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2006年12月発行の書籍

人気の作品

      穴

      ルイス・サッカー , 幸田敦子

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 【♪掘って、掘って、また掘って~】
         主人公のスタンリーは、裁判官からこう尋ねられました。
         「刑務所に入るか、グリーン・レイク・キャンプへ行くか。どちらにする?」
         こうして、スタンリーは、町から車で9時間も離れた場所にある、グリーン・レイク・キャンプに連れてこられたのです。

         スタンリーは、有名野球選手がチャリティで出したスパイク・シューズを盗んだ件で、少年矯正施設があるグリーン・レイク・キャンプに送られたのです。
         でも、スタンリーは盗んでなんかいませんでした。
         その靴は、スタンリーが道を歩いていたら空から降ってきたんです。
         スタンリーはそれを拾っただけ。
         でも、そんな話は誰も信じてはくれませんでした。

         さて、グリーン・レイク・キャンプです。
         グリーン・レイクなんて名前ばかりで、湖なんてありゃしません。
         いえ、かつては湖があったのですが、今は干上がってしまって何もありません。
         少年たちは、このキャンプで、毎日、毎日、干上がった湖の底に穴を掘らされているのです。
         1日に掘らなければいけない穴は、直径1・5メートル、深さも1・5メートル。
         ちょうどスコップの長さ分です。

         これは空役(刑罰として科される無意味な労働)なのでしょうか?
         でも、実は少年たちに穴掘りをさせる理由があったのです。
         キャンプの所長らは、何かを探しているのです。

         このグリーン・レイクには悲しい物語がありました。
         昔、黒人と白人が交際することは禁じられていたのですが、ここで教師をしていた白人女性が黒人男性を愛してしまったのです。
         その結果、学校は焼き討ちされ、黒人男性は射殺されてしまいました。
         女性教師は、その復讐として保安官を射殺し、自らは無法者となり、『あなたにキッスのケイト・バーロウ』と名乗り、付近を荒らしまわる強盗になったと言います。

         で、スタンリー一家なのですが、これも不運に見舞われた一家なのです。
         スタンリーのひい爺さんは株で儲けて一財産作り、カリフォルニアに移住しようとしていた時、『あなたにキッスのケイト・バーロウ』に襲われて身ぐるみ剥がれてしまったというのです。
         あの金さえあれば、今頃は……。

         スタンリー一家はそんなひい爺さんの不始末を今でも恨んでいました。
         そう。
         何かというと、「あんぽんたんのへっぽこりんの豚泥棒のひい爺さんめ!」と悪態をつくのが習い性となっているのですから。
         スタンリーがグリーン・レイク・キャンプに入れられたのも、まさに、「あんぽんたんのへっぽこりんの豚泥棒のひい爺さんめ!」なのですよ。

         スタンリーは、キャンプで仲間ができ、毎日、毎日の穴掘りにこき使われるのですが、ある時、キャンプ仲間のゼロがキャンプから脱走してしまいます。
         キャンプの周りには何もありませんので、戻って来なければ間もなく喉の渇き、飢えで死んでしまうでしょう。
         スタンリーはゼロのことが心配でならないのですが……。

         という、過酷な少年矯正施設とそこで過ごしている少年たち、施設を私物化して何かを探しているあくどい所長一味の物語です。
         非常にすらすらと読めてしまう作品で、それだけ語り口が上手いのだろうなと感じました。
         少年の冒険物語、成長物語的要素もあり、また、ちょっとした寓話のような味わいもある作品です。
         いろいろな伏線が最後にはうまいことつながって、読後にはカタルシスを得ることができるでしょう。
         大変楽しい一冊でした。


        読了時間メーター
        □□      楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK)
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        2020/09/27 by ef177

    • 他6人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      水滸伝 - 三 輪舞の章

      北方謙三

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね!
      • ●1回目 2007.8.25

        魯智深と青面獣楊志の活躍を描く。
        そして宋江がついに出立。


        ●2回目 2014.12.15

        青面獣というのは、あらためて見てみると、すごいネーミングだ。

        陳達・楊春・朱武らとともに小華山に拠る史進、魯智深に連れられ、子午山の王進のもとへ。

        役人に追われた宋江、武松とともに、鄆城(うんじょう)を出立。
        >> 続きを読む

        2017/10/07 by Raven

    • 他4人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      百年の孤独

      鼓直 , G・ガルシア=マルケス

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 孤独を辞書で引くとこう定義される。

         仲間や身寄りがなく、ひとりぼっちであること
         思うことを語ったり、心を通い合わせたりする人が一人もなく寂しいこと。
         また、そのさま。

