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2006年4月発行の書籍

人気の作品

      雪国

      川端康成

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね! Tukiwami
      • 数十年ぶりに読み返してみた。「いま長いトンネル抜けたよ。まっ白です。早く駒ちゃんに会いたいな」。もしスマホがある時代だったら、島村と駒子はLINEでやりとりをしていたかもしれない、なんて思いながら読んだ。

        東京在住、妻子ある金持ちおっさん(島村)が、北国で出会った若い芸者(駒子)が暮らす村を年一ペースで訪れ、逢瀬を繰り返す。

        ストーリーだけ追うと、若い娘とおっさんの切なく淡い不倫劇だが、情景や心象を映し出すおっさんの視点が高感度カメラでとらえた映像のように素晴らしく、雪の音まで聞こえてきそうな文章が映画以上に幻影的で叙情に満ちた映像美。

        この年齢になって読んだからか、全編に「縮まらない距離感」の美意識を感じた。男と女の距離感、都会と地方の距離感も今とまったく異なる時代。

        恋も旅も時間の流れが遅かったからこそ、雪国につながるトンネルはとても長く、その先にある風土、文化、歴史、愛人までも豊かな旅情を帯びる異文化世界としておっさんの目鮮明に写ったのではないだろうか。

        もしおっさんがスマホをいじりながら新幹線に乗って、駒子のもとへ通っていたなら、葉子の存在や鏡台に映り込むぼた雪など雪国の美しい移ろいにもにも気づかなかったかもしれないし、不朽の名作は生まれなかったかもしれない。

        本を閉じたあともクライマックスシーンの天の川の残像が不思議な余韻を残す。

        人と街の距離感が縮まったはずなのに、見えなくなってしまった日本の美質を映し出す鏡の残像のように美しい小説。

        流石、ワールドワイド文豪だぜ!
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        2019/01/19 by まきたろう

      • コメント 3件
    • 他11人がレビュー登録、 33人が本棚登録しています
      太陽の塔

      森見登美彦

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! shoko44n
      • 遠い昔の青春を思い起こさせてくれた。

        失恋して涙したことも失恋させて傷つけたことも色々あった。
        その時にフラッシュバックさせられたのは森見さんの瑞々しい文章に引き込まれたからだと思う。

        太陽の塔は憧れや自分の理想の象徴だと思ったけど若いときは空回りばかりする。でもその無駄なような悩んだ日々があったからこそ今の自分がいる。

        それを思い出させてくれたこの本に感謝したい。

        最初はただ面白いだけの本だと思ったけど・・・・(笑)
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        2019/04/16 by miko

    • 他11人がレビュー登録、 56人が本棚登録しています
      鏡の法則 人生のどんな問題も解決する魔法のルール

      野口嘉則

      総合法令出版
      カテゴリー:人生訓、教訓
      3.7
      いいね!
      •  人生において何か非常に困った問題を抱えている方には
        その解決の一助になるかもしれない本です。
         
         他人の考え方や行動を変えることはできません。
        自分に変えることができるのは自分の考え方や行動だけです。
         
         「だからなんだ」「そんなの分かっている」
        とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、
        本書が端的に教えてくれることは
        現実に起こっていることはすべて自分の言動の結果である
        ということです。
         
         ですから「非常に困っている問題」もおおもとを正すと、
        自分ではまったく関係がないと考えていた
        なにかと深くつながっていることが往々にしてあるのです。
          
         本書は特に、何かとても許せないことやものがある方、
        誰かに対して根強い怒りをもっている方にオススメな本です。
        思いあたる方は是非 読んでみてください。
        宗教色はありませんので、その手の本が嫌いな方でも大丈夫です。 
        >> 続きを読む

