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2011年5月発行の書籍

人気の作品

      神様のカルテ

      夏川草介

      小学館
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! tadahiko
      • 再読。

        でも、面白かったーーー!
        そして、感動したーーーー!!!!!!!!!!!!

        何年ぶりに読んだかな。随分前に、それこそ刊行当時に読んだと思うのですが、久しぶりに隣の部屋を見たらふと棚にあって、「あ、読んでみよう・・」と思い読み始めたら面白くて止まらなくてほぼほぼ一気読み。この梅雨寒の夜にひっそりとでも味わい深く、熱く読み、今ほど読み終わりました。

        こういう医療系の話ってちょっと苦手なんですよね。
        読んでると当たり前ですがいろいろな病気やその病気で苦しんでいる人たちの描写があって時には病気や症例が詳しく書いてあって「あ、そういうことも起きるんだ・・」と要らぬ知恵がついたりしてそれが「ああ、もしかしたら大事な人がそうなったら・・・」とか不安が不安を呼んで怖くなったりするんです。自分も特養ホームに父が入所していまして今は元気に日々を暮らしていますがいつどうなるかはわからないですしいつ何が起きてもおかしくない年齢でもあるので本当に怖くなって想像が妄想を呼び苦しくなったりします。だから、基本こういう作品は読まないようにしています。


        ですが、この「神様のカルテ」はそういう暗い話も登場人物たちのコミカルででもあたたかく毀誉褒貶なやり取りで読んで怖くなり震えている自分の心を温めてくれる。時に怖くなっても勇気や感動を齎してくれる・・そんな光と影を内包した不思議な作品だなぁと思うんです。


        主人公の一止に我が愛しの細君。男爵に学士殿。看護師の東西に外村さん。次郎に水無さん。化かされ続けてる大狸先生に古狐先生。名前を列挙しているだけでこの面々の賑やかな笑い声が聞こえてくる、そんな良い意味の錯覚を覚えるくらいのキャラクターたち。みんながみんないろいろな想いを抱えて真っ直ぐに生きている様は本当に勇気をもらえます。基本、小説の中の話は創作物として一線を画しているのですがこの作品だけはそうはいかないといいますか、なぜかリアリティを伴ってズバズバと自分の心と躰に刺さるんです。


        だからかもしれませんが、何度読んでも涙は溢れ流れ落ち、寂寥感のなか不思議とあたたかい気持ちになり気がつけば捲る頁が無い・・という現象が起きているんです・・・全くもって不思議です。


        今回も安曇さんの話では滂沱の涙が滴り落ちました。
        人は孤独だけれども決して不幸ではない。そんな当然のことを思い出させてもらえました。


        2巻もどこかにあるはずなのでもしまた偶然見つけたら本を開いてみたいと思います!


        ちなみに個人的に好きなキャラクターは看護師の東西ですね。
        こんな器量があって仕事バリバリこなして淹れるコーヒーが美味い。そして、可愛い・・・なにを迷う必要がありましょうか・・・!笑


        ああ、自分にも美味しいコーヒーを淹れてくれる天使、現れないかなぁ・・・


        ・・・コホン。
        逸れました・・・すみません(笑)


        たまの夜更かしもいいんじゃないでしょうかね。


        今回も良い読書が出来ました!!
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        2019/07/07 by 澄美空

    • 他10人がレビュー登録、 44人が本棚登録しています
      キネマの神様

      原田マハ

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! Micchaaan KEMURINO chako
      • 原田マハさんはいい人だ。間違いなく魅力的な人だ。
        それがあってこそ彼女の小説ファンが成り立つのでしょう。
        敢えて言わせていただくと原田マハさんの「キュレーターもの」以外の小説はど素人的な作品が多く、これもそうでした。
        取材で知りえて自分が感動したことをまんま書いてしまう。自分が編み出した名言やフレーズに舞い上がってしまう。自分の実体験をチョコっといじっただけで、知っている人が読めば元ネタがわかるような描き方で書いてしまう。ご都合主義でストーリーが展開する。などなど。
        さらに本作でいけない点は映画を題材にするにあたっての禁じ手を使っています。
        名作映画のストーリーのエンディングとラストシーンをまるっとネタバラシしてくれます。「ニューシネマ・パラダイス」とか「フィールド・オブ・ドリームス」とか観てない方はどうぞ覚悟なさっていただきたいです。
        人に好きな映画を勧めたい人にはこれはNGでしょう。
        その人に自分と同じ感動をあげたいのであれば。
        でもこの小説は映画愛を描いたんではなくて映画館(名画座)へのオマージュですからね。そう思って諦めましょう。

