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東野圭吾
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加賀恭一郎シリーズ第5弾。3作目の「どちらかが彼女を殺した」をさらに発展させた形。今作は犯人の可能性が3人になり、より推理も難しい領域に。婚約する予定の日高と美和子の自宅に現れた日高の元彼女。その後彼女は服毒自殺を。日高の扱いに業を煮やした3人の男女は、それぞれ殺意を抱く。殺害の方法は薬の扱いになるわけだが、それをしまうピルケースが重要な鍵になる。また描写が3人ともに殺害するチャンスがあったことが混乱に拍車をかける。本編を読んでも特定が出来なかったが、巻末の推理の手引きを見てようやく分かった。 >> 続きを読む
2018/08/29 by オーウェン
村上春樹
再読です。かえるくんの印象とか蜂蜜パイの内容は最初に読んだ時からよく覚えています。今回新たな発見だったのは「タイランド」の味わい深さ。これはなかなかすごいことを言っているというか、示唆に富んでいると思うのです。全体的に、何者かによって喪失を経験する人たちの物語はどこか虚ろです。時期的には1999年頃の作品であり、これを読むだけで1990年代後半の雰囲気がつかめるというか、恐らくあの時代の空気感が凝縮されているかのような気がします。時代は違っていても、後味というか余韻が深く長い話ばかりです。「蜂蜜パイ」だけは雰囲気が多少異なっており、多少なりあたたかみのある話ではあります。ただやっぱり困難とかつらさみたいなものは今もこれからもずっと消えることはないわけで、それを抱えてでも何かを守っていこうとする、そんな人間の姿があったりするわけです。一番最後の文章は、どこか「ねじまき鳥クロニクル」第2部の終わりのような強さと詩的な美しさがあって好き。ちなみに「海辺のカフカ」と同じく、フランク・ギャラティという人の脚本で舞台にもなっております。かえる君の話と蜂蜜パイが舞台では演じられますが、これもまた海辺のカフカ同様にとてもよく雰囲気をとらえながら、小説とはまた違った印象もあって好きでした。 >> 続きを読む
2021/06/10 by lafie
SmilesSamuel , 竹内均
以前、同じ著者の『向上心』もレビューしていましたが、それと同じく、「実務能力」の重要性を説いた一冊です。やはり、有名・無名を問わず、歴史上の人物のエピソードに絡めて解説している箇所が多いです。「実務能力」と言っても、それを我流で身につけるのは、やはり難しいのでしょうね。印象を受けたのは、若者に対し「誘惑に乗らない」という主旨の記述があるのですが、その中で「飲酒はその誘惑の中でも最悪の部類に入る」と言われている箇所です。私もお酒は常習的に飲む方だと思いますが、自分で「やろう」と思っていること(この読書ログのレビューを書くことと、そのための読書も含みます^^;)があっても、飲むと面倒くさくなって「明日で良いか」ということを思ってしまうんですよね。 >> 続きを読む
2018/08/12 by ピース
小野不由美
前半は長いです。特に屍鬼が出てくるまでが長い。そして途中に主人公の一人である僧侶の静信が書いている小説がたびたび出てくる。正直それがしんどかった。まぁ、静信の心の葛藤を表しているんだろうけど、とにかく長い。そして暗い。僧侶が書いている小説だから宗教じみているのは分かるけど、ちょっと…ね。山入(山奥の過疎地)で暮らしている3人の老人が殺されているところからおかしなことが始まる。原因不明の死に至る病。夜中の急な引っ越し。それに伴う急な退職。葬式を出したはずの人間を見かける。とにかく気味が悪い。特にこのコロナの状況で読み始めたものだから、屍鬼云々より原因不明の病の方が私は怖かった。まぁ、結果的には屍鬼が原因だったわけですが。そして屍鬼よりも切羽詰まった人間が一番怖いということです。脈を調べることもなく、無関係の人間を殺してしまう。どうやらアニメや漫画になってるようですね。そっちのほうが読みやすいのかな? >> 続きを読む
2020/08/12 by tom195
宮城谷昌光