        2017/10/29 by kengo

    • 他6人がレビュー登録、 16人が本棚登録しています
      夏期限定トロピカルパフェ事件

      米澤穂信

      東京創元社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 1回目の感想。2017.11.22
        小鳩君と小佐内さんが2年生になった夏休み、小佐内さんから住んでいる市内にあるスイーツのお店の制覇を夏休みにやろうと持ち掛けられる。しかし、ある事件をきっかけにして、その行動が小佐内さんがある目的を達成するために仕組まれたことが明らかになる。単なるキャッキャウフフ的な一夏の2人の高校生による健全な交際話を想像していたので、この構成には読んでいて「参った」としか言いようが無い。互恵関係を解消した二人の今後はどうなるのか?。「秋季限定~」も手元にあるのですぐにではないが今後読んでいきたいと思う。

        2回目の感想。2018.3.22
        2018/3 13冊目(通算44冊目)再読2回目。「秋限定~」を読むための話のおさらい目的。夏休み中に近所にあるスイーツを食べる目的の裏の意味が小佐内さんらしいと言えばらしいかと思う。結局どんな関わりがあるのかは明らかにされなかったが、「小佐内さん、怖い。」と思った。互恵関係を解消した二人はどうなるのか。「秋季限定~」を読みたいと思う。

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        2017/11/22 by おにけん

    • 他5人がレビュー登録、 27人が本棚登録しています
      キャッチャー・イン・ザ・ライ

      村上春樹 , J・D・サリンジャー

      白水社
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! Tukiwami

      • 野崎孝訳の「ライ麦畑でつかまえて」を最初に読んでいて、その後、村上春樹の新訳での「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を読み終えました。

        村上春樹の新訳版が出たことで、ますます読者の裾野が広がったと言われていますね。

        私は「ライ麦畑でつかまえて」というタイトルは、洒落の効いた実に名訳だと思うので、タイトルをいじったことだけは、どうも納得できません。傲慢だとすら思います。

        だけど、村上春樹版では原書で頻出する「you」をちゃんと「君」と訳したり、野崎孝版では「おれ」と「僕」が両方使われていたのを「僕」で統一したり、基本的には今の時代にうまく合わせているなとは思います。

        ただ、個人的には村上春樹より舞城王太郎に訳して欲しかったなと思いますね。
        舞城王太郎は、明らかにサリンジャー好きだし、村上春樹より下品な感じが出せると思うんですよね。

        村上版は、ちょっとお上品すぎるというか、行儀良すぎだと思います。
        もともと、原作者のジェローム・デイヴィッド・サリンジャーと言う人はいいとこの坊ちゃんで、名門高校を成績不良で退学していて、ニューヨーク大学も一年で中退。

        戦争には行ったけど、神経症と鬱で役に立たなくて、諜報部で車の運転とかだけしてたというボンボンですからね。
        きっと、無意味な品の良さが、原文には滲んでいるのかもしれません。

        この村上版では、ホールデン少年を少し突き放した感じで書いているのが特徴かなと思います。
        あまりホールデンに没入しない訳し方になっていると思う。

        その分、この子の思い込みや勘違い、妄想めいた感情まで浮き彫りになっていて、この子が自分で言ってるよりも、ずっとインチキっぽいキャラクターだとよくわかる。
        私は、この俯瞰の視線が心地良かったし、納得できましたね。

        有名なアントリーニ先生のくだりも、野崎版では先生のホモ疑惑を濃厚に示唆しているけれど、村上版では「そうともとれる-----」くらいにしていますね。

        先生のホールデンに対する思いは、性的なものではなくて、単に愛おしいと思っただけなのかもしれません。
        その可能性だって十分あるのに、ホールデンは斜に構えてしまう。

        このあたりはホールデンとの距離の取り方もいいし、作品の面白さをビビッドに読む者に伝えているなと思います。

        私はフィービーという妹が鼻について、このこまっしゃくれた子供のどこがいいのか、全然わからない。
        映画観てても、先がわかるとネタばらしするんですね。
        こんな子が隣に座っていたら、殴ってしまいそうです。とにかく、躾が悪すぎです。

