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2001年11月発行の書籍

人気の作品

      仕事は楽しいかね?

      DautenDale A , 野津智子

      きこ書房
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 2019年16冊目。特に何かで当てて成功したいという願望はさらさらなく、就職試験の失敗から年齢の割に現実を知らなさすぎる自分を反省して色々とこれまで手に取らなかった本をいつもの読書と並行して読んでみようと思ったのが動機。そんなわけで、この本に関しては自分の心に響く部分とそうでない部分があり、参考になったかどうかは疑問符が付く。ただ、「明日は今日と違う自分になる」「試すのは簡単だが、変えるのは難しい」などのフレーズが自分の心に響いたかなと思う。もう一度時間をおいて再読してみようと思う。

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        2019/02/16 by おにけん

    • 他11人がレビュー登録、 35人が本棚登録しています
      ふたりの証拠

      堀茂樹 , アゴタ・クリストフ

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! asuka2819
      • 「死ぬほど辛い孤独の中で生き」ているリュカとクラウスの物語。
        読者をわなにかける。ミステリーにも似ただましの構造を持つ小説だった。
        第一部とされる「悪童日記」のエンディングの直後から物語は始まる。まるっきり続きのように。
        しかし小説のスタイルは全く異なっている。
        62章のタイトル付きのエピソードから成る一人称複数(Nous)が語る「悪童日記」と異なり、全8章+エピローグからなる3人称小説だ。
        そして双子をはじめ、登場人物に名前がついている。
        この国に残った双子の片割れはリュカ(LUCAS)。去って行ったのはクラウス(CLAUS)だそうだ。
        (アナグラムである。まずここで冗談かと思う)
        本屋にも女中にもみんなに名前がある。あのおばあちゃんでさえ、最後にマリア・Zという名前が明かされる。神父さま以外は…。いや、Monsieur le cure(司祭さん)からmon pere(神父さん)へと呼び名が変わっている。神父もリュカを「おまえ(Tu)」と呼び始める。ということはそれまではあなた(Vous)で呼びかけていたということになる。(「悪童物語」の日本語訳はおまえたちでしたが)そしてリュカも「そのほうがぼくもうれしいですよ」と親しみを打ち明けるのだ。
        「悪童日記」から双子を親しく知る司祭だけが名前を与えられない代わりに「父」(ペールは本来父を指す言葉だ)の座を与えられたということだ。
        神父とリュカの心の交流がこの物語の最高で唯一のまともな小説らしい部分だ
        「ぼくに感謝なんかしないでください。ぼくの内には、どんな愛も、どんな思いやりもありはしないんです。」
        「それはおまえの思いこみだよ、リュカ。私はその反対のことを確信しているよ。おまえは、かつて心に受けた傷がまだ癒されていないだけなんだ」
        「おまえは情熱的で苦悩しやすい性格だけに、重大な結果を招くところまで、引き返すことのできない旧知まで突っ走りかねない…。しかし私は希望を失いはしない」
        …にも関わらず神父さんは中盤で退場させられてしまう。
        国境の町でのリュカの日々の暮らしぶり、恋愛模様が描かれ一見普通の小説になったかのように、前作のファンはちょっと裏切られたようにさえ感じるかもしれないが、実際には「悪童物語」よりも人物たちのリアリティは薄い。そして神父の不在はそれに追い打ちをかけるものとなる。

        年齢が詳しく語られているのも前作との違いだ。
        この物語の冒頭でリュカは15歳、この町に来たのは6年前、9歳の時。
        16歳の時にヤスミーヌ(18歳)とマティアス(0歳)に出逢い、アニェスと再会したのは9年後なので24歳、マティアスは7年と4カ月生きた。そしてリュカ30歳の時に失踪。
        クラウスが帰ってきたのは50歳。
        誕生日も秋から年内までの間と推定される。けれどそれがわざとらしいというか…。

        近親相姦によって産まれた不具の子どもマティアスとはクラウスの子供時代の象徴であろう。
        1歳になるかならないかで7~8歳並みの知力を持ち、嫉妬や皮肉に歪んた心を持ち精神障害的言動を繰り返す。孤独な上に心を愛憎に引き裂かれた悲しい少年として存在する。
        そしてリュカはマティアスを心の拠り所として偏愛する。不自然な程に。

        違和感は他にもある。
        そもそも冒頭で「父」の死体を確認するところからおかしい。
        国境警備兵も地元民も司祭も、誰も双子の片割れの失踪に「気づかない」異様さ。
        リュカは「さて、これからどうしようか?」「以前と同じようにする…。」
        と一人二役の独り言をつぶやくだけ。
        そして国境の外に去ったクラウスの外国での暮らしは全く語られないまま連絡も無く物語は進む。
        双子なんて初めからいなかったのだろう。という疑惑はペテールの言葉でほぼ確実となった…かと思いきや…?!
        最終章に突如登場する「本物のクラウス」とは誰なのか?
        そしてリュカの消滅。

        もはや物語にあったはずの透明感は消え失せ、茫洋とした姿へと変容していることに気づくだろう。

        「メタ・フィクション」の酩酊感を味わわせてくれるなんとも驚きの結末。
        (小説内でフィクションをフィクションであると暴くスタイルをメタ・フィクションと呼びます)
        そして読者はその続きを真相を求めて第3部を読まずにいられなくなる。

        「真実」は何?

