読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)
伊坂幸太郎
1クリック登録
伊坂作品特有の浮遊感が味わえる4つの短編集。「動物園のエンジン」閉園後のオオカミの檻に居座る男の目的とは。「サクリファイス」探し人を求め過疎化が進む村に来た泥棒の黒澤。生贄を捧げる村の風習に関わる謎。表題作は解散したバンドと、飛行機ジャックの顛末。正義の味方になりたいという思いとは。「ポテチ」泥棒コンビが野球の補欠の尾崎に寄せる話。ここでも出る泥棒の黒澤がいい助演ぶり。 >> 続きを読む
2019/04/10 by オーウェン
吉田修一
かつて手にして読もうとしたが表紙の妻夫木聡を見てアマゾンプライムビデオで見たことがあるような気がして読む気を失せていたのだが、Wikipediaの純文学で例示されていたりしていて気になっていたので、思い切って読み出した。さいわい既視感があるということもなく、そこそこ楽しめる作品。表紙の妻夫木は金髪していたので、祐一なのかな。深津絵里は光代か。下巻で、泣かせる展開が待っている気がする。 >> 続きを読む
2020/02/08 by 和田久生
森見登美彦
日本の名作をオマージュにした体を成しながらも、内容は作者お得意の京都の腐れ大学生の生態モノ。やっぱり表題の「走れメロス」が一番面白かった。物事の道理や常識を一切無視した、というか鼻であしらわれたように強引に進むストーリー展開に巻き込まれていく読書って、なんて快感なんだ。太宰センセも手を叩いて喜んでいるんじゃないかしら。 >> 続きを読む
2019/12/19 by かんぞ~
祐一と光代とがもうちょっと早く出会っていれば。祐一のやさしさと弱さに心が動かされた。読んだ本が、映画化のプロモーション表紙だったのがちょっと残念。 >> 続きを読む
2020/02/20 by 和田久生
綾辻行人
夜見山の中学にやってきた転校生の榊原恒一。だがクラスの中には違和感があり、クラスメイトがその存在を無視している見崎鳴に惹かれていくが。綾辻さんの作品としてはホラーとミステリ両輪とも最高峰の出来だと思う。じわじわ染み込んでくる恐怖や、学校に伝わる怪奇が入り組んでくる。そしてクラスの制約が分かった時、いかにして死者が出るのを止めるのか。そして死者は誰なのかという謎が最後に提示される。ラストの死者の衝撃は予想もしなかった範疇だが、実は冒頭から伏線は丁寧に敷かれており、それに気付くことが出来なかっただけという悔しさが残る。続編も2作あるけど、この1作だけでも傑作じゃないでしょうか。 >> 続きを読む
2020/12/16 by オーウェン
加岳井広
やられたあ~、こりゃいいや。そっか~そうきたかあ~の連続。いいですよね~、ふかふかお布団。気持ちいいし、読んでても気持ちよくなるリズムだ。 >> 続きを読む
2014/08/01 by けんとまん
意図的なのか伊坂さんが作風を敢えて変えているこの作品。二つの話が進行していくのだが、まさかのエクソシストと西遊記が関係してくる変な話。どこでリンクしてくるのだが、ずいぶんとあっさり繋げてきたし、何よりもユングやフロストの心理学を用いた例えが話の流れを悪くしているのは否めない。そのせいか、やたらと読むのに時間が掛かった。孫悟空が出てくる必然性も薄いし、隣室で起きた事件も有耶無耶なままフェードアウトだし、結局はエクソシストや西遊記の小ネタだけが印象に残った奇妙な作品だった。 >> 続きを読む
2020/01/03 by オーウェン
藤谷治
さて、一気に1巻から3巻まで読みましたよ!三流高校の音楽科を舞台にした青春音楽哲学物。主人公が過去のことを書いてるっていう体です。だいたい1冊につき1年っていう感じで進んでいきます。全巻通しで何章ってなってるのでまぁ長い話を3冊に分けたと。音楽や哲学のことよくわからないけど楽しめましたよ〜お約束?の恋愛要素もちゃんとあるけど、うわーーーだわ。なんだあの女は…その親友も…そう思うのは僕が男だからでしょうか。おじいさまと北島先生がいいね!一気に読ませる力がある小説でした!レビュー書いてから検索して知ったんで追加。文庫版3巻にフルートの伊藤君が日本での初ソロリサイタルの話が!そこに40代になったサトルが…って、そんな話があるんですか、文庫に。。。読まないといけないなーこれは。 >> 続きを読む
2016/06/05 by 降りる人
岩井俊雄
