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2001年11月発行の書籍

人気の作品

      仕事は楽しいかね?

      DautenDale A , 野津智子

      きこ書房
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 2019年16冊目。特に何かで当てて成功したいという願望はさらさらなく、就職試験の失敗から年齢の割に現実を知らなさすぎる自分を反省して色々とこれまで手に取らなかった本をいつもの読書と並行して読んでみようと思ったのが動機。そんなわけで、この本に関しては自分の心に響く部分とそうでない部分があり、参考になったかどうかは疑問符が付く。ただ、「明日は今日と違う自分になる」「試すのは簡単だが、変えるのは難しい」などのフレーズが自分の心に響いたかなと思う。もう一度時間をおいて再読してみようと思う。

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        2019/02/16 by おにけん

    • 他11人がレビュー登録、 35人が本棚登録しています
      ふたりの証拠

      堀茂樹 , アゴタ・クリストフ

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! asuka2819
      • 【誰もが悲しみを抱えている】
         「悪童日記」の続編です。
         読もう、読もうと思いながら先延ばしになっていたのですが、ようやく読めました。
         大変衝撃的な内容でした。
         一つひとつのエピソードもさることながら、全体の構成に打ちのめされました。

         本作は、「悪童日記」の主人公であった、「ぼくら」と表記されていた二人の幼い兄弟のうちの一人の「その後」を描いたものです。
         「悪童日記」をまだお読みになっていない方のために、詳しいことははしょりますが、兄弟のうち一人は外国に行ってしまい、もう一人はそれまで住み続けた家に残りました。
         その残った方の名前は「リュカ」。
         本作は、基本的に「リュカ」のその後を描いています。

         「リュカ」は周囲の人々から「白痴」と呼ばれていましたが、実は大変聡く、やさしい男性なのです。
         彼のまわりには様々な人々が現れ、彼と関わりをもっていきます。

         本作は、第二次世界大戦終結間もない、混沌とした世界を舞台にしていますが、戦争の傷跡は深く、様々な形で、すべての人が傷を負い、悲しみを抱えているのでした。
         それはもちろん、「リュカ」だって同じ事なのですが。

         「リュカ」は、しばらくはこれまで兄弟、そしてその前は祖母とも一緒に暮らしていた国境近くの小屋のような家で一人で生活していました。
         自給自足の生活で、夜になると酒場に出かけ、ハーモニカを演奏し、酒をおごってもらい(12歳の頃から酒を覚えたと言っています)、いくばくかのお金を稼いでいました。
         「リュカ」は、いつか帰ってくると信じている兄弟に宛てて、日記のような文章をノートに書いては削りを繰り返し、書きためていました。

         そんな「リュカ」は、ある日、川に赤ん坊を投げ捨てようとしているヤスミーヌという女性を見かけます。
         「リュカ」は、ヤスミーヌと赤ん坊を家に連れて帰り、以後、二人の面倒を見ることにしました。
         ヤスミーヌは、赤ん坊を川に投げ捨てた後、国境を越えてどこかへ行ってしまおうと考えていたというのですが、国境付近は地雷原であり、そんなことをすれば確実に爆死したことでしょう。
         それでも構わないのだと言うのです。
         何故そうなのかは……ご自身でお読み下さい。

         その他にも、「悪童日記」にも登場した、「ぼくら」がノートや鉛筆を手に入れていた書店兼文具店の店主、この店の向かいの家に住む不眠症の男、一時は「ぼくら」に強請られていた神父、終戦後この町を支配することになった共産党の幹部などの登場人物が「リュカ」との関わりの中で描かれていくのですが、あぁ、何てみんな悲しいのでしょう。

         「悪童日記」のシリーズは三部作です。
         最終巻の「第三の嘘」も近いうちに読んでレビューしたいと思います。
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        2019/05/28 by ef177

    • 他10人がレビュー登録、 19人が本棚登録しています
      死体を買う男

      歌野晶午

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!

      • 南紀白浜で変わり者の学生・塚本直の首吊り死体が発見され、その状況に疑問を抱いた江戸川乱歩と萩原朔太郎が真相を追求する-----という探偵小説「白骨鬼」の内容が、やがて現実世界の事件につながっていくという凝った構成の歌野晶午の「死体を買う男」。

        現実レベルで起こる出来事も興味深いが、この作品の見どころはやはり作中作の「白骨鬼」だろう。

        江戸川乱歩を模写した文体はなかなか巧みで、行間からそこはかとなく漂う雰囲気は、往年の探偵小説へのノスタルジーを喚起させる。

        さらにプロットの展開やトリックの使い方も乱歩を思わせるもので、贋作としてもかなりレベルの高い作品だと言えると思う。

        おまけに乱歩の「恐るべき錯誤」が重要なモチーフとして利用されていたり、章題に萩原朔太郎や乱歩の作品名が使われていたりと、それぞれのファンにとっては非常に興味深い作品だと思う。

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        2019/04/07 by dreamer

    • 他4人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      うつくしい子ども

      石田衣良

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.1
      いいね! karamomo
      • 暗くて、悲しい、少年による少女の殺人事件がテーマ。
        タイトルから想像する内容とは全く違いました。

