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横山秀夫
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横山秀夫さんの作品は、題材が“事件”にも関わらず、 ハートフルで爽快感がある。 この“動機”も、短編ながらに各登場人物の想いがよく描かれている。 私が一番共感を得られたのは“ネタ元”だ。 男性が主人公の物語が多い中、働く女性の悩みや コンプレックスを見事に表現されているように思う。 “半落ち”から読み始めたのだが、 まだまだ期待を裏切られなさそうだ。 >> 続きを読む
2019/01/28 by NOSE
森博嗣
再読。森博嗣は某国立大学助教授だったが、メフィスト賞でデビューし、SMシリーズで人気を博した。建築関係の研究者としても極めて有能だったらしく、大学時代は漫画サークルで活躍するなど、レオナルドダヴィンチのように多才な人である。本作は森の代表作の一つで、タイトルからもクリスティへの深い造詣が伺われる作品である。森博嗣は多数の小説を発行しているが、本作とSM物が本格ミステリとして出来栄えが図抜けている。森に関しては、小説中でも独自の理系的発想が話題になったが、実は日記やエッセイにおいてその発想は濃厚となっており、とりわけウェブ上でも公開されていた初期の日記ではアイスピックのように尖った森の思想に触れることができる。 >> 続きを読む
2019/05/10 by tygkun
藤原伊織
飲料会社の課長堀江が会長から託されたビデオ。広告のためにという内容だが、中身はCGで加工された救出劇だと堀江は見抜く。その夜会長は謎の自殺を遂げ、堀江は会長との縁から真相を突き止めようとする。次第にこの堀江にはある過去が分かる。サラリーマンだけどこれはほとんどハードボイルド。40度近い高熱の中、普通に外に出るという荒業。この堀江というキャラの信念のようなものが見えるのだが、個人的にはそこまでのれなかった。キャラの特徴はよく出来ているが、物語の本筋に要らない部分が多かった印象。 >> 続きを読む
2019/04/26 by オーウェン
小栗左多里
2002年12月発売。外国人と結婚したらどうなる?ハンガリーとイタリアの血を受けつぎ、アメリカで教育を受け日本にやってきたダーリンと結婚した漫画家のルポ。国民性や男女で違いはあるだろうけれど、欧米系の人は感情の表現が豊かと思う。日本の良いところや、悪いところなどが見えてきて面白い。身内を紹介するときは、謙遜せずに、さりげなく誉める外国方式の方が、いいな。文化の違いで、ケンカすることも。そんなときは、前向きなプラン方式だったり、干渉し過ぎないなど、相手を尊重し合うところに、日本人同士の夫婦も参考になる。 >> 続きを読む
2014/09/02 by てるゆき!
この作家は相も変わらず読んだ後に、色々考えさせられる感じがします。犯人もわかりめでたしめでたしの筈が、色々伏線があり最後のエピローグで話しが???。おそらく次に続く感じです。でも面白い事には間違いないです。 >> 続きを読む
2019/05/27 by rock-man
池波正太郎
図書館本。シリーズ第八巻。六篇収録。久しぶりにシリーズ読みを再開したら、やはり面白くてどんどんページをめくった。表題作の「狂乱」は重苦しい話で、現代にも通じるものを感じた。剣術に長けてはいても身分が低いために周りから疎まれ、長年にわたって孤独を深めてきた男が、狂気に走り人を殺める。秋山小兵衛がかけた救いの言葉も間に合わなかった。その男の死に顔が安らかだったことが、せめてもの救いか。お金にもならない揉め事に巻き込まれてばかりの小兵衛だが、むしろ楽しんでいるようなところが面白い。 >> 続きを読む
2020/01/26 by Kira
河合隼雄
