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上橋菜穂子
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ファンタジーは苦手ですが、国際的な賞も受賞しているということで読んでみました。小説なのに、和風?アクションにスピードを感じられました。 >> 続きを読む
2020/02/08 by mirio3
東野圭吾
「白夜行」の姉妹編と銘打たれた作品。阪神大震災によって被災した雅也。その直前に父が残した借金の取り立てに来た叔父を殺してしまう。それを目撃された新開美冬と共に、東京で生きてゆくことを誓う。しかし刑事の加藤が事実に疑問を抱き、捜査を進めていく。白夜行と類似している点が多くある。違いは二人が早々に出会うことで、美冬は次々出世していき、雅也は底辺で裏方に回る。悪女ぶりはどちらも一緒で、目的のためならば犠牲も厭わない執念がすごい。そうなるとラストもやはりとなる。白夜行との二番煎じがあるので、見るならどちらかでも充分な気もする。 >> 続きを読む
2019/11/04 by オーウェン
東田直樹
自閉症の当事者の気持ちは、当事者にしか分からないもの。言葉で話すことはできなくても、書くことで多くの人に伝えてくれているとても大きな意味のある本でした。息子に対していつも感じていた疑問、この本の中に答えがありました。Q:どうして何度言っても分からないのですか?A:わざとやっているように見えるかもしれませんが、そうではないのです。怒られてしまった時には、またやってしまったと後悔の気持ちでいっぱいですが、やっている時には前にしたことなどあまり思い浮かばずに、とにかくそれをやらずにはいられないのです。Q:声をかけられても無視するのはなぜですか?A:気がつかないということは、知らん顔している事とは違います。自分に問いかけられている言葉だと理解することが難しいのです。Q:どうして言われてもすぐにやらないのですか?A:やりたくない訳ではないのです。気持ちの折り合いがつかないのです。 >> 続きを読む
2018/04/16 by wave
田中芳樹
ふと手に取ったこの1巻を読み終えてから、すぐに全巻揃えてしまったほどハマった。かなり古い本であるにもかかわらずまったくそう感じさせず、どんどんと引き込まれる。まさに不朽の名作でしょうか。二つの国の名将「常勝」と「不敗」との戦いや、それを補佐する将校、暗躍する第三勢力など、どの陣営にも魅力的なキャラクターがいて、物語がどう進んでいくかとても気になる。物語は遥か未来の話であるのも関わらず、ところどころでこの話は過去のものであるという書き方がされていることも特徴の一つだと思う。1巻だけでもとても引き込まれる内容だったが、この巻は顔合わせみたいなもので、これから先さらに濃くなっていく物語に期待が高まった一冊でした。 >> 続きを読む
2015/04/20 by 冷しカレー
角田光代
先日テレビで映画版を見た。永作博美が秀逸だった。原作の記憶がなくて手にとったらどうやらうっかり読みそびれていたことが発覚。角田ファン失格(笑)。深夜0時から読み始め、明け方4時半まで一気に読んでしまった。噂には聞いていたが、圧巻。映画と原作を比較することはナンセンスでもあるけど、映画に感動した人は、ぜひ、恵里菜の母親や妹や恵里菜自身の内面が描かれた原作の方も読んで欲しいな思った。また、私自身は、映像や音楽や俳優の声で物語を与えられるより、活字だけの世界で縦横無尽に自分で想像するほうが、圧倒的に好きなんだろうなと実感もした。角田さんは、「紙の月」でも犯罪を扱っているが、どちらも罪を犯す人物の方に読み手が気持ちを吸い寄せられる、そのベクトルみたいなものが私は好きだ。 >> 続きを読む
2016/03/06 by umizaras
北方謙三
●1回目 2007.8.31重要な巻。宋江包囲戦。鄧飛による魯智深救出作戦。そして青面獣楊志の戦い。最初のクライマックスとなる巻である。●2回目 2014.12.21衝撃の第5巻。誰もがあっと驚く展開。最初のクライマックスである。火眼狻猊(かがんしゅんげい)鄧飛の魯智深救出劇も壮絶。 >> 続きを読む