これ、面白い!このアイデアはどこから・・・そっかあ~、あれだな、あれの向きを変えるとだな・・・と納得。どの階も、楽しくてかわいい感じがする。でも、こうやって降りていくと、昇るのも大変だなあ~と思ってしまうのは、やはり、大人の感性なんだろうか。一階につき10段としても1000段・・・こりゃ大変だあ~なんて。あっ、もう一つ、絵本を思い出した。ずっと、穴を掘り続けると・・というやつ。これも、そうなったら、新しい展開もあるのかな。 >> 続きを読む
2014/08/10 by けんとまん
重松清
唐の詩人・于武陵の「勧酒」の一節、「人生別離足」を「サヨナラダケガ人生ダ」と訳したのは、作家の井伏鱒二だが、このフレーズは、後に太宰治や寺山修司も、その作品内で取り上げているが、人生経験を積む度に、結局人生とは、別離の繰り返しなのだということを感じる人々の、心に染みる名フレーズとして、多くの人に記憶されていると思う。この重松清の短編集「再会」のテーマもまた、人生に於ける人々の出会いと、そして別れである。6編の作品それぞれに、自分あるいは、今までの自分の人生で出会った人々を重ね合わせるという、いつもの"重松ワールド"に引き込まれると、物語の中に、読者自身の物悲しくも貴重な出会いと別れの思い出が、浮かび上がってくるのではないだろうか。第一話「いいものあげる」は、小学校6年生の女の子の出会いと別れの話だ。地方都市に父親の転勤に伴って、都会から転向してきた少女のクラスには、その都市の大型デパートのオーナー一族の令嬢が、クラスの女王的な存在となっていた。しかし、少女の父親は、その都市に大型ショッピングセンターを開く為の準備室責任者だったのだ。明るく泰然とした女王様と、それにかしずく侍女的な女の子たち、そういった微妙な関係が、大型ショッピングセンターの開店と、老舗デパートの没落という中で、微妙に変化していく。無垢な少女達が迎える、別れの場面は、さすがは重松清らしく、実に上手くて泣ける。最後の第六話「ロング・ロング・アゴー」は、第一話から二十年後だ。第一話に出てきた女王様が、初恋の片思いの女の子であった少年は、就職もままならぬ不本意な日々の中で、母校の改築工事の為に故郷を訪れる。自分の思いを、彼女が転校する日に不器用に伝えた彼は、その懐かしい日々を思い出し、初恋の人を懐かしく思い出す。そして、彼はその初恋の人の行方を知ることになるのだが-------。20年という時間を隔てて繋がって、二つの物語が、繋がっているという仕掛けは、いつもの重松作品らしいところだが、こういった物語の構成の手法にも安定感があるし、間に挟まれた、その他の5編と併せて、この6編が一つの長編を形作る全体を通じて、この作品が「サヨナラダケガ人生ダ」というフレーズを、今一度、我々読者に思い起こさせてくれて、しんみりとした情緒は、実に心地よい。ただ、重松清作品らしい安定感ともいえるものは、逆にマンネリ的な傾向と感じられない訳ではないところが、ちょっと問題かもしれない。まあ、それでもやはり、この作家の作品は、また手に取りたくなる魅力に溢れている。 >> 続きを読む
2021/07/25 by dreamer
宮下奈都
宮下奈都さん初読み。美しすぎる妹の存在で小さいときから負け組みになり自分に自信が持てないヒロイン。でも家から独立して一歩ずつ不器用ながらやりたいことをつかんでいく。家庭は自分自身の原点になるから親や姉妹との関係は人生で大きな影響があるのかも。恋に対して臆病だったヒロインを愛してくれる男性が現れて良かった。作者の自伝かな。 >> 続きを読む
2018/05/18 by miko
沼田まほかる
辛そうだけど、たのしみ。
2017/02/14 by dekapi
宮下奈都の「よろこびの歌」は、同じ学校に通う女子高生六人の物語を、七篇収録した連作短篇集で、最初と最後が「御木元玲」の視点になるという構成で、少女たちの心が痛いほど伝わってくる作品だ。有名なヴァイオリニストを母親にもつ玲は、音大附属高校の受験に失敗し、「ここを第一志望として入ってきた子がどれくらいいるだろう。口に出さないだけで、行きたい高校は他にあった子が多いはずだ」という私立明泉女子高等学校に入学する。音楽で生きていくこと以外考えたこともなかった彼女の、今の自分を「仮の姿」であると感じると同時に、「それではいつ『仮』を返上するのか、ほんとうの姿とはどんな姿なのか、もちろん何の見通しもないし、自分だけが間違った籠に放り込まれた洗濯物のように感じている」。この宮下奈都という作家の特徴でもある、地の文が多めの丁寧な筆の運びが、少女たちの繊細な心情描写に非常によくあっていると思う。