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東川篤哉
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話題になった東川さんの代表作のシリーズ1作目。ミステリだけど思った以上にライトなつくりで、お嬢様と執事の掛け合いや、風祭警部との程よいユーモアで飽きさせない。基本的に短編集で、事件現場で風祭とお嬢様が捜査していき、後にお嬢様が執事の影山に推理で解決されてしまうという流れ。このやり方なので犯人の詳しい動機とかは省略しており、影山の強烈な一言がお嬢様を貶め、同時に読者への挑戦状の役割も果たす。そこまで難解なトリックとかではないが、「花嫁は密室の中でございます」が印象に残る。これまでの展開とは違い、上流階級の人間の中で起こる事件。もう1人のお嬢様と執事が登場し、またそれが重要なキーワードとなっているのもよく出来ている。2作目も読みたくなる出来。 >> 続きを読む
2019/12/24 by オーウェン
中田永一
乙一さんの「別名」での作家デビュー作ということを知って気になり、読んでみました。短編が4本収録されますが、どれも漫画の原作にでもちょうどいいような楽しさです。表題作のように映像化されたものもあるけど活字として、小洒落た短篇として、珠玉の輝きは乙一さんの書いたかつての「切なさの達人」を彷彿とさせますね。そしてライトノベルへの回帰と。僕は「植物人間から意識が戻ったハナシ」と「美人がブスメイクで目立たないようにしてるハナシ」がおもしろかったですヽ(*´∀`)ノ読み終わってそのへんに置いといたら愚娘も「おもしろいおもしろい」とあっという間に読んじゃいましたよ。ライトノベルやね...。(amazon解説)「人間レベル2」の僕は、教室の中でまるで薄暗い電球のような存在だった。野良猫のような目つきの美少女・百瀬陽が、僕の彼女になるまでは―。しかしその裏には、僕にとって残酷すぎる仕掛けがあった。「こんなに苦しい気持ちは、最初から知らなければよかった…!」恋愛の持つ切なさすべてが込められた、みずみずしい恋愛小説集。 >> 続きを読む
2018/09/28 by motti
森見登美彦
何度読んでも面白い。森見登美彦さんによる、京都に住む狸たちのお話。偉大なる父、総一郎には4匹の息子がいた。長兄は責任感だけを、次兄は暢気さだけを、四男は純真さだけを、そして主人公の三男は阿呆だけを引き継いだ。主人公の矢三郎は「面白きことは良きことなり!」が口癖で、如何に面白く生きるかという事しか考えていない。周りには師匠である天狗の赤玉先生や、人間でありながら天狗の力を手に入れた弁天がおり、色んな問題を起こしていく。そんなお話。色んな事が起こるには起こるのだけど、どんな本なの?と聞かれたらあまり答えようがない。いわゆる家族愛みたいなものがずっとバックにはあるのだけど、それがメインではない気がする。何か意味があるようでないような…結局、毛玉たち(狸)が面白可笑しく生きているだけなのだろう。それにしても矢三郎は本当にいいキャラだな。自分が喰われそうな立場でも阿呆の血が沸いて愉快になっていくし、阿呆なだけでなく人間味(狸味?)も豊かだ。たまに読み返す事で、自分ももっと阿呆にならなきゃなーと補正がかかる気分になる。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆ならなるべく上手く踊りたい。狸も人も変わらない。面白きことは良きことなり! >> 続きを読む
2019/08/20 by 豚の確認
川原礫
無機質な銃がひしめく、硝煙たなびく殺伐とした世界で、奇怪な事件の真相を究明するべく訪れたキリトと心に傷を抱えた少女があるきっかけで共闘する事で、忌まわしい過去を撃ち抜く物語。癒えない傷跡を塞いでくれたのは鋼鉄の一丁の銃。過去はその人が生きている間は、良い事も悪い事も含め、いつまでも付き纏い、背負って行かなければならない。どんな過去でも受け入れ、立ち向かわなければ、囚われ続けて、これから先に光を見出だせない。銃に救いを求め、過去を決別しようとシノンが懸命に乗り越えようとする姿に弱さに負けない力強さを貰った。 >> 続きを読む