「孟嘗君」ですっかりはまってしまった宮城谷昌光の世界。 もっと読んでみたくて時代的につながっている 「楽毅」を手にとってみました。 物語のスタートとしては、 白圭の冒険譚的にスタートする「孟嘗君」の方が 明るくて楽しいのですが、 滅亡しそうな国の宰相の息子である「楽毅」が いろいろ悩みながら進んでいく こちらの物語も十分面白いです。 本書での楽毅はまだ28・9歳でありながら、 かなり優秀な武将の印象です。 細かな反省点がいくつかあったりするのですが、 ここから かの有名な諸葛亮孔明が 激賞した武人にどのようになっていくのか、 大変楽しみです。 >> 続きを読む
2015/04/12 by kengo
氷川透
今回読了したのは、氷川透の"探偵・氷川透シリーズ"の一作「人魚とミノタウロス」。推理小説家志望の氷川透は、旧友の生田瞬が務める病院の見学に行くことになった。しかし、氷川は現地に近づくにつれ、様子がおかしいことに気づく。病院で火事が発生し、そこから生田と思われる死体が発見されたのだ。死体があったのは生田の部屋であり、状況的には死んだのは彼であると思われた。だが、被害者は本当に生田なのか? それとも、生田が犯人で、誰かを殺して入れ替わったのか?-------。氷川は、論理だけを頼りにこの謎に挑んでいくのだった。この作品では、「顔のない死体」が扱われている。作中では本格ミステリにおける「ゲーデル問題」についての言及が行なわれるが、氷川は偽の手掛かりがばら撒かれた、巧妙な事件を想定した場合、DNA鑑定すらも役に立たなくなる局面があることを指摘する。このような言及は、探偵の推理に対する、読む者のハードルを一気に高めてしまうが、氷川はそれを持ち前の論理的思考で飛び越えようとする。こうして推理の果てに、氷川が至った答えとは何か?本格ミステリとしての完成度がとても高いこの作品は、一読に値しますね。 >> 続きを読む
2018/10/12 by dreamer
西尾維新
初めて読んだ西尾維新の本今思えばこれが原点だったのかも。これがあったから分厚い本にも挑めた、のかな >> 続きを読む
2015/02/27 by 後ろの正面
田中奈津子 , 伊東美貴 , ClementsAndrew
カーラ・ランドリーは転校前の学校で、ランドリー新聞なるものを発行してきた。事実を伝えているものの、その内容は、誰かを攻撃・批判するものも多く、大人たちの批判を買っていた。そして、転校先の小学校でもランドリー新聞なるものを発行するのだ。カーラのクラス担任は、授業を放棄するようは先生で、宿題も出さないし、勝手にクラスで勉強させ、本人は新聞をゆったり読んでいるような、周囲の保護者や校長達から煙たがられる存在。校長は、ラーソン先生をどうにかして辞めさせる材料はないかと狙っている。そんな中でカーラはラーソン先生のやり方を問う記事を書いた新聞を発行。ラーソン先生を読んでショックを受け、一度は怒るものの、家で今までの自分の行動を振り返り、これではいけないと、考えを改める。これをきっかけにラーソン先生は教室で新聞を通して、報道と表現の自由についての授業を行っていく。一方、カーラは、母親からたとえ事実ではあっても人を傷つけ悲しませるような記事を書くことはあってはならない、と言われ、ラーソン先生の授業も相まって、自分の書いてきた新聞内容を振り返り、どのような新聞が『良心』のある新聞なのか、を考える。ランドリー新聞は、学級新聞であったが、反響は大きく、目立たない存在だったカーラは一気に注目を集める。そして、新聞発行にクラスから協力者も現れ、新聞のファン(大人も子どもも)も増え、カーラは編集長に、ラーソン先生が新聞における責任者となり、発行部数も増やしていく。ところが、ある日発行された新聞を校長が読み、それを材料に、ラーソン先生を退職に追い込もうとするが、先生は、自らの退職の危機をも客観的にとらえ、授業として、アメリカの憲法でも保障されている、報道と表現の自由、についての授業を進めていくのだ。報道と表現の自由。事実は事実として、それを好意的にとらえるか、批判的にとらえるか、それとも中立的にとらえるのか、多方向からのアプローチがあります。同じ事実でも、そこに新聞の『良心』が現れるのです。