        この作品に孤独という語は数十回登場し、時に応じて意味を変えるように思うが、
        それでも上のような一般的な定義でこの孤独を用いていないのは明白である。

        ブエンディア家は身よりも仲間も多い大家族である。
        基本的にパートナーがいない登場人物はいない。
        アマランタやピラル・テルネラのように、自ら独り身を選んだ彼女たちにおいても、誰からも相手にされなかった、といった孤独にはなかった。

        では筆者が言う、ブエンディア家の孤独、とは何か。

        これが本著を通じた最大の謎であり、楽しみである。

        奇想天外且つ似たような名前の登場人物が跋扈するぐるぐるした世界観。
        表現が奇抜且つ明るみを持つので面白いんだが、けして読みやすいとは言い難い。
        それでも、この謎が隠し味のようにきいて、ついつい読み進めさせてしまうのである。


        作品の最後において筆者はその答えを暗示する。

        アウレリャノとその叔母アマランタ・ウルスラの子供の誕生について、
        「この百年、愛によって生を授かった者はこれが初めてなので、あらためて家系を創始し、忌むべき悪徳と宿命的な孤独をはらう運命を担った子」
        と表現する。


        思えば創始者となるホセ・アルカディオ・ブエンディアとウルスラもまた近親(いとこ)での婚姻である。
        彼らは、豚のしっぽを持った呪われた子どもが産まれる、と親戚中から反対を受けた。
        このため、彼らは愛の交わりについては忌むべき悪徳と意識せざるを得なかった。

        その後のブエンディア家における夫婦の交わりも全て、どこか陰のあるものだった。
        祝福を受けて誕生した子どもは確かに登場していない。

        愛の行為を忌むべき悪徳として捉える価値観を払しょくするためには100年を待つ必要があった。というよりも、ウルスラが死ぬまで100年かかった、というべきかもしれない。
        ウルスラがもし最後の子どもが産まれる時まで生きていれば、必ずその悪徳について示唆したであろうから。

        最後の子どもが産まれるまでに、ブエンディア家の一族は殆ど退場している。
        近親婚の呪いを知るものがいなくなる。
        最後の子どもを産む夫婦に、その産まれる直前にどこからか手紙が届く。
        開封しようとする妻の手から夫は手紙を取り上げ、
        「やめてくれ。こいつの中身だけは知りたくない!」
        といってそのまま中身を見ずに手紙は消える。

        この手紙に「豚のしっぽ」の警告が書かれていたことは明らかである。
        それを知らないままにできたことが、彼らの新しい世界の門出に繋がったのである。

        結果的に彼らの最後の子どもは豚のしっぽをもって産まれる。

        世間の指摘は正しく、またその手紙も正しかった。

        しかし彼らは幸せに子どもを産み、子どもは愛のもとに産まれ、宿命的な孤独から解放される。

        豚のしっぽを恐れながら、豚のしっぽを産むことは無かったそれまでのブエンディア家達の非業とは明暗を分ける。


        ウルスラと同じ、或いはそれ以上に作品を通じて登場する柱となる人物がいる。
        それがピラル・テルネラである。

        彼女は、まだその名前も明かされずに、ただのトランプ占いとして登場した作品の冒頭においてウルスラにこう言っている。
        それはウルスラが、自分の息子の一物の大きさに恐れ、実は豚のしっぽではないか?と悩みを打ち明けた時の返答である。

        『女は、ガラスが砕け散るように家じゅうにひろがる、あけすけな笑い声を立てて言った。「そんなことないわよ。きっと幸せになれるわ」』


        ここで暗示されるのは性、愛の交わりへの肯定的解釈だろう。
        ウルスラの悪徳との理解と対照的な情景をつくる。


        結果的にこのテルネラの答え、愛の交わりの肯定的解釈が、幸せの入り口、孤独の出口であった。
        ウルスラの生が続く間、一族の孤独は続き、
        テルネラは最後の子どもが妊娠したのを見届けてから、その役目を終えて物語から退場する。


