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横山秀夫
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難産の末生み出されたという表現がぴったりの作品。横山さんの集大成の様な中身だが、昭和64年にD県管内で起きた誘拐事件。それは少女が殺されるという最悪の結末であり、通称64として県警に知れ渡っていた。その64事件がを模倣したとされる事件が発生。広報課の三上は記者たちとの軋轢の中で、上司との駆け引きをもがきながら事件の経緯を見守る。警察の組織を色々な角度から見つめている横山作品だが、広報という立場から描き出している。いかにして記者協会と協定を結ぶのかも大きな見どころだし、事件に関わる三上との人間関係も見ごたえがある。そして犯人を特定するための恐るべき執念には驚嘆する。そういう手段を実行に移すこともそうだし、64事件の模倣という意味でも納得させてしまう動機だ。 >> 続きを読む
2019/09/24 by オーウェン
坂木司
【こ、これはミステリだったのか!】 ちょっとぽっちゃりとした18歳の梅本杏子(きょうこ)が、高校を卒業して就職先として選んだのはデパ地下の和菓子屋さん。 特に取り柄もないことから、販売関係の仕事かなぁ……と考え、とは言ってもあまりにも可愛らしい制服のお店は自分の体型からしてとってもムリ、食べるのは好きだけど……などの理由から、ちょうど店員募集をしていた『みつ屋』に応募したところ即決で働き始めることになりました。 店長はやり手の美人さんなのだけれど、株式投資に熱を入れる勝負師。 制服姿は良いのだけれど、私服の服装のセンスが困ったことになっている人。 先輩店員の立花は、菓子職人の修行をしているイケメンなのだけれど、完全に乙女が入っています。 同僚(?)の桜井は可愛らしい女の子なんだけれど、元ヤンという何とも個性的な人たちに囲まれて、さて、どうなりますかという物語です。 ちなみに、杏子は立花から『アンちゃん』というニックネームをつけられ、これがタイトルになっているわけですね。 ほっこり系お仕事ノベルとして読み終えたのですが、巻末の著者あとがきを読んでびっくり! 本作を書き始めた動機は、和菓子はミステリになるからというものだったとか。 え? ミステリ? あぁ……そう言えば。 確かに店長はなかなかの切れ者で、お客さんの話や選んだ和菓子などから、どういう立場の人で、どういう理由で和菓子を買いに来たのかなどをズバリと当ててしまいます。 これはホームズが依頼人の職業などを当てるのと同じだね。 うむ、なるほど、あのエピソードは確かに暗号物だ。 杏子の断片的な情報からとある事件の発生を見破ってしまう店長のエピソードも、デパートで使われている符丁を使った謎解きではありました(『兄』という符丁の意味は初めて知りました)。 なるほどね。 取り立てて深刻な事件が起きるわけでもないので、ミステリとは気付かずに読んでしまいましたが、まぁ、言われてみれば確かにそのとおり。 じゃあ、著者の坂木さんはミステリ作家だったのか?と思い、wikiで調べてみたらどうやらそのようですね。 でも、坂木さん自身が結構謎めいているのですね。 性別すら公開していないと書かれていました。 私は、本作を読んで、何の疑問もなく女性作家だと思い込んでいたのですが、みなさんのご意見はそうでもないのかな? 和菓子には色々な見立てがあり、また、どういうお菓子かという来歴のようなものもあるようで、そういうところもミステリに使えると考えたようですね。 確かに和菓子に関する蘊蓄話は興味深く読ませて頂きました。 さくさくとライトに読める(ちょっと甘味はあるけれど)、楽しい一冊でございました。読了時間メーター□□ 楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK) >> 続きを読む
2020/04/17 by ef177
McGonigalKelly , 神崎朗子