        そんな読者の問いかけに、作者の含み笑いが聞こえてきそうだ。
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        2017/03/02 by 月うさぎ

      • コメント 6件
    • 他9人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      死体を買う男

      歌野晶午

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!

      • 南紀白浜で変わり者の学生・塚本直の首吊り死体が発見され、その状況に疑問を抱いた江戸川乱歩と萩原朔太郎が真相を追求する-----という探偵小説「白骨鬼」の内容が、やがて現実世界の事件につながっていくという凝った構成の歌野晶午の「死体を買う男」。

        現実レベルで起こる出来事も興味深いが、この作品の見どころはやはり作中作の「白骨鬼」だろう。

        江戸川乱歩を模写した文体はなかなか巧みで、行間からそこはかとなく漂う雰囲気は、往年の探偵小説へのノスタルジーを喚起させる。

        さらにプロットの展開やトリックの使い方も乱歩を思わせるもので、贋作としてもかなりレベルの高い作品だと言えると思う。

        おまけに乱歩の「恐るべき錯誤」が重要なモチーフとして利用されていたり、章題に萩原朔太郎や乱歩の作品名が使われていたりと、それぞれのファンにとっては非常に興味深い作品だと思う。

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        2019/04/07 by dreamer

    • 他4人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      うつくしい子ども

      石田衣良

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.1
      いいね! karamomo
      • 暗くて、悲しい、少年による少女の殺人事件がテーマ。
        タイトルから想像する内容とは全く違いました。

        中1の弟が小3の妹の同じクラスの女の子を殺害。
        その事件について、中3の兄が調べていくストーリー。

        弟の事件のせいでひどい目にあっているのに
        弟をせめることなく、弟の気持ちを理解しよう、弟の力になろうとする
        あまりにもできすぎた兄の気持ちが
        どうしても素直に受け取れません。

        重いテーマのわりにサクサク読めてしまう感じも
        読み終わったあとになんだか違和感。

        自分の子供が殺人という罪を犯してしまったら・・・
        なんて想像するだけで息が苦しくなりそうです。
        絶対にそうならないと言える自信はないけれど、
        でもそうなった時に気付いてあげる自信は持っていたいです。
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        2017/01/27 by アスラン

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    • 他4人がレビュー登録、 26人が本棚登録しています
      さあ、才能に目覚めよう あなたの5つの強みを見出し、活かす

      CliftonDonald O , BuckinghamMarcus. , 田口俊樹

      日本経済新聞出版社
      カテゴリー:人生訓、教訓
      3.6
      いいね!
      • 巻末にある綴じ込みのIDを使って、「ストレングス・ファインダー」サイトにアクセスする。
        20分ほど掛けて次々質問に答えると、34の強み(活発性、公平性、競争性、指令性、親密性、調和性など)のうちから、自分の強みを5つ分析してくれる。
        結果は・・・あぁ、やっぱりね。自分でも分かってますよ。

        個々の強みを活かした、採用システム、パフォーマンス管理システム、キャリア開発システムなど、実践的な方法も書かれてはいるが・・・それじゃぁ、企業で働けない人も沢山いることでしょう。
        ただ、弱い部分を補強するために、教育訓練や研修を行うのは非効率ってのはよーくわかります。

        学生のうちに、自分の強みを生かした働き方をイメージするにはいいかも。
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        2016/05/05 by FUKUchan

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      優しい歌 Mr.Children詩集

      Mr. Children

      岩崎書店
      カテゴリー:詩歌
      5.0
      いいね! sunflower
      • Mr.Childrenの歌、35曲の歌詞を
        風景写真等と一緒に綴った一冊。
        大好きなので見ているとどうしても歌ってしまうf(^_^)
        やっぱりミスチルはいいなぁと改めて思います。
        第2段も出してほしいな。
        >> 続きを読む

        2015/02/08 by すもも

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      戦略拠点32098 楽園 (角川スニーカー文庫)

      長谷 敏司

      3.8
      いいね!
      • 内容紹介-------------------------------------------------------
        青く深く広がる空に、輝く白い雲。波打つ緑の草原。大地に突き立つ幾多の廃宇宙戦艦。―千年におよぶ星間戦争のさなか、敵が必死になって守る謎の惑星に、ひとり降下したヴァロアは、そこで、敵のロボット兵ガダルバと少女マリアに出会った。いつしか調査に倦み、二人と暮らす牧歌的な生活に慣れた頃、彼はその星と少女に秘められた恐ろしい真実に気づいた!新鋭が描く胸打つSFロマン。第6回スニーカー大賞金賞受賞作品。
        ---------------------------------------------------------------