        面白いなあ、巧いなあ、という思いにつきる。
        読み応えに富み、ノーベル文学作品というのも充分に頷ける。


        何より、作品は一貫して明るく温かい。
        愛と孤独のテーマに対し、この一貫性を基調に、このプロットで描いた技術力には感嘆。


        いい作品を読めて嬉しい。
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        2017/08/18 by フッフール

    • 他4人がレビュー登録、 23人が本棚登録しています
      邂逅の森

      熊谷達也

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.8
      いいね!
      • 凄かった!物語に引き込まれ500ページを超える作品を3日で完読。冷静に考えてみれば、あり得ないようなこと、繋がりのオンパレードなんですが、東北の人間の、秋田の人間の神を敬う気持ち、スカリという漁のトップに服従する姿などから物語にメリハリがうまれ、品格がある作品。山奥のまさに獣のような男たちを描いているにも関わらず。というか、動物っすね。

        自分の身の回りにボスに絶対反抗しない秋田出身の方がおり、あてはまる。もしかしたらマタギの子孫では。そしてあの方夜這いに明け暮れていたのかが少し気になる(^^;;

        これは過去最高かも。凄い本に出会えた嬉しさ。もっともっと読書したい。エンディングの先が非常に気になる。最高。高倉健さんで映画化して欲しかったな。
        >> 続きを読む

        2016/02/13 by fraiseyui

      • コメント 3件
    • 他4人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      赤朽葉家の伝説

      桜庭一樹

      東京創元社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 長尺にも関わらず、飽きずに読了。次代に繋がれた数奇な物語、十分に堪能いたしました。やっぱり第二部が印象強く残ったかな。 >> 続きを読む

        2019/10/18 by hiro2

    • 他3人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      四季

      森博嗣

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね! Tukiwami
      •  「四季」というタイトルで、真賀田四季を語る話を紡ぐにあたって、普通のミステリではつり合いが取れないというのもわからないでもない。
         なら、いっそう最初からフルスロットルでSFでもよかった気がしなくもない。
         S&Mシリーズ、Vシリーズを完全に把握したシリーズファンに向けてのみ構成された印象。
         言わんとする内容は何となく理解できなくもない気はするけれど…。
         正直、彼女の天才ぶりが発揮されるミステリを期待していたので、ギャップの方が大きかった。
         もっと楽しさが分かり易かったら嬉しかったというのが本心。
        >> 続きを読む

        2020/07/10 by 猿山リム

    • 他2人がレビュー登録、 22人が本棚登録しています
      DDD
      DDD

      奈須きのこ

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 悪魔憑きと呼ばれる精神疾患がテーマの新伝記。
        他人には見せないだけで、弱い心に甘んじる方が楽で安心できる。
        変わる事は辛いからからこのままでいいと思ってしまった事は誰でも一度はあるはずだ。
        この作品は体に欠損を持つ主人公達が、精神疾患で肉体が異貌と化した人々を救済していく物語。
        人が根源的に持つ弱さは誰しも抱えており、その弱さを何とか脱却しようと抗う為に必死になるのが正常な在り方で、「このままではいけない」という危機感が欠乏した時、人で在る事の尊厳を失うのだ。
        歪んだ心の闇を放置する事の危うさに警鐘を鳴らしている。

        昨今の現代人が抱える精神疾患を冷徹な視点を持ってして、甘えだとバッサリ切り捨て、病とはとどのつまり心の弱さから生まれる悪だと言及する様は、なかなかに厳しくて辛辣だが、スッと心に腑に落ちるものを感じた。

        確かに何でも病気のせいにして逃げていては幸せにはなれないなぁ。
        >> 続きを読む

        2018/06/12 by ebishi

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ナナ

      古賀照一 , エミール・ゾラ , 川口篤

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • 【腐乱する肉体】
         ゾラのルーゴン・マッカール叢書の一冊。前回「ナナ」と間違えて「居酒屋」を読んでしまいましたが(それはそれで良かった)、「ナナ」はその後のお話に当たります(居酒屋が第7巻、ナナは第9巻)。