ランドリー新聞のモットーは『真実と思いやり』授業を通して新聞を作っていく子どもたちに色々な気づきが出てきてきます。私が素晴らしいと思ったのは、この授業風景。日本とは違って、教科書にだけ沿って授業を行うのではなく、あるテーマを先生が投げかけ、生徒同士で自由に意見を交わし、それを最後に先生がまとめていく、というスタイル。今、日本が学校に取り入れていこうとしている『アクティブ・ラーニング』の世界がここにあります。こういった授業を進めることにより、子どもたちは、疑問に思ったこと、意見を交わす力を自然と身につけていくことができるのだな、と感じました。難しいテーマでも、疑問の投げかたを優しくすれば、子どもたちもそれを考えて、理解していくことができるのだ、教えてくれました。ラーソン先生も子どもたちにとっても楽しい授業をすることで、子どもたち、そして大人たちから再び信頼を得ていくのです。児童書ではあるけれど、読みごたえがたっぷりの面白みのある本でした。大人にもお薦めです。 >> 続きを読む
2019/05/17 by taiaka45
重松清
「とんび」を読んで一気に好きになった 重松清 氏の本です。 今年の初めにドラマ化されて作品の存在を知り、 いつか読んでみようと思っていたのですが 古本が安くなっていたので購入してみました。 (ちなみにドラマは見ていません) 結論から言うと期待が大きすぎたのか、 イマイチ感がぬぐえません。 もっとハッピーエンドになってほしかったのですが、 作品の狙いから外れてしまうからそれはないと理解しつつも ん~・・・微妙な読後感です。 ただ、主人公に対して「これから頑張れよ!」って 気持ちにはなります。 自分に対しても何がしかの励ましめいたものは 伝わってきているかもしれません。 励ましめいたものが伝わってきている時点で 作者の思惑の半分は達成されているのではないでしょうか。 あとは帯に書かれている重松氏の言葉通りに 「父親と家族の物語」を書きたかったのでしょうね。 「もう死んだっていいや」と思っていた主人公が 自分の後悔をめぐる過去への旅に出るというところまでは よくある話かもしれませんが、 その道中に時間軸がまったくずれてしまって なぜか今の自分と同じ年齢の父親が登場し交流することになる というアイデアはなかなか奇抜で秀逸だと思います。 主人公の壊れてしまった家庭は回復するのか? 主人公と父親との亀裂は修復されるのか? など先が気になってどんどんページをめくってしまいます。 読者を乗せる手腕はさすがだなぁと感じました。 主人公の家庭が壊れてしまった理由には納得します。 運が悪かったところもありますが、 自分にも理由があることに気付けたことは大きいです。 「人生は甘くない」という作者からのメッセージも折り込みつつ、 だからラストもあれでいいのです。 ただ、読了後もなんだかよく分からないのは、奥さんの行動。 普通に浮気という設定では駄目だったんでしょうかね? ん~・・・あれは本当によく分かりません。 なんだかその辺がもやもやしているのと、 なぜだか泣けなかったということで★3つです。 >> 続きを読む
2015/07/19 by kengo
ちば てつや高森 朝雄
萌えたよ 萌えつきたよ 真っ白にな・・・思い出すのは同志の家で全巻読破したジョーなんだな。chibadebu夏の陣は先ほど終了。そして、今日明日で戦利品の仕訳をしてミッションコンプリート。ただ、今月の食費まで投入しちまったからには、このまま実家へ逃げ込むしかないのだが、この荷物をマミーに見られるのが、ちょっぴり親不孝なあんちくしょうだと言う自覚症状に立ちすくみんぐなうなんだな・・・ >> 続きを読む
2013/08/12 by chibadebu
「室井静信」と「尾崎敏夫」が、辿り着いた一つの真相。そして「結城夏野」「田中かおり・昭」もまた、同じ真相に辿り着きます。しかし辿り着いた矢先、真相に辿り着いた彼らに近付く、新たな危険。食い止める方法はあるのか?そして彼らはどうなってしまうのか?とても続きが気になる展開になってきました。 >> 続きを読む
2019/10/09 by ゆずの
