フィネガンズ・ウェイク」を翻訳された方じゃないですか(対談中にも出てきます)。 「フィネガンズ・ウェイク」なんて、言葉遊びの固まりみたいな作品ですので、あんなのどうやって訳せるのかと思いますけれどね(実際、翻訳を読んでもよく分からなかった!)。 同時通訳と文学の翻訳とは違うということも語られていましたが、言われてみればその通りかもしれません。 いずれにしても、大変興味深い話題が満載の、楽しい一冊でありました。 >> 続きを読む
2020/01/08 by ef177
エドワード ゴーリー
表紙とこのタイトルだけで、すべてを持っていけそうな、カルト的絵本作家ゴーリーのシュールな作品。逆に言えば、ここで読みたくならない人には向かないかもしれない。火曜日の翌日で、水曜日の前日から始まる物語。終わりから考えると、確かに一言も発することなく、叱責したとも言えなくもない。これが優雅に叱責するということなのか、いやはや! >> 続きを読む
2015/06/18 by ミコト・T
平野耕太
読んだのは大分昔ですが。 英国出国、見敵必殺の第三巻。 やりたい放題が止まらないヘルシング。ダンナの髪が伸びたり縮んだりする小さい所を気にしつつ、伊達男をふっとばせ!と檄を飛ばしました。 暴力描写に余念がない漫画ですが、故がきちんとしているので読んでいて嫌な気分にはならないです。 とりあえず、吸血鬼になるとマイ棺桶がないと寝られなくなる所が「枕を旅先に持っていくやり手のサラリーマン」みたいで笑っちゃいました。 >> 続きを読む
2014/08/09 by B612
宮沢賢治
宮沢賢治さんの作品は、暗いものが多く、あまり好んで読みませんが、唯一『銀河鉄道の夜』は何度も読み直したくなります。 私もクリスチャンです。この作品で出てきた神様のことや空遥か彼方にある美しい国のことも分かる気がします。 ジョバンニが自分の弱さに向き合い、犠牲になってもみんなの為になろうと決心する気持ちも。 一人ぼっちが長いため、ジョバンニも友情に飢えていたのでしょう。 弱い心は、「自分の足で歩く」よりも、支えてもらえる仲間に頼りながら進むことを望んでいたでしょう。 でも結局人生は人それぞれの旅。自分歩き続けなければなりません。 その歩みが誰かに希望を運ぶように。 その道程の先に、夢みた幸せがありますように。 >> 続きを読む
2017/09/01 by Moffy
乙一
内容紹介-------------------------------------------------------14歳の冬休み、わたしはいなくなった―。大金持ちのひとり娘ナオはママハハとの大喧嘩のすえ、衝動的に家出!その失踪先は...となりの建物!!こっそりと家族の大騒ぎを監視していたナオだったが、事態は思わぬ方向に転がって...!?心からやすらげる場所を求める果敢で無敵な女の子の物語。その他うまく生きられない「僕」とやさしい幽霊の切ない一瞬、「しあわせは子猫のかたち」を収録。きみが抱える痛みに、そっと触れます。---------------------------------------------------------------「しあわせは子猫のかたち」は、『失はれる物語』で読んだことがあるので飛ばした。こちらは「しあわせは子猫のかたち~HAPPINESS IS A WARM KITTY~」という副題がついているが、内容は変わらないみたいだ。「失踪HOLIDAY~しっそう×ホリデイ」は、乙一にしてはあまり心をつかまれない、ダレた展開が続くなーと思っていたら、ラストはさすがだった。全く疑いもせずに読んでいたから、ほとんどなににも気づかなかった。狂言誘拐を演じた主人公の女子中学生が、事件を機に家族関係を見直す話かと思っていたら、確かにそのような展開にはなるのだが、実はいろんなことが起こっている。切なさの乙一とはまた違って、温かい感じの物語。 >> 続きを読む
2017/06/10 by しでのん
谷川浩司
5名しかいない中学生棋士の一人。天才という言葉にふさわしい谷川九段だが、この本を読んで「ああ、同じ人間なんだ。」と強く感じた。栄光へと昇りつめた高さと同じだけ挫折を見ている。だからこそ、悩み、考え、試行錯誤してきた過程が私がたどってきた道と似ている部分が多い。もちろん、実践のレベルは全く違うけれど…やはり、鬼のように強い棋士の方々は、自分をしっかりと理解してコントロールしている。羽生三冠と同様、谷川九段にも本を読みながら強く実感した。勝つか負けるかの勝負の世界。しかし、スポーツは全く違う世界が広がっているところがとても面白く、興味をそそられる。スポーツを長く続けてきて、子ども達にスポーツを教る立場になった今、棋士の人たちの考えや姿勢は、スポーツの中でも子ども達を育て、指導していく上で参考になることが多々あった。小さいころから何か一つを極め続けることは、決して視野を狭くはしない。視野を広げなければ、続けられないから。と、読み終えて強く感じた。 >> 続きを読む
2017/02/10 by おかりん
内田康夫
通常、このシリーズは殺人事件が起こりその真相解明に浅見光彦が関わっていく展開が多いのですが、物語はあるアパートの住人が隣人から預かった“ある物”が発端となります。“ある物”がなぜそこにあるのか?、“ある物”を預けた隣人はなぜ失踪したのか?を中心に展開していきますが、いつもの話と違って新鮮でした。登場人物間に殺人事件は絡みませんが、(“ある物”に関してそれらしいことがあった記述はありますが。)興味を持ちながら最後まで読み進めることが出来て満足しました。ということで☆☆☆☆☆5つです。 >> 続きを読む
2013/06/12 by marosuke
森絵都
中学生の教科書に一部が載っていたので、当時図書室にあったこの本を読みました。最終巻だけ読んでませんが。飛び込み競技をやってる高校生のお話で、授業で習ってから何年か経って実写化もしたような。当時読書はほとんどしなかった私が最終巻以外は読んだわけで、けっこう面白かった記憶があります。たしか主人公は飛び込むのが怖いのに何故かやってたり、優等生がいたり、激しい飛沫をあげるのが持ち味の選手が腰痛持ちで飛び込んでる空中で回転とか全くしない不思議な技に挑戦してたり(それがサブタイトルのスワンダイブだったはず)飛沫をあげるかどうかは曖昧ですが名前は飛沫だったはず。高2にして大分男前な奴で、田舎から来たけど彼女とめちゃくちゃヤってます的な。そんな彼のセリフは男性が読んだら面白いかもしれないですね。もう一度読みたいです。今度は最後まで。 >> 続きを読む
2015/05/12 by わだち
しげの秀一
颯爽と750ccのCBを駆るグンの登場。久々に読み返したが、強烈に単車に乗りたくなった。単車を降りて久しいが、マシンを操る呼吸が蘇る感覚を強烈に感じた。とくに前後の車のわずかな隙間をマシンを左右にグイグイ振って抜けて行く場面では、全身の感覚が昔を取り戻したようだった。以前に読んだ際は、確か免許を取る前だったので、マシンの感覚も実感が無かったため、読み返すと、別の作品を読んでいるように感じた。聖子派?明菜派?などというコピーが存在するなど、さすがに古さは隠せないが、本質的な面白さは何も変わっていない。恐ろしいことにストーリーも、ほぼ完全に忘却しているため、モチベーション高く読み進められそうだ。10年以上のスパンをおいて改めて手に取るバリ伝。青春の感傷も有るのかもしれない。 >> 続きを読む
2011/07/07 by yutaka
出版年月 - 2000年12月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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