        長谷敏司のデビュー作。
        彼の作品は『ビートレス』を以前読んだことがあるのだが、2段組600ページという長さと、硬くて回りくどい文章が合わなくて途中で挫折してしまった。
        本作はデビュー作ではあるが、『ビートレス』よりもレベルが落ちることもなく、むしろ硬さがなくて私にはこちらの方が読みやすい。

        また、ライトノベルレーベルではあるが、今の感覚からすると「これがラノベ?」と疑いたくなってしまうような作りこみの世界観と登場人物の動きを見せてくれる。
        やはり一昔前の「ライトノベル」と、最近の萌えや奇抜さに走った「ラノベ」は全く別物だと感じる。

        物語の前半部分は、敵軍が守る謎の惑星に降下した兵士ヴァロワと、その星に住む少女マリアと敵軍兵士のガダルバとともに暮らす日々が描かれる。
        食料を探しに出かけたり、みんなで大きなお風呂を作って入ったり。
        マリアがとにかく感情豊かでかわいい。

        しかし、その生活の中でいくつかの疑問が出てくる。
        この星は何のためにあるのか?
        マリアはどうしてここにいるのか?

        後半では優しくて残酷な真実が明らかになる。
        その一方で、ヴァロワは自軍に戻るか惑星に残るかの選択を迫られる。
        兵士としての自分と人間としての自分、それにマリアへの愛情だとか、感情が複雑に入り混じってヴァロワの行動を鈍らせる。

        ラストは少し寂しさが残るものの、きっと多くの人が納得できる結末だと思う。
        >> 続きを読む

        2017/08/22 by ともひろ

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    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      金のゆりかご

      北川歩実

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!

      • 幼児期に適切な刺激を与えることにより、脳の構造を天才型に作り上げる。
        CGS幼児教育センターは、そんな研究を行なっている。

        CGS出身の野上雄貴は、天才少年と騒がれたこともあったが、二十歳過ぎればただの人を地で行くように、今はしがないタクシー運転手。
        そんな野上に、唐突に、CGSから幹部候補待遇で入社して欲しいと要請がある。

        野上自身の過去、そして九年前に"金のゆりかご"と呼ばれる教育装置で、四人の子供が異常な反応を示したという事件、それらが掘り起こされながら、CGSを巡ってキナ臭い空気が渦巻き始める。

        やがて、かつて異常反応を示したという子供の母親が失踪し、CGSの周辺を嗅ぎ回っていたフリーライターが殺される。

        CGSの秘密とは? 幼児天才プログラムは本当に有効なのか?

        脳科学とトンデモ教育理論のあわいを綱渡りしながら、著者の北川歩実は例によって例のごとく、不確定要素を積み上げて、憶測の充満する物語空間へ我々読者を誘い、月面宙返り的にプロットを捻りながら、見事に着地を決めていると思う。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      
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        2019/04/27 by dreamer

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      怨み屋本舗

      栗原正尚

      集英社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.5
      いいね!
      • 怨み屋本舗 第1/全20巻

        怨みを晴らす仕事を受ける怨み屋の登場。

        ほとんど情を介在させずに淡々と怨みを晴らす姿勢がクールだ。

        テレビドラマから入り、確か原作マンガとなるこの作品も途中まで読んでいたはず。
        しかし、おそらく再読となる今回でも、面白さは全く衰えを感じなかった(全く覚えていない記憶力のおかげでは有るが...)

        犯罪者に生活を侵食され、怨み骨髄に至ったところで、代行してそれを晴らすのが怨み屋。
        事故死に見せかけた殺人という「完全な抹殺」に至るケースも有るが、「社会的抹殺」なども存在する。

        クールだと思うのが、新婚生活1ヶ月で、妊娠していた妻を乱暴の末に殺された男性への対処。
        何度も注意は促していたとは言え、そこまで可哀想な境遇の彼を、道具として利用してしまう情の無さ。

        こういうところで置きに来ると言うか、最後は情に流される作品が多い中、こういう後味の悪さを恐れない作品が有っても良いと思う。

        レギュラーキャラクターは、ほとんど怨み屋として登場する女性のみなのだが、そのブレーンと言うか、協力業者として登場する、情報屋がまた良い。
        ドラマ版では寺島進が演じていて超イイ味を出していたので、その刷り込みが大きいのだとは思うが。

        このクオリティで20巻持ってくれれば文句なしに自分的には殿堂入りだ。
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        2013/10/08 by ice

      • コメント 7件
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      あぶない丘の家 (小学館文庫)

