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2001年5月発行の書籍

人気の作品

      悪童日記

      堀茂樹 , アゴタ・クリストフ

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! karamomo Fragment asuka2819 Shizu
      • 【良い子なの? 悪い子なの?】
         以前から読みたかった本をようやく読みました。
         戦時中、「大きな町」に母親と一緒に住んでいた2人の兄弟が、戦火を逃れるため祖母が住んでいる「小さな町」にやってくるところから物語は始まります。

         祖母は、野卑で不潔で吝嗇家で、以前、自分の夫を毒殺した疑いがかけられており、近所の住民からは「魔女」呼ばわりされているような人でした。
         母親は、「お金は定期的に送りますからよろしくお願いします。」と頭を下げ、兄弟を残して「大きな町」に帰って行きました。

         さて、この2人の兄弟が風変わりで、この年頃の子供達のように遊んだり泣いたりなどしません。
         自分たちで計画を立て、「勉強」をし、様々な「訓練」をします(例えば、飢えに耐える訓練、暴行に耐える訓練、動かない訓練などなど)。
         聡い子供達であることは間違いありませんが、やることすべてがどうにも子供らしくないのです。

         他人の話をこっそり立ち聞きするまでは、まぁ、子供らしいと言えばそうも言えるのですが、2人は、立ち聞きした話をネタにして上品な口調で強請を働いたり、なかば強要のようにして商店から欲しい商品をせしめたり(勉強に使うためのノートや鉛筆なんですけれどね)、「訓練」の一環として身につけた曲芸などを披露して酒場で小銭を稼いだり……。

         2人の行動は徐々にエスカレートしていきます。
         戦争により、「大きな町」が陥落し、間もなく敵軍が「小さな町」までやってきそうな気配の時、ようやく母親が2人を迎えに来るのですが、母親は男連れで、赤ん坊まで抱いていました。
         2人の兄弟は、母親と一緒に行かない、ここに残ると言い出します。
         母親は必死に2人を連れて行こうとするのですが……その結果……。
         そして、最後には……。

         この2人の兄弟が戦争の犠牲であることは間違いないし、こういう子供らしくない、ある意味では歪んだ人間になっていくのもその影響があることはそのとおりなのですが、「だから戦争はダメでしょ?」って言う単純な反戦文学ではないのです。
         それはそうかもしれないけれど、それにしたって……ということです。
         この兄弟は、良い子なのか悪い子なのか段々分からなくなっていきます。

         本作には、「ふたりの証拠」、「第三の嘘」という続編があり、全体で「悪童日記」三部作と呼ばれているそうです。
         これは続編も読まなければ。
        >> 続きを読む

        2019/05/28 by ef177

    • 他15人がレビュー登録、 34人が本棚登録しています
      日の名残り

      土屋政雄 , カズオ・イシグロ

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.6
      いいね!
      • 執事のスティーブンスは、新しい主人であるファラディがアメリカに5週間帰ることを機に、5~6日の休暇を与えられます。
        イギリスの田園風景の美しさを見ながら、長年仕えたダーリントン卿や父、女中頭との思い出を振り返り、スティーブンスの人生が語られていきます。

        この主人公の印象としては、一緒にいたら息がつまりそうになる程の真面目さ、頑固さを感じました。
        せっかくの休暇ですら、「偉大な執事とは」「執事の品格とは」と仕事のことばかり考えているのですから。
        仕事人間ですね。
        仕える主人が変わり、最大二十八人の召使が雇われていたダーリントン・ホールを四人で切り回す職務計画にも取り組んでいました。
        かなり悩ましい働き方改革だと思います。
        頑固だな、融通が利かないなと思いながらも、執事の品格を常に考え続ける彼にくすりとさせられました。

        ※以下、ネタバレのためご注意ください。





        そんな執事の人生を振り返る旅行記が最後まで描かれていると思っていたのですが、最後の最後でこの本の印象をひっくり返す仕掛けがありました!
        五日目の空白後の、六日目。
        仕事人間の旅の終わりは、実は長年仕えた主人に何もできなかったこと、私生活での失敗で自分を見返り、男泣きの姿が描かれていました。
        読了して読み返すと、初読の時とは違った目で彼を見るようになります。
        回想していた頑固で真面目なスティーブンスというより、旅先で垣間見えた不器用で滑稽な姿が再生されてしまいますね。
        印象ががらりと変わるっておもしろい。
        後悔はあるかもしれないけれど、それでもあなたがやってきた仕事は立派だったよ、と声をかけてあげたくなりました。

