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2009年4月発行の書籍

人気の作品

      1Q84(イチ・キュウ・ハチ・ヨン) <4月-6月>

      村上春樹

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! tadahiko
      • 2010年頃に初めてに読んで以来の再読。


        Book1の始まり方が素晴らしすぎて大好き。

        全体的に好きな本ではあるけれど、Book1の最初とBook2の最後が一番好きかも知れない。


        一度渋滞を狙ってタクシーで首都高にのってやりたいくらいの勢いです。笑

        さて、少なくとも今現在、実際には三軒茶屋のあたりに非常階段は無いそうです。

        でもこの感じ「何か既視感があるんだよなあ」と思っていたら、読んでいるうちに思い出しました。首都高から階段で降られる場所があるんです。

        過去に一度、高速バスに乗っていて用賀で降りたことがあるんですが、そのときに降ろされた「用賀PA」というのが高速の上にあって、そこから田園都市線の用賀駅まで降りるときに階段で降りていったような気がします。

        ちょっとだけですけど、この小説の雰囲気に似ているのでそのうちまた行ってみようと思います。できればタクシーで。


        内容的には村上春樹先生が言う「精神的な囲い込み」みたいな呪いのようなものが重くて暗くて、Book1はとても怖い話だと思っています。
        それは家庭や学校や地域が少しずつ「歪む」ことで、どこかで人間性の本来の姿みたいなものが見えなくなっていく様子だったりするのかも知れません。
        この「精神的な恐ろしさ」は、最初に読んだときは本当に背筋が冷たくなりました。

        その上で語られる第15章の会話は、圧倒的に力強くまた優しくもあると思うのです。


        ちなみに、「村上さんのところ」という本によると、村上春樹ご本人はあゆみのこともたまきのことも覚えていないらしい。笑
        >> 続きを読む

        2019/04/28 by lafie

    • 他8人がレビュー登録、 69人が本棚登録しています
      神去なあなあ日常

      三浦しをん

      徳間書店
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね! Tukiwami
      • モデルはあるものの架空の神去(かむさり)村を舞台にした林業を主とした物語。主人公は横浜育ちで、高校の担任と母親の策略で神去村に放り込まれた平野勇気。神去村での経験を勇気が過去を振り返りながら、一人称で語る形で進められる。初めて林業の概要がわかり、予想以上に大変な仕事なのがわかった。神去村に不思議な風習があるのと登場人物が個性豊かなのと勇気の奮闘する姿に面白味を感じた。映画化もされたらしいから一度観てみたい。 >> 続きを読む

        2017/11/06 by konil

    • 他6人がレビュー登録、 29人が本棚登録しています
      ソードアート・オンライン

      川原礫

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ゲームオーバーすれば死に至る過酷な次世代VRMMOデスゲーム。
        ゲームはあくまで娯楽であり、楽しめながら遊ぶ物という共通認識は誰もが持っている。
        だが、ぬるい日常から抜け出したいとも考えている。何かに没頭するなら、中途半端な馴れ合いではなく、何かをかけて本気になりたいと僕らは心の奥底で思っている。
        これは浮遊城アインクラッドにて、キリト達が生死をかけ、クリアを目指す悠久の冒険活劇。
        「ゲームの死が現実に直結する」という今までの先入観を覆す手に汗握るスリリングな世界観に緊迫感で手に汗をかきながら頁を夢中でめくった。
        >> 続きを読む

        2018/06/15 by ebishi

    • 他4人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      1Q84(イチ・キュウ・ハチ・ヨン) <7月-9月>

      村上春樹

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • Book1が「青豆の愛」を語る本だとすれば、Book2は「天吾くんの愛」について

