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FranklViktor Emil , 池田香代子
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2013年8月の課題図書。ナチス系(?)の書籍は初めて。途中読むのが辛かったので少し休んだ。どんな集団にも人間らしくない奴は紛れてるんだそうだ。そう思っていればこちらの心構えも変えられる。人類に必要な一冊と感じた。 >> 続きを読む
2019/12/31 by たい♣
貴志祐介
恨む人間を殺そうとするドラマなのだが、その実行者が高校生のため青春ドラマのように感じられるのが特徴。櫛森家は母と息子と娘の3人暮らしだが、そこに離婚問題で揉めた曾根が突然やって来て居座るように。秀一は妹にまで手を出そうとする曾根が許せず、遂には殺害計画を立て始める。この殺害計画というのが常軌を逸しているかのような細かさ。作者の貴志さん曰く、この計画はほぼ間違いなく失敗するとしているが、これだけ綿密にやられるとその可能性がありそうに見えてくる。終盤に追い詰められていく秀一の場面はやるせなさしかない。間違いがないと信じれるからこそ実行する。だからこそ青春ドラマのように思えるのかも。 >> 続きを読む
2019/02/26 by オーウェン
山崎豊子
貨幣の価値すら異なる時代でも共通する出世欲。仕事でしか自己を実現できない人間には当然のことなのかもしれない悲しい欲だ。結局世の中って好き嫌いでいろんなことが決まってしまったりしてるんだろうな。 >> 続きを読む
2020/04/25 by aki
読了感が半端なく清々しい。財前の職業人としての天才性。大学病院という権威主義の権化の様な世界の中で、彼の天才性は研ぎ澄まされ、また人間性は削ぎ落とされてゆく。結局、彼の研ぎ澄まされた天才性ゆえに、削ぎ落とされた人間性ゆえに第五巻の結末を迎える。「人を生かす」という生業。人が生きるという「業」。山崎豊子さんは財前という一人の天才医師を通して「人の業」を炙り出す。癌とは一体何なのか?人の業が結晶化したもの。それが癌化というものか?読了してからこのことを悶々と考えた。執筆されてからもう随分と経っている小説なのに全く色あせた感じがしない。戦後の日本の、高度経済成長期の、医学会を垣間見た。 >> 続きを読む
2020/09/21 by masahiro
1,000ドル(36万円)もらった、東京からフランクフルトまで31時間、辺りに強く時代を感じた。そうか、そんな時代なんですね。東前教授がすっかり落ちぶれてしまい可哀想にも思ったが、敵の強さを見誤って嫉妬心からつまらぬケンカを吹っかけたのも悪いよね、と考えるのは厳しすぎるでしょうか。勝てるケンカしかしちゃいけないということを教えてくれる巻ですね。 >> 続きを読む
2020/07/12 by aki
筒井康隆
痛快なブラック、ナンセンス、スラップスティックコメディーからファンタジー、メタフィクションまで時代の狂気や理不尽を活字エンターテイメントに昇華させたようなエキサイティングな作品が発表されるたび興奮していたあの頃を思い出し、著者が「断筆宣言」したころの作品を再読。振り返ればフロイト著『夢判断』『精神分析入門』、ユング著『無意識の心理学』に興味を覚えたのも筒井文学の影響だった。睡眠中の他人の「夢」にとシンクロする夢探偵ことサイコセラピスト(パプリカ)がヒロイン。レム睡眠中の荒唐無稽の夢世界と現実世界がオーバーラップしていくパラノイアワールドの爆発力は今読んでも健在だ。謎多き「夢」や「無意識」という領域を極上のエンターテインメントにしてしまう筒井文学のパワーに改めて脱帽! >> 続きを読む
2021/12/12 by まきたろう
浅尾敦則 , GerberMichael