        初めてのカズオ・イシグロ作品、とても良かったです。
        続けて「わたしを離さないで」を読んでいます。
        読書ログでchaoさん、弁護士Kさんと語り合えたから読もうと思った本書。ありがとうございます!
        >> 続きを読む

        2018/09/30 by あすか

      • コメント 8件
    • 他14人がレビュー登録、 33人が本棚登録しています
      三国志 時代小説文庫)

      北方謙三

      角川春樹事務所
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 2016年に半年くらいかけて全巻読了

        吉川三国志と比べて、男臭さが濃かった。ウイスキー片手にバーカウンターで氷をからからさせるような男臭さ。

        心理描写も多く、難しい言葉も少ないので、読みやすさは良かった。
        >> 続きを読む

        2017/09/23 by ymk

    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      果つる底なき

      池井戸潤

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 池井戸潤さんの小説家デビュー作であり、江戸川乱歩賞受賞作。

        ややストーリーは強引で荒削りな部分もありますが、強者に媚びずに信念を貫く主人公、黒幕への逆転劇。池井戸作品の醍醐味がこの頃から光っています。

        銀行員出身でビジネス書を執筆していただけあってデビュー作とは思えない筆致の銀行ミステリ。魅せてくれます。
        >> 続きを読む

        2015/04/05 by ybook

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 30人が本棚登録しています
      きみにしか聞こえない

      乙一

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね!
      • 「Calling You」(「ザ・スニーカー」2000年4月号掲載)
        「傷-KIZ/KIDS-」(「ザ・スニーカー」2000年10月号掲載)
        「華歌」(文庫描き下ろし)
        以上3つの短編を収録した作品。

        どの短編もよかった。
        書評にもある「“切なさの達人”」はまさにその通りだ。
        3つの作品に共通するのは、誰かの心の支えとなるものが描かれていることだと思う。

        「Calling You」では、ユミがシンヤに支えられていたように、シンヤもまたそうだったから、あんな行動に出ることができた。
        「傷-KIZ/KIDS-」では、アサトと「オレ」は、心の傷も分かち合っていた。
        この2作品を読むと、支えるということが単純に素敵だと思える。

        「華歌」は、結末に触れてしまうので多くは語らない。
        寂しさと少しのホラーを混ぜ合わせたような独特の雰囲気は、読んでいる私を不安な気持ちにさせた。
        終盤の意表を突くシーンも、少々強引なところはあったが、騙された。
        傷を癒すためには、同じ痛みを知っている人の力が効果的ということだろう。

        それにしても、よくこうも作風を変えられるものだ。
        また乙一作品を読もう。
        >> 続きを読む

        2014/12/13 by ともひろ

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 22人が本棚登録しています
      プリズンホテル

      浅田次郎

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! asai
      • 笑える任侠ドラマ
        それが愛情表現だとしても暴力を女にふるうのは理解できず、それのせいで感情移入できなかった一巻。
        最終巻まで読み、まあまあ理解できたので、読み直したら、笑って泣ける小説になると思う。
        >> 続きを読む

        2014/10/10 by bob

      • コメント 1件
    • 他2人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      悪者見参 ユ-ゴスラビアサッカ-戦記

      木村元彦

      集英社
      カテゴリー:球技
      4.0
      いいね!
      • サッカーはよく分からない。ルールは知っているし、日本リーグの頃は
        閑古鳥鳴く国立競技場にさえ行った。でも、Jリーグになった最初の1年
        だけは試合の結果も追っていたが、諸事情によりサッカー観戦を止めた。

        ストイコビッチをはじめ、ユーゴ出身のサッカー選手は辛うじて名前を
        知っているくらいだ。だから、本書は読み通せるか不安だった。

        案じることはなかった。多分、まったくサッカーを知らなくても読める。
        副題に「ユーゴスラビアサッカー戦史」とあるように、旧ユーゴスラビア
        全土をくまなく回り、選手や協会関係者、サポーターに取材し、試合の
        経過も記されている。

        それでも、本書を貫いているのはユーゴスラビアの現代史である。それも
        世界中から「悪者」のレッテルを貼られたセルビア人への強い思い入れを
        感じる。

        第二次世界大戦でナチス、ソ連、連合国を相手にユーゴスラビア独立を
        成し遂げたチトー大統領の圧倒的なカリスマで維持していたような国だ。
        民族主義を厳しく禁止したチトーの死、東西冷戦の終結と続けばユーゴ
        の崩壊は当然の結果だったのかもしれない。