        ホールデンも、のべつまくなしに人の悪口を言っている。自分を棚に上げて、もう延々と人の批判ばかりしている。
        だけど、大人になったら嫌というほど、自分の棚卸しをせざるを得なくなるわけだから、子供のうちは許してやりたいという気持ちになってきます。

        彼はまだ17歳なのだから、私は格別嫌いではありません。なぜなら、悪口のセンスがいいんですね。
        悪口のセンスのいい人は頭がいいわけで、これだけの長篇で、他人を滅茶苦茶、斬り続けていくのも、ある意味、痛快に感じます。

        確かに、このホールデンは、知性があって感受性が鋭く、しかもまだ十分に自分とつき合えるほどには成長していない。
        そういう若い人間の感じが良く出ていて、その心象と行動を驚くほど深く描き上げていると思う。

        凄い小心者で傷つくのが怖いという人間は、まず他者の否定から始まると思うんですね。
        ホールデンが、死者や小さな子供、それに博物館の剥製や人形が好きなのは、それなんですね。

        素直な愛情を傾けても決して拒絶されないから。
        無垢だったり、時間が止まったりしたものは、自分を裏切らないから。
        若い時分には、誰にでもそういう時期というものがあると思うんですね。

        そして、そのことは突き詰めると、死者に憧れているのだと思う。
        彼が真っ赤なハンチングをやたらに被ったり、脱いだりする。
        これは、大好きだった赤毛の弟に彼がなりたがっているということなんですね。

        その弟が死んだ夜に、ガラスをぶち破ったからホールデンは右手が不自由なのだが、これも弟と同じ左利きになりたいと思っている証拠なのだと思う。
        だから、小説の構造的には良くできていると思うし、伏線もきちんと張っていると思いますね。

        読み終えてみて思うのは、イノセントが欲しいのだけど、イノセントなんてあるのかよっていうひねくれ方、凄くサリンジャーらしいそれが、私はあまり共鳴できませんでしたね。

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        2019/05/05 by dreamer

    • 他5人がレビュー登録、 29人が本棚登録しています
      ブレイブ・ストーリー

      宮部みゆき

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね! masa920 niwashi
      • アニメ未視聴。前々から気にはなっていた作品。実際読んでみたが、宮部さんらしいといえばらしい作品。(本題に入るまでの導入部分の描写にも文章を割いて記述している点で)ただ、今回の作品ではこれは必要なのかなと読んでいて疑問を感じた。冒険をする動機が離婚した両親を元に戻すという理由でも、そこまでに至る過程の描写は果たして必要なのかなと読んでいて思った。冒険に入ってからは、ファンタジーらしくなってきたなと思う。一応「ファンタジー」小説なので、これからのワタルがどうなるか読んでいきたいと思う。
        >> 続きを読む

        2017/12/07 by おにけん

    • 他4人がレビュー登録、 45人が本棚登録しています
      Zoo
      Zoo

      乙一

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      • この赤の中には残酷さもある、グロさもある、弱さもある。けれど人のやさしさと、どうしようもない残酷な赤の中でも希望を諦めない人のたしかな強さも詰まった、そんな赤。

