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2006年8月発行の書籍

人気の作品

      夜のピクニック

      恩田陸

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! niwashi siois Sachupan kumpe
      • ただ歩くだけ。ただ歩くだけなのに、なぜこんなにも魅力的なんだろう。学旅行よりも、断然こっちのがいい!と思ったのは私だけじゃないはず。意味の分からない謎行事だな…と思って読み進めていたら、高校の集大成だといっても過言じゃない濃い1日(2日?)だった。普段話せないことも、聞けないことも、極限の疲労状態だったら言えてしまう。最後のイベントに思い出を残そうとする人、そこれをきっかけとして歩みだそうとしている人、それぞれいろんな思いをもって歩き切る姿は、青春という言葉がとてもしっくりくると感じた。
        最後に融が、大人になろうとしていた大人が一番子どもだった気づくシーンがとても心に残った。融は、はじめ周りと距離を置いて客観的に様子をうかがっているのが伝わってきたけど、最後は自分を受け入れて、穏やかになったのが伝わってきてすごく心があったかくなった。
        歩行祭、高校生の時にやってほしかったな~
        >> 続きを読む

        2020/03/21 by おかりん

    • 他36人がレビュー登録、 134人が本棚登録しています
      家守綺譚

      梨木香歩

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.8
      いいね! niwashi
      • 「西の魔女が死んだ」を確か、中学生か高校生の頃読んで、とても好きになった梨木香歩さん。ずっと後になって、読んだ「春になったら苺を摘みに」でますます好きになり、「ぐるりのこと」(その頃はまだ読書記録をつけていなかったので記憶が曖昧だけど、たぶんこの作品だったと思う)を読んで、その思慮深さに感服した記憶がある。

        何のきっかけか忘れたが、今回この作品を読む気になり、読み始めたらとても面白かった!時代は明治と推測され、文体がレトロだが、読みやすい。また、舞台が琵琶湖に近い京都府(滋賀かな?)と思われ、森見登美彦さんの作品にも似たものを感じた。
        ひとつひとつの章は短く、少し物足りなさを感じつつも、この短さが、この作品をすっと読める一因のような気がした。死んだ友人が現れ、人に化けた狸、河童、小鬼などが出てくるのに、主人公は言うまでもなく、隣のおばさんや後輩までもみんなすっとそれを受け入れる。主人公が「小鬼などは早晩絶えてしまうだろう」というようなことを考える。すんなり「あぁ、そうか、小鬼は絶えてしまったから私には見えないんだな」と思ってしまうほど、軽やかな綺譚ばかり。
        ネタバレだけど、最後の章で、「湖の底」に行った際、こちらの世界ではない世界に誘われ、断るが、撥ねつけたような断り方が気になって戻り、丁寧に説明するところが、作者の思慮深さを表していると思い、思わず唸ってしまった。解説にもあったが、「精神を養う」という表現に、何かこの不純物だらけの混沌とした世界を生きていく意味を教えられた気がした。

        「村田エフェンディ滞土録」はこの作品とつながりがあるようなので、すぐに読まないと!
        >> 続きを読む

        2020/01/10 by URIKO

    • 他6人がレビュー登録、 24人が本棚登録しています
      女性の品格 装いから生き方まで

      坂東真理子

      PHP研究所
      カテゴリー:人生訓、教訓
      3.1
      いいね! 1212ryoko
      • 女性らしさ、奥ゆかしさ、慎ましさ等を
        持ち合わせる素晴らしさと
        そのためにどうすべきかが具体的に書かれている。

        多少偏りがあるように思うのと、
        ご年配のお上品な方が求められていることは
        こういうことなんだろうなぁ、と
        ちょっと人ごとのように思ってしまう部分もありました。
        万人受けはしないかもしれません。

        ただ毎日の生活にぜひ取り入れたい考え方もたくさんあります。

        ひとつひとつは素敵なことだと思うので
        その中でも自分が大切にしたいと思うことを
        選んで、大事にしていけばよいかなと解釈。
        年上の女性から学ぶことは多いので
        私は勉強になったな、と思って読み終わりましたが
        人におすすめするほどではありません。
        >> 続きを読む

