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2003年3月発行の書籍

人気の作品

      坊っちゃん

      夏目漱石

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね! mariak1994
      • 夏目漱石の「坊っちゃん」は、「吾輩は猫である」と共に、誰もが夏目漱石の作品として、最初に読む作品だろうが、実は、文学的にはあまり高く評価されていないようだ。

        内容的にも大衆小説的だし、勧善懲悪、子供向け、といった印象が強いからだろう。
        その分、TVドラマや映画やアニメにはなりやすいし、子供が読んでも面白い。
        けれども、今回再読してみて、やはりそこは夏目漱石、なかなか侮れないものがあるなと感じましたね。

        まず勧善懲悪という点についてですが、確かに主人公の坊っちゃんは、曲がったことが嫌いな正義漢で、やはり人情に篤い山嵐と一緒に、腹黒い赤シャツと野だいこを懲らしめる。

        しかし、解説にもある通り、被害者であるうらなりは、結局僻地へ飛ばされてしまい、婚約者だったマドンナとは復縁できないし、恐らく、このまま赤シャツに取られてしまうものと思われる。

        また坊っちゃんと山嵐が、学校を辞めてしまう一方で、赤シャツと野だいこは、現在の地位を維持、というより、益々のさばっていくことが予想される。

        決して悪が滅びて、正義が栄えたわけではないのだ。
        坊っちゃんと山嵐は、言ってみれば、暴力でケチな憂さ晴らしをしたに過ぎないのだ。

        本当に勧善懲悪ならば、赤シャツと野だいこは失脚し、うらなりとマドンナは、最終的に結ばれなければ嘘だろう。
        そういう意味では、実は勧善懲悪になっていないのだ。

        にもかかわらず、読者はこの結末で、確かに爽快感を覚える。
        というより、この物語全体から爽快感を得るのだ。

        これは勧善懲悪というより、やはり坊っちゃんのキャラクターによるものだ。
        現実に、卑劣な権力者を敗北させるのは難しい。
        気性が真っ直ぐなだけの若輩者にとっては尚更である。

        この小説が提示するのは、そういう絵空事の勧善懲悪ではなく、坊っちゃんというキャラクターそのものが持つ「救い」なのだと思う。

        また、今回「坊っちゃん」を再読して感じたことが、大きく二つある。
        一つは、「坊っちゃん」の一人称小説であるこの作品には、驚くほど近代の理知主義とイデオロギー偏重への罵倒が満ち満ちているということ。
        もう一つは、坊っちゃんと清の関係なんですね。

        前者は一読して明らかなように、この作品の特徴で、坊っちゃんは、とにかく怒ってばかりいる。
        生徒にいたずらされては怒り、校長の遠まわしな注意の仕方に怒り、赤シャツの姦計に怒り、野だいこの卑屈に怒り、山嵐の頑固に怒る。

        その度に、江戸っ子の啖呵にも似た罵倒が迸る。
        彼の罵倒の対象となるのは、卑怯であり、男らしくない振る舞いであり、インテリの保身であり、打算であり、そうした全てを都合よく正当化する理屈だ。

        そこには根本に、イデオロギーや論理そのものに対する不信感、あるいは嫌悪がある。
        近代そのものへの嫌悪と言い換えてもいい。

        もちろん、嫌悪するだけでなく、近代合理主義を超える価値観を坊っちゃんは、すでに体得しているのだ。
        解説に「坊っちゃんは山嵐を従えて、近代の向こう側へ疾走していく」との記述があるが、そういう意味で、これは全く正しいと思う。

        ではイデオロギーや論理の代わりに、坊っちゃんを支えるものとは何か。
        それは、人と人との情の中から生まれてくる倫理だと思う。

        ここで二つ目の、清との関係性がクローズアップされてくる。
        清は、小説の冒頭部分と最後の部分、いわばプロローグとエピローグ部分に登場するだけで、坊っちゃんが、学校の教員を勤めるメイン・プロット部分には登場しない。

        だから、初めて読んだ時は、ちょっとした脇役ぐらいにしか思わなかったが、今回再読してみると、山嵐や赤シャツより、遥かに重要なキャラクターであることが分かる。

        つまり、彼女こそが坊っちゃんの倫理、そして、小説全体の倫理を創り出し、支えるキーパーソンなのだ。

        坊っちゃんが「悪いことをしなければいいんでしょう」と素朴に言う時、その世間知らずを赤シャツは嘲笑する。
        しかし、清だったら感心する、と坊っちゃんは独白する。