         「居酒屋」では、ナナは造花工場で働き、時には酒場で踊りを披露していたちょっとはすっぱな大柄の女の子でしたが、その後の本作では舞台女優となって登場します。
         とは言え、演技力もなければ歌も駄目(噴霧器の様な声と描写されています)。だけど、女性的な魅力は抜群で、ただただその肉体的魅力のみでのし上がっていきます。
        官僚の偉いさんや伯爵などのパトロンもつき、彼女の家には男性がひっきりなしに訪れるという有様。

         でも、やはりルーゴン・マッカールの血を引いているのでしょうか。
         生活力がゼロに近く、パトロンから大金をもらっているはずなのに、湯水の様に使い果たしてしまい、何故か借金取りも押しかけるのです。
         そんな生活に自分でも嫌気がさしたナナは、何故か同じ劇場の冴えない俳優と逐電してしまいます。
         有り金全部持って、家を放り出して逃げ出すのです。
         
         二人の生活は、最初は幸せそうではありましたが、徐々に様子がおかしくなってきます。
         ナナは相変わらず生活力はなく、また、男優の方もDV常習者。
         ナナを殴る、蹴るするのですが、何故かナナはそんなダメ男から離れられません。
         だって愛しているのよと。
         殴られればしばらくは泣きはらすのですが、すぐにケロリと治ってまたいちゃいちゃし始めるわけです。
         こういうダメ男から逃げられない女性っていつの世にもいるわけでしょうかね。

         ついに、その男優は残っていた有り金全部を独り占めしてしまい、家に入れると約束した生活費すら入れなくなります。
         いえ、たまに生活費を渡そうともするのですが、何故かナナの方が「昨日もらったお金がまだあるから(昨日、お金なんてもらってはいません!)いいのよ」などと言って受け取ろうとしません。

         じゃあ、どうやって生活費を得ているかと言えば売春です。
         ナナは昔の仲間と共に街娼となって金を稼ぐようになるのです。警察の取り締まりの目を恐れながらね。
         どうして一線の女優からここまでたやすく墜ちるかなぁ……。

         ですが、それでもナナには魅力がありました。男に暴力を振るわれれば振るわれるほど、怪しい魅力が出てくるようです。
         以前、ヒドイ目に遭わせて袖にした伯爵などもナナに未練があり、ナナと再会するや豪奢な生活を与えることと引き替えに囲い者にします。
         とは言え、ナナだっておとなしく囲われているわけもなく、他にも男を作って伯爵の目を盗んでは家に引き入れます。
         そんな男達もナナに搾り取られていくのですよ。資産を食い潰しながらもナナから離れられない馬鹿な男達。
         また、以前の売春婦仲間ともつき合いだし、同性愛的な様相も呈してきます。
         もう、本当にとんでもない程の巨額を貢がせ、それを蕩尽し尽くすナナです。
         ナナの前に零落していく男達は数知れず。
         パリの女性達の間で、君臨すらするナナなのです。モードを作るし(女性達はみんな真似をします)、どんな贅沢でも思いのままです。
         どうしてこんな生活が成り立つのだろうという位の狂気が描かれます。

         終盤に、競馬場のくだりがあります。
         破産寸前の名士が最後の勝負を賭けていたりもするのです。
         その出馬する馬の中にナナという名前をつけられた馬がいます(ここにちょっとしたからくりがあるんですけれどね)。
         放蕩の限りを尽くす競馬場での騒ぎがまるで絵画のように描き出されます。

         ……そして、ナナの最後を迎えます。
         もう、古典なのでネタばれしても良いですよね。
         ナナは、突然そんな社会から姿を消し、外国に行ってしまいます。
         どこぞの王侯をたぶらかしているとか、そんな噂も絶えなかったのですが、ある日、パリに戻ってくるのです。

         とあるホテルの一室。
         もう、ナナは瀕死です。
         ええ、どこかで天然痘にかかってしまったらしいのです。
         巨大なダイヤを持ち帰ったとか、いくつもの輿にお宝を満載して帰ってきたとかいう噂もあるのですけれど、当のナナはもう、膿にまみれ、肉が崩れた、見るも無惨な腐乱した身体になっていたのです。