        中1の弟が小3の妹の同じクラスの女の子を殺害。
        その事件について、中3の兄が調べていくストーリー。

        弟の事件のせいでひどい目にあっているのに
        弟をせめることなく、弟の気持ちを理解しよう、弟の力になろうとする
        あまりにもできすぎた兄の気持ちが
        どうしても素直に受け取れません。

        重いテーマのわりにサクサク読めてしまう感じも
        読み終わったあとになんだか違和感。

        自分の子供が殺人という罪を犯してしまったら・・・
        なんて想像するだけで息が苦しくなりそうです。
        絶対にそうならないと言える自信はないけれど、
        でもそうなった時に気付いてあげる自信は持っていたいです。
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        2017/01/27 by アスラン

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    • 他4人がレビュー登録、 26人が本棚登録しています
      さあ、才能に目覚めよう あなたの5つの強みを見出し、活かす

      CliftonDonald O , BuckinghamMarcus. , 田口俊樹

      日本経済新聞出版社
      カテゴリー:人生訓、教訓
      3.6
      いいね!
      • 巻末にある綴じ込みのIDを使って、「ストレングス・ファインダー」サイトにアクセスする。
        20分ほど掛けて次々質問に答えると、34の強み(活発性、公平性、競争性、指令性、親密性、調和性など)のうちから、自分の強みを5つ分析してくれる。
        結果は・・・あぁ、やっぱりね。自分でも分かってますよ。

        個々の強みを活かした、採用システム、パフォーマンス管理システム、キャリア開発システムなど、実践的な方法も書かれてはいるが・・・それじゃぁ、企業で働けない人も沢山いることでしょう。
        ただ、弱い部分を補強するために、教育訓練や研修を行うのは非効率ってのはよーくわかります。

        学生のうちに、自分の強みを生かした働き方をイメージするにはいいかも。
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        2016/05/05 by FUKUchan

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    • 他3人がレビュー登録、 18人が本棚登録しています
      パリ左岸のピアノ工房

      村松潔 , CarhartThaddeus.

      新潮社
      カテゴリー:楽器、器楽
      4.8
      いいね!
      • 【楽器が好きな方にはたまらない一冊】
         主人公の『わたし』は、パリ左岸に住むアメリカ人の中年男性です。
         ある時、自分が住んでいる地区に不思議な店があることに気付きます。
         その店にはピアノの部品が並べて展示されており、時々ピアノが運び込まれてもいましたので、ピアノの修理店かなとも思われたのですが、こんな所にピアノ修理店なんてあるのかなぁと不思議に思っていました。

         いつもの通り道だけにその店が気になって仕方が無く、中を見てみたいのですが、『わたし』はピアノを持っておらず、一体どういう口実で店に入ればいいのやら。
         でも、『わたし』は子供の頃からピアノを習っており、もう随分弾いていないとはいうものの、ある程度はピアノを弾けました。
         そしてまた、自宅にピアノを置きたいと思っていることも事実でした。

         中古のピアノを買いたいのだけれど、どこか良いお店を紹介してもらえないかという口実ではどうだろう?
        こうして、『わたし』はパリ左岸にあるピアノ工房に出入りするようになっていくのです。
         その店はリュックという男性が切り盛りしている店で、表から見える店の奥にはかなり広いスペースがあり、そこには何台ものピアノが運び込まれ、修理されていました。

         その店は、限られた顧客だけを相手にしてやっている中古のピアノ販売店だったのです。
         リュックと親しくなった『わたし』は、店に運び込まれている沢山のピアノを見せてもらい、また弾かせてもらいました。
         リュックの蘊蓄に耳を傾け、また、それぞれのピアノの個性に触れ、それは楽しい時間を過ごしていたのですね。

         ある時、リュックから、「あなたにぴったりのピアノが見つかったよ」と言われ、一台のピアノを紹介されます。
         『わたし』は住居スペースの関係から、買うにしてもアップライト・ピアノしか置けないだろうと考えていたのですが、リュックが紹介したのはグランド・ピアノでした。
         いえ、ベビー・グランドだから家に置けるはずだというのですが。

         聞いたこともないメーカーのピアノでしたが、リュックは「そんなことは気にする必要はない」と自信満々です。
         試奏させてもらったところ……その豊かな音色に一発でやられてしまいます。
         妻を説得し、家にスペースを作り、遂にそのピアノを買ってしまったのですね。

         本書は、この様なピアノを巡る静かで、パリ左岸というちょっとおしゃれな雰囲気も漂う作品です。
        何よりもピアノにまつわるリュックと『わたし』の話が楽しいのです。
         リュックは、どんなに素晴らしいピアノでも、金持ちが飾るために買ったようなピアノは「死んでいる」と言い、そのようなピアノとの接し方を嫌っていました。
         そんなピアノがリュックの工房に買い取られて来ると、これから生きたピアノになるんだと言うのですね。
         この感じは大変よく分かります。