意志力について書かれている1冊。意志力は無限ではなく、限りのある力。何かを我慢すれば減っていく。しかし筋肉と同じで鍛えることができるのである。毎日小さなことでもいい。ドアノブを利き手と違う手で開けたり、毎日瞑想をする等、毎日簡単なことでも何かを継続して行うことで意志力は鍛えられるらしい。特に毎日5分の瞑想はおすすめで意志力が増加するとのこと。実際やってみたが、何も考えないので頭がすっきりした感じがした。意志力が発揮できない状況は、ストレスが溜まったり、疲れてくると誘惑に負けやすくなる、良いことや何かを達成したら、自分へのご褒美を言った名目で我慢しなければいけないことも少しくらいはいいかと思ってやってしまう等が書かれており、なるほどと思うことが多々あった。報酬を期待した時に脳から分泌されるドーパミンについても書かれている。ドーパミンはワクワク感を感じているときに分泌され、やる気が起こる。そのやる気を意志力を鍛えるために毎日行っていることや、単純な仕事に結び付けると継続しやすいらしいが中々難しいことだと思う。納得できることばかり書かれた本だったが、一番図星だったのは、「計画だけ立てて達成感に浸りそれで終わり」、「今日はできないけど明日明後日になればできるだろう」でした。結局毎日頑張らないと成長はしないということですね。 >> 続きを読む
2015/10/22 by shosin
平山夢明
ひょんな事から、定食屋の給仕として働く事になったオオバカナコ。ボンベロという謎の男が経営するその定食屋は、国内屈指の殺し屋達が集う死と隣合わせの危険な場所で逞しく生き抜く物語。そこは血塗られた生き地獄、隣合わせの死を生き残れ。 環境が過酷であればある程、人は磨かれ成長していく。なし崩しに巻き込まれるように、その環境に適応しなければならなくなったカナコ。血肉が湧き踊る凄惨な場面に遭遇しながらも、彼女は己の主であるボンベロと共に絆や信頼を築き上げて、陰惨さに立ち向う。地獄の行く先に希望の光が灯ると信じて。 >> 続きを読む
2021/02/11 by ebishi
川村元気
映画プロデューサーである著者の処女作。読後の印象は、→著者「そうだ!小説を書こう」→「なんか面白い題材ないかな」→「世界から身近な物がなくなった時、主人公はどう思うかな」→「面白いテーマができた!あとは辻褄合わせだ!」みたいな経緯で作られたのかな、という印象。○文章30歳という若さで余命宣告を受けた主人公。死ぬ間際というのに言動が軽い。軽いのに急に過去を振り返ってナーバスになったりして、説得力がない。地の文ではたまに共感できるような事が書かれていても、無理矢理ぶっ込んできてる文章ばかりでこれまた説得力がない。○キャラ悪魔。悪魔という設定だけで「大丈夫かな…」と身構えてしまうが、もれなく残念な結果に。言葉にするのもちょっと面倒くさい。猫。悪魔から言葉を与えられたが、奇をてらったのか時代劇言葉。これまた話せるようにした意味が分からない。元カノ。必要?○設定世界からある物をなくす代わりに、寿命を1日延ばす。あれ?なんか余命と計算がズレている気が…?世界から物をなくした意味もよく分からない。なくしたのであれば、世界がどう変わるのか、専門家などに聞いてリアリティを出してほしかった。例えば、世界から携帯電話がなくなった、なんて今のご時世不便だらけだろうけど、主人公が母親や元カノの記憶を思い出すきっかけ程度にしかなっていない。そしてせっかく延ばした寿命。お前は世界から大事なものをなくしたくせに、得たものは「世界は素敵だな」とかいうしょうもないもの。初めて海外旅行に行った大学生レベルじゃん。全体として、ウケを狙い過ぎて文章が浮いている、バックグラウンドすかすかで説得力皆無、辻褄合わせのためのストーリー、よく分からないまとめ方…捻った首がなかなか元に戻りません。こういうジャンルを普段読まない方、映画好きな方にはウケるのかな、という印象。ただ、タイトルと表紙は秀逸。 >> 続きを読む
2018/10/23 by 豚の確認
三浦しをん