        第8章の父親との会話がとにかく素晴らしいです。あれはあれで天吾くんの過去との対峙という意味で、彼の闘いであったのかも知れません。

        一方その頃青豆はかなり危ないことをしている訳ですが、それはむしろ今まで村上春樹先生の主人公が繰り広げたかのような「あっち側の世界での果てしない闘争」をそのままやってのけていて、そんなわけでやっぱり「この小説の主人公は青豆である」と思うわけです。

        っていうか、ホテルから脱出するシーンの緊張感とかめちゃくちゃ面白い。



        そしてBook2最後のあのシーン。

        「ねじまき鳥クロニクル」の第2部ラストで主人公が光を得たように、青豆もまた自分と自分の愛すべきものを見つけ出して終わります。

        本当に、あのシーンはBook1の最初と連動していながら全然違った意味や印象を持っていて、とても好きです。


        「死ぬのは怖くない。怖いのは現実に出し抜かれることだ」


        Book3ヘ続く。
        >> 続きを読む

        2019/04/28 by lafie

    • 他4人がレビュー登録、 56人が本棚登録しています
      多読術

      松岡正剛

      筑摩書房
      カテゴリー:読書、読書法
      3.7
      いいね! u_sukumo
      • 「ビジネス的な読書術」としての「多読」を紹介している本をイメージしていたので、良くも悪くも予想外の内容だった一冊です。

        「千夜千冊」という著者の松岡氏が運営する本のレビュー的なことをやっているサイトに関するお話や、彼が実際に読まれた多数の本から得たものについてのお話を交えながら、実践的な「多読術」の方法の説明を進めていくという流れになっています。
        両者の内容が結構複雑に絡んでいるので、私にとってはさらさらと読める本ではありませんでしたが、その分興味深い記述もありました。

        特に、「人が『黙読』できるようになったのはおそらく14世紀~16世紀で、それまでは、『本を読む』というと全て音読だった」、そして「それが無意識の領域を広げている」という話が印象に残りました。
        一方で、「多読」、そして「無意識の領域」とはいっても、決して「速読」にこだわることは勧められていないというのが、他ではあまり見ない松岡氏独自の意見だと思います。
        >> 続きを読む

        2017/06/05 by ピース

    • 他4人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      おしくら・まんじゅう

      加岳井広

      ブロンズ新社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.2
      いいね!
      • シンプルなんだけど面白いアイデアってスゴイ!と思った。

        色んなものを挟んでおしくらまんじゅう♪
        おしくらなっとう♪
        おしくらこんにゃく♪

        この著者の絵本は他にも「おふとんかけたら」や「だるまさんが」を読んだけど、イラストもカワイイし、お話もユーモアたっぷりで子供が喜ぶ絵本だと思う。

        以前絵本の名作で思い浮かべたのは割と外国の絵本作家さんの本が多かったけど、最近は日本のステキな絵本作家さんを見つけることも多くてなんだか嬉しい。
        >> 続きを読む

        2012/11/09 by sunflower

      • コメント 2件
    • 他4人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      弁護側の証人

      小泉喜美子

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 一気に読ませる、ストーリー展開が早い作品です。展開と仕掛けは鮮やか、見事と言うしかなく読書の楽しさは十分堪能できます。
        だがしかし、そのメリットが強すぎて、登場人物のドラマが薄いような気がします。ドラマが薄いから仕掛けが鮮やかに見えるのかしら。
        >> 続きを読む

        2016/05/22 by kobe1225

    • 他3人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      限りなく透明に近いブルー

      村上龍

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      2.8
      いいね!
      • 全く面白さがわからなかった。
        わかる人にはわかる、好きな人は好きって作品だと思う。
        文学的っていうことなんでしょうか。
        芥川賞取るにはこういう書き方ですって感じ。
        文学小説の書き方って教科書があったらそれどおり書いたらこうなるのかな。
        それが悪いかどうかは評価できませんが、自分には全く合わなかった。
        早く読み終えたかったので、内容覚えてません。
        村上さんの他の作品も読みましたが、みんな同じ…
        その中でも最後までたどり着けませんでした。
        他もそうだけど、タイトルだけは惹かれるしセンスいいと思います。
        自分だけ?
        >> 続きを読む