         私は、下手くそながらギターを弾きます。
         ですから、楽器に対する興味はありますし、自分のギターを選ぶ時のわくわくしながらも緊張する感じも何度も経験しています。
         そういう感じがすごく共感できるんですね。

         ギターにもありますよ。
         とても高い、有名なギターを沢山買っているうらやましい人がいますが、その人はギターを大切にケースにしまって飾るだけで、ほとんど弾こうとしないのですね。
         そりゃ、弾けば弾き傷もつきますけれど、それを嫌がって弾かないのです。
         確かにそれらのギターは、良いコンディションで美しいまま保管されてはいるのですが。
         でも、私もリュックと同様に、それではギターがあまりにも可哀想だ、弾いてあげてこそだと考える人です。

         また、人によっては、大した技量もない者が高いギターを買うのは滑稽だし、無駄で、みっともないことだと言う人もいます。
         「大して弾けもしないくせに」というわけですね。
         私は、それにも異論があります。
         もし可能なら、技量が伴わなくても良い楽器を弾くべきだと考えています。
         下手は下手なりにせよ、良い楽器に触れ、演奏してみると、音の違い、弾きやすさの違い等々を実感することができます。
         その経験は、自分の中の、楽器に対するものさしになるのですね。
         可能であるならば、なるべく良い楽器を弾いた方が良いと思いますし、それは滑稽なことでも分不相応なことでもないと考えています。

         おっと、話が横道にそれてしまいました。
         そういう、楽器に対する思い入れ、楽器の魅力、楽器に触れた時のうれしさ、そういう気持ちが一杯に詰まった素敵な作品でした。
         ピアノの歴史、ピアノの構造などにも話が及びますが、私は、大好きな作品でした。
        >> 続きを読む

        2019/10/15 by ef177

    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      優しい歌 Mr.Children詩集

      Mr. Children

      岩崎書店
      カテゴリー:詩歌
      5.0
      いいね! sunflower
      • Mr.Childrenの歌、35曲の歌詞を
        風景写真等と一緒に綴った一冊。
        大好きなので見ているとどうしても歌ってしまうf(^_^)
        やっぱりミスチルはいいなぁと改めて思います。
        第2段も出してほしいな。
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        2015/02/08 by すもも

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    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      戦略拠点32098 楽園 (角川スニーカー文庫)

      長谷 敏司

      3.8
      いいね!
      • 内容紹介-------------------------------------------------------
        青く深く広がる空に、輝く白い雲。波打つ緑の草原。大地に突き立つ幾多の廃宇宙戦艦。―千年におよぶ星間戦争のさなか、敵が必死になって守る謎の惑星に、ひとり降下したヴァロアは、そこで、敵のロボット兵ガダルバと少女マリアに出会った。いつしか調査に倦み、二人と暮らす牧歌的な生活に慣れた頃、彼はその星と少女に秘められた恐ろしい真実に気づいた!新鋭が描く胸打つSFロマン。第6回スニーカー大賞金賞受賞作品。
        ---------------------------------------------------------------

        長谷敏司のデビュー作。
        彼の作品は『ビートレス』を以前読んだことがあるのだが、2段組600ページという長さと、硬くて回りくどい文章が合わなくて途中で挫折してしまった。
        本作はデビュー作ではあるが、『ビートレス』よりもレベルが落ちることもなく、むしろ硬さがなくて私にはこちらの方が読みやすい。

        また、ライトノベルレーベルではあるが、今の感覚からすると「これがラノベ?」と疑いたくなってしまうような作りこみの世界観と登場人物の動きを見せてくれる。
        やはり一昔前の「ライトノベル」と、最近の萌えや奇抜さに走った「ラノベ」は全く別物だと感じる。

        物語の前半部分は、敵軍が守る謎の惑星に降下した兵士ヴァロワと、その星に住む少女マリアと敵軍兵士のガダルバとともに暮らす日々が描かれる。
        食料を探しに出かけたり、みんなで大きなお風呂を作って入ったり。
        マリアがとにかく感情豊かでかわいい。

        しかし、その生活の中でいくつかの疑問が出てくる。
        この星は何のためにあるのか?
        マリアはどうしてここにいるのか?

        後半では優しくて残酷な真実が明らかになる。
        その一方で、ヴァロワは自軍に戻るか惑星に残るかの選択を迫られる。
        兵士としての自分と人間としての自分、それにマリアへの愛情だとか、感情が複雑に入り混じってヴァロワの行動を鈍らせる。

        ラストは少し寂しさが残るものの、きっと多くの人が納得できる結末だと思う。
        >> 続きを読む

        2017/08/22 by しでのん

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    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      金のゆりかご

      北川歩実

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!

      • 幼児期に適切な刺激を与えることにより、脳の構造を天才型に作り上げる。
        CGS幼児教育センターは、そんな研究を行なっている。

        CGS出身の野上雄貴は、天才少年と騒がれたこともあったが、二十歳過ぎればただの人を地で行くように、今はしがないタクシー運転手。
        そんな野上に、唐突に、CGSから幹部候補待遇で入社して欲しいと要請がある。

        野上自身の過去、そして九年前に"金のゆりかご"と呼ばれる教育装置で、四人の子供が異常な反応を示したという事件、それらが掘り起こされながら、CGSを巡ってキナ臭い空気が渦巻き始める。

        やがて、かつて異常反応を示したという子供の母親が失踪し、CGSの周辺を嗅ぎ回っていたフリーライターが殺される。

        CGSの秘密とは? 幼児天才プログラムは本当に有効なのか?