ただ、びっくりギョウテン!またシリーズものの後作ものから読んでしまいましたwとにかく感じたのは、読みやすさと落としどころがテレビドラマ向きな感じ。妙におもわせぶりな憂いを含んだ人物描写が前作を読んだファンサービスなのだろう。前作を読んでみようと思いました! >> 続きを読む
2018/07/07 by motti
東川篤哉
「失礼ながらお嬢様ーお嬢様はアホでいらっしゃいますか」このフレーズが有名の本作。あらすじを書くまでもないでしょう。1度目に読んだのは確か中学1年生…。嵐の櫻井くんに夢中だった頃、ドラマ化をきっかけに読みました。当時は、本作を読みながら大好きな櫻井くんを反芻させて読んでいた記憶がありますね…。あれから約10年(まじか…)、繰り返し見たドラマでしたが流石に事件の犯人は覚えていなかったようで、素直に作品を楽しむことができました。本屋大賞を取るのも納得の読みやすさ、コミカルな展開、キャラクターの個性。どんどんページをめくることが出来ました。【追記】読書家の方々にはなかなか酷評の本作。本屋大賞になり期待値が上がりすぎた、濃厚なミステリーを求めたが故の拍子抜け、美男美女を起用したドラマの原作としての偏見…諸々があったのかなぁと。ミステリーが得意でない私や当時中学生だった私、普段読書をしない人にも読みやすいあっさりした謎解き。それ故に話題になったのに、悪く言えば拍子抜けの謎解きに裏切られたと思った人が多かったのかな。何が言いたいかと言うと、私はこうゆうあっさりミステリーがあってもいいと思いました。 >> 続きを読む
2020/09/22 by みほさん
湊かなえ
辻褄が合わないんです。冒頭の新聞記事で女子高生が県営住宅の4階から転落し、事故と自殺の両面から調べていると書いています。ところがその当人と思われる女性は確かに高校時代に自宅の庭のしだれ桜に首を吊って自殺を試みるが助かって、その後結婚して子を宿すんです。物語としては母と娘の難しい関係性を巧みに描いているとは思います。矛盾を感じているのは、深読みできない私の読解力不足かもしれませんが、もしご親切な方がいらっしゃればどうか辻褄合わせに手を貸してもらえないでしょうか? >> 続きを読む
2017/06/17 by konil
・書評というよりエッセイ・取り上げた書籍のそれぞれの分量が少ないので、もう少し詳しく知りたかった・所々に文楽の宣伝が入りファンとしては嬉しい >> 続きを読む
2017/06/11 by michi2011
伊賀泰代
”採用基準”というタイトルをみると人事関連の内容に見えるが、中身はグローバル人材に求められるリーダーシップ論が主。(そのタイトルとのギャップあり、自分がどうやってこの本にたどり着くことができたのかは思い出すことはできないけれども、)マッキンゼーの現場で人事育成・採用の仕事をされていた筆者の伊賀さんの経験からの語り口調で理論っぽくもなく、”リーダーシップ”というものを学びとるのには至高の本。日本の美徳の一つである”和”と”グローバルリーダーシップ”はなじまない部分あり。一方で、ヒトが本当に困ったときに求めるのは、判断力・決断力について信頼でき、言うべきことを言うのに躊躇せず、多少の犠牲を覚悟でも成果にコミットし、実行するリーダーシップ。そんなリーダーシップを仕事を通じて経験していけるような環境を組織は作っていくべきであると考えもしたし、またそのようなリーダーシップを学び、鍛えるべき(trainable)資質であるという認識を広めていくこともそもそも大事であるとも感じた。 >> 続きを読む
2017/05/04 by Jay
三津田信三
探偵役の主人公がバシバシ推理したかと思ったら外していたり、村に伝わる祭りごとに関する伝承だったりはシリーズ相変わらずな気はするが、トリックがえぐすぎる…。儀式の行われる圧倒的な舞台でもある孤島って設定は素敵。でもミステリの世界だと閉鎖的な空間=密室トリック=犯罪が成り立ちすぎなのであまり行きたくはない。 >> 続きを読む
2019/05/11 by aki
金子哲雄