        2014/01/21 by Rie

      • コメント 5件
    • 他6人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      アフターダーク

      村上春樹

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • ラブホテルのマネージャー、元女子プロレスラーのカオルさんの男気がカッコよし。マリとコオロギの会話部分が良かった。人間は記憶を燃料にして生きている..ってとこ。「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」と前後して読んだんだけどかなり読みやすかったですよコレは >> 続きを読む

        2018/07/06 by motti

    • 他4人がレビュー登録、 39人が本棚登録しています
      レインツリーの国 World of delight

      有川浩

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! Nao
      • 難しいですよね。こういう小説は。

        純情な恋愛、という面で見れば、読んでいて恥ずかしくなるようなメールのやり取りもいいもののように思えます。



        私は大人なので、こういうやり取りを「純情でいいな〜」なんて思ったりしませんでした。
        むしろ「いや、そこはそういう事を書いたりしないよね。」と心の中で毒づきながら読んでしまうことになりました。

        思うに、作者は読者のことを、「難しいことは分からないけど、障害者と純愛を絡めれば感動すんじゃねぇか」のように、知的に低い存在だと設定しているのではないでしょうか。

        難しいですね。
        >> 続きを読む

        2018/06/23 by 中国女

    • 他4人がレビュー登録、 21人が本棚登録しています
      ボトルネック

      米澤穂信

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね! ooitee
      • 想いを寄せていた恋人が崖から転落死。
        リョウはその地で誤って自分も転落。目覚めるとそこは自分が存在しない世界。
        家には自分の代わりにサキがいた。

        パラレルワールドはSFだが、それ以外はすべて真実。
        それというのはリョウ自身であり、いない世界によって逆に幸せになっていることを見ると、自分の存在意義を気づかされる。

        決して後味が良い物語ではない。
        リョウが下す決断は非常に切なく、ある意味残酷な世界でもある。
        幸せだろうけど、自分の居場所はここにはないと。

        タイトルの意味も切なさをより際立たせることになる。
        >> 続きを読む

        2018/04/27 by オーウェン

    • 他3人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      風が強く吹いている

      三浦しをん

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね! kengo Tukiwami
      • 駅伝や運動に限らず、何をするにも考えさせられる一冊。1度しかない人生をどう生き抜くかは自分自身が決めることであり、真の強さとは何か、読者自信の境遇次第で感じかたは違うのかも。 >> 続きを読む

        2017/11/13 by nya

    • 他2人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      カラマーゾフの兄弟

      亀山郁夫 , フョードル・ドストエフスキー

      光文社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 匿名

        ただの物語ではなく、宗教の芯の部分まで考慮されている作品。それぞれの登場人物が自分の考えを深いところまで考えているため、内容理解が追いつかないところもある。ただ自分も深いところまで考えられる人となりたい。
        2巻目のイワンの書いた大審問官は有名
        >> 続きを読む

        2016/06/11 by 匿名

    • 他2人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      空飛ぶタイヤ

      池井戸潤

      実業之日本社
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 因果応報、勧善懲悪。結果は分かっていたけど、過程が実に見事で良く出来てます。モデルとなった企業も腐りきった体質が改善されず、他社の臣下に成り下がってる訳で、正義は我にありですね。続編、消えるガソリンとか期待。 >> 続きを読む

        2017/08/03 by hiro2

      • コメント 1件
    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      算法少女

      遠藤寛子

      筑摩書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 【さわやかさを感じる好著】
         本書のタイトルになっている『算法少女』とは、江戸安永年間に、実際に少女によって書かれた和算の本のタイトルです。
         本書は、父親から和算の手ほどきを受け、めきめきと実力をつけていった主人公あきが、やはり算法家としても知られる久留米藩藩主の目に留まり、その過程で『算法少女』を表すことになるいきさつをベースにした小説です。

         数学に関する記述も多少はありますが、解法等に立ち入ることも無く、別に数学の知識が無くても全く問題がない内容になっています。
         本書は、児童文学として書かれているのでしょうか、難しい漢字にはルビが振られていますし、平仮名の多い、大変平易な文体でやさしく書かれています。

