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伊坂幸太郎
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連作ふうでいて時間軸系。収拾がついてスッキリなやつ。陣内のカリスマ性はなかなか痛快。 >> 続きを読む
2018/07/06 by motti
歌野晶午
最近「叙述トリック」ものを読んでみたくなる時がある。本書は日本推理作家協会賞や本格ミステリ大賞など華々しく受賞しているとのこともあり、古本屋で見つけて買ってみた。「叙述トリック」ものであることはわかっているので、読んでいる途中はどこに仕掛けがあるのか気を抜かないように読んでいったが~最後の最後で、え、あ~、なるほど、そういうことだったのか! となった。これは気づけないわ~。日本語だから仕掛けられたトリック。たしかに日本人は結婚して子供が生まれると、妻と旦那は「おかあさん」「おとうさん」と呼び合うようになるのが一般的だよな~、と。ただこのトリックがわかったからといって、事件そのものや犯人の姿ががらっと変わることはない。ふつう「叙述トリック」というからには、種明かしされたあとにそこが180度ガラッと変わった騙され感が爽快なのだが、本書ではそういうことはない。そのかわり種を知ってもう一度ストーリーを振り返ると、すべてのシーンの様相が変わる。本当だ、ははーん、なーるほど、という感じ。この「叙述トリック」は正面から仕掛けられたものではなく、斜め上から来たと説明すればいいだろうか。「葉桜の季節に君を想うということ」という妙に詩的なタイトルから文学的な雰囲気を期待して読みはじめると、100%まちがいなく面食らう。冒頭のあまりにも生々しい描写に、なかには嫌悪感すら抱く人もいるかもしれない。本書はミステリーというよりハードボイルドといったほうがよく、このハードボイルドっぽい書き方も「叙述トリック」に大きく貢献している。私はけっこう楽しく読んだタイプだ。さすがに種を知って振り返ると、え~、これは無理すぎるんじゃないの~、とは思うシーンはあるけれど、それでもこういう生気にあふれた、バイタリティにあふれた生き方は決して嫌いじゃないし、否定したくもない。そしてその辺をどうとらえるかが本書の感想の別れ目だと思う。当たり前だが主人公の行動、バイタリティにいくつになっても共感できれば〇、え~、いくらなんでもこれはあり得ない、自分はこうじゃない、と思ってしまったら×。評価が大きく分かれる作品であることには違いない。=====データベース======ミステリー文学賞&年末ランキング4冠! 本格ミステリーの新時代を告げた記念碑的傑作! かつては探偵事務所で働き、いまは「何でもやってやろう屋」を自称して気ままな生活を送る「俺」成瀬将虎。ある日、高校の後輩のキヨシの頼みで、彼が密かに惚れている久高愛子の祖父の不審死と、高額で布団や健康食品を売りつける蓬莱倶楽部の調査を引き受ける。そして同日、駅のホームで飛び込み自殺しようとした女・麻宮さくらを助けたことで、運命の歯車が回り始める――。蓬莱倶楽部の悪徳商法を調査する将虎の軽妙なハードボイルド探偵の活躍を楽しむあなたに、ラストで襲い掛かる大どんでん返し!?日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞&「このミステリーがすごい!」「本格ミステリベスト10」で第1位!中居正広さんほか、たくさんの著名人も激賞!二度読み必至の究極の徹夜本です。 >> 続きを読む
2020/05/20 by まみー
綿矢りさ
弱冠19才という年齢で芥川賞を受賞した綿矢りさ。その受賞作がこの本「蹴りたい背中」である。長年読もう読もうと思いつつ十年以上が経過し、最近になってやっと読んだ。内容に関してはポップな感じの十代の恋愛・青春物語なのだろうと想像していた。しかし違った。言い方がまずかったかもしれない。確かに恋愛・青春小説なのだが、ちょっと異質な感じだ。クラスで孤立している二人の男女の物語だが、どちらも変わっている。男の方は、アイドルオタクで女のほうは、完全にクラスの人間関係を嫌悪して孤立しているうえ妙な性癖があるのが途中でわかる。なんか痛い人達の痛い恋愛?・青春模様が繰り広げられている。小説としては面白いと思うが、ライトノベルを読んでいるのと感覚が変わらないような気がした。ライトノベルのレベルが上がっているのか、純文学のレベルが下がってるのかは分からないが、時代のせい?それとも私の感性が鈍いだけ? >> 続きを読む
