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2004年6月発行の書籍

人気の作品

      夜のピクニック

      恩田陸

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね! masa920 kiki Booklover Sprinter
      • 10代は彼らのように繊細で傷つきやすかったと思い出しました。そして人と比べては根拠のないものを悟り、嫉妬や諦めをする。最近は大学いくのが普通になりつつあるし、学校は狭い社会だから仕方がないのだろう。
        今は図太くなった。いろんな世代のひとと会話をし、成長させていただいてるのかなと思いました。社会にでるといろんな人がいて大変だけど、脱落しないための、もし脱落しそうになったらどうしたらよいかのヒントを供給できる場が、学校カウンセラーの先生等が教えていってほしい。そうしたら引きこもりも減って、税金も確保できるのに。心療内科ができてもまだまだ日本は精神面への援助が遅れていると思う。
        >> 続きを読む

        2017/12/17 by nya

    • 他5人がレビュー登録、 35人が本棚登録しています
      グラスホッパー

      伊坂幸太郎

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.1
      いいね!
      • 再読。やっぱりAXよりも好み。登場人物、描写、伏線回収、どれを取っても流石です。実はマリアビートルは未読でしたが、改めて読んでみたくなりました。 >> 続きを読む

        2018/12/16 by hiro2

    • 他4人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      新装版 夏子の酒 - 1

      尾瀬あきら

      講談社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね! momomeiai
      • かなり前の作品です
        ドラマ化されて話題になっていた記憶があります
        私自身は下戸で日本酒のおいしさなどわからないままここまできてしまいました
        以前ワインの漫画を読みかけたことがあったのですが
        飲めない自分にとっては難易度が高く読み続けることができませんでした
        この作品が著わされて広く人々に読まれることにより今の日本酒に少なからず良い影響を与え日本酒回帰に繋がったに違いないと思わせる
        作者の情熱を感じさせられます
        まだ一巻しか読んでいませんが
        おいしい日本酒を
        ほんの少しずつでもよいから飲んでみたいと思いました
        続けて読み進めます
        >> 続きを読む

        2015/06/04 by dora

    • 他3人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      津軽

      太宰治

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 戦時下という厳しい状況の中であるが、おそらく彼の生涯の中で一番平和で穏やかな時期に書かれた名作。

        冒頭では自身の作品を引用してその感想を言ってみたり、旅先での出来事を面白おかしく言ってみたり、まるで太宰と一緒に津軽旅行をしているかのような気分になる彼の作品の中でも特に大好きな作品だ。

        内省的で暗い作品が多いというイメージのせいで、気難しい人と思っていたが、意外とお茶目な部分があったり、すねてみたり、サービス精神旺盛だったりと、生身の太宰治を垣間見れた気がする。

        そして、月並みではあるが締めの言葉が壮快で何度もつぶやいてしまう。

        「さらば読者よ、命あらばまた他日。元気でいこう。絶望するな。では、失敬。」
        >> 続きを読む

        2015/07/04 by AKI

      • コメント 1件
    • 他3人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか

      黒川伊保子

      新潮社
      カテゴリー:音声、音韻、文字
      2.8
      いいね!
      • モノの名前、商品の名前の「音」が潜在的に人に与える影響について論じたもの。

        男の子が好きなものには、ゴジラ、ガメラ、ガンダムなど濁音が含まれるものが多いのはなぜか。
        カローラ、カマロ、セドリック等、売れる車にC音が多いのはなぜか。

        それらは「音」が人の意識下に影響を与えるためである、と著者は言う。


        個人的には著者の考えに対して、8:2くらいの割合で、「疑」と思った。

        きっかけは、本書の中で好意的にとりあげている研究者の名がひっかかったから。
        その研究者の名は「大和田洋一郎」氏。
        最初、全く別のトンデモさんと勘違いして調べたのだが、大和田氏は大和田氏で、賛否両論湧き起こすらしい。

        この本の著者、大丈夫か?という思いが湧き上がりつつも、読み続けた。


        モノの名前の「音」の響きが人の気持ちに影響を与えるのは間違いないと思う。

        「マツシタ」より「パナソニック」の方がより先端技術を扱っているような気がするし、「パナソニック」より「Panasonic」と表記した方が、世界的な企業という印象を受ける。
        ただし、あくまで主観でしかないが・・・。

        K音は○×感を、P音は△□感を人に与える、という点までは、実感もあるので、理解できるが、それがなぜ潜在意識にまで影響を与えるのかが分からなかった。
        入門編なので、そこまで立ち入ってないのかもしれないが。