         内容も、少年少女の向学心を基礎としたもので、また、あきが九九も知らない近所の子供達を相手に算法塾を開き、知識を与えていくことなども描かれています。
         また、和算には色々な流派があったそうで、本書でも関孝和開祖の『関流』と、あきの父親が学んだ上方の和算術が対立する様子、しかし、そんな流派にこだわることは学問の真の進展にはならないことなど、教育的な視点からの記述が多くなっています。
         子供達を念頭に置いてかかれているせいか、大変さわやかな読後感を残すようです。

         しかし、後書きを見ると良い本だと思うのに、長いこと増刷打ち切りのまま復刊もされずにいたそうです。
         それでもこの本の読者からは強い支持が寄せられていたということで、例えば学校の数学の課題として、この本の感想文を書くというテーマが出されたり、とある大学の講演で取り上げられたりしたそうです。
         読書感想文の課題が出た際には、なお絶版状態のままであり、学校にある蔵書を交替で読んで感想文を書かなければならなかったのだとか。

         その様な読者の強い支持もあり、現在はちくま学芸文庫から復刊されているようです。
         読んでみて、良い本だと思いましたので、この復刊は歓迎したいですね。
        >> 続きを読む

        2019/07/21 by ef177

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      永遠の0

      百田尚樹

      太田出版
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! kengo
      • 読む前は著者が右翼なので、どうせ戦争や特攻を美化しているんだろうと踏んでた。しかし何度も涙を流してしまった。戦争の愚かさには全く触れていなかったが、特攻に関してはそれを指示した軍上層部を批判していた。零戦部隊の困難極まる決死の戦いや拒否できない雰囲気の中で志願し米軍戦闘機や対空砲火に遮られ艦船にまで到達できずに無残に死んでいった特攻の人たちの無念さや悔しさがよく表現されていた。 >> 続きを読む

        2018/02/07 by konil

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      ジャータカ物語―インドの古いおはなし (岩波少年文庫)
      4.0
      いいね!
      • 道徳を学ぶ教材として採用してもらいたい。

        ウソやけちんぼの戒め、慈しみのある行い、暴力主義に対する平和主義の勝利、よい為政者のあり方、特権階級に対する鋭い批判など、深い智恵に満ちたお話。

        「~死んでしまいました」なんて、悲劇的?な表現もありますが、あまり気にしてないかも知れないですね、仏教だから。因果応報?でも可哀想^^;

        低学年なら、大人(お母さんとか)がわかりやすくやさしくお話してあげるといいでしょう。中学年~なら、読んだ後に「気がついたこと」「わかったこと」「感じたこと」「疑問に思うこと」などを話し合うといいんじゃないかな。大人は、かみくだいて説明してあげるといいと思います。

        というか、大人も読んで学ぶべきことが多いと思います。

        為政者のみなさんも、これで勉強してみてはいかがでしょう?

        >おこる相手をやさしくなだめ 
         よくない相手を正しくおさえ
         よくばる人なら慈善でさとし
         うそつく人ならまことをしめす 
         これがわれらの王さまだ   (「ふたりのよい王さま」より)

        >わたしは王です この群れを
         守るがわたしの役目です
         (中略)

         枝と竹とにひっぱられ
         ぐっとのばしたわたくしの
         からだをふんでらくらくと
         サルたち逃げていきました

         しばられようが殺されようが
         わたしはちっともくやまない
         わたしのけらいのサルたちが
         ぶじでくらしているならば

         もののたとえのこのことば
         あなたのためのよい教え
         じぶんの国の人や馬
         兵士も村もしあわせに
         みなたのしくとねがうのが
         まことの王のつとめです (「命をすてて仲間を助けたサルの話」より)

        普通の散文のお話の中に、こういう詩が出てきます。声に出して読むと、リズムがあってこれもまたいい。
        テーラワーダ仏教協会のHPにも「ジャータカ物語」があるのですが、本に出版されないかな?
        >> 続きを読む

