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2012年9月発行の書籍

人気の作品

      ふがいない僕は空を見た

      窪美澄

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね! KEMURINO Tukiwami
      • 描かれているのは、どうしようもないものを抱えて、どうしようもなく悩みながら、それでもちゃんと生きている人たち。キラキラしたものなんて全くない物語だけれど、最後のお産の場面。お産は命懸けのものなのに、それでも繰り返される。涙が出てしまった。 >> 続きを読む

        2019/07/05 by ma733

    • 他9人がレビュー登録、 40人が本棚登録しています
      神去なあなあ日常

      三浦しをん

      徳間書店
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 林業という普通は知らない世界を描いているところはとても面白かったのだけれど、頭も良くなくて何も考えてなくてニート確定だった高校生の独白、にしては文章がクレバーすぎて鼻白む。つまり、一生懸命「アホな高校生」っぽさを出そうとしているのに、結局作者である三浦しをんの頭の中が透けてしまうのだ。文章自体の力の強さと高校生設定がまったく合っていなくて、そのねじれが終始気持ち悪いままだった。 >> 続きを読む

        2021/02/12 by 室田尚子

    • 他9人がレビュー登録、 39人が本棚登録しています
      生きるぼくら

      原田マハ

      徳間書店
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! Tukiwami
      • 【おにぎりは美味しい!】
         日本農業新聞に掲載された作品だということで、内容の方もそれらしくなっています。

         主人公の人生(じんせい)は24歳にして引きこもりの生活をもう4年も続けています。
         中学生の頃、両親が離婚し、母と二人で生活することになったのですが、転校したこともあり、中学、高校と壮絶ないじめに遭います。
         以来、不登校になり、一時は就職しようともしましたが、結局どこも長続きせず、引きこもり状態になっています。
         母は清掃の仕事を掛け持ちして生活を支えてくれますが、そんな母親に対する思いやりの気持ちも持てず、コンビニのおにぎりとカップラーメンだけを食べ、携帯でネットだけをやり続けるという毎日です。
         俺はずっとこのままでいいんだ。

         ある日、いつも通り午後遅く起きてみたところ、家の中の様子が何となくおかしいことに気付きます。
         いつもは入りもしない母の部屋に入ってみるとそこには置き手紙が。
         「もう疲れてしまったので家を出ます、家賃と携帯代は払います」という母からの手紙でした。
         手紙と共に現金5万円と、「この中の誰かが助けてくれるかもしれない」という書き置きと共に10枚ほどの年賀状が置かれていました。

         いきなり現実に直面させられて愕然とする人生。
         5万円でこれからどうすりゃいいんだよ! と怒りを覚えます。
         置かれていた年賀状を見ても、どれも定型印刷のものばかりで、また、頼ろうにも知らない人ばかりでした。
         その中の一枚に祖母からの年賀状がありました。
         祖母は、余命数ヶ月と書いていたのです。
         ばあちゃん……。

         蓼科にいる祖母のことはよく覚えていました。
         両親が離婚する前は、父に連れられてよく蓼科の家に行きましたし、それを楽しみにもしていたのです。
         あのばあちゃんが死んじゃう?
         いてもたってもいられなくなった人生は、蓼科に向かいます。

         何とか蓼科にたどり着き、駅前の定食屋さんのおばさんの助けも借りてなんとか祖母の家に行けたのですが、祖母は認知症になっており、人生のことが分かりませんでした。
         また、祖母の家には座敷童子のような見知らぬ女の子がいるではないですか。

         「あんた誰よ!」その女の子つぼみは人生に喰ってかかります。
         「俺はばあちゃんの孫だ」と答えると、「嘘ばっかり。私が孫なのよ!」と言うではありませんか。
         つぼみは随分と気の強い女の子じゃありませんか。
         まぁまぁというおばあちゃんの取りなしもあり、人生とつぼみはおばあちゃんの家で暮らすようになります。

         そうして少しずつお互いのことを知り、またおばあちゃんの介護をしたり、初めて仕事に就いたりと、少しずつ生活を立て直していきます。
         そんな中で、人生とつぼみはおばあちゃんがわずかばかりの土地で作っていたという米作に興味を持ちます。
         それは、機械や肥料など一切使わない自然栽培の米でした。
         何しろ、おばあちゃんがつくるおにぎりはおいしいのです。
         これまでコンビニのおにぎりばかり食べていた人生にとって、おにぎりって、お米ってこんなに美味しい物だったのかと気付かせてくれるようなおにぎりだったのです。