        一番気になった点は、著者の「音」の分析は、一音一音ごとに行っている、という点。

        モノの名前は全体的な言い方(音の強弱、高低、リズム)によって印象が変わるケースもあるのでは?と思ったから。

        また、以前、聞きかじった知識だが、音と音が繋がった場合、前の音の影響を受けるらしい。
        自動音声が、こちらの入力内容(数字)を読み上げた時、妙に不自然に聞こえるのは、この点が考慮されていないからだそうだ。

        要するにモノの名前の「音」を分析するならば、一音ずつの分析だけではなく、全体として分析しなければならないのでは、と思った。
        さらに挙げるなら、モノの名前の表記方法、その色などから受ける印象、ネーミングの由来に関わる物語などなど。

        「音」が全てなどとは著者も言っていないが、「音」に偏りすぎのような気がする。
        >> 続きを読む

        2014/09/13 by Tucker

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      生き方 人間として一番大切なこと

      稲盛和夫

      サンマーク出版
      カテゴリー:人生訓、教訓
      4.4
      いいね! emi khodi_k Po_Ta2
      • ・人格=性格+哲学
        ・人生の結果=考え方×熱意×能力
        ・自燃性の人間

        人生の方程式、色んな企業説明会で聞いた元ネタ?を知ることができて嬉しい。説明会では熱意が大切と話していたような気がしたけど、著者的には考え方も推していたような気がした。
        最初読んでてスピリチュアルで宗教チックな感じが漂って、おっと…と思ったけど、釈迦の話や三毒、六波羅蜜について興味深かった。自分だけの哲学を持つために宗教、というのは確かに効果的だなと。

        もう一度読み返したくなる本でした。






        【ここから内容とそれの感想】
        哲学と聞くと大学1年生のときに挫折した苦い思い出があるけど、要は「人間として正しいかどうか」ってこと。分かりやすい。
        内容も親から教わる基本的なこと。原理原則、人生観、理念、道徳とも言い。自分に子どもがいたら、
        自分も人として正しい姿を子どもに見せ、教えていきたい。

        自燃性の人間。
        燃え続けたら灰になりそう。燃え尽きないためにも定期的に「燃料」の補給をしないと。この場合の燃料ってなんだろうなって。


        【なるほどな】
        ・吐いた時点で嘘だとしても、それを本当にしてしまえば真実になる。嘘を真にしてしまう、今いる自分より1段上を目指す。


        【仕事について】
        ・一日一日を懸命、真剣、地道に生きる。安易に近道を選ばない。
        面白そうな道に飛び込む。
        ・自分の作る製品に情熱と思い入れを持つこと。自分がやっていることをトコトン好きになって、誰よりも努力する。
        →好きになれない時は?
        とにかく打ち込んで一心不乱にやってみる!!

        ◆何のために働くか?
        A.人格を磨くため。
        仕事の目的が時間とお金を交換するならば、なるべく楽して多くのお金を貰う方が合理的。『欧米諸国はもっと休暇を取っている、遊ばないと損だ』という風潮が生まれた。熱心に働くこと、勤勉であることの価値が下がってきた時代背景。
        確かに欧米の労働スタイルも否定しないけど、働く価値を下げる理由にはならないと思う。

        自分が死んだときに、孫たちに誇れる生き方をする。

        【利他の精神】
        とても崇高なものだと思っていたけど、
        ・家族の喜ぶ顔が見たい
        ・苦労をかけた両親に楽させてあげたい
        という気持ちが既に利他らしい。身近な人から少しずつ利他の輪を広げていく、それならできるかもしれない。
        注意!利他と利己は表裏一体。自分の家族さえ良ければ良い、というのは利己になる。良かれと思ってやっていたことが、実は利己になっていた、というオチにならないためにも、常に自分の行動を顧みたい。




        自分にとって、これまでの人生の『哲学』とは何だろうと思い返す。
        ・ありがとうと言う
        ・フライング上等
        ・天網恢恢疎にして漏らさず、悪いことをするとバチが当たる
        ・好きこそものの上手なれ
        ・曲がった道をまっすぐ行く
        ・年上に敬意を払う
        ・ご飯は残さず食べる(米粒1つも残さない)
        >> 続きを読む

        2016/10/17 by strsk

    • 他3人がレビュー登録、 31人が本棚登録しています
      なぜ、母親は息子を「ダメ男」にしてしまうのか

      岩月謙司

      講談社
      4.5
      いいね!
      • 初めから最後まで重苦しい内容で、読み終わってからも自分の周りにドヨンとした空気として絡みつくような本でした。