        脳科学とトンデモ教育理論のあわいを綱渡りしながら、著者の北川歩実は例によって例のごとく、不確定要素を積み上げて、憶測の充満する物語空間へ我々読者を誘い、月面宙返り的にプロットを捻りながら、見事に着地を決めていると思う。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      
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        2019/04/27 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      怨み屋本舗

      栗原正尚

      集英社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.5
      いいね!
      • 怨み屋本舗 第1/全20巻

        怨みを晴らす仕事を受ける怨み屋の登場。

        ほとんど情を介在させずに淡々と怨みを晴らす姿勢がクールだ。

        テレビドラマから入り、確か原作マンガとなるこの作品も途中まで読んでいたはず。
        しかし、おそらく再読となる今回でも、面白さは全く衰えを感じなかった(全く覚えていない記憶力のおかげでは有るが...)

        犯罪者に生活を侵食され、怨み骨髄に至ったところで、代行してそれを晴らすのが怨み屋。
        事故死に見せかけた殺人という「完全な抹殺」に至るケースも有るが、「社会的抹殺」なども存在する。

        クールだと思うのが、新婚生活1ヶ月で、妊娠していた妻を乱暴の末に殺された男性への対処。
        何度も注意は促していたとは言え、そこまで可哀想な境遇の彼を、道具として利用してしまう情の無さ。

        こういうところで置きに来ると言うか、最後は情に流される作品が多い中、こういう後味の悪さを恐れない作品が有っても良いと思う。

        レギュラーキャラクターは、ほとんど怨み屋として登場する女性のみなのだが、そのブレーンと言うか、協力業者として登場する、情報屋がまた良い。
        ドラマ版では寺島進が演じていて超イイ味を出していたので、その刷り込みが大きいのだとは思うが。

        このクオリティで20巻持ってくれれば文句なしに自分的には殿堂入りだ。
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        2013/10/08 by ice

      • コメント 7件
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      あぶない丘の家 (小学館文庫)

      萩尾 望都

      4.5
      いいね! Tsukiusagi
      • 初めて読むのに懐かしい。と思ってしまったのは、大昔の萩尾さんのコメディを思い出したから。
        かつて耽美な少女漫画の最高峰として君臨する前の萩尾さんは
        ドタバタコメディとSFが中心の中短編中心の作家というイメージでした。
        ファンタジーやSFでミステリアスなムードを醸し出したかと思うと、
        ほぼギャグマンガのノリでスラプスティックな世界を描いて見せ、
        メルヘンな4コマ漫画もモノにする多彩さ。
        それも優雅で女性らしい作画でもって。

        この作品にはそれらの要素が全部入っているのです。

        主人公のマヒコ君は(日本人だけど)顔は「11人いる」のタダ、性格はフロルって感じなのだ。

        あのころの漫画がより高度な技術を駆使した彼女の絵で読めるとは。
        想像もしていませんでした。

        昔の萩尾望都を知っている方にお勧めしたい。

        (初めての萩尾さんという方ににはまずは「11人いる!」をお勧めしたいです。)

        この作品が描かれていたのはちょうど1992年~1994年
        『イグアナの娘』が発表され『残酷な神が支配する』の連載がスタートするのとほぼ同時です。

        心理的に重くて、複雑でダークな物語を描きつつ、だからこそバランスをとりたかったのか
        こんな軽いシュールなコメディを描いていたんですね。

        中短篇4作ですが、1作ごとに作風が違います。

        Ⅰ あぶないアズにいちゃん☆☆☆
          コメディでありながら、ちょっとホラーなファンタジー。
          両親を交通事故で失い兄弟二人が取り残された丘の家。
          悲しみにくれる 平羅坂真比古(マヒコ)だが、最近なんか「アズにいちゃん」も家もヘンなんだ。
          もしかして幽霊の仕業?
          隣接した神社に絡んだ言い伝えが、どうやら関係あるらしい。
          深く考えずに錯綜した世界を楽しみましょう。

        Ⅱ あぶないシンデレラ☆☆☆
          スラップスティック・コメディ。
          近所のばあちゃんの家に遊びに来た金太郎君は裏表があってどうも気にくわないヤツなんだ。
          高校でやる演劇は「シンデレラ」に決定。
          ああ、こともあろうにシンデレラが僕マヒコ。王子は幼馴染の不動律子(リーコ)だって?!