         天然痘ってそんなだっけ?と思って、以前あかつき先生から勧められて読んだ「Disease」をめくってしまいましたよ。
         ああ……。
         そうなんだ。
         そう。ナナは、それまでの全ての醜悪を一身に抱いて、今は、腐る身体のまま死んでいくのですね。

         やや、冗漫な部分もありますが、非常にインパクトのある作品です。
         ゾラの、ルーゴン・マッカール叢書は、今一度読み直してみるべき作品かもしれないと強く感じています。
         ですが、日本では、先の「居酒屋」、この「ナナ」は比較的良く読まれますが、それ以外の所はほとんどメジャーになっていないのですね(そもそもちゃんとした邦訳が揃っているんだろうか?)。
         これはもうちょっと読むべき作品ではないかと思っている次第です。
        >> 続きを読む

        2020/05/12 by ef177

    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      四季

      森博嗣

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね!
      •  この本単体で考えれば、特に事件は起きていないのではないか。
         S&Mシリーズをベースに、犀川&萌絵側の視点をメインに展開し、Vシリーズとの完全融合を果たす。
         「すべてがFになる」の後日譚的エピソードで、その事件を軸にS&MとVに散らばめられていたアレヤコレヤがピタッと収まる。
         なので、シリーズ登場順に全部読んでから読んで初めて真価を発揮する一冊。
         この本の評判がいいから、一番面白いこの本から読もう!と手に取っても、正直意味が分からないとは思う。
         あの時点で、彼はあの人の正体に気づいていたのか…。
        >> 続きを読む

        2020/03/22 by 猿山リム

    • 他1人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      FAIRY TAIL - 1

      真島ヒロ

      講談社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね! yutaka
      • FAIRY TAIL 第1/34巻(未完結)

        魔導師ギルド、フェアリーテイルへの所属を果たすルーシィ。

        TVアニメで、キレイな絵だという印象が強かったので原作を読んでみた。

        TVアニメ版の放映開始がいつなのかは知らないが、たまに流れている映像を観て、キレイな絵だという印象が強く残っていたものの、ストーリーが全く掴めないでいたが、マンガ解禁により原作を読んでみることにした。
        (当然では有るが)やはり原作から、他のマンガとは一線を画すキレイな絵で、眺めているだけでも楽しい気がする。

        魔導師ギルド、フェアリーテイルへの参加を目指す、召喚魔法を得意とするルーシィ。
        ある街に辿り着き、フェアリーテイルへの手掛かりを求めた結果、トラブルに巻き込まれる。

        偶然、当のフェアリーテイルから、人?探しに来ていた、滅竜魔法(ドラゴンスレイヤー)の遣い手で有るナツが彼女を救出する。
        そのままナツに同行したルーシィは、念願叶ってフェアリーテイルに所属することになる。

        フェアリーテイル所属の魔導師達も個性的で魅力に富んでおり、今後に大いに期待してしまう。

        アニメ版で少し予備知識が有るというのも大きいが、お気に入りキャラはおそらくグレイで決まりだと思う。

        FAIRY TALEだと思っていたが、妖精の尻尾だったとは...今まで全く気付かなかった。
        >> 続きを読む

        2012/10/01 by ice

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      となり町戦争

      三崎亜記

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
      いいね!

      • 三崎亜紀の第17回小説すばる新人賞受賞作「となり町戦争」を読了。

        見えないものを私たちは、どう実感しうるのだろうか。
        情報化社会に生きる私たちは、日々たくさんのニュースを聞き、多くのデータを手に入れることができる。

        手に入れた情報は、一見ただの文字と数字でしかない。しかし、その文字と数字はどんな時、受け止めた人間にとって実感を伴うリアルなものになりうるのだろうか。

        主人公の「僕」は、ある日、町の広報によって、となり町との戦争が始まることを知る。
        けれど、開戦日を過ぎても、銃声を聞くこともなければ、爆撃を受けるわけでもない。

        以前と変わることなく、毎日となり町を通って通勤している「僕」は、ある日、戦時特別偵察業務を町から依頼される。
        何のための戦争なのか、そもそも今が戦時下であるということすらわからないまま、いつの間にか戦争の渦中に身を置く「僕」。