        ひっさびさにおもうところあってSOふぁーが読みたくなり、ついに買いました。初めて読んだ時は中学生で、なんとなく血生臭かったという印象があったためあまり読み返していませんでした。なのでクリスマスイブに読むものとしてはどうなんだ(苦笑)とは思いましたが、結果は前述のとおり、読んでよかった。読みたかったSofarは、両親の喧嘩から出た嘘によって少年は母のいない世界の父と生きる僕、と父のいない世界に生きる僕に分離してしまう。最終的にどちらかを選ぶことによって彼は相手が見えなくなってしまう。そんな話。個人的な事情で、仲良かった人と疎遠になり、このままお互い会わなかったらそのうちすれ違っても気づかない、お互いがほんとに見えない存在になるのかなと思った時にこの話を思い出して手に取りました。読んでよかったです。二つの世界を繋ぎ留めたかった。少年のやさしさに触れます。初見と印象が異なりすごく感動したのはSEVENSROOM、初見は怖かったのですが、今回は怖さよりどんな残酷な世界でも希望をすてない強さとやさしさの話に感じました。それは私の大好きなカザリとヨーコとも通じるもの。最後まで何かを信じること、誰かを想う事、そしてどうしようもない現実にどんな手を使ってでも歯向かって生き延びて幸せを探す事、どちらもそんなことを感じます。表題作のOO は人の弱さを正面から描いた話なんだと感じました。時が経つと受ける印象が変わります。最後に陽だまりの詩。よかったなー。つらいけど、少し未来のSF 世界の優しく悲しい終わりの話。人とは心とはなんだろう、と誰かにそばにいてほしいという根本的な思いについて改めて考えます。少し悲しいクリスマスイブに思いがけずそっと寄り添ってくれた作品でした。
        >> 続きを読む

        2018/12/31 by kaoru-yuzu

    • 他4人がレビュー登録、 36人が本棚登録しています
      ブレイブ・ストーリー

      宮部みゆき

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね! niwashi
      • 2018/1 14冊目(通算14冊目)。冒険の旅の完結編。ワタルの願い事は「やっぱりね」という感じ。これだけ仲間ができて、自分の個人的な理由を押し通すことはできないなと考えていたからそれは予想通りの結果で良かったと思う。中・下巻が冒険ものとしてぐいぐい読ませる文章だったのでやっぱり上巻の第一部の現実パートは必要なのかなと思ったり。この作者の方の作品は「ソロモンの偽証」といい、本題に入る前の前フリが長いような気がします。それも良さと言えばそれまでですけど。機会があればアニメ版も鑑賞したいと思います。

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        2018/01/24 by おにけん

    • 他3人がレビュー登録、 38人が本棚登録しています
      月の扉 長編推理小説

      石持浅海

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      2.8
      いいね! Tukiwami
      • 那覇空港で起きたハイジャック。
        それは離陸する前であり、3人のハイジャック犯の要求は師匠の釈放。
        だが機内のトイレで死体が発見される。

        座間味くんシリーズの第1弾。
        当初関係のなかった単なる乗客のはずだったが、いつの間にか事件を解決する探偵のような役割に。

        機内の事件なので当然犯人も機内にいる。
        そこでどのようなトリックを施したのかが頭を使わせる。
        犯人に関しては関係者が少ないせいか予測はすぐにつく。

        ただしハイジャック犯たちの目的には急に現実離れした印象しか感じないけど。
        >> 続きを読む

        2019/01/13 by オーウェン

    • 他3人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      陽気なギャングの日常と襲撃 長編サスペンス

      伊坂幸太郎

      祥伝社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      • 再読。前半は4人それぞれの短編。リンクするのが醍醐味でもあるけど、なんて狭い世の中だと思わなくもない。今回は久遠の活躍がよかった。成瀬はできすぎ。 >> 続きを読む

        2016/10/30 by tomolib

    • 他3人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      影との戦い

      Le GuinUrsula K , 清水真砂子

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 荒涼感がたまらない。
        師匠の野山を探索する日々とか。
        海をづっと進むのに酔いそうになるけど。。 >> 続きを読む

        2017/03/16 by Matching

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      わたしを離さないで

      土屋政雄 , カズオ・イシグロ

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.8
      いいね!

      • カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」の語り手は、優秀な介護人キャシー・H。

        彼女は提供者と呼ばれる人々の世話をしています。
        キャシーが育ったのは、ヘールシャムという全寮制の施設。
        介護人として働きながら、キャシーはヘールシャムのことを思い出します。

        図画工作といった創造性の高い授業に力を入れたカリキュラム。
        毎週の健康診断。保護官と呼ばれる教師たちが、時に見せる奇妙な言動。
        生徒たちの優秀な作品を展示館に集めている、マダムと呼ばれる女性。

        恩田陸の学園ものの雰囲気に似たミステリアスな寄宿生活を送る中、キャシーは知ったかぶりのルースや、癇癪持ちのトミーと友情を深めていくのだが-------。

        ヘールシャムは、どんな目的で運営されているのか?
        提供者と介護人の関係は?

        そうした、早々に我々読者に明かされてしまう幾つかの謎なんか、実はどうでもいいのです。
        大切なのは、例えばこんなエピソードです。

        子供時代、一本のカセットテープに収録された「わたしを離さないで」という曲が気に入って、繰り返し聴いていたキャシー。

        ある日、何者かによって盗まれてしまったそのカセットテープと、キャシーは後年、トミーと共に再会することになるのです。
        この物語の感情的なキーポイントとなる、特別な場所で。

        この曲の歌詞は、物語の終盤でトミーのこんな言葉と呼応し合うんですね。
        「おれはな、よく川の中の二人を考える。どこかにある川で、すごく流れが速いんだ。で、その水の中に二人がいる。互いに相手にしがみついてる。必死でしがみついてるんだけど、結局、流れが強すぎて、かなわん。最後は手を離して、別々に流される。おれたちって、それと同じだろ?」

        この作品は、為す術もなく人生を奪われる"人間の存在理由"を描いて、厳しい物語だ。

        流れの速い川の中で、互いに「わたしを離さないで」としがみつくような愛を育んでも、否応なく引き裂かれるしかない運命を描いて、切ない恋愛小説だ。

        そして、子供時代をノスタルジックに描いて、その夢心地の筆致ゆえに残酷なビルドゥングスロマンになっているのだと思う

        「なぜ、彼らは理不尽な運命に逆らわないのか」という疑問を抱く人もいるかもしれません。
        けれど、この小説の舞台は、現実とは異なる歴史を持つ、もうひとつのあり得たかもしれない世界なんですね。

        今此処にある当たり前が、当たり前として通用しない世界に、今此処の常識を当てはめるのはフェアな態度ではないと思う。

        ラストシーンがもたらす深い悲しみと苦い読後感-----、いつまでも余韻を引きずりながら、心に残ります。

        >> 続きを読む

        2019/02/10 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      びりっかすの神さま

      岡田淳

      偕成社
      カテゴリー:小説、物語
      4.7
      いいね!
      • この本が児童書の推薦図書として紹介されていて、読んでみました。

        1番になれたら確かにうれしいと思ってきたけれど、そもそも、それってなんの意味があるのか、と、考えてしまいました。

        主人公の始(はじめ)は、父親が仕事を必死に頑張り抜いた末に倒れて亡くし、母親に「あなたには父親のように頑張っては欲しくない」と言われ、転校先の慣れない環境でやる気をなくします。
        そんな時、教室でびりっかすという、小さな羽の生えたおじさんに会うのです。どうやらびりっかすは、最低点を取った人に見え、話ができるようになるということが分かった始は、またびりっかすさんに会いたいがために最低点を取ろうとします。

        どんな展開になっていくのか、ビリを肯定していいのか?果たしてビリに明るい未来はあるのか?と不思議に思いながらも、ぐいぐいと物語に引き込まれていきました。
        1番とか、ビリとか、競争(確かに時には競争も必要かも知れないけれど)に意味はあるのか、本当に大切なことは、一人一人が持っている力を出し、本気で出し切ることなのではないかと感じ取れました。



        >> 続きを読む

        2019/03/29 by taiaka45

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      ブレイブ・ストーリー

      宮部みゆき

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね! niwashi
      • 2018/1 2冊目(通算2冊目)。現実世界から幻界へと話の舞台は移り、いよいよ冒険譚らしくなってきた中巻。ワタルが酷い目に遭ったり、宝玉を見つけるために活躍したりと話はまるでRPGをプレイしているかのよう。ゲームが好きな人は面白いかも。幻界はファンタジーな世界観ながらどこか現実的な思想を元に舞台が作られているような感じがする。ワタル自身の希望を叶えるために幻界の人々を犠牲にしなければいけない展開に最後はどうなるんだろうとハラハラしながら読んでいる。下巻も読んでいきたいと思う。

        >> 続きを読む

        2018/01/05 by おにけん

    • 他1人がレビュー登録、 36人が本棚登録しています
      Dive!!