        そのなかで、何故、セルビアだけが「悪者」にされたのかは『ドキュメント
        戦争広告代理店』(高木徹)に詳しく書かれている。

        スポーツと政治は別物なんてのは綺麗ごとなんだと思う。有能なスポーツ
        選手だろうが否応なしに政治に絡めとられて行くことがある。それを本書
        は丹念に描いている。

        「NATO STOP STRIKES」

        本書のカバーにも使用されているストイコビッチの写真。名古屋グランパス
        のユニフォームの下に着ていたTシャツの胸に、何故、この言葉が書かれて
        いたのかが記されている場面では思いがけず泣かされた。

        絶対的な悪者は生まれない。絶対的な悪者は作られるのだ。著者は言う。
        その通りだと思う。

        一方的に流されるプロパガンダに染まる前に立ち止まらなければならない。
        旧ユーゴスラビアの問題のすべてをセルビアだけに負わせていいはずが
        ないのだ。

        本書は1998年から2001年までをストイコビッチを中心にしたサッカーと
        いうスポーツに視点を置きながらユーゴスラビアを描いているが、その
        ユーゴスラビアも2003年には消滅した。

        七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、
        二つの文字、一つの国家。そんなバルカンの火薬庫と呼ばれた国は
        地図上から消えた。それでも、セルビア人に貼られた「悪者」のレッテル
        は歴史上でつきまとうのかもしれない。
        >> 続きを読む

        2018/01/13 by sasha

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      幸せへの扉 世界一小さなアドバイス

      QuindlenAnna , 相原真理子

      集英社
      4.3
      いいね!
      • 「何か」のヒントを得ようと、この本を手に取りました。
        一行一行に目を凝らしていたのですが、やがて撫でるように視線を動かし、しまいにふっと笑顔になりそうな気分になりました。
        頭より、心を使って生きること。
        生きている自分を「生かしてあげる」こと。
        つまりつまりつまりは、そういうこと。
        >> 続きを読む

        2017/10/31 by deco

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      絵本の力

      柳田邦男 , 松居直 , 河合隼雄

      岩波書店
      カテゴリー:読書、読書法
      5.0
      いいね!
      • とてもいい本でした。

        河合隼雄、松居直、柳田邦男の豪華面々での講話・対談集。

        ・絵本は読ませるものではない。読み聞かせるべきもの。
        ・絵本の中には音も歌もある。
        ・大人になって読み返した絵本こそが残したい絵本。
        ・・・

        共感を覚えるフレーズが多い。

        各人の絵本の紹介も巧みで、
        ・ヴァイオリン
        ・100まんびきのねこ
        ・だいくとおにろく
        ・わすれられないおくりもの
        ・ポケットのなかのプレゼント
        ・ラチとライオン
        なんかは是非とも買って子どもに読んであげたい。


        上の子は絵本が大好きで、読んでとよく求めてくるし、時に一人で、文字も読めないのに声に出しながら絵本を朗読してたりする。
        これが親としてとても嬉しい。

        読書も勉強もお稽古も、楽しんで自発的にやって貰えるようになればこれほど嬉しいことは無いけれども、得てして、言われるからやる、言われないとやらない、実はそんなに好きじゃ無い

        なんてことになりがちな領域。

        好きなことだけやったらよくて、好きなことだけを伸ばしたら良いと、
        はじめは思っていてもそこはどうしても親のエゴあり、
        なんとかしてやってもらうように四苦八苦。

        折角買ったのに、やりたいって言ったじゃない、どうしてやらないの・・・

        除夜の鐘を聞きながら、年を取るにつれ、煩悩は減るどころか増したように感じます。

        そんなこんなの中、この絵本だけは、先天的に備えてくれたのか、或いは、壁一面の本棚作戦が功を奏したのかは不明ながらも、自発的に大好きと言ってくれていて、これほど親冥利に尽きることもありません。


        ただそんな中、子どもは絵本が好きだから基本的に端から気にせず読んでいくのだけれど、
        あ、これちょっと読んで欲しくないな、これなんか今一だな、
        なんてのが多いのです。