        清は、坊っちゃんがいくらいたずらをして、周りから迷惑がられても、彼を真っ直ぐないい気性だと言って褒める。
        そして、両親以上に彼を愛するのだ。

        彼が、四国に赴任する時には、もう会えないかも知れませんと言って涙を流す。
        彼女は、決して頭がいい女性ではないが、人間の装飾には目もくれず、本質を直視する能力を持っている。

        それは、打算と功利を旨とする近代的合理主義者や、詭弁によってあらゆる価値を相対化するイデオローグからは、愚直と馬鹿にされつつも、実はそれらを超えている。

        坊っちゃんは、それを知っているから、自信に満ちた一人称でそれらをぶった切っていくのだ。

        清は、この作品の屋台骨であり、著者の夏目漱石が、本当に親近感を覚えているのは、坊っちゃんより、むしろ清の方ではないでしょうか。

        タイトルの「坊っちゃん」が、清の視点の呼称であることも、そのことを裏付けているように思います。

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        2021/09/06 by dreamer

    • 他10人がレビュー登録、 47人が本棚登録しています
      バカの壁

      養老孟司

      新潮社
      3.8
      いいね! touzyu
      • 幽霊現象ではないが、科学を語るクリスマスの話に、新しい明るさをともした
        ただ、古さを知り尽くしてから、ふるさと日本らしい、輪を気にする先生だ

        宗教心理の集まりを憂い、
        若さを燃やす知性がちゃんと新しい社会へエネルギッシュに向かえます

        >> 続きを読む

        2021/02/02 by touzyu

    • 他6人がレビュー登録、 35人が本棚登録しています
      重力ピエロ

      伊坂幸太郎

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね! tadahiko

      • 「春が二階から落ちてきた」

        この冒頭のフレーズから私の気持ちをぐっとつかんで、ラストに至るまで一瞬たりとも握力を緩めない。
        それが伊坂幸太郎の最高傑作「重力ピエロ」だ。

        予言を放つ案山子が登場する「オーデュボンの祈り」でデビュー以来、一作ごとに異なるスタイルの小説を発表し、着実に読者の幅を広げてきていると思う。

        真っ直ぐで、切なくて、可笑しくて、愛おしくて-----、読んでいる最中にたくさんの感情がわき上がってきて、身もだえさせられるような物語なのだ。

        舞台は連続放火事件が起きている仙台市。そんな中、この物語の語り部である泉水の弟・春は、兄が勤める遺伝子情報会社のビルが放火の被害に遭うことを予測。

        街の落書き消しを仕事にしている春は、事件と放火現場付近に残された落書きとの因果関係に気づいていたのだ。
        さらに兄弟は、落書きが暗号になっているのではないかと推理。
        癌で入院している父親も交え、三人は暗号解読に挑むのだが-------。

        そんなストーリーの粗筋を抜き出してみたところで、この作品の真の魅力はみじんも伝わらないと思う。
        プロットだけで読ませるのではなく、会話や物語の中から浮かび上がってくる、手応えのある確かな感情で読ませるという、この作品はそうした類の小説なんですね。

        感情がわき出る源泉となっているのが、たとえば人物設定。
        春は女性ならだれもが振り向かずにはいられないほど端正なルックスの持ち主なのだけれど、性的なものを激しく嫌悪している。

        というのも、彼は今は亡き母が、連続レイプ犯に犯されてできた子供なのだ。
        つまり、泉水とは異父兄弟。それでは、さぞかし根性が曲がっているのかと思いきや、全然そうではないのだ。

        兄弟の父親は、レイプ犯の子を宿した妻を励まし、出産させ、春を我が子として大事に育てたのだし、泉水も春のことが可愛くてならない。
        そして、春もまた家族に一万メートル海溝よりも深い愛と敬意を抱いているのだ。

        彼らが交わす会話の醸し出す温かさがまた、この小説の味わいを一層、豊かにしていると思う。

        「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」「重いものを背負いながらタップを踏むように」「ピエロが空中ブランコから飛ぶ時、みんな重力のことを忘れているんだ」など、別に珍しくも新しくもない単純な言葉の数々が、しかし、真っ直ぐでナイーブで、ユーモアに溢れてはいるけれど、軽くはない語り口によって、読み手である私の胸にすーっと素直にしみこんでくるのだ。

        病室を見舞った兄弟の前で、父親が春にこんな言葉をかける。
        「お前は俺に似て、嘘が下手だ」。
        この一行がもたらす感動は格別で、それまで彼ら一家の物語に一喜一憂していた私の目頭が思わず熱くなりましたね。

