こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


2002年10月発行の書籍

人気の作品

      夜と霧

      FranklViktor Emil , 池田香代子

      みすず書房
      4.5
      いいね! syuna
      •  多くの人に、時を越えて感銘を与え続けてきた一冊に対して、今新たに付け加えられることはほとんどない。「人生の意味」とは何か?という普遍的な問いに対して、むしろ人生そのものが、我々にこの問いを投げかけており、我々はそれに生きることで答えなければいけないという、発想のコペルニクス的転回は、今を生きる多くの人にとっても、苦しみを乗り越えるヒントになるだろう。
         苦しみの現在を乗り越えるために、人々が過去の記憶と、未来への期待とで、生きてきたことは、今後も語り継がなければならないことだろう。
        >> 続きを読む

        2018/03/02 by shinshi

    • 他18人がレビュー登録、 64人が本棚登録しています
      青の炎

      貴志祐介

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 恨む人間を殺そうとするドラマなのだが、その実行者が高校生のため青春ドラマのように感じられるのが特徴。

        櫛森家は母と息子と娘の3人暮らしだが、そこに離婚問題で揉めた曾根が突然やって来て居座るように。
        秀一は妹にまで手を出そうとする曾根が許せず、遂には殺害計画を立て始める。

        この殺害計画というのが常軌を逸しているかのような細かさ。
        作者の貴志さん曰く、この計画はほぼ間違いなく失敗するとしているが、これだけ綿密にやられるとその可能性がありそうに見えてくる。

        終盤に追い詰められていく秀一の場面はやるせなさしかない。
        間違いがないと信じれるからこそ実行する。
        だからこそ青春ドラマのように思えるのかも。
        >> 続きを読む

        2019/02/26 by オーウェン

    • 他11人がレビュー登録、 58人が本棚登録しています
      白い巨塔

      山崎豊子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! ryoji
      • なんて言うか、大学病院にはお世話になりたくないな…と思ってしまった。

        2018/10/31 by koh

    • 他4人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      春の雪

      三島由紀夫

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね! Tukiwami
      • 自分の中で三島作品ベスト3に入る作品です。印象に残る美しいシーンは御簾車?の中での2人とその時の雪の描写。(映画だとちょっとイメージが違ったのですが・・)。4部作は読まずとも春の雪だけでも読む価値あり。 >> 続きを読む

        2019/01/13 by Mura_P

    • 他3人がレビュー登録、 19人が本棚登録しています
      白い巨塔

      山崎豊子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! ryoji
      • 大変わかりやすい、財前先生の増長っぷり。(^_^;)
        ていうか、ただの嫌な人になってる気がするんですが…。
        容態急変の患者を捨て置いて渡欧する、財前先生。
        これからどうなっていくのかが、気になります!
        >> 続きを読む

        2018/11/10 by koh

    • 他3人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      白い巨塔

      山崎豊子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね! ryoji
      • 読み終わりましたー。
        4巻は読んでいて諸々とツラかったので、5巻を読み始めるのに間を空けてしまった。
        しかし、5巻もツラかった…。

        財前先生の最後については聞いて知ってはいたので、読みながら「早く楽にしてあげて!」とか思ってはいたけども。
        そうは言っても、裁判が終わってからはあっという間で、かなり簡潔に、補足的に書かれたような感じが…。
        実際、4〜5巻は『続』として書かれたらしいので、裁判後の財前先生の病気については、本当に補足の中の補足なのだろうけども。

        思っていたよりも呆気なく終わってしまったので、財前先生に関しては、もうひと声!いう感じではあるけど、でもまあ、あの終わり方によって、“とにかく嫌なヤツ”から、“本当は良い人”になってはいるのかな。
        自身の診断所見(?)が、財前先生の医師としての意地だと思うと、財前先生は最後まで闘っていたんだなあ…と思う。
        お疲れ様でした、と言うべきか。
        >> 続きを読む

        2019/01/22 by koh

    • 他3人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      バリー・トロッターと愚者のパロディ

      浅尾敦則 , GerberMichael

      河出書房新社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね! u_sukumo
      • 「あなたのBOOK診断」で提示された本です。
        いわずと知れた有名な某シリーズのパロディということですが。
        でも、アレはアレ、これはこれ。
        普通にひとつのお話として読んだほうが、楽しめます。というか、普通に楽しかった。
        とはいえ、元を読んでおいたほうが、世界観とかが説明要らずで解かりやすいと思いますけども。
        >> 続きを読む

        2013/06/28 by koh

      • コメント 6件
    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      白い巨塔

      山崎豊子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! ryoji
      • 財前が時折見せる人間らしい感情と欲にまみれた姿が絶妙なバランスで描かれている。
        会人を20年もやっていると、財前側の気持ちも分かる。理想と現実のせめぎあい、何を正とするか。難しいね。答えは死ぬときに分かるのだろうか。 >> 続きを読む