        折角手にとって繰り返し読んでくれる本なのだから、親として、「良い」と思えるような絵本を読んで欲しい。

        もちろんこれも親のエゴなのですが、さはさりながら、じゃあ良い絵本ってなんだろう。絵本ってそもそもどういう世界なんだろうと。

        そう思って書店を歩いていて巡り会ったのがこの一冊。
        名だたる人物がこぞって絵本を力押しするわけで、迷わず購入。

        良い一冊でした。
        心のつっかえがとれて、気持ちよく新年を迎えられています。

        今年も子どもに絵本をたくさん読んであげることを抱負にしたいと思います。
        >> 続きを読む

        2017/08/18 by フッフール

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      月魚

      三浦しをん

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 古書店を営む主人公と、その友人とのお話。
        危うさあり、爽やかさあり。
        (10.05.03 読了)

        二人の距離感が絶妙で、手元に置いておきたいなと思えるお話でした。いろいろな事情で図書館派ですが(*^ω^A;)
        >> 続きを読む

        2015/05/09 by のこ☆

      • コメント 3件
    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      沈黙の艦隊

      かわぐちかいじ

      講談社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 沈黙の艦隊 第3/全11巻

        米第3艦隊との死闘に勝利し、同盟締結のために東京に向かう原潜やまと。

        既存の秩序を変えるには時に強攻策しか無いと言うのは理解出来るが、やはりテロリストのやり口にも思える。

        あくまでも専守防衛の原則を堅持しつつも、米第3艦隊を完膚なきまでに叩き潰した海江田。
        そのまま日本との同盟を築くべく首都東京へと艦を進める。

        世界各国のマスメディアを集めたメディアセンターへ、自らが上陸して総理大臣との直接交渉に挑む彼だが、その行動力には頭が下がるものの、彼の行動は、これまでと違い、かなり批判的に映るようになって来た。

        「政軍分離」とか、「核を装備した国連軍」とか、掲げているスローガンには美しいものが有るが、東京湾まで原潜を乗り入れて、日本政府の喉元に核兵器を突き付けた状態で何を言ってもテロリズムに過ぎないだろう。

        某カルト宗教でも、きっと掲げていたスローガンは、世界平和だったり、個々の魂に救いをと言ったものだったのではないかと思う。

        自衛隊+やまとの指揮権を、国連に預けるという選択は、想像もつかない最善手だったとは思うが、その発案も、海江田ではなく、首相からのものだっただけに、海江田の専横振りが気になって仕方がない。

        既存の秩序に問題が有る場合、それに盲従することは避けねばならないが、更に大きな力を手に入れて、上段からブッ壊すようなやり方では周囲から支持されることはないように思う。

        各国政府の思惑を読みきって、自信マンマンに詰め手を打っていく海江田だが、どれか一手でも読み間違えれば、日本という国家の崩壊を招くゲームへの出場権を誰も彼に委ねてはいないのだ。

        劇画の世界では非常に面白い作品だが、決して現実には起こって欲しくない事件である。
        >> 続きを読む

        2013/05/09 by ice

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      沈黙の艦隊

      かわぐちかいじ

      講談社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 沈黙の艦隊 第4/全11巻

        日本との同盟が叶い、初めての補給を受けるやまと。しかしそれは世界の超大国を向こうに回した大いなる挑戦の幕開けでしかなかった。

        解説でシリーズ全体のネタバレが有るのはいかがなものかと思う。超ガッカリした...

        浮きドックに収容される形で、初めての補給/修理を受けるやまと。
        しかし、この間にも米軍潜水艦隊からの執拗な攻撃を受け続ける。

        「たつなみ」を操船する盟友深町の生命を賭けたバックアップも有って、無事虎口を脱するやまとだが、やはり薄氷を踏むような選択に勝ち続けているだけの危うさと言わざるを得ない。

        これは、原潜同士の戦闘だけに限った話ではなく、国家間の関係性についても同様で、一手ミスをやらかすと、国際社会から孤立したり、その前では国民の信任が得られなかったりという選択が続いている。

        沈黙の艦隊では、これまで無かったような選択肢を登場させ、読者に選択を迫るようでいて、結果的には選択肢の中からどれを選択したとしても、その上を行くようなストーリーになっていると言える。

        軍事、軍備だけでなく、日本国内、そして世界の政治情勢やパワーバランスに対しての深い理解、更には、適宜引用される、歴史への造詣。全てが噛みあってこそ無せる技なのだと思う。

        北進するやまとを迎え入れるような形となるロシアとアメリカ、それぞれの思惑と選択した解については、リアリティとは別で有りながら、強い説得力を感じた。

        我々庶民に対して明確に迫られている選択として、解散総選挙が有る。

        ・アメリカ盲従
        ・野党連合
        ・政軍分離
        ・軍備撤廃

        果たして、この選択肢を用意された場合、自分はどれを選択するのか、考え込んでしまった。
        ただ、収穫だったのは、もはや自分の世代のためではなく、子供の世代を考えている自分に気付いたこと。