          パロディ感覚でドタバタやってくれます。懐かしの萩尾さん調。
          「金太郎」使いってところが斬新です。
          AUの宣伝より萩尾さんが先取りしていましたね。

        Ⅲ あぶない壇ノ浦 ☆☆☆☆
           歴史ファンタジー。タイムスリップもの。

           義経派と頼朝派の二人の歴史オタクに振り回されているうちに
           なんと北条政子と頼朝の駆け落ちシーンに出くわす。
           タイムトラベラーになったマヒコは源平合戦の最中にタイムスリップ?!
           マヒコの目の前で頼朝と義経の二人を軸に歴史絵巻が繰り広げられる。
           どこでもドアも使って過去と現代を行き来するマヒコは
           二人に接近しつつなんとか悲劇を避けたいと願うが…。

           萩尾さんの熱き思いが伝わってくる力作。
           歴史は人間ドラマの上になりたっているのです。
           もちろん少女漫画のお約束で義経は美少年(美青年)です( ´艸`)
           歴史の重要ポイントが押さえられるのでこの時代の歴史入門にも最適な作品かもしれません。
           鎌倉時代の成立って日本史の中でとても大転換の起った重要な出来事ですから。
           「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」なんて暗唱してればいいってもんではないです。
           そうか。萩尾さん義経好きなのかぁ…。
           
        Ⅳ あぶない未来少年 ☆☆☆☆☆ 
          ファンタジックSF。これぞ萩尾望都。と私は言いたい。

          マヒコの前に突然現れた少年は未来から「自転車」に乗ってこの時代へやってきたという。
          未来世界は彗星衝突による人口激減は深刻。
          アンドロイドが人口の隙間を埋めるような世の中になっているらしい。

          タイムパラドックスの話題もあり、ロマンティックな要素もあって、文学的な余韻もあります。
          短篇でコメディなのに本格的なんです。さすが。
          私はこの作品が一番好きです。

        シリアスもよいけれど、萩尾さんのド・シリアスは私には難解すぎて(^^;)
        読む前に気合が入るというか、覚悟がいるというか…。
        それと、萩尾さんでなければ描けないのはこういう文学的なテイストを持った美しい漫画だと思うのです。
        代表作ではありえませんが、魅力的な小品だと思います。
        >> 続きを読む

        2015/07/14 by 月うさぎ

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      沈まぬ太陽

      山崎豊子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • あんな腐敗にこんな腐敗とよくもまぁこれだけ出てくるものだと感心する。組合が乱立するのにも意味はあり、正義は一義ではない。あと1巻でどうやって収束していくのかが楽しみ。 >> 続きを読む

        2020/01/26 by aki

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      沈まぬ太陽

      山崎豊子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ようやく読み終えた。最後はもう少し詳しく転落の様子を描いてほしかった。更迭された会長が報われなくてつらい。
        信じるものを貫き通すのは正直さだけでなく力が必要だというメッセージを受け取ってしまったがちょっと間違っている気がする。でも正義なんてそれだけ重いものだと思う。会長と恩地さん、お疲れさまでした。
        >> 続きを読む

        2020/02/29 by aki

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      ぼくの小鳥ちゃん

      江國香織

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 薄い本の中に、音楽、愛、いろんな素晴らしさがつまっている。

        2017/03/15 by ふみえ

    • 他1人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      偶然の音楽

      AusterPaul , 柴田元幸

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 【ポール・オースター作品の主人公は破滅型が多いの?】
         これまでに読んだポール・オースターの作品は、『ムーン・パレス』と『ティンブクトゥ』の2冊だけなんですが、どうも両作の主人公には破滅型の要素があるように思えます。
         そして、今回読んだこの作品の主人公もそうなんですね。
         ポール・オースターの作品の主人公は破滅型が多いのでしょうか?

         主人公のジムは消防士でした。
         結婚して女の子も生まれたのですが、仕事柄なかなか家庭のことまで十分に手が回らず、加えて母親が病気になってしまったことから、収入のかなりの部分をその治療費に費やさなければならなくなりました。
         そんなこんなで奥さんが愛想を尽かしてしまい、他の男と家を出てしまったのです。
         ジムは、仕方なくまだ小さい娘を姉夫婦にあずけて仕事を続けていました。

         そんなジムの人生が一変してしまう出来事が起きたのです。
         それは、ジムがまだ2歳の頃に家を出てしまった父親が、かなりの金を貯めて亡くなったということで、その遺産がジムに転がり込んできたのでした。
         ジムは、それをきっかけに溜まりに溜まった有給休暇をまとめて取り、新車を購入すると目的もないドライブ旅行に出かけたのです。
         どこへ行くでもなく、とにかく走ること自体が目的のような強行軍のドライブ旅行で、疲れ果てるまでひたすら運転を続け、モーテルに泊まってはまた走り出すという具合です。
         ジムはクラシック音楽が好きなのですが、車の中で音楽を聴きながら、ただ走り続けることによって得も言われぬ開放感が得られることに気付きました。

         休暇を終えたジムは仕事に復帰するのですが、あのあてもないドライブ旅行のことがどうしても忘れられません。
         まだ十分な遺産があることを良いことにして、ジムは遂に仕事を辞めてしまい、再びあてのないドライブ旅行に出かけてしまうのです。
         この辺り、もう本当に破滅型としか言いようがありません。