2018/10/16 by ebishi
川上未映子
表題作の中編(約100P)と短編(約25P)の二篇収録。二篇ともに意識を液状に表現したような、主人公視点の文体が特徴的でした。『乳と卵』東京の三ノ輪に住む私(夏子)のアパートに三日間の予定で大阪から姉と姪が訪れる。姉の巻子は39歳、離婚しており娘を育てるために京橋の場末のスナックでホステスとして働いている。今回の上京は自身の豊胸手術のための調査を兼ねており、豊胸手術をするということに異様なこだわりを見せている。娘の緑子は、巻子、夏子に対してなぜか口頭での会話は行わず、筆談でコミュニケーションをとる。常に携えているノートに手記を残すことを習慣としており、そこには卵子への好奇心、初潮を迎えることへの少女の怖れや大人になることに対する嫌悪感などが綴られている。物語は私の視点で巻子、緑子の母娘を描写しつつ交互して緑子の手記を挿入するかたちで進められる。一段落ごとが長めに取られ、地の文のなかに主人公視点による外面描写、三人の会話、それに些細な変化にもその都度反応する私の意識が溶け合うような文体に大きな特徴がみられる。会話文にはやや紋切型からはなれ、現実に即した現代の女性ならではの関西弁が用いられていることもあり、読みづらく感じる読者もいるかもしれない。『あなたたちの恋愛は瀕死』百貨店の化粧品売り場で、ティッシュを配られて、書店にて、さまざまな思いをめぐらす女性の意識が描かれる。ナンセンスにも読める。描写の特徴は表題作と共通している。こちらは関西弁ではない。 >> 続きを読む
2020/09/09 by ikawaArise
原田マハ
主人公のOLの育ちの良さやそれを取り巻く周りの人達のリア充っぷりな設定に「ん?」と思うところはあるけれど、それを除いても言葉の使い方によって人はこんなにも心を動かされるんだと実感させられる作品。作品の中のどのスピーチの文章を読んでいてもゾクゾクっとさせられる。ある意味スゴイなあと感心。この方の作品に「総理の夫」という作品があるが、関連はあるのかなと邪推。「キネマの神様」といい、スゴイわ、この人。他の著作も随時読んでいきたいと思う。 >> 続きを読む
2017/09/07 by おにけん
湊かなえ
往復書簡ドラマ化地上波2016/9/30〜十五年後の補習松下奈緒、市原隼人、鹿賀丈史、多岐川裕美他 >> 続きを読む
2016/10/13 by ゆ♪うこ
本田健
私も30代前半ですがw、活力に満ち溢れ、大半の方が社会人としての第一歩を歩み始める20代と、身体の衰えを感じ始める一方で、成熟や落ち着いた感じがイメージされる40代の間にある10年が、まさに「30代」という10年ですよね。この本は、著者の本田氏が、そんな30代に、どんな人間関係を確立し、どんなスキルを身につけるか、結婚に対する考え方や両親も含めた家族について、など、色々な視点から「しておきたい」ことを書いた本です。私は以前にも本田氏の著書はレビューしていましたが、一般的な人生訓・自己啓発の本から比べると、彼の本は独特のクセと言いますか、そういうところを感じますので、好みは分かれるかと思います。 >> 続きを読む
2020/02/16 by ピース
綾辻行人
画家「飛龍想一」は育ての母である「池尾沙和子」と共に、京都に建つ亡き実父「飛龍高洋」の家<人形館>に引っ越してきた。しかし、想一の身の回りでは不可解な事件が起こっていた。何者かによる、子供を狙った、連続通り魔事件。そして想一に対する、悪意ある悪戯。それは段々とエスカレートしていき、想一の命を狙うものにまでなっていく。想一は大学時代の友人である、「島田潔」に助けを求めるが-。館シリーズ、第四弾です。今回は京都にある、<人形館>が舞台です。この人形館は、今までの館シリーズに比べたら、どこか落ち着いている雰囲気があります。読者をあっと驚かせるような展開も、比較的少なめの様な気がしました。そのかわり。事件が解決した時、どこか切ない感じがしました。 >> 続きを読む