        まだまだリタイアには早いが、俺が俺がではなく、次の世代へ譲り渡す気持ちでいられることは精神的に健康だと思う。
        >> 続きを読む

        2013/08/23 by ice

      • コメント 9件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      いくつもの週末

      江國香織

      集英社
      4.0
      いいね!
      • 結婚して、2年~3年までの間に書かれたエッセイです。
        何気ない生活の一コマですが、江國さんが書くとなんかオシャレ。
        私の日常生活も作家さんが書くとおもしろくなるのかな。
        客観的に読んでみたいです。

        私たち夫婦も、結婚生活3年です。
        共感できるところがたくさんありそうだ♪と思いながら手に取りました。

        ・・・が。

        いやー、江國さん激しい方だわっ( ;´Д`)


        感情豊かにややこしく考えてるから、作家になれるのでしょうか、1冊分のエッセイがまとまるのでしょうか。
        うちは本当に穏やかな毎日を送っているな、と改めて思いました。
        あぁ、でもそれは旦那が怒らないからか。出来た旦那だと思います…

        ―彼は結婚指輪を「呪縛」と呼んでいる。
        ―いつも週末だったら、私達はまちがいなく木端微塵だ。

        この本は江國さんと旦那さんの結婚生活を垣間見ているようで、少しドキッとします。
        結婚に夢も希望もなくなるようなエピソードが続きますが、結婚生活っていいものですよー!と声を大にして言いたいです。
        ・・・とりあえず今は(・_・;)
        >> 続きを読む

        2015/07/27 by あすか

      • コメント 8件
    • 他1人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      ダレン・シャン 奇怪なサ-カス

      ShanDarren , 橋本恵

      小学館
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 面白かった~。ダレンの日記みたいな感じ。「いやはや」や「我が輩」など、クレプスリーの口調が何より面白い。それより、バンパイアのクモを盗んだり、バンパイアと親友の話を盗み聞きしたり、ダレンの行動がすごい。ハラハラドキドキさせられる。序章でダレンは「これから話すことはひとつ残らず、本当に起きたことだと信じてほしい」と語っている。フリークショー、親友の意識不明、半バンパイア、埋葬。スティーブとダレン、また会えるかな?2巻に期待。 >> 続きを読む

        2018/07/09 by ロンドン

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      ムギと王さま

      Farjeon, Eleanor, 1881-1965 , 石井桃子

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 一つ一つのお話が、静かで、とてもキラキラしています。光っています。

        「本の小べや」という副題がぴったりの、小さなおとぎ話が14篇はいった本。

        美しくて、不思議。
        どんな本ともちがってる。

        この本の存在さえ知らなかったけど、読んでみて、出会えて良かった!!といえます。

        カーネギー賞と、国際アンデルセン賞を受賞しています。
        宮崎駿監督の選ぶ、「岩波少年文庫 50冊」に入っています。

        「本の小べや 2」も、読んでみたいです。
        >> 続きを読む

        2014/03/24 by ヒカル

      • コメント 6件
    • 1人が本棚登録しています
      宇宙からの贈りもの

      毛利衛

      岩波書店
      カテゴリー:航空宇宙工学
      4.0
      いいね!
      • 毛利さんが宇宙で送った生活についてとても具体的に書かれており、ワクワクしながら読むことができた。食事のとり方やメニュー、さらには排泄の仕方等まで事細かに説明されており、スペースシャトルでの生活をとてもリアルに感じた。 >> 続きを読む

        2017/11/19 by kun

    • 3人が本棚登録しています
      T.R.Y

      井上尚登

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • 井上尚登の第19回横溝正史賞受賞作「T.R.Y.」を一気に読了。

        この小説は、引き締まった切れ味の鋭い文章が、とても心地良い。
        複雑なプロットを周到に創り上げ、高密度に纒め上げた手腕が素晴らしく、とにかく物語自体が問答無用に面白い。

        この物語は、1911年の辛亥革命を間近に控えた中国から始まる。
        主人公の伊沢修は、札付きのペテン師だったが、ちょっとしたドジを踏み、上海の共同租界で、刑務所暮らしの日々を送っている。