      森絵都

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 少年たちの飛び込みに対する思いや葛藤が爽快に書かれていて、読むのが楽しかった。

        んでいて私も少年時代に戻りたくなってしまった。 >> 続きを読む

        2016/02/11 by kanetaku

    • 他1人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      Zoo
      Zoo

      乙一

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 乙一さんの作品の中では珍しく、少し笑えるような作品が収録されていました。

        得に面白かった話は飛行機の話で、電車の中でニヤニヤしながら読んでいました。
        登場人物が魅力的で私はセールスマンが好きです笑
        ハッピーエンドというわけでもありませんが乙一さんの話では珍しく心が落ち着く(この表現であっているのかはわかりませんが)ような話でした

        クローゼットの話も展開が面白く、伏線も回収されていて良かったです。
        >> 続きを読む

        2015/08/18 by iatt

      • コメント 3件
    • 他1人がレビュー登録、 23人が本棚登録しています
      ソラニン

      浅野いにお

      小学館
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • いい漫画でした。絵で言葉で表されるユーモアに「ふふっ」と笑ったり、種田さんのお父さんの芽衣子さんを想う、やさしさに涙したり。。みんな、しあわせになぁれ。今回はレンタルで借りたけれど、買おうかな。って思っています。 >> 続きを読む

        2017/04/28 by pippi

    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      ルームメイト

      今邑彩

      中央公論新社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 息子と本屋に行ったら、ちょっと財布を出しているすきに、本作品をがじがじかぶりついていました…-.-;
        そんな経緯で購入した本作。
        事前情報0の状態で読みましたが、面白かったです!

        わかり易い展開と軽快なテンポにぐいぐい引き込まれて
        一気に読み終えました。

        私は気負わず読めたのでとても面白かったですが、
        ミステリとしては薄味かも。
        人によっては物足りなさを感じるかもしれません。
        が、私はまんまと引っ掛かりました。笑
        自分の推理が間違っていると気がついた時のドキドキ感ったら!
        今思えばわかりやすくキーワードが散らばっていたのになぁ。。

        モノローグ4に関しては、前置きの段階で想像をふくらましてしまったせいか、それほどの衝撃はありませんでした。


        読み終えた今、タイトルと表紙が意味深いです。
        >> 続きを読む

        2014/01/16 by ∵どた∵

      • コメント 5件
    • 他1人がレビュー登録、 21人が本棚登録しています
      無痛

      久坂部 羊

      3.5
      いいね!
      • 久坂部羊さん作品を連続して読んでます。どれも濃くてボリュームありますが、それを読ませる上手さがあります。

        本作品の焦点の一つは刑法第39条。心神喪失者の行為は罰しない。何となくしか知らなかったこの法律。関わる人にとっては最大の防御となったり、壁となったり、悪用の対象となったりする法律。久坂部さんならではの少しエグいくらいの描写でこの法にまつわる問題が浮き彫りにされています。

        また、久坂部さんの作品で共通して主張されているのは、医師、医療は万能ではないということ。お医者さんに縋る患者の心をリアルに表現してます。なんというか、身につまされる思いになることもしばしばです。

        面白かったのですが、軸になっている殺人事件に関する展開が今ひとつピンとこない感がありました。真相が解明されても納得しきれない、というか。その点だけ少し残念です。
        >> 続きを読む