         そして、まわりの人たちの協力も得て、人生とつぼみは生まれて初めて米を作ることになったのですが……。

         原田さんは泣かせるツボをよく心得ていて、うまいこと話を進めてくれますので、じわっと来てしまいますよ。
         安定した作品ではないでしょうか。
        >> 続きを読む

        2019/08/02 by ef177

    • 他7人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      ソロモンの偽証

      宮部みゆき

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね! naho-11
      • 遂に始まる裁判によって、判決に蹴りが付く3部作の最終章。

        検事側弁護士側それぞれ証人が出てくるが、やはり三宅樹理が出てくるとこの緊張感は別格。
        物語を知っている身としては嘘だと分かるが、法廷内ではそれを証明しなければ=真実となる状況。

        これまで出てこなかった人物や、意外な証拠が次々と明るみになる。
        特に決定的な証言もあるし、最後の証人はまさかの人物。

        評決はあくまでもこの裁判内の結論であるし、それで周りがどうこうなるわけではない。
        でも誰しもに小さくない傷痕を残して、前に進んでいくのだ。
        >> 続きを読む

        2021/02/21 by オーウェン

    • 他5人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      私とは何か 「個人」から「分人」へ

      平野啓一郎

      講談社
      4.0
      いいね! Tukiwami
      •  著者の平野啓一郎さんは自身の小説の中で「分人」という考えをよく登場させている。その「分人」という概念の本人による詳しい解説となっているので「ドーン」や「空白を満たしなさい」などと絡めて読んでいったら小説への理解が深まっておもしろかった。

         人間は個人というただひとつの分けられない人格を持つのではなく、その時その時で出会った人に対してそれぞれに違った人格を自然に作り出している。自分という一があって分数の様に人格が派生しているので「分人」と呼ぶ。
         たとえば会社では偉そうにしている人が家では奥さんの尻に敷かれていたりなんかがそうだ。会社での人格と奥さんの前での人格は違うけれども決して意識して演じ分けているわけではない。つきあう人の性格やその場の環境に影響されてそういう言動なっている。それぞれの関係性の中で人格が芽生えて成長していった結果で分人が生じている。

         あまり難しくないし理解しにくい感覚でもないと思う。むしろ「なんだ、そんなことか」と思われてしまうくらいかもしれないが世の中は一人の人間にはひとつの個人という感覚が広く理解されている。ちょっとつっこんだところまでいっても本当の人格とペルソナという関係が語られるくらいで、分人という理解は一般的ではない。
         たとえば猟奇的な殺人事件が起こると犯人の同級生なんかが「クラスの中じゃ大人しくて、あんなことをする子には思えなかった」と言っているのが報道されるが、それは殺人犯としての分人と、大人しい子という分人が理解されていないだけだ。
         さらにそこでナレーターが「一見大人しい彼の本性は残虐な殺人鬼だった」と言うのだが、これも本性が殺人鬼なのではなくて殺人犯の分人とクラスメートの分人が別々に存在していて決して主従の関係になっているのではない。

         分人という考え方を納得していると対人関係が楽になるんじゃないかなと僕は思った。分人は関係性の中で生じる。自分と目の前にいる人との関係性の中から今まさに互いに分人が生じて成長しているのだからウラがあるのではと不必要に勘ぐる必要はない。ウラでなにを言われていようがその人と一緒にいる時に自分が心地よければその心地よい時間を築き上げていくことに注力すればよい。その人の陰口を言う分人と自分と居るときの分人は別の人格を生きているのだから。そう言う風に考えることが出来る。
         ただ、分人の説明を頭で理解しても人を勘ぐらずに生きるなんてことは難しい。分人と言う考え方は理屈で解っているよりも皮膚感覚で体得されるべき概念だと思う。それこそ現代社会で人間は一つの個人という人格を持っているということが常識として納得されているのと同じレベルで理解される必要がある。

         一般常識的として理解される為には世間的な広まりが大事だ。オードリーの若林さんも平野さんの読者で色々なところで分人について語っている。人間の多面性をより深く知る物差しになっていくと思うので、分人という概念が世の中に広く理解されていけばいいなと思う。
        >> 続きを読む

        2019/01/07 by Nagatarock

      • コメント 2件
    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      禁断の魔術

      東野圭吾

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね! ooitee
      • ガリレオシリーズ第8弾。
        短編3つに中編1つという構成。