        ところが、あちこちに敵をつくったおかげで、刑務所内にも暗殺者が送り込まれてくる始末となり、命が幾つあっても足りない状態だった。

        そんなある日、中国革命同盟会の幹部が罪人を装って入所してくる。
        男は、革命に協力するなら出所させてやると持ち掛けるのだった。

        伊沢の役目は、革命に必要な武器弾薬を日本軍から窃取すること。
        かくして伊沢は日本に戻り、馴染みの芸者屋を根城に、日本帝国陸軍のエリートたちを相手に、途方もない偽装工作を仕掛けるのだったが-------。

        明治時代の上海と日本を舞台に、実在の人物や出来事を虚実ないまぜにして織り込んだテクニックは、確かに凄い。

        さらには、登場人物たちが騙し騙されというコンゲームの趣を漂わせながら、一方で冒険小説的なスケールの大きさも感じさせる力作になっているんですね。

        この小説の素晴らしさは、まず内容的には、真の自由を希求して"革命"という熱病にうなされ、命を賭けた者たちの"情熱と絶望"を、祖国を捨てた日本人青年の眼から描いている点にあると思う。

        そこへ逆転に次ぐ逆転のプロットを構築し、片時も目が離せないストーリーに仕上げていると思う。

        >> 続きを読む

        2018/10/13 by dreamer

    • 2人が本棚登録しています
      彼岸の奴隷 (文芸シリーズ)

      小川 勝己

      3.0
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      • 匿名

        【図書館本】思っている以上にまともな作品だった。単にただグロイ作品だけなのでは?という先入観でいたので、思いのほかちゃんとしていたのでビックリした。 >> 続きを読む

        2018/03/09 by 匿名

    • 1人が本棚登録しています
      簡素な生活 一つの幸福論

      大塚幸男 , シャルル・ヴァグネル , 祖田修

      講談社
      カテゴリー:倫理学、道徳
      4.0
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      • 最近本屋で新訳版を見かけて、気になったので図書館で探したら旧訳版があったので読んでみました。啓蒙本なので説教臭さは免れませんが、当たり前のことを思い出させる本として、なかなか面白かったです。
        19世紀末に物質の豊かさもいいが精神的に貧乏になってはいないか?と問いかけた本で、かなり売れたのだとか。

        ざっくりいうと「足るを知る」ことを説いているように思います。金は稼げば稼ぐだけ、さらに欲しくなる、というのも、現代の自己啓発本でよく言われることですし、まぁ人間100年スパンじゃそうそう変わりませんね。

        しかし突飛なことを言っていないという点、一足とびに幸せの近道を示しているのではない点について、好感を覚えます。
        特に好きだなと思ったのは第五章の「簡素な義務」の「単純な義務を果たす」という項目です。

        以下、引用。

        -----------------
         彼らは間違っています。ともすれば人間はまとめて善行を施す手立ては持たないことがあります、けれどもそれは少しずつ善行を施すのを怠っていいという理由にはならないのです。あれほど多くの人々が何かをせずに済ますのは、人々によれば、なすべきことが多すぎるからなのです。そうした人々は単純な義務へと呼び脅される必要があります。
        (中略)
        人間の野心は大きなことを夢見ます。けれどもわれわれには大きなことは滅多にできるものではありません。たとい大きなことができる場合にも、急速確実な成功は常に辛抱強い準備にささえられているものです。
        -----------------

        誰か困っている人をひとり助けたからと言って、世の中すべての困っている人を助けられるわけではない、しかしあなたが助けたその人は実際に助かるのだ、という理屈。
        世の中からいじめや戦争をなくすことはできなくても、あなたの目の前の「その戦争」「そのいじめ」をなくすことができるなら、確実にあなたの目の前の「その人」は助かるのでは?絶望するにはまだ早い。

        こういう考え方、とても好きです。だいぶ気持ちが楽になる。
        買っておいて本棚に入れてたまに読み返すのもいいな、と思いました。文章がそんなに偉ぶってなくて、啓蒙本にしては読みやすいのは訳がよいのか、著者の人柄か、両方かもしれません。いい人だったんだろうなぁ。
        >> 続きを読む

        2017/05/27 by ワルツ

    • 2人が本棚登録しています
      つるばら村の三日月屋さん (わくわくライブラリー)

      茂市 久美子

      4.7
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      • 角野英子さんや安房直子さんを彷彿とさせる、良質のメルヘン。
        読み聞かせにも良さそう >> 続きを読む

        2018/03/25 by suzuneko

    • 3人が本棚登録しています

出版年月 - 2001年5月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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