      萩尾 望都

      4.5
      いいね! Tsukiusagi
      • 初めて読むのに懐かしい。と思ってしまったのは、大昔の萩尾さんのコメディを思い出したから。
        かつて耽美な少女漫画の最高峰として君臨する前の萩尾さんは
        ドタバタコメディとSFが中心の中短編中心の作家というイメージでした。
        ファンタジーやSFでミステリアスなムードを醸し出したかと思うと、
        ほぼギャグマンガのノリでスラプスティックな世界を描いて見せ、
        メルヘンな4コマ漫画もモノにする多彩さ。
        それも優雅で女性らしい作画でもって。

        この作品にはそれらの要素が全部入っているのです。

        主人公のマヒコ君は(日本人だけど)顔は「11人いる」のタダ、性格はフロルって感じなのだ。

        あのころの漫画がより高度な技術を駆使した彼女の絵で読めるとは。
        想像もしていませんでした。

        昔の萩尾望都を知っている方にお勧めしたい。

        (初めての萩尾さんという方ににはまずは「11人いる!」をお勧めしたいです。)

        この作品が描かれていたのはちょうど1992年~1994年
        『イグアナの娘』が発表され『残酷な神が支配する』の連載がスタートするのとほぼ同時です。

        心理的に重くて、複雑でダークな物語を描きつつ、だからこそバランスをとりたかったのか
        こんな軽いシュールなコメディを描いていたんですね。

        中短篇4作ですが、1作ごとに作風が違います。

        Ⅰ あぶないアズにいちゃん☆☆☆
          コメディでありながら、ちょっとホラーなファンタジー。
          両親を交通事故で失い兄弟二人が取り残された丘の家。
          悲しみにくれる 平羅坂真比古(マヒコ)だが、最近なんか「アズにいちゃん」も家もヘンなんだ。
          もしかして幽霊の仕業?
          隣接した神社に絡んだ言い伝えが、どうやら関係あるらしい。
          深く考えずに錯綜した世界を楽しみましょう。

        Ⅱ あぶないシンデレラ☆☆☆
          スラップスティック・コメディ。
          近所のばあちゃんの家に遊びに来た金太郎君は裏表があってどうも気にくわないヤツなんだ。
          高校でやる演劇は「シンデレラ」に決定。
          ああ、こともあろうにシンデレラが僕マヒコ。王子は幼馴染の不動律子(リーコ)だって?!

          パロディ感覚でドタバタやってくれます。懐かしの萩尾さん調。
          「金太郎」使いってところが斬新です。
          AUの宣伝より萩尾さんが先取りしていましたね。

        Ⅲ あぶない壇ノ浦 ☆☆☆☆
           歴史ファンタジー。タイムスリップもの。

           義経派と頼朝派の二人の歴史オタクに振り回されているうちに
           なんと北条政子と頼朝の駆け落ちシーンに出くわす。
           タイムトラベラーになったマヒコは源平合戦の最中にタイムスリップ?!
           マヒコの目の前で頼朝と義経の二人を軸に歴史絵巻が繰り広げられる。
           どこでもドアも使って過去と現代を行き来するマヒコは
           二人に接近しつつなんとか悲劇を避けたいと願うが…。

           萩尾さんの熱き思いが伝わってくる力作。
           歴史は人間ドラマの上になりたっているのです。
           もちろん少女漫画のお約束で義経は美少年(美青年)です( ´艸`)
           歴史の重要ポイントが押さえられるのでこの時代の歴史入門にも最適な作品かもしれません。
           鎌倉時代の成立って日本史の中でとても大転換の起った重要な出来事ですから。
           「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」なんて暗唱してればいいってもんではないです。
           そうか。萩尾さん義経好きなのかぁ…。
           
        Ⅳ あぶない未来少年 ☆☆☆☆☆ 
          ファンタジックSF。これぞ萩尾望都。と私は言いたい。

          マヒコの前に突然現れた少年は未来から「自転車」に乗ってこの時代へやってきたという。
          未来世界は彗星衝突による人口激減は深刻。
          アンドロイドが人口の隙間を埋めるような世の中になっているらしい。

          タイムパラドックスの話題もあり、ロマンティックな要素もあって、文学的な余韻もあります。
          短篇でコメディなのに本格的なんです。さすが。
          私はこの作品が一番好きです。

        シリアスもよいけれど、萩尾さんのド・シリアスは私には難解すぎて(^^;)
        読む前に気合が入るというか、覚悟がいるというか…。
        それと、萩尾さんでなければ描けないのはこういう文学的なテイストを持った美しい漫画だと思うのです。
        代表作ではありえませんが、魅力的な小品だと思います。
        >> 続きを読む

        2015/07/14 by 月うさぎ

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      ぼくの小鳥ちゃん

      江國香織

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 薄い本の中に、音楽、愛、いろんな素晴らしさがつまっている。

        2017/03/15 by ふみえ

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      パリ左岸のピアノ工房

      村松潔 , CarhartThaddeus.