        2017/12/07 by ryoji

    • 他2人がレビュー登録、 18人が本棚登録しています
      シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン

      小路幸也

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 2018/5 1冊目(通算69冊目)。藍子さんがマードックさんと結婚、亜美さんとすずみさんの出産などが主な話のテーマ。小説を読んでいると家族の一員としてそこにいるようで読んでいて楽しい。藤島さんにも春が来るといいなと思う。次。

        >> 続きを読む

        2018/05/01 by おにけん

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      モルグ街の殺人

      巽孝之 , エドガー・アラン・ポー

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • この作品は、私の好きなヘビメタのアイアンメイデンの曲と同じタイトルでたまたまエドガー・アラン・ポーを調べていたらあれ?頭のどこかで!引っ掛かりましてアイアン・メイデンと同じ曲じゃんとなり調べたらアラン・ポーの文学史上の記念碑ともいうべき世界初のミステリだそうでトリック、犯人は今読むとまずまずかな?まあ古典ですからね。アイアン・メイデンのほうは死体安置所通りという意味だそうです。たまにこういうことがありまして楽しいですね。 >> 続きを読む

        2016/05/14 by rock-man

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      一茶

      藤沢周平

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 江戸時代の三大俳諧師といえば松尾芭蕉、与謝蕪村。そして『小林一茶』。

        日本の風雅を鮮やかに俳句に表した二人に比べ、一茶は日常の風景、庶民の喜怒哀楽を素直に句に残してきました。その生涯で遺した句は二万句以上とも言われます。しかし一茶が稀代の天才と評価されたのは没後時代が流れてから。

        一茶の人生を藤沢周平が綴る時代小説「一茶」

        継母とそりが合わず実家から追い出されてしまった少年時代。
        俳人として華々しい活躍を見せたわけではなく、田舎俳句と馬鹿にされ俗にまみれ貧困に苦しんだ江戸。故郷で農業を続けていた弟との醜い遺産相続争い。

        藤沢周平の流れるような年月の描写で生々しく人間・小林一茶の姿、その苦しむ内面が浮き彫りになります。

        この作品を読む前後で一茶の句に対する印象ががらりと変わりました。

        決して楽しんで日常を切り取っていたわけではない。無情な人生に苦悩し続けたからこそ表現できた句なのだと。
        >> 続きを読む

        2018/07/07 by ybook

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      点と線

      松本清張

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!

      • 松本清張という作家は、犯行の動機を重視し、社会悪の告発も行ない、生身の等身大の人間のリアリティをミステリの世界に持ち込み、いわゆる"社会派推理"という新ジャンルを打ち立て、"清張以後"という言葉があるように、その後の日本のミステリ界を牽引していくことになるんですね。

        今回再読した松本清張の初期の代表作の一篇「点と線」は、"社会派推理"でありながら、実にエレガントな魅力に満ちた本格ミステリでもあると思う。

        この作品のメインは、言うまでもなく、アリバイ崩しだ。犯人は鉄道を利用して、緻密なアリバイを構築する。
        この鉄道トリックといえば、列車を意外な方法で乗り継ぐことで、時間を短縮するパターンが一般的だ。

        その中にあって、この作品は、目撃者を作るために"空間"にブランクを作る。
        これが有名な「空白の四分間」になるのだが、これは従来の鉄道トリックを踏まえながら発展させた、独創的なアイディアとして素晴らしいんですね。

        さすがに時代の壁があり、トリックの一つは、昭和30年代の読者には意外でも、現代の読者である我々には、すぐに思い付くものに過ぎない。
        ただ、それをもって、この作品の価値が下がるわけではないだろう。

