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殊能将之
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自分を模した殺人を行った犯人を、殺人鬼であるハサミ男(便宜上こう呼ぶ)自身が追っていく話。読み易い文章なので一気に読めました。ハサミ男と〈医師〉の関係、3人目の女性殺害の真犯人は割と序盤に分かり、最後まで話を引っ張っていくのはハサミ男の正体のみとなる。そして読了後、成程ねーとは思うけど…スッキリ綺麗に騙されたというよりは「なんだかなぁ」となる。この世界の刑事は優秀なのか阿呆なのか?それが問題だ。 >> 続きを読む
2021/01/11 by 朱 音
京極夏彦
3回目くらいの再読。個人的には京極夏彦の最高傑作であり、マイ本格ミステリベスト5にもランクインしている。冒頭の密室と飛び降り自殺未遂のトリックは、シンプルだが効果的である。特に飛び降り自殺未遂の方は、2018年に岡山市内の中学校で同様の事件が発生しており、このトリックが信用できるものであることが判明した。この小説の主題として、戦後の女権拡張問題が取り上げられており、R・A・A(進駐軍特殊慰安施設)のことなどが詳しく描写されている。女学校における殺人事件で中盤において、ようやく登場人物の呉美由紀が探偵役となり考察を始める。もうひとつの目潰し連続殺人事件と上記の事件が有機的に結合していく様はとても美しい。動機として風俗的なものがメインとなっているのが珍しく、京極夏彦が書くだけあって、そこに嫌らしさはなかった。過去の京極作品とも絡んでいくが、特に過去の作品を読んでおく必要はない(基本的にシリーズ物は発表された時系列順に読んでいくのが無難だが)。「夜這い」の文化において、過去はよいものだったが時が経過にするにつれ道徳的なものでなくなったと、中禅寺秋彦に述べさせているが、この点に関して比較文学者の小谷野敦は「夜這い」を一貫して否定的なものとして取り上げており、京極の歴史観との差が面白かった。ラストシーンは特に美しく、余韻を残すものである。 >> 続きを読む
2020/10/19 by tygkun
浅田次郎
上巻を読み終えたのが昨年11月だったので2ヶ月ほどかけて読破。ああ、もうこれは娯楽大作という感じだねえ。上巻は新選組の生き残りの証言が主だったが、下巻は家族などより身近なものからの証言で、ぐっと胸に迫るものがある。映画化とかされているみたいだけど、本が一番だねきっと。 >> 続きを読む
2019/11/30 by 和田久生
池波正太郎
図書館本。老剣客秋山小兵衛と、その息子で同じく剣客の大治郎が活躍するシリーズの第一巻。短編七編収録。鬼平や藤枝梅安シリーズとともに人気があるらしいが、始めのうちはあまり面白さがわからなかった。それが、「まゆ墨の金ちゃん」で命を狙われた大治郎を心配しながらも突き放してしまう小兵衛の迷いとためらいが丁寧に描かれていて、うまいなぁと唸らされてから愛着がわいてきた。鬼平や梅安に感じる刺激は少ないが、小兵衛にはどことなく仙人のような味わいがあって魅かれる。これからゆっくり楽しんでいこうと思う。 >> 続きを読む
2018/11/23 by Kira
恩田陸
この話は荒筋を読んだ時や、本編読み終わった後も、映画の「ボディ・スナッチャー」に相当似ている。突然いなくなった3人の老女が、暫くして戻ってくる。でもその間の記憶はなく、どこか言動や様子がおかしい。まるで宇宙人にでも連れ去られたかのように。これを解決するため4人の男女が調査するが、次第に4人とも不思議な現象に飲み込まれていく。どう考えても恐怖でしかないのだが、どこか浮遊感のような感じが終始付きまとう。恩田さんらしい結末を委ねる方式も悪くない。 >> 続きを読む
2018/08/28 by オーウェン
横山秀夫