      新潮社
      カテゴリー:楽器、器楽
      4.7
      いいね!
      •   セーヌ川は満身にピアノの音色を鏤める

         はじまりは耳からではなかった。
         子供の送り迎えごとに通りかかるなんの変哲もない小さなお店、ウィンドにただ〈デフォルジュ・ピアノ――工具と部品〉と書いてある。ウィンドのなかには赤いフェルトで覆われた小棚があって、チューニング・ハンマー、ピアノの弦、調律ピン、フェルトの材料見本、ピアノの内部のいろいろな部品といった、ピアノの修理に使う工具や部品がならんでいる。このあたりは音楽学校やコンサート・ホールや音楽関係の店があつまる地区から程遠く、わざわざこの店のまえに小型トラックを停めて、ピアノを積みこんだり手押し車で運んだりするのは不可解だ。もしかすると、密輸団の一味がひそむアジトなのかもしれない。想像力は日を追ってたくましくなるのだが、なかなか一歩を踏み出せない。わたしはピアノをもっていなかった。
         四月末のあるうららかな朝、たまらなくなってドアの向こうに飛びこむと
        「どうぞ、どうぞ、ムッシュー!」
        と、まるで待ち侘びていたかのような大声で出迎えられた。
        「質のいい中古ピアノを探しているんですが?」
        このわたしの質問にその男は驚いた顔をしてみせ、そういうことは人が想像するほどよくあることではない、あらためて出直してもらえれば、たまたま中古ピアノを売りたいお客が見つかるかもしれない、と教えてくれた。体よく断られて肩を落としたものの、それから一月のあいだに二度か三度店をのぞいたのは、もう一度、ピアノのある暮らしを送りたいと希うあこがれを心の底に沈めていたのかもしれない。おなじ返事を聞かされても、新規のお客は紹介状がなければと言われても、わたしはめげなかった。そうして、ある出来事が起こって方程式が微妙に変わりはじめる。
         ヴェロニックさんの紹介という入場券とともに店を訪ねたその日、やはり中古ピアノは見つからないと最初に出迎えてくれた男(オーナー)が拒否したあと、すでに顔なじみになっていた働き盛りの男が出てきてオーナーを説得し、わたしをお客として認めてくれた。そして彼に手招かれ、奥行きのある店の暗がりの、ガラスの天井から降りそそぐ光あふれる部屋へ抜け出ると、目のまえには40台、いや50台ものあらゆるメーカーのピアノが、さまざまな解体の形でならんでいた。案内してくれたリュックはピアノひとつひとつの個性を語ってみせてくれる。こういうとき、彼は探偵であり、考古学者であり、かつ評論家であった。わたしはリュックとの会話に夢中になっていたが、このときはまだ、このアトリエに強烈に惹かれていることに無自覚だった。ところが夏が早くやってきて、一月後、入口で挨拶したリュックが意味ありげな顔で言い漏らした。
        「あんたにぴったりのピアノがちょうど来たところなんだ。ちょっと見てくれ」

         ジャンルとしてはノンフィクション物で、著者はアメリカ人のフリーライター。もちろんパリ在住。アマゾンでも高評価ですが、わたしも最大限の賛辞を贈ります。読みすすめるうちに、ページを繰る指の動きが、まるで鍵盤のうえを小踊りしている風で、なんだかとても愉しかった。このあとの流れは、ベビー・グランドと呼ばれる大きさのピアノを買って、それを家族といっしょに使います。娘は習うようになるし、著者もレッスンを受けるようになる。しかし、それはあくまでも音楽を愉しむため。そして所々に、著者の若かりし日のピアノ体験や、ピアノを中心とした音楽史が挿しこまれる。村松潔さんの訳文もすばらしい。
         もしかしたら、はじまりは耳からだったのかもしれない。この本を読めばわかるように、セーヌ川に鏤められた音色に耳を澄ませたのはショパンだけではなかった。
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        2016/07/20 by 素頓狂

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      暗鬼

      乃南アサ

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 乃南アサさんの作品は、ミステリもホラーも面白いので、余り選ばずに読んできた。
        ところが、この作品は、表紙と題名からの期待がちょっと裏切られた感じだった。

        見合いで気に入って嫁にきたが8人が同居する大家族だった。98歳の下半身が麻痺した曾祖母までいる。
        が、夫を頼りにして入り込んでみると、揃って陰りのない笑顔で、まるで作り物のように笑いかけてくる。何をしても歓迎、喜んでくれる。常に皆が笑顔で褒めちぎられるなんてことなどあるのだろうか。それでも、不思議ではあるが、悪い気はしないで次第に馴染んでいく。
        ただ、ときに不審な人物が曾祖母を訪れる。生活の智恵を授けているらしい。
        しかし暫く暮らしてみると、大家族の家にしては、お互いになれなれしすぎる。障碍者の世話をしている姉と弟も関係が粘つく、性的なにおいがする。