医師「尾崎敏夫」が辿り着いた、屍鬼を食い止める方法。けれど、それを実行に移すのには、敏夫一人では不可能で、他の村民の理解と協力が必要だった。けれど、次々と死者が増え、村民は疑心暗鬼になり、やがて村民にあった絆が崩れていきます。そんな村中がバラバラになりはじめている中、屍鬼達はどんどん仲間を増やしていきます。屍鬼の親玉も発覚し、彼らの目的が何なのか、とても気になります。 >> 続きを読む
2019/10/14 by ゆずの
ひきつづき大変おもしろいです。 もはや滅亡寸前と思われる故国の存亡をかけて 十全の準備を施そうとする楽毅のはたらきぶりがすごいのひと言。 ちょっとジャンルが違いますが 銀河英雄伝説のヤン・ウェンリーを思い出しました。 守城を明け渡す場面では その潔さから赤穂浪士を彷彿させられたのは私だけでしょうか。 作者が日本人向けに書いているからなのでしょうが、 その見事さに日本人好みの美を感じさせられます。 本書の最後になって有名な 「隗より始めよ」の逸話が出てきました。 ことの詳細は3巻に入ってから語られるようです。 うまいつなぎ方ですね。 次巻もたのしみです。 >> 続きを読む
2015/04/19 by kengo
司馬遼太郎
長かった。長い戦いだった。そう思った。が、、 10巻もの長大作だというのに、明治維新後の征韓論争から西南戦争にかけて、たった5年ほどの物語だったことに驚いた。 登場人物の数だけエピソードがあり、そのぶん物語が濃密になったからだ。 この物語に「主役」はいない。 維新の立役者「西郷隆盛」という、あくまでも「主軸」の存在があるだけだった。 「西郷隆盛」をカリスマとして慕う元・士族達。「西郷隆盛」の力を恐れる新政府。「西郷隆盛」と薩摩藩に怨みをもつ他藩の士族達。 そして、、「西郷隆盛」と共に戦ってきた戦友から政敵へと変わった大久保利通。 「西郷隆盛」を取り囲む人々のさまざまな想い全てが西南戦争への起因になってしまったように思う。 ラストの城山の決戦から紀尾井坂の変までは、それぞれの葛藤が浮き彫りになって切なすぎて辛すぎて胸がしめつけられそうだった。 「西郷隆盛」の存在があまりにも大きく、動かした歴史が大きすぎた。 薩摩軍も新政府軍もその大きさに翻弄され、「これで良かったのか」各局面で誰もが一度は頭によぎったはず。 だけど、批判されてでも貫き通し、たくさんの命と引き換えにつくりあげた改革が今の時代をつくってるのなら、、 「正しかった」 今を生きる私たちがそう思う事で彼らの歴史は証明されるのかもしれない。 >> 続きを読む
2019/02/07 by NOSE
中川李枝子 , 山脇百合子
娘が保育園から借りてきました。タイトル通り、ぐりとぐらが大掃除する話です。掃除道具が壊れているから、体にぐるぐるとぼろ布を巻き付けて…!これもそうですし、「ぐりとぐらのえんそく」も「ぐりとぐらとくるりくら」も同じなのですが、、ぐりとぐらのシリーズを読もうとすると、どうしてもどうしても、あのカステラの「ぐりとぐら」のワクワク感を期待してしまうのです。で、絶対にかなわない。期待を超えることができない。「ぐりとぐら」最強。なので、どうしても評価が低めです。あ、でもぐりとぐらの他の本でいいのないかなぁと思っている方、「ぐりとぐらのいちねんかん」はおススメです!ちょっと違う雰囲気の本ですが、とっても優しい言葉の数々に、ぐりとぐらの世界観を楽しめるイラストをたっぷり楽しめます! >> 続きを読む
2019/05/07 by chao-mum
柄谷凛 , De LangeNicholas Robert Michael
一人で書いたとは思えないほど、多岐にわたる分野を網羅して書かれていて、とても面白かった。ユダヤ教の祈祷書や、神学、歴史、現代における取り組みやさまざまな流れと方向性、音楽や聖歌などが紹介してあり、とても興味深かった。祈祷書はいつか手に入れて読んでみたいし、聖歌や音楽などもぜひ聴いてみたいと思った。特に興味をひかれたのは、イツハク・ルリアという中世の思想家。スペインからユダヤ人が追放になった後に、その大きな衝撃や危機の中から思想を紡いだそうで、「世界の修復」ということがテーマになっている。