2017/10/07 by Raven
綿矢りさ
綿矢りさが「蹴りたい背中」で芥川賞を受賞後の作品「夢を与える」を読了。ある商品のCMのチャイルドモデルに選ばれた夕子は、そのCMに半永久的に出演するという契約をかわされてしまう。やがて夕子は芸能人としてブレークする。期せずして彼女は人々に「夢を与える」職業についたことになる。ところがそれは、当人の人格が根こそぎ搾取される悪夢のような仕事だったのだ-------。夕子に待っているのは、悲劇的な結末だ。だが、読み終えて感じるのは、悲しみではなく、「不安」と言った方がいいかもしれない。夕子をはじめとする登場人物には、「理想」や「葛藤」あるいは「悩み」といった読み手が共感できるような要素が描かれていない。むしろ、読み手の共感を拒絶するかのように俯瞰的な視点から、この小説の語り手は、夕子の観察日記を語るのだ。資本に搾取され、労働に疎外される人物の物語は、数多くある。この作品が際立っているのは、この小説の主人公には搾取されるべき内面がもともとないという点だと思う。夕子は、幼少時からマネージャーである母親によってCMモデルとして育てられてきた。つまり、夕子の人格は、はじめから虚像として作られていたことになる。はじめから持っていた人格など彼女にはないのだ。あるのは他人が勝手に作り上げたイメージだけなんですね。したがって、この物語は、当然の帰結として破局に終わるほかはないのだ。このような状況は、個人の「意志」や「努力」によって、なんとかなるようなものではないからだ。この小説をただの芸能人の悲惨な物語として読むこともできる。あるいは、芥川賞受賞をきっかけに自身が「現象」となってしまった著者・綿矢りさと主人公を重ねて読むこともできるだろう。しかし「夢を与える」職業は、どこにでもあるものだ。自動車を売っている人は、自動車の夢を与えて、ハンバーガーを売っている人は、「スマイル」という夢を与えている。夢を与え続ける奴隷。綿矢りさの小説は、そのような人たちに向けて書かれているのだと思う。 >> 続きを読む
2018/08/30 by dreamer
今野敏
図書館本。ST「色」シリーズ第四弾。結城翠に焦点が当てられている。名器ストラディバリウスが盗まれた。所有者の人気バイオリニストがリハーサルの際にすり替えられたという。STが調査を進めるうちに、コンサートマスターが密室で殺害される。二つの事件のミステリは単純だが、本作の面白さは異常に発達した聴覚の世界に生きる翠の苦悩が描かれていることにある。普通の聴覚に生まれていたらどんなによかったか、という翠の言葉に同情した。常人離れした聴覚を生かして潜水艦のソナー手になりたかったが、極度の閉所恐怖症のためにそれもかなわず、STでは黒崎と組んで「人間嘘発見器」として活躍している翠を応援したくなった。巻末の解説で「読者に絶対の安心感と満足を与えてくれる作家」として今野氏を絶賛しているが、まったくその通りだと思う。 >> 続きを読む
2019/09/07 by Kira
池井戸潤
都銀で働く主人公が、要注意取引先として管理していたスーパーで爆破事件が起こる。スーパーの経営はさらに苦境に立たされ、スーパーの再建のための追加融資を拒もうとする主人公と、スーパーへの追加融資を行うべきという行内の敵対勢力との確執を描くストーリー。メガバンクに勤める主人公がピンチになりながら、最後は勧善懲悪で悪者を懲らしめるというストーリーは、半沢直樹シリーズの下敷きになったと思う。本作でもラストはスカッとする展開が待っている。ただ、文章の洗練され具合は、後から書かれた半沢直樹シリーズの方が断然、レベルが高い。 >> 続きを読む
2015/10/31 by kenji
小川洋子
物語は特別なものではなく、誰もが日々作り出しているもの。作家の仕事は、それらの物語を自らの感性でキャッチし、「言葉」によって形作ることである。つまり、「言葉は常に遅れてやってくる」。第二部の、小川洋子さんが一つの小説を生み出すまでの過程は興味深い。小説を書いてみたくなる。柳田邦男氏の息子さんのエピソードが印象的だった。人間は、物語を必要とする生き物なのだ。 >> 続きを読む