        夜、気がつくと、横に夫がいない。探しに出てみると曾祖母の部屋で人声がする、何か会議でも開いているらしい。その後歩いている曾祖母と祖父の後姿を見たような気がする。

        寝たっきりの祖父の世話をする祖母は、普段は他人に触れさせたくないらしい。

        考えれば、鬱々としてくる。と、家業の米屋と雑貨を売って繁盛しているらしい店を突然閉めて蓼科の別荘にいくと言い出した、一台の車に全員が押し込まれて移動する。そこで奇妙な体験をする。

        帰ると蓼科で儀式が済んだらしい、本式に家族と認められたことになり、すこし内情がわかってくる。ますます変ではないか、どこかおかしい。

        そこで友人に相談する。招いた友人に家族はこれまでになく実に優しい。

        庭で野草を育てている、見るからそれは薬草で、危ない作用をするものがある、曾祖母はそれで悩める人の治療をしているらしい。

        店子の氷屋が全焼して、曾祖母のところに憂い顔で通っていた主人が焼死した。
        これにもなんらかの関係があるのだろうか。

        ますます疑念が深まる。

        友人が庭の見学にと連れてきたは男が薬草に異常な興味を示したが、姿が消えた。


        様々な出来事に気がつく、揃って愛想よく笑いかける家族の裏の顔がついに暴かれる。家族のおぞましい関係。
        不思議な結びつきが暴かれたときは、いつか快い居場所になっていた。友人も引き込まれ新しい血が加わることになる。


        生理的なタブーがじわじわと迫ってくるが、それが自然な流れに感じられるところが筆力か。
        余りなさそうな、フィクションの世界であっても現実ばなれのしたテーマに、多少距離感を感じてしまった。


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        2015/08/13 by 空耳よ

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      マネジメント 基本と原則

      P.F. ドラッカー , 上田惇生

      ダイヤモンド社
      カテゴリー:経営管理
      2.8
      いいね! tomato
      • 【総括】
        管理職についている方、管理職に就こうとしている方に見てもらいたいです。仕事に対するしせいや考え方、どのように人・組織をまとめるべきなのかについて示唆を与えてくれる一冊です。

        【心に残った一節】
        1.
        「企業とは利益をあげることが目的である。企業は社会の利便性向上、業務の効率化そのために存在しているのであって、ただ儲けることだけを考えているのであれば、長続きはしない。」
        →企業の存在理由はつきつめると社会貢献や社会の課題解決に行きつくと思います。

        2.
        「何が正しいかだけ考え、だれが正しいかを考えない。」
        →日本の「忖度」に通ずるもの。人の顔を見て良し悪しを判断するのではなく、会社・組織にとって何が「善」なのかを真剣に考える人ほどマネジメント及び人材育成に向いていると語っています。

        3.
        「真摯さよりも知的な能力を評価しない。このような資質を欠くものは、以下に愛想がよく、助けになり、人付き合いが良かろうと、また以下に有能であって聡明だろうと危険である。そのようなものはマネジャーとしても、紳士としても失格である。」
        →仕事に対し、真摯であることが何よりも人からの信頼を集め大切であると述べています。本当にそう思います。
        約束を簡単に破り、人をぞんざいに扱う人は何においても信頼してもらえません。
        どんなにお粗末な資料を作ろうが、真摯でありさえすれば見込みがあります。みなさん仕事に対して真摯でありましょう。

        4.
        「マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことができない資質、後天的に獲得することのできない資質、初めから身に着けていなければならない資質が一つだけある。才能ではない。真摯さである。」
        →仕事に対し、人に対し、真摯であることが全てです。

        5.
        「補佐役という職務は、その任務が明確に規定されているのであれば、若手のマネジャーにとって優れた訓練となる。期間は限定する必要がある。」
        →やはり仕事に対し自分が責任をもたないと人は堕落するんでしょう。責任のある仕事を全うすることがその人のやりがい・喜び・自己実現に結び付くのだと思います。

        6.
        「組織が成しうる最悪のことは、エリートを育成すべく他の者を放っておくことである。10年後、仕事の八割はその放っておかれた人たちが行わなければならない。
        しかも彼らは軽んじられたことを覚えている。成果は上がらず、資産性は低く、新しいことへの意欲は失われている。他方、選ばれたエリートの半分は40代にもなればっ口がうまいだけだったことが明らかになる。」
        →組織構成の難しさが表れている。

        7.
        「三人の石切工の話がある。何をしているか聞かれて、それぞれが、「暮らしを立てている。」「最高の石切の仕事をしている」「協会を立てている」と答えた。第三の男こそマネジャーである。」
        →仕事をしているとよくわかる。金だけのために仕事をしているやる気のない、どこに向かっているのかもわからない人や、自分の技術向上のためのみ仕事をしていて顧客に対し専門用語を並べ立て人の気持ちを考えない人。そして仕事全体が見えており、木ではなく森が見え、自分の役割をしっかり把握している人。いかに第三の男の割合がこの社会において少ないか。悲しいですね。

