こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


2004年8月発行の書籍

人気の作品

      風の歌を聴け

      村上春樹

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      • 読みやすかった。
        若い頃の何をやりたいのか何をやろうとしてるのかが曖昧にそれぞれが流れていく。

        音楽が常にそばにあって女の子とのやり取りもつかめそうで掴めない。そんな儚い青春の空気感を表現するのが巧いというか。デビュー作からやっぱり春樹カラーでした。


        >> 続きを読む

        2019/06/17 by miko

    • 他17人がレビュー登録、 73人が本棚登録しています
      ノルウェイの森

      村上春樹

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね! tadahiko
      • 学生の頃に読んで、そのあとも何度か読んで、中年になった(?)ワタナベやレイコさんと同世代になって再読。

        読んでいる間じゅう、しっとりと霧に包まれた静かな山道と針葉樹の濃い緑色が目に浮かぶ、そんな小説。
        阿美寮のイメージ。
        突撃隊も好きだし、昔はよくわからなかった永沢さんの台詞に共感するようになっていて、自分の内面の変化を感じた。

        もう少し年齢を重ねてから、また読んでみたいと思う。 


        ただ数年前に映画を見てしまい、読んでる途中で直子役の菊池凛子(歴史に残るミスキャストだと思う)が頭の中に何度も登場してきて興醒め。
        映画さえ見ていなければ!
        悔やまれる。
        >> 続きを読む

        2020/06/22 by sally

    • 他14人がレビュー登録、 105人が本棚登録しています
      ノルウェイの森

      村上春樹

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね! tadahiko
      • 評価が高いという理由で、今更ながら手に取った。

        言葉の使い方や、人物設定は魅力的なのだが、
        フランスシネマのような単調さと、
        恋愛や性のことばかりが際立ってるのが
        どうしても好きになれない。
        でも名作と言われるのも
        それはそれで分かるような気はする。

        そんな中でも私の好きなシーンは、
        死を直前に迎えた緑の父親と主人公のワタナベが
        初対面にして心を通わせるシーンだ。
        一風変わったキャラクターが多く、
        共感しづらい心理状態ばかりの中で
        唯一、人間くささが出ているからである。

        今後、もう少しヒューマンドラマが期待できそうな
        他の作品も読んでみたいと思う。
        >> 続きを読む

        2019/01/28 by NOSE

    • 他6人がレビュー登録、 95人が本棚登録しています
      嫌われ松子の一生

      山田宗樹

      幻冬舎
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! SM-CaRDes
      • 自己肯定感が薄いと他人からの目線ばかり気にして自分の人生を生きられないと言うが、まさにそんな感じだ。だめな男にばかりひっかかり、死ぬことすら出来ず、風俗に流れ着くとは。
        教え子はこの先どう関わってくるのだろう。彼女の人生の結末が気になる。
        >> 続きを読む

        2020/08/20 by aki

    • 他5人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      あかね空

      山本一力

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね!
      • 深川と日本橋にはなじみがあるので地名を調べながら楽しく読んだ。
        でももっと豆腐について熱く語られるのかと思ったが頑固というかちょっとねじが緩んでる母親のせいで家族がこじれる話で、何の罪もない下の兄弟二人が不憫すぎて途中読むのがつらかった。言わなければわからないまではわかる、けど余計なこと言いすぎでしょ母よ。
        大事にすると甘やかしてすべてを許すとは全然違う話だ。
        >> 続きを読む

        2020/09/20 by aki

    • 他4人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

      J・K・ローリング , 松岡佑子

      静山社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね! Moffy
      •  すごい読み応えのある2冊だった……
         ただ単に分厚いということだけでなく、数行のストーリーに含まれている情報量が多過ぎて、一気読みした後は頭がパンクしそうな感じでさえした。

         「炎のゴブレッド」から既にキャラクター達が大人になりつつあるのを感じていたが、この2冊は大人の階段を猛ダッシュで駆け上がった感じがした。
         恋、友情、仲間、絆、裏切り、師弟関係、過去の思い出、愛する人の死……

         目まぐるしく繰り広げられ、ついていくのに精一杯な時でさえあった。

         ストーリーも面白かったが、「心」の描写も実に興味深かった。

         主人公のハリーだけでなく、全キャラクターの心理描写がしっかり描かれているのは本当にすごいと思った。
         何人もの心を行ったり来たりしているようで、色んな人生を経験しているみたいだった。
        >> 続きを読む