誰かの発した言葉に対して、さざ波のように起こり、大きな波になって激しい言葉になろうとする直前で引いていくような、女子高生の心の在り様が、痛いほど伝わってくるのだ。物語は、クラス対抗の校内合唱コンクールを軸に進んでいく。ある日、玲は「仲間と力を合わせ、声を合わせよう」と書かれたポスターを見ていらだつ。だが「クラスの団結が目的で、合唱は手段になってしまっている。歌を利用していることへの軽い憤りを、どうでもいいじゃないそんなこと、と声に出してかき消した」。そんな玲が、合唱コンクールの指揮者としてクラスをまとめる立場になってしまう。案の定、自分の音楽観をクラスメイトに押し付け、反発を招いたままコンクールの日を迎えてしまう。「麗しのマドンナ」という受験で失敗した曲を取り上げたのも、よくなかった。だがその後、あるきっかけで、クラスメイトたちがこの曲を自然に口ずさみはじめるという場面に出会うのだった。そこで「これは、まぎれもなく彼女たちの歌、そして私たちの歌だ」と気づく。長い鬱屈の果てにやっと、新しい音楽と新しい人生に出会うという最初の一篇「よろこびの歌」をはじめ、ピアノを担当した千夏の視点でコンクールの練習の日々を綴った「カレーうどん」。やはり、中学で才能を見限らなくてはならなくなった早希の物語「No.1」など、育ちも考え方も違う少女たちの「スモールステップ」を描いた作品群のタイトルは、すべて、ザ・ハイロウズの楽曲からとられている。1980年代半ばに発表された吉田秋生の傑作漫画「櫻の園」から「よろこびの歌」へと読み継ぐと、少女たちの心理の根っこは変わらないながらも、社会の環境の変化によって、かなり辛いものになっていると思う。 >> 続きを読む
2018/12/22 by dreamer
金沢伸明
ケータイ小説。クラスメイトに送られてくる王様からのメール。それは王様ゲーム。面白いと思えないのは私が高校生じゃないからなのか?どんどん人が死んでいくのみ。とにかく雑。文章も雑で稚拙。自分の本棚に入れておくのも嫌だと思った稀にみる作品。 >> 続きを読む
2012/11/12 by mahalo
大熊一夫
日本の精神保健における私立病院主義の成り立ちと悲惨な数々の事例から、日本の精神医療の暗い歴史が生み出した監禁中心主義的性格を糾弾したうえで、精神病院の廃絶に成功したイタリア・トリエステの例を挙げ、効果が高くコスト面でも精神病院に劣らない、在宅を中心とした地域精神保健サービスによる治療が訴えられています。日本のような実質的に治療より隔離が目的となってしまう精神病院偏重でもなく、かといって精神病院から解放された患者たちがホームレス化してしまうアメリカのように放置するわけでもない、第三の道として地域精神保健サービス網の整備によって現実的な精神病治癒が可能となっていることを明示する本書の役割は大きいのではないでしょうか。精神病院における患者の人権を踏みにじる残酷な虐待の事例については、日本だけではなく精神病院廃絶、または縮小に進む以前の時点での欧州でも多く見られていたことも随所で取り上げられています。以下は印象に残ったものを一部列挙しています。・「根っからの障害者蔑視主義の院長が経営する施設強制収容所」・職員水増しによる医療費詐欺・懲罰のための電気ショック・バットで殴るなども含めた、殴る蹴るの暴行による患者の死亡・高齢の入院者が紐で犬のようにつながれていた・取り締まる立場の地方自治体や厚生労働省が患者の味方ではなかった・精神病院の福祉への横滑りについての危惧・日本の精神保健は病院経営の都合が第一、患者の身の上は二の次・「日本の行政機関は精神病院をコントロールできていない」・日本精神科病院協会のロビー活動・「精神の病気というより、精神病院が原因の病気の人がいっぱいいました」・「多くの医者は実は本物の改革に乗りきではない」(病院の方が楽で高収入)・「精神病院は必要悪」という思い込みはこのイタリア旅行で吹き飛んだ・「死ぬまで精神病院にいろ、なんて、哀れだよね。日本は冷たい国だ」・ホームレスの60%近くは本来なら医療の網にひっかかる人びと・「実はここ(精神病院)は監獄なのだ」・「大事なのは勝利ではなく、説き伏せること」・「他害の恐れがあるかどうかは、警察の判断に任せるべきことで、精神科医の仕事ではない」・人出と説得技術、濃厚なコミュニケーション、信頼感、連帯感、対等な人間関係・精神病院廃絶後に精神病に結び付く犯罪が増えたという証拠はない・「彼は、批判されようが抵抗されようが、その相手を敵とはみなしません」(フランコ・バザーリオについて)・「精神病棟への大量収容」という社会現象が残っているのは日本社会だけ・”発展途上国並み”の精神保健・「日本の精神医療の主流は、いまだに私立精神病院への入院主義」・万人の心に宿る”オッカナイ人々”という、固定観念・「トリエステで始めた精神保健改革の一番のポイントは「狂人(マット)の復権」」 >> 続きを読む