        作家の名誉の為、映画愛とは映画を制作する側にだけあるものではなく、一介の市井の人間、主人公の父のような、映画ファンの愛でもある。創造者と鑑賞者、互いがあって芸術は(絵画も文学も映画も)初めて存在するのです。ということがテーマです。と、付け加えさせていただきます。

        普通は作家と小説作品は別物
        その方が実は面白い。本人が投影されているのは当然のことでも、描かれているのはフィクションな訳で、リアルと遠いほど面白いはず。
        ですがマハさんの場合奇跡的に本人が想像できて、そこが面白さになっている、希少なお方です。
        そして文章から立ち上がってくる善良性
        彼女を嫌いになれる人なんている?
        主人公の都合良すぎる再就職もマハさんの華麗なキャリアという現実の前には「ありえない!」という批判も力を失います。
        ド素人と言いましたが、文章が下手とかは言ってませんよ。プロ作家らしい小説イコール質が高く読む価値があり、かつ心に残って面白いか?と、考えれば答えは当然ですね。
        私もきっと彼女の本をまた読むんだろうな
        でも小説よりドキュメンタリーの方が向いているように思うんだけどなー
        「ラブコメ」みたいな…

        PS.「キネマの神様」が映画化されました
        小説の舞台であった飯田橋の「ギンレイホール」で上映されたので観に行きました。ほぼ地元なもので。
        あれは「タイトル詐欺」
        小説とはまるで別物で、テーマすら別
        原田人気に便乗した制作会社と自分の話がしたくて仕方ない監督が先走った小説へのオマージュゼロななんちゃって映画です
        全く関係ない作品としてご覧になることをお勧めします
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        2022/02/14 by 月うさぎ

    • 他9人がレビュー登録、 29人が本棚登録しています
      殺人鬼フジコの衝動

      真梨幸子

      徳間書店
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • これは凄い。凄すぎて暫く呆然としてしまいまった。
        フジコは、短絡的で刹那的、幼稚で安易な思考や行動により、上っ面の幸せを無理無理に獲得していく。殺人も都合良く使って。
        けれど、見栄と虚栄で自ら飾り立てたそれはあまりに脆く、結局、思う通りにはならない。
        嫌悪していた母親のカルマは、しっかり受け継がれていく。
        フジコは余りにも自己中心的ではあるけれど、ある意味、純粋とも言える。彼女は生粋のサイコパスなのだから。
        3代にわたるカルマより恐ろしいのは、偽善の皮を被った人間。
        最後の死亡記事、心の底からゾッとしました。
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        2017/10/27 by ももっち

    • 他6人がレビュー登録、 30人が本棚登録しています
      困ってるひと

      大野更紗

      ポプラ社
      3.9
      いいね!
      • ほんと困ってるよこの人。
        そりゃこんな状況になれば誰だって困るよ。
        困んないわけないよなー。

        という訳で難病患者への制度拡充は大事である事が実感できる一冊。
        >> 続きを読む

        2016/03/03 by W_W

    • 他5人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      図書館革命

      有川浩

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね! ukarei
      • 遂にきました本編最終巻!!

        笠原、堂上のカミツレデートから空気は一変。

        作家当麻蔵人を護るために様々な策が講じられていくが、
        状況は悪化する一方で…。

        そんな中行われた会議では誰も思いつかなかった起死回生の策が
        まさかの笠原から飛び出す!!


        漫画で唯一気になってたシーンがあって、
        当麻先生が笠原に「堂上郁さんになられた際には…」なんて、
        あれはちょっとないわー(´Д`;)
        って感じだったんで、小説にはなくてホッとした。

        あとは最後のショートストーリー"プリティ・ドンカー"。

        珍しく柴崎が弱いところを見せてるなーと思いきや、
        酔っ払っても柴崎は柴崎でしたね(笑)
        手塚もいい加減鈍すぎるぞー!!