2017/10/25 by ゆずの
辻村深月
おもしろかったーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!これだけビックリマーク付けて伸ばしても足りない。☆が5しか付けられないのが悔しい。それくらい、いやそれ以上面白かった。もう、辻村さん大好き!もう、なにこの読後感・・ちょーハッピー!!多分この面白さは、体験したものは言葉では語れないし、持ちあわせていない。もう、兎に角凄い、素敵な作品!もう、みんなに読んで欲しい!そして感動を楽しさを共有したい!いつかくんとあすなちゃん。とてもお似合い♪まさか、ラストでああいう真実が隠されているとは!?まんまと騙された。でも、騙されて良かったというか、こういうのがあるからおもしろい、辻村さんの作品を好きになり読むんだよな。この作品に出てくる人達に色々と教わったし、良い子、良い人達計りでもう・・涙が・・。いつか、あすな、秀人、甘木、椿、河野、小瀬、松永、三山、絢乃。このメンバー、最強だよ!!!もうみんな大好き!!!良いよな~。この名前だけ観てても全然飽きないし、直ぐ物語に入っていける、そして思い出して・・(´Д⊂グスンいやあ、この「名前探しの放課後」は自分の中の辻村さん作品で一番だな。もう、下巻の冒頭読んだ時点でもう面白かったし、最高傑作になるなと予感してた。当たりましたよ!最高傑作!!SFものでもある今作だけど矢張り人間描写、心理描写、青春描写がずば抜けていたし、ミステリの部分もしっかり練られていて文句の付けようがない!多分SFものだけ好きな人でも、ミステリだけ好きな人でも楽しめると思う。この作品「神作品」です!最後のラスト5行くらいでもう十分掴まれているのに更に心を鷲掴みにされた!なんだよー!あのラスト!!もうニヤニヤが止まりませーん笑面白かった。ほんとに面白かった。この作品も薦めて頂いたあすかさん有難うございました!また素敵な読書体験が出来ました!あー!読み終わるのが勿体無かったのに読み終えて仕舞ったー!!ああ、この余韻に暫く浸ろう。 >> 続きを読む
2015/05/15 by 澄美空
荒木源
前作から8年。遊佐友也は憔悴しきっていた。コンビニで万引きをし逃走したものの、万引きを咎められたときに学生書を落としてしまったのだ。深夜まで家に帰れずにいると、巨大な水たまり状の穴が現れ…14歳になったひろ子の息子・友也が安兵衛のいる江戸時代にタイムスリップします。あんなに可愛らしかった友也が万引き犯なんて、なかなかショッキングな始まりで。さらに安兵衛とは牢屋敷で再会。幾度も拷問に耐えていました。家茂が出てくるまでどのような展開になるか読めなかったので、前作よりはその点は楽しめましたが…歴史上有名人のオンパレード、ご都合主義な展開に少々うんざりしました。前作はひろ子の日々に共感していたので、その部分が丸々ないのは厳しいですね。ラスト、タイムトンネルの謎が解明され、元の時代に戻ります。ネタバレになるので書けませんが、ああ、そうだよねー、そうなるよねー…と心にじわり。甘くて切ない物語でした。 >> 続きを読む
2020/07/12 by あすか
入間人間
正直、タイトルだけだと全然面白くないのだろうなと思ったけど読んでみた。意外なことにまじめな作品でした。小説家になることとなったあとの人間の群像劇は滑稽なんだけどどこか哀しみもあるし、それでも書きつづけたいという人の声も聞こえてきた。入間さん自身の思いもかなりあるのだろう。ラストもけっこう良かったです。 >> 続きを読む
2014/01/12 by frock05
片川 優子
テキトーな叔父が勝手に申し込んだ100km歩け歩け大会に出ることになったみちるの話。歩きながら事故で無気力になった母親のことを考えたり、おじいさんや少年との出会い会話がみちるをちょっと大人にしていく。そして最後には・・・著者の片川さんが実際に百キロウォークに参加して、ものすごい衝撃を受けて書き下ろしたそうです。僕も長距離歩くの嫌いでないので地元の今日歩大会とかでたことあるんで興味深く読みました。100kmは大変だろうがいろんな思い出できるでしょうね。 >> 続きを読む