        DNA遺伝子の仕組みや、フェルマーの最終定理、ガンジーの思想、兄弟が幼かった頃に家族で見に行ったサーカスのエピソードなどを、難解さに走ることなく、さりげなく本筋にメタファーとして織り込ませる手際といい、小説としてのうまさも実感できるんですね。

        ミステリとしての醍醐味にはやや欠けるとは思うものの、青春小説として、家族小説として、これは実に読み応えのある作品だと思いますね。
         
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        2019/05/02 by dreamer

    • 他5人がレビュー登録、 40人が本棚登録しています
      ミッドナイトイーグル

      高嶋哲夫

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! ice
      • カメラマンの西崎勇次は、冬の北アルプス山中での撮影中、星空の中を轟音を発し飛行する謎の飛行物体を目撃した。

        次の瞬間それは山の向こう側に墜落し、大きな爆発音を聞いた。
        一旦、下山後、西崎は友人の新聞記者である落合信一郎と、墜落現場であろう天狗原に向った。

        その頃フリーライターの松永慶子は「週間トゥデイ」編集長の宮田忠夫から緊急の呼び出しを受けた。
        アメリカ軍横田基地に昨日何者かが侵入し、MPとの銃撃戦の末、犯人一人とMP一人が死亡。

        残りの犯人一人は、逃走したとの事だった。
        慶子は取材の為、カメラマンの青木祐二と現場に向った。

        厳冬の北アルプスにおける追跡劇と、謎に包まれた事件の取材と言う二つの話が交互に描かれていきます。

        どちらの話も大変緊迫感に溢れ、グイグイ引き込まれていきます。
        読み進むにつれて判ってくる、西崎と慶子の関係と彼らの過去、そして事件の概要。

        このバランスが、実にいいんですね。
        スパイが出てくる話だと、とかく相手の裏をかく、複雑なやり取りが中心になったりします。

        また軍隊が出てくる話だと、とかく派手な戦闘シーンの連続に辟易させられる事があります。

        この作品では、そのどちらの要素もテーマになっているのですが、人間を中心に描いているせいでしょうか、物語の深さを感じさせてくれます。

        とにかく、登場人物の誰もが格好いいんですよ。
        自衛隊員の伍島も、工作員の平田も、誰も彼も。

        そして、二つのストーリーを繋ぐものは、頼りない無線機ただ一台。
        それを通して語り合う西崎と慶子、とにかく終章は圧巻です。

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        2021/09/13 by dreamer

    • 他4人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      世に棲む日日

      司馬遼太郎

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 長州は、藩主をおきざりにして藩の下層がいっせいに京へむかって暴走し、京における市街戦で木端微塵にくだけてしまった。
        蛤御門ノ変。
        この乱戦のなかで来島又兵衛が戦死し、またかれらを制止しようと最後まで努力した久坂玄瑞も乱軍のなかで死ぬ。
        この間、高杉晋作は獄中。

        そして英・仏・米・蘭四ヵ国が十七隻の連合艦隊を組んでやって来ると同時に、幕府「長州征討」の報。
        長州の大瓦解がはじまろうとしていた。


        時勢が目まぐるしく変わろうとしています。
        熱くなりすぎて歯止めがかからなくなってしまった過激派の暴走は、長州藩を追い込みます。
        そんな中じっと身を潜ませ、ひたすら機を待ち、窮地に陥った時に颯爽と現れる。奇才・高杉の窮地を救う判断力と視野の広さに驚嘆。
        すごく軽い言い方をしてしまいますが、主人公感が半端ない。
        司馬遼太郎の描く高杉晋作、やはり格好いいです。

        この巻、外国艦隊との講和の中、租借についての話を古事記・日本書紀を朗読し、日本は一島たりとも割譲しないとする晋作の大演技が書かれています。
        幕末エピソードの中で一番好きです。
        >> 続きを読む

        2018/08/25 by あすか

      • コメント 4件
    • 他4人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      世に棲む日日

      司馬遼太郎

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね!
      • 晋作は松陰の死後八年ながく生きた。
        この八年の差が、二人の歴史の中における役割をべつべつなものにした。
        (中略)
        松陰というほとんど無名にちかい書生を、一令のもとに萩からひきずりだして江戸伝馬町の獄舎に投じ、さらには虫でも潰すようにして刑殺するほどであったが、八年後の情勢のなかにあっては、その書生の門人である高杉晋作のために幕軍の牙営である小倉城が攻め落とされ、幕軍副総督小笠原壱岐守長行が城を脱出して海上に逃げ去るという事態になった。