        2020/10/01 by Moffy

    • 他4人がレビュー登録、 41人が本棚登録しています
      パノラマ島綺譚

      江戸川乱歩

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 【ポーへのオマージュ?】
         江戸川乱歩というペン・ネームは、米の推理小説の始祖、エドガー・アラン・ポーのもじりであるというのは広く知られた話ですが、実際の著作の中にもポーを意識した作品が見られます。

         江戸川乱歩全集第2巻に収録されているのは『闇に蠢く』、『湖畔亭事件』、『空気男』、『パノラマ島奇譚』、『一寸法師』の5編。
         このうちの『パノラマ島奇譚』は、まさにポーの『アルンハイムの地所』を下敷きにしたような作品です。

         とは言え、そこは乱歩ならではの雰囲気が漂います。
         第一『パノラマ』という、今では使われなくなってしまった言葉が良いじゃないですか。
         乱歩の乱歩らしさの一面が味わえる作品だと思います。

         主人公の人見は極貧に喘いでいましたが、昔から自分なりの理想郷を建設する夢を持っていたのです。
         こんな生活に落ちぶれている境遇ではとても叶わない夢なのですが。
         そんな時、かつての大学の同級生だった菰田が亡くなったという報に接します。

         菰田は大富豪の跡取りだったのですが、自分と瓜二つの男で、大学在学中から双子だろうと揶揄われていたような男だったのです。
         菰田は癲癇持ちでした。
         待てよ……。
         癲癇持ちは、仮死状態に陥ることがあり、死んだと思われていた者が生き返ったなんていう話を聞いたことがあるぞ。

         人見は、自分の理想郷建設という生涯の夢を叶えるために大博打に打って出ることを決意します。
         まず、自分が自殺したように装い、自分という存在をこの世から消し去ります。
         その上で、菰田の墓を暴き、菰田の死体を別の場所に埋め、自分が菰田の墓に入ったのです。
         その後、生き返ったように見せかけ、まんまと菰田に成りすますことに成功したのでした。
         この辺りのモチーフも、ポオが恐怖し、作品にも多用した『早すぎた埋葬』、『生き埋め』を彷彿とさせます。

         菰田に成り代わった人見は、理想のパノラマ郷の建設に着手し、有り余る資産をつぎ込んでその事業にのめり込んでいきます。
         しかし、そんな人見に疑いを抱いた者がいたのです。
         それは、菰田の妻である千代子でした。
         さすがに妻の目はごまかせなかったのか?

         自分の秘密を知られたと思った人見は、千代子を完成したパノラマ郷に案内するふりを装い……。
         ここからが乱歩が一番書きたかった部分なのでしょう。
         乱歩自身が夢想したと思われる理想郷の様子が丹念に描かれていきます。
         その過程で、読者は一つの狂気のようなものを感じるだろうと思うのです。
         乱歩の代表作の一つであることは間違いない作品です。

         その他の収録作も出色であり、『一寸法師』なども乱歩らしさ満載です。
         乱歩の浅草、上野趣味全開ですし、夜の暗闇の中、人間の腕を持って走る一寸法師の姿なんて、まさに乱歩!
        >> 続きを読む

        2021/07/25 by ef177

    • 他3人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      火の粉

      雫井脩介

      幻冬舎
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね!
      • ドラマを観てハマったので読みました。
        武内がユースケさんに脳内変換されました。
        猟奇的な幼少時代を送った武内。
        現実にもありそうな話で、他人事じゃない感じ。
        揺るがない俊郎は弁護士には向いてないなあと思いました。
        この件では無能過ぎた警察。
        だから、ああするしかなかったんだな、きっと。
        面白かった!
        >> 続きを読む

        2016/06/05 by 扉の向こう

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      PLUTO - 1

      浦沢直樹

      小学館
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      3.4
      いいね! tadahiko
      • 浦沢直樹氏によるアトムの復刻。

        原作の人気ストーリー「地上最大のロボット」をベースとしている。
        サスペンス的な展開や大きく外観を変えたキャラクターなど独創性に溢れている。
        それでもアトムの空気感が損なわれてない。差別、悲しみと慈愛がきちんと描かれている。ただ手塚氏本人が嫌いだった「どんどん強くなって強敵を倒すテレビ的なアトム」は廃してワクワク感は控えめ。同氏の傑作「Monster」に似た雰囲気に仕上がっている。

        主人公はアトムではなくユーロポールの刑事ロボットのケジヒト。
        原作では脇役(引き立て役)だったケジヒト。途中でアトムに主人公が変わるのか?と思ったが、ケジヒトにここまでの意味を持たせるとは…流石です。

        chaoさんのレビューのコメントに書いたが一巻のノース2号は感動的。それと公園で拾ったロボット犬を直そうとするお茶の水博士も泣かせる。浦沢さんは老人を描かせると旨い。
        ケジヒトでもアトムでも無い細かなサイドストーリーの一つ一つが魅力的なので、原作一巻の内容を全8巻に展開しているが、間延びすることなく最後まで読み応えが有った。