        広報に出る戦死者の数は確実に増えているのに、それでもなお戦争を実感することができないのだ-------。

        戦争の世紀と言われた二十世紀。そして二十一世紀となった今も変わることなく世界のどこかで戦争は存在している。
        けれど、同時代を生きている私たちが、今世界で起こっていることを実感し、世界とつながっている自分を実感するのは、なぜこうも難しいのだろうか。

        戦争はさまざまな形で、今も私たちの暮らしに影を落としているはずなのに、それを感じとることができない私たちは、いつの間にか自分がその渦中にいたとしても、やはり実感できないままなのではないか。

        さらりとした、抑制の効いた文体が、次第にそんな不安を深め、最後には悲しみさえも湛え出す。
        現代を覆っている底知れない何かを、著者は澄んだまなざしで言葉にしようとしている。

        自治体が公共事業として戦争を遂行するなどという、一見、不思議な物語のあちこちに、現実の世界に感じるもどかしさと違和感、そして何よりリアリティーが希薄になっている、今の私たち自身があぶり出されるのだ。

        >> 続きを読む

        2018/11/07 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート

      JoyceColin. , 谷岡健彦

      NHK出版
      カテゴリー:社会学
      3.5
      いいね!
      • 者は英国誌「デイリー・テレグラフ」東京特派員である、ロンドン東部生まれの30代男性。この本は彼が東京で見たものについて、筆致鋭く描かれており、その観察眼に感銘を受けつつ、大変面白く読ませていただきました。

        たとえば、イギリス人といえば、なんとなく寡黙な紳士を連想するのですが、筆者はそういう思い込みをあっさり否定し、イギリス人ならではのユーモアセンスを発揮しています。

        「車内アナウンスがなぜこんなに長いの?」「ああ、あれは乗客のために新聞を読んであげているのさ。込んでいて新聞を広げられないことが多いからね」といったぐあいに筆者は次々に、キレのあるジョークを繰りひろげます、いわく、旅人には新宿駅の改札で待っているとだけ言おう(※新宿は広すぎて出会えません・・・・)、また日本に来るように言おう、夏の猛暑の前の6月に・・・など。

        「イギリス人と日本人は似ているか」という章では、「似ているといっているのは日本人だけだ」とばっさり書いてありました。自分もロンドンに行ったとき、東京と似ているなと勝手ながら思っていましたが、ロンドンの人は東京に来ても似ているなんて思わないのでしょうね。

        そして自分がイギリスのテレビや新聞、サイトを見て思ったのは、日本というのはイギリスから見て興味のある国ではないのだ、ということです。イギリスのヤフーでさいきんトップになった日本ネタは、NOVA講師殺害事件、そしてルーシーさん殺害事件の判決・・・でした。その点、筆者も「キワモノ的な記事でないと日本の記事は載らない」と書いています。

        似ているか否かという問題では筆者は以下のように述べています。

        「 ぼくは日本人とイギリス人が似ているという意見には賛成できない。(中略)しかし、ふたつの国の間に何らかの結びつきが、指でつまむとぷっつり切れてしまいそうな細い糸が存在していることもぼくには否定できない。 」

        この婉曲表現、イギリス人の得意なジョークだと見なせば「まったくもって似てないよ!!」という意見なのかもしれませんね。イギリス人気質とでもいうものをとても感じさせてくれる本でした。
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        2016/07/18 by みやま

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      キングの死

      東野さやか , HartJohn.

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • ぬおー!ジョンハートの作品をここの所読み続けて3作目。今回が最も読むのが辛かった。面白く無かったのか?とんでもない。とても面白かったし、今の所ジョンハートに駄作無し状態です。

        あらすじ

        主人公ワークは専制君主の成り上がり弁護士の息子。ある日、妹が同性愛者である事を知った父が、妹と階段で言い争いをするが、仲裁をしようとした母に、父の手が当たり母が転落死。
        クズ野郎の父は「これは事故だ私は悪くない。分かったか!」
        その夜、父は失踪し一年半後他殺体となって発見された。さて真相はいかに!