ヘブライ語では修復は「ティクン」、世界の修復は「ティクン・オーラム」というそうで、もともとはカバラにもとづき、自分たちが今、悪をやめて善をおこなうことで、断片化されたこの世界を修復し、神の光を取り戻し、メシアの到来を早く招くことができる、という考え方だったそうである。現代では、イスラエルなど、特にカバラとは関係なく、この「ティクン」という概念にもとづいて、植林植樹やエコロジーや緑地化運動が盛んに行われているそうだ。今の日本も、「ティクン」こそが大切なのかもしれない。また、ヘルマン・コーヘンというユダヤの宗教哲学者は、出エジプト記の三章に出てくる「ありてあるもの」と訳される、神の名前のところを、「あるがままにあるもの」と哲学的に解釈した、という箇所が、とても興味深かった。一方、ブーバーは、同じ箇所を、むしろ「臨在」を強調する方向で解釈したという話も興味深かった。これは、日本の浄土教における自然法爾と光明にも、どこかしら相通じる話のように思えた。それにしても、全人口からいえば少ないユダヤ人の、なんと膨大なすごい伝統の蓄積があることか。たいしたものだとあらためて感嘆した。 >> 続きを読む
2013/07/18 by atsushi
中村 明
初笑いは済まされましたか? もちろん、でも何に笑ったかはわすれちゃった。いいや、わたしは何何で笑った。どっちがいいんですかね~ わたしは前者の暢気さを買いますが、実際は後者でひどく気落ちします。この著者は辞書編纂にも携わる日本語のスペシャリストで、わたしが贔屓にしている国文系の学者です。とくに、『悪文』は瞠目すべき一冊、文章作法に興味のある方は是非手に取ってみてください。 この『笑いのセンス』は、川柳・小噺・落語・漫才に加え、パニョルから井上ひさしまでの近現代作家を扱い、「笑い」を学術的に分析します。引用される題材のおもしろさ、「笑い」を分析する著者の姿勢、これを参考にして人を笑わせたいという読み手の下心。この三つが奇妙に交わり、この本でしか味わえない風情が残ります。 >> 続きを読む
2015/01/06 by 素頓狂
ジーン・ウェブスター , 谷口由美子
誰もが知っている、名作!!!なんて素敵な物語なんでしょう!孤児である、主人公ジュディが、あしながおじさんの援助を受けて、どんどん素敵に成長して、輝いていきます!物語は、ジュディが、あしながおじさんに送る手紙で語られるのですが、その手紙が、素直で、好奇心に満ちていて、まさに、「生きている!!」何よりも、「今を生きる」ことを大事に、精一杯生きているジュディ。本当に素敵。どうしたら、幸せになれるかも、手紙の中で語っています。『世の中には、幸せがいっぱいあって、みんなにいきわたるくらいあるんです。自分のほうにやってきた幸せのかけらを、すすんで受け止めればいいんです。幸せになる秘訣は、素直であること』自分に娘がいたら、絶対に読むように勧めたい本です。大人になっても、原点に戻って、素直に幸せのかけらを受けとりたいな。 >> 続きを読む
2014/04/20 by ヒカル
島崎 藤村
【死ぬほど退屈な、極上の絵本】 こんなにつまらなくて、読んでいても文字を追っているのか舟を漕いでいるのかわからなくなるほどなのに、妙に手放したくない気持ちにさせられるのはなぜだろう。ずっとわからなかったけれど、今は、何となくわかるような気がする。 目の前の美しい景色。色とりどりに移ろう季節。淡々と過ぎ行く静かな日々。気心の知れた仲間、袖擦り合った縁さえも。そうしたひとつひとつが煌めいて、愛しく大切で、それらが自分の心に留まったまま、いつか消え去ってしまうのを惜しむ気持ち。 それを、絵に描く者がいる。現代ならば、写真や映像に収め、音楽などを重ねて華々しく彩る者もいる。 そして筆者は、言葉を細やかに連ねた詳細な描写によるスケッチを描くことで、それを残そうとした。 『千曲川のスケッチ』には、そんな筆者の愛惜の念が詰まっている。だからきっと、こんなにも愛しく感じられるのだろう。 >> 続きを読む
2015/04/05 by かやっこ
出版年月 - 2002年2月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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