古今東西、昔話、寓話、漫画、絵本、小説など、猫の登場する話を心理学者の河合さんが分析していく本です。序文にまず、河合さんのたましいの解釈、エジプトにおける猫神信仰、心理療法の見地からみた猫など、猫という動物が人にとってどのような存在と取られてきたのかを解説しています。この本の中でもとても興味深く、面白く読める個所です。その後に続いて紹介、心理学的解析がなされるのは、河合さんの豊富な読書量を思わせる選りすぐりの名書の数々です。マイナーなもの、よく知られたものとりまぜてありますが、ところどころ心理学に通じている人にはしっくりくるのかも知れないけど、私には飛躍と感じられる部分があり、なんだかケムに巻かれている気がしました。読みたい本を増やしてくれる罪作りな本ですし、河合さんの文章は読みやすいので猫が好きな人は一度読んでみればいいと思います。 >> 続きを読む
2016/12/08 by MaNaSo
小池真理子
深紅の薔薇の花びらのような物語。主人公が出合った夫妻、2人に恋をする、そして底なし沼に落ちていく怯えと歓びが濃密な耽美的な文章で綴られます。 時代は1970年。時は学生運動が盛んで騒がしかった頃、学生運動家の男とつきあっていた大学生、布美子が、翻訳の下訳のアルバイトで出合った「ブルジョワ夫妻」 最初は戸惑うものの、男として夫、片瀬信太郎に惹かれていくのと同時に、奔放な妻、雛子にも惹かれていく。夫妻も布美子の事を「ふうちゃん」と言って、まるで自分たちの親戚のようにあえて言うならペットのように可愛がる。 夏になると軽井沢の別荘に行く片瀬夫妻。世の中がどんなに荒れていても、関係ないように軽やかに笑い合い、慈しみ合い、と同時に嫉妬や独占欲と言ったものからほど遠い夫婦にどんどん染まっていく布美子。 「私は信太郎だけに恋をしたのではない。私が恋したのは、信太郎と雛子に対してであった。いずれかが欠けていたら、あの凄まじく強烈な恋に心身共に溺れることは不可能だった。」 この本はハヤカワ・ミステリ・ワールドの一冊で、直木賞を受賞しているのですが久しぶりに再読。若い時は、大胆さに驚きのほうが大きかったと思いますが、今読むと、ミステリというより、なぜこんな悲劇が起きてしまったのか、悲劇の前には、蜂蜜のような至福の時があったのだ、というやるせなさに打たれました。 あらすじだけ書き抜くと下手するととても通俗的なのですが、それを馥郁たる物語に昇華させているのは、なんといっても説得力ある、写実的な文章です。 上品さを失わない、気品あふれる夫妻の様子、それに翻弄されるまだまだ少女といえる布美子の戸惑いと憧れ。残酷きわまりない後半の楽園の追放。そして余韻を残すエピローグ。 恋愛小説であると同時に人間の深い所にある、欲望が恋という名にかわる瞬間をぱっと切り取ってみせています。やはりこの文章力は只者ではないと思います。軽井沢に住む小池真理子さんならではの軽井沢の清冽な空気感がとても心地良く、ただの恋物語にはしていません。 >> 続きを読む
2018/05/31 by 夕暮れ
手塚 治虫
ひさしぶりに読み直した。たぶん、小学校高学年の時以来。物語のあらすじは覚えていたつもりだったけれど、細部のメッセージなどほとんど忘れてしまってたことに読み直して気付いた。とても貴重なメッセージの数々。あらためて名作と思った。感動。いのちは皆つながりあっている。支え合っている。お互いに支え合い、慈悲の心で生き、自然に身を任せて、自分の分の役割を担い、自他ともに大事に生きていく。そうすれば、必ず生命のつながりの中で自分も助けられ生きていくことができる。このメッセージは、大人になってあらためて深く心にしみじみと感じるものがあった。 >> 続きを読む
2015/03/23 by atsushi
エドワード・ゴーリー