        とても大きな問題を取り扱っているので、内容はとてもディープで実際に起こっていることとして厳重に受け止める必要があると思います。

        ただあまりにも息子(または子供)をダメにする母親の行動や心理だけにフォーカスしすぎていて、そこからどうしていけばいいのかという具体的な部分がほとんど無く、希望の見えないトンネルの中に置き去りにされたような気分になってしまい、良い本なのになんだか読み終わった後に嫌な気持ちだけが残ってしまいました。
        でもマインドコントロールしている、またはされている関係者が読んだら、目が覚めるきっかけになるような本なのかもしれません。

        評価が良い本なので読みましたが、著者の語り口も怨念さえ感じられるような暗い責め口調で、申し訳ないのですが評価はなしで。
        >> 続きを読む

        2019/05/04 by Mika

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      十八の夏

      光原百合

      双葉社
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね! Tukiwami
      • 今年最初に読み終えた一作。

        甘ったるい恋愛ものかと思った十八の夏、途中でネタに気付いてしまったがヘタレな主人公と生意気な長男にほのぼのとするささやかな奇跡、とぼけた兄貴が笑えて同情を誘う兄貴の純情、女性の無邪気さ、恐ろしさが身にしみるイノセントデイズ。

        この作家さんの作品はおそらく初めてだが、色んな顔が見えてとても興味深かった。もう少し毒を薄めた感じのイノセントデイズテイストの作品も読んでみたい。
        >> 続きを読む

        2019/01/01 by aki

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      ピンク・バス

      角田光代

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
      いいね!
      • 何者かになろうとする何者でもない若者の話。

        こういう面、わたしも持っているな。と思い恥ずかしくなる。

        妊娠中の不安定な気分と、それを差し置いても無神経な義姉と夫。でも他人と一緒になるってそういうことだよなぁ。
        >> 続きを読む

        2016/09/12 by lilli

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      嘘つきアーニャの真っ赤な真実

      米原万里

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! Moffy
      • 歴史や政治の内容が多く絡んでおり、その部分はほとんど理解出来なかった……けど、やはりこれは小説というより、著者本人の体験に基づいた話だと思わせる。
        生々しい。壮絶すぎる程、一つ一つの体験がありありと書かれて、具体的な事情は分からなくとも、緊迫感はひしひしと心に迫った。
        人って、時代を負って……いや、時代を自分の血と肉に染み込ませながら生きていくんだなと、再び思えた。
        >> 続きを読む

        2017/10/27 by deco

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      涼宮ハルヒの消失

      谷川流

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 今こそが楽しいと、
        死にそうな目に遭いながらでも言える
        そういう生き方をしたいものです。 >> 続きを読む

        2014/12/30 by book-nic

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      Ico
      Ico
      霧の城

      宮部みゆき

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! chiaki
      • PS2の同名ゲームを宮部みゆきがノベライズした本作品。

        ゲームは数年前にクリアしており、
        壮大なお城の中を少女と少年が手を繋ぎながらクリアするという
        今までに無い概念のゲームで驚いた記憶がある

        ゲームの中では詳しい解説はほとんどされず(説明書もぺらっぺら)、
        その解釈はプレイヤーに委ねられていた

        それをノベライズしたものだから、当時はいろいろな批判があったらしい。が、宮部みゆきが好きな私としては、純粋に楽しめた。

        どれくらい楽しめたかというと、もう手元になかったゲーム「ICO」
        を再度注文してしまう程。

        この物語を知った前と後で、違う視点でゲームをプレイできるのが
        とても楽しみである
        >> 続きを読む

        2017/06/05 by highsee

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      エリカ奇跡のいのち

      InnocentiRoberto , ZeeRuth Vander , 柳田邦男

      講談社
      カテゴリー:世界史、文化史
      5.0
      いいね! kentoman
      • これが実話だとは凄いことだ。
        人間とは、本当に両面を持っているものだ。
        個としての存在、組織としての存在、それがいろんな現れ方をする。
        そして、いのちとは・・その根源的な選択を迫られた時、人はどう動くのか。
        物語だけでなく、絵もまた素晴らしく、その空気を伝えている。
        >> 続きを読む

        2014/08/06 by けんとまん

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      Pumpkin Scissors(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)

      岩永 亮太郎

      4.0
      いいね!
      • 「戦災復興部隊」通称パンプキン・シザーズの面々が戦の中で臣民を救っていく、戦争の残り火を消していくお話。

        主人公は存在しない部隊「901 ATT]に所属していて、青い鬼火と共にやってくる、命を無視された兵隊の異名を持つランデル・オーランド伍長。

        ヒロインは貴族の令嬢という身分にもかかわらずパンプキン・シザーズの隊長を勤める、アリス・L マルヴィン少尉。

        主にこのふたりが隊を良くも悪くも引っ張って戦災の残り火を消し、民の為に復興を為し得ていく。その最中には悪い奴らも出てきて、その奴らと戦っていく。その戦いがカックイイ!