        2018/08/20 by ちっちゅう

    • 他2人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      白い巨塔

      山崎豊子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! ryoji
      • 裁判の描写が面白い。
        周りで静観する医師たちの態度-持論とそれを裁判で述べることはしない(できない)姿勢は、あまりにリアル。 >> 続きを読む

        2018/09/19 by ちっちゅう

    • 他2人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      パプリカ

      筒井康隆

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      2.8
      いいね!
      • 映画版は2度鑑賞済み。小説版は過去1回読むのを断念している。その様ないきさつがある作品。今回読んでみて、最初ははっきりと話の筋を追えていたが、話の終盤になるにつれ、夢と現実の区別がつかなくなり、読んでいて訳が分からなくなった。あと、性描写が結構多くあとがきで女性誌で連載していたと知り、その雑誌の読者はこの小説を受け入れていたのかなという疑問がわいた。じっくりと時間をかけて読むタイプの本かなとも思います。話は後半分かりづらいが、設定は面白いと思ったので、時間をおいていつか再読をしてみたいと思う。映画版は今敏さんで映画化されています。こちらの方が自分的には話が解り易いかなと思ったので、アニメ→原作の順で取り掛かっていく方が理解できるかと思います。

        >> 続きを読む

        2017/08/27 by おにけん

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      盤上の敵

      北村薫

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 再読。
        「日常の謎」派の代表的存在である北村薫が手がけた、殺人事件が発生する本格ミステリ。
        「あの北村さんが、こんな邪悪な物語を書くなんて!」という驚きとともに迎えられた作品であるが、北村は「覆面作家」シリーズでもエグい作品を刊行しており、個人的にはそんなにびっくりしなかった。
        北村がエラリー・クイーンの大ファンであることはつとに知られているが、本書ではクイーンやカーが発想したかのような大トリックが仕組まれており、北村がその本来の持ち味を発揮した作品であると認識している(「円紫さん」シリーズは仮の姿であると邪推している)。
        本書の中盤以降に登場する「兵頭三季」という女性は、古処誠二「少年たちの密室」の「城戸くん」と双璧をなす鬼畜キャラである。
        さて、現実社会でも兵頭のようなサイコパスに遭遇することがあるが、このような人物に会った時、決して攻撃してはならない。
        身を敬して遠ざけ、ひたすら無視するに限るのである。
        >> 続きを読む

        2019/06/08 by tygkun

    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      どんどん橋、落ちた

      綾辻行人

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 「伊園家の崩壊」、関係各所、許可とってます!?
        と心配になるブラックユーモア。たのしいー!! >> 続きを読む

        2012/09/11 by Piicca

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      ハ-ドボイルド・エッグ

      荻原浩

      双葉社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • なんか少し読みにくかったなぁ。

        面白かったんだけど。

        2016/05/02 by kurobasu

    • 他1人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      被曝治療83日間の記録―東海村臨界事故

      NHK取材班

      いいね!
      • 読んでいてキツイ。
        放射線の怖さが痛いくらいわかる。

        2015/12/20 by 降りる人

    • 1人が本棚登録しています
      みどりのゆび

      安東次男 , DruonMaurice

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね! Moffy
      • 特別な使命をもって生まれるということは、多少一般の人と変わり、時には受け入れられない場合も出てくる。
        チトもそうで、学校に行っても三日間で返され、大人たちから(殊に、頭のかたい大人たち)は質問が多くて手強い子と思われ……
        けど、それが全て好都合だったのです。チトはそのおかげで、古い考えに縛られず、のびのびと自分の能力を伸ばせるようになったのですから。

        古い考えが全て正しい訳ではないのに、それに慣れてしまうと変化を好まないだけでなく、新しい提案を絞め殺してしまうようにもなってしまう。
        時にはチトのような存在に起こしてもらわないといけないかもしれない。

        マンネリと感じたら、改革のチャンスだ。
        団体になじめないと感じたら、才能開花の時期だ。
        理屈に縛られず、自分の頭で考え、自分の心で感じていきたい。
        >> 続きを読む

        2018/03/11 by deco

      • コメント 1件
    • 4人が本棚登録しています
      山椒大夫

      森鴎外

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 今回、新潮社の森鴎外の全集を読んだ中で一番、僕が感銘を受けたのは、『高瀬舟』でした。

        僕は、この『高瀬舟』において3つのテーマが存在すると感じましたが、『高瀬舟縁起』を読むと、そのうち2つは森鴎外自身が、この話の大元である翁草(おきなぐさ)を読んで感じた大きなものでした。