        この作品は、ミステリ界にリアリズムを持ち込んだと言われています。
        確かに、一読すれば誰もがアリバイを作れるというレベルにおいて、リアルだと思う。

        だが考えてみると、汚職の証拠を消すという卑近な目的のために、犯人は異様なまでに複雑な方法で、鉄壁のアリバイを構築するんですね。

        ここにある犯人の意志は、リアルというよりも、何かグロテスクでさえあると思う。
        しかも犯人は、アリバイを現実世界の常識ではなく、探偵小説から発想するんですね。
        時刻表の本を読み、観念の世界で犯罪のシュミレートを繰り返す犯人の思索は、どこか「怪物」じみている。

        表層がリアルでありながら、深層に過剰でグロテスクな世界を置いたところに、この「点と線」の本格としての醍醐味があると思う。

        >> 続きを読む

        2018/11/06 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      心にナイフをしのばせて

      奥野修司

      文藝春秋
      カテゴリー:社会病理
      3.4
      いいね! Tukiwami
      • 大切な家族を、ある日突然誰かに殺されてしまったら。
        こういう想像を、軽くでなく真剣に我が事として考えてみるひとはいないだろうと思う。
        ひとは、殺人事件になど巻き込まれないと根拠もなく思い込んでいる。わたしを含めて。

        本書は、高校生になった少年が同級生に無残に殺された事件の被害者を丁寧に取材して書かれた一冊だ。
        こういった事件が起きると、わたしたちの関心は加害者の心情や背景にばかり行きがちだ。
        そういったものを知ることにより、自分や自分の関係者が加害者にならない術を見つけたい。わたしはそう思うことと、単純な好奇心から事件を扱うルポルタージュをよく読む。
        でも結局いつも、加害者の心情を知っても理解が出来たことなどまず無い。
        例えば誰かに絡まれて、振りほどいた手が強すぎたためか相手が転倒して頭を打って死んだ。
        こういった偶発的な殺人事件なら、どっちが被害者だかわからないということなどから加害者の気持ちも理解しやすい。
        しかし、はなから殺すつもり、それも恨みとかいったものでなく単に殺したいからという理由で殺人を犯せる人間の気持ちなど理解出来るわけがない。理解出来たときは、きっと自分も同じことをしているだろうから。

        本書で扱うのは加害者側でなく、被害者遺族だ。
        ここに本書を読んでおいたほうがいいと言える価値がある。
        殺された少年はとてもいい子で、といった被害者賛美で終わるのでなく、遺された家族の終わることのない苦しみが描かれていることが大切だ。
        事件を報道によって知った人間が、事件のことを忘れてしまっても被害者の苦しみは形を変えながらつづく。
        本書で扱うように、加害者が少年なら尚更悲惨なことだろう。
        僅か数年で加害者は何も無かった顔で社会に戻ってしまう。更生したということにされて。

        更生は、目に見えるものではないし、数値で表されるものでもない、試験もないのに何を基準に判断するのだろう。
        被害者遺族に、更生を認めますと決める権利もない。
        制度ありきの日本のやり方は、被害者遺族に皺がより過ぎている。

        本書は、司法にも一石を投じた一冊だ。
        ルポルタージュなら中立であることが前提だとは思うが、亡くなったひとは言い訳も出来ないのだから、どちらかに比重を置くなら被害者側だろうと思う。
        加害者の更生や社会復帰といった過剰な人権保護ばかりで、被害者遺族は置き去りという我が国の状況を僅かながらでも改善させるきっかけを作った。
        ひとを殺した人間には手厚く保護をするのに、殺された側の人間は勝手に乗り越えろということには憤りしかない。
        わたしは最近になって本書の存在を知ったのだが、ひとりでも多くのひとに読んでもらい、被害者遺族の気持ちを忖度することから始めてもらえたらと思う。
        >> 続きを読む

        2015/09/06 by jhm

      • コメント 8件
    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      吉原手引草

      松井今朝子

      幻冬舎
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      •  この物語は江戸時代の一文化ともいえる吉原で、一番ともいわれた葛城花魁をめぐる16人の証言を集めたものです。