2016/01/11 by 降りる人
横関大
小学生の親友4人が残したタイムカプセル。それが共通の憎む人物の死亡によって明かされていく。謎が少しずつ明かされていき、進むことによって真実が段々と分かっていく。誰が犯人なのか。また4人の中に1人刑事がおり、それらを含めてお互いが葛藤する様はそれぞれの再開となっていく。繋がっているのは上司の刑事の最後の扱いでも分かるが、総評にもある通り少年の万引きのフォローは確かに必要だと思う。 >> 続きを読む
2020/06/11 by オーウェン
富樫義博
言わずと知れた名作。「これだけは読んどけ」と名前のあがる、もうあがり過ぎて耳タコものの作品です。巻数が少なくて面白い漫画という括りでは、もう殿堂入りといっても良いでしょう。 作者は皆さんご存知、『幽遊白書』『ハンターハンター』を世に送り出した冨樫さんです。本作は、ちょうどこの2つの間に書かれたもので、優るとも劣らないと言えます。ちなみに、「アシスタントなし」というのがコンセプトみたいです。 できるだけ先入観を持たずに読むべき作品だと思うので、あらすじは書きません。とりあえずは、少しオカルトちっくで摩訶不思議な物語である、とだけ。 彼の漫画に共通して言えることですが、個々のキャラクターの魅力がすごいです。ストーリーを進める目的だと感じられるような登場人物は一人としていなくて、全てのキャラクターがそれぞれの物語を持っているように感じます。どの登場人物でもスピンオフが描けそうで、ぽっと出のモブキャラにも愛着が湧いてくるのです。それでいて、主人公がちゃんと主人公しています。少年漫画の王道的魅力は全く欠かさずに、広がりのある世界観を持っていると思います。 富樫さんには、どうしても休載というイメージがつきまといますが、「仕事しろ」という言葉の裏にはそれだけ彼の作品を待ち望む思いがあるわけです。面白いは正義です。「筒井雪隆」「江戸川蘭蔵」「坂本奄悟」「夢野九四郎」と、登場人物の名前がどこかで聞いたことのあるような響きなのですが、やっぱりあの方々からとっているのでしょうか……。 >> 続きを読む
2015/12/07 by あさ・くら
乙一 , 小松田大全
自信のないイグナート。ごめんなさいが口癖。だけどとっても勇気のある優しい子。"つよいのがいいのか弱いのがいいのか弱いのがいいのかわからない" >> 続きを読む
2014/01/22 by Rie
穂村弘
【恋愛絡みじゃない方がいいね】 穂村弘のエッセイ集です。 前半は恋愛ネタが多いのですが、穂村さんの恋愛エッセイはちょっとお腹一杯というか、もういいかな感が漂ってまいりました。 まあ、それだけ読んだということなのかもしれませんが(只今のところ、エッセイ集4冊目)。 なので、恋愛ネタじゃないエッセイの中から気に入ったところを。 朝目が覚めてトイレに行きたい穂村さん。 でも起きあがれない。 おしっこを飛ばせたら良いのにと思う。 屋久島の縄文杉の辺りにどさどさと自分のおしっこを落としたい。 いや、そんなに遠くなくて良い。取りあえず家のトイレまで飛ばしたい。 飛べ。 ……飛ばない。 そうか、家のトイレは無機物だから飛ばないのだ。 半径500メートル以内の他人の膀胱におしっこを飛ばしたい。 やめなさいって! 本のタイトルをつけるのには苦労するようです。 穂村さんがかっこいいと思ったタイトルの一覧が書かれています。 このタイトル売ってくれと思うそうです。 『そして誰もいなくなった』/アガサ・クリスティ 『世界の中心で愛を叫んだけもの』/ハーラン・エリスン 『人間失格』/太宰治 『スポンサーからひとこと』/フレデリック・ブラウン 『シュールな愛のリアルな死』/萩尾望都 『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』/谷川俊太郎 『たったひとつの冴えたやりかた』/ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 『とうに夜半を過ぎて』/レイ・ブラッドベリ 『風の、徒労の使者』/丸山健二 『流れよわが涙、と警官は言った』/フィリップ・K・ディック 『限りなく透明に近いブルー』/村上龍 『あえてブス殺しの汚名をきて』/つかこうへい 『モナリザ・オーヴァードライブ』/ウィリアム・ギブスン SFが好きなのね。 