        一つは財産という観念である。
        二百文を財産として喜んだのが面白い。
        今一つは死にかかっていて死なれずに苦しんでる人を、死なせて遣ると云う事である。

        すでに、この時代に安楽死という考えが、医学社会にあり、陸軍軍医でもあった森鴎外は、その考え方を知っていたようです。

        同じく『高瀬舟縁起』から
        ここに病人があって死に瀕して苦しんでいる。
        それを救う手段はない。

        従来の道徳は苦しませて置けと命じている。
        しかし、医学社会には、これを非とする論がある。
        即ち死に瀕して苦しむものがあったら、楽に死なせて、其の苦を救って遣るが好いと云うものである。
        これをユウタナジイという。
        注)ユウタナジイ(仏) 極楽往生、安楽死

        明治時代に既に“安楽死”という概念があったのですねぇ。
        これには少し驚かされました。

        [解説]
        テーマ
        1.財産と云うものの観念
        2.安楽死
        3.僕が考えるに、鴎外の一般庶民と権力の観念

        「最後の一句」(モバイル:最後の一句)に見られる娘の「お上の事には間違は ございますまいから」という痛烈な権力批判のように、鴎外は官という立場にありながら、それも高い地位に、そういう庶民のしたたかさを知っており、愛情もあったのではなかろうか、と僕はそう考えるのです。

        その他引用、詳しくは、
        森鴎外「高瀬舟」解題 | KI-Literature(文学) http://j.mp/XXe75H にて。
        >> 続きを読む

        2013/03/07 by togusa

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      小僧の神様 他十篇

      志賀直哉

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 柔らかい澄んだ日本語を味わえる。読み心地の良い11の短篇。
        大正時代の日常は現代の非日常であり、新鮮味がある。
        「小僧の神様」はあらすじだけ辿れば変な話だが、登場人物の心境が行間にぐっと凝縮されている。無性に鮨を食べたくなった。
        「赤西蠣太」は予想外の展開で面白い。元ネタにも興味が湧いた。「焚火」の優雅さはヨーロッパ的だなと思った。暗夜行路や大津順吉など、他作品も読みたい。
        >> 続きを読む

        2014/07/25 by seimiya

      • コメント 1件
    • 3人が本棚登録しています
      羅生門

      芥川龍之介

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 【読了日不明】

        どの話も鉄板の面白さです。
        なんどでも読みたい。

        自分は 「鼻」 が好きです。

        坊主に板を持たせて鼻を上げさせてるのを想像するだけで
        吹き出しそうです。

        神様みたいな作者の本を評価するのも気が引けるなぁ
        >> 続きを読む

        2013/12/14 by ころさん

      • コメント 2件
    • 4人が本棚登録しています
      ドイツ・イデオロギー

      広松渉 , MarxKarl Heinrich , EngelsFriedrich , 小林昌人

      岩波書店
      カテゴリー:社会思想
      4.0
      いいね!
      • この世界や社会をつくるのは、抽象的なイデオロギーや思想ではない。
        現実に活動している人間たち、現実的な生活過程から出発して、物事は考えなければならないし、思想やイデオロギーは本当は現実的な生活過程の残響やこだまである。

        というのがこの本で書かれていることだと思う。

        単に「史的唯物論」とレッテルを貼るのとは異なる、とても生き生きしたものの考え方だと思う。

        プロレタリアート(労働者)の不安定なあり方は、世界市場を前提にしている、世界市場や世界史に直結しているのが労働者である、 という内容にはっとさせられた。

        この労働者の箇所を、今の日本の非正規雇用やプレカリアートに置き換えてみれば、そのままあてはまる。

        グローバル市場を前提にして、今の日本の非正規雇用や正規雇用の賃金やありかたも決められてくるし、そういった意味で、本当にグローバル市場や世界史に我々は直結してくるということを、あらためて考えさせられた。

        そうであれば、本当は、自分たちのあり方や不安や不安定さの理由やよって立つところを知るためには、この世界や社会の仕組みをよく知ることが大事なのだろう。

        後世の俗流マルクス主義とは異なる、生き生きとした思考の躍動が、この「ドイツ・イデオロギー」には流れている気がする。

        今に生きる人が今の世を考え直す時に、参考になる古典だと思う。
        >> 続きを読む

        2012/12/22 by atsushi

    • 1人が本棚登録しています
      裁判官はなぜ誤るのか

      秋山賢三

      岩波書店
      カテゴリー:司法、訴訟手続法
      2.0
      いいね!
      • 〈概要〉
        著者は裁判官をつとめあげ、その後弁護士へと転職した経歴の持ち主で、その視点から「なぜ冤罪が起こるのか?」を司法の問題から論じる。主に裁判官や検察の問題を取り上げている。