         まず、誰が何のために葛城の起こした事の真相を知りたいと思うのか、いわば探偵である人物の姿は見えません。
        あくまでも、話を聞かれたものの喋り言葉のみで構成されています。
        誰もが「若くてちょっといい男」と言う。それしか聞き手の姿は見えません。

         作者は、吉原で働く者、吉原に通い熟知している者に語らせ、その吉原とはどんな仕組みになっていたのか、どういう人々が集い、どんなしきたりがあったのか・・・まるで映像を見ているかのように再現させています。

         手引茶屋内儀、見世番、番頭、遣手、女衒・・・といった、今で言う店の主人、女将、用心棒、花魁や女郎たちの見張り、吉原の中にある古着屋、そして客となった金のある商人たちの話。
        誰もが葛城の事をあまり語りたがらない。何があったのか。それをひっぱる力がまずあります。

         花魁ともなると着物に凝り、下で使う者、見習い少女の教育などをすべて自腹でやり、ごひいきの力を借りなければならない。
        そのすさまじいまでの厳しい世界を花魁という一番の高さまで登りつめた、葛城。

         不思議と葛城を悪く言う人がいない。容姿も美しかったけれど、客人に媚びをあまり売らず、おのずと人好きがするような人物である、と口ぐちに言います。

         聞き手の姿をひたすら隠すように、葛城花魁の姿もなかなか見えない。結局、誰が話す葛城が本当の葛城だったのか、どの人も葛城のある一面だけを見て判断していたのでしょう。

         そんな中、ひとり沈黙を守って筋を通した葛城の姿は夏の逃げ水のようにきらりと光るかと思うとさっと消えてしまう。

         葛城本人しか本人の気持などわからないのでしょうが、16人の弁から見える葛城は、ひとことで言うととても切ないけれど、凛としています。

         どんなに花魁という地位になっても、結局、身請けされなければ外に出られず、一生、吉原という刺青を背負って生きていかなければならない身なのです。

         誰からも好かれるは、今の時代でも無理があり、無理があるからこそ、人は悩み、自分を客観する事が出来る人は何かしらの成長があり、自分の道をすすんでいくしかないのです。

         自分の今いる立場に溺れず、周囲をきちんと見極める事の難しさをつくづく感じます。作者はどんな立場、身分の者であっても、その誇りを捨てない姿、誇りに上下も善悪も大小もないことを垣間見える葛城の姿でもって見事に描き出しています。
        >> 続きを読む

        2018/06/05 by 夕暮れ

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      愚行録

      貫井徳郎

      東京創元社
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • プリズムに似た進行。筆者にとっては真実よりも、人物がどのような人間であるかを書き尽くすことのほうが大事なことのように感じたりする。夏原さんのような女性って小説ではよく見る(白夜行の雪穂とか)気がするが、実際に女子校などにはいたりするんだろうか。完璧な人間って怖い。 >> 続きを読む

        2018/05/15 by aki

    • 他2人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      この世界の片隅に

      こうの史代

      双葉社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.8
      いいね!
      • 映画を観て原作も読みたくなった。
        映画のノベライズ版も読みましたが、やはり原作ありき!

        そして、原作からのファンの方はどう思ってるのかは知らないけれど、僕の印象としてはですが、アニメ映画化は ほぼ完璧な出来だったんですね~

        すばらしい漫画ですコレ!
        >> 続きを読む

        2018/07/12 by motti

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      年収200万円からの貯金生活宣言

      横山光昭

      (株)ディスカヴァー・トゥエンティワン
      カテゴリー:家庭経済・経営
      3.8
      いいね!
      • 本書の良さは貯金テクニック/仕組みにあるのではなく「人間は意志が弱いからあなたが貯金できないのは仕方がない」と読者の弱さを認め、かつての著者自身の弱さをもさらけ出している点。これにより読者の「もう一回チャレンジしてみよう」という気持ちを引き出し、本書で紹介している方法を「実践してみよう」という姿勢を持たせている。上から目線になりがちなマネー本のなかで、お金ではなく自らの弱さに苦しむ人々に希望を与える一冊といえる。 >> 続きを読む