再読。自らを「流通ジャーナリスト」と称し、気付けばテレビでよく見る存在となっていた金子さん。当時は痩せていく姿も「ダイエット中でして…」と周囲を笑わせていたが、その裏では必死に病気と向き合っていた。肺カルチノイド。医療人ですらなかなか耳にすることはないこの病名が、彼を襲った疾患。本書は、彼が流通ジャーナリストと名乗って仕事をするに至った経緯や、病気を知ってからの闘病生活、そして死後の準備を綴ったエンディングダイアリーだ。「生きることと死ぬことは一緒だね」余命幾ばくの彼が、自らの死と向き合って出したこの発言が胸に刺さる。死ぬことは終わりではない。スタートなのだ。終活なんて言葉が数年前に流行ったが、色々考えさせられる本だった。また、死ぬ直前まで仕事をしていたい、と考えていた彼の仕事ぶりもなかなか面白い。高校生の時、友達に何が好きなのか、と問われ、「安く買う事」が好きという事に気付き、それを型破りな方法で職業にしてしまう。好きな事が「安く買う事」って堂々と言えるあたりが、テレビで見ていた彼を彷彿させて面白い(笑)好きな事を仕事にしている人の中でも、そんな変わった理由の人はいない気がする。けど、実際に死ぬ直前まで仕事をした彼は幸せだったのかもしれない。やりたい事とか好きな事というのは、そういう些細で確固たる単純なもののことを言うんだろうな。本書の装丁は、彼のテーマカラー(?)であるオレンジ。どこまでも「彼らしい」と思わせるのは、やはり、彼の計算通りという事なのかもしれない。 >> 続きを読む
2018/10/10 by 豚の確認
瀬尾まいこ
中学生の駅伝をテーマに 素直に自分を表現できない 思春期の少年の内面を描いた作品です。 本作は本作でよく書けているとは思いますが、 駅伝物ということで どうしても 「風が強く吹いている」と比較してしまいます。 「風が~」は、駅伝本番に至るまでの展開も面白かったですし、 箱根本番では走る順で選手一人一人のドラマや内面が描かれていく という構成が素晴らしくて、とても印象的でした。 対して本作は、駅伝で走る順番どおりに その生徒目線でのストーリーが展開され 個人ごとに一区切り、次の走者に渡されていきます。 丁寧に描かれているとは思うのですが、 全体的に物足りなさがつきまといます。 その上、純粋にクエスチョンなのが、 駅伝チームの内 一人だけ2年生のメンバーである俊介の 陸上部長:桝井(3年生)への恋心。 後輩が先輩に憧れているというのは普通にありえるし 微笑ましいと思うのですが、 憧れを通り越して恋心になっているなんてことが 現実的な面とストーリー上の必要性の面 両方から考えて説得力を低下させているように思えて仕方がありません。 アマゾンの評価は高いのですが、 私としては「風が~」が大好きなこともあり、 どうしても軍配は前者に上げざるを得ません。 >> 続きを読む
2017/04/30 by kengo
貫井徳郎
都内で殺害された若い女性。捜査課の西條をはじめ各々の形で捜査をする。しかしそれをあざ笑うかのように犯行は続き、ついには死体から指を切断する癖から指蒐集家のあだ名がつく。各刑事の視点。そこに途中から指蒐集家の視点が入り込んでくる。更には西條にもある転機が。被害者たちの共通点。ネットで綴られる犯行予告。そして刑事たちの中にいる裏切り者。冷静に考えれば犯人はあの人しかいないなとなる。その組み立てがよく出来ているし、続編もあるらしいので読んでみたい。 >> 続きを読む
2019/08/10 by オーウェン
椰月美智子
この本を読んだ時、「桐島、部活辞めるってよ」の文章に似ているなと思ったのは自分だけか?。でもるり姉はきちんと物語に出てくるので違いますが。るり姉のキャラと、オタ気味なお母さん、最初はヤンキーだったがその後コスプレヤーになっているみやこが個人的にツボ。こんな親戚の人がいたら楽しいだろうなという感じが文章を読むたびに伝わってくるのが良い。感想はこんなところです。 >> 続きを読む
2017/09/21 by おにけん
小川洋子