         そんな旅行の途中で、道ばたをふらふら歩いていたジャック・ポッツィ(通称ジャックポット)という若い男に出会います。
         ジャックはアマチュアのギャンブラーだと言うことなのですが、ある所でポーカーをやり、かなり勝っていたところ、突然強盗団が押し入り、テーブルの上に出されていた賭け金をごっそり取られてしまったと言います。
         加えて、一緒にポーカーをやっていた連中からは「お前が手引きしたんだろう」と言いがかりをつけられ、半殺しの目に遭わされた上、持ち金全部を奪われてしまったと言います。

         ジムは、そんなジャックを見捨てておけず、車に乗せると面倒を見てやり始めました。
         ジャックは、数日後にある金持ち2人組からその屋敷で行うポーカーに招待されていたというのについていないと言います。
         その金持ち2人組は下手くそなポーカー・プレイヤーで絶好のカモであり、軍資金1万ドルさえあればごっそり勝ってやるつもりだったと言うのです。

         ジムは、よせばいいのにジャックに投資してみる気になります。
         というのは遺産も大分減ってきて、いつまでもこんなあてのないドライブ旅行を続けてはいけない状態になってきていたこともあり、手元にある1万ドルを投資してみようというのです。
         投資した1万ドルを返してもらう他、勝った金の半分をもらうという条件で二人は合意します。

         念のため、ジムはジャックとポーカーをやってみて、ジャックの腕前を試すのですが、ジムも腕に覚えがあったのに、ジャックは明らかにジムよりも強いことが分かり、これなら大丈夫だと納得したのでした。
         この辺りも破滅型ならではの行動だと思いませんか?

         招待の日、二人は富豪の屋敷に行き、金に飽かせておかしな生活をしている金持ち二人組と顔を合わせます。
         この辺りから段々話が非現実的な様相を帯びてきます。
         金持ち二人組は、前回ジャックとポーカーをしてこてんぱんに負けていたこともあり、その後プロのギャンブラーから手ほどきを受けたので、今回は前のようにはやられはしないと自信たっぷりの様子です。
         ジムは、嫌な予感はするものの、もう乗りかかった船です。
         今さら後にも引けず、じっとジャックのプレイを見つめていました。

         最初の内は勝ったり負けたりで、ゲームは大きく動きませんでした。
         しかし、ジャックは徐々に実力を発揮していき、だんだん勝ちを重ねるようになっていきました。
         これなら富豪達から金を巻き上げるのはほぼ間違いないと確信したジムは、金が手に入ったら娘を預けている姉夫婦の家の近くに家を買い、再び消防署に勤めるのも悪くないなどと考え始めます。
         安心しきってトイレに立ったジムなのですが……。

         この後の展開はまったく予想のつかないものになっていきます。
         到底普通ではあり得ないような話になっていくんですね。

         しかし、ポール・オースターはどうしてこうも破滅型の主人公を何度も描くのでしょう?
         そんなことをしても何の解決にもならないし、一層状況を悪くするだけなのに、まるで自分から進んで泥沼に足を踏み入れていくようです。
         確かに、人間の気持ちの中には、そういう破滅願望というか、もうどうにでもなれというような気持ちがあることも分かりますし、また、時としてそういう気持ちがとても抵抗できないほどに強くなることもあるのかもしれませんが、それにしても……。
         物語は結構救いのない展開になっていきますが、ストーリーとしては面白く読めましたよ。


        読了時間メーター
        □□□     普通(1~2日あれば読める)
        >> 続きを読む

        2020/06/01 by ef177

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      暗鬼

      乃南アサ

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 乃南アサさんの作品は、ミステリもホラーも面白いので、余り選ばずに読んできた。
        ところが、この作品は、表紙と題名からの期待がちょっと裏切られた感じだった。

        見合いで気に入って嫁にきたが8人が同居する大家族だった。98歳の下半身が麻痺した曾祖母までいる。
        が、夫を頼りにして入り込んでみると、揃って陰りのない笑顔で、まるで作り物のように笑いかけてくる。何をしても歓迎、喜んでくれる。常に皆が笑顔で褒めちぎられるなんてことなどあるのだろうか。それでも、不思議ではあるが、悪い気はしないで次第に馴染んでいく。
        ただ、ときに不審な人物が曾祖母を訪れる。生活の智恵を授けているらしい。
        しかし暫く暮らしてみると、大家族の家にしては、お互いになれなれしすぎる。障碍者の世話をしている姉と弟も関係が粘つく、性的なにおいがする。

        夜、気がつくと、横に夫がいない。探しに出てみると曾祖母の部屋で人声がする、何か会議でも開いているらしい。その後歩いている曾祖母と祖父の後姿を見たような気がする。

        寝たっきりの祖父の世話をする祖母は、普段は他人に触れさせたくないらしい。

        考えれば、鬱々としてくる。と、家業の米屋と雑貨を売って繁盛しているらしい店を突然閉めて蓼科の別荘にいくと言い出した、一台の車に全員が押し込まれて移動する。そこで奇妙な体験をする。