「あなたのBOOK診断」で提示された本です。いわずと知れた有名な某シリーズのパロディということですが。でも、アレはアレ、これはこれ。普通にひとつのお話として読んだほうが、楽しめます。というか、普通に楽しかった。とはいえ、元を読んでおいたほうが、世界観とかが説明要らずで解かりやすいと思いますけども。 >> 続きを読む
2013/06/28 by koh
綾辻行人
著者が語り手となる犯人当てミステリー中編小説、全五話(文の最後に作品集の共通点に少し触れるので、ご注意ください)。いずれも問題編、出題者からの挑戦の但し書きの後、解決編へと続く。本書の冒頭、「この作品集は並べられた順番どおりにお読みください」と注意があるが、一話の続編に当たる二話と、同じ人物が登場する五話を一話より後に読んだ方が良い程度で、全五話に深いつながりがあるわけではない。以降、読書に支障ない範囲で、各話を浅く紹介する。『第一話 どんどん橋、落ちた』著者が大晦日の奇妙な来客から、犯人当て小説の挑戦を受ける。計13名の旅行者と住民が登場する、とある山奥で起きた殺人事件が出題される。『第二話 ぼうぼう森、燃えた』同じく山奥を舞台にした事件の謎に著者が挑戦する形式。第一話の続編で、内容的にも順番に連続して読むのがお薦め。『第三話 フェラーリは見ていた』知人である編集者の別荘の隣家で起きた、ペットの猿の殺害事件を著者が推理する。とぼけた味わいがある。オチも好み。『第四話 伊園家の崩壊』著者があとがきで記す通り、本書でもっともミステリーらしい作品。頽廃の雰囲気が漂う。『第五話 意外な犯人』テレビドラマとして放映されたミステリー作品のビデオ映像をなぞる形で、出題編は戯曲の形式で進行する。純粋に誰がやったか(フーダニット)に焦点が絞られ、殺害方法はシンプルで、動機はない。一話・二話に続く三作の連作としての結末も描かれる。作品集全体のトリックの特徴として、「嘘はついてないが意図して語られない重要な事実がある」点が共通している。気分良く騙される作品もあれば、犯人当てとしては反則スレスレだと感じる作品もある。一部の作品は、自作に対する批判への回答を作品の内容に反映しているようにも見えた。 >> 続きを読む
2021/03/09 by ikawaArise
名誉を求めるのって贅沢なことだと思う。そしてそんな贅沢な人間が、一度手に入れた名誉を手放せるわけはない。周りにも利益を同一とする人間がたくさんいて、法の裁きは下されない。遺族は報われない。財前も里見も、自分の守りたい信念に向かってまっすぐだという意味では似た人間なのかも。 >> 続きを読む
2020/07/26 by aki
いよいよ破滅の足音がしてきた。医療裁判はきっと今でも困難ではあるが、当時はもっともっと大変だったのだろうな。裁判員制度がいいかどうかはこういった特殊な業界に関しては特に意見が割れるのだろう。聖域として扱って欲しければそれなりの職業的倫理観を保ちなさい。きっとそれだけだけど、清く正しく生き続けるのって大変だ。人の命は失ったら取り戻せないからなおさら、誰もがはじめはもっていた命を扱う恐ろしさを忘れてはいけない。 >> 続きを読む
2020/08/18 by aki
北村薫
再読。「日常の謎」派の代表的存在である北村薫が手がけた、殺人事件が発生する本格ミステリ。「あの北村さんが、こんな邪悪な物語を書くなんて!」という驚きと共に迎えられた作品であるが北村は「覆面作家」シリーズでもエグい作品を刊行しており個人的には、そんなにびっくりしなかった。北村がエラリ・クイーンの大ファンであることは夙に知られているが本書ではクイーンやカーが発想したかのような大トリックが仕組まれており、北村がその本来の持ち味を発揮した作品であると認識している(「円紫さん」シリーズは仮の姿であると邪推している)。本書の中盤以降に登場する「兵頭三季」という女性は、古処誠二「少年たちの密室」の「城戸くん」と双璧をなす鬼畜キャラである。さて現実社会でも兵頭のようなサイコパスに遭遇することがあるが、このような人物に会った時決して攻撃してはならない。身を敬して遠ざけ、ひたすら無視するに限るのである。 >> 続きを読む
2019/06/08 by tygkun
高田崇史