2014/07/25 by seimiya
プリーストリー
ある雨の夜、裕福な実業家のお嬢さんの結婚祝いの会が身内で開かれていました。 楽しく会食をしている最中に訪れたのは一人の警部でした。 「一人の貧しい女性が自殺したのです。」 そう、淡々と告げる警部の言葉に一同は不快感を表します。 それはそうでしょう。 せっかく娘さんの結婚をお祝いしているというのに、何で自殺したお嬢さんのことをわざわざ、しかもこんな雨の夜に言いに来るのですか! 集まった一同の心情は理解できるものでしょう。 「それが私たちに何の関係があると言うのですか?」 ですが、警部はさらに言葉を続けます。 本作は、舞台劇の形式で書かれています。 実際、舞台でも何度も演じられた傑作だということです。 雨の夜に訪れた警部の言葉はとても重いです。 徐々にこの場所にいる誰もが、その貧しい女性の自殺に関わっていたのだということが明らかにされていきます。 みなさんは裕福で、このような素晴らしいディナーを楽しんでいらっしゃるのでしょうけれど、みなさんがしでかしたことで、一人の貧しい女性は命を絶たなければならなくなったのですよ、と。 一人ひとりが糾弾されていくようです。 あぁそういうことだったんだ。 と、思うのは早計です。 この作品の醍醐味は「どんでん返し」にあります。 「どんでん返し」の最近の作品で私が真っ先に思い浮かべるのはジェフリー・ディーヴアなのですが、その先駆者と言って良いでしょう。 いや、本作はそれ以上に強烈です。 そういうことだったんだ……それは本当に酷い話だったね……って納得した途端にまたひっくり返されます。 「それだけではないのです」という警部の言葉は重いです。 どんでん返しまくりの極めて巧妙に作られた名作だと思います。 詳しいことは絶対に書けないのですが、とても短い作品なので、是非ご自身でこの「驚愕」を体験してください。 あぁ、だから読書って素晴らしい!と、私は思ってしまった名作です。 >> 続きを読む
2019/06/02 by ef177
Aurelius Antoninus,Marcus , 神谷美恵子
訳者後書きの、神谷さんの書評が素晴らしくてならない。 この作品は、この神谷さんの後書きがなければ格段に魅力を落とすだろう。 「マルクス・アウレリーウスはエピクテートスのあまりにも忠実な弟子であって、そこには思想的になんの新しい発展も無い」 「ストア哲学の思想と言うものが現代の我々にとっていかなる魅力を持つかと考えてみると、そこには自ずから限度がある」 「その説くところの物理学も論理学ももはや我々にとって殆ど意味が無い」 「この教えは不幸や誘惑に対する抵抗力を養うには良い。我々の義務を果たさせる力とはなろう」 「しかしこれは我々の内に新しい生命を湧きあがらせるていのものではない」 「そういう力の泉となるには、全人格の重心のありかたを根底からくつがえし、おきかえるような契機を与えるものが必要である。それはストア哲学には無い」 「しかしこのストア思想も、一度マルクスの魂に乗り移ると、なんという魅力と生命を帯びることであろう」 「それは彼がこの思想を身を持って生きたからである」 「想像力をあれほど排斥するストアの学徒でありながら」「すばらしい比喩がひらめいて思想を一つの結晶に凝結させる」 「自省録の思想内容には独創性が無い。しかしその表現にはたしかにある」 朴訥な作品ながら、序章が周囲の人への感謝の言葉で書きつくされているのがとても美しい。 こういう人に治められたら幸せで平和だろうと思う。 >> 続きを読む
2017/08/18 by フッフール
姫野カオルコ