        2018/03/06 by バカボン

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      トモ、ぼくは元気です

      香坂直

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね! Moffy
      • 福祉をテーマにした子どもの作文コンクールには、必ずと言っていいほど、障害をもつきょうだいのいる子の作文が載っています。きょうだいを守りながら周りの人々や社会を射抜くような鋭い目で書き綴った文章は、チクチクとほんわかが交互に感じられます。
        この物語も、障害をもつ兄に対する複雑な思いを抱える主人公が、成長期のイライラという通過儀礼もやってきて、葛藤しながら周囲の人たちとかかわり、成長していく姿がなんとも爽やかです。ただ、周りの人たちが善人と悪人とに割とハッキリ分かれているのが、・・・なんというかわかりやすいです。
        >> 続きを読む

        2018/10/27 by かんぞ~

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      一瞬の風になれ

      佐藤多佳子

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • あさのあつこのランナーに比べて、より部活感はあるのかな。自分も運動系の部活だったので、理解でき懐旧の念も。ただ淡白に進み過ぎじゃない?欲しがってますw >> 続きを読む

        2017/06/13 by hiro2

    • 他1人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      マッチメイク

      不知火京介

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      2.2
      いいね!
      • あらすじ(転記)
        プロレス団体の総帥ダリウス佐々木が対戦直後に急死した。額の傷からは蛇毒が。大観衆の見つめる中、何が起こったのか? 新人レスラー山田聡は同期の本庄と謎を追い始めるが、それが第二の悲劇を生む。プロレスに全てを懸けた者が決して許せなかったこととは? 感涙がとまらない第49回江戸川乱歩賞受賞作

        新人の山田聡は柔道でそれなりの成績は残したものの、突き抜けた所が無い。いつかはスター選手にと練習に雑用にと勤しんでいた。
        事件の起こったダブルメインイベントの試合に臨む総帥「ダリウス佐々木」は聡に、これを最後に引退すると告げる。聡は何故自分にそんなことを告げたのか戸惑った。
        外国人レスラーのガンジーと因縁の対決の最中、ダリウス佐々木は倒れ帰らぬ人となる。
        死因は蛇の毒によるものであった。
        ダリウスの衣装のポケットから小さなカッターが見つかり、その歯から毒が検出され自殺ではないかと取りざたされる。
        プロレスでは流血を演出する為に、隠れて自ら額に傷を付ける事があるのだ。そのカッターに毒が付いていた以上、ダリウスの自殺と判断されるのも止む無しだった。
        所が聡はダリウスがリングに上がる直前にそのカッターに触れて手を傷つけているのだ、あの時には絶対に毒は付いていなかった。あの時に控室に居たレスラーの誰かがすり替えたのか。
        密かに聡は同期の本庄と犯人探しを始めるが、それにより更なる事件が発生し悲嘆に暮れるのだった。


        何でしょうか、この消化不良感は。これで乱歩賞かよなんて思いが湧いてしまうのです。ミステリーの部分が弱いなあと思います。プロレスの世界の物語として読めば結構楽しめるのですが、そこに関しても夢枕獏というパイオニアが居るのでちと弱いなあ・・・。

        そんな中でも、万年前座の丹下というレスラーが、実は道場破り対策の為に鍛え上げられた組織最強のレスラーで、「門番」として絶対に負けられない使命を帯びていたというくだりはかっこよくて惚れました。いかついおっさんなのですが、結婚を控えていて子供が大好き、猫大好きという人物なのに最強。いいなあこういうキャラクターは。
        この丹下の跡継ぎの門番として聡が指名されて鍛えられるのですが、こっちを話のメインに据えた方がいい本になったような気がします。

        あ、僕プロレス物好きですがプロレス自体は全然見た事有りません。本先行の耳年増なのです。
        >> 続きを読む

        2015/06/30 by ありんこ

      • コメント 14件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      憲法九条を世界遺産に

      太田光 , 中沢新一

      集英社
      カテゴリー:憲法
      5.0
      いいね!
      • 当時の日本人の状態、
        アメリカの状態と
        世界の状況に関しての
        詳しい知識はまだないので
        政治的にというか第9条に対しての
        自分なりの見解というものは
        他人に披露するには及ばない。

        2人のお話はいろいろ参考になった。

        現在からみると
        第9条のこの発想と実現はユニークで
        時代の変貌とともにこのタイミングでしか
        決して、なしえなかった憲法なんだなと
        そう理解した。