        帰ると蓼科で儀式が済んだらしい、本式に家族と認められたことになり、すこし内情がわかってくる。ますます変ではないか、どこかおかしい。

        そこで友人に相談する。招いた友人に家族はこれまでになく実に優しい。

        庭で野草を育てている、見るからそれは薬草で、危ない作用をするものがある、曾祖母はそれで悩める人の治療をしているらしい。

        店子の氷屋が全焼して、曾祖母のところに憂い顔で通っていた主人が焼死した。
        これにもなんらかの関係があるのだろうか。

        ますます疑念が深まる。

        友人が庭の見学にと連れてきたは男が薬草に異常な興味を示したが、姿が消えた。


        様々な出来事に気がつく、揃って愛想よく笑いかける家族の裏の顔がついに暴かれる。家族のおぞましい関係。
        不思議な結びつきが暴かれたときは、いつか快い居場所になっていた。友人も引き込まれ新しい血が加わることになる。


        生理的なタブーがじわじわと迫ってくるが、それが自然な流れに感じられるところが筆力か。
        余りなさそうな、フィクションの世界であっても現実ばなれのしたテーマに、多少距離感を感じてしまった。


        >> 続きを読む

        2015/08/13 by 空耳よ

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      マネジメント 基本と原則

      P.F. ドラッカー , 上田惇生

      ダイヤモンド社
      カテゴリー:経営管理
      2.8
      いいね! tomato
      • 【総括】
        管理職についている方、管理職に就こうとしている方に見てもらいたいです。仕事に対するしせいや考え方、どのように人・組織をまとめるべきなのかについて示唆を与えてくれる一冊です。

        【心に残った一節】
        1.
        「企業とは利益をあげることが目的である。企業は社会の利便性向上、業務の効率化そのために存在しているのであって、ただ儲けることだけを考えているのであれば、長続きはしない。」
        →企業の存在理由はつきつめると社会貢献や社会の課題解決に行きつくと思います。

        2.
        「何が正しいかだけ考え、だれが正しいかを考えない。」
        →日本の「忖度」に通ずるもの。人の顔を見て良し悪しを判断するのではなく、会社・組織にとって何が「善」なのかを真剣に考える人ほどマネジメント及び人材育成に向いていると語っています。

        3.
        「真摯さよりも知的な能力を評価しない。このような資質を欠くものは、以下に愛想がよく、助けになり、人付き合いが良かろうと、また以下に有能であって聡明だろうと危険である。そのようなものはマネジャーとしても、紳士としても失格である。」
        →仕事に対し、真摯であることが何よりも人からの信頼を集め大切であると述べています。本当にそう思います。
        約束を簡単に破り、人をぞんざいに扱う人は何においても信頼してもらえません。
        どんなにお粗末な資料を作ろうが、真摯でありさえすれば見込みがあります。みなさん仕事に対して真摯でありましょう。

        4.
        「マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことができない資質、後天的に獲得することのできない資質、初めから身に着けていなければならない資質が一つだけある。才能ではない。真摯さである。」
        →仕事に対し、人に対し、真摯であることが全てです。

        5.
        「補佐役という職務は、その任務が明確に規定されているのであれば、若手のマネジャーにとって優れた訓練となる。期間は限定する必要がある。」
        →やはり仕事に対し自分が責任をもたないと人は堕落するんでしょう。責任のある仕事を全うすることがその人のやりがい・喜び・自己実現に結び付くのだと思います。

        6.
        「組織が成しうる最悪のことは、エリートを育成すべく他の者を放っておくことである。10年後、仕事の八割はその放っておかれた人たちが行わなければならない。
        しかも彼らは軽んじられたことを覚えている。成果は上がらず、資産性は低く、新しいことへの意欲は失われている。他方、選ばれたエリートの半分は40代にもなればっ口がうまいだけだったことが明らかになる。」
        →組織構成の難しさが表れている。

        7.
        「三人の石切工の話がある。何をしているか聞かれて、それぞれが、「暮らしを立てている。」「最高の石切の仕事をしている」「協会を立てている」と答えた。第三の男こそマネジャーである。」
        →仕事をしているとよくわかる。金だけのために仕事をしているやる気のない、どこに向かっているのかもわからない人や、自分の技術向上のためのみ仕事をしていて顧客に対し専門用語を並べ立て人の気持ちを考えない人。そして仕事全体が見えており、木ではなく森が見え、自分の役割をしっかり把握している人。いかに第三の男の割合がこの社会において少ないか。悲しいですね。

        8.
        「優れた人間関係とは、優れた礼儀作法と同じように自然に生まれてくるものであり、気にしないで済むものである。人の気持ちを気にしなければならない状況は、最悪の人間関係である」
        →日本の職場がいかに最悪の人間関係で構成されているかがわかる。礼節は必要最低限でいいんですよ。やりすぎは良くないと思います。
        >> 続きを読む

        2018/12/25 by べるさん

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      台湾 変容し躊躇するアイデンティティ

      若林正丈

      筑摩書房
      カテゴリー:中国
      4.0
      いいね!
      • 今年の長期休暇は台湾に行く予定なのですが、歴史がいまいちわからなかったので、概要を知るために図書館で借りてきました。
        ものすごくよくわかった。非常にわかりやすく、客観的にまとめられている良書です。すばらしい。