        「老年」冒頭で、司馬さんはどれだけ時勢がめまぐるしく変わったか書いています。
        吉田松陰、高杉晋作がどのような中で生きてきたのか、わかりやすく解説されていると思います。
        長州はもちろんですが、どのような経緯で討幕になったか彼らを追うことで理解することもできました。

        全体を通すと考えさせられることの多いことばかりでしたが、この巻のほとんどがおうのを連れて逃げている場面ばかりなんですよね。
        下関開港をはかったために反対世論が殺気立ち、難を避けるため脱藩という流れだったのですが。
        革命家としてはかっこいいと言ってきた高杉晋作ですが、夫、身内にこんな人がいると嫌だと何度も思いました。
        愛人と共に逃亡したり、結婚して五年のうち過ごした期間は数ヶ月でしかない夫。うーん。
        それでも、「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し・・・」の言葉通りの活躍には、高揚感が高まります。


        うちにある司馬さん本のほとんどは親が購入したものなので、かなり古くなっています。
        この本の帯も大河ドラマ「花神」原作と書かれています。
        再読しようと思ったきっかけは、帯に書かれている文章でした。
        『長州過激派の理論的支柱吉田松陰とその思想の具現者高杉晋作(世に棲む日日)。一介の村医から一躍軍事の天才と謳われた大村益次郎(花神)。北越の麒麟児河合継之助の智謀と胆力(峠)。海内無双の剣士(十一番目の志士)。幕末動乱の世に各人各様の志操で身を処した男たちの生きざまを描いたこれらの著作を土台に壮大な歴史ドラマ「花神」は展開していゆく』
        全部読みたいと思わせてくれました。
        幕末を様々な角度から堪能したいと思います。
        >> 続きを読む

        2018/08/29 by あすか

      • コメント 2件
    • 他4人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      「原因」と「結果」の法則

      AllenJames , 坂本貢一

      サンマーク出版
      カテゴリー:人生訓、教訓
      4.1
      いいね!
      • 私たちは心の中で考えた通りの人間になります。
        私たちを取り巻く環境は、真の私たち自身を映し出す鏡にほかなりません。

         いろいろな場面で、この考え方を聞きます。
         ここが源流なのでしょうか。
        >> 続きを読む

        2018/04/23 by caelumcafe

    • 他3人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      永遠の出口

      森絵都

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね! Tukiwami
      • 初読み作家の方だけど、児童文学を書いているらしいとのこと。

        それにしては違和感ない会話だったが、紀子の小学生から現在までを描くドラマ。

        ちょっとした言葉尻だったり、おせっかい焼きの友達だったり、思わずこういう奴いるよなと頷ける描写。

        またある時はケーキ屋のバイトを始めたら、その店の人間関係に巻きまれて、辞め方の投げやり加減の件だったり。

        エピローグで色々匂わせていた将来のことが分かるが、まあ未来は予測できないものだし、永遠は存在しないからこの世は美しいのだ。
        >> 続きを読む

        2020/08/10 by オーウェン

    • 他2人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      手紙

      東野圭吾

      毎日新聞社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 兄弟二人きりの家族。
        勉強が苦手だったため、進学せず働き、無理がたたって身体を壊してしまい生活するのもカツカツな兄が、母が生前願っていたように、弟には大学に行ってほしいとの思いが強すぎ、大学への資金を得るために強盗に入り、家主と遭遇し誤って殺してしまいます。

        弟は、兄が重罪を犯してしまったことにより、人生が一変します。周囲の人たちの態度が一変してしまうのです。
        周囲の人たちの関わりたくない、面倒なことに巻き込まれたくない、という思いは大抵の人たちが持つであろう感情でしょう。
        当然、弟は進学するどころの話ではなくなってしまい、働く道を選ぶのですが、兄の存在が分かるのではないか、とビクビクしながら生活しています。その後、通信制の大学へ通うことが叶い、さらに全日制の大学への編入が叶いますが、その後も兄の存在が分かるたびに、色々なチャンスが奪われていくのです。

        「強盗殺人」で重い刑に服することになった兄は、弟に毎月手紙を書くのです。
        兄は弟のことが心配で、生活が気になっていますが、手紙を受け取るたびに弟は重い気持ちになります。
        そしてその手紙が原因でさらに弟のチャンスが奪われていくのです。
        兄には家族に受刑者がいることで、その後ずっと家族に悪い方向に波及する問題を分かっていません。
        何とも歯がゆくやるせない気持ちになります。
        これは小説の中での話ではありますが、実際のところ、現実世界でもきっと同じようなものなのでしょう。
        加害者家族に差し伸べてくれる手など、ほぼ存在しないに等しいのかも知れません。
        ようやく就職した先の社長が弟に言った言葉が何とも奥が深く、ここまでのことを面と向かって言ってくれる人はなかなか居ないでしょう。
        兄を恨みながらも、事件のきっかけが例え道を外れていても、自分(弟)のためだったという事実が心を大きく揺り動かし悩む姿に何とも言えない気持ちになりました。