        透視能力やテレパシーなどの化学的考察。
        そして科学の兵器という大掛かりなものまで。

        第4話の「猛射つ」
        湯川と同じ母校の伸吾。
        その伸吾の姉が急死し、疑われたのは代議士の大賀。

        科学を崇拝しており、その過程で湯川と思いを共有するという役柄。
        科学的部分と、その扱われ方に対し問題定義を投げかける中身。

        湯川と草薙の関係性に変化が訪れる作品でもある。
        >> 続きを読む

        2018/11/27 by オーウェン

    • 他4人がレビュー登録、 31人が本棚登録しています
      ソロモンの偽証

      宮部みゆき

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 3部作の2作目は、涼子が事件への蹴りをつけるため、疑似の裁判を開くことを提案する
        それは大出が柏木を殺したかどうか。

        この2はその裁判のため、検事と弁護士に別れた双方が情報を集めるため奔走する。

        涼子が最初弁護士から検事に変わる件は苦笑いだが、これによって三宅の嘘ともいえる告白を真実にしなくてはならない難題が。

        一方2から登場した神原も凄惨な過去を持っており、涼子と張り合う弁舌が冴えわたる。

        そして最後の3作目はいよいよ裁判劇に突入。
        どういう判決が下されるのやら。
        >> 続きを読む

        2021/02/21 by オーウェン

    • 他3人がレビュー登録、 24人が本棚登録しています
      MAKERS 21世紀の産業革命が始まる

      AndersonChris. , 関美和

      NHK出版
      カテゴリー:工業、工業経済
      4.2
      いいね!
      • この本はIoTの本そのものです。2012年に発行された時には、その言葉が世の中になかったのかもしれません。
        □ 極度に進化したテクノロジーは、マジックと見分けがつかない
        □ デジタル生産は、従来のものづくりであればコストのかかるものが、無料になる。
         1)多様性はフリーになる
         2)複雑さはフリーである
         3)柔軟性はフリーになる
        □ 革命を起こすのは、既存の体制外にいる人だ
        □ はじめに適正な価格を付けないと、商品を製造しつづけられなくなり、だれもが損をする
        □ オープンイノベーションの前提は、お返しをすること、つまりコミュニティが作ったすべてを共有することなのだ。
        □ 自分たちwお守るためにはのただ一つの盾は、生態系ということになる。
        □ クローン品を安く売るだけでも構わない。それは市場が判断してくれる
        □ 中国製クローン品の展開をうれしく受け止めた。
         1)ウィキnお中国語に翻訳されてより多くの人に読まれるようになったこと
         2)クローン品は成功の証しだ それを欲しがっている人がいるからこそ、クローン品が売られる
         3)競争は良いことだ
         4)クローン品が、そのうち本物のイノベーションと改善につながる
        □ 隠れたエネルギー「知力の余剰」
        □ 最先端のテクノロジーが出現するだけでnあく、それが民主化されることが本当の革命なのだ
        □ 人材のロングテール
        □ 最高のハードウェア企業と最高のソフトウェア企業の両方が必要になる
        □ 彼らは、所属意識や義務からではなく能力と必要性に従って離合集散する
        □ ウェブを利用したメイカーモデル
         1)オープンコミュニティ
         2)低価格サプライヤーを見つける
         3)生まれた瞬間からグローバル
        □ 工場のオートメーション化が進めば、製品の人件費の割合は下がる
        □ 自分たちがライバルに勝るものは何か
        □ もっとも安い労働力を見つけることだけが製造業の成功要因ではない
        □ クラウドファンディング
        □ 趣味を工業化することへの情熱がルーツだ
        □ 軽量イノベーション
         1)ネットワークに参加する
         2)問題解決者に報いる
         3)とことん開放する
         4)先手を打つ
        □ 頭のいいクリエイティブな人たちが、それこそごまんと存在するちっぽけなビジネスチャンスを発見し、そこでうまく儲けることになる
        □ 未来のメイカームーブメントは、ビジネスを築くことよりも自己の充足を求めるものになる
        エピローグ
        □ ほんの少量のニッチ商品を製造する新しい企業が数千社生まれるだろう。そうした企業の総和が、もの作りの世界を再形成することになるはずだ。
         ようこそ、モノのロングテールへ
        >> 続きを読む

        2016/05/21 by Minam

    • 他3人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです 村上春樹インタビュー集1997-2011