        本省人/外省人というのが日本の植民地支配が解かれたときにできた言葉だとか、中国からの独立という思想が出てきたのはかなり最近だとか、蒋介石率いる国民党とのあれこれだとか。
        蒋介石は親日だったので、どうも善い人に書かれているのをちょくちょく見ていたのですが、この本では客観的に書かれていて、信頼できました。

        台湾人、というアイデンティティがどのように獲得されていったかとか、「国語」の変遷だとか、大変だったんんだなぁ。2.28事件というのは名前しか知らなかったんですが、国民党による粛清とエリート階級の沈黙の恐ろしさにぞっとしました。そんなことをしていたのか…。清から中華民国になり、中華人民共和国になった大陸の歴史を、私はもう少し学ぶ必要があるとわかりました。

        とはいえ歴史というのは人の数だけ視点があるので、もうしばらくは台湾本祭りが続く予定です。これは日本人の学者視点ですが、台湾人視点での歴史の本も読みたいですし。

        ちなみに2001年の本なので、2000年までの状況で終わっています。その後の近況もうまくまとまった資料が欲しいところだ…。
        >> 続きを読む

        2017/09/09 by ワルツ

      • コメント 4件
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      グラン・ギニョール城

      芦辺拓

      原書房
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!

      • 193X年、欧州。アマチュア名探偵レジナルド・ナイジェルソープが招かれたアンデルナット城には、秘密めいた自動人形が鎮座し、怪しげな人々が群れ集っていた。

        やがて、そこで起こる奇怪な殺人は、歴史ある由緒正しき古城の名を、"グラン・ギニョール城"と名を変えたのだった。

        そして、時代は現代へ。列車の中で探偵の森江春策に「グラン・ギニョール城の謎を解いて」と言い残して、男は死んだ。
        作者不明・未完の探偵小説に没入していく森江は、謎の声に誘われ、山頂に建つ本物の"グラン・ギニョール城"へ-------。

        黄金期の欧米の本格ミステリを、現代の日本において"新作"として書き上げる、挑戦者・芦辺拓の新たな試みは、この作家ならではのメタ的展開となっていると思う。

        "現実"と"幻想"が、目まぐるしく入れ替わって、入れ子のように喰い合うのではなく、まず"幻想"にじっくりと没入させ、やがて、その"幻想"がじわじわと"現実"に浸み出してくる。

        森江春策が味わう眩暈のごとき感覚は、我々ミステリ好きが求めてやまない本格ミステリの醍醐味なのだ。

        しかも、作中作と現実の謎を、あくまで自立させて解決する律義さがまた、たまりませんね。

        >> 続きを読む

        2018/11/30 by dreamer

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      IBMとホロコースト ナチスと手を結んだ大企業

      BlackEdwin , 宇京頼三 , 小川京子

      柏書房
      カテゴリー:世界史、文化史
      4.0
      いいね!
      • IBMの創立時の歴史からはじまる。
        核心に迫るところまではかなり説明が長く感じる。

        序のところで次のようにある。
        本書は覚悟して読まなければならない。
        途中で止めたり、斜め読みしたり、章を飛ばして読んではいけない。とある。

        もし、自分がユダヤ人だったとしたら、おぞましいまでのナチスとIBMの戦略に恐怖を覚えることでしょう。

        ユダヤ人を特定しなければならない。
        それはユダヤ教を信仰している人ではなく血統なのである。
        今更、カトリック教に改宗しても意味はなかった。

        ナチス政権はその血統を調べるのに膨大な数の戸籍を調べてユダヤ人を特定する必要があった。
        そのテクノロジーを提供したのがIBMという世界最大のメーカーであった。

        目的はユダヤ人を特定し、財産を没収し、ありとあらゆる権利を剥奪し、迫害して、最後は殲滅する。
        これがナチス政権の摂るべく政策であった。

        本書を読むとドイツ人の気質を感じます。日本人との共通点を感じます。
        しかし、更にその上をいく理屈ぽさを感じます。

        精密に正確にユダヤ人を特定して例外を認めないまでの緻密さでユダヤ人を特定した。

        適当じゃないんですね。
        恐ろしく理路整然としたユダヤ人を迫害する論理が展開されています。

        確かに法律を制定するための理屈ですから、矛盾があってはならないのでしょう。

        完膚なきまでにユダヤ人を特定してそのアーリア人の血統を守る妄想に取り憑かれたナチス政権。

        そのユダヤ人を特定する目的のために戸籍を登録し膨大な費用と労力をかけて行った行為は、現代の感覚からすれば、まさに狂気に満ちていると感じざるを得ません。

        本書は単なる歴史文献というものではなく、小説風に詳細が描かれているので読み応えがあります。
        とても臨場感に溢れ目の前にIBMのパンチカード登録システムが現れるようです。

        よくこれだけの文章を書き上げたと思います。
        その証拠に多くの参考文献や証言などから本書が出来上がっていることが分かります。

        日本語訳も相当に大変だったと思います。

        先はまだ長いのだが、読了してみたい。
        >> 続きを読む

        2017/08/29 by パスカル

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています

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