        やはり著者の作品である『人魚の眠る家』のような、とても重いテーマの話だと思いました。
        >> 続きを読む

        2019/07/20 by taiaka45

    • 他2人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      友情

      武者小路実篤

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 高校の頃になんか好きで読んでいた武者小路実篤さん。
        「劇作家としての才能はあるがコミュニケーション能力に難があり、その割にやたら自尊心が高い不細工目の男が、清らかで美しく、聡明な女の子に自分の価値観を当てはめて崇拝する」という、端から見ていて「うわー」って目を覆いたくなるのが90パーセントです。でも読んでるとそれなりに主人公と一緒にヤキモキしちゃう。

        あとの10パーセントを楽しみに、一緒になってウジウジして読むのが暗い楽しみです。
        >> 続きを読む

        2017/10/03 by MaNaSo

    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      妖奇切断譜

      貫井徳郎

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 戊辰戦争の後、彰義隊に身を投じた喜八郎。
        醜女のお千に対し「外見が美しくないというだけで嫁の貰い手がないとは一体どういうことだ。それほど外見の美しさとは、人間にとって大切なのか」という思いを抱く(それは大切でしょう)。
        八つ裂き狐という連続殺人鬼が今様美女三十六歌仙という錦絵に描かれた36人の美女を一人ずつ殺していく事件を、主人公の九条が病床の友人・朱芳とともに解決していくミステリ(ちなみに八つ裂き狐というネーミングからはエラリ・クイーン「九尾の猫」、大倉崇裕「七度狐」を連想した、両方とも傑作)。
        八つ裂き狐は殺人を犯す際、三十六歌仙の「両脚と左腕」「右脚と右腕」など屍体の一部分を持ち去っていく。
        九条は八つ裂き狐の正体について三十六歌仙に選ばれなかった美女が彼女たちに嫉妬して殺人に手を染めたのではないか、という推理や「進撃の巨人」の通常種や奇行種みたいに屍体の一部分を食べる目的で持ち去ったのではないか、という推理を行う。
        九条が爺に対し「三十六歌仙の中で、誰が一番いいと思う?」と聞き爺が「左様でございますな、やはり三十六歌仙の中でも極上六歌仙がいいですな」と答えたのには思わず笑ってしまった(実際に八つ裂き狐に殺されたのは極上六歌仙のメンバのみため、次に殺されるのも極上六歌仙と彼らは予想する)。
        一方、喜八郎は八つ裂き狐の犯行を見聞きするなかで脚に対して異常な執着心を持つようになり被害者の墓を暴いて切断された脚を持ち去り、それを愛玩するまでに至る(要は吉良吉影の「脚」バージョンである)。
        ただ切断された脚もすぐに腐敗していき、喜八郎は我孫子武丸「殺戮にいたる病」の蒲生稔みたいな悲哀を味わう。
        犯人の動機は異常なものであるが、日本の「恥」の文化と外国の「罪」の文化を対比するとわかりやすい。
        本書が京極夏彦の某傑作から影響を受けていることは間違いないだろう。
        若干のネタバレになるが本作の犯人は「目的達成のためなら手段を選ばない」というチョコラータみたいな真性のゴミ屑である。
        >> 続きを読む

        2021/08/18 by tygkun

    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      たいのおかしら

      さくらももこ

      集英社
      4.0
      いいね!
      • エッセイ三部作完結編。読みやすいので一気読み。文字だけで笑わせるって本当にすごいと思うので文才を少し分けてほしい。
        人生が珍プレーと言われる(家族談)私だけど、それを人に読ませられるレベルでまとめる能力なんて無い。

        「グッピーの惨劇」はやらかしてしまった時にいかに誤魔化すかに全精力をかけたり、その誤魔化しのために作った状況に気付いてもらえず自ら第一発見者になったりした過去が蘇ってきて体が火照る。
        中学生の頃、先生からハムスターをもらえる事になったものの母親になぜか言い出せないままもらい受け、捨てハムスターとして偽装しようと家の前の塀に乗せて置いたのに気付かれず、私が第一発見者のフリをして大芝居をうったのに夕方、その先生から「ハムちゃん元気にしてますか~」と電話があり即バレたあの日は黒歴史でしかない。
        そのハムスターは家族から溺愛され、バナナチップやらを食べて子孫を残し四年近く生きた。