寺尾聡主演で映画化もされた、横山秀夫の初の長篇小説「半落ち」を、じっくりと読了。温厚な人柄で知られる梶警部が、痴呆に苦しむ妻を殺したと自首してくる。取調べは順調に進み、梶警部は完全に「落ち」たかと思われたが、ただ一点、殺害から自首までの二日間の行動についてだけは、頑として答えようとしない。これでは「完落ち」ではなく「半落ち」だ-------。取調べに当たった同僚刑事をはじめ、検察官、判事、弁護士、新聞記者らが、それぞれの立場から「空白の二日間」の真相に迫ろうとする。裁判の進行に合わせて探偵役がバトンタッチされていくという構成の妙と、彼らが梶警部の心を探る過程を通して、自らが抱える問題にも直面していかざるを得ないという、各話のドラマ性が一体となって、ページを繰るのももどかしいほどの面白さ。この作品が、高く評価されているのも納得の傑作だと思う。もっとも、ラストの10ページでようやく明かされる「真相」が、長篇一本を支えるにしては少し弱いのが、残念といえば言えるような気がしてならない。確かに、いくつか伏線は張ってあるし、人間味あふれる真相はそれなりに感動的なのだが、それまでその謎に向かって進んできた物語が落ち着く先としては、いかにも軽いのだ。「ラストが泣ける」という評価が多いのも気になるところで、ミステリを読んで泣こうと思っていない読者にとっては、この傑作小説を手に取りにくくさせているのではないかという気がしますね。もちろん謎解きで満足させ、なおかつ泣かせてくれるなら文句はないのですが、この「半落ち」の場合は、そのバランスがやや悪いと言わざるを得ないと思いますね。 >> 続きを読む
2018/04/30 by dreamer
森達也
かつて「超能力」がブームとなった時代にマスコミにもてはやされた「超能力少年」たちのその後の人生と人間的すぎる素顔。子供の頃は映画やマンガの影響で「超能力」に憧れたこともあったけど、いいことばかりじゃないんだね。 >> 続きを読む
2012/08/06 by emily
奥田英朗
う、、最悪。。苦しい。。。この人の小説は心理状態がモロに読み手に伝わってくるので、本当に辛く、苦しい。タイトルどおり最悪な気持ちになります。 >> 続きを読む
2011/03/16 by nobita
図書館本。剣客父子秋山小兵衛と大治郎が活躍するシリーズ第二巻。第一巻では父子で戦う場面はほとんどなかったが、この巻では二人で悪人をこらしめる話がいくつかあった。表題作の「辻斬り」は特に面白かった。辻斬りに襲われた小兵衛はびくともせずに相手を気絶させ、尾行して身元を探ると目付衆の旗本だった。剣術自慢の試し斬りなど許せないと、小兵衛は大治郎とこらしめにかかる。斬り合いになると父子の息はぴったり合って、向かうところ敵なしになる。最後の詰めは父の役目で、息子は父の技に感服して尊敬の念を深める。飄々とした小兵衛と真面目で朴訥な大治郎の物語が面白くて、続きを読むのが楽しみになってきた。 >> 続きを読む
2018/11/28 by Kira
宮沢章夫
面白かった。普段特に気にしないことでも、著者はひとつひとつ題材に取り上げるため、色々なことの詳細が知れる。笑える表現も多く、読みながら爆笑してしまった。あるある、確かになど頷ける部分が多く、凝り固まった頭に良い本だ。 >> 続きを読む
2016/06/26 by snoopo
村上春樹
すごい世界観だと思いますが、いろんな謎が残るし正直にいえば面白いとは言えない。それを踏まえ自分には少しむずかしかったかもしれません。ただ、全く先が予想できないところがこの著者の凄いところなのか。最後に、こんな頭の良い15歳がいるかなあ、、というのが感想です。 >> 続きを読む
2015/02/18 by がーでぶー
濤川栄太
「教育熱心」というと、勉強やスポーツ、習い事などに親も熱心に関わる事を連想しますが、「子供が自分の力で人生を切り開く力を身につける」ためにサポートすることが親がしてあげられる大切な教育なのかもしれない、と感じました。勉強も運動も、ついつい周りと比較してしまいがちですが、どんな能力であろうと、ありのままの子供を受け止め、絶対的な信頼と愛で包んであげることの重要性を本書から学びました。でも子供の反抗期や、受験シーズンになったらこの気持ちを忘れてしまいそうです。時々読み返す必要あり、です。 >> 続きを読む
2012/06/11 by アスラン
金原瑞人 , エドガー・アラン・ポー
1841年!日本なら江戸時代に発表の本作。嘘か誠か地球初の推理小説で密室ものとの事、まずは探偵デュパンの小気味よい推理が冴え中々の立ち上がり。とても古さを感じさせない洗練されたものを感じました。また恐怖小説が得意分野とだけあって遺体発見のシーンはかなりぞっとできます。そして何より結末! これは凄すぎでしょう!初の密室トリックなどとすっかり忘れ去ってしまうような衝撃的なラストでした。腰を抜かしました。短編ながらあらゆる点で飛び抜けた作品。作家界にもこんなレオナルド・ダ・ヴィンチみたいな人がいたんですね… >> 続きを読む