        8.
        「優れた人間関係とは、優れた礼儀作法と同じように自然に生まれてくるものであり、気にしないで済むものである。人の気持ちを気にしなければならない状況は、最悪の人間関係である」
        →日本の職場がいかに最悪の人間関係で構成されているかがわかる。礼節は必要最低限でいいんですよ。やりすぎは良くないと思います。
        >> 続きを読む

        2018/12/25 by べるさん

    • 他1人がレビュー登録、 21人が本棚登録しています
      台湾 変容し躊躇するアイデンティティ

      若林正丈

      筑摩書房
      カテゴリー:中国
      4.0
      いいね!
      • 今年の長期休暇は台湾に行く予定なのですが、歴史がいまいちわからなかったので、概要を知るために図書館で借りてきました。
        ものすごくよくわかった。非常にわかりやすく、客観的にまとめられている良書です。すばらしい。

        本省人/外省人というのが日本の植民地支配が解かれたときにできた言葉だとか、中国からの独立という思想が出てきたのはかなり最近だとか、蒋介石率いる国民党とのあれこれだとか。
        蒋介石は親日だったので、どうも善い人に書かれているのをちょくちょく見ていたのですが、この本では客観的に書かれていて、信頼できました。

        台湾人、というアイデンティティがどのように獲得されていったかとか、「国語」の変遷だとか、大変だったんんだなぁ。2.28事件というのは名前しか知らなかったんですが、国民党による粛清とエリート階級の沈黙の恐ろしさにぞっとしました。そんなことをしていたのか…。清から中華民国になり、中華人民共和国になった大陸の歴史を、私はもう少し学ぶ必要があるとわかりました。

        とはいえ歴史というのは人の数だけ視点があるので、もうしばらくは台湾本祭りが続く予定です。これは日本人の学者視点ですが、台湾人視点での歴史の本も読みたいですし。

        ちなみに2001年の本なので、2000年までの状況で終わっています。その後の近況もうまくまとまった資料が欲しいところだ…。
        >> 続きを読む

        2017/09/09 by ワルツ

      • コメント 4件
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      グラン・ギニョール城

      芦辺拓

      原書房
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!

      • 193X年、欧州。アマチュア名探偵レジナルド・ナイジェルソープが招かれたアンデルナット城には、秘密めいた自動人形が鎮座し、怪しげな人々が群れ集っていた。

        やがて、そこで起こる奇怪な殺人は、歴史ある由緒正しき古城の名を、"グラン・ギニョール城"と名を変えたのだった。

        そして、時代は現代へ。列車の中で探偵の森江春策に「グラン・ギニョール城の謎を解いて」と言い残して、男は死んだ。
        作者不明・未完の探偵小説に没入していく森江は、謎の声に誘われ、山頂に建つ本物の"グラン・ギニョール城"へ-------。

        黄金期の欧米の本格ミステリを、現代の日本において"新作"として書き上げる、挑戦者・芦辺拓の新たな試みは、この作家ならではのメタ的展開となっていると思う。

        "現実"と"幻想"が、目まぐるしく入れ替わって、入れ子のように喰い合うのではなく、まず"幻想"にじっくりと没入させ、やがて、その"幻想"がじわじわと"現実"に浸み出してくる。

        森江春策が味わう眩暈のごとき感覚は、我々ミステリ好きが求めてやまない本格ミステリの醍醐味なのだ。

        しかも、作中作と現実の謎を、あくまで自立させて解決する律義さがまた、たまりませんね。

        >> 続きを読む

        2018/11/30 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      IBMとホロコースト ナチスと手を結んだ大企業

      BlackEdwin , 宇京頼三 , 小川京子

      柏書房
      カテゴリー:世界史、文化史
      4.0
      いいね!
      • IBMの創立時の歴史からはじまる。
        核心に迫るところまではかなり説明が長く感じる。

        序のところで次のようにある。
        本書は覚悟して読まなければならない。
        途中で止めたり、斜め読みしたり、章を飛ばして読んではいけない。とある。

        もし、自分がユダヤ人だったとしたら、おぞましいまでのナチスとIBMの戦略に恐怖を覚えることでしょう。

        ユダヤ人を特定しなければならない。
        それはユダヤ教を信仰している人ではなく血統なのである。
        今更、カトリック教に改宗しても意味はなかった。

        ナチス政権はその血統を調べるのに膨大な数の戸籍を調べてユダヤ人を特定する必要があった。
        そのテクノロジーを提供したのがIBMという世界最大のメーカーであった。