        国家というものはいざという時は戦ってでも
        国民を守るというのが普通というか、
        それでこそ国家というふうな成り立ちを
        するものなんだと思うが
        そこに非戦を掲げて、国民も賛同して
        さらにそこに誇りを持っている国は
        ユニークというか
        異常というか
        正常というか
        正解なのか。

        答えは恐らく1つにはならない事だと思うが、
        この結果には興味を持っても良いものであろう。
        他国の話ではなく、
        自分の生活をしている
        国であるから。
        >> 続きを読む

        2014/11/23 by KMHT

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      トリアングル

      俵万智

      中央公論新社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • あの歌人、俵万智さんが書いた、小説。

        年上の妻子ある恋人と、最近できた年下の恋人のとの、二つの恋。

        シングルマザーの道を選ばれた私生活にも重なるような、展開に興味深く読み進める。

        でも、秀逸なのは、随所に織りこんだ短歌。

        まさに、この情景で想う深遠な感情が歌に・・・・。

        最初から気になった短歌を、順に、ご紹介。
        (どんな、小説だったかは、ご想像ください)

        夕刊のようにあなたは現れてはじまりという言葉を思う

        文庫本を開いて缶のまま飲むビール一人暮しは旅にも似るか

        友だちに戻れないかもしれないと思えば寂し口づけなども

        言葉ではなくて事実をかさねゆくずるさを君と分かちあう春

        年下の男に「おまえ」と呼ばれいてぬるミルクのような幸せ

        飛行機の窓から見下ろす東京の夜は全部がディズニーランド

        心には責任なんてとれぬゆえ愛せ とりかえしのつかぬほど

        物語はじまっている途中下車前途無効の切符を持って

        明治屋に初めて二人で行きし日の苺ジャムの一瓶終わる

        「たすけて」と言えばあなたは会いにきてくれるだろうかくれぬだろうか

        蛇行する川には蛇行の理由あり急げばいいってもんじゃないよと

        アボガドの固さをそっと確かめるように抱きしめられるキッチン

        つけあわせ野菜のように聞きながら味わっている君の口ぐせ

        かすみ草だけの花束抱えれば一輪のバラとなれる錯覚

        家族にはアルバムがあるということのだからなんなのと言えない重み

        焼肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き

        別れ話を抱えて君に会いにゆくこんな日も我は晴れ女なり

        なめらかな豆腐の白が揺れている出会ったころの二人のように

        ぐつぐつと水菜の横で煮えている「友だち」という言葉のずるさ

        昆布はもう引き上げようよささやかなことにも確かにあるタイミング

        さかのぼってあなたを否定するわけじゃないけど煮えすぎている白菜

        散るという飛翔のかたち花びらはふと微笑んで枝を離れる

        九度目の春を迎える恋なればシチュ―を煮込むような火加減

        セックスがらみのエロイ短歌は、あえて省きましたが、
        恋愛小説の形をとりながら、人として生きるとは、
        問うている作品でございます。
        >> 続きを読む

        2018/08/16 by ごまめ

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      アキハバラ@deep

      石田衣良

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • 進むにつれて現実からだんだん離れていく感じ。全体的にリアル感があったら良かったのに。。 >> 続きを読む

        2011/03/29 by yasuo

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      アルゼンチンババア

      吉本ばなな

      幻冬舎
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 社会に順応するのが得意とは言い難い人達の自己完結的な生き方を通して、自分だけの小さな幸せの大事さを書いた作品。
        登場人物達の半径一キロメートル以内で生きてるような感じが羨ましくもあり微笑ましくもありイラっと来る。
        >> 続きを読む

        2017/10/30 by kikima

    • 他1人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか? 読むだけで「経営に必要な会計センス」が身につく本!

      林総

      ダイヤモンド社
      カテゴリー:経営管理
      3.0
      いいね!
      • たとえ話が上手くて理解しやすい。
        会計の話だけどストーリー仕立てで読みやすいし。

        キャッシュフローという言葉は知っていたけどピンと来ていなかった。
        お寿司屋さんのトロとコハダの例えは分かり易い。
        >> 続きを読む

        2017/10/02 by W_W

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています

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