        〈裁判官の問題点〉
        ・仕事量の多さに忙殺されて、1つの事件にそれほど気力を注げない。
        ・検察寄りの人間が多く、自白偏重の判決をしてしまう。自白は警察の過酷な取り調べで、無辜な人間が強要させられることも少なくないので、供述書に自白をしたことが書かれていても信用してはならないし、ことに公判で無罪を主張している人間の声には耳を傾けるべきである。
        ・前述の自白偏重、検察よりなど「疑わしきは被告人の利益に」を実践できていない。
        ・机上ではエリートだが社会に揉まれた経験がなく、一般市民との感覚の乖離が激しい。妻が海軍歴のある夫に11箇所の刺傷を負わせた殺害したとして有罪判決がだされた事件(徳島ラジオ商殺人事件)について著者は、妻の側に犯人とすれ違った時に負ったと茂子さん本人が供述している左脇腹の擦過傷をのぞいて、防御痕などの傷がないにも関わらずこの判決は疑問だと主張している(自分より肉体能力に優れた人間に11箇所も傷を負わせるとなれば、もみあいによる傷、刃物で刺すことにより自分に傷ができるはず)。
        ・日本では起訴をされたら有罪率99.9%(この数字は諸説あるようだが、非常に高い数字であることは間違いないようだ)なので裁判官は無意識に被告に対してどうせ犯人だと偏見をもってしまっている可能性がある。

        〈検察の問題点〉
        ・過酷な取り調べで、無理やり自白をさせて「容疑者」を犯人にさせる。
        ・証人に被告に不利な証言を強要する。リハーサルを何回もさせて、検察に都合のいい供述をでっちあげる。さらに証人にはリハーサル通りに供述しないと偽証罪になるぞと脅迫することもお手の物だという。
        ・犯人を決めつけて捜査する「見込み捜査」。
        ・被告に有利な証拠を提出せず、検察に有利な証拠提出しかしない。これは証拠にかぎらず、被告に有利な状況などは秘匿する傾向にあるらしい。すなわち被告が「犯人である」とことさらに強調しておいて、「犯人ではない」と示す証拠や状況は黙殺するという問題がある。

        〈改善するべき制度〉
        本書を読んで僕が改善するべきと思った制度を列挙する。
        ・検察は任意の証拠のみを提出すればいい(被告の無罪照明につながる証拠を提出する義務がない)。
        ・不可視な取り調べ(録画や録音によって可視化するべき)。
        ・人生を台無しにされた冤罪被害者には慰謝料やその後の生活の補償、それに加えて大々的な謝罪などをするべき。
        ・これは司法制度ではないがマスコミについてである。マスコミは冤罪問題を積極的に取り上げ国民に訴えるべきではないだろうか。現在では逮捕をされただけ、つまり容疑者の段階で実名報道をして犯罪者扱いしたり、警察の見込み捜査をセンセーショナルに取り上げたりとそれはもう素晴らしい仕事ぶりである。
        ・警察を監視する外部機関の設置。および警察や検察を裁くことのできる仕組みづくり。証拠の捏造や、証人への証言を強要、自白の強要などをしたことが発覚した場合、非常に厳しく罰するべき。


        〈感想〉
        著者の経歴からして鋭い意見を期待していたが、ほとんど既知のことや当たり前の主張しかされていなかったように思う。あとは文章がいまいちこなれてなかったり、単純に面白さに欠けたり、トピックが断片的でまとまりがやや悪く感じられたりと難ありと感じました。
         
        しかしそれでも、冤罪が起こる司法の構造や問題点はそこそこわかりやすく書かれていたので、冤罪や司法の現実について興味を持ち始めた人が読むのにはよいかもしれません。また、具体的な事件を取り上げて、有罪判決に疑問を投げかけ冤罪の恐ろしさを主張していたので冤罪問題についてイメージしやすかったことや身近な問題である痴漢冤罪と取り上げていたところはよかったと思います。
         
        それにつけても日本の司法のひどさを改めて実感しました。シンプソン事件なんかでも証拠の捏造に近いことがあったようなので、日本特有の問題ではないのやもしれませんが……それでも「疑わしきは罰せず」や検察に立証責任があると建前のある日本の有罪率の高さはすさまじいです。この数字を日本の警察の有能さを示すと解釈する人もいるようですが、僕も全面的に同意ですね。「真犯人」を作り上げることにかけては日本警察の素晴らしさを疑うことはできないでしょう。

        自白偏重+検察の意見を鵜呑みにしがちで「疑わしきは被告人の利益」を実践できない、つまり検察へのチェック機能が働いてない裁判官なども頼りないことこの上ない。近い未来に機械化が望まれます。
        >> 続きを読む

        2016/09/02 by けやきー

    • 1人が本棚登録しています

出版年月 - 2002年10月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本

覚えない記憶術