2014/04/23 by 豚山田
森 薫
ダウントンアビーの影響で興味を持ち遅ればせながら読んでみましたとても丁寧に描かれていて作家さんの誠実さを感じますまだ序章といったところです続けて読み進めたいと思います >> 続きを読む
2015/06/04 by dora
ティム クラベー
【殺された麻薬の運び屋は地質学者だった!】 エイホンは地質学者です。 アメリカの大学から教授職に就かないかとの誘いもありましたが、結婚を考えている女性と離れることができなかったため、その誘いも断りました。 今の土地で、何とか大学の専任講師になれるかもしれない。 でも、駄目でした。 彼は、学校で地理を教えて細々と暮らしていたのです。 彼女は、そんな彼を見かねて実入りの良いホテルの仕事を紹介してくれたのですが、エイホンはこれも拒絶します。 彼は、地質学者であるということに自負を持っていたのでしょう。 そんなエイホンなのですが、ある時、これから行われる地質調査に興味を持ち、是非参加したいと思いました。 参加料さえ払えば参加できるということなのですが、その金がありません。 エイホンは、遂に麻薬の運び屋をすることを引き受けてしまったのです。 何故、地質学者としての矜持を持っているエイホンだというのに、そんなことに手を染めてしまったのでしょうか? エイホンに麻薬の運び屋の仕事を持ってきたのはアクセルという男でした。 エイホンは、アクセルと14歳の時に参加したサマー・キャンプで知り合った古い仲だったのです。 アクセルはその頃から悪ガキで、引率者の指示には従わず、キャンプに来ていた女の子を誘ってsexし、商店から酒を盗み、煙草を吸っていました。 そんな行為にエイホンを誘うのです。 キャンプでは、引率者はみんなに将来何になりたいか?と尋ねました。 アクセルは、「落ちこぼれるんだ」と答えて笑いを買っていたのですが。 その後、アクセルは麻薬に手を出し、自ら売買もするようになりました。 ヤクザとも付き合いがあり、怪しげな店に出入りもしていました。 地質学を専攻する大学生になっていたエイホンですが、何故かそんなアクセルに魅かれ、怪しげな店にも出入りしていたのです。 アクセルは金回りが良かったのです。 また、大したルックスでもないのに、いとも簡単に女性を手に入れ、好き放題していました。 確かにアクセルには人を魅了する何かがあるようなのです。 「アクセルのことなんか好きじゃなかったわ。でも、危ない魅力があったのよ。お腹に手を置かれたらその気になっちゃった。」と、アクセルと寝た女性はエイホンに言います。 どうして女性はろくでもない男だと分かっているのに、そういう男に魅かれてしまうのだろう? ある時、怪しげな店に手入れがありました。 アクセルは咄嗟にエイホンに何かの包みを渡し、持っていてくれと頼み、エイホンはつい受け取ってしまったのです。 店にやって来た警察官はアクセルたちの身体検査をしましたが、アクセルは何も持っていませんでした。 エイホンは、アクセルから渡された包みの中には麻薬が入っていると気づいたのです。 自分は逮捕されてしまうのだろうか……。 しかし、警察官たちは、その場にそぐわないエイホンのことなど検査もせずに立ち去って行ったのでした。 アクセルは平気でエイホンを犠牲にしようとした。 とんでもない奴だ。 アクセルにそう文句を言うと、「何でお前はそんな物を受け取ったんだ?」と逆に聞かれる始末です。 アクセルとはもうつき合い切れないと、エイホンは思うのでした。 しかし、小さな町の事です。 時々、アクセルはエイホンに声をかけてきたりするのでした。 「俺はお前のことが好きなんだよ。困ったことがあったら何でも言ってくれ。」と。 その後、アクセルは麻薬界の大物にのし上がって行きました。 刑務所に入ったことも、拳銃で撃たれたこともありましたが、生き延びて、力を増していったのです。 今やアクセルは、エイホンには想像もつかないほどの大金持ちになり、手下の者たちを引き連れていました。 エイホンは、地質学者になった自分は成功し、アクセルはやはり落ちこぼれたのだと考えるのですが、果たして本当にそうなんだろうかとも思います。 