高田崇史の第9回メフィスト賞受賞作「QED 百人一首の呪」は、シリーズ1作目の作品。内容的には、読む前の予想と違って今イチで、ミステリとしてのお約束の部分がやたらと多い作品でしたね。密室、ダイイングメッセージ、変人の探偵、体育会系の刑事、平凡な聞き手、特異体質etc-----。事件が始まった時点で、もうこれはトリックに期待するしかないと思った。この作品の特質として、とにかく百人一首に関する解説が凄いのだ。凄すぎて読む気がしないくらいだ。これはもうまるで、軽い研究書並みの内容で、百人一首の謎に、そこまで力点を置くのかというくらいに、その蘊蓄が凄い。それに反して、ミステリとしての内容的に言うと、会話の時の地の部分が、かなり無駄が多いんですね。そこそこ続いているシリーズものだし、次を期待してみようと思う。 >> 続きを読む
2021/02/12 by dreamer
横山秀夫
再読のためこちらからレビューを。あけましておめでとうございます!こちらは大晦日からの寒波で朝から一面銀世界です⛄そんな中、再読ではあるけれど1冊読み終わりました!再読してみて思ったけれど、やはり横山秀夫さんの作品は読みやすく面白い!!ミステリの王道を行ってるし、警察小説としても、女性警察官が主人公の小説としても、群を抜いているなと思いますし、とにかく重厚で読んでいて魂が揺さぶられます!!これぞ、名作!大作!!と読み終わって思いました\(*T▽T*)/主人公の、瑞穂がなんとも愛おしくいじらしい。警察官で在る前にひとりのうら若い女性。その狭間で揺れ動く気持ちと正義感の前に立ちはだかる事件の数々。もがき苦しみながら、真相を追い求める瑞穂の姿に、正月早々打ち震えました(。>0<。) 瑞穂が初登場する、「陰の季節」内に収録されている黒い線を読んでいるからより一層感情移入して読めました(^^)こういう骨太な作品を新年早々読めて、今年はこと読書に関して良いことがありそうだな!とほくほくした気持ちでレビューを書いていますヽ(^◇^*)/昨年は世界的にもコロナ渦という未曾有な出来事があり、個人的にも色々な事がありなかなか本を読むということが出来なかったので、今年は色々な作品を読んで充実した読書ライフを送っていければいいなあと思っていますv(´∀`*v)ピース本年も拙く支離滅裂なレビューをあげることになると思いますが(笑)何卒ご指導ご鞭撻のほど引き続きよろしくお願い致しますm(_ _)m >> 続きを読む
2021/01/01 by 澄美空
荻原浩
なんか少し読みにくかったなぁ。面白かったんだけど。
2016/05/02 by kurobasu
佐伯泰英
佐伯泰英の"居眠り磐音江戸双紙"シリーズの第3巻「居眠り磐音3 花芒ノ海 を読了。前半は引き続き、江戸での用心棒稼業。そして後半は、故郷の豊後関前藩に関わるストーリー。実父・正睦が不正疑惑をかけられ、閉門蟄居の憂き目にあっているとの報せを受け、藩主・福坂実高の命も受けた磐音は、急遽、関前藩に立ち戻り、江戸の御直目付・中居半蔵と連携して、藩政を壟断している巨悪・宍戸文六家老一味に立ち向かうのです。後半は、中居半蔵や早足の仁助らの協力を得たとはいえ、颯爽と磐音が中心になって、お家のゴタゴタを一気に片付けてしまいます。なにやら簡単に過ぎた気もしますが、元々、中老家の嫡男という身分の上に、剣の腕も立つという設定ですから、いつまでもゴタゴタを引っ張るより良いのかもしれません。私としては、お家騒動より、やはり江戸での用心棒稼業、今津屋の由蔵、おこんをはじめ個性豊かな面々に囲まれてのストーリーの方が面白く感じられます。そのためにも、お家騒動はさっさと片付けてくれたほうが、スッキリしますからね。そして、磐音がずっと気に掛けていた許嫁の奈緒。磐音達が、宍戸を叩き潰すのが一足遅く、奈緒は磐音と行き違うようにして、女衒に身を売って、関前藩を出て行ったのです。小林家がお取り潰しになった事件そのものが、仕組まれた物だったので、4巻は奈緒を助けるのだろうか?磐音と奈緒は、今後どうなっていくのだろうか?--------。 >> 続きを読む