        2015/04/18 by pechaca

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      秀吉の枷

      加藤広

      日本経済新聞出版社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
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      • 信長の棺に続く三部作の第二作。
        極めて面白かった。
        定説にここまで挑戦してくれる作品もなかなかないだろう。躍動感あり、説得力あり、是非とも司馬史観並に発展してほしいものだ。

        確かに問われてみると不思議な事実は多い。

        なぜ桶狭間で奇襲が成功したのか。そもそもなぜ今川義元は京都への道程から少しそれる桶狭間に寄ったのか。
        光秀が本能寺の前日に俳句の会で詠んだ句に謀反が仄めかされていたというが緻密な光秀がそんなことをするはずがあるか。
        疑り深い信長が一向衆の浪人うずめく京都で手薄な防備で構えてたなんて本当か。
        秀吉の中国大返しは毛利に本能寺をだんまりにしたから可能だったというが本当にそんな時の運だったのか。

        などなど。
        取分け興味深かったのは桶狭間と本能寺。いずれも、今川と信長の慢心を理由に挙げがちだが、両者とも極めて近かったとはいえ全国制覇は未完の途上。両者とも疑り深い人物として語られることを考えると慢心説は怪しい。
        むしろ、彼ら自身が周りや相手を欺いた、との確信があったからこそ、人からさらに欺かれるなどと想定できず奇襲を食ってしまったのではないか、とする著者の説明は極めて人間的で合理的。
        著者の説が「事実」かどうかは置いておいて、奇跡や偶然といったベールで包んだ定説にはない合理性は非常に気持ちの良い納得感を読み手に与えてくれる。
        次作の明知左馬介の恋も楽しみ。


        読みながら感じたことは、信長の殺戮は気違いに近い。宗教分離の第一人者などと良く語られることもあるが、冷静に考えて、一万人単位で殺戮する人間は人格的に崩壊している。
        虐殺だけで5万人近く、戦争での死者数も含めると恐らく10万人近く殺している。
        信長の後の秀吉がスピーディに全国をまとめたこともあるが、恐らくは秀吉がまとめられなくとも、比較的平和裏に全国統一はできたのではなかろうか。恐らく全国の武将が、信長の治世を繰り返してはいけないと感じたのではないかと思う。

        よく光秀はその後のプランも無く中途半端に謀反したから三日天下に終わった、と言われるが、恐らく光秀が謀反しなくてもすぐに誰かが謀反しただろう。晩年の信長は多くから裏切られたことから分かるように、信長の人間的逸脱は部下含め多くの武将から生理的な拒絶を受けていたはずだ。
        (ちなみに著者の作品では秀吉が信長を殺めたという説をとる)


        特に光秀は、当初出世頭が後年は秀吉に追い抜かれ、信長からは散々に苛められ、しかも本能寺に踵を返す出陣は、ライバル秀吉の中国制覇を信長が眺めに行くその露払い的なものである。
        自尊心ははち切れんばかりのところに、最早悪魔としか言えない信長を撃ち殺すことは正義を標榜できる(崇拝する天皇からの指令書もあったとのこと)。
        自分が光秀でも踵を返したのではないだろうかと感じる。

        ちなみにこれは信長の棺の中で詳しいが、光秀は決して世でイメージされているように、突如思い立ったように本能寺に踵を返しているわけではない。
        相当綿密な謀反を計画しており、当日の行動も極めて意図的な道程を通っていると。

        そういわれると確かに、秀才と言われた光秀が直感で動くわけないし、天才と言われた信長が、「あの光秀が謀反したなら逃げ道はないだろう」とあっさり諦めている(山岡荘八作)わけないよなあ。世界地図も知らずに地球が球体であるべきと予想した超天才である、近臣の謀反など想定の想定内だったはずで、むしろ謀反と聞いてほくそ笑んだのではなかろうか。

        いやしかし面白かった。
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        2017/08/18 by フッフール

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出版年月 - 2006年4月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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