いや~久々のレビューです。決して読書をさぼっていたわけでもなく。この作品読み始めて読み終えた今日。これほど日々が大きく変わるのか・・・と。コロナ。私は元気です。そんな目まぐるしい社会情勢であるが、だからこそ、読書に没頭していました。「ツ・イ・ラ・ク」姫野カオルコさんの作品は以前も読んだ事あって。こちらも直木賞候補になったみたいですが、簡単に言えば「恋愛小説」のカテゴリーだと思う。前半は普通にピュアな学園生活な内容ですが、中盤、かなり過激?!な展開。そして大人に流れていく訳ですが、とても個性的な構成というか内容な恋愛、学園小説で、なかなかおもしろい!個人的には登場人物が多いので、メモしていた方が良いと思ったけど、メモしなくても面白い。けど、メモしていた方がより面白いと思う。自分の青春と比較してみたり、また懐かしいノスタルジーにも浸れるので、今、テレビも新聞もコロナだらけなので、こういう無関係な「ツ・イ・ラ・ク」は気分転換におススメです!うがい、手洗い、無意味に考えこまない!これが私の3つの心得です。 >> 続きを読む
2020/04/18 by ジュディス
紅玉 いづき
ひとたび読み始めたら、一気に終わってしまいました。登場人物全員が特殊な設定で、飽きません。題名の通りミミズクと夜の王の関係が読み進めるにつれ、変わっていくのがポイント奴隷の扱いをうけていたミミズクが夜の王に言った「あたしを食べて」というキーワードやミミズクが様々な人と出会ううちに、感情をしるところも面白い。電撃文庫というと、ラノベの印象を受けがちだがそういったことは感じさせず、おとぎ話のような物語。一気読みをしたうえに大号泣おもけにもう一度読みたくなる引力。これはおススメです。 >> 続きを読む
2015/08/04 by chocolo
西川つかさ
かっちゃんは小学校に上がるも、簡単な読み書きや足し算、時計の読み方もわからず、特殊学級ひまわりに入るのです。周りからの扱いもひどいものです。ところが5年生の時引っ越しで転校となり、その学校には特殊学級はなく、そいういったところへ通うには遠い小学校になってしまうのです。ところが新しい小学校の普通学級の先生との出会いは、かっちゃんの運命を大きく変えるのです。これが自伝だというから驚きです。良い出会いは人をこんなにも大きく変える力があるのだということを改めて強く感じずにいられません。最後は涙をぬぐいながら読んでました。 >> 続きを読む
2016/05/03 by taiaka45
紫式部 , 瀬戸内寂聴
登場人物が多くボリュームもあるので読書初心者には難しいイメージがあるかもしれません。しかし恋愛模様もさることながら源氏を取り巻く人々の人間ドラマも大きな魅力です。恋愛小説が苦手な方もヒューマンドラマドラマとして読むのも楽しいと思います。中国小説にも紅楼夢という貴公子と12人の少女の物語があるそうなのでそちらの方も読んでみたいと思います。 >> 続きを読む
2020/09/03 by koten
三浦しをん
主に3人の女の子を軸にそれぞれの視点で展開される、かなーり危うい感じ。嫌いじゃないです。でもですね、どこかこう、三浦しをん先生は女性性を意識しすぎるというか、すごくこだわりが強いというか。確かに大事な視線ではあるんだけど、「女の子に生まれたこと」がこの日本でどんな意味を持っているのか、みたいなことへのこだわり強いのだなあと思うのです。もっと自由になっても良いのに。とかちょっと思ってしまう。内容がちょっと息苦しい割には、「どんな話?」と聞かれたときに2-3行で説明できてしまいそうな感じだったりもして、三浦しをん先生とはテイストが合わないのかも知れないと本気で思い始める今日この頃。とはいえ、これが発表された2002年という時代を考えると確かにこういう感じの世相だったのかもな・・・と。 >> 続きを読む
2018/03/13 by lafie
宮木あや子
江戸末期、吉原の遊女を描いた6編。『花宵道中』『薄羽蜉蝣』『青花牡丹』『十六夜時雨』『雪紐観音』『大門切手』それぞれ主人公が変わりますが、基本的には朝霧を中心とした人たちの物語となっています。特に色濃く関係してくるのが「青花牡丹」の姉弟、「十六夜時雨」の八津。弟はなぜ人を斬ったのか、その因縁が描かれています。夜になると他の男に抱かれる、過酷な中に身を置き逃げることもできない。愛する人が出来たとき、それが叶わぬ恋となってしまう切なさがあります。宮木さんの美しい文章が、物語を艶やかに彩ります。映画では、朝霧を安達祐実さんが演じていますが、私のイメージじゃなかった・・・朝霧の話になるとちらつき、残念な気持ちになってしまいます。(ごめんなさい)好きな話は「十六夜時雨」の八津と三弥吉。自殺や病気で死ぬ人が多い中、幸せな未来を手に入れる希望ある終わり方をしたので。ああ、現代に生まれてきて良かったです(T_T) >> 続きを読む