ついに物語はサイレントになりました。 どこだか判らない西棟の内部が載っております。 人が住んでいるのか?廃墟なのか?あの世なのか?まったく不明です。 けれど、耳を澄ませて除くと、ほのかに不気味な何かが聞こえてくる。。。 ゴーリーマジック全開です。 >> 続きを読む
2014/07/11 by B612
アレクサンドル・デュマ , 辻静雄 , 坂東三郎 , 林田遼右
【デュマはグルメだったのだ】 『三銃士』、『モンテクリスト伯』などの著作で知られるデュマが著した、何と、料理事典です。 デュマはグルメでも知られており、フランス料理には『デュマ風~』という名前の料理が結構沢山あるのだとか。 実際のところ、デュマは若い頃は美丈夫だったそうですが、飽食が祟ったのか、後年はまるで洋梨のような体型になってしまったとか。 まぁ、それだけ美食の限りを尽くしたわけでしょう。 そんな食べるの大好きなデュマが書いた料理事典はどんな内容かというと、体裁としてはあいうえお順(原書ではアルファベティカル・オーダーです、もちろん)に様々な料理や食材を並べて事典風に書かれています。 その内容は、決してレシピ集というわけではなく(レシピもふんだんに載っていますが)、むしろ、その料理や食材をテーマにして様々な蘊蓄話や自分の経験談などを書き連ねているというもの。 料理にまつわるエッセイ集(レシピ付き)みたいなイメージでしょうか。 レシピ集などを読んでいて感じたのは、「おいおい、それ何人前なの?」ということ。 もの凄く大量の材料を要求しているんですよね。 また、「え~、それ本当?」と思うような記述もあり、訳者も「栄養学的にその様な概念があるかは不明だがそのまま訳した」などと注記している部分もありました。 デュマ自身、名料理人だったという話もあり、本書の中にも手際よく数人前のディナーを作り上げたなんていう話も出てきます。 また、読者のみなさんから様々な料理や食材に関する問い合わせを頂くのでそれにお答えしましょうみたいな記述もあります。 実際に、この本に出てくるレシピ通りに料理をしてみようなどという酔狂な方はいらっしゃらないと思います。 あくまでも読み物として楽しんでいただくのがよろしいのではないかと。 実は、この作品、デュマの最後の著作なんですね。 デュマ曰く、「自分の他の作品が読まれなくなっても、この本だけはいつまでも読み継がれるであろう」だそうです。 美食家デュマの渾身の一作を堪能あれ。 >> 続きを読む
2019/08/21 by ef177
島田荘司
御手洗潔シリーズ短編集。他作品で登場するキャラクタ犬坊里美との後日談でも有る。3作品が収録されているが、実際にはプロローグな1作品を除く2作品。「大根奇聞」もなかなか意表を突かれたが「最後のディナー」には土地勘の有る横浜というロケーションと相まって心を揺さぶられた。御手洗氏がほとんど登場しない御手洗シリーズも悪くない。 >> 続きを読む
2011/01/16 by ice
山崎峰水
死体の描き方に対して他の作品には無い気持ち悪さといやらしさを感じた。なんでだろう?と考えてみたら、この作品に出てくるキャラは生きてる人間も死んでる人間も肉感的なのだということに気がついた。エロさもグロさも要は肉なんだなあ・・・ >> 続きを読む
2017/11/10 by kikima
メインは佐々木ちゃんの過去。見所は谷田君。
2017/11/14 by kikima
高橋 弥七郎
2019年101冊目。再読3回目ぐらい。このアニメの一期のEDテーマはエヴァンゲリオンを歌っている高橋洋子さんが歌っているのだが、その歌が私的に非常にハマり、そこから本へと興味を持ったシリーズ。ブックウォーカーのラノベ配信で見つけたので久し振りに読んでみた。1巻目は悠二とシャナ、アラストールとの出会いとフリアグネとの戦いが大きなテーマ。久し振りにじっくり読んだが、面白かった。最終巻まで読んでみたいのだが、配信されるかは微妙なので途中から買うかもしれない。感想はこんなところです。 >> 続きを読む