        何が辛かったのかというと、兎にも角にも主人公ワークがとんでもなく不器用で、父殺しの犯人に仕立て上げられそうな状態にも拘らず、自暴自棄な行動で諸々台無しにしたり、味方に付けなければヤバそうな相手にも悪態をついたりとハラハラし通しで、イライラし通し。
        時々本から目を離して天井を仰いだり、柔軟体操をしてみたりして読み進めないとならなりませんでした。
        僕は冤罪で悔しい思いをするような話が苦手で、フランダースの犬でネロが財布を盗んだと疑いが掛けられただけで、悔しくて悔しくて夜眠れなくなるくらいの小学生だったのであります。

        ワークったら警察から呼び出し食らっているのに2回もすっぽかしてしまったり、証拠隠滅を疑われるはずなのに思いつきでBMWをぼろトラックと交換したり。とにかく考えなしの行動をして私をハラハラさせるのです。本当に勘弁してください。
        しかも基本父の操り人形として生きてきたので、最初の方はとにかくヘタレで何かと責任転嫁するので、何度となく紙面に説教を浴びせました。夜中だったからいいものの、電車の中だったら私不審者ですよ。

        中盤以降急激に話が進行していくので、それ以降は善良な人たちの助けも有りぐっと話に魅力が増していきます。そうなって行くと前半の我慢の時間帯言うのは、バネで言う所のぐいぐいと縮めて反発力を増すための助走だったような気がしてくるので、やはり必要だったんだなと実感します。

        僕の予想はすっかり外れて意外な人が犯人でした。まだまだ読みが甘いです。

        さてアイアンハウスの仕入れをしなければ!
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        2015/04/26 by ありんこ

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      不都合な真実 切迫する地球温暖化、そして私たちにできること

      GoreAlbert , 枝広淳子

      武田ランダムハウスジャパン
      カテゴリー:公害、環境工学
      3.5
      いいね!
      • 地球温暖化に警鐘を鳴らした本、どんどん地球がおかしくなっていく?!「不都合な真実
        http://youyou-bookmovie.blog.so-net.ne.jp/2014-11-08
        >> 続きを読む

        2015/04/10 by youmisa

      • コメント 2件
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      天国は待ってくれる

      岡田 惠和

      1.0
      いいね!
      • 中学生が書いているのかと思った。
        青臭い。男二人と女一人で何もないって事はないんじゃないか?
        特にラスト。釈然としない。子供が子供のまま大人になっちゃんたんだじゃないのか?
        映画化もされたようだ。ある人にとっては、良本なのかもしれないが、誰しも好みがある。人に薦めたい本をレビューする事も大事だが、それぞれ違う価値観を持っていることだし、読書ログを読書記録としても使っているので、面白くないと思う本でもとりあえず感想を書いてみる。
        自分としては、二度と読まないだろう。好きな人には申し訳ないが。
        >> 続きを読む

        2017/06/18 by チルカル

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      キューバでアミーゴ!

      たかのてるこ

      幻冬舎
      カテゴリー:北アメリカ
      4.0
      いいね!
      • 匿名

        この著者の本はこれで3冊目になりますが、この本も面白かったです。
        たった2週間の旅なのに本当に行き当たりばったりでよくもまぁこんな濃い旅になるなと、色々羨ましいです。
        自分もこんな旅ができたらなぁと思いながら、キューバの濃~い日常と愛とパッションあふれるキューバ人たちのお話を楽しめました。
        最後の方はちょっとだけうるっと来ちゃいました。
        人と気持ちが通じ合うって素敵ですね。
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        2020/07/01 by 匿名

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      哀しい予感

      吉本ばなな

      幻冬舎
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • 『哀しい予感』(吉本ばなな) <幻冬舎文庫> 読了です。

        もし「私」と「おば」の話だけだったら、傑作だったんじゃないかと思いました。
        導入部など、なかなかのものです。

        でも、スピリチュアルを始めいろんなものを詰め込んだおかげで、結局残念な作品になってしまいました。

        まあ、これで吉本ばななの積読も終わりました。
        彼女の作品は『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』だけ読めばいいと思います。
        >> 続きを読む

        2016/12/12 by IKUNO

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      17歳のための世界と日本の見方 セイゴオ先生の人間文化講義

      松岡正剛

      春秋社
      カテゴリー:社会学
      4.0
      いいね!
      • どうやら人間の脳は、残忍なワニの脳と狡猾なネズミの脳を内包していてそれを大脳の理性でくるんでいる。
        だからふとした時にワニの残忍さやネズミの狡猾さが出てしまうのでそれをどうにかしなくてはいけない。
        その抑制のツールとして生まれてきたのが宗教だそうだ。