        と言ったところで、図書館戦争シリーズは一旦完結です。
        別冊としてまだ2冊残ってるので早いとこそいつらも読了して、
        またコミックでも引き続き楽しめたらいいかなーと思います(^^*
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        2016/10/31 by starryeyed

      • コメント 8件
    • 他4人がレビュー登録、 74人が本棚登録しています
      幸福な生活

      百田尚樹

      祥伝社
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね!
      • H23年6月10日


        最後の一行にオチが。
        思わず「コワ〜!」と、思ってしまうオチだったり
        なんとなくこういう終わりかなと、想像できるものもありましたが
        どの話も面白かったです。

        やっぱり、うまいなぁ…って、思いました。




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        2017/07/18 by ゆ♪うこ

    • 他4人がレビュー登録、 18人が本棚登録しています
      犯罪

      SchirachFerdinand von , 酒寄進一

      東京創元社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 12月といえばシーラッハかな、と思って、図書館で借りてきました。不穏な表紙が実によい。

        連作短編集なのですが、一貫して事件に関わった弁護士の視点で語られます。犯人たちは弁護士には本当のことをいったり、あるいは黙っていたり。文章が実にうまいのは、翻訳も良いんでしょうね。著者のシーラッハ自身が、弁護士です。

        ミステリの一種ではありますが、ミステリに区分するのはちょっと違う気がします。冒頭の「フェーナー氏」は妻の支配に耐えかねて妻を殺した医者をどのように裁くか、という話なのですが、こういう高瀬舟的な話が続くのかと思ったらそういうわけではなかったです。知恵を働かせて陪審員を出し抜く話とか、追い詰められて犯罪を犯したその顛末が淡々と語られる話とか、無罪を証明するために語り手の弁護士が探偵役のようなことをしたり、いろんなケースがあります。
        全編通して、なんらかの犯罪の判例が続きます。

        しかし、正直私は、自分が被告人として法廷に立つようなことは絶対にしないとはいえません。人だって、殺してしまうかもしれない。被告人は私かもしれない、少なくとも彼方の誰かといえるほど遠いものでもない、状況によっては誰だってそういう状況に陥ってしまうかもしれない、というのをひしひしと感じる短編集でした。

        シーラッハはドイツの作家なのですが、祖父がナチスの高官だったんですよね。それをわざわざ著者経歴に書いているんです。
        あの時代、ナチに加担せずにどうやって生きていけたでしょう?
        戦争は津波のように、一般市民には抗え切れない罪を背負わせるもののように思います。幸い経験したことはないのですが。
        シーラッハの経歴を思って読むと、いろいろ考えます。
        >> 続きを読む

        2016/12/03 by ワルツ

      • コメント 2件
    • 他4人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      れんげ荘

      群ようこ

      角川春樹事務所
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • なんだか最後の最後でじわーときました、私は。


        これまでバリバリに、しかし派手で接待ばかりの仕事をしてきたキョウコは仕事に対する虚しさからと母親との折り合いの悪さからで、45歳にして実家を出て、れんげ荘でひとり暮らしを始める。無職で、これまでの貯金を切り崩す生活。

        一見「大丈夫かな?」と心配になる設定だけれど、私はキョウコに一本の筋が通った強さを感じた。きちんと物事を自分で考えて自分で選び取っていく強さ。

        他人の目ばかりを気にして、他人の価値観で生きる母親と、キョウコは本当にうまく離れたと思う。人生で関わってはいけない人っているけれど、それが身内だと、関わらないでいることは難しい。しかし、この母親はキツイな~。

        れんげ荘のお隣、クマガイさんと、キョウコのお兄さん一家の地に足をつけたようなしっかりさがまた救われる。

        もしかしたらキョウコはこのまま、とはいかずにまた働かないといけなくなったりするかもしれないけれど、キョウコなら大丈夫なんじゃないかと思えるラストシーンでした。


        >> 続きを読む

        2022/01/25 by URIKO

    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      てふてふ荘へようこそ

      乾ルカ

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • てふてふ荘…という名前に魅かれて手に取りました。
        全6室ある家賃1万3000円の古いアパート。このアパートの各部屋に住み始めた翌朝、そこにもう一人の住人が現れます…。

        先に住み着いている住人とあとからの入居者との交流が温かく、かつ大家さんの人柄にもほっこり。。。

        第1~7章が1号室~6号室、そしてみんなが集まる集会室になっていて、各部屋の住人たちの短編のようになっていて、段々、話がつながっていきます。

        こういった、はじめは別々の話なのに、そのうち段々つながりが出てきて最後には…という話、好きです。
        >> 続きを読む

        2017/08/25 by taiaka45

    • 他3人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      サヴァイヴ

      近藤史恵

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 【そして、時は遡る】
         近藤史恵さんの自転車ロード・レース物に完全にハマってしまいました。
         続けて第4作目に突入!