2020/03/29 by くにやん
福岡伸一
高校のときの生物の授業で学んだことが中心だけど、どんな学者がどうやってたどり着いたのか、生物学者の思考や技術的なアプローチのエピソードが豊富で、とても興味深かった。こうして発見の経緯を知ると、その内容への理解も深まると思う。中学生か高校生が読んだら、理系の学者の仕事も面白そうと興味を持つ確率が上がりそう。分子レベルでは、人は入れ替わり続けているのは知っていたけど、改めて生きてるだけで「お疲れさまです」なんだなと感じました。 >> 続きを読む
2017/02/26 by 245
奥田英朗
家を舞台にした短編集!!結婚をし夫婦になった人々が主人公として活躍するお話である。結婚から遠い位にいる自分にとっては正直実感が湧きにくいお話だった(笑)しかし、読んでいて大変面白い作品だった。自分個人としては「ここが青山」という話が一番好きだった。会社の倒産を機に専業主夫になった男性の話だが、周りからは同情されるが主人公自身は専業主夫として働くことを楽しんでおり同情される理由がわっかておらず思わず笑ってしまった。 >> 続きを読む
2015/12/24 by future
高野和明
浪人生の高岡が登った頂上はまさかの天国。自分は死んだと悟り、そこには同じ境遇の3人が。そして神様からのお告げにより、天国に行くため100人の自殺志願者を助けることに。ゴーストバスターズならぬゴーストレスキューという役回り。自殺者限定ということだが、その理由が仕事や家族や友人。そしてうつ病などの精神部分。今は立派な社会病だが、理解を得られないところも多くそれが自殺の原因へと。基本的には成功例がほとんどだが、時には失敗例なども絡めて心情を掘り下げた方がよりキャラに厚みが持てたかもしれない。あと高野さんらしいカウントダウン形式が少し曖昧だった気が。 >> 続きを読む
2019/04/13 by オーウェン
本谷有希子
ソースをかけ過ぎた焼きそばのように濃厚な情景心理描写に、戯曲から小説へと発展させた著者の底知れぬエネルギーがほとばしる鮮烈な読み応え。女優になるために上京した姉の破天荒な言動を冷静に見つめる妹の視線が、映し出すホラー漫画に、崩壊寸前の地方生活や家族像が浮き上がるブラックコメディホームドラマ。「個性的に生きなさい」「やりたいことをやってみなさい」「地方の時代」という甘い良識の裏で「何者にもなれず」もがき、苦しみ、絶望し、自己破綻してしまうドリームロスは、この作品が生まれて10年たった現在も、日本全土に蔓延しているのでは? なんて、笑いたくて笑えない怪作だ。 >> 続きを読む
2016/06/18 by まきたろう
北方謙三
●1回目 2007.9.2宋江包囲戦 第2弾そして一丈青扈三娘 登場!そうだこの人物を忘れていた。水滸伝でもっとも印象的な人物といえば、豹子頭林冲と、この扈三娘だった。●2回目 2014.12.23絶体絶命の包囲戦をくぐり抜け、宋江はついに梁山泊に入る。史進らも、地理的に不利な少華山を放棄し、梁山泊に合流。そして一丈青扈三娘登場! >> 続きを読む
2017/10/08 by Raven
万城目学
再読。荒唐無稽なファンタジー、相当面白く好みの作品。サンカク違いは見破れんね。
2018/01/20 by hiro2
さだまさし
確かにお龍さんは潔いし困ってる人を見捨てられず何でも出来ることはやってきたんだろう。だからいつも人に感謝されてる素晴らしい人だ。娘に対しても甘えることひとつしないで自分の人生の残りをどう過ごすか決めて咲子をさびしい気持ちにさせた。お龍さんがそんな生き方をしてきたのは道ならぬ恋で子供を宿してしまったからその償いなのかなと思った。子供が出来たとき相手の男性には家庭があったのだろう。きっと妊娠も知らせずにそれっきり会わずに。風に立つライオンで人を愛することは深くて辛いと思ったけど道ならぬ恋で出来た命をひとりで育てながら相手を思う愛も辛いだろう。お龍さんだからできた人生。 >> 続きを読む
2019/04/04 by miko
重松清
「とんび」で大いに泣かせてくれた重松清。 舞台が地元 北海道と知り、 ちょっと期待感を大きくして購読。 まだ上巻ですが、涙はありません。 何人もの登場人物の人生が 偶然の要素などで奇跡的に交錯していく様子は 作者さすがの構成力と言うべきかもしれません。 いずれにしても上巻は まだまだ種まきの状況。 下巻の刈入れがどのようになるか楽しみです。 >> 続きを読む