2014/12/30 by あすか
内田昌之 , ScalziJohn
【何だって~?! 75歳以上しか入隊できない軍隊だって?!】 まずこの設定に一発かまされます。 そんな老人ばかり集めてどうするんだろう?使い物になるのか? と、思ったら、なるほど、噂話によれば、入隊すると最先端の科学技術によって立派な若い体に改造してもらえるらしいとか(入隊した者は、退役後も植民星で生活することが入隊の条件となっており、二度と地球に戻ってくることはできないため、地球に住む人たちは、入隊した人がどうなっているのかは知らないのです)……正確にはちょっと違っていたんですけれどね。 大変ユーモアに溢れた作品です。 主人公は、愛していた妻を亡くし、老い先も短いことから、もはや地球には何の未練もなく、もう一度若返ることができるのならという気持ちで、今は亡き妻と二人で既に10年前に登録してあったCDF(コロニー防衛軍)に入隊希望を出します。集まった志願兵はおじいちゃん、おばあちゃんばっかり! 特に前半は笑わせてくれます。 読んでいて思わず噴き出してしまう場面もいくつもありました。 その後、主人公の新兵としての生活が始まるのですが、この辺りの感じは、オーソン・スコット・カードの「エンダーのゲーム」の雰囲気を思い出させるなぁと思っていたら、なるほど、巻末解説では、「エンダーのゲーム」や、ハインラインの「宇宙の戦士」が引き合いに出されていました。 そうですね、確かに「宇宙の戦士」でもあります(本作の方がもうちょっとウェットではありますが)。 徐々に軍隊にも慣れ、結構な活躍を見せるおじいちゃん、おばあちゃん達。 何故わざわざ年寄りを徴兵しているのかという理由も明かされます。 主人公も、いくつものミッションを経験し、生き残り(CDFの生存率はわずか25%という、かなり過酷な運命です)、そして昇進していきます。 そこで出会ったのがとある特殊部隊。 この点についてはネタばれになるので詳しくは書けませんが、この特殊部隊の兵士達は、とある事情からその精神は無茶苦茶若いのです。 6歳とか、かなりのベテランでも14歳とかです。 身体はもちろん、壮健な若者の身体なんですよ(いや、それどころかスペシャルに改造されたエリート達です)。 ここで特殊部隊の悲哀みたいなものも描かれます。 彼らには過去が無いんですね。 語るべき子供時代も何もなく、ただ兵士としてこの世に生まれ落ちるわけです。 その辺りのモノローグは、過去の記憶を持たない悲哀を描いた「ブレード・ランナー」(アンドロイドは電気羊の夢を見るか)のレプリカントを思い出させます。 そして、最後には…… いや、なかなか秀逸な作品でした。 何よりも老人しか入隊できない軍隊という設定が頭抜けています。 でも、面白いだけではないのです。 面白うて、やがて悲しき……。 >> 続きを読む
2019/02/17 by ef177
大鐘稔彦
知人が本書の続編を読んでみたら あまりの面白さに一気読みした と言っていたのを聞き、 そういえば以前TVでみた映画版も けっこう面白かったなぁ とか思い、 文庫本11冊 大人買いしてしまいました(笑) 医療系のエンターテイメント小説なのでしょうが、 期待に反せず面白いです。 主人公がかっこいいのもあるのですが、 目下のところ作品中の悪役もハッキリしていて 実力も人望もある主人公が 思うように立ち回れないジレンマなど、 読者の読みたい気持ちをくすぐる 上手いバランスで描かれていると思います。 これから全11冊のつきあい楽しみだな~ と考えていたら、 なんと今年の8月に続編が出るんですね。 そっちも買わなきゃ~(笑) >> 続きを読む
2016/07/31 by kengo
出版年月 - 2007年2月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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