        目的はユダヤ人を特定し、財産を没収し、ありとあらゆる権利を剥奪し、迫害して、最後は殲滅する。
        これがナチス政権の摂るべく政策であった。

        本書を読むとドイツ人の気質を感じます。日本人との共通点を感じます。
        しかし、更にその上をいく理屈ぽさを感じます。

        精密に正確にユダヤ人を特定して例外を認めないまでの緻密さでユダヤ人を特定した。

        適当じゃないんですね。
        恐ろしく理路整然としたユダヤ人を迫害する論理が展開されています。

        確かに法律を制定するための理屈ですから、矛盾があってはならないのでしょう。

        完膚なきまでにユダヤ人を特定してそのアーリア人の血統を守る妄想に取り憑かれたナチス政権。

        そのユダヤ人を特定する目的のために戸籍を登録し膨大な費用と労力をかけて行った行為は、現代の感覚からすれば、まさに狂気に満ちていると感じざるを得ません。

        本書は単なる歴史文献というものではなく、小説風に詳細が描かれているので読み応えがあります。
        とても臨場感に溢れ目の前にIBMのパンチカード登録システムが現れるようです。

        よくこれだけの文章を書き上げたと思います。
        その証拠に多くの参考文献や証言などから本書が出来上がっていることが分かります。

        日本語訳も相当に大変だったと思います。

        先はまだ長いのだが、読了してみたい。
        >> 続きを読む

        2017/08/29 by パスカル

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      大学生の学力を診断する (岩波新書)

      西村 和雄戸瀬 信之

      3.0
      いいね!
      • 随分と古い上に俗っぽい本を読むのだなと思われそうですが、100円だったので読んでみました。
        筆者の行った学力テストのデータを使ってかかれていてそれなりに面白かったです。
        読むのが遅い人間でも3時間程度で読み終わる内容なので、ブックオフとかで安く売ってたら暇潰しにはいいかもしれません。
        >> 続きを読む

        2017/12/03 by Mishiro

    • 1人が本棚登録しています
      エリーザベト―美しき皇妃の伝説〈上〉

      ブリギッテ ハーマン

      3.0
      いいね!
      • 濃く煮詰め焦げ付きはじめたハプスブルクに異質に見られた。
        時の皇太子に見初められてしまったエリーザベト。
        お互いが全く異なるベクトルに進み
        お互いが全く理解をしめさない。自身を主張する。
        こんな不幸な夫婦。親子。家族。一族。国家。世界。
        何をしても上手くいかない中、最善をつくすのではなく
        己の希望にのみ動く
        読んでいてもどかしい。これが物語りなら上手くいったのかもしれない。
        しかしこのままさらに悲劇を重ね滅びていく。
        人とは高慢で悲しい。
        >> 続きを読む

        2016/06/18 by kotori

    • 1人が本棚登録しています
      源氏物語

      角川書店 , 紫式部

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      いいね!
      • --紫の 一本ゆえに武蔵野の 草は皆から あはれとぞ見る--


        以前長恨歌で、後宮の美女三千人、と読むにつけ、一生かけても交われ無いほどの美女に囲まれる、皇帝の感慨やいかにと、そういう思いを膨らませたのですが、先日、ふと余った半日を存分に本屋で費やした時に、あ、こういう感覚なのかしら、と思い至りまして。

        溢れるほどの美女(本)の魅惑。
        止まらない目移り。
        顔立ち(題名)を眺め、その細く可愛らしい顎(背表紙)に手をやり、戯れに浅く交わり(ぱら読み)、すぐまた違う美女(本)に手を出す。
        お気に入りの子(本)は何人(冊)か囲(買)って身近(本棚)に置く。
        置くだけで満足して手を出さない子(本)も多い。
        特にお気に入りの子(本)については、あれは良かった、あれは凄かった、と方々に吹聴して回る。。。

        なんたる浅薄。
        なんたる無為。

        しかし、なんたるなんたる幸福感。


        そんなにあってどうするのか?
        一生かけても味わい尽くせないほどの数量。

        そんなことは関係無い。
        無限だからこそもたらす至福感。

        ああ、求めるものを見える限りに集め尽くしたいという欲求、これが後宮三千人かと。

        そんな感慨を覚えたのですが、それら本から見たときには、移り気な読書はやはり恨めしい不倫に映るのかもしれないと、そんな感想を源氏物語から受けました。

        君は最高だ。これまでにない感動を与えてくれた。何度も君と共に居たい。。。

        そう言ってくれていたはずなのに、束の間も空けずに違う女に走られる。

        違うんだ。君への思いは変わらない。でも彼女のことも好きなんだ。どっちがどっち、とかじゃないんだ。。。

        ああ、恨めしい。来世はきっと、女(本)ではなく男(読者)に生まれ変わりたい。。。


        こんな感じでしょうか、源氏物語?笑

        次から次との浮気心はあまり分かりませんでしたが、本と私、という置き換えなら妄想ができたような気がします。
        >> 続きを読む

        2017/08/18 by フッフール

    • 4人が本棚登録しています

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