        思い出が刺激される子供時代のエッセイがとにかく面白い。子供時代がテーマのシリーズも早く読まないと。
        >> 続きを読む

        2015/07/20 by きなこ

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      桜さがし

      柴田よしき

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 柴田よしきの「桜さがし」は、猫探偵正太郎シリーズにも登場する、推理作家・浅間寺竜之介と犬のサスケも登場する連作短編集。

        中学の新聞部の頃に、仲間だった4人が主人公となり、様々な場面が描かれていく。
        中学を卒業してから9年、10代の頃の思いをひきずりながらも、今はそれぞれに、自分の道を模索している4人。

        司法試験になかなか受からずに苛立つ歌義。
        そんな歌義に息が詰まり、同じ会社の男性と付き合い始めた、まり恵。

        中学時代の陽介への思いを引きずっている綾。
        学生時代の恋人と再会し、不倫をしている陽介。
        そして4人を見守る元教師の竜之介。

        ぞれぞれの短編は、それぞれミステリ仕立てにはなっているのですが、4人の恋愛模様や心象風景の方が、メインになっているように思えます。

        4人がそれぞれに抱く、痛く切ない思いが淡々と綴られ、ほろ苦い思いが、季節ごとの京都の風物によって、柔らかく染め上げられているという印象を受けました。

        私がこの中で特に好きなのは、「夏の鬼」と「片想いの猫」。
        この作品を読んでいると、京都を散策したくなってしまいますね。

        京都御苑の緑の桜や、九条の東寺の「弘法さん」、吉田神社のだるまさんに入ったおみくじなど、それぞれの場面が、鮮やかに印象に残ります。

        ただ、全体のふんわりとした雰囲気に比べ、ミステリの部分が血生臭かったのが、少し気になりました。
        もっと、彼ら自身の生活の中の、日常の謎が中心となった方が、全体の雰囲気にしっくり馴染んだのではないかと思うのですが-------。

        それでもやはり、しっとりとした風情が、この連作短編集の魅力になっていると思います。

        一つの青春物語として読みたい1冊です。

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        2021/05/31 by dreamer

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      小さき者へ・生れ出づる悩み

      有島 武郎

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      •  妻を失い新しい芸術に生きることを決意した作者が、子に対して綴ったメッセージである『小さき者へ』。
         優れた画才を持つも、漁夫として生きざるを得ない青年が夢と現実の狭間で葛藤する様を描いた『生れ出づる悩み』の二篇が収められています。

         読み終えて、「もっと早く出会いたかった…」と強く感じた本です。中学・高校位に出会っていれば…今のような愚かな私はいなかったかもしれない…と、後悔です。ただ、『生れ出づる悩み』の大半が漁夫の過酷さについて書かれているので、正直眠くなりました。それを差し置いても、私には名著です。

         ”前途は遠い。そして暗い。然し恐れてはならぬ。恐れない者の前に道は開ける。”

        (『小さき者へ』本文P27より抜粋)

         ”ほんとうに地球は生きている。生きて呼吸している。”

        (『生れ出づる悩み』本文p131より抜粋)

         私の好きな言葉です。
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        2014/07/13 by foolman

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      サロメの乳母の話

      塩野七生

      新潮社
      4.0
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      • 歴史に名を遺した人の「身近な」人(一部、馬)の独白、という形での短編集です。塩野さんならでは、という感じで、面白かったです。歴史のIFは、無意味ではあっても面白いですよね。にやりとさせられるユーモアは、さすが塩野さん。

        小説ですが、史実からうまく想像を膨らませているので話に無理もなく、そもそも読者である私は史実をあまり知らないので特に違和感を覚えることもなく、楽しめました。人間というのは1000年、2000年経ってもそこまで変わるものではなく、いるわぁー、こういう人、というのが楽しい。ユダの母親とか。

        史実を追い求めるのも楽しいのですが、IFを想像するのもまた楽しいものです。歴史上の人物は有名になればなるほどキャラクタが固定されていくので、本当にそうなの?と想像する本書は、読みながら古代のワイドショーを観る気分でした。ワイルドの『サロメ』もちょっと読み返したいですね。あれもワイルド視点の一種のIFですし。