        2015/10/29 by Ada_bana

    • 他2人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      たいした問題じゃないが イギリス・コラム傑作選

      行方昭夫

      岩波書店
      4.5
      いいね!
      • 見事な推理を披露するホームズに対してワトソンが推理のコツを聞くと、ホームズは観察力が大切だと答える。ホームズいわく多くの人間は目の前にある様々な情報を見落としているらしい。ホームズとワトソンは同じものを見ながら、それぞれ別のものを見ているのだ。

        この本は20世紀初頭に名エッセイストとして活躍した、A.G.ガードナー、E.V.ルーカス、ロバート・リンド、A.A.ミルンのコラム集である。彼らのコラムは大した問題じゃないことを扱っているのにもかかわらず興味深く、すらすら読み進めてしまった。劇的な出来事などない日常に面白いことを見つける彼らの観察力は名探偵のようだ。

        リンドは「時間厳守は悪風だ」という記事では時間を守らない人間より時間厳守をする人間のほうが怠惰であると言ったり、「忘れる技術」では忘却のプラスの効用を説いたりと、逆説的なところがイギリスらしい。

        ミルンの記事は子供時代のことを書いていたり、自然への愛情あふれるコラムがあったりと「くまのプーさん」の作家らしさを感じることができた。また、4人の中で一番想像力が豊かなのもミルンではなかろうか。

        「パット、あなたがいらした時、私ひとりでした。私が犬に話しているのをお聞きになったのよ。お願いだから日時を指定なさって。デイジー」
        朝刊の私事広告欄で見たこの二行の文章を元にして、ミルンはデイジーとその恋人との間に起こった出来事を記事で再現するのだ。彼は童話作家ではなく推理作家にもなれたかもしれない。

        余談だが私事広告はシャーロック・ホームズにもちょいちょいでてきたので、にやりとしたポイントでもある。僕も二行の私事広告から恋物語を読み取る名探偵になりたい。
        >> 続きを読む

        2016/09/11 by けやきー

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      桂吉坊がきく藝

      茂山千作 4世 , 桂吉坊 , 小沢昭一

      朝日新聞出版
      カテゴリー:演劇史、各国の演劇
      3.0
      いいね!
      • 先月、吉坊君の小倉船を見て、興味を持って読んだ。彼のあの声、あの踊りは、勉強熱心さから来てたんだ。昔は、自然光で芝居をしていたから、日が落ちて来ると場面は明け方や夜中になるように計算されていたという12代團十郎の話。秋田實に連れられたフランス料理店で秋田のまねして食べてたら、秋田がフォーク落としたので若手皆でホンマにフォーク落としたと言う喜味こいしの話。宝生閑の、痺れた足でどのように立って能を続けるかの話。全体では米朝の話が一番おもしろかったな。きいた相手10人の内、既に鬼籍に入ってる人が6人。今や貴重な1冊。 >> 続きを読む

        2015/05/12 by 紫指導官

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      街道をゆく

      司馬遼太郎

      朝日新聞出版
      カテゴリー:日記、書簡、紀行
      3.5
      いいね!
      • 最終巻。
        連載中の急逝により途中で途絶えている。

        大好きな戦国の三英傑、信長・秀吉・家康について書かれているので、途中で終わってしまうのが残念でしょうがないが、それでもこれまで同様に知識の薄い自分にもわかりやすく楽しく読める内容だった。

        シリーズものは長ければ長いほど終わってしまった時の喪失感が大きい。
        今度は小説を読んでみようかなと思う。
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        2014/10/04 by freaks004

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