        「ばちがあたる」というのがそれに近しい感覚だと思う。
        人につらく当たったり不道徳なことをすると神罰がくだる。
        社会がこれだけ発展して人間関係も複雑になってきているのに
        原始宗教の名残が今でも息づいているのはすごいと思う。
        「アナタハカミヲシンジマスカ?」と面と向かって問われると
        「いいえ」と言うけれど、心のどこかに善の規範として神様を感じている。
        それを担保しているのが都市の中にひっそりと佇む神社だったりするのかもしれない。

        ゾロアスター教の二元論の考え方がユダヤ教などアブラハムの宗教の深いところに息づいていたり、インドで起こった仏教の考えが中国に入ると儒教と融合したり、ルネサンス期にキリスト教が科学をまえにして神をどう解釈していったか、というような営みを「編集」と呼んでいる。
        町の中にある初詣と厄払いにだけいく神社も、近代化された社会の中に編集されて息づく神様なんだろう。

        なるほど人間の文化の中で純粋に普遍のものとして受け継がれていくものなどないのだろう。
        一世代の継承を経るだけで大幅な編集が加えられてしまうことだってある。

        この本の中では人類の歴史の中で宗教や文化、学問がどのように編集されていったかをダイジェストではあるがドラマチックに描いてくれている。

        どのぐらいドラマチックかというと中学や高校で習って腑に落ちなかったものが全部すんなりと納得できてしまうのだ。

        文化や思想の「編集者」たる人物の感情や置かれていた社会状況をしっかり説明しているので物語としても面白く、それぞれの時代や地域でどのようなことが起こっていたのかさらに深く知りたくなる。

        17歳のために最適な本であるだけでなく、17歳の二倍の34歳の僕が読んでも知識欲をさらに書き立ててくれる本だった。
        >> 続きを読む

        2018/02/28 by Nagatarock

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      ほめ言葉ハンドブック やる気を引き出す!

      本間正人 , 祐川京子

      PHP研究所
      カテゴリー:経営管理
      4.0
      いいね!
      • この本に書かれているほめ言葉をそのまま使うと、みえみえで気色悪いこと間違いないでしょう。
        しかし人間関係を作る原点は、相手を褒める事であるというのを再確認できます。
        またこちらが褒めたつもりでも、逆に相手が不信感をもつ場合など、人間の劣等感についても書かれています。

        実践的なほめ言葉を覚えたい人は「渡辺篤史の建もの探訪」を観ましょう。まだやってます。
        >> 続きを読む

        2020/01/27 by takameturi

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      咲

      小林立

      スクウェア・エニックス
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      3.5
      いいね!
      • お金のやりとりが絡むギャンブルらしい
        殺伐とした雰囲気のなか物語が進む
        よくある麻雀漫画とは一線を画し、
        麻雀が一種の知的スポーツとして認知され
        現実より一般大衆に浸透し、
        高校生・中学生の競技麻雀公式大会も行われている
        (インターハイの県大会団体戦決勝戦や全国大会がテレビ中継されている)
        世界観の中で物語が進みます。

        簡単にいえば麻雀版テニプリ(テニスの王子様)です(笑)

        厳密な牌のまわし方(打ち方)の参考にしようとしても
        多分、参考になりません
        だって、超能力者の戦いですから(笑)
        (↑カンをすると必ず有効牌を引く、
          ハイテイツモを狙ってできる、
          東と北を鳴くと南と西が手牌に入ってくるなど)

        ただ、細かく見るとしっかり意味のある打牌をしている描写も
        なくはないので、一概に参考にならないとは・・・
        いや、ならないな(笑)

        また、話の構成的な部分では、
        細かな一手一手を緻密に追うのではなく、
        流れと点数で展開を作っている形です。

        なので、麻雀漫画として読む、麻雀を題材にした
        エンターテインメント作品としてとらえて読むと
        楽しめると思いますし、
        麻雀のルールが分からなくても楽しめると思います

        ちなみに、この漫画のアニメに影響されて
        麻雀を始めた人です(笑)
        >> 続きを読む

        2014/06/04 by ぬますけ

      • コメント 7件
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出版年月 - 2006年12月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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