      村上春樹

      文藝春秋
      4.2
      いいね!
      • 村上春樹氏のインタビュー本。たまに見かける「村上作品解説本」よりも有益であろう。

        2018/07/19 by motti

    • 他3人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      きのこ絵
      パイインターナショナル
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね! makoto
      • 【あら~、きのこだわ~。】
         タイトル通り、きのこの絵を集めた一冊です。
         各種図鑑から、きのこが描かれている図譜を収録しているんですね。
         版画や水彩画によって描かれているきのこなんです。

         非常に緻密な絵で、色彩も美しいです(中には手彩色の図版もあります)。
         『フランス植物誌』という図鑑のきのこ絵は、エングレーヴィングで描かれているのですが、なんと、ルーペで拡大してみると銅線の一本、一本が異なる色で刷られていて、それらの様々な色の集合によりきのこの色合いを表現しているという、超絶技巧が用いられているのだとか(さすがに収録されている図版ではそこまでは見えません)。

         きのこは、何も無い場所から突然一晩でにょきにょきと生えてくることから、イギリスではきのこが発生するのは妖精の仕業だと考えられていたそうです。
         また、シェークスピアの『テンペスト』に登場する妖精のエアリアルは、きのこを作る妖精だと紹介されているのですが、あれ?そうだったっけ?

         本書に収録されている図鑑を見ると、ファーブルが作った図鑑もあるんですね。
         きのこの水彩画が添えられているのですが、この水彩画もファーブル自身が描いたのだとか。
         ファーブルって昆虫だけじゃなかったんですね。
         また、日本からは南方熊楠のきのこ図鑑が紹介されています。
         熊楠は、粘菌の研究で有名ですが、同じ菌類のきのこにも関心を寄せていたようで、この図鑑には各種きのこの胞子も紙袋に入れて貼られているのだそうです。

         なんとも楽しくなるようなきのこの絵なのですが、実は図鑑的には写真よりも絵の方が良い点もあるんだそうですよ。
         確かに写真は正確なのですが、写真を使うと、被写体になった個体の特徴が強く伝わってしまい、その種の特徴がよく分からない場合が出てくるんだそうです。
         絵の場合は、必ずしもモデルにしたきのこをそのまま描くのではなく、その種のきのこの特徴を描き入れ、必要に応じてデフォルメするなどしているため、種の同定は写真より絵の方がやりやすいのだとか。
         そうなのか~。知りませんでした。

         というわけで、昔から親しまれているきのこの可愛らしい絵をご覧になってみてはいかがでしょうか。


        読了時間メーター
        □□      楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK)
        >> 続きを読む

        2021/02/04 by ef177

    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      罪の余白

      芦沢 央

      3.3
      いいね!
      • 本屋で衝動買いしたのだが、意外と当たりだった。
        なぜだろう?すいすい読み進められた。先が気になって真夜中まで止まらなかった。

        読み終わってみれば、話が盛り上がり始めてから終わるまでがやや短い気もするけど、変に引き延ばすよりよっぽど良いだろう。
        内野聖陽さんで映画化していたらしいので、見てみたい。
        >> 続きを読む

        2018/12/03 by たい♣

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      デッドマン = DEAD MAN

      河合莞爾

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      2.7
      いいね!

      • 河合莞爾の第32回横溝正史ミステリ大賞受賞作「デッドマン」を読み終えました。

        東京で身体の一部が切り取られた死体が次々と発見され、鏑木率いる捜査班が事件を追うことになる。

        一方、とある病院(?)で目覚めた男は、医者に「あなたは複数の死体をつないで作られた」と教えられる。

        男は自分のことを"デッドマン"と称し、死体に残されていたと思われる曖昧な記憶を辿り、なすべきことを探り始めるのだった-------。

        この小説は、刑事の視点とデッドマンの視点の二つのパートから成り立つ作品で、刑事の視点における泥臭く情熱的な刑事ドラマと、デッドマンの視点における多数の死者のパーツからアゾートが作られ、意識を持ち動き回る島田荘司ばりの奇想とが、グイグイと牽引してくれる。

        真相に関する部分が社会派小説的でもあり、犯人をはじめとする関係者の過去が、哀しくも重い読後感を残してくれます。

        >> 続きを読む

        2018/12/16 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      つぶやきのクリーム = The cream of the notes

      森博嗣

      講談社
      3.7
      いいね!
      • とてもシンプルで人生の教訓となりそうな事が書かれている、にも関わらず、若干押しつけがましい文体が全体の印象をガッツリ盛り下げてしまうのがかなり残念。
        「私が正しい」と言う書き方ではない、もっと別の表現方法があったのかも。
        あくまで森氏の主観・・・と言う執筆者の姿勢をむしろ通してくれた方が、説得力が倍増したのではないかとも思う。