        ランデルも体が兎に角でかいが心は優しい、人一倍他人の気持ちをわかって優しさを持って接していく。アリスは直情型で堅物。ちょっと上から目線で居丈高な態度をとるけど臣民の為に一日でも早く戦災復興を成し得るという信念を持ち戦っていく。その様もカックイイ!!

        この作品は掘り出し物で、目っけもん。一応お試しで3巻まで買ったけど当たりかもね!


        次巻以降もゆっくりじっくり楽しんで読んでいきたいと思います(^^♪
        >> 続きを読む

        2017/08/17 by 澄美空

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      余白の愛

      小川洋子

      中央公論新社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!

      • 「博士の愛した数式」を読んで以来、現代文学の優れた作家のひとりとして、常に気になる存在の小川洋子の初期の長篇小説「余白の愛」を再読しました。

        突発性難聴を患った私は、古いホテルで行なわれた医療関係の座談会に出席し、速記者Yに出会う。人の声に寄り添って動く彼の特殊な指に魅せられる私。

        病気の再発、離婚----孤独と不安の中、再びYが現われる。静謐な佇まいで"指が記憶した"出来事を語るY。

        彼と過ごす時間に不思議な心地よさを感じるようになった私だったが、再び耳の異常が-----。しかし、その異常は、決して不快なものではなかった。そこで私がYに対して行なった奇妙な依頼とは------。

        事象や人の思いをありのまま記憶するYの指と、人には聞こえない音が聞こえる私の耳を仲立ちに、幻想的な絵画のような記憶たちが立ち現われ、行間から静かな音楽が聴こえてくるような美しい作品だと思う。

        主人公とYの関係は、通常の恋愛関係とは別種の透明なエロスを湛えていて、私の感性を限りなく刺激する。そして、そのエロスの背後には、過ぎ去っていってしまった時間と記憶への哀惜の念が色濃く漂っていると思う。

        読み終えてみて、深く静かな余韻にしばし忘我の境地にさせてくれる、優れた官能性を備えた作品だと思う。


        >> 続きを読む

        2018/03/16 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      銀輪の覇者

      斎藤純

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね! ooitee Tukiwami

      • 斎藤純の「銀輪の覇者」は、戦前を舞台にした冒険小説の傑作だ。

        自転車のロードレースといえば、フランスを一周するツール・ド・フランスが有名だが、日本でも明治から昭和の初期にかけて、一般道を走行するロードレースが盛んに行なわれ、国民的スポーツといっていいほどの人気を集めていた。

        この作品は、その自転車ロードレースを舞台にした、文字通り、手に汗握る冒険小説だ。

        戦争の足音が聞こえ始めた昭和9年(1934年)5月、荷台の大きな商業用自転車を使用した前代未聞の本州縦断レースが、下関をスタートした。
        個人優勝二千円、チーム優勝二万円という高額賞金につられて集まった選手は三百人。

        背広にパナマ帽の紳士もいれば、ランニングシャツにステテコ姿の男もいて、さながら自転車仮装行列。なぜかドイツ人チームも参加している。

        なかでも異彩を放ったのは、元チェロ奏者にして紙芝居の響木健吾をリーダーとするチーム門脇の四人組。
        噺家くずれの越前家平吉、小判鮫こと小松丈治、筋肉マンの望月重治。

        いずれも胸に一物、すねに古傷を秘めた怪しい男たちだが、この臨時編成の寄せ集めチームが、精鋭を揃えた企業チームを相手に、山陽道から中山道へと死闘を繰り広げるのだ。

        そして、怪しいのは選手ばかりではなかった。
        大会委員長はどうやら食わせ物らしく、当初からレースの成立自体が危ぶまれていた。

        自転車部隊の創設をもくろむ陸軍、自転車競技のアマチュア化とオリンピック出場を命題とする帝都輪士会、思想犯を追う特高警察までが潜入して、レースそこのけの謀略合戦を展開していく。