2017/10/29 by kengo
親族間の、幼なじみの親友との、夫婦間の、など、 何通りもの どう心を整理したらよいのか 本人たちにすら分からなかった 怒りや後悔、悔しさや後ろめたさといった複雑な糸の絡みが 見事に解きほぐされていきます。 しかし、もちろん簡単に解消されるわけなどなく、 そのためには葛藤はもちろん、 ものすごい努力や勇気などが必要で、 時の流れが欠かせない要素だったりするケースもあります。 あったことを無かったことには出来ない。 すべてはそれを受け入れて、受け止めて、 前を向くことによってしか始まらないし終われない。 「ゆるし」を最大のテーマに 重松清が訴えたかったことは、 そういうことなのかなぁと思います。 ストーリーとしては予想の範疇。 期待を超える感動や、想像を超える隠し種はありませんでしたが、 安定して面白かったです。 >> 続きを読む
横山秀夫
「深追い」は、警察小説の旗手・横山秀夫の7篇からなる短篇集。ある警察署に勤務する7人の男。その彼らの人生を変えた、7つの事件を描いている。舞台は、関東近郊の地方都市、三ツ鐘。市の郊外に位置する、三ツ鐘署の別名は「三ツ鐘村」。警察署と幹部官舎、家族官舎が一体化した村社会だ。「深追い」---突然の事故で逝った夫のポケベルに、メッセージを送り続ける妻と、逃走車の深追いで、左遷を余儀なくされた、元白バイ警官の物語。「又聞き」---幼い頃の海難事故で、重い十字架を背負った刑事の物語。「引き継ぎ」---父の代から追い続けた、伝説の泥棒を追う、若い刑事の物語。「訳あり」---再就職斡旋に奔走する警務課員に押し付けられた、警察庁キャリアの後始末を描いた物語。「締め出し」---強盗殺人の捜査から締め出された、生活安全課の刑事の物語。「仕返し」---あるホームレスの病死が、官舎内の人間関係に大きく影響する物語。「人ごと」---交番の前に落ちていた、園芸洋品店の会員カードをめぐる物語。"骨太な人間ドラマと美しい謎が胸を揺さぶる、不朽の警察小説集"と背表紙に書かれた惹句が、やけに頷ける1冊だ。唸るような仕掛けと、味わい深いドラマに加え、警察社会独特の閉塞感が、絶妙のスパイスとして、物語を香り続ける。この本を読んで、警察組織に憧れる人間もいないだろうが、良くも悪くも、警察組織というものの本質を突いているように思う。 >> 続きを読む
2021/02/13 by dreamer
池田暁子
片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術。池田暁子先生の著書。汚部屋をお部屋にするための道のり、コツがまとめられている良書です。汚部屋やゴミ屋敷とまではいかなくても、散らかっている部屋で生活している片づけられない女の人って私も含めて少なくないはず。参考になる一冊です。 >> 続きを読む
2018/10/09 by 香菜子
田中芳樹
主人公が直接ぶつかりあった1巻とかわり、自身と同じ国の人と戦うことになる2巻。腐敗した王朝を打倒すべく玉座を目指すラインハルトとクーデターを鎮圧するために兵を動かすヤン。ラインハルトが貴族と戦う際に同盟に攻め込まれないよう、同盟にクーデターを起こさせると予測をしていたヤンであってもそれを阻止できない。ただの戦力だけでなく情報や策略すべての知識を使って戦う二人に、次はどんな手を使うのかと期待させられる。ラインハルトのある判断が今後を大きく左右するのだが、まさかあんな結果になるとは。衝撃の展開が続きます。 >> 続きを読む
2015/04/21 by 冷しカレー
内海慶一
まず、これ、ピクトって言うんだということが初耳。誰もが、どこかで目にしているピクトさんたち。そう、”さん”付けをしてしまいたくなるのだ。とてもわかりやすく、基本的には、世界のほとんどのところで意味が通じると思う。つまり、共通語になりえるのだ。こうやって分類されると、また、味わいが深くなるのは不思議。確かに、身体を張って頑張っているのだ。そして、ぶつかったたりすると、ちょっと情けなくなってしまうとか・・・そうだよなあ~と納得。これから、いろんなところで、探しそうだ。 >> 続きを読む
2016/02/28 by けんとまん
BiancoMargery Williams , 酒井駒子