        偉大すぎる原作の重圧に潰されずに、よくぞここまでの絶妙なリメイクを果たしたと感動すら覚える名作。
        >> 続きを読む

        2013/01/16 by ybook

      • コメント 4件
    • 他2人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      嫌われ松子の一生

      山田宗樹

      幻冬舎
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! SM-CaRDes
      • ひたすら流されて流れ着いたのが北千住というのが何とも切ないが、最後にさらっと明かされる松子を殺した犯人がまた何とも…。
        愛されていても気づけず、愛されていなくても気づかず、なんて不幸な一生だったのだろう。自分を本当に大切にしてくれる人の目線に気づけないって不幸なんだなと思い知らせてくれた作品でした。
        >> 続きを読む

        2020/08/21 by aki

    • 他2人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      アイ・ロボット (角川文庫)

      アイザック アシモフ

      4.5
      いいね!
      • 映画アイ・ロボットの原作です。

        人間がロボットと共存している近未来の世界観。
        近い将来、こうなるかもしれないしようなお話。
        そう考えながら読むと引き込まれ、あっという間に読み進めてしまいました。




        >> 続きを読む

        2015/05/21 by carp-san

      • コメント 3件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      アフターダーク

      村上春樹

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! KEMURINO
      • 大都会の夜を俯瞰した誰かの視点が地上をズームしてゆく冒頭描写が映画のようで面白く一気読み。

        深夜から夜明けを舞台に、登場人物たちの動向を時間軸にそって追ってゆく描写もシャープなカメラワーク。

        無関係に見える人物たちが、少しずつ接近しながら、交わるのか? 交わらないのか? 昨夜は終わり、新たな朝が始まる。

        カメラ(誰かの視点)は、一体誰の人生をフォーカスしているのか? 物語自体が、広大な社会に点在するほんの一部を絞り込んで写している隠喩のようにも思えたりして面白い珍味小説。

        活字ながら映画の余韻。流石だな。
        >> 続きを読む

        2018/10/11 by まきたろう

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      東京物語

      奥田英朗

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • ちょうど東京の娘のところに行ってた時に読んでたので小岩とか新宿とか秋葉原とかリアルで見てる場所が出てきてワクワクした。奥田氏の小説は寝る前に読むと返って寝れなくなるのが悩み(笑)学生時代は憧れの存在ってみんないるのよね。私もサークルに入ってドキドキしたのを思い出してしまった。
        >> 続きを読む

        2018/05/17 by miko

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      面白南極料理人

      西村淳

      新潮社
      3.7
      いいね!
      • 映画を観て、原作?基になった?本をと思い購入。


        南極越冬隊と言う今まで知ることのなかった人たち。映画とこの本で彼らが厳しすぎる環境のなか9人の仲間で1年ちょっと奮闘していろいろな分野の研究など行っていくという話。

        映画を観たときはとにかく食べ物がおいしそうで、深夜に鑑賞していた私と友達は空腹感に見舞われたのですが。本ではと言うと写真は白黒でして、あまり食欲が湧き出てくるというものではなかった。

        iceさんのレビューの通り、豪華な食事(フレンチ、中華、和食等)とたくさんの酒類の代金は税金です。泡のように使われとまで言いませんがもうちょっと遠慮して欲しかったです。


        全体的には著者が北海道の方なので、方言やなまりが入っていて読みづらいと思う方もいるかもしれませんが、あたしは気になりませんでした。

        隊員のなかでは同じ医療従事者として福田ドクターが大変気に入りました♡深夜3時まで泥酔し徘徊するという…医者っぽくない。絶対!!
        福田ドクターは今もどこかでドクターをしてるのでしょうか?


        とにかく2ページに1度はクスッとくるような本でした。


        コンクウイスキーは最後までわからなかった。。。。
        >> 続きを読む

        2013/11/05 by ゆきんこ

      • コメント 8件
    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ユリウス・カエサル

      塩野七生

      新潮社
      カテゴリー:古代ローマ
      4.0
      いいね!
      • スッラの行った「民衆派」一掃作戦の「処罰者名簿」に名を連ねていたカエサル。周りの助命嘆願により、スッラはカエサルに妻との離婚を要求するが、彼はこの回答として「否」をつきつける。そのため小アジア西岸へ潜伏する。逃避行中のカエサルは軍に志願。後に弁護士開業、ほとぼりが冷めるまでロードス島へ留学するも、乗っていた船が海賊船に襲われ、捕虜にされてしまう。
        その頃わずか六歳しか離れていないポンペイウスは、ローマ正規軍四万を率いる総司令官に任命され、スペインに出陣を果たす。