         いや、このシリーズ、非常にさくさく読めてしまうのも次から次へと手を出す原因の一つでしょう。
         どんどんページをめくらせてしまう力があります。

         ただ、リズム感的には、本作は前二作とはちょっと異なります。
         というのも、これまでは白石誓を主人公とした長編という構成でしたが、本作は短編集で、しかも主人公もそれぞれに入れ替わって来ます。
         また、時代的にも様々で、いずれも前作「エデン」よりは遡った時代を描いています。

         そう、自転車ロード・レースが、チーム戦であるのと同じように、本作では、それぞれの独立した作品で、チームの面々のように、色々な人が「前を引いて」いるのですね。
         へへっ、この「前を引く」という言葉も、ロード・レースで使われている言葉のようで、このシリーズで覚えました。
         自転車では、空気抵抗というのは馬鹿にならないようで、先頭を走るとモロにその影響を受け、ペダルが突然重くなるのだそうです。
         ですから、「足」を温存するためには誰かの後ろにつく方が有利になります。
         チームで走る時には、お互いの体力を助け合うために、先頭を入れ替えて(ローテーションして)走ることもあるようですし、チームのエースをサポートするために、敢えてエースの前に出て、エースを引っ張って行く事もされるようです。
         これを「前を引く」と言うようですね。

         近藤史恵さんの作品は、本シリーズ以外では「タルト・タタンの夢」のシリーズを読んでいますが、本シリーズの方が伸びやかで、自然に描いているように感じます。
         いえ、どちらが良いという意味ではなくて、色合いの違いということですが。
         それは、「タルト・タタンの夢」シリーズが推理小説という体裁をとっているからかもしれません。

         本シリーズの場合は(謎が潜んでいる場合もありますが)、あまり技巧的なところは感じず、とても素直に描かれているように感じます。
         もっとも、そう感じさせるのも作者の力量なのでしょうけれど。

         さて、調べてみると、本シリーズはさらにもう一冊出ているようですね。
         さっそく図書館を調べてみると(今はネットで蔵書や貸し出し中か否か等を調べられるので便利です)、おお、ちょうど空いているではないですか!
         ここは「隣」の強みです。
         さっそく行ってきて借りてきましたよ~。

         次作「キアズマ」もお楽しみにっ。
        >> 続きを読む

        2019/12/22 by ef177

    • 他3人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      メルカトルかく語りき

      麻耶雄嵩

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • 麻耶雄崇の「メルカトルかく語りき」は、5つの短篇からなる作品集。

        「死人を起こす」は、6人の高校生が変わった屋敷に泊まりに行き、そこで事件が起こる。

        後に、その事件の真相を探ろうと残された者達が、メルカトル鮎に事件を依頼するが、さらなる事件が起きてしまう。

        雰囲気は本格ミステリらしく、事件の謎を解いて行くメルカトルの推理も見事なものだ。

        しかし、最後の最後で事件の関係者たちは、メルカトルから思いもよらぬ真相(?)を聞くことになる。
        あまりにも、としか言いようのない、確信犯的推理に絶句するのみ。

        「九州旅行」は、美袋が住むマンションの一室にて、メルカトルと共に死体を発見。

        現場の状況から、メルカトルが、とある推理を披露する。
        これはなんとも、推理というか展開が凄い。
        途中の推理など吹き飛んでしまうラストシーンが凄いのだ。
        さらに言えば、タイトルが凄過ぎる。

        「収束」は、孤島に住む、宗教団体の中で起きた殺人事件にメルカトルが挑む。

        事件そのものよりも構成が、とにかく面白い。
        メルカトルの推理により、容疑者が浮かび上がり、それが冒頭の場面へと続くことになる。

        犯人のぼかし方もいろいろあると思うが、これはまた斬新なぼかし方だと言えよう。

        一番の問題作である「答えのない絵本」は、学校内で起きた殺人事件。

        物理の教師を殺害したのは、校内に残っていた生徒だと思われる。
        メルカトルが論理的に導き出した犯人とは!?-------。

        これは、タイトルの通り、メルカトルの推理そのものを信用してよいのであろうか。
        それとも、メルカトルは、依頼人に都合がいいように、このような結論を導き出したのであろうか。
        どのように受け止めてよいのか、考えさせられてしまう問題作だ。

        「密室荘」は、別荘で過ごすメルカトルと美袋。

        その別荘の地下から、死体が発見されたことにより、とんでもない展開になっていく。
        ボーナストラックとしか言いようがないが、「九州旅行」に続いて、メルカトルに翻弄される、美袋の様子が描かれている。