本屋さんでおススメしていた。今読んでいる本が850ページある分厚い本で、尚且つ、独特な言い回しな、偏屈な大人のリベート系でなかなか根気いる読書でして。で、もともと絵本やメルヘン世界好きで、つーか、自分も人生のもう折り返しを歩いているので、だんだん子供に帰っているのか・・・悩マーとにかく、言うてもそれなりの値段なので、毎回、本屋で逡巡。で、クリスマスも近いんで自分で買いました。グッド!すんばらしい内容でした。自分も今、人形に囲まれた部屋で寝ていて、最近のお気に入りはオラフ。そのオラフが、この絵本の「うさぎ」が、かぶる!私はいつも、「絵本」のその後をいつも想像したり考えるのですが、ネタバレになるかもですが、最後、おもちゃなウサギが本物のウサギになれる。妖精の力で。私は大人なので、本物になったらなったで、その世界の厳しさはあるしな~なんて冷めた?!目線だったり思考がどうしても一番にきてしまう。絵本自体はもちろん、スッキリ終わるので、それはそれとして素直に気持ちよかったと、先に感想を言っておきます!で、先程の続きですが、ボクシングやっていた時も、テレビで見ていた憧れの頃は、キツイ姿のボクサーにまた憧れ、シビレたりしたものですが、実際自分がリングで闘い、インターバルで休んでいる時、初めて、自分がボクサーとしての世界から見た景色はとても「キツイ!」厳しい世界を感じました。ただ、それは実際自分が行かないと見えない世界。もちろん、読書や本はそれを疑似体験できる貴重な世界、時間なわけですが。そんなこんなで、この絵本を読んで、そんな考えが過ぎりました。大人に近づけば近づくほど、そんな絵本のハッピーエンドのその後のストーリーこそが、その架空の世界の読み手が、造り出すリアルな世界な訳ですから、うさぎとカメの話ではないですが、のろまなカメがレースでは勝ちました、が、その後の自分としては、あくまで偶然の勝利を自覚して、自分の力を考え、謙虚に、おごりなく生きたいと私がカメだったらそうして考え、その後のストーリーを生きる感じですか・・・かなり話が脱線しました・・・汗ちなみに絵本なだけに絵もマジで好きで素晴らしいタッチで、とても大好き!ほんとかわいい!自分も絵、イラストやら自分で書いているので、とても好き。家に飾っています。 >> 続きを読む
2019/12/21 by ジュディス
絲山 秋子
7作からなる短篇集。それぞれの登場人物が、読み進めていくとリンクしだして、その人となりがいろんな角度から見ることが出来る。他人からはこう捉えられても仕方がない言動も、本人目線で綴られると感じ方が変わったり。登場人物の心情も、語られる物語も、厚みがあって、面白かった。絲山秋子は、短篇がパンチが効いてていいなあ。 >> 続きを読む
2016/06/26 by shizuka8
池井戸潤
池井戸作品は半数以上読んでいると思うが、やはり外さないと思った。半沢直樹のような最後にやり返すストーリーだったのは想定内だった。しかしそれが読後感をよくしているのだと思う。特に谷支店長を打ち負かす場面が個人的に痛快な箇所で印象深い。 >> 続きを読む
2015/03/06 by harubou
吉本ばなな
短編集。『ちんぬくしゅうしい』奥さんをお母さんにしない男の人はいつまでも男の子と呼びたくなるようなところがある、という文章には「逆なのでは?」と思ったが、よくよく考えてみれば男の子は好きな女の人に対して大人ぶるからカノジョにあからさまに甘えたりしないよなあと納得した。少年のような男性というのは子供っぽくて母性に飢えた男性ではなく、女の前で背伸びして強がる男性のことを言うんだと思う。少年や少女はむしろ自分の子供っぽさを認めない。『なんくるない』書店員の女性がヒロイン桃子に対してイラついてヒス起こすのはなんとなく理解出来る気がする。この作品に限ったことじゃないが、吉本ばななさんのヒロイン達って特に性格の悪い人でなくてもイライラさせられそうなのが多いから。考え方や言動は面白いけどあまり近づきたくないような感じとでもいうか。桃子もよく読むとかなり変な人だしなあ。ほとぼりが冷めたら自分を怒鳴った書店員の女性が「あの時はイライラしてました」と謝ってくれるかも!とか思うような人。 >> 続きを読む
2017/08/26 by kikima
出版年月 - 2007年4月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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