2020/01/01 by おにけん
西尾維新
この辺りから一作のボリュームが一気に増えてくるんだよ。ってな具合で上・下巻。ほぼ一冊を使った前振り...ってのはある程度予想の範疇。上巻ラストで待ち受ける衝撃の展開も範疇内。いーちゃんのなんだか放っておけない謎めいた過去。その過去を知る恩師。そしてその恩師とともに研究者として登場する春日さん。気になるキャラが続々と登場。ここまでこの前フリに付き合って乗っかって読んだのだから、下巻での引っくり返し、驚愕、破壊...etcetcに期待しちゃいますよー。 >> 続きを読む
2013/06/09 by za_zo_ya
殆ど前振りで終わってしまった上巻。ここから事件が動いていく...と思って期待していたら今作は苦悩(主人公のいーちゃんのね)がひたすら続く。そしていーちゃんの大冒険活劇でもある。積極的にひたすら「友」を救うためだけに、どんな手段、どんな嘘でもつくいーちゃん。そして請負人「哀川」さんに対する友人としての感情の吐露。なかなかに萌えます。 大人びた19歳。冷血人間に見えて、実はこんな可愛い男の子なのね。なかなか正体を現さないその過去も少しづつ...見えてきた...のかな? ミステリ的には...その手法や定石を破壊<クラック>するが如く、まさかの...テンドン(笑)。大胆っつーか...甞めてるっつーかw。 >> 続きを読む
石井 和子
源氏物語の記述から昔の京都はどのような気候だったのか推測しようという本です。源氏物語の新しい楽しみ方を教えてくれるでしょう。主人公の光源氏は「マザコン・ロリコン・のぞき・誘拐魔」と高校生の時、古典の授業で紹介されました。源氏物語は何故平安時代から人気なのだろうと首をひねったのを覚えています。この本を読んで、心情の表現に天候が効果的に使われていることや、霞と霧の違いなどを知りました。紫式部の自然描写は素晴らしいということが伝わってきました。光源氏は今でも好きになれそうにありませんが、源氏物語は好きになれそうです。 >> 続きを読む
2014/04/25 by hiyoko
浅田次郎
宋英明が、戦争で金塊と二千人の人と沈没した弥勒丸を引き揚げようとする。それは日本人を何人殺してでも成し遂げたいものだった。そこまでする理由はなんなのか。弥勒丸が航行していた過去と、宋英明が弥勒丸を引き揚げようとする現在の章で話が進んでいく。弥勒丸は、戦争用の船ではなく、当時世界最高の技術をもって作られた豪華客船だった。その船が軍によって利用され、そして、身勝手な計画で沈没してしまった。金塊と無関係な二千人の人とともに。宋英明は、関係ない多くの人が軍の勝手な計画によって弥勒丸と死んでしまったことを知って欲しかったのだと思います。国のためでもなんでもなく、他人の勝手な行動で死んでしまった人のことを。また、そのような犠牲も忘れ、平和も幸せも自分たちだけで成し遂げたもののようにしている日本人に憤りもしたのだと思います。その思いは分かるような気がします。被害者はずっと苦しみ、悩み、生きないといけないのに、加害者や関係者は何もなかったように、幸せに生きているなんて、許せるはずもありません。だから、宋英明は日本人を皆殺しにしてでも弥勒丸を引き揚げようとした。安易な言葉は私には言えません。圧倒的に歴史や戦争について勉強不足です。今の平和は何を土台にして、どれほどの犠牲の上に立っているのかもわかりません。学校で習う歴史の羅列では決してわからないことです。 >> 続きを読む
2018/12/11 by 四季読
大和和紀
夢中で読み終わった。感動作!
2017/03/09 by ふみえ
出版年月 - 2002年11月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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