他人と少し違った暮らしをしていると、周囲の人たちは勝手に「あの人はきっと不幸に違いない」「変人」と余計な想像を巡らす。軽い思い込みは怖い、知らず知らず簡単に人を傷つける。主人公の「小鳥の小父さん」は、ある意味“聖人”と呼ぶに近い。欲も無駄もなく、規則正しい生活を送り、小鳥と兄をこよなく愛し、独り静かに穏やかな暮らしを続けてきた。それも素敵な一生だ。最後は孤独死のようなカタチで一生を終えるけどだからと言ってそれが不幸だとは限らない。数少ない理解者もいたし、彼の死が発見されるまでそばにはずっと・・・。読書中、静かに時が過ぎていくような感覚を覚える不思議な作品。幸せは人それぞれだと考えさせられる。 >> 続きを読む
2015/06/20 by achiko
中沢新一
買って三年は経っていたか、積読、山から切り崩して、読みだした本。この頃、大阪の建築、堺、の利休、晶子、神社仏閣とわがおおさかを見直そうと・・・・・・。一言でいうと、学術的で難しく、外来語にとらえて、敢てこじつけてものごとを見つめようと・・・・・。でも、最初の見開きのある、標高で色分けされた地図は身震いがする。というのも、この台風19号や21号での水害を見ていると、過去の地形、生い立ちがいかに影響しているか、上町と下町の差、まざまざでおます。大阪の都市の構造については、商都と呼ばれるには、海民(農民ではなく)の町だったことと深く関係があると・・・。一般的には、海岸や中州のような平らなところにつくられるのが、都市成立の基本法則で、大阪はまさに、海上交通が盛んになって、商都がつくられた。そういう意味で、大阪の中核は船場であり、船場から御堂筋が下がって、それが千日前の世界につながる大阪の基本構造で、そこで形成された資本主義が、大阪の基礎になっている。今、キタとミナミの二つの違った商圏がありますが、いたって大阪らしいのはミナミですか。インバウンドで、海外の人が、ミナミに集まるのは、案外大阪らしさを直感的に感じているのかも、しれませんな。まあ、色々と、古代、海岸線をみると、神社や古墳の成り立ち、分布があからさまになりますな。大阪の土地が、足元から崩れ落ちるような気になりながら先人が人のつながり、知恵で栄えた大阪、次なる再生を願うヒントになる本でおます。 >> 続きを読む
2019/11/13 by ごまめ
薬丸岳
小沢裕輔は殺人を犯して逃亡することに。刑事が行方を追跡するが、なぜか逃亡先に証拠のような物を残していることに気付く。この作品とにかくテンポよく話が進んでいくので、最後のページまでかなり早い段階で到達した。もちろんその中で裕輔の動機が如何なるものかという理由付けがある。美恵子の苦悩や、武藤の同情も暖かい余韻だが、これまでの兄妹が歩んできた道のりは実に険しかったことが分かる。 >> 続きを読む
2021/09/14 by オーウェン
本多孝好
2018/1 5冊目(通算5冊目。)主に昴たちとアゲハと呼ばれる異能力者との対決、そこへ政治家の渡瀬が絡んでくる話の筋。アゲハの中心人物の学と会い、昴は何を思ったのか。アゲハとの決着か、融和か。昴はアゲハとの関係をどうしたいのか?。渡瀬の目的は?。文章の語り手があちらこちらに飛んで、どうにも話がつかみにくい印象。3巻目も読むが、いったん全部読んだらアニメ版も探して視聴してみたい。感想はこんなところです。 >> 続きを読む
2018/01/11 by おにけん
綿矢りさ
本作は芥川賞作家・綿矢りさの最高傑作である。チャイルドモデルの成長物語だが、綿矢の持ち味であるホラー的要素が効果的に織り込まれている。綿矢は次作の「勝手にふるえてろ」以降、刊行ペースは順調ながら不自然な恋愛物が多くなっていき少し残念に思っている(恋愛物も、そこそこ面白いのだが)。しかし綿矢は、もしかして編集者から「この場面でキスシーンを挿入してもらえませんか?」などと依頼されているのであろうか。もしそうだとしたら(失礼だが)かなり笑える、というか泣ける話である。綿矢にホラー小説の執筆を依頼する真っ当な出版社は存在しないのだろうか。 >> 続きを読む
2019/06/27 by tygkun
出版年月 - 2012年10月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
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