        「ユリウス・カエサル ルビコン以前」とタイトルは変わりましたが、本書の内容2/3は、前巻「勝者の混迷」をカエサル視点で描いたものとなってます。社会不安となった「カティリーナの陰謀」でカエサルの名も起ち、彼を中心にローマ世界はまわり始めます。このとき三十七歳。彼の偉業を思えば、やっとスタートラインに立ったというところでしょうか。

        カエサルの器量が徐々にあらわれていく中、金や女といったスキャンダルが多いのも目立ちます。
        「女にモテただけでなく、その女たちから一度も恨みをもたれなかった」考察が妙におもしろかったです。様々な追及をかわす処世術に長けていたのですね。
        >> 続きを読む

        2021/01/10 by あすか

      • コメント 5件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      ユリウス・カエサル

      塩野七生

      新潮社
      カテゴリー:古代ローマ
      4.3
      いいね!
      • ポンペイウス、クラッスス、カエサルの「三頭政治」が成立。
        四十歳を迎えたばかりのカエサルは、圧倒的多数の票を得て執政官に当選します。
        次なる野望はライン河を境としたガリア戦役。紀元前58年~51年、物語の舞台はガリアへと移ります。八年間でのガリア戦役四年目ではさらに踏み込んだことをしており、橋をかけてローマ軍初のゲルマンの地への侵攻(デモンストレーション)、さらにローマ人初のドーヴァー海峡を越えてのブリタニア進攻など次々と手をうってきます。本書ではガリア戦役五年目までが描かれています。

        想定外のことが起こっても、冷静に臨機応変な対応をしているのが素晴らしい。私なら不安で何も考えられなくなりそうなことも、さらりとこなしていました。数だけみれば劣勢でも戦の勝ち方を知っていて、結果を出しているので、部下や市民からは支持を集めますよね。それから、「農地法」成立までの演説がとてもおもしろかったです。弁舌に優れた人の話しぶりは、聴衆も読者も魅了させてくれますね。

        しかし、行き過ぎる行動は元老院にとって我慢のできない存在となり、元老院派による反撃で、ポンペイウスとカエサルの間が揺らぎだします。利害関係が一致しているときには有効な手段ですが、そうでなくなった時に彼らはどのような行動に出るのか。先が気になり、このシリーズばかり手に取ってしまいます。
        >> 続きを読む

        2021/01/13 by あすか

      • コメント 6件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      ユリウス・カエサル

      塩野七生

      新潮社
      カテゴリー:古代ローマ
      4.7
      いいね!
      • ガリア戦役六年目の年。
        クラッススは本格的なパルティア遠征に乗り出します。軍勢の訓練が十分ではない戦力で挑んだ闘いは、パルティアの貴公子スレナスの、らくだと軽騎兵を組み合わせた戦術の前に大敗。七個軍団もの兵士を失います。

        不穏な動きのあった「三頭政治」の一角は、ポンペイウスではなくクラッススの死で崩れました。
        私個人の思い入れとしては、カエサルの元で才を発揮していた青年クラッススの死が悲しい。勝利者のスレナスも、名声が高まることに不安を覚えた王に殺されたというのも、戦争の厳しさを感じます。

        ガリア戦役七年目では、オーヴェルニュの才ある若者ヴェルチンジェトリックスが阻みます。ガリア民族には稀な、強力な指導力を発揮し、カエサルを悩ませます。その強い抵抗に苦しみながらも、カエサルは悲願のガリア征服を成し遂げます。
        ガリア戦役は終えたものの、息つく間もなく次の闘いが幕を開けます。それは法律と言論を武器にしての闘いでした。

        次から次へと!このスピード感と共に、睡眠を削りながら多くの読者が夢中になったことでしょう。そして締めくくりに興奮したのではないでしょうか。ルビコン川を渡ることになった経緯、しばらく無言で川岸に立ち尽くしている光景。ルビコンを渡るという、後に引き返すことなどできない決意。「賽は、投げられた」有名な言葉と共に迎えたラストに、武者震いする思いです。
        >> 続きを読む

        2021/01/19 by あすか

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      優雅な生活が最高の復讐である

      青山南 , TomkinsCalvin

      新潮社
      カテゴリー:英米文学
      3.7
      いいね!
      • この本をどこで見かけて読もうと思ったのか、ちょっと思い出せないのです。多分何かの本で紹介されていたか、雑誌か新聞で見たかしたのだと思うんですが。タイトルが素敵すぎて惹かれたはずです。Living well is the best revenge.優雅な生活が最高の復讐である。スペインの古いことわざだそうです。