2020/07/28 by ikawaArise
ヤマザキマリ
テルマエ・ロマエ 第1/5巻(未完結)古代ローマと現代日本の「風呂」をテーマにした文化比較。目の付け所の勝利。文化比較としてとても気付きが多い有益性とともに、映画化も頷ける面白さが共存している。古代ローマで浴場の設計をする技師ルシウス。提案が受け入れられず、失意のまま友人と訪れた公衆浴場も、あまりの騒々しさに彼の望むそして目指す浴場とは程遠かった。※以降、ネタバレします。(ネタバレしても十分楽しめると思いますが)喧騒から逃れるべく風呂に潜り、水中しか静かに入浴できる場所はないのかと更に沈み込む彼だが、その直後、現代日本の銭湯にタイムスリップする。富士山の壁画。風呂あがりのフルーツ牛乳。元の世界に戻り、これらのアイデアを再現した浴場は大当たりする。その評判を聞いた時の権力者から露天風呂のオファー。日本から取り入れたのは、温泉卵に熱燗。疲れた老人向けに取り入れたのは、内風呂にシャンプーハット。そして、評判はついに皇帝の耳に届くことになり、直々に皇帝のプライベートエリアの風呂をデザインすることになる。ここで取り入れたのは、テレビ付き風呂からヒントを得たクラゲの水槽。そしてウォッシュレット。皇帝の信頼を勝ち得た彼は、戦地へも同行し、湯治場のオンドルを再現することで、負傷者の救済をする。忙しく過ごした彼が戻ると、嫁に逃げられていたり、順風満帆とは言えない辺りも面白い。続刊が有るわけだが、風呂というテーマでネタは続くのだろうかと心配になる。 >> 続きを読む
2012/10/12 by ice
唯川恵
いかにもドラマに出てきそうな女性たちの物語。つまり、くだらなく、見下してしまいがちな物語。でも、周りが見えないぐらい必死になったり、勘違いをしたり、自意識過剰になったり、人生ってこんなものかもしれない。恥のない人生なんてあるのだろうか。そんなことを考えさせてくれた作品。 >> 続きを読む
2019/04/16 by ma733
いくえみ 綾
恋したいなぁと思いました
2016/06/01 by sae1
浅田次郎
この本も、宮崎美子さんのテレビに浅田次郎さんが、その際、エッセイも書いておられると知って、早速紀伊國屋で二冊購入。基本ベストセラーとか小説は読まないので、浅田次郎さんっていたって遠い作家さんだと思っていたのだが、今回初めての出会い、JALの機内誌「SKYWARD」のエッセイの文庫化らしい。ANAしか乗らないので、今迄一切出会いが無かったようで・・・・。内容は、もちろん空の旅、旅先での出会い、そして料理、旅行先が仕事なのか遊びなのか分からない、羨ましい限りの旅先作家。でも、一番気になったのは、“あぐら”についてのエッセイ。著者は飛行機の中でも長距離列車の中でも“あぐら”をかくらしい。日ごろの生活は文机にあぐら、読書も執筆も常にこの姿勢でいるので、長い間に骨格が固まってしまったらしくて、それ以外の姿勢だと疲れると。あぐらとズボンはまことに相性が悪く、下半身の血流が悪くなるので、長時間の仕事には耐えなく、その点、着物は楽で、畳とあぐらと着物、この三つ揃いの相性は抜群で、小説家の着物は、伊達や酔狂ではなく、文机にあぐらの場合は自然とそういう身なりなる、と。すなわち作業衣だと・・・・。私も昨年から、たまに着物を着るんですが、実は“あぐら”が大の苦手、股関節が硬いのか、後ろに倒れてうまく組めなく正座の方が得意。やっぱり、小説家ではなく、落語家の方が向いているようですな・・・・。次は続編とも言える「アイム・ファイン」を読みだします。 >> 続きを読む
2015/11/30 by ごまめ
穂村弘
今一番気楽に読めて読後感がいいのが、穂村さんのエッセイ。全然共感できないことも少なくないのが面白い。短歌は正直よくわからないんだけど、きっと不慣れだからなんじゃないかと思って、読み流していくことにしている。順番に著作を読んでいって、残りが減っていくのが残念になる。さらっと読めてしまうので、減りが早いし、すぐに次が欲しくなる。 >> 続きを読む
2014/10/27 by freaks004
出版年月 - 2009年10月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
ページの先頭に戻る
会員登録(無料)
レビューのある本