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        2016/12/13 by ワルツ

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      華栄の丘

      宮城谷昌光

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 宮城谷昌光はつ読み。この小説の主人公は華元(生没年不詳であるが紀元前616~589年頃に宋の名君・文公を助けて活躍)という人物。この華元の一番の功績は、中華の大国である晋と楚の和議を取り持ったことであるが、この小説のメインテーマは華元という人物の人となり。不遇の時代が彼を育てた。謙虚に人の意見を聞く耳をもっている。乱世にして詐術とは無縁にして自らの信念を曲げることない、という生きざま。まわり道をしながらも大きな仕事をはたす。われわれ日本人がしばらく前までもっていた、中国のよき大人のイメージそのままの人物。

        【このひと言】
        〇盟ったことを棄てることは、みずからの信を棄てるようなものです。小国である宋は大国を頼るしかありませんが、信を立てなければ、大国に棄てられ、ついには天に棄てられます。
        〇不遇であることは、人を育てます。わたしが父の歿後すぐに司寇の職を襲(つ)いでいたら、昭公への仕えかたに迷い、それがひけめになって、君を心から補佐できたかどうか・・・
        〇どのような戦いにも生死がある。戦場にある生死に手心をくわえることはできない。戦場では、ほどよく生きることも、ほどよく死ぬこともできぬ。死が厳粛であれば、生も厳粛である。戦場とは、そういうところだ
        〇美名と汚名とはわずかな差しかない。
        〇あと二月、苦しみましょう。苦しむことは、生きているということです。苦しみが終わるということは、死ぬということです。
        >> 続きを読む

        2017/03/20 by シュラフ

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      聖女の遺骨求む

      PetersEllis , 大出健

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 【おお、これはイメージが全く違っていた!】
         『修道士カドフェル』シリーズの第一作です。
         結構有名なシリーズだというのに、これまで全く読んできませんでした。
         いい加減読もうよねということで、今回、第一作目から読んでみることにしましたよ。

         読む前は、修道士が探偵役のシリーズという程度の知識しかなかったため、勝手にカドフェルのイメージを脳内で作り上げていたのですが、これが大外れ。
         少なくとも、どうもルックスは私が考えていたカドフェル像とはかなり違いました。

         私は、細面で、学究肌の(場合によっては老成した……この点は若い修道士と両様のイメージがありました)、物静かなカドフェル像を思い浮かべていたのですが全く違ったんですね。
         カドフェルは、若いころには十字軍に参加し、その後は沿岸警備隊の船長として海賊船と渡り合い、各地の女性とも関係を持ったという、結構男臭いキャラだったのです。
         『もう十分』ということで、遅くして修道士となり、現在は平穏な修道院で薬草園を友として生活している男なんですね~。
         まあ、こういう若い頃の豊かな人生経験があるからこそ、事件に出くわしても常識的な、まともな対応ができるということなのかもしれません。

         さて、第一作は、タイトル通り、聖女の骨を巡るミステリです。
         カドフェルは12世紀半ばのイングランドにあるシュルーズベリ修道院で生活しているのですが、この修道院の副院長は、自分の修道院にも目玉になるような崇拝物が欲しいと血眼になっていました。
         まあ、他の修道院もそういう物を備えて売り物にしていたので、自分の所にもと考える気持ちも分からなくはないのですが。

         そんなある日、コロンバヌス修道士が突然の発作を起こして倒れてしまいます。
         医療にも詳しかったカドフェルは早速治療に当たり、しばらくすれば回復するだろうと考えていました。
         ところが、ここで出しゃばって来たのが副修道院長の腰ぎんちゃくであるジェローム副修道院長書記でした。
         夢のお告げを見たというのです。
         それは、ウェールズの聖ウィニフレッドという聖女が夢に現れ、自分の泉でコロンバヌス修道士を水浴させれば回復するだろうと告げたというのです。

         副修道院長はこれこそ聖女のお導きと騒ぎ立て、聖ウィニフレッドの泉にコロンバヌスを連れて行き水浴させたのです。
         そうしたところ、お告げのとおりたちまち回復したのですね。
         そして、この上は聖ウィニフレッドの遺骨を発掘してシュルーズベリ修道院にお迎えすべきだと強く主張したのです。

         胡散臭~い。
         カドフェルはとっさにそう感じました。
         どうせ聖女の遺物を手に入れたがっていた副院長が自分の腰ぎんちゃくらを使って一芝居打ったに違いないと。
         聖ウィニフレッドという聖女は確かに実在していましたが、ウェールズでは特に手厚くまつられているわけでもなさそうなので、そういう適当な聖女を選んで自分の修道院の売り物にしようと企んだのだろうというわけです。