        実際のところ、美袋を慌てさせるために、メルカトルが仕組んだのではないかと邪推したくなるほどだ。

        >> 続きを読む

        2021/06/13 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      憂鬱でなければ、仕事じゃない

      藤田晋 , 見城徹

      講談社
      カテゴリー:人生訓、教訓
      3.6
      いいね!
      • 先に『たった一人の熱狂』を読んでしまったのがまずかったのかもしれないが、とにかく思ったのは「藤田氏のページ、いらなくない?」ということ。基本的に見城氏の名言と自身による解説のあと、藤田氏がコメントをつけている構成なのだが、見城氏の名言と解説だけで十分メッセージ性が高いし、藤田氏の文章にそれを上回るような「熱さ」がないので、なんだか尻切れトンボのようなものになってしまっている。年の功なのかキャラクターの違いなのか、藤田氏の哲学はきっといいものであるのに違いないのに、完全に見城氏に食われてしまっていたのが残念 >> 続きを読む

        2015/10/29 by Ada_bana

    • 他2人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      山魔(やまんま)の如き嗤うもの

      三津田信三

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 「厭魅」や「首無」ほどのインパクトはないにしろ、この作品も端正に描かれた、出来の良い本格ミステリ作品であることに間違いはない。
        さらには、今までのシリーズ作品の中では、一番読みやすかったとも感じられた。

        今作では山の中で起きた不思議な失踪事件から、連続見立て殺人へと発展していく様子が描かれている。
        閉ざされた室内からどのようにして、外へ出たのか? 

        そして、限定された立地の中で次々と起こる連続殺人事件。
        それぞれ事件が、どのようにして起きたのか? 
        さらには、それらの事件が意味するものは何なのか?

        最後に刀城言耶によって犯人が明かされた時に、全ての謎が明らかになる。

        今作はオーソドックスな探偵小説と言いながらも、真相について感心させられてしまった部分がある。

        この作品を読んでいる最中に感じたのは、事件の被害者であり、主要人物とも言える人々について、あまり詳しく描かれていないということだ。

        このへんはもっと、ぞれぞれの人物についてきちんと描いた方が話しに厚みが出るのではないかと感じていた。
        しかし、真相が明らかにされることによって、実はこの作品の主題たる部分は、冒頭にある郷木靖美によるプロローグにあり、その後の部分は、そのプロローグで起きた事件の復讐がなされていたに過ぎないということ。

        そのため、プロローグに出てきた人のみこそが主要人物ともとれるのだということ。
        そう考えた時に、うまく著者の手の上で踊らされてしまったという想いを強く感じてしまった。

        インパクトこそ少ないものの、この作品はホラー作品たる怪しげな雰囲気と、ミステリ作品たる謎がうまくかみ合った著者ならではの作品だと言えるだろう。

        ただ、読みやすさで言えば、この「山魔」から読み始めて「首無」、「厭魅」と読み進めていった方が、一連のシリーズとしてはとっつきやすいかもしれない。

        >> 続きを読む

        2022/04/10 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      虚夢

      薬丸岳

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 今回は刑法39条への訴えだけかと思いきや、それだけでは終わらない薬丸さん。
        最高です!
        内容は重いところもあり、主人公の妻が壊れて行く姿にすこし胸が苦しくなるところもありましたが、なんとか最後まで読んだところ、えぇーと、思わず叫びそうになりました。

        法律については無知に等しい私ですが、薬丸岳さんの本で日本の法律の不備に気づくことが多くなってきています。

        >> 続きを読む

        2017/01/18 by あんこ

      • コメント 1件
    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      天と地の守り人

      上橋菜穂子

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.8
      いいね! niwashi
      • 2018/6 11冊目(今年通算100冊目)。三部作の最終巻。新ヨゴ皇国の帝とチャグム皇子の対話のシーンで、チャグム皇子の成長ぶりが印象的。誤った政策をとった帝の責任の取り方も何か切ない。この物語の良い所は、記号的な考え方を持った人物がいなくて、どの登場人物もこれといった考えをもって行動をしているので、読んでいてどの登場人物の行動にも納得がいく。ともかく本編はこれで完結。残りの短編集もしっかり読んで、この作品を隅々まで堪能したいと思う。

        >> 続きを読む

        2018/06/23 by おにけん

    • 他2人がレビュー登録、 23人が本棚登録しています
      空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集