        説教がましさがかえって書籍全体の印象を悪化させてしまった、サンプルのような本。
        逆に自分がエッセイを書く時の、良き反面教師となってくれそうだけど(笑)。
        >> 続きを読む

        2015/10/09 by mikicafee

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      私を知らないで

      白河三兎

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! karamomo
      • 内容紹介-------------------------------------------------------
        中2の夏の終わり、転校生の「僕」は不思議な少女と出会った。誰よりも美しい彼女は、なぜか「キヨコ」と呼ばれてクラス中から無視されている。「僕」はキヨコの存在が気になり、あとを尾行するが…。少年時代のひたむきな想いと、ままならない「僕」の現在。そして、向日葵のように強くしなやかな少女が、心に抱えた秘密とは―。メフィスト賞受賞の著者による書き下ろし。心に刺さる、青春の物語。
        ---------------------------------------------------------------

        この小説に書かれているのは何か?
        家族か、恋愛か、青春?
        成長、共感、嫉妬、孤独、愛情、友情、希望、絶望?
        全部だ。

        20の章に細かく分けられた物語は、その一つ一つが起承転結の立ったエピソードで成っており、メッセージ性もある。
        エピソード同士は深くかかわって、ある出来事の伏線になって、読者に先を読ませない展開を生む。
        これは白川三兎の作品に共通する構成力だ。

        しかし構成力ばかりほめても仕方がない。
        ストーリーが面白い。
        クラスから無視されているキヨコと、転校生のシンペーの交流。
        こういうあらすじで端的に伝えるのが難しいほどいろいろ起こる。

        キヨコの抱える秘密には途中で気づいてしまうかもしれないが、いつ訪れるかもしれない「その時」にハラハラしながら読み進めることになる。
        秘密に気付かなかった場合は、エピソードの落差に驚愕することだろう。
        山があって谷があって、とにかく揺さぶられる。

        それほどのめりこんでしまうくらい、印象的なシーンが多い。
        とはいえ、やはりピークは魔女の宅急便を真似るところだろう。
        ツンツンしたキヨコがとあんなかわいい一面を見せてくれるとは。

        それが影響するラストもいい。
        普通の生活のために感情を抑える。
        切ないとしか言いようがない。
        いやあやはりラストだね一番は。

        本当に物語が作りこまれていて、ご都合主義に見えるところもちゃんと理由付けがなされている。

        たとえば、ラストに向けてはシンペーの生い立ちやアヤの功績が影響している。
        アヤはシンペーと別れても、彼に後押しされたことを支えにして頑張ったんだろうな。
        とすると、シンペーが親を後押ししたともいえる。

        いじめ問題の解決にしても、ミータンはもともと友達思いのやつなのだ。
        金原瑞人の解説にもあるが、「登場人物たちの多くが、見たままではなく、本人が思っているままでもない」のだ。
        キヨコにも原因はあったし、暴行を加えたわけでもない。
        比較的受け入れやすい解決ではないか。

        キヨコのシンペーと高野に対する態度には終始悶々とさせられたが、ラストに影響してくるとは。
        恋とはやはりままならないものだと思った。

        振り回されるのが醍醐味の一つだから、あまり細かく書けないのが歯がゆい。
        面白い小説に限ってうまく言葉で表せない自分の文章力も悔しい。
        でもたくさんの人に読んでほしい小説だ。
        >> 続きを読む

        2017/06/15 by しでのん

    • 他2人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      式の前日

      穂積

      小学館
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      3.0
      いいね! oriedesi
      • 短編集。
        どのお話もじんわり沁みた。

        『それはただ、
        かけがえのない二人で、
        あるために。』

        と、帯に書かれていた。


        人は ひとりでは 生きていけない。
        何だか そう思わされた。
        >> 続きを読む

        2015/06/13 by こたろう

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      間抜けの構造

      ビートたけし

      新潮社
      3.7
      いいね!
      • 映画にかんする部分が読めてよかった。どう北野監督が考えているのか。興味深かったです。 >> 続きを読む

        2018/08/13 by motti

    • 他2人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      この空のまもり

      芝村裕吏

      早川書房
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! oasamaru
      • 強化現実技術により
        世界中のあらゆる場所と人に
        電子タグをはりつけられる時代。
        強化現実眼鏡を通して見た日本は、
        近隣諸外国民の政治的落書きで満ちていた。
        現実政府の対応に不満を持つネット民は
        架空政府を設立
        ニートの田中翼は架空防衛軍10万人を指揮する
        架空防衛大臣となった。
        就職を迫る幼なじみの七海を
        気にしつつも遂に迎えた清掃作戦は
        リアル世界をも揺るがして・・・