2021/10/06 by dreamer
NHK取材班
読んでいてキツイ。放射線の怖さが痛いくらいわかる。
2015/12/20 by 降りる人
安東次男 , DruonMaurice
特別な使命をもって生まれるということは、多少一般の人と変わり、時には受け入れられない場合も出てくる。 チトもそうで、学校に行っても三日間で返され、大人たちから(殊に、頭のかたい大人たち)は質問が多くて手強い子と思われ…… けど、それが全て好都合だったのです。チトはそのおかげで、古い考えに縛られず、のびのびと自分の能力を伸ばせるようになったのですから。 古い考えが全て正しい訳ではないのに、それに慣れてしまうと変化を好まないだけでなく、新しい提案を絞め殺してしまうようにもなってしまう。 時にはチトのような存在に起こしてもらわないといけないかもしれない。 マンネリと感じたら、改革のチャンスだ。 団体になじめないと感じたら、才能開花の時期だ。 理屈に縛られず、自分の頭で考え、自分の心で感じていきたい。 >> 続きを読む
2018/03/11 by Moffy
森鴎外
今回、新潮社の森鴎外の全集を読んだ中で一番、僕が感銘を受けたのは、『高瀬舟』でした。僕は、この『高瀬舟』において3つのテーマが存在すると感じましたが、『高瀬舟縁起』を読むと、そのうち2つは森鴎外自身が、この話の大元である翁草(おきなぐさ)を読んで感じた大きなものでした。一つは財産という観念である。二百文を財産として喜んだのが面白い。今一つは死にかかっていて死なれずに苦しんでる人を、死なせて遣ると云う事である。すでに、この時代に安楽死という考えが、医学社会にあり、陸軍軍医でもあった森鴎外は、その考え方を知っていたようです。同じく『高瀬舟縁起』からここに病人があって死に瀕して苦しんでいる。それを救う手段はない。従来の道徳は苦しませて置けと命じている。しかし、医学社会には、これを非とする論がある。即ち死に瀕して苦しむものがあったら、楽に死なせて、其の苦を救って遣るが好いと云うものである。これをユウタナジイという。注)ユウタナジイ(仏) 極楽往生、安楽死明治時代に既に“安楽死”という概念があったのですねぇ。これには少し驚かされました。[解説]テーマ1.財産と云うものの観念2.安楽死3.僕が考えるに、鴎外の一般庶民と権力の観念「最後の一句」(モバイル:最後の一句)に見られる娘の「お上の事には間違は ございますまいから」という痛烈な権力批判のように、鴎外は官という立場にありながら、それも高い地位に、そういう庶民のしたたかさを知っており、愛情もあったのではなかろうか、と僕はそう考えるのです。その他引用、詳しくは、森鴎外「高瀬舟」解題 | KI-Literature(文学) http://j.mp/XXe75H にて。 >> 続きを読む
2013/03/07 by togusa
志賀直哉
柔らかい澄んだ日本語を味わえる。読み心地の良い11の短篇。大正時代の日常は現代の非日常であり、新鮮味がある。「小僧の神様」はあらすじだけ辿れば変な話だが、登場人物の心境が行間にぐっと凝縮されている。無性に鮨を食べたくなった。「赤西蠣太」は予想外の展開で面白い。元ネタにも興味が湧いた。「焚火」の優雅さはヨーロッパ的だなと思った。暗夜行路や大津順吉など、他作品も読みたい。 >> 続きを読む
2014/07/25 by seimiya
芥川龍之介
【読了日不明】どの話も鉄板の面白さです。なんどでも読みたい。自分は 「鼻」 が好きです。坊主に板を持たせて鼻を上げさせてるのを想像するだけで吹き出しそうです。神様みたいな作者の本を評価するのも気が引けるなぁ >> 続きを読む
2013/12/14 by ころさん
出版年月 - 2002年10月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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