      寮美千子

      新潮社
      カテゴリー:詩歌
      4.0
      いいね!
      •  副題のとおり、奈良少年刑務所の少年たちが
        詩の授業の中で書き上げた作品集です。
         
         それらは「書き上げる」という言葉を使うには
        あまりにも短かったり、つたなかったりするものが多いのですが、
        技巧を凝らさないストレートな言葉は
        むしろ強烈に何かを投げかけてきます。
         
         「彼らは、一度も耕されたことのない荒地だった」
        という著者の言葉が胸に響きます。

         かく言う著者も、最初は少年院で授業をすることに
        恐怖や迷いをもっていたと述べています。
        それはそうでしょう。
        どのような犯罪を犯してきたかは知らされませんが、
        中には凶悪な人格の持ち主もいるかもしれないのです。
         
         しかし、授業を重ねるごとに著者の認識は変わっていきます。
        その中で実感として吐き出された言葉が先の一文です。
        ほとんど正面から向き合ってもらう機会を得られなかった彼らの心は
        様々な精神的な鎧をまといながらも、
        その中には真っ当な人間性の芽を宿している。
        そしてそれはものすごい成長性をもっている。
        著者の伝えたいことの一端はそこにあるようです。
         
         著者が本書の中で絶賛している生徒の作品は
        別の本に納められているようなので、
        そちらも読んでみたいと思います。 
        >> 続きを読む

        2019/09/28 by kengo

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      君がいない夜のごはん

      穂村弘

      NHK出版
      3.8
      いいね!
      • 1962年生まれの歌人の方の作品。
        図書館で表紙をみて何気に借りてみたら、これが面白い。

        食に関するエッセイなのだが、高尚な食事についてかかれているわけではない。
        子供のころ麦茶に砂糖を入れていた、とかいちごを牛乳にいれて先割れのブツブツスプーンでつぶして食べていたなど幼少の記憶を、大人の表現力を巧みにつかいおもしろく表現されている。

        ゆるーく読むと楽しい。
        >> 続きを読む

        2015/10/04 by aldebaran

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      ストライク・ザ・ブラッド

      三雲岳斗

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 2020年18冊目。同じ作者の「アスラクライン」は読んだことがあるけれど、こちらは初読み。内容を簡単に言ってしまえば、異能力バトル+ハーレム物。最強の吸血鬼の力を受け継いだ主人公に、「正妻」候補の監視者、主人公に好意を抱いているハッカーのクラスメートなど主人公の周りにはかわいい子が一杯。また主人公の周りにいる人たちも、主人公の吸血鬼の力を何らかの形で利用しようとして策謀を巡らす人達ばかり。これからどんな事件に主人公が巻き込まれるのかという話への期待が膨らむ。とにかく無料で読める分は読んでいきたいと思う。

        >> 続きを読む

        2020/01/23 by おにけん

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      雨の日のアイリス

      松山剛

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 機械博士に雇われた家政婦機械・アイリスの残骸に眠る記憶を辿る事で、主人に愛し愛され何不自由なく、健やかに暮らした彼女の生い立ちから想像を絶する窮地に追い込まれて、本当の愛の形を知る創造と破壊の物語。

        しとどに降りやまぬ、この滴は彼女の雨のような涙。

        端から見たら何不自由なく悠々自適に暮らしているように見える人がいる。

        その一端だけ垣間見ればとても羨ましく思える。

        しかし、その全貌を知れば、思いもよらぬ苦労や凄惨な過去を抱えて生きているのである。

        不満ばかり生まれるのなら、笑顔を忘れない彼女の強さを見習うべきだ。
        >> 続きを読む

        2019/10/17 by ebishi

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      DVD付き 樫木式・カーヴィーダンスで即やせる! (GAKKEN HIT MOOK) 踊るほどにくびれができる!

      樫木裕実

      学研マーケティング
      カテゴリー:理容、美容
      3.0
      いいね!
      • この本が一時期流行になった時に姉から借りてどんなものなのか試してみました。

        「楽しい!」と表紙に書いてあるが、楽しくない・・・。
        むしろ、先生みたいにうまく出来なくてちょっとイラっと。笑

        15分ほど体を動かしていたので、じわ~っと体が温まった感じはしました。毎日続けていけば効果はあるのかもしれませんが、自分はたったの一回で終了。合わなかったみたいです^^;

        >> 続きを読む

        2014/12/15 by mona

      • コメント 4件
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出版年月 - 2011年5月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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