        小説かと思って読み始めたら、ノンフィクションでした。マーフィ夫妻という実在の人物についてです。フィッツジェラルドが『夜はやさし』のモデルにしたという夫妻らしいのですが、『夜はやさし』は未読です。課題図書が増えました。

        ちょくちょく出てくる著名人のエピソードも面白いのですが、やっぱりフィッツジェラルド夫妻の話が一番生き生きしています。フィッツジェラルド夫妻の幼さが、なんだかもう必死で生き延びようとしている感じがたまらないです。私はフィッツジェラルドはそんなに読んでなくて、それよりもヘミングウェイ派なのですが、フィッツジェラルド自身の人生をこなすのが下手な感じがたまらなく放っておけない感じがします。太宰治の放っておけなさに似ているような。どちらもデカダンですね。

        ちなみに 'Living well is the best revenge' について。
        人生はままならず、悲しいことやつらいこともどうしようもなく避けようもなく襲ってくるけれど、いかなる不条理にも屈さず、優雅に微笑み生き抜くことが人生に勝つ秘訣である、と理解しました。
        いい言葉だ。座右の銘に加えよう。
        >> 続きを読む

        2016/07/24 by ワルツ

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      われはロボット 決定版

      小尾芙佐 , グレッグ・イーガン

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 11月の課題図書。
        見覚えのあるタイトルと思ったら、ウィル・スミス主演の映画「アイ・ロボット」の原作だったのですね。ロボットのサニーが可愛かった記憶があります。

        スーザン・キャルヴィン博士が語る、ロボットと人間の物語。9つの短編集です。ほとんどの短編で彼女かドノヴァン&パウエルが登場し、主役を務めています。
        とにかくロボットが魅力的です!お気に入りは、人間に造られたことを頑なに認めないQT(「われ思う、ゆえに…」)です。かみ合わないドノヴァンたち人間との会話が面白くて。人間の心が読め、その人達にとって都合の良い回答をするRB(「うそつき」)もお気に入りです。8歳のグローリアとロビィの友情物語は涙、涙でした。
        前半はロボット、後半はストーリーが良さが光っていました。スティーヴン・バイアリイ氏の正体にドキドキしました。

        「ロボット工学の三原則」がキーとなりストーリーが展開されていきます。初出は1940年なのに、全く色褪せていないところがすごい。それどころか、スーザン・キャルヴィン博士が同世代だったのが心躍りました。この作品の世界程、発達を遂げてはいませんけどね。
        現代と比較しながら読むのも楽しい作業でした。
        >> 続きを読む

        2020/11/29 by あすか

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      真夜中の神話

      真保裕一

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
      いいね!
      • 薬学の研究者である栂原晃子は、研究のためインドネシアへと向かう最中、飛行機事故に遭遇する。

        奇跡的に助かった晃子が目を覚ますと、そこは現地の小さな村の中であった。
        事故によって、大きな傷を負っていた晃子であったが、村の少女の歌声によって、みるみるうちに傷が治っていくのであった。

        そして、傷が治り、起き上がれるようになった晃子は、村から出て行く事になるのだが、村人からこの村の事を決して話してはならないと念を押される。
        しかし、奇跡を呼ぶ少女を何者かが付け狙うこととなり-------。

        最初は、奇跡の歌声を持つ少女を、研究者達が付け狙うだけの話かと思ったのだが、それだけでは収まらず、飛行機を爆破したテロリストグループや、奇跡の村に関わったもの達を、殺害し続ける殺人鬼など、様々な要素が備わった作品となっている。

        確かに、色々な要素が加わった事によって、物語は退屈することなく、よいテンポで進められてはいく。
        ただ、多くの要素が加わったせいで、肝心のテーマがぼやけてしまったように思える。

        この作品で肝心なところは、奇跡の少女の存在を、どのように隠し通すことができるのかという事であったと思われるのだが、そこがきちんと結論付けられずに、話が終わってしまったような気がする。

        というか、主人公の命を助けられた女性が、余計に関わろうとすればするほど、村の存在が明らかになってしまっていったようにさえ思えるのだ。

        ということで、物語としては面白いのだが、扱ったテーマが難しかったせいか、やや疑問に思えるところが残ってしまったのが残念なところだ。

        ただし、小難しいことを考えなければ、エンターテインメント小説としては、よくできている作品だと思う。

        >> 続きを読む

        2021/06/02 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています

出版年月 - 2004年8月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本