        著者の斎藤純は、酒・音楽・オートバイ・テニスなどに造詣が深く、センスと切れ味のいいミステリ作家としてつとに知られた人だ。

        その小説巧者が、この作品では戦前の自転車ロードレースという好素材を得て、冒険小説に歴史小説と社会派ミステリの風味を加えた新しい世界を切り拓いてくれたと思う。

        >> 続きを読む

        2019/04/14 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      隠し剣秋風抄

      藤沢周平

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 藤沢周平の隠し剣シリーズ第二弾。

        多種多様な剣の達人たちを描いた短編集。

        ホントいろんな剣客が登場します。
        呑兵衛から盲目の者まで総勢九人の個性豊かな主人公達。
        皆それぞれの事情から剣をとります。
        結末も様々で、あるものは困難に打ち克ち、あるものは悲惨な最期を遂げる。
        剣の必殺技も色々でてきてチャンバラ物が好きな人には、たまらない作品ではないだろうか。

        しかし全編共通しているテーマは、剣と女である。
        いわばバイオレンスとエロスという事。
        ここまで愚直に全編同じテーマのばかりだとちょっと考えさせられる。
        作者の趣向なのか、それともエンターテイメントにこの要素は欠かせないというポリシーなのだろうか。
        >> 続きを読む

        2018/02/03 by くにやん

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      ヒートアイランド

      垣根涼介

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • テンポがよい スリリングな展開 車好きにはたまらない

        2019/05/01 by kanamincho

    • 他1人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      パンドラ・アイランド

      大沢在昌

      徳間書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! ooitee
      • 元刑事の高州がやってきたのは周りが孤島の青國島。
        保安官として就任したが、島には保守的な人間が多くいた。

        殺人もないような表面上は穏やかな島だが、高州が来てからは奇妙な出来事が起こり始める。
        そして決定的な殺人事件が起きる。

        かなりのボリュームがあるが、スラスラ進むので全く迷いがない。
        むしろ意外な犯人が決め手となる事件の概要と、裏に隠されていた島の秘密が明かされる過程。

        かなり遠回りした感じがあるが、長尺にふさわしい規模だった。
        >> 続きを読む

        2019/02/25 by オーウェン

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      九つの殺人メルヘン 連作推理小説

      鯨統一郎

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 覆面作家・鯨統一郎のデビュー作は、バーを舞台にして、マスターと名探偵役にあと二人の登場人物を配して、古代史の謎やその他、諸々の歴史上の謎を鮮やかなアクロバティックなロジックで再構築してみせたのが、「邪馬台国はどこですか?」だった。

        つまり、歴史的な逸話や意匠を手際よく再構成し、常識を反転させた仮説をもっともらしく示してみせる。
        全ての歴史が「解釈」である以上、説明の整合性が説得力を生むわけで、童話の解釈も同じことなんですね。
        それがミステリに転用されると「意外な真相」と呼ばれるわけですね。

        そして、今回読了した「九つの殺人メルヘン」も、渋谷の日本酒バーを舞台に、名探偵役のメルヘン専攻の美人女子大生・桜川東子が、語り手である刑事とマスターと自称犯罪心理学者を前に、迷宮入りしかかった事件を解いてしまうという連作短篇集なんですね。

        ただ、今回の「九つの殺人メルヘン」は、歴史ミステリではなくて、現代の殺人事件を安楽椅子探偵術で解くわけですが、さすがに細工は流々、仕上げをご覧じろとばかりに、「ヘンゼルとグレーテル」「赤ずきん」「ブレーメンの音楽隊」「シンデレラ」「白雪姫」「長靴をはいた猫」「いばら姫」「狼と七匹の子ヤギ」「小人の靴屋」という題名が九つ並ぶだけで、もう楽しい。

        この九つ並んだ理由は、有栖川有栖が九つのパターンに分類してみせた、アリバイ・トリック全部に挑戦してみるためなんですね。

        そうしておいて、当然のことながら、著者が鯨統一郎なので、毎回、童話の新解釈を散らつかせながら、我々読者をアッと言わせてしまうんですね。

        加えて、博覧強記の著者ならではの、古い小説や映画、漫画、アニメに関する蘊蓄も満載で、実に楽しませてくれるんですね。

        中でも、「白雪姫」が一番好きですね。アリバイ・トリックの冴えと大胆さが、名探偵の推理とぴったりマッチするんですね。

        桜川東子は、日本酒をあおりながら、グイグイ推理を進めていくんですが、実に爽快なんですね。

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        2018/09/04 by dreamer

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