挙げられているSFを全部読んでいる自分にも驚いた。 穂村さんは、「意外に背が高いんですね」とか「意外に細いんですね」と言われることが多いそうです。 「意外に」というところがミソで、きっと自分の文体は小太りの男を連想させるような文体なのだろうと。 でも、かっこいい男性を想像させる文体だと実際に会った時に困るので小太りを引き受けることにするそうです。 「お前が水に落としたのはこの『かっこいい』文体ですか?それともこっちの『男らしい』文体ですか?」 と聞かれた時、正直に「いえ、ぼくが落としたのは『小太り』の文体です」と答えようと思うと。 そうしたら『男らしくてかっこいい』文体をもらえるかもしれないと。 小学一年生の時、連載していた学習雑誌にウルトラマンと仮面ライダーの対談が載っていたそうです。編集者が書いたものらしいですが。 仮面ライダー:「ウルトラマン、きみはひきょうだ!」 ウルトラマン:「な、なに? なぜぼくがひきょうなんだ」 仮面ライダー:「ぼくはふつうの人間とおんなじ大きさでたたかっているのに、きみは40メートルにもきょだい化するじゃないか」 おいおい……。 ウルトラマンの答は、自分の故郷のM78星雲では人間と同じ位の大きさなのだが、地球では重力の関係でどうしても巨大化してしまうのだというものだったとか。 それを聞いた仮面ライダーは「そうだったのか。ごかいしていたよ。」と答えたとか。 う~む……。 ウルトラマンは自在に身長を変化させられるのだぞ。 それに重力の関係でどうしても巨大化してしまうってなんだよ! 例えば月の重力は地球の約1/6だぞ。 月に行った人間は身長が6倍になるのか? 穂村さんはマンガが結構好きだそうです。 大島弓子なんて大好きで、ネームも暗記しているくらいだとか。 ある時、ラブホテルのベッドの中で「どんな漫画が好き?」と聞かれて「大島弓子」と答えたら相手の女性も好きだったようで、二人で暗記しているネームの大合唱になったとか。 ……何も言うまい……。 読了時間メーター□□ 楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK) >> 続きを読む
2020/06/17 by ef177
塩野七生
ローマ人の物語再開。衰退する一方の話なので、気が重くて、しばらく手に取っていなかったが、ここまで来たら完読しておかなければ。ユリアヌスの副帝時代のガリア戦線での活躍。ひさびさの明るい話題を描いて、著者もなんだか楽しそうだ。 >> 続きを読む
2017/10/26 by Raven
ユリアヌスによるキリスト教会勢力の伸張阻止の試みと、短い生涯の終わり。著者によれば、キリスト教こそがローマの自由闊達な精神を奪い、ヨーロッパを中世の暗黒に突き落とした元凶である。ユリアヌスの死で、ローマ文明の最後の抵抗は終わった。ただ、キリストとキリスト教会は異なるものなので、本書のタイトルは、「キリストの勝利」より、「キリスト教会の勝利」と言った方が適切ではなかろうか。 >> 続きを読む
キリスト教がローマの国教となる。ミラノ司教アンブロウシスが重要な役割を果たすのだが、熱心な宗教家というよりも、有能な実務家であり冷徹な政治家であったようだ。ただ、筆者の関心はこの人物の側にはないので、淡々とキリスト教会の政治・社会的勝利を綴る。 >> 続きを読む
出版年月 - 2010年8月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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