アクセルのように法を無視し、スリリングな生活に身を置き、湯水のように金を使う生活ができる方がやはり成功者なのではないだろうか? エイホンは、地質調査に参加する費用を稼ぐため、アクセルの指示に従ってラタナキリ(架空の国です)へ行きました。 アクセルにホテルの仕事を紹介してくれた女性とは結婚したのですが、彼女は既に家を出ていました。 預かった大量の麻薬を指定された者に渡すだけの仕事です。 それだけで大金が手に入るんだ。 しかし、一方で、エイホンはここで死ぬのかもしれないという思いにも取り憑かれていたのです。 エイホンが殺される場面は、直接的には描写されません。 その後のジャーナリストの調査を通じて、読者はエイホンが殺されたこと、その様子を知ることになるのです。 そして、エイホンが死んだことが分かっても物語は終わりません。 まだ、やりきれなくなるような物語は続いていくのです。 最終章は、再びエイホンがアクセルと出会ったサマー・キャンプの場面に戻ります。 エイホンは、そのキャンプでマルヨーケというおとなしい女の子に魅かれ、二人だけで時間を過ごしたりもしていたのです。 そのキャンプで、参加者は洞窟を見学したのですが、その時、エイホンは地質学者になることを決意したのでした。 あのキャンプで、あの場面で、アクセルの誘いを振り切ってマルヨーケともっと一緒に過ごしていたなら……。 本書の最初の方を読んでいた時、これは犯罪小説だろうか?と思ったのですが、もっと、もっと深い物語でした。 虫けらのように死んでしまったエイホンの人生を通じて、人間の人生というものは……と考えざるを得ませんでした。 作者の作品を読むのは初めてでしたが、これは他の作品も探してみなければ。読了時間メーター□□□ 普通(1~2日あれば読める) >> 続きを読む
2020/12/13 by ef177
酒井美羽
大声だけが取り柄の女子高生がプロダクション社長のお祖母ちゃんに頼んでデビューさせてもらおうと…でもお祖母ちゃんが言うには演歌ならいいと。目指せ演ドル!! >> 続きを読む
2012/06/16 by あんコ
目指せ演ドル!!歌はまだまだ下手だけど…(笑)デビューした彼女のこの先は!?(*0*;)☆ >> 続きを読む
池上彰
いわゆるマニュアル本ではありません。著者のこれまでの歩みがよく分かる本です。これまでの失敗談など具体例が描写されていて、いかに試行錯誤しながら対処してきたか興味深く読めました。著者が相手に伝えるという事に対し誠実な気持ちの持ち主であり、その気持ちがあってこそ、「相手に伝わる話し方」を実現することができるのだと感じました。 >> 続きを読む
2018/12/28 by hide
西尾維新
シリーズ第三弾。今作では赤き征裁、哀川さん、大活躍。というか超人っぷりの活躍をしてます。今までの登場人物の全てがキャラ立ちまくってますが、この哀川さんは別格。過去も詳細もなんも説明なし。ただ人類最強の請負人としてすでに刷り込まれてしまったw。 学園というひとつの密室。その中で起こるべくして起こった密室での首くくりのスーパー・バラバラな遺体。そしてこれまたキャラ立ちした美少女「一姫」を救うべく、学園内を舞台にした戦闘<バトル>ノベルと化してます。少年コミックの世界ですなー。小ネタも満載w。会話も言葉遊びも、更にエスカレートしてもはや文学としての構図も遺体同様にバラバラっすw。凄いなー。 その遺体としてしか登場しなかった学園長の密室トリックは例によってエピローグで明かされますが...その探偵役すらミステリのルール外って気もしますw。痛快ですなー。 >> 続きを読む
2013/06/09 by za_zo_ya
マーガレット・ワイズ ブラウン
子猫のペンキ屋さんのブラッシュとハッシュ。2人は色の発明家で、いろんな色を混ぜ合わせて色を作る天才。2人の夢は世界中にある色を全部作り出すこと。何色と何色を混ぜたらこの色になるという勉強にもなったりその色の代表的なモノを載せてくれていてピンクはぶたさんの色、ピンクのバラの花、赤ちゃんのお鼻と例えがかわいいのもなんとも癒されます♡1949年に刊行されたなんてびっくりするほど色褪せることないかわいい世界。 >> 続きを読む
2013/10/15 by 山本あや
出版年月 - 2002年8月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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