        まぁ、愛国ときくとまずは

        『銀河英雄伝説』のヤンの言葉

        「人間の行為のなかで、何がもっとも卑劣で恥知らずか。それは、権力を持った人間、権力に媚を売る人間が
        安全な場所に隠れて戦争を賛美し、
        他人には愛国心や犠牲精神を強制して戦場へ送り出すことです」や

        『愛國戰隊大日本』が浮かんだりする人間が書くことではないのですが(笑)

        『マージナル・オペレーション』の著者の作品です。
        特にこの台詞がぐっときます。

        「とはいえ、戦ってねじ伏せるだけが方法ではないはずだ。
        同じ地区の住民同士、いがみ合わなくてもこの国を良くすることはできる。
        誰かを追い出したりしないでも国を守ることは出来る。
        この国を貶めなくないでも上に行く方法はいくらでもある。
        愛国心は・・・・・・誰かを傷つけなくても存在を証明出来る。
        他人を傷つけることが愛国心だと思っている
        哀れな(略)に教えてやろう。
        そうではないと。
        真なる日本とやらは、折り目正しく助け合う秩序だった
        いつもの我々であることを」

        甘いと言われるかもしれません。
        ただ、自分たちもそうでありたいと

        ただ、自分ぐらいの年齢の人間になると
        多少なりとも政治家、もしくは政治屋ともいえるような人間と接触する機会が増え
        その人たちの中身が幾重にも覆われている
        そして、他人よりも良くも悪くも自己顕示欲が強く
        行動力もあります。

        そんな人たちの心の奥底にある
        シンプルな動機にこういったものが
        あること、そして、それがきちんと再度目覚めてくれることを願ってやみません。

        表紙の可愛らしさとは裏腹に
        別にSFとしてもよく出来ていて
        日本の未来(人口減少からはじまり)をリアルに
        描いていることも 好感がもてます。
        >> 続きを読む

        2013/06/22 by きみやす

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      PRIDE

      石田衣良

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • シリーズはずっと読んでいますが
        これだけ長く続くといつもどこまで読んだか分からなくなってしまいます。。

        これも途中で「読んだかも…?」となりましたが
        覚えのあるものとないものが。

        このシリーズは時代に沿って題材が選ばれているので
        飽きることなく読めるのだと思います。

        近作もサクサク読めました。
        >> 続きを読む

        2014/11/15 by MUSICA

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      はぶらし

      近藤史恵

      幻冬舎
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      •  深夜12時過ぎ、鈴音の携帯に表示された見知らぬ番号の主は、高校の合唱部で3年一緒に過ごした水絵だった。ファミレスで再開した水絵は子連れで、離婚してリストラに遭ったことを打ち明け、1週間だけ泊めて欲しいと泣きつく。鈴音は戸惑いながらも受け入れたのだが…

         物語は、鈴音の生活圏という狭い範囲で進み、主な登場人物は、鈴音と水絵、7歳の耕太に過ぎないのだが、その展開は『サクリファイス・シリーズ』のようなスピード感があり、ついつい文字を読み飛ばしてしまう程、先を急いでしまう。

         追込まれているとは言え、自分の論理でずうずうしい要求を突きつける水絵の態度が不快であると共に、結局、真摯に対応してしまう鈴音が、まるで自分のことのようにもどかしく心が揺さぶられる。

         あり得ないと思う反面、近藤史恵さんご自身が似たような経験をしたのではないかと思う程のリアリティもあるので、読者も鈴音と共に、水絵の要求に対する対応を考えてしまうのではないだろうか。
        >> 続きを読む

        2014/10/19 by カカポ

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      あなたの人生を変える睡眠の法則 朝昼夕3つのことを心がければOK!

      菅原洋平

      自由国民社
      4.5
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      • 数年振りの高熱で寝込んでしまい、生活習慣を見直すために読んだ一冊です💧

        日を「やる気」に満ちた、活き活きとした生活にするには、どのような睡眠を行えば良いかを、科学的な根拠を交えて書かれています。

        ただのハウツー本ではなく、科学的な根拠、「理屈」の部分にページを大きくさいており、楽しんで読むことができました。

        よし!ちょっと試してみよう^_^
        >> 続きを読む

        2014/12/22 by atsu

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出版年月 - 2012年9月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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