         副院長はさっそくウェールズへの遠征隊を仕立て、聖ウィニフレッドの遺骨をお迎えに出かけることにしました。
         まずは王と司教の許可を得た上で、聖ウィニフレッドが埋葬されている村に行き、遺骨を頂きたいと申し入れたのです。
         困惑する地元の修道院の院長ですが、王と司教が許可しているのなら……と応ずるもやむなしという態度でした。

         しかし、聖ウィニフレッドは長くこの地にまつられていたのですから、人々の同意を得る必要があるということで、集会を開いたのです。
         最初は人々も仕方ないかという諦めムードだったのですが、地元の善良な小地主であるリシャートは、それには応じられない、聖ウィニフレッドはこの地で生涯を全うしたのであり、墓を掘り返されることなどお望みではないと至極真っ当な意見を述べたのです。
         これがきっかけで、人々もこれに同調し、とても同意など得られないような状況になってしまいました。

         カドフェルは、そりゃそうだろうと内心思っていたのですね。
         副院長のやり口はあまりにも強引だと。

         一時は決裂してしまった話し合いですが、地元の院長の取り成しにより、もう一度リシャートを食事に招いて話し合いをすることになりました。
         ところが、いつまで待っていてもリシャートは現れないのです。
         実は、リシャートは殺されていたのでした。
         胸に矢が突き立てられた死体が発見されたのです。
         カドフェルが、この殺人の謎に挑むというのが本作のあらましです。

         読了してみて、本作は、特にカドフェルが鋭い推理を見せるというタイプの作品ではないことが分かりました。
         殺人に関しては若干のトリック的なところはありますが、特別あっと驚くような仕掛けがあるわけでもありません。
         本作は、カドフェルの鋭い推理を楽しむというよりは、難事に直面したカドフェルが当時の常識に沿った、うまい解決を示すという方に重点がある作品なんですね。

         なるほど、こういう作風なのか。
         この後、多くの作品が書かれたシリーズなので、人気があることがうかがえます。
         ミステリというよりは、犯罪小説、サスペンス的な趣が強いシリーズになっているのでしょうか。
         なかなか手慣れた作品と感じました。


        読了時間メーター
        □□□     普通(1~2日あれば読める)
        >> 続きを読む

        2021/04/26 by ef177

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      モンキームーンの輝く夜に

      たかのてるこ

      幻冬舎
      カテゴリー:アジア
      3.5
      いいね!
      • 最近この著者の本にはまっています。
        出版順に読んでいなかったので、あぁこれが例のラオス人の元カレかと思いながら読みました。

        本の中にもありますが、ラオスのことはほとんど知らなかったので、読みながら素敵なところだなぉと感じました。
        やっぱり旅は場所を見るだけでなく人とのつながりなんだなと感じます。

        最後の方は遠距離国際恋愛経験者としては泣けました。
        しかもこの彼がすでに元カレになっていると知っているので、尚更、人の心って難しいと。
        >> 続きを読む

        2020/07/03 by Mika

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      Tokyo style

      都築響一

      筑摩書房
      カテゴリー:衣食住の習俗
      4.0
      いいね!
      • 素晴らしい!!他人の部屋万歳ヽ(≧◇≦)/

        生身の人間の生活臭漂う写真集
        人の数だけ部屋がある
        人の数だけ生活がある
        インテリア雑誌で見るような部屋でなく
        そこで生活してる人の部屋
        その人の性格とか人となりが部屋に表れている。
        住めば都って言うけど住んでる人には居心地がいいんだろうなぁ…
        生活感、満載。東京のリアルがここに!!

        私としては
        『もう少し片づけたら?』
        『ゴミなんとかしたら?』って部屋も多々あったけど(笑)
        私が住んでる訳じゃないのでまぁ…いいか( ´艸`)ムププ


        あとがきを読んだら原書が1993年
        1993年って言ったら私が息子を産んだ年。
        確かにカセットテープとかレコードに
        年代モノのポットに一口コンロとかいっぱい載っていて
        懐かしいなぁ…って思うのと同時に
        20年前ってこんなんだった?って驚きが…
        今はこの写真に載ってる家のほとんど…
        90%がもうなくなってるって事にも時代の流れを感じる。
        >> 続きを読む

        2015/04/24 by あんコ

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      この世で一番の奇跡

      菅靖彦 , MandinoOg

      PHP研究所
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • この本は、オグ・マンディーノという作家が、サイモン・ポッターという老人に出会う、この老人はラクピッカーであり、既に廃品になった人を蘇らす方法を教える。

        この本に出てくる神の覚え書きを読んだあと、この本の題名である『この世で一番の奇跡』の意味を知る。
        >> 続きを読む

        2